JP2019132044A - 駐車場用ゲート - Google Patents
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Abstract
Description
機械式駐車装置は、自動車を立体的に駐車させる装置である。代表的な機械式駐車装置は、自動車を載置するパレットと、このパレットを昇降させる昇降装置を有している。また機械式駐車装置では、車両配置エリアに自動車を出し入れする車両出入り部がある。
そして車両出入り部から機械式駐車装置の車両配置エリアに自動車を導入し、パレットに自動車を載置し、パレットを昇降して所定の階に自動車を配置する。
またパズル式立体駐車装置と称されるものは、パレットを昇降させるだけでなく、パレットを横行させる機能も有している。
立体駐車装置は、例えば特許文献1、2に開示されている。
そのため車両出入り部にはゲートが設けられることが多い。
特許文献2に開示されたゲート(以下 従来技術のゲートと称する)は、昇降式のゲートであり、ゲート本体が上昇位置にある状態が開状態であり、ゲート本体が降下位置にある状態が閉状態である。
従来技術のゲートは、モータによって昇降する。従来技術のゲートには、落下を防止するための落下防止装置が設けられている。
落下防止装置は具体的には落下防止ピンであり、ゲート本体が上昇位置にあるときに突出する。またゲート本体には、前記した落下防止ピンと係合するストッパーが設けられている。
従来技術によると、ゲート本体が上昇位置にあるときにブレーキが故障しても、ゲート本体が落下防止ピンと係合してゲート本体の落下が阻止される。
しかしながら、従来技術によっても、ゲート本体が予期しない速度で落下することを阻止することはできない。
従来技術によると、使用者がゲート本体を閉じるべくゲート降下スイッチを操作すると、落下防止ピンが退避することとなる。落下防止ピンは、ゲート本体を最上位の高さに維持するものであるためゲート本体が降下途中であるときに、仮にゲートをゆっくりと降下させる機器に不具合があれば、ゲート本体は自重によって高速度で落下する。即ち使用者が予期しない速度でゲート本体が落下し、ゲートが破損してしまう懸念がある。
本発明の駐車場用ゲートでは、ゲート本体の異常な速度で降下しているか、その前兆があることを異常検知手段が検知すると、非常降下停止手段が作動してゲート本体の降下を阻止する。そのためゲート本体が予期しない速度で落下することが防止される。
前記した様に、本発明の駐車場用ゲートは、モータをゲート本体が降下する際の負荷として利用するものであるから、ゲート本体を降下する際には、積極的にモータに通電するか、或いはモータが発電機として機能し、モータ自体が回生電流を発生させる。
いずれにしても、ゲート本体を降下する際には、モータに電流が流れるはずである。
逆にゲート本体を降下させる際に、モータに電流が流れないならば、なんらかの故障があり、モータが負荷として機能していない可能性がある。
そこで本発明では、降下スイッチが操作され、且つ電流検知手段が所定の電流を検知しなかった場合に、非常降下停止手段を作動させ、ゲート本体の降下を阻止することとしている。そのためゲート本体が予期しない速度で落下することが防止される。
実施形態の駐車装置1は、4階建であり、複数台の自動車(車両)を駐車することができる車両配置エリア2がある。
駐車装置1の車両配置エリア2には、自動車を載置するパレット(載置台)5が複数設けられている。各パレット5は、図示しない駆動機構によって左右方向と上下方向にパズル式に移動が可能である。
また、駐車装置1の1階(地上階)部分には、車両配置エリア2に自動車を出入りさせる車両出入り部3a〜3dが設けられている。
本実施形態では、ゲート本体20が上下に移動して各車両出入り部3a,b,c,dを開閉するものである。ゲート本体20を昇降してゲート6を開閉する開閉手段10は、図2の様にギャードモータ11、駆動スプロケット12、従動スプロケット15、昇降用チェーン13によって構成されている。
即ち、ゲート6の上方に駆動スプロケット12が回転可能に設置され、ゲート6の下方に従動スプロケット15が回転可能に設置されている。
そして駆動スプロケット12及び従動スプロケット15に昇降用チェーン13が巻回されており、昇降用チェーン13の一部にゲート本体20が固定されている。
駆動スプロケット12にはギャードモータ11の出力軸が接続されている。
本実施形態では、ギャードモータ11を回転すると、昇降用チェーン13が走行し、ゲート本体20が昇降して車両出入り部3a,b,c,dを開閉する。
ゲート6は、前記した様に、ゲート本体20と、開閉手段10を有している。さらにゲート6には、降下確認センサー22と、上昇確認センサー23を有している。また図1の様に、駐車装置1の近傍に制御装置18があり、制御装置18にゲート6を動作させる操作スイッチ25がある。操作スイッチ25には図3の様に、上昇スイッチ26と、降下スイッチ27がある。
電磁ブレーキ30は、モータ28の回転軸32に取り付けられたブレーキディスク33と、ブレーキパット35と、ブレーキ用電磁石36及び押圧バネ37によって構成されている。
ブレーキパット35は、常時、押圧バネ37によって、ブレーキディスク33に押し付けられている。
ブレーキ用電磁石36は、ブレーキパット35の近傍にあり、通電することによって、ブレーキパット35を引きつけ、ブレーキディスク33からブレーキパット35を引き離す。
この様に、電磁ブレーキ30は、常時、モータの回転軸32を回転不能に固定するものであり、ブレーキ用電磁石36に通電することによって、回転軸32を開放する。
モータ28には、インバータ装置40から通電される。インバータ装置40は、公知のそれと同様に、周波数を変換することができるものであり、モータ28に給電する電流の周波数を調整することによって、モータ28の回転数を変更することができる。
さらにインバータ装置40は、内部で出力相を変更する機能を有し、モータ28を正回転と逆回転を切り替えることができる。
また本実施形態で採用するインバータ装置40は、異常検知手段の一つとして、モータ28のコイルに流れる電流を検知する電流検知手段を備えている。インバータ装置40は電流検知手段として電流検知回路51を内蔵しているので、当該インバータ装置40によって、モータ28に供給される電流や、モータ28が発生する電流を検知することができる。
この様に、インバータ装置40は、周波数を変換する周波数変換回路50と、モータ28の回転方向を切り替える回転方向切り替え回路52を備えている。
本実施形態では、リレーR1、R2を通電状態とし、リレーR3、R4を遮断状態とすることによって、モータ28は正方向に回転して、ゲート本体20が上昇する。
逆にリレーR1、R2を遮断状態とし、リレーR3、R4を通電状態とすることによって、モータ28は逆方向に回転して、ゲート本体20が降下する。
ブレーキ解除リレー45が通電状態になれば、ブレーキ用電磁石36に通電され、押圧バネ37に抗してブレーキパット35がブレーキディスク33から離れ、ブレーキが解除される。
制御装置18は、コンピュータであり、ゲート6に各種の動作を行わしめるプログラムが記憶されている。
即ち図4の様に、操作スイッチ25の上昇スイッチ26をオンすることによって、切り替えリレー群42を構成するリレーR1、R2が通電状態となり、リレーR3、R4が遮断状態となってモータ28を正方向に回転させる。
また同時にブレーキ用電磁石36を通電状態とし、電磁ブレーキ30を解除する。その結果、図4の様に、駆動スプロケット12が回転し、矢印の様にゲート本体20が上昇する。
また図5の様に、ゲート本体20が上端に達すると、ブレーキ解除リレー45が遮断状態となり、電磁ブレーキ30が掛かってモータ28の回転軸32を保持し、外力によって回転軸32が回転することが阻止される。
この様に本実施形態では、モータ28の電磁ブレーキ30が、ゲート本体20の降下を阻止する上昇時降下阻止手段として機能する。
その結果、切り替えリレー群42を構成するリレーR1、R2が遮断状態となり、リレーR3、R4が通電状態となってモータ28を逆方向に回転させる。
また同時にブレーキ解除リレー45を通電状態としてブレーキ用電磁石36に通電し、電磁ブレーキ30を解除する。その結果、図6の様に、駆動スプロケット12が逆回転し、矢印の様にゲート本体20が降下する。
この状態では、モータ28は発電機として機能し、モータ28側からインバータ装置40側に電流が流れる。この電流は、図示しない抵抗で消費される。
そのためモータ28が負荷となって、ゲート本体20はゆっくりと降下し、最下点に至る。ゲート本体20が下端に達し、降下確認センサー22が、ゲート本体20が降下してゲート6が閉状態となったことが確認すると、切り替えリレー群42が全て遮断状態となってインバータ装置40の送電が停止する。
この様に、本実施形態では、モータ28が回生制動によって制動力を発現し、ゲート本体20をゆっくりと降下させる。
また降下スイッチ27をオンにすることによって電磁ブレーキ30が解除される。
この状況下においては、モータ28の回生制動による制動力は期待できず、ゲート本体20は予期しない速度で落下することが予想される。
以下、図7、図8及び図9を参照しつつ説明する。
本実施形態では、前記した様にインバータ装置40に、モータ28のコイルに流れる電流を検知する電流検知回路(電流検知手段)51が内蔵されている。そのためインバータ装置40によって、モータ28に供給される電流や、モータ28が発生する電流を検知することができる。そしてインバータ装置40の電流検知回路51の検知信号が制御装置18に入力されている。
「一定時間」は、ゲート本体20を制動負荷なく自然落下させた場合に、ゲート本体20が実際に落下する距離を参考にして決められることが望ましい。
具体的には、「一定時間」は、ゲート本体20を制動負荷なく自然落下させた場合に、数センチ以内の落下量となる時間であることが望ましい。
図7の様に、降下スイッチ27をオンして電磁ブレーキ30が解除したにも係わらず、モータ28のコイルに電流が無い場合は、ゲート本体20が何かに引っ掛かって降下しないか、あるいはモータ28や切り替えリレー群42に不具合が生じて、モータ28が制動力を発現していないかのいずれかである。
具体的には図8の様にブレーキ解除リレー45を遮断状態として電磁ブレーキ30を復活させ、電磁ブレーキ30によってモータ28の回転を強制的に停止させる。
その結果、落下しかけたゲート本体20は、中途の位置で停止する。なお実際には、ゲート本体20の降下距離は、数センチ以内であり、実質的にゲート本体20は動いたようには見えない。
この様に本実施形態では、モータ28の電磁ブレーキ30が、ゲート本体の降下を中途で阻止する非常降下停止手段としても機能する。
降下スイッチがONされればステップ2に移行し、インバータ装置40が駆動する。
またステップ3に移行し、モータ28切り替えリレー群42を構成するリレーR1、R2が遮断状態となり、リレーR3、R4が通電状態となり、モータ28に対して逆回転する方向に駆動電流が出力される。
これと並行して、ステップ4では、ブレーキ解除リレー45を通電状態としてブレーキ用電磁石36に通電し、電磁ブレーキ30を解除する。
モータ28のコイルに一定値以上の電流が流れていることがステップ5で確認されれば、ステップ6に移行し、ゲート本体20が下端位置に到達したか否かが確認される。
即ちステップ5でモータ28が回生電流を発生していることが確認できた場合は、モータ28は、ゲート本体20の重力落下によって強制的に回転させられており、ゲート本体20は、ゆっくりと降下を続けている。
そのため一定時間後には、ゲート本体20は下端位置に到達する筈であるから、ステップ6でゲート本体20の下端位置への到達を待つ。
ステップ6に移行して、ゲート本体20が未だに下端位置に到達していなければ、ステップ5に戻り、モータ28のコイルに流れる電流を監視し続ける。
降下確認センサー22によって、ゲート本体20の下端位置への到達したことが確認さそれるとステップ7に移行し、インバータ装置40を停止して駆動電流の供給を停止する。
その後、ステップ10に移行し、制御装置18の図示しない表示パネルにエラー表示を出す。その後、ステップ7に移行し、インバータ装置40を停止して駆動電流の供給を停止する。
他の方法としては、降下スイッチ27が操作されてから一定時間(設定時間)経過後に、電流検知手段が所定の電流を検知しなかった場合に、電磁ブレーキ30を作動させ、モータ28の回転を強制的に停止させてもよい。
図16は、この方策を採用した場合の制御の流れを示すフローチャートである。
図10乃至図15に示すゲート(駐車場用ゲート)60は、モータ28のコイルを回生電量が発生する様に切り替えるものである。なお図10乃至図15に示す第二実施形態のゲート60の内、先の実施形態と同一の部材は、同一の番号を付して重複する説明を省略する。
また同時にブレーキ解除リレー45を通電状態とし、電磁ブレーキ30を解除する。その結果、図11の様に、駆動スプロケット12が回転し、矢印の様にゲート本体20が上昇する。
また図12の様に、ゲート本体20が上端に達すると、断続リレーR12、R13、R14が遮断状態となり、電磁ブレーキ30が掛かってモータ28の回転軸32を保持し、外力によって回転軸32が回転することが阻止される。
降下スイッチ27をオンして電磁ブレーキ30が解除したにも係わらず、モータ28のコイルに電流が流れ無い場合は、ブレーキ解除リレー45を遮断状態として電磁ブレーキ30を復活させ、電磁ブレーキ30によってモータ28の回転を強制的に停止させる。
その結果、落下しかけたゲート本体20は、中途の位置で停止する。
本実施形態によると、モータ28の電磁ブレーキ30が、ゲート本体20が上昇位置にあるときにゲート本体20の降下を阻止する上昇時降下阻止手段として機能し、且つゲート本体20を繊維の位置で停止させる非常降下停止手段としても機能する。
ゲート本体20の降下を阻止する方策(請求項の上昇時降下阻止手段及び非常降下停止手段)としては、ゲート本体20が降下する方向に物理的な障害物を設ける方法と、チェーン等の駆動を阻止する方法が考えられる。
従来技術の様な落下防止ピンを突出させるのは、ゲート本体20が降下する方向に物理的な障害物を設ける方法の一つであり、上昇時降下阻止手段として採用可能である。
また幅方向に拡張する部材をゲート本体20に設け、ゲート本体20が嵌合するレールやガイドの間で摩擦力を発生させてゲート本体20の落下を阻止することも可能である。
これに対して、ゲート本体20が降下する際のモータ28の回転速度や、チェーン等の走行速度を検知し、ゲート本体20が異常な速度で降下する現象を直接的に検知してもよい。
またラックアンドピニオンや送りネジを利用してモータ28とゲート本体20を常時係合させてもよい。
2 車両配置エリア
6,60 ゲート(駐車場用ゲート)
18 制御装置
20 ゲート本体
22 降下確認センサー
23 上昇確認センサー
26 上昇スイッチ
27 降下スイッチ
28 モータ
30 電磁ブレーキ(上昇時降下阻止手段)(非常降下停止手段)
40 インバータ
42 切り替えリレー群
45 ブレーキ解除リレー
51 電流検知回路(電流検知手段)(異常検知手段)
Claims (4)
- 駐車場の車両配置エリアと外部とを開閉する駐車場用ゲートであって、モータによって上昇し、上昇位置にあるゲート本体を降下させる降下スイッチと、ゲート本体が上昇位置にあるときにゲート本体の降下を阻止する上昇時降下阻止手段を備え、前記降下スイッチが操作されると前記上昇時降下阻止手段が解除される駐車場用ゲートにおいて、
ゲート本体の降下を阻止する非常降下停止手段と、ゲート本体の異常な速度の降下を検知又はその前兆現象を検知する異常検知手段を有し、
降下スイッチが操作され、且つ異常検知手段が前記状況を検知した場合に、前記非常降下停止手段が作動してゲート本体の降下を阻止することを特徴とする駐車場用ゲート。 - 異常検知手段は、外部からモータに供給される電流及び/又はモータが発生する電流を検知する電流検知手段であり、降下スイッチが操作され、且つ一定時間の間、電流検知手段が所定の電流を検知しなかった場合に、前記非常降下停止手段が作動してゲート本体の降下を阻止することを特徴とする請求項1に記載の駐車場用ゲート。
- 異常検知手段は、外部からモータに供給される電流及び/又はモータが発生する電流を検知する電流検知手段であり、降下スイッチが操作されてから設定時間経過後に、電流検知手段が所定の電流を検知しなかった場合に、前記非常降下停止手段が作動してゲート本体の降下を阻止することを特徴とする請求項1又は2に記載の駐車場用ゲート。
- 前記モータはブレーキを有しており、当該ブレーキはゲート本体が上昇位置にあるときにゲート本体の降下を阻止する上昇時降下阻止手段として機能し、且つ当該ブレーキが非常降下停止手段としても機能することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の駐車場用ゲート。
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