JP2019130910A - 繊維強化プラスチック成形体及び繊維強化プラスチック成形体用基材 - Google Patents
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Abstract
Description
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[2]第2層中に含まれる第2の樹脂の含有量は、第2層の全質量に対して10〜60質量%である[1]に記載の繊維強化プラスチック成形体。
[3]繊維強化プラスチック成形体中に含まれる限界酸素指数が27以下の第2の樹脂の含有量は、繊維強化プラスチック成形体の全質量に対して5〜15質量%である[1]又は[2]に記載の繊維強化プラスチック成形体。
[4]強化繊維は、炭素繊維である[1]〜[3]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
[5]厚みが0.2〜0.7mmである[1]〜[4]のいずれかに記載の繊維強化プラスチック成形体。
[6]第1層用不織布と、第2層用不織布を有する繊維強化プラスチック成形体用基材であって、第1層用不織布は、少なくとも強化繊維と、限界酸素指数が30以上の第1の樹脂とを含み、第2層用不織布は、少なくとも強化繊維と、限界酸素指数が30以上の第1の樹脂と、限界酸素指数が27以下の第2の樹脂とを含み、第1層用不織布が、限界酸素指数が27以下の第2の樹脂を含む場合は、第2層用不織布に含まれる第2の樹脂の含有率は、第1層用不織布に含まれる第2の樹脂の含有率よりも高く、第1層用不織布の目付け(g/m2)をA1とし、第1層用不織布の真密度(g/cm3)をQ1とし、第2層用不織布の目付け(g/m2)をA2とし、第2層用不織布の真密度(g/cm3)をQ2とし、繊維強化プラスチック成形体用基材の真密度(g/cm3)をQAとした場合、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする繊維強化プラスチック成形体用基材;
(A2×QA/Q2)×3<A1+A2 式(1)
式(1)において、QA=(A2×Q2+A1×Q1)/(A1+A2)である。
[7][6]に記載の繊維強化プラスチック成形体用基材を加熱加圧成形することにより成形される繊維強化プラスチック成形体。
本発明の繊維強化プラスチック成形体は、第1層と第2層を含み、厚みが1mm以下の繊維強化プラスチック成形体である。繊維強化プラスチック成形体の第1層は、少なくとも強化繊維と、限界酸素指数が30以上の第1の樹脂を含み、繊維強化プラスチック成形体の第2層は、少なくとも強化繊維と、限界酸素指数が30以上の第1の樹脂と、限界酸素指数が27以下の第2の樹脂を含む。また、第1層が、限界酸素指数が27以下の第2の樹脂を含む場合は、第2層に含まれる第2の樹脂の含有率は、第1層に含まれる第2の樹脂の含有率よりも高い。さらに、第2層の厚みは、繊維強化プラスチック成形体の厚みの1/3以下である。
図2は、アウトサート成形体20の構成を表す断面図である。図2に示されているように、アウトサート成形体20は、繊維強化プラスチック成形体とアウトサート成形部材22を有し、繊維強化プラスチック成形体は、第1層10と第2層12を有することが好ましい。また、アウトサート成形体20においては、アウトサート成形部材22を繊維強化プラスチック成形体の第2層12上に付着固定させることが好ましい。アウトサート成形部材22は、第2層12の面上の一部に成形されることが好ましく、第2層12の少なくとも一部は露出した状態となる。
しかし、本発明では、繊維強化プラスチック成形体に第2層を設け、この第2層に限界酸素指数が27以下の第2の樹脂を含有させることにより、アウトサート成形部材にスーパーエンプラ樹脂を用いずにアウトサート成形部材を成形することができる。このような場合、アウトサート成形部材を加工するために特別な設備も必要にならず、効率よく、アウトサート成形体を成形することができる。
本発明の繊維強化プラスチック成形体1は、第1層10と第2層12を含む多層成形体であるが、各層間の境界面は明確に設けられていなくてもよい。例えば、第1層と第2層の樹脂が相溶した状態で層を構成していてもよい。このような場合、第2層の厚みの測定は、以下のような方法を例示することができる。
(1.第2の樹脂の含有率が高い部分の存在する面の特定)
まず繊維強化プラスチック成形体の両表面の不純物等を除去するために、繊維強化プラスチック成形体の両表面を層の厚み方向に、各々3〜5μm削る。
次いで、繊維強化プラスチック成形体の両表面をATR法を用いてFT−IR分析を行い、両表面の赤外線吸収スペクトルを求める。そして、第2の樹脂に特有のピークで、第1の樹脂には存しないピークのうち、最も吸収強度の強いピークをひとつ選定する。ここで第2の樹脂であるか否か、すなわち限界酸素指数が27以下であるか否かは、市販のFT−IRスペクトルのデータベースに照らし合わせて樹脂の種類を特定すれば、公知文献からその樹脂の限界酸素指数を調査することで判断できる。市販のFT−IRスペクトルのデータベースとしてはサーモサイエンティフィック社 FT−IR and RamanSpectral Librariesや、Aldrich FT−IR Collection Editionなどが例示されるが、これに限定されるものではない。そして、第2の樹脂に特有のピークの吸収強度(以下、absorbance(x)という)が高い方を第2層側の面とし、その面の第2の樹脂に特有のピークの吸収強度をabsorbance(1)とする。
なお、繊維強化プラスチック成形体が第1層と第2層以外に表面層等を有する場合は、第1層と第2層を露出させるために、表面層を削り取ることで表面層の除去を行う。第1層と第2層の両表面の露出は、光学顕微鏡で強化繊維の露出の有無によって確認でき、光学顕微鏡で強化繊維が観察されるまで表面層を3〜5μmずつ削り取る。
第2層側の面を4〜6μm削り取り、露出した面について同様にabsorbance(2)を求める。これを繰り返し、求めたabsorbance(x)(xは1〜n)がabsorbance(1)の50%以上の領域までを第2層とし、50%未満の領域を第1層とする。また、50%未満となった時までに削り取られた支持層の厚さの合計を、第2層の厚さとする。
通常、繊維強化プラスチック成形体の厚みは薄くなるほど難燃性が低下する傾向にある。また、限界酸素指数が27以下の第2の樹脂は、難燃性が低いため、繊維強化プラスチック成形体に含有させると、十分な難燃性を維持することができなかった。
しかし、本発明では、厚みが所定以下の第2層に限界酸素指数が27以下の第2の樹脂を偏在させることによって、厚みが1mm以下の繊維強化プラスチック成形体に、限界酸素指数が27以下の樹脂を含有させても十分な難燃性を得ることに成功した。すなわち、本発明は、限界酸素指数が27以下の第2の樹脂を含有した場合であっても繊維強化プラスチック成形体全体の難燃性を維持し得たものである。
本発明の繊維強化プラスチック成形体は、後述する繊維強化プラスチック成形体用基材を加熱加圧成形することにより成形される。繊維強化プラスチック成形体用基材は、目的とする形状や成形法に合わせて任意の形状に加工することができる。繊維強化プラスチック成形体は、繊維強化プラスチック成形体用基材を、1枚単独、或いは所望の厚さとなるように積層して熱プレスで加熱加圧成形したり、あらかじめ赤外線ヒーター等で予熱した金型によって加熱加圧成形することで成形される。このように、本発明の繊維強化プラスチック成形体は、一般的な繊維強化プラスチック成形体用基材の加熱加圧成形方法を用いて加工される。
本発明は、上述した繊維強化プラスチック成形体を成形し得る繊維強化プラスチック成形体用基材に関するものでもある。本発明の繊維強化プラスチック成形体は、第1層と第2層を有し、第2層の厚みは繊維強化プラスチック成形体の厚みに1/3以下である。このような構成を有する繊維強化プラスチック成形体を成形するために、本発明の繊維強化プラスチック成形体用基材は、第1層用不織布と、第2層用不織布を有する。第1層用不織布は、少なくとも強化繊維と、限界酸素指数が30以上の第1の樹脂とを含み、第2層用不織布は、少なくとも強化繊維と、限界酸素指数が30以上の第1の樹脂と、限界酸素指数が27以下の第2の樹脂とを含む。また、第1層用不織布が、限界酸素指数が27以下の第2の樹脂を含む場合は、第2層用不織布に含まれる第2の樹脂の含有率は、第1層用不織布に含まれる第2の樹脂の含有率よりも高い。さらに、第1層用不織布の目付け(g/m2)をA1とし、第1層用不織布の真密度(g/cm3)をQ1とし、第2層用不織布の目付け(g/m2)をA2とし、第2層用不織布の真密度(g/cm3)をQ2とし、繊維強化プラスチック成形体用基材の真密度(g/cm3)をQAとした場合、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする。
(A2×QA/Q2)×3<A1+A2 式(1)
式(1)において、QA=(A2×Q2+A1×Q1)/(A1+A2)である。
繊維強化プラスチック成形体用基材の真密度=(強化繊維の真密度×質量比%)+(熱可塑性樹脂の真密度×質量比%)+(バインダーの真密度×質量比%)
ピクノメーター法(液相置換法)はJIS R 1620「ファインセラミックス粉末の粒子密度測定方法」に準拠した方法で、エタノール水溶液、ブタノール等の液に繊維強化プラスチック成形体用基材を漬け、アルキメデスの原理で、体積を測定する方法である。繊維強化プラスチック成形体用基材の真密度は、繊維強化プラスチック成形体用基材の重さを上記の方法で測定した体積で除すことによって算出することができる。
また、気相置換法は、JIS R 1620「ファインセラミックス粉末の粒子密度測定方法」に準拠した方法で、ヘリウムガス等で置換して、体積を測定する方法である。繊維強化プラスチック成形体用基材の真密度は、繊維強化プラスチック成形体用基材の重さを上記の方法で測定した体積で除すことによって算出することができる。
本発明で用いる限界酸素指数が30以上の第1の樹脂と、限界酸素指数が27以下の第2の樹脂は熱可塑性樹脂である。繊維強化プラスチック成形体用基材においては、熱可塑性樹脂は繊維状(熱可塑性繊維)であることが好ましい。熱可塑性繊維は、加熱加圧処理時にマトリックス、あるいは、繊維成分の交点に結着点を形成する。このような熱可塑性繊維を用いることによって、繊維強化プラスチック成形体用基材を加工する際の加熱加圧成形時間を短縮することができ、繊維強化プラスチック成形体の生産性を高めることができる。
47であり、ポリフェニレンサルファイドの限界酸素指数(LOI)は33である。中でも、第1の樹脂は、ポリエーテルイミド及びポリフェニレンサルファイドから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
本発明では、熱可塑性繊維が加熱加圧成形前には、繊維形態を維持しているため、繊維強化プラスチック成形体を形成する前は、シート自体がしなやかでドレープ性がある。このため、繊維強化プラスチック成形体用基材を巻き取りの形態で保管・輸送することが可能であり、ハンドリング性に優れるという特徴を有する。
強化繊維は、ガラス繊維、炭素繊維及びアラミド繊維から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらの強化繊維は、1種のみを使用してもよく、複数種を使用してもよい。また、PBO(ポリパラフェニレンベンズオキサゾール)繊維等の耐熱性に優れた有機繊維を含有していてもよい。
また、強化繊維として、アラミド繊維等の高耐熱性・高強度の有機繊維を使用した場合は、高度な平滑性の要求される精密な研磨用の機器に適する繊維強化プラスチック成形体用基材を得ることができる。アラミド等の有機繊維を強化繊維として含有する繊維強化プラスチック成形体用基材から形成される繊維強化プラスチック成形体は、一般的に強化繊維として無機繊維を使用した繊維強化プラスチック成形体用基材から形成される成形体よりも耐摩耗性に優れる。また、擦過等によって繊維強化プラスチック成形体の一部が削り取られたとしても、その削り粕が無機繊維よりも柔らかいので、被研磨物を傷つけるおそれが少ない。
強化繊維としては炭素繊維を用いることが好ましい。強化繊維に含まれる炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系、石油・石炭ピッチ系、レーヨン系、リグニン系等の炭素繊維を用いることができる。これらの炭素繊維は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせ用いてもよい。また、これら炭素繊維の中でも、工業規模における生産性及び機械特性の観点から、ポリアクリロニトリル(PAN)系の炭素繊維を用いることが好ましい。
本発明の繊維強化プラスチック成形体用基材及び繊維強化プラスチック成形体において、強化繊維と熱可塑性樹脂の質量比は10:90〜80:20であることが好ましく、20:80〜70:30であることがより好ましく、30:70〜70:30であることがさらに好ましい。強化繊維と熱可塑性樹脂の質量比を上記範囲内とすることにより、軽量であり、かつ高強度の繊維強化プラスチック成形体を得ることができる。
本発明の繊維強化プラスチック成形体用基材は、バインダー成分をさらに含むことが好ましい。バインダー成分は、繊維強化プラスチック成形体用基材の全質量に対して0.1〜10質量%となるように含有されることが好ましく、0.3〜10質量%であることがより好ましく、0.4〜9質量%であることがさらに好ましく、0.5〜8質量%であることが特に好ましい。バインダー成分の含有量を上記範囲内とすることにより、製造工程中の強度を高めることができ、ハンドリング性を向上させることができる。なお、バインダー成分の量は多くなると表面強度・層間強度共に強くなるが、逆に加熱成形時の臭気の問題が発生しやすくなる。しかし、上記の範囲においては臭気の問題はほとんど発生せず、また繰り返しの断裁工程を経ても層間剥離などを発生しない繊維強化プラスチック成形体用基材を得ることができる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方を含むことを意味し、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を含むことを意味する。
共重合ポリエチレンテレフタレートは、融点が140℃以下のものが好ましく、120℃以下ものがより好ましい。また、特公平1−30926号公報に記載のような変性ポリエステル樹脂を使用してもよい。変性ポリエステル樹脂の具体例として、特に、ユニチカ社製商品名「メルティ4000」(繊維全てが共重合ポリエチレンテレフタレートである繊維)が好ましく挙げられる。また、上記芯鞘構造のバインダー繊維としては、ユニチカ社製商品名「メルティ4080」や、クラレ社製商品名「N−720」等が好適に使用できる。
本発明では、熱可塑性繊維と強化繊維は、一定の長さにカットされたチョップドストランドであることが好ましい。また、バインダー繊維もチョップドストランドであることが好ましい。このような形態とすることにより、繊維強化プラスチック成形体用基材中で、各種繊維を均一に混合することができる。また、繊維の断面形状は円形に限定されず、楕円形等、異形断面のものも使用できる。
本発明の繊維強化プラスチック成形体用基材の製造工程は、強化繊維と、熱可塑性繊維を混合し、湿式抄紙法又は乾式抄紙法によって繊維強化プラスチック成形体用基材を形成する工程を含む。湿式抄紙法は、熱可塑性繊維、強化繊維のチョップドストランドを溶媒中に分散させ、その後溶媒を除去してウエブを形成する方法である。なお、繊維強化プラスチック成形体用基材を形成する工程では、強化繊維と、熱可塑性繊維に加えてバインダー成分を添加することとしてもよい。また、乾式抄紙法は、強化繊維と熱可塑性繊維を気体中で混合し、次いでネット上に捕捉してマットを得る方法である。このような方法は、エアレイドと呼ばれることもある。
(第1層用不織布の作製)
繊維長12mmの炭素繊維(台湾プラスチック社製、CS815)をスラリー濃度0.5%となるように水中に投入し、分散剤としてエマノーン(登録商標)3199V(花王株式会社製)を、炭素繊維100質量部に対して1質量部となるよう添加した。尚、エマノーン3199Vはあらかじめ0.5%濃度の水溶液となるように水に溶解して添加した。その後、古紙離解用パルパーを用いて30秒間攪拌して初期分散を行った後、スラリー濃度0.15%となるように水で希釈した(炭素繊維スラリー)。
第1層用不織布の作製手順と同様にして、0.15%濃度の炭素繊維スラリーを作成し、ポリエーテルイミド繊維、ポリカーボネート繊維及びPET/変性PET芯鞘バインダー繊維を表2の第2層の配合比となるように計量し、スラリー濃度が10%となるように上記の炭素繊維スラリーに投入した(第2の原料スラリー)。そして、この第2の原料スラリーを連続して傾斜ワイヤー型抄紙機に供給し、5.5L/minの速度で抄紙し、幅50cm、坪量を228g/m2の第2層用不織布を得た。
実施例1で得られた第1の原料スラリーの流速を調整することで坪量203.7g/m2の第1層用不織布を得た。
第2層用不織布の繊維の配合比を表2に示す通りとなるように変更した。第2の原料スラリーの流速を調整することで坪量147.5g/m2の第2層用不織布を得た。
第1層用不織布を3枚積層し、さらにその上に第2層用不織布を2枚積層し、実施例1と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
実施例1で得られた第1の原料スラリーの流速を調整することで坪量220.7g/m2の第1層用不織布を得た。
実施例2で得られた第2の原料スラリーの流速を調整することで坪量125g/m2の第2層用不織布を得た。
第1層用不織布を3枚積層し、さらにその上に第2層用不織布を2枚積層し、実施例1と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
実施例1で得られた第1の原料スラリーの流速を調整することで坪量198.7g/m2の第1層用不織布を得た。
実施例2で得られた第2の原料スラリーの流速を調整することで坪量225g/m2の第2層用不織布を得た。
第1層用不織布を3枚積層し、さらにその上に第2層用不織布を1枚積層し、実施例1と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
実施例1で得られた第1の原料スラリーの流速を調整することで坪量177.5g/m2の第1層用不織布を得た。
第2層の繊維の配合比を表2に示す通りとなるように変更し、第2の原料スラリーの流速を調整することで坪量105g/m2の第2層用不織布を得た。
第1層用不織布を4枚積層し、さらにその上に第2層用不織布を1枚積層し、実施例1と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
実施例5と同様にして第1層用不織布を得た。
第2層の繊維の配合比を表2に示す通りとなるように変更し、第2の原料スラリーの流速を調整することで坪量105g/m2の第2層用不織布を得た。
第1層用不織布を4枚積層し、さらにその上に第2層用不織布を1枚積層し、実施例1と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
実施例1で得られた第1の原料スラリーの流速を調整することで坪量253g/m2の第1層用不織布を得た。
実施例6と同様にして第2層用不織布を得た。
第1層用不織布を2枚積層し、さらにその上に第2層用不織布を1枚積層し、実施例1と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
実施例1で得られた第1の原料スラリーの流速を調整することで坪量251.5g/m2の第1層用不織布を得た。
実施例7の第2層用不織布に用いたポリエーテルイミド繊維の配合比と、ポリカーボネート繊維の配合比を表2に示す配合比に変更した以外は実施例7と同様にして、第2層用不織布を得た。
第1層用不織布を2枚積層し、さらにその上に第2層用不織布を1枚積層し、実施例1と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
実施例8の第1層用不織布に用いたポリエーテルイミド繊維を、ポリフェニレンサルファイド繊維(東洋紡社製「プロコン」)36.5質量%に変更した以外は、実施例8と同様にして第1層用不織布を得た。
実施例8の第2層用不織布に用いたポリエーテルイミド繊維をポリフェニレンサルファイド繊維(東洋紡社製「プロコン」)に変更した以外は、実施例8と同様にして第2層用不織布を得た。
第1層用不織布を2枚積層し、さらにその上に第2層用不織布を1枚積層し、実施例1と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
実施例8と同様にして第1層用不織布を得た。
実施例8の第2層用不織布にポリカーボネート繊維を、ナイロン6繊維(東レ社製、アミラン100−3.3Tx110K C4(カット長15mm))に変更した以外は、実施例8と同様にして第2層用不織布を得た。
第1層用不織布を2枚積層し、さらにその上に第2層用不織布を1枚積層し、実施例1と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
実施例1で得られた第1の原料スラリーの流速を調整することで坪量340g/m2の第1層用不織布を得た。
第2層の繊維の配合比を表2に示す通りとなるように変更し、第2の原料スラリーの流速を調整することで坪量335g/m2の第2層用不織布を得た。
第1層用不織布を2枚積層し、さらにその上に第2層用不織布を2枚積層し、実施例1と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
実施例1で得られた第1の原料スラリーの流速を調整することで坪量175.75g/m2の第1層用不織布を得た。
第2層の繊維の配合比を表2に示す通りとなるように変更し、第2の原料スラリーの流速を調整することで坪量175g/m2の第2層用不織布を得た。
第1層用不織布を4枚積層し、さらにその上に第2層用不織布を4枚積層し、実施例1と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
実施例1で得られた第1の原料スラリーの流速を調整することで坪量215.5g/m2の第1層用不織布を得た。
第2層の繊維の配合比を表2に示す通りとなるように変更し、第2の原料スラリーの流速を調整することで坪量215g/m2の第2層用不織布を得た。
第1層用不織布を2枚積層し、さらにその上に第2層用不織布を2枚積層し、実施例1と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
実施例1で得られた第1の原料スラリーの流速を調整することで坪量152g/m2の第1層用不織布を得た。
第2層の繊維の配合比を表2に示す通りとなるように変更し、第2の原料スラリーの流速を調整することで坪量151.5g/m2の第2層用不織布を得た。
第1層用不織布を3枚積層し、さらにその上に第2層用不織布を3枚積層し、実施例1と同様にして繊維強化プラスチック成形体を得た。
(燃焼性試験)
実施例及び比較例で得られた繊維強化プラスチック成形体の難燃性をUL94V試験(20mm垂直燃焼試験)により評価した。具体的には、繊維強化プラスチック成形体(幅13mm、長さ125mm、)の上端をクランプに垂直に取り付け、下端(幅方向の辺)中央に、6インチ炎を2回接炎後、繊維強化プラスチック成形体の燃焼時間を測定した。測定結果は、「各試験片の燃焼時間」とした。消火後直ちに20秒間再び接炎し除去した。上記燃焼試験を5本の繊維強化プラスチック成形体で行い、5本の合計燃焼時間を記録した。
次いで、繊維強化プラスチック成形体に接炎後、煙っている状態にある時間(グローイング時間)を測定した。
また、繊維強化プラスチック成形体がクランプの部分まで燃焼したものを「クランプまでの燃焼あり」と記載した。
さらに、繊維強化プラスチック成形体を燃焼させた際に、12インチ下に置かれた外科用脱脂綿の着火の有無を記録した。結果は、「滴下物による綿着火」の欄に記載した。
また、実施例で得られた繊維強化プラスチック成形体においては、第1層と第2層の接着性が良好であり、全体の強度に優れた繊維強化プラスチック成形体が得られた。
10 第1層
12 第2層
20 アウトサート成形体
22 アウトサート成形部材
Claims (7)
- 第1層と第2層を含む繊維強化プラスチック成形体であって、
前記繊維強化プラスチック成形体の厚みは1mm以下であり、
前記第1層は、少なくとも強化繊維と、限界酸素指数が30以上の第1の樹脂とを含み、
前記第2層は、少なくとも強化繊維と、限界酸素指数が30以上の第1の樹脂と、限界酸素指数が27以下の第2の樹脂とを含み、
前記第1層が、限界酸素指数が27以下の第2の樹脂を含む場合は、前記第2層に含まれる第2の樹脂の含有率は、前記第1層に含まれる第2の樹脂の含有率よりも高く、
前記第2層の厚みは、前記繊維強化プラスチック成形体の厚みの1/3以下であることを特徴とする繊維強化プラスチック成形体。 - 前記第2層中に含まれる前記第2の樹脂の含有量は、前記第2層の全質量に対して10〜60質量%である請求項1に記載の繊維強化プラスチック成形体。
- 前記繊維強化プラスチック成形体中に含まれる限界酸素指数が27以下の第2の樹脂の含有量は、前記繊維強化プラスチック成形体の全質量に対して5〜15質量%である請求項1又は2に記載の繊維強化プラスチック成形体。
- 前記強化繊維は、炭素繊維である請求項1〜3のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体。
- 厚みが0.2〜0.7mmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の繊維強化プラスチック成形体。
- 第1層用不織布と、第2層用不織布を有する繊維強化プラスチック成形体用基材であって、
前記第1層用不織布は、少なくとも強化繊維と、限界酸素指数が30以上の第1の樹脂とを含み、
前記第2層用不織布は、少なくとも強化繊維と、限界酸素指数が30以上の第1の樹脂と、限界酸素指数が27以下の第2の樹脂とを含み、
前記第1層用不織布が、限界酸素指数が27以下の第2の樹脂を含む場合は、前記第2層用不織布に含まれる第2の樹脂の含有率は、前記第1層用不織布に含まれる第2の樹脂の含有率よりも高く、
前記第1層用不織布の目付け(g/m2)をA1とし、前記第1層用不織布の真密度(g/cm3)をQ1とし、前記第2層用不織布の目付け(g/m2)をA2とし、前記第2層用不織布の真密度(g/cm3)をQ2とし、前記繊維強化プラスチック成形体用基材の真密度(g/cm3)をQAとした場合、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする繊維強化プラスチック成形体用基材;
(A2×QA/Q2)×3<A1+A2 式(1)
式(1)において、QA=(A2×Q2+A1×Q1)/(A1+A2)である。 - 請求項6に記載の繊維強化プラスチック成形体用基材を加熱加圧成形することにより成形される繊維強化プラスチック成形体。
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JP2014212976 | 2014-10-17 | ||
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