JP2019131397A - 媒体排出装置、記録装置 - Google Patents

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俊博 今江
城井 壮一郎
Soichiro Shiroi
壮一郎 城井
貴文 荻村
Takafumi Ogimura
貴文 荻村
松尾 恭宏
Yasuhiro Matsuo
恭宏 松尾
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Abstract

【課題】排出される媒体を仕分けることができる媒体排出装置を、より簡易な構成で、小サイズに、且つ低コストに構成する。【解決手段】媒体排出装置は、媒体を排出する排出手段と、前記排出手段により排出された媒体を受ける第1媒体受けトレイと、前記第1媒体受けトレイよりも鉛直方向において上方に設けられ、前記排出手段により排出された媒体を受ける第2媒体受けトレイと、を備え、前記第2媒体受けトレイは、少なくとも媒体排出方向における上流側端部を含む上流部位が、前記排出手段から前記第1媒体受けトレイに向かう媒体の通過経路に進出することにより排出される媒体を受ける進出位置と、前記通過経路から退避する退避位置と、を変位可能である。【選択図】図4

Description

本発明は、媒体を排出する媒体排出装置、およびこれを備えた記録装置に関する。
プリンター等に代表される記録装置に対し、排出された用紙を仕分けるソータが併設される場合がある。ソータとしては、上下方向に複数配設されたビンと、記録装置から排出された用紙を受け取り、任意のビンに送り込む用紙搬送部とを備えたものがある。任意のビンへの用紙の仕分けは、用紙搬送部が上下に移動して任意のビンへ用紙を排出するビン固定型と、用紙搬送部の位置は固定され、複数のビンが上下に移動して用紙を収容するビン移動型がある。特許文献1には、後者のタイプの一例が示されている。
国際公開第2008/032482号
上述のようなソータは、いずれのタイプ、即ち用紙搬送部が上下に移動するタイプ及び複数のビンが上下に移動するタイプのいずれであっても、装置構成が大掛かりとなり、装置の大型化とコストアップを招き易い。
上記課題を解決する為の、本発明の媒体排出装置は、媒体を排出する排出手段と、排出された媒体を受ける第1媒体受けトレイと、前記第1媒体受けトレイよりも鉛直方向において上方に設けられ、排出された媒体を受ける第2媒体受けトレイと、を備え、前記第2媒体受けトレイは、少なくとも媒体排出方向における上流側端部を含む上流部位が、前記排出手段から前記第1媒体受けトレイに向かう媒体の通過経路を横切ることにより排出される媒体を受ける進出位置と、前記通過経路から退避する退避位置と、を変位可能であることを特徴とする。
第1実施形態に係るプリンターの外観斜視図。 第1実施形態に係るプリンターの媒体搬送経路を示す側断面図。 第1実施形態において第1媒体受けトレイに媒体を排出する状態を示す側断面図。 第1実施形態において第2媒体受けトレイに媒体を排出する状態を示す側断面図。 退避位置における第2媒体受けトレイの状態を示す斜視図。 進出位置における第2媒体受けトレイの状態を示す斜視図。 第2媒体受けトレイの退避位置を示す側断面図。 第2媒体受けトレイにおける退避位置から進出位置への切り換わり状態を示す側断面図。 第2媒体受けトレイの進出位置を示す側断面図。 進出位置における第2媒体受けトレイと排出ローラー対との関係を示す側断面図。 第2実施形態に係る第1媒体受けトレイへの排出状態を示す側断面図。 第2実施形態に係る第2媒体受けトレイへの排出状態を示す側断面図。 第2実施形態に係る第3媒体受けトレイへの排出状態を示す側断面図。 第3実施形態に係る第1媒体受けトレイへの排出状態を示す側断面図。 第3実施形態に係る第2媒体受けトレイへの排出状態を示す側断面図。 第3実施形態に係る第3媒体受けトレイへの排出状態を示す側断面図。 検出レバーの配置を示す媒体搬送経路の側断面図。 押さえ部材を備えた場合の媒体搬送経路の側断面図。 シャッターを備えた場合の媒体搬送経路の側断面図。
以下、本発明を概略的に説明する。
第1の態様に係る媒体排出装置は、媒体を排出する排出手段と、前記排出手段により排出された媒体を受ける第1媒体受けトレイと、前記第1媒体受けトレイよりも鉛直方向において上方に設けられ、前記排出手段により排出された媒体を受ける第2媒体受けトレイと、を備え、前記第2媒体受けトレイは、少なくとも媒体排出方向における上流側端部を含む上流部位が、前記排出手段から前記第1媒体受けトレイに向かう媒体の通過経路に進出することにより排出される媒体を受ける進出位置と、前記通過経路から退避する退避位置と、を変位可能であることを特徴とする。
本態様によれば、第1媒体受けトレイと第2媒体受けトレイとを備えた構成において、前記第2媒体受けトレイの少なくとも上流部位が変位することで媒体の排出先を切り換えることができ、即ち前記第1媒体受けトレイ及び前記第2媒体受けトレイを含む全てのトレイが上下に動く構成とする必要がなく、また、前記排出手段が上下に動く構成とする必要もないので、排出される媒体を仕分けることができる媒体排出装置を、より簡易な構成で、小サイズに、且つ低コストに構成することができる。
第2の態様は、第1の態様において、前記第2媒体受けトレイは、進退可能な前記上流部位より媒体排出方向下流側に、固定して設けられる下流部位を備えて構成されることを特徴とする。
本態様によれば、前記第2媒体受けトレイは、進退可能な前記上流部位より媒体排出方向下流側に、固定して設けられる下流部位を備えて構成され、即ち前記第2媒体受けトレイの全体が変位動作する必要がない為、装置構成が大掛かりになることを避けることができる。
第3の態様は、第2の態様において、前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が前記進出位置に位置した際、前記上流部位が備える媒体支持面、及び前記下流部位が備える媒体支持面は、ともに水平に対して媒体排出方向に向かって上向きの同じ傾斜であることを特徴とする。
本態様によれば、前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が前記進出位置に位置した際、前記上流部位が備える媒体支持面、及び前記下流部位が備える媒体支持面は、ともに水平に対して媒体排出方向に向かって上向きの同じ傾斜であるので、排出される媒体を自然な形状で適切に積載することができる。
第4の態様は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記排出手段は、媒体をニップして排出する排出ローラー対で構成され、前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が前記進出位置に位置した際、当該上流部位が、前記排出ローラー対のニップ位置における接線と交差することを特徴とする。
本態様によれば、前記排出手段は、媒体をニップして排出する排出ローラー対で構成され、前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が前記進出位置に位置した際、当該上流部位が、前記排出ローラー対のニップ位置における接線と交差するので、より確実に、前記排出ローラー対から排出される媒体を前記第2媒体受けトレイに載せることができる。
第5の態様は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記排出手段は、媒体をニップして排出する排出ローラー対で構成され、前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が前記進出位置に位置した際、前記上流側端部が、前記排出ローラー対のニップ位置より鉛直方向における下側に位置することを特徴とする。
本態様によれば、前記排出手段は、媒体をニップして排出する排出ローラー対で構成され、前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が前記進出位置に位置した際、前記上流側端部が、前記排出ローラー対のニップ位置より鉛直方向における下側に位置するので、より確実に、前記排出ローラー対から排出される媒体を前記第2媒体受けトレイに載せることができる。
第6の態様は、第1から第5の態様のいずれかにおいて、媒体排出方向における前記上流部位の前記上流側端部の位置は、前記上流部位が前記進出位置にある場合の方が、前記退避位置にある場合よりも媒体排出方向上流側にあることを特徴とする。
本態様によれば、媒体排出方向における前記上流部位の前記上流側端部の位置は、前記上流部位が前記進出位置にある場合の方が、前記退避位置にある場合よりも媒体排出方向上流側にあるので、排出される媒体をより確実に載せることができる。
第7の態様は、第1から第6の態様のいずれかにおいて、前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が備える媒体支持面は、水平に対して媒体排出方向に向かって上向きの傾斜面で形成され、水平に対する前記傾斜面の傾斜角は、前記上流部位が前記進出位置にある場合の方が、前記退避位置にある場合よりも大きいことを特徴とする。
本態様によれば、前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が備える媒体支持面は、水平に対して媒体排出方向に向かって上向きの傾斜面で形成され、水平に対する前記傾斜面の傾斜角は、前記上流部位が前記進出位置にある場合の方が、前記退避位置にある場合よりも大きいので、前記上流部位が前記退避位置にある場合に前記上流部位の下側の空間を広く確保でき、前記上流部位が前記第1媒体受けトレイへの媒体の排出の妨げになることを抑制できる。
第8の態様は、第1から第7の態様のいずれかにおいて、前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が前記進出位置に位置した際、当該第2媒体受けトレイが備える媒体支持面、及び前記第1媒体受けトレイが備える媒体支持面は、ともに媒体排出方向に向かって上向きの同じ傾斜であることを特徴とする。
本態様によれば、前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が前記進出位置に位置した際、当該第2媒体受けトレイが備える媒体支持面、及び前記第1媒体受けトレイが備える媒体支持面が、ともに媒体排出方向に向かって上向きの同じ傾斜である構成において、上述した第1から第7の態様のいずれかの作用効果が得られる。
第9の態様は、第1から第8の態様のいずれかにおいて、前記第2媒体受けトレイの前記上流側端部に、排出された媒体の上流側端部の位置を規制する規制壁が設けられていることを特徴とる。
本態様によれば、前記第2媒体受けトレイの前記上流側端部に、排出された媒体の上流側端部の位置を規制する規制壁が設けられているので、前記第2媒体受けトレイからの媒体の滑り落ちを抑制することができる。
第10の態様は、第1から第9の態様のいずれかにおいて、前記第2媒体受けトレイを複数備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記第2媒体受けトレイを複数備える構成において、上述した第1から第10の態様のいずれかの作用効果が得られる。
第11の態様は、第1から第7、第9、第10の態様のいずれかにおいて、前記第1媒体受けトレイ及び前記第2媒体受けトレイが、前記通過経路を側面視して、排出方向下流側に向かって放射状に配置されていることを特徴とする。
本態様によれば、前記第1媒体受けトレイ及び前記第2媒体受けトレイが、媒体の排出経路を側面視して、排出方向下流側に向かって放射状に配置されているので、排出方向下流側においては、前記第1媒体受けトレイ及び前記第2媒体受けトレイを配設するためのスペースを節約でき、装置の小型化に寄与できる。
第12の態様に係る媒体排出装置は、媒体を排出する排出手段と、前記排出手段により排出された媒体を受ける第1媒体受けトレイと、前記第1媒体受けトレイよりも鉛直方向において上方に設けられ、前記排出手段により排出された媒体を受ける第2媒体受けトレイと、を備え、前記排出手段は、第1ローラーと、当該第1ローラーまわりに変位可能に設けられ、前記第1ローラーとの間で媒体をニップする第2ローラーと、を備え、前記第2ローラーが前記第1ローラーまわりに変位することにより、媒体の排出先が前記第1媒体受けトレイ及び前記第2媒体受けトレイのいずれかに切り換わることを特徴とする。
前記第2ローラーが前記第1ローラーまわりに変位すれば、前記第1ローラーと前記第2ローラーとによる媒体の排出方向は変化する。本態様によればその性質を利用し、媒体の排出先を前記第1媒体受けトレイ及び前記第2媒体受けトレイのいずれかに切り換えるので、前記排出手段の全体が上下する構成に比して、排出される媒体を仕分けることができる媒体排出装置をより簡易な構成で、小サイズに、且つ低コストに構成することができる。
第13の態様に係る記録装置は、媒体に記録を行う記録手段と、前記記録手段により記録の行われた媒体を排出する、第1から第12の態様のいずれかに係る前記媒体排出装置とを備えたことを特徴とする。
本態様によれば、記録装置において、上述した第1から第12の態様のいずれかと同様な作用効果が得られる。
以下、実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において同一の構成については、同一の符号を付し、最初の実施形態においてのみ説明し、以後の実施形態においてはその構成の説明を省略する。
図1は第1実施形態に係るプリンターの外観斜視図であり、図2は第1実施形態に係るプリンターの媒体搬送経路を示す側断面図であり、図3は第1実施形態において第1媒体受けトレイに媒体を排出する状態を示す側断面図である。
図4は第1実施形態において第2媒体受けトレイに媒体を排出する状態を示す側断面図であり、図5は退避位置における第2媒体受けトレイの状態を示す斜視図であり、図6は進出位置における第2媒体受けトレイの状態を示す斜視図である。
図7は第2媒体受けトレイの退避位置を示す側断面図であり、図8は第2媒体受けトレイにおける退避位置から進出位置への切り換わり状態を示す側断面図であり、図9は第2媒体受けトレイの進出位置を示す側断面図であり、図10は進出位置における第2媒体受けトレイと排出ローラー対との関係を示す側断面図である。
図11は第2実施形態に係る第1媒体受けトレイへの排出状態を示す側断面図であり、図12は第2実施形態に係る第2媒体受けトレイへの排出状態を示す側断面図であり、図13は第2実施形態に係る第3媒体受けトレイへの排出状態を示す側断面図である。
図14は第3実施形態に係る第1媒体受けトレイへの排出状態を示す側断面図であり、図15は第3実施形態に係る第2媒体受けトレイへの排出状態を示す側断面図であり、図16は第3実施形態に係る第3媒体受けトレイへの排出状態を示す側断面図である。
また、各図において示すX−Y−Z座標系はX方向が記録媒体の幅方向、すなわち装置幅方向を示し、Y方向が記録装置内の搬送経路における記録媒体の搬送方向、すなわち装置奥行き方向を示し、Z方向が装置高さ方向を示している。
本実施形態において、X−Y平面は水平面となる。また、X−Z平面及びY−Z平面は垂直面となる。
<<<第1実施形態について>>>
<<<プリンターの概要について>>>
図1において、「記録装置」としてのプリンター10は、装置本体12と、画像読取装置14とを備える複合機として構成されている。尚、プリンター10は、記録装置の一例としてインクジェットプリンターとして説明するが、レーザープリンター等の記録装置であってもよい。また、画像読取装置14には、スキャナーやFAX等が含まれる。
装置本体12の+Y軸方向側には、操作部16が設けられている。操作部16は、プリンター10を操作するための電源ボタンや印刷設定ボタン、表示パネル等を備えて構成されている。装置本体12の+Y軸方向側において操作部16の−Z方向側には、媒体排出装置18が設けられている。媒体排出装置18については後述する。
装置本体12において媒体排出装置18の−Z方向側には媒体収容部20が設けられている。媒体収容部20は、その内部に複数の媒体を収納可能であり、装置本体12の+Y方向側から装置本体12に対して挿抜可能に構成されている。
<<<媒体搬送経路について>>>
図2においてプリンター10における媒体Pの媒体搬送経路22について説明する。媒体収容部20には、複数の媒体Pが収容されている。尚、本実施形態における媒体とは、一例として、A4サイズやB5サイズの用紙、写真紙、葉書等のサイズが異なる媒体を含んでいる。尚、図2において符号P−1が付された二点鎖線は、媒体搬送経路22に沿って搬送される媒体Pの経路を示している。
媒体収容部20の+Z方向側には、図示しない駆動源によって回転駆動される第1給送ローラー24が設けられている。そして、第1給送ローラー24は、媒体収容部20に収容された媒体Pを搬送経路下流側に給送する際、媒体収容部20に収容された媒体の最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の媒体を媒体収容部20から給送方向下流側へ送り出す。第1給送ローラー24の下流側には、給送ローラー対26が設けられている。
給送ローラー対26の給送方向下流側には第1搬送ローラー28及び第2搬送ローラー30が設けられている。第1搬送ローラー28及び第2搬送ローラー30の周囲には、複数の従動ローラー32a、32b、32c、32dが第1搬送ローラー28及び第2搬送ローラー30に対して従動回転するように設けられている。また、第1搬送ローラー28及び第2搬送ローラー30の搬送方向下流側には搬送ローラー対34が設けられている。
搬送ローラー対34の搬送方向下流側には、キャリッジ36が設けられている。キャリッジ36は、不図示の駆動手段により装置幅方向に往復動可能に構成されている。そして、キャリッジ36の下部には、「記録手段」としての記録ヘッド38が設けられている。記録ヘッド38は、その下面に複数のノズルが形成されており、媒体Pに向けてインクを吐出可能に構成されている。また、キャリッジ36の搬送方向下流側には、「排出手段」としての排出ローラー対40が設けられている。
第1給送ローラー24により媒体収容部20から送り出された媒体Pは、第1搬送ローラー28、第2搬送ローラー30及び搬送ローラー対34を経て、記録ヘッド38と対向する領域に搬送される。そして、記録ヘッド38により記録が実行された後、媒体Pは排出ローラー対40により装置前面側に排出される。
<<<媒体排出装置について>>>
図3及び図4を参照しつつ、媒体排出装置18について概説する。本実施形態において媒体排出装置18は、排出ローラー対40と、第1媒体受けトレイ42と、第2媒体受けトレイ44とを備えている。本実施形態において第1媒体受けトレイ42は、図1に示すようにプリンター10の+Y方向側端部から+Y方向側に突出している。第1媒体受けトレイ42は+Y方向側に向かうにつれて+Z方向(上向き)に傾斜するように構成されている。第1媒体受けトレイ42は媒体支持面42aを備えている。第1媒体受けトレイ42は、媒体支持面42aに排出された媒体Pを適切に載置できるように、装置本体12に対して好適な角度で傾斜するように配置されている。
第1媒体受けトレイ42の+Z方向側には第2媒体受けトレイ44が設けられ、即ち第1媒体受けトレイ42よりも鉛直方向において上方には第2媒体受けトレイ44が設けられている。尚、「第1媒体受けトレイ42よりも鉛直方向において上方に第2媒体受けトレイ44が設けられている」とは、鉛直方向における位置関係だけに着目するものであり、具体的には第1媒体受けトレイ42に対して第2媒体受けトレイ44が直上に設けられている構成に限定されるものではなく、第1媒体受けトレイ42に対して第2媒体受けトレイ44が直上にない様な形態も含む意味である。即ち、第1媒体受けトレイ42と第2媒体受けトレイ44とのY軸方向の位置関係及びX軸方向の位置関係は問わない意味である。
本実施形態において、第1媒体受けトレイ42は媒体排出装置18に対して固定されている。尚、本実施形態における「固定」とは、媒体Pが排出される時に第1媒体受けトレイ42がソータのように上下動する構成ではないことを意味している。本実施形態では、第1媒体受けトレイ42を媒体排出装置18に対して組立や交換のために着脱可能とする構成としてもよい。
図3における符号P−2が付された二点鎖線は、排出ローラー対40により第1媒体受けトレイ42に排出される媒体Pの排出経路を示し、図4における符号P−3が付された二点鎖線は、排出ローラー対40により第2媒体受けトレイ44に排出される媒体Pの排出経路を示し、図3及び図4において符号S1が付された一点鎖線は、排出ローラー対40におけるニップ位置N1(図10)における接線を示している。
尚、本実施形態において図3及び図4においてP−2、P−3で示された媒体Pの通過経路(排出経路)は、あくまで一例であり、排出ローラー対40の回転速度や媒体Pの種類、媒体へのインクの着弾状況等により変化する。
本実施形態において、第2媒体受けトレイ44は、排出ローラー対40から第1媒体受けトレイ42に向けて排出される媒体Pの通過経路(排出経路P−2)に進出し、通過経路(排出経路P−2)を横切って、排出される媒体Pを受ける進出位置(図4)と、排出ローラー対40から第1媒体受けトレイ42に向けて排出される媒体Pの通過経路(排出経路P−2)から退避する退避位置(図3)との間を切り替え可能に構成されている。
<<<第2媒体受けトレイの構成について>>>
図5ないし図10を参照しつつ、第2媒体受けトレイ44の構成について説明する。第2媒体受けトレイ44は、媒体搬送方向における、「上流部位」としての上流側部位44aと、「下流部位」としての下流側部位44bと、一対のフレーム44cとを備えている。本実施形態においてフレーム44cは第2媒体受けトレイ44のX軸方向における両側部に配置されている。上流側部位44aはフレーム44cに対してその姿勢及び位置を変化させることができるように取り付けられている(図5及び図6)。下流側部位44bはフレーム44cに固定して設けられている。本実施形態における「固定」とは、媒体Pが排出される時に下流側部位44bが変位する構成ではないことを意味している。尚、本実施形態における「固定」して設けられる構成には、下流側部位44bを組立や交換のために装置本体12に着脱可能とする構成も含んでいる。
上流側部位44aにおける、「上流側端部」としての−Y方向側端部には、+Z方向に突出する規制壁44dが設けられている。上流側部位44aには、排出されてきた媒体Pを受ける上流側媒体支持面44eが形成されている。上流側部位44aにおける+Y方向側端部において、X軸方向中央部には切り欠き部44fが設けられている。
下流側部位44bの上面には、下流側媒体支持面44gが設けられている。下流側部位44bの−Y方向側端部には、上流側部位44aの切り欠き部44fに対応する位置で−Y方向側に突出する案内部44hが形成されている。案内部44hの上面は案内面44jが形成されている。
一対のフレーム44cには、X軸方向に延びる駆動軸46が回転自在に取り付けられている。駆動軸46の+X方向側端部は、駆動モーター48の駆動力を伝達する駆動力伝達手段50に接続されている。本実施形態において駆動力伝達手段50は、一例として不図示の複数の歯車で構成され、駆動モーター48の駆動力を駆動軸46に伝達するように構成されている。尚、駆動モーター48において、一例として上流側部位44aを退避位置から進出位置へと移動させる回転方向を正転方向とし、上流側部位44aを進出位置から退避位置へと移動させる回転方向を逆転方向とする。
本実施形態において駆動軸46には、X軸方向に間隔をおいて一対の駆動歯車52が駆動軸46とともに回転するように固定されている。各駆動歯車52は、ラック54と噛合っている。本実施形態において駆動歯車52とラック54とはラックアンドピニオン機構を構成している。
第2媒体受けトレイ44の上流側部位44aのX軸方向における両側部には+Z軸方向側に延びる一対の側壁44kが形成されている。一対の側壁44kには、X軸方向に延びる回動軸56が取り付けられている。本実施形態において回動軸56の一部は、ラック54の裏側に把持されている。
一対のフレーム44cには、X軸方向に延びる回動軸58が回動自在に取り付けられている。本実施形態では、回動軸58のX軸方向中央部、具体的にはX軸方向において案内部44hの案内面44jに対応する位置に検出レバー60が取り付けられている。検出レバー60は、第2媒体受けトレイ44において媒体Pが載置されていない場合、案内面44jと当接している。
第2媒体受けトレイ44において媒体Pが載置されると、載置された媒体Pの厚みに応じて検出レバー60は回動軸58を回動支点として、案内面44jから離間する方向に回動する。第2媒体受けトレイ44において設定された所定枚数分載置されると、検出レバー60は所定量回動する。この回動動作は、不図示の検出センサーにより検出される。
その結果、不図示の検出センサーは、第2媒体受けトレイ44において設定された枚数の媒体Pが載置されたことを検出する。そして、プリンター10内に配置された不図示の制御部は、不図示の検出センサーの検出情報に基づき、例えば第2媒体受けトレイ44において媒体Pが所定枚数載置されたこと、即ち第2媒体受けトレイ44上の媒体Pの積載高さが上限に達したことの警報を発し、又は操作部16の表示パネルにメッセージを表示する。また不図示の制御部は、第2媒体受けトレイ44上の媒体Pの積載量が上限に達した場合、印刷ジョブが残っている場合には印刷ジョブを一時中断するか、或いは媒体Pの排出先を第1媒体受けトレイ42に切り換える。
尚、上流側部位44aが進出位置に位置する際、本実施形態において上流側部位44aの上流側媒体支持面44eの傾斜は、下流側部位44bの下流側媒体支持面44gと同じ傾斜となるが、上流側部位44aが退避位置に位置する際には、上流側媒体支持面44eの傾斜は、下流側媒体支持面44gの傾斜より緩やかになる。従って図17に示す様に、積載された媒体束Ptには撓み部Prが形成される。検出レバー60が撓み部Prに当接する位置にあると、媒体束Ptの積載高さを正確に検出できない虞があるが、検出レバー60は撓み部Prを避ける位置に設けられているので、媒体束Ptの積載高さを正確に検出できる。
また、媒体束Ptの積載高さを正確に検出する為に、図18に示す様に媒体束Ptを押さえる押さえ部材95を設けることも好適である。押さえ部材95は、不図示の駆動手段によって媒体束Ptを押さえる位置(符号95_1)と媒体束Ptから退避する位置(符号95_2)とを変位可能に設けられている。この様な押さえ部材95によって媒体束Ptを押さえることにより、検出レバー60による媒体束Ptの積載高さの検出を正確に行うことができる。
特に、インクジェット記録の場合は媒体Pがインクを吸収して膨潤し、媒体束Ptにおける媒体間に空気層ができる為、媒体束Ptの積載高さを正確に検出することができない虞があるが、上記の様に押さえ部材95を設けることで、媒体束Ptの積載高さを正確に検出することができる。
尚、媒体Pがインクを吸収することに伴う膨潤は時間経過に伴い緩和するため、押さえ部材95を設けることに代えて、媒体Pを排出してから所定時間経過した後に検出レバー60による積載高さの検出を行うようにしても良い。
尚、図示していないが、第1媒体受けトレイ42にも検出センサーが設けられている。所定枚数の媒体Pが第1媒体受けトレイ42に載置されると、第1媒体受けトレイ42に設けられた検出センサーの検出状態が変化する。これにより、第1媒体受けトレイ42に所定枚数の媒体Pが載置されたことが検出され、第2媒体受けトレイ44への媒体排出動作が規制される。具体的には、上流側部位44aの退避位置から進出位置への切換動作が規制される。これにより、上流側部位44aを退避位置から進出位置へ切り換えた際に、上流側部位44aと第1媒体受けトレイ42に載置された媒体Pとが干渉することを防止できる。
図7ないし図9に示すように、一対のフレーム44cには、第1ガイド溝62と、第2ガイド溝64とが設けられている。第1ガイド溝62は、−Y方向側に向かって下る下り傾斜の溝として形成されている。第1ガイド溝62には、回動軸56が挿入されている。回動軸56は、ラック54が駆動歯車52により駆動させられると、第1ガイド溝62内において第1ガイド溝62に沿ってY軸方向に移動する。
第2ガイド溝64には、ガイドピン66が挿入されている。ガイドピン66は、第2媒体受けトレイ44の一対の側壁44kにおいて第2媒体受けトレイ44の外側方向、具体的には、+X軸方向側の側壁44kから+X軸方向に突出し、−X軸方向側の側壁44kから−X軸方向に突出するように構成されている。
第2ガイド溝64は、全体としてY軸方向に延設されている。第2ガイド溝64は、上流側部位44aが退避位置に位置する状態において、ガイドピン66を支持する支持部64aと、支持部64aから−Y方向側かつ−Z方向側に延び、上流側部位44aの角度を変更する角度変更部64bと、角度変更部64bから−Y方向側かつ−Z方向側に延びる進退部64cとを備えている。本実施形態において角度変更部64bにおける−Z方向側への傾斜角度は、進退部64cにおける傾斜角度よりも急に設定されている。
次いで、図7ないし図9を参照しつつ、上流側部位44aの退避位置と進出位置との切換について説明する。図7は、上流側部位44aの退避位置における状態を示している。この状態では、上流側部位44aの上流側媒体支持面44eは、Y軸(水平)に対して傾斜角θ1で媒体排出方向(+Y軸方向側)に向かって上向き方向(+Z軸方向)に傾斜している。回動軸56は第1ガイド溝62の+Y方向側端部に位置しており、ガイドピン66は、第2ガイド溝64の支持部64aに支持された状態にある。
この状態では、上流側部位44aは、排出ローラー対40のニップ位置N1(図10)における接線S1よりも+Z方向側に位置している。上流側部位44aが退避位置に位置していると、排出ローラー対40により排出された媒体Pの進行方向を上流側部位44aが遮ることがないので、排出された媒体Pは第1媒体受けトレイ42に向けて排出される。
次いで、駆動モーター48の駆動力(正転方向への回転)が駆動力伝達手段50を介して駆動歯車52に伝達されると、ラック54は、図8に示す矢印A1のように−Y方向側に移動する。ラック54の−Y方向側への移動に伴って回動軸56も第1ガイド溝62内を−Y方向側(矢印A2参照)に移動する。
回動軸56の−Y軸方向側への移動により、上流側部位44aも−Y軸方向側に移動する。したがって、上流側部位44aの側壁44kに設けられたガイドピン66も第2ガイド溝64の支持部64aから−Y方向側に移動し、角度変更部64bに沿って移動する(矢印A3参照)。この際、ガイドピン66は、Z軸方向において支持部64aから角度変更部64bに沿って−Z軸方向に移動する。その結果、上流側部位44aは回動軸56を回動支点として図8における時計回り方向に回動する(矢印A4参照)。つまり、上流側部位44aの規制壁44dが−Z方向側へ変位して、接線S1と交差する。
次いで図9に示すように、ラック54が−Y軸方向側(矢印A5参照)に更に移動すると、回動軸56は、さらに第1ガイド溝62内を−Y方向側へ移動して(矢印A6参照)、第1ガイド溝62の−Y方向側端部に位置した状態となる。この状態において、ガイドピン66は、第2ガイド溝64内の角度変更部64bを通り抜けて進退部64cに移行し、進退部64cの−Y軸方向側端部に位置している(矢印A7参照)。図9に示す上流側部位44aの位置が、上流側部位44aの進出位置である。
その結果、上流側部位44aは、図8の位置から−Y軸方向側にさらに移動し、図9の状態となる(矢印A8参照)。この状態において、上流側部位44aの上流側媒体支持面44eは、Y軸に対して傾斜角θ2で媒体排出方向(+Y軸方向側)に向かって上向き方向(+Z軸方向)に傾斜した状態となる。本実施形態において傾斜角θ2は、傾斜角θ1よりも大きい角度に設定されている。したがって、上流側媒体支持面44eは進出位置に位置する場合に比べて退避位置に位置する場合の方が緩やかな傾斜姿勢となる。
本実施形態では、上流側部位44aを傾斜角θ1から傾斜角θ1より角度の大きい傾斜角θ2へと切り換えて移動させることにより、上流側部位44aを傾斜角θ1のままで移動させるよりも短い移動距離で退避位置から進出位置へと切り換えることができる。
図10に示すように、上流側部位44aが進出位置に位置すると、上流側部位44aの−Y軸方向側端部の規制壁44dは、Z軸方向において排出ローラー対40のニップ位置N1及びニップ位置N1を通る接線S1より−Z方向側に位置することになり、即ち上流側部位44aの上流側端部を構成する規制壁44dが、ニップ位置N1より鉛直方向における下側に位置することとなる。
尚、「上流側部位44aの上流側端部(本実施形態において規制壁44d)が、ニップ位置N1より鉛直方向における下側に位置する」とは、鉛直方向における位置関係だけに着目するものである。具体的には本実施形態のように上流側部位44aの上流側端部がニップ位置N1に対してY軸方向にずれているものの鉛直方向において下側に位置する形態のほか、上流側部位44aの上流側端部がニップ位置N1の直下に位置する様な形態も含む意味であり、上流側部位44aの上流側端部とニップ位置N1とのY軸方向の位置関係は問わない意味である。従って上流側媒体支持面44eが媒体Pを受けることができる範囲であれば、上流側部位44aの上流側端部とニップ位置N1とのX軸方向の関係も問わない。
以上の通りであるので、上流側部位44aが進出位置に位置すると、上流側部位44aは、媒体Pの排出経路P−2(図3も参照)を遮ることになる。これにより、排出ローラー対40から排出された媒体Pは、上流側媒体支持面44eと接触し、上流側媒体支持面44eにより+Y軸方向に案内される。尚、図10における符号P−2が付された二点鎖線は媒体Pの排出経路P−2の一部、具体的には排出ローラー対40の近傍部分のみを図示している。
尚、上述したように図3及び図10の排出経路P−2は、排出ローラー対40の回転速度や媒体Pの種類、媒体へのインクの着弾状況等により変化する。従って媒体の垂れ下がりが最も顕著になる場合の排出経路P−2を想定して上流側部位44aの進出位置を決定するのが好ましい。例えば、使用が想定される媒体種類のうち最も剛性の低い媒体に対し、最もインクの濡れが顕著になる記録を行い、最も低速で排出する場合の排出経路P−2を想定して上流側部位44aの進出位置を決定すれば、必ず第2媒体受けトレイ44に媒体をスタックさせることができる。
また、本実施形態のように、上流側部位44aの上流側端部が排出ローラー対40に近接する位置まで進出すれば、必ず第2媒体受けトレイ44に媒体をスタックさせることができる。
ここで、図9及び図10に示すように、本実施形態において進出位置における上流側部位44aの上流側媒体支持面44eの傾斜(傾斜角θ2)は、下流側部位44bの下流側媒体支持面44gと同じ傾斜となるように設定されている。尚、本実施形態における同じ傾斜とは、傾斜角度が完全一致することに限定されず、上流側媒体支持面44eから下流側媒体支持面44gへの媒体Pの搬送が下流側部位44bの−Y方向側端部に引っ掛からずに円滑に行える程度の角度のずれも許容している。
図7及び図9を参照するに、上流側部位44aの規制壁44dの位置は、上流側部位44aが進出位置にある場合の方が、退避位置にある場合よりもY軸方向において−Y方向側に位置している、つまり、進出位置の方が退避位置に比べて排出ローラー対40により近い位置に規制壁44dを位置させることになり、上流側媒体支持面44eを排出ローラー対40により近づけることができるので、排出される媒体Pを上流側媒体支持面44eに確実に載置させることができる。
図4、図6及び図10に示すように、本実施形態において下流側部位44bの−Y軸方向側端部には、上流側部位44aの切り欠き部44fに向けて突出する案内部44hが形成されている。本実施形態において案内部44hの案内面44jは、下流側媒体支持面44gと同じ傾斜(傾斜角度)に設定されている。尚、案内面44jの傾斜角度と下流側媒体支持面44gとの傾斜角度は完全一致だけでなく、媒体Pの円滑な搬送ができる程度の角度のずれも許容している。
本実施形態において、上流側部位44aが進出位置に位置している状態で排出ローラー対40から媒体Pが排出されると、媒体Pは上り傾斜の上流側媒体支持面44eに沿って+Y軸方向側に案内される。図6を参照するに、上流側部位44aが進出位置に位置した状態では、下流側部位44bの案内部44hが上流側部位44aの切り欠き部44fから抜け出ている。
本実施形態において上流側部位44aの切り欠き部44fは、上流側媒体支持面44eの一部を切り取るように構成されているので、X軸方向における切り欠き部44fの両側部にも上流側媒体支持面44eが形成されている。媒体Pが上流側媒体支持面44eに沿って+Y軸方向側に案内され、Y軸方向において切り欠き部44fの位置まで達すると、上流側媒体支持面44eにおいて切り欠き部44fのX軸方向両側に位置する領域が媒体Pを支持しつつ、+Y軸方向への案内を継続する。
媒体Pが上流側媒体支持面44eの+Y軸方向側端部まで達すると、媒体Pの幅方向(X軸方向)中央部が、下流側部位44bの案内部44hの案内面44jに接触する。その後、媒体Pは、案内面44jに支持されつつ、+Y軸方向に案内される。さらに、媒体Pが+Y軸方向側に送られると、案内面44jを通過して下流側媒体支持面44gに案内される。
その結果、排出ローラー対40から排出された媒体Pは、第2媒体受けトレイ44、具体的には進出位置における上流側部位44aの上流側媒体支持面44e及び下流側部位44bの下流側媒体支持面44gに支持される。本実施形態では、上流側部位44aの−Y方向側端部には規制壁44dが設けられているので、+Y方向側に上り傾斜の第2媒体受けトレイ44において排出された媒体Pの滑り落ちを規制することができる。
ここで駆動モーター48の回転方向を、正転方向から逆転方向に切り換えると、上流側部位44aを進出位置から退避位置へと移動させることができる。具体的には、上記説明した上流側部位44aの退避位置から進出位置への移動経路を逆方向に移動し、進出位置から退避位置へ切り換えられる。一例として、駆動モーター48の回転方向を適宜切り換えることにより、上流側部位44aにおいて退避位置に位置した状態と進出位置に位置した状態とを適宜切り換えることができる。
例えば、複数の媒体Pを第1媒体受けトレイ42と第2媒体受けトレイ44とに交互に排出するように、あるいは所定枚数の媒体Pを第1媒体受けトレイ42及び第2媒体受けトレイ44のいずれか一方に排出後、他方の媒体受けトレイに排出するように第2媒体受けトレイ44の状態を切り換えてもよい。つまり、媒体Pの排出に応じて排出する先の媒体トレイを適宜切り換えてもよい。
本実施形態において、図4及び図9において、第2媒体受けトレイ44の上流側部位44aが進出位置に位置する状態において第2媒体受けトレイ44の上流側媒体支持面44e及び下流側媒体支持面44gは、第1媒体受けトレイ42の媒体支持面42aと同じ傾斜(傾斜角度)に設定されている。尚、本実施形態において、上流側媒体支持面44e及び下流側媒体支持面44gと、媒体支持面42aとの傾斜が同じとは、完全一致だけでなく、部品精度や組立時における取り付け誤差に起因する角度のずれも含んでいる。
本実施形態では、第2媒体受けトレイ44の退避位置と進出位置とを適宜切り換えることで、排出ローラー対40から排出される媒体Pの排出先を第1媒体受けトレイ42又は第2媒体受けトレイ44に切り換えることができる。その結果、媒体受けトレイ42、44毎に排出ローラー対40を設ける必要がなく、複数の排出ローラー対40を同期させる必要がないので、紙送り精度、印刷精度の低下を抑制できる。加えて、排出ローラー対40を一組だけで構成できるので、簡易な構成で排出される媒体Pを仕分けることができ、小サイズ、且つ低コストで媒体排出装置18を構成することができる。
尚、排出ローラー対40は他の搬送ローラーと駆動源が共通であり、両面印刷の際に逆回転する場合がある。そして上流側部位44aが進出位置に位置する状態で排出ローラー対40が逆回転する場合、第2媒体受けトレイ44に排出された媒体Pの上流端が排出ローラー対40に触れて、装置内に引き込まれてしまう虞がある。この様な不具合は、特に第2媒体受けトレイ44の傾斜角が急角度の場合に生じ易い。従って排出ローラー対40を逆回転する場合は、第2媒体受けトレイ44を退避位置に切り換えておくことが好ましい。
或いは、図19に示す様なシャッター部材96を設けることも好適である。シャッター部材96は、不図示の駆動手段によって媒体Pの排出経路を遮る位置(符号96_1)と媒体Pの排出経路を開放する位置(符号96_2)とを変位可能に設けられている。図19の例では、シャッター部材96は媒体Pの排出経路を遮る位置では、排出ローラー対40のニップ位置N1における接線S1と交差する。
この様なシャッター部材96を設けることで、第2媒体受けトレイ44に排出された媒体Pの上流端が排出ローラー対40に触れて、装置内に引き込まれてしまう問題を防止することができる。
尚、シャッター部材96は、剛体でも良いし、可撓性を有するもの、例えばフィルム状の部材で形成しても良い。
上記説明をまとめると媒体排出装置18は、媒体を排出する排出ローラー対40と、排出された媒体を受ける第1媒体受けトレイ42と、第1媒体受けトレイ42よりもZ軸方向において+Z方向側に設けられ、排出された媒体Pを受ける第2媒体受けトレイ44と、を備えている。第2媒体受けトレイ44は、少なくともY軸方向における−Y軸方向側端部を含む上流側部位44aが、排出ローラー対40から第1媒体受けトレイ42に向かう媒体Pの排出経路P−2(図3及び図10)に進出することにより排出される媒体Pを受ける進出位置と、通過経路から退避する退避位置と、を変位可能である。
上記構成によれば、第1媒体受けトレイ42と第2媒体受けトレイ44とを備えた構成において、第2媒体受けトレイ44の少なくとも上流側部位44aが変位することで媒体Pの排出先を切り換えることができ、即ち第1媒体受けトレイ42及び第2媒体受けトレイ44を含む全てのトレイが上下に動く構成とする必要がなく、また、排出ローラー対40が上下に動く構成とする必要もないので、排出される媒体Pを仕分けることができる媒体排出装置18を、より簡易な構成で、小サイズに、且つ低コストに構成することができる。
排出ローラー対40は、媒体Pをニップして排出する排出ローラー対で構成され、第2媒体受けトレイ44の上流側部位44aが進出位置に位置した際、当該上流側部位44aが、排出ローラー対40のニップ位置N1における接線S1と交差する。この構成によれば、より確実に、排出ローラー対40から排出される媒体Pを第2媒体受けトレイ44に載せることができる。
排出ローラー対40は、媒体Pをニップして排出する排出ローラー対で構成され、第2媒体受けトレイ44の上流側部位44aが進出位置に位置した際、上流側端部が、排出ローラー対40のニップ位置N1よりZ軸方向における−Z方向側に位置する。この構成によれば、より確実に、排出ローラー対40から排出される媒体Pを第2媒体受けトレイ44に載せることができる。
第2媒体受けトレイ44の上流側部位44aが備える上流側媒体支持面44eは、水平に対して+Y軸方向に向かって+Z方向側へ上る傾斜面で形成され、水平に対する傾斜面の傾斜角は、上流側部位44aが進出位置にある場合の方が、退避位置にある場合よりも大きい。この構成によれば、上流側部位44aが退避位置にある場合に上流側部位44aの下側の空間を広く確保でき、上流側部位44aが第1媒体受けトレイ42への媒体Pの排出の妨げになることを抑制できる。
第2媒体受けトレイ44の上流側部位44aが進出位置に位置した際、第2媒体受けトレイ44が備える上流側媒体支持面44e及び下流側媒体支持面44g、及び第1媒体受けトレイ42が備える媒体支持面42aは、ともに+Y軸方向側に向かって上向きの同じ傾斜である。本実施形態において第1媒体受けトレイ42は、媒体Pを載置するのに好適な傾斜(角度)で配置されており、第2媒体受けトレイ44も第1媒体受けトレイ42と同様の傾斜であるので、排出された媒体Pを好適に載置することができる。
第2媒体受けトレイ44は、上流側部位44aと、退避位置と進出位置との間で進退可能な上流側部位44aより+Y軸方向側に、固定して設けられる下流側部位44bとを備えて構成される。この構成によれば、第2媒体受けトレイ44の全体が変位動作する必要がない為、装置構成が大掛かりになることを避けることができる。
第2媒体受けトレイ44の上流側部位44aが進出位置に位置する際、上流側部位44aが備える上流側媒体支持面44e、及び下流側部位44bが備える下流側媒体支持面44gは、ともに水平に対して+Y軸方向に向かって+Z軸方向への傾斜であって、同じ傾斜である。この構成によれば、排出される媒体Pを自然な形状で適切に積載することができる。
上流側部位44aが進出位置に位置する際、上流側部位44aが備える上流側媒体支持面44eから下流側部位44bが備える下流側媒体支持面44gに媒体Pを案内する案内部44hを備える。この構成によれば、媒体Pを上流側部位44aから下流側部位44bに円滑に進ませることができる。
案内部44hが媒体Pを案内する案内面44jは、下流側部位44bが備える下流側媒体支持面44gと同じ傾斜となる。この構成によれば、媒体Pが案内面44jから下流側部位44bに進む際、円滑に進むことができる。
第2媒体受けトレイ44の上流側端部に、排出された媒体Pの後端を規制する規制壁44dが設けられている。この構成によれば、第2媒体受けトレイ44からの媒体Pの滑り落ちを抑制することができる。
プリンター10は、媒体Pに記録を行う記録ヘッド38と、記録ヘッド38により記録の行われた媒体Pを排出する媒体排出装置18とを備えている。
<<<第2実施形態について>>>
図11ないし図13において媒体排出装置の第2実施形態について説明する。本実施形態における媒体排出装置68は、第1媒体受けトレイ70と、複数の第2媒体受けトレイ72、74とを備えている。尚、図11ないし図13において、媒体排出装置68は、排出ローラー対40、第1媒体受けトレイ70及び複数の第2媒体受けトレイ72、74以外の構成については図示を省略している。尚、本実施形態において、第1媒体受けトレイ70の構成は第1実施形態と同様の構成であり、説明を省略する。
本実施形態において第2媒体受けトレイ72は、第1実施形態における第2媒体受けトレイ44と異なり、トレイ全体が退避位置(図12における符号72−1が付された二点鎖線部)と進出位置(図12における符号72が付された実線部)との間で変位するように構成されている。
本実施形態における第2媒体受けトレイ74は、Z軸方向において第1媒体受けトレイ70と第2媒体受けトレイ72との間に配置されている。本実施形態における第2媒体受けトレイ72、74は、それぞれ退避位置と進出位置とを切換可能に構成されている。
本実施形態における第1媒体受けトレイ70及び複数の第2媒体受けトレイ72、74は、放射状に配置されている。放射状に配置されている点についてより具体的に説明する。本実施形態において第1媒体受けトレイ70と第2媒体受けトレイ72との間隔は、排出ローラー対40に近づくにつれ間隔が狭くなり、排出ローラー対40から遠くなるにつれ間隔が広くなるように設定されている。同様に第2媒体受けトレイ72と第2媒体受けトレイ74との間隔は、排出ローラー対40に近づくにつれ間隔が狭くなり、排出ローラー対40から遠くなるにつれ間隔が広くなるように設定されている。
つまり、各トレイ間の間隔は、排出ローラー対40に近い側が狭く、遠い側が広くなるように設定されている。したがって、第1媒体受けトレイ70及び複数の第2媒体受けトレイ72、74において互いに隣り合うトレイの間隔は排出方向に向けて広くなる構成であるので、各トレイ70、72、74の間にユーザーの手を差し入れ易くすることができ、各トレイ70、72、74に排出された媒体Pを容易に取り出すことができる。
図11は、第2媒体受けトレイ72、74が共に退避位置に位置した状態を示している。この状態では、排出ローラー対40により排出された媒体Pの排出経路P−4を第2媒体受けトレイ72、74が遮っていないことから、媒体Pは第1媒体受けトレイ70に向けて排出され、第1媒体受けトレイ70に支持される。尚、符号P−4が付された二点鎖線は、排出ローラー対40から第1媒体受けトレイ70に向けて排出された媒体Pの排出経路を示している。
次いで、図12に示す様に、第2媒体受けトレイ72を退避位置から進出位置へと切り換える(矢印A9及び矢印A10参照)。第2媒体受けトレイ72における退避位置から進出位置への切換動作は第1実施形態と同様の動作である。尚、図12において符号72−1が付された二点鎖線部は、退避位置の第2媒体受けトレイ72を示し、符号72が付された実線部は進出位置の第2媒体受けトレイ72を示している。
第2媒体受けトレイ72が進出位置に位置すると、第2媒体受けトレイ72の少なくとも一部が排出ローラー対40のニップ位置N1よりも−Z方向側に位置することとなる。この状態で、排出ローラー対40が媒体Pを排出すると、第1媒体受けトレイ70に向けた媒体Pの排出経路P−4(図11)を第2媒体受けトレイ72が遮ることとなる。その結果、排出ローラー対40により排出された媒体Pは、第1媒体受けトレイ70ではなく、第2媒体受けトレイ72により支持されて、第2媒体受けトレイ72に載置される。尚、符号P−5が付された二点鎖線は、排出ローラー対40から第2媒体受けトレイ72に向けて排出された媒体Pの排出経路を示している。
図13に示す様に、第2媒体受けトレイ74を退避位置から進出位置へと切り換える(矢印A11参照)。本実施形態において、第2媒体受けトレイ74は、不図示の駆動モーター及び駆動力伝達手段により退避位置と進出位置との間を進退するように構成されている。具体的には、一例として第1実施形態と同様にラックアンドピニオンにより第2媒体受けトレイ74を移動させる構成である。尚、図13において符号74−1が付された二点鎖線部は、退避位置の第2媒体受けトレイ74を示し、符号74が付された実線部は進出位置の第2媒体受けトレイ74を示している。
第2媒体受けトレイ74が進出位置に位置すると、第2媒体受けトレイ74の少なくとも一部が排出ローラー対40のニップ位置N1よりも−Z方向側に位置することとなる。この状態で、排出ローラー対40が媒体Pを排出すると、第1媒体受けトレイ70に向けた媒体Pの排出経路P−4(図11)を第2媒体受けトレイ74が遮ることとなる。その結果、排出ローラー対40により排出された媒体Pは、第1媒体受けトレイ70ではなく、第2媒体受けトレイ74により支持されて、第2媒体受けトレイ74に載置される。尚、符号P−6が付された二点鎖線は、排出ローラー対40から第2媒体受けトレイ74に向けて排出された媒体Pの排出経路を示している。
本実施形態では、第2媒体受けトレイ72、74の退避位置と進出位置とを適宜切り換えることで、排出ローラー対40から排出される媒体Pの排出先を複数の排出トレイのいずれかに切り換えることができる。その結果、簡易な構成で排出される媒体Pを仕分けることができ、小サイズ、且つ低コストで媒体排出装置68を構成することができる。
本実施形態における媒体排出装置68は、複数の第2媒体受けトレイ72、74を備えている。第1媒体受けトレイ70及び第2媒体受けトレイ72、74が、媒体Pの排出経路を側面視して、排出方向下流側に向かって放射状に配置されている。この構成によれば、排出方向下流側においては、第1媒体受けトレイ70及び第2媒体受けトレイ72、74を配設するためのスペースを節約でき、装置の小型化に寄与できる。
<<<第2実施形態の変更形態>>>
本実施形態において第2媒体受けトレイ72は、トレイ全体が退避位置と進出位置との間で回動して進退するように構成したが、この構成に代えて、第1実施形態と同様に第2媒体受けトレイ72に上流側部位と下流側部位とを設け、上流側部位のみを退避位置と進出位置との間で進退させる構成としてもよい。
<<<第3実施形態について>>>
図14ないし図16を参照しつつ、媒体排出装置の第3実施形態について説明する。本実施形態は、排出ローラー対76において従動ローラー76bを駆動ローラー76a周りに変位可能に設け、媒体Pの排出経路を変化させる点で第1実施形態及び第2実施形態と異なる。
本実施形態において媒体排出装置78は、排出ローラー対76と、第1媒体受けトレイ80と、第2媒体受けトレイ82、84と、従動ローラー駆動手段86とを備えている。本実施形態において、第2媒体受けトレイ82、84は第2実施形態と異なり、媒体排出装置78に対して固定されている。本実施形態においても、第1媒体受けトレイ80及び第2媒体受けトレイ82、84は、第2実施形態と同様に放射状に配置されている。
排出ローラー対76は、「第1ローラー」としての駆動ローラー76aと、「第2ローラー」としての従動ローラー76bとを備えている。従動ローラー駆動手段86は、一例として駆動モーター88、歯車90A、90B、90Cと、揺動アーム92とを備えている。歯車90Aは駆動モーター88の駆動軸に取り付けられ、駆動歯車として機能する。揺動アーム92の一端には歯車90Cが接続され、他端には従動ローラー76bが回転自在に取り付けられている。揺動アーム92は、一端側を回動支点として回動可能に構成されている。
図14ないし図16に示すように、駆動モーター88が回転すると、歯車90A、90B、90Cが順次回転し、揺動アーム92が一端側を支点として回動する。この回動により、従動ローラー76bは駆動ローラー76aの周りを回動する。その結果、排出ローラー対76におけるニップ位置を適宜変更することができる。
図14において、排出ローラー対76におけるニップ位置はN2に設定されている。符号S2が付された一点鎖線は排出ローラー対76のニップ位置N2における接線を示している。図14に示すように接線S2は、第2媒体受けトレイ82、84と交差せず、第1媒体受けトレイ80に向けて延びている。ニップ位置N2で排出ローラー対76にニップされて排出される媒体Pは、符号P−7に示す経路に沿って第1媒体受けトレイ80に排出される。
次いで、図15に示すように駆動モーター88を回転させて、揺動アーム92を揺動させて排出ローラー対76におけるニップ位置をニップ位置N2からニップ位置N3に切り換える。これにより、排出ローラー対76のニップ位置における接線は接線S2から接線S3に変化する。接線S3はニップ位置N3を通り、第2媒体受けトレイ82の+Z方向側へ延びている。ニップ位置N3で排出ローラー対76にニップされて排出される媒体Pは、符号P−8に示す経路(二点鎖線)に沿って第2媒体受けトレイ82に排出される。
図16において、排出ローラー対76におけるニップ位置をニップ位置N3からニップ位置N4に切り換えると、排出ローラー対76のニップ位置における接線は接線S3から接線S4に変化する。接線S4はニップ位置N4を通り、第2媒体受けトレイ82と交差せず、第2媒体受けトレイ84に向けて延びている。ニップ位置N4で排出ローラー対76にニップされて排出される媒体Pは、符号P−9に示す経路(二点鎖線)に沿って第2媒体受けトレイ84に排出される。
本実施形態では、従動ローラー76bを駆動ローラー76a周りに変位させることで、媒体Pの排出方向を変化させることができる。これにより、排出ローラー対76から排出される媒体Pの排出先を複数の媒体受けトレイ80、82、84のいずれかに切り換えることができる。
ここで、駆動ローラー76aを従動ローラー76bの周りに変位させる構成とすると、駆動ローラー76aの駆動軸及び駆動軸に不図示の駆動源からの駆動力を伝達する手段も駆動ローラー76aの変位に追従させる必要があり、装置構成が複雑化する。これに対し、本実施形態では、従動ローラー76bを駆動ローラー76aの周りに変位させる構成としたので、駆動ローラー76aを従動ローラー76bの周りに変位させる構成に比べて、従動ローラー76bを駆動ローラー76aに対して変位させる構成を簡素化することができる。その結果、簡易な構成で排出される媒体Pを仕分けることができ、小サイズ、且つ低コストで媒体排出装置78を構成することができる。
媒体排出装置78は、媒体Pを排出する排出ローラー対76と、排出ローラー対76により排出された媒体Pを受ける第1媒体受けトレイ80と、第1媒体受けトレイ80よりもZ軸方向において+Z方向側に設けられ、排出ローラー対76により排出された媒体Pを受ける第2媒体受けトレイ82、84と、を備え、排出ローラー対76は、駆動ローラー76aと、駆動ローラー76aまわりに変位可能に設けられ、駆動ローラー76aとの間で媒体Pをニップする従動ローラー76bとを備え、従動ローラー76bが駆動ローラー76aまわりに変位することにより、媒体Pの排出先が第1媒体受けトレイ80及び第2媒体受けトレイ82、84のいずれかに切り換わる。
従動ローラー76bが駆動ローラー76aまわりに変位すれば、駆動ローラー76aと従動ローラー76bとによる媒体Pの排出方向は変化する。上記構成によればその性質を利用し、媒体Pの排出先を第1媒体受けトレイ80及び第2媒体受けトレイ82、84のいずれかに切り換えるので、排出ローラー対76の全体が上下する構成に比して、排出される媒体Pを仕分けることができる媒体排出装置78をより簡易な構成で、小サイズに、且つ低コストに構成することができる。
また、本実施形態では第1媒体受けトレイ42、70、80及び第2媒体受けトレイ44、72、74、82、84を記録装置の一例としてのインクジェットプリンターに適用したが、その他液体噴射装置一般に適用することも可能である。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンター、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含むものである。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
10…プリンター、12…装置本体、14…画像読取装置、16…操作部、18、68、78…媒体排出装置、20…媒体収容部、22…媒体搬送経路、24…第1給送ローラー、26…給送ローラー対、28…第1搬送ローラー、30…第2搬送ローラー、32a、32b、32c、32d…従動ローラー、34…搬送ローラー対、36…キャリッジ、38…記録ヘッド、40、76…排出ローラー対、42、70、80…第1媒体受けトレイ、42a…媒体支持面、44、72、74、82、84…第2媒体受けトレイ、44a…上流側部位、44b…下流側部位、44c…フレーム、44d…規制壁、44e…上流側媒体支持面、44f…切り欠き部、44g…下流側媒体支持面、44h…案内部、44j…案内面、44k…側壁、46…駆動軸、48、88…駆動モーター、50…駆動力伝達手段、52…駆動歯車、54…ラック、56、58…回動軸、60…検出レバー、62…第1ガイド溝、64…第2ガイド溝、64a…支持部、64b…角度変更部、64c…進退部、66…ガイドピン、76a…駆動ローラー、76b…従動ローラー、86…従動ローラー駆動手段、90A、90B、90C…歯車、92…揺動アーム、95…押さえ部材、96…シャッター部材、A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A10、A11…矢印、N1、N2、N3、N4…ニップ位置、P…媒体、P−1、P−2、P−3、P−4、P−5、P−6、P−7、P−8、P−9…媒体Pの排出経路、S1、S2、S3、S4…接線、θ1…傾斜角、θ2…傾斜角

Claims (13)

  1. 媒体を排出する排出手段と、
    前記排出手段により排出された媒体を受ける第1媒体受けトレイと、
    前記第1媒体受けトレイよりも鉛直方向において上方に設けられ、前記排出手段により排出された媒体を受ける第2媒体受けトレイと、を備え、
    前記第2媒体受けトレイは、少なくとも媒体排出方向における上流側端部を含む上流部位が、前記排出手段から前記第1媒体受けトレイに向かう媒体の通過経路に進出することにより排出される媒体を受ける進出位置と、前記通過経路から退避する退避位置と、を変位可能である、
    ことを特徴とする媒体排出装置。
  2. 請求項1に記載の媒体排出装置において、前記第2媒体受けトレイは、進退可能な前記上流部位より媒体排出方向下流側に、固定して設けられる下流部位を備えて構成される、ことを特徴とする媒体排出装置。
  3. 請求項2に記載の媒体排出装置において、前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が前記進出位置に位置した際、前記上流部位が備える媒体支持面、及び前記下流部位が備える媒体支持面は、ともに水平に対して媒体排出方向に向かって上向きの同じ傾斜である、
    ことを特徴とする媒体排出装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の媒体排出装置において、
    前記排出手段は、媒体をニップして排出する排出ローラー対で構成され、
    前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が前記進出位置に位置した際、当該上流部位が、前記排出ローラー対のニップ位置における接線と交差する、
    ことを特徴とする媒体排出装置。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の媒体排出装置において、
    前記排出手段は、媒体をニップして排出する排出ローラー対で構成され、
    前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が前記進出位置に位置した際、前記上流側端部が、前記排出ローラー対のニップ位置より鉛直方向における下側に位置する、
    ことを特徴とする媒体排出装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の媒体排出装置において、
    媒体排出方向における前記上流部位の前記上流側端部の位置は、前記上流部位が前記進出位置にある場合の方が、前記退避位置にある場合よりも媒体排出方向上流側にある、
    ことを特徴とする媒体排出装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の媒体排出装置において、前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が備える媒体支持面は、水平に対して媒体排出方向に向かって上向きの傾斜面で形成され、
    水平に対する前記傾斜面の傾斜角は、前記上流部位が前記進出位置にある場合の方が、前記退避位置にある場合よりも大きい、
    ことを特徴とする媒体排出装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の媒体排出装置において、前記第2媒体受けトレイの前記上流部位が前記進出位置に位置した際、当該第2媒体受けトレイが備える媒体支持面、及び前記第1媒体受けトレイが備える媒体支持面は、ともに媒体排出方向に向かって上向きの同じ傾斜である、
    ことを特徴とする媒体排出装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の媒体排出装置において、前記第2媒体受けトレイの前記上流側端部に、排出された媒体の上流側端部の位置を規制する規制壁が設けられている、
    ことを特徴とする媒体排出装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の媒体排出装置において、前記第2媒体受けトレイを複数備える、
    ことを特徴とする媒体排出装置。
  11. 請求項1から請求項7、請求項9、請求項10、のいずれか一項に記載の媒体排出装置において、前記第1媒体受けトレイ及び前記第2媒体受けトレイが、前記通過経路を側面視して、排出方向下流側に向かって放射状に配置されている、
    ことを特徴とする媒体排出装置。
  12. 媒体を排出する排出手段と、
    前記排出手段により排出された媒体を受ける第1媒体受けトレイと、
    前記第1媒体受けトレイよりも鉛直方向において上方に設けられ、前記排出手段により排出された媒体を受ける第2媒体受けトレイと、を備え、
    前記排出手段は、第1ローラーと、当該第1ローラーまわりに変位可能に設けられ、前記第1ローラーとの間で媒体をニップする第2ローラーと、を備え、
    前記第2ローラーが前記第1ローラーまわりに変位することにより、媒体の排出先が前記第1媒体受けトレイ及び前記第2媒体受けトレイのいずれかに切り換わる、
    ことを特徴とする媒体排出装置。
  13. 媒体に記録を行う記録手段と、
    前記記録手段により記録の行われた媒体を排出する、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の前記媒体排出装置と、
    を備えた記録装置。
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