JP2019130773A - 積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、干渉ムラを抑制し、可視光透過性能に優れ、さらに高い層間密着性を有する積層体。【解決手段】少なくとも基材、活性エネルギー線硬化性樹脂及びシリカ粒子を含有する拡散層、珪素を主成分とする密着補助層、熱線反射層、保護層をこの順に備え、前記熱線反射層は、基材側から第1の金属酸化膜、銀を主成分とする金属膜および第2の金属酸化物膜をこの順に備え、前記密着補助層の一方の面は拡散層と直接接しており、かつ、前記密着補助層の他方の面は第1の金属酸化膜と直接接しており、前記拡散層が活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部あたり、平均粒子径0.5〜5μmのシリカ粒子Aを2〜25質量部及び、平均粒子径1〜60nmのシリカ粒子Bを10〜100質量部を含む、積層体。【選択図】図1

Description

本発明は、積層体に関するものである。
従来から、合成樹脂などからなる透明基材上に、金属膜/金属酸化物膜を交互に積層した熱線反射層、及び保護層を、この順に形成した積層体が、住宅やビルに設けられた窓ガラスなどの開口部(採光部)に使用されている。これら積層体は金属膜の赤外線反射機能により、室外から室内への日射熱(近赤外線)の流入を抑制(すなわち、日射遮蔽)し、さらに室内から室外への暖房熱(遠赤外腺)の流出を抑制(すなわち、断熱)が可能であり、年間を通じて省エネ効果を得ることができる。
これらの用途に使用される積層体は、長期間使用した際に金属膜が劣化し易く、十分な耐久性を得ることが出来ないという問題があった。耐久性を改善するために、金属膜を物理的に保護する手段として有機系保護層などからなる表面保護層を備えた積層体が開示されている(特許文献1参照)。また表面保護層及び基材と遠赤外線反射層の間に、凹凸を有する内部緩衝層を備える積層体が開示されている(特許文献2参照)。
特公昭58−010228号公報 特開2015−171815号公報
上記特許文献1に記載の積層体においては、表面保護層の層厚を、優れた保護性を担保しつつ遠赤外線の吸収量を十分に抑制できる厚さとすると、表面保護層のわずかな厚みムラが原因となり、光の反射により生じる干渉ムラが顕著に観察されてしまう。また、本発明者は、上記特許文献2に記載の積層体においては、凹凸を有する内部緩衝層を備えることで、光の反射により生じる干渉ムラの抑制は可能であるが、粒子を含んだ内部緩衝層と金属膜からなる遠赤外線反射層との密着性に乏しい傾向があるとの課題を見出したのである。
そこで本発明は、かかる課題に鑑み、干渉ムラを抑制し、可視光透過性能に優れ、さらに、高い層間密着性を有する積層体積層体を提供せんとするものである。
上記課題を解決するため、本発明は、下記の構成からなる。
(1) 少なくとも基材、活性エネルギー線硬化性樹脂及びシリカ粒子を含有する拡散層、珪素を主成分とする密着補助層、熱線反射層、保護層をこの順に備え、前記拡散層が活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部あたり、平均粒子径0.5〜5μmのシリカ粒子Aを2〜25質量部及び、平均粒子径1〜60nmのシリカ粒子Bを10〜100質量部を含み、前記密着補助層の一方の面が拡散層と直接接しており、かつ、前記密着補助層の他方の面が熱線反射層と直接接しており、前記熱線反射層は、基材側から第1の金属酸化膜、銀を主成分とする金属膜および第2の金属酸化物膜をこの順に備えている、積層体、
(2) (1)に記載の積層体を備えている、窓貼りフィルム。
本発明によれば、干渉ムラを抑制し、可視光透過率に優れ、高い層間密着性を有する積層体を提供することができる。
本発明の一実施態様に係る積層体の断面概念図を示す。
本発明の積層体は、少なくとも基材、活性エネルギー線硬化性樹脂及びシリカ粒子を含有する拡散層、珪素を主成分とする密着補助層、熱線反射層、保護層をこの順に備える。また、熱線反射層は、基材側から第1の金属酸化膜、銀を主成分とする金属膜および第2の金属酸化物膜をこの順に備える。また、密着補助層の一方の面は、拡散層と直接接しており、かつ、密着補助層の他方の面は、第1の金属酸化膜と直接接している。そして、拡散層は、活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部あたり、平均粒子径0.5〜5μmのシリカ粒子Aを2〜25質量部及び、平均粒子径1〜60nmのシリカ粒子Bを10〜100質量部を含む。
図1に、本発明の一実施態様に係る積層体の断面概略図を示す。この積層体1は、基材50、拡散層40、密着補助層30、熱線反射層20、保護層10を備えている。そして、この実施形態例の積層体では、熱線反射層20は第1の金属酸化物膜23、銀を主成分とする金属膜22、第2の金属酸化物膜21である。
<基材>
まず、本発明の積層体が備える基材について説明する。この基材は、可視光透過性能に優れたものであれば特に限定されることはないが、窓貼り用途に使用する場合、可撓性を有し取り扱い性に優れる観点から合成樹脂を含むフィルムであることが好ましい。ここで、合成樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリル、ナイロンなどが挙げられる。これらのなかでも、拡散層、密着補助層、第1の金属酸化物膜、銀を主成分とする金属膜および第2の金属酸化物膜を備える熱線反射層、保護層を形成する際に必要となる耐熱性などを考慮するとポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
また、基材と拡散層の層間密着性を向上させる観点から、少なくとも拡散層を積層する基材の面に、コロナ処理、プラズマ処理、ケン化などの表面処理を施すことが好ましい。
次に、基材の厚みについては、特に制限はないが、機械的強度、耐熱性、窓貼り用途に用いた場合の取り扱い性を考慮すると10〜150μmであることが好ましい。厚みを10μm以上とすることで、基材の表面処理工程や、密着補助層、熱線反射層の形成工程で熱収縮による皺の発生を抑制することができるとともに、窓の破損の防止性能及び防犯性能等を付与することができる。一方、厚みを150μm以下とすることで、必要となる材料の量を低減することができ環境負荷低減に貢献できるとともに、積層体の柔軟性が向上することで積層体を窓などに施工する際の施工性をより良好なものとすることができる。
さらに、拡散層と接する側の基材の表面にアクリル樹脂、ウレタン樹脂などの合成樹脂からなる易接着層を形成することが好ましい。易接着層を形成することにより、基材表面が平滑化され基材と拡散層の密着性が向上する傾向にある。
<拡散層>
次に本発明の積層体が備える拡散層について説明する。拡散層は、活性エネルギー線硬化性樹脂及びシリカ粒子を含有し、前記拡散層が活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部あたり、平均粒子径0.5〜5μmのシリカ粒子Aを2〜25質量部及び、平均粒子径1〜60nmのシリカ粒子Bを10〜100質量部を含むことで、拡散層表面に凹凸を付与することができ、この凹凸が拡散層表面で反射する光を拡散し、積層体の干渉ムラを抑制することができる。
活性エネルギー線硬化性樹脂は紫外線や電子線等の活性エネルギー線で重合し、硬化する樹脂を意味する。活性エネルギー線硬化性樹脂を得るための重合性化合物としては分子中に少なくとも1個のエチレン性不飽和基を有するモノマーやオリゴマーが挙げられる。ここで、エチレン性不飽和基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、アリル基、ビニル基等が挙げられる。以下に、活性エネルギー線硬化性樹脂を得るための重合性化合物(モノマーやオリゴマー)を例示するが、これらの化合物に限定されない。
上記の重合性化合物(モノマー)としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の単官能アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)トリアクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリル酸安息香酸エステル、トリメチロールプロパン安息香酸エステル等の多官能アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネート等のウレタンアクリレート等を挙げることができる。これらは単独で使用しても良いが、複数種を混合して使用してもよい。
活性エネルギー線としては、紫外線、可視光線、赤外線、電子線、β線、X線、γ線などが挙げられる。これらの活性エネルギー線の中でも、紫外線および電子線が好ましく、紫外線がより好ましく用いられる。
紫外線を照射するための光源としては、特に限定されないが、例えば、紫外線蛍光灯、水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。また、紫外線を照射するときに、低酸素濃度下の雰囲気下、例えば、酸素濃度が500ppm以下の雰囲気下で照射を行なうと、効率よく硬化させることができるので好ましい。
活性エネルギー線として紫外線を用いる場合は、光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤としては、ベンゾイン及びその誘導体、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、α−アミロキシムエステル、チオキサントン等及びこれらの誘導体を挙げることができる。活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部に対して、光重合開始剤は0.1〜15質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
拡散層に含有するシリカ粒子は、活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部あたり、平均粒子径0.5〜5μmのシリカ粒子Aを2〜25質量部及び、平均粒子径1〜60nmのシリカ粒子Bを10〜100質量部を含む。
シリカ粒子Aは、平均粒子径が0.5〜5μmのものが用いられる。シリカ粒子の二次凝集を防止する観点から、下限値は0.5μm以上であることが好ましく、1.0μm以上であることがより好ましく、2.0μm以上であることがさらに好ましい。また、平均粒子径が大きくなると拡散層の表面が粗くなり、可視光透過性能が低下するため、上限値は5μm以下であることが好ましく、4μm以下であることがより好ましく、3μm以下であることがさらに好ましい。
このシリカ粒子Aは、前記活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部あたり、2〜25質量部の範囲で用いられる。干渉ムラを十分に抑制するために必要な拡散層表面の凹凸を得るため、下限値は2質量部以上であることが好ましく、5質量部以上であることがより好ましく、10質量部以上であることがさらに好ましい。一方、シリカ粒子Aが多いと可視光透過性能が低下するため、上限値は25質量部以下であることが好ましく、20質量部以下であることがより好ましく、15質量部以下であることがさらに好ましい。
シリカ粒子Bは、平均粒子径が1〜60nmの範囲にあるものが用いられる。シリカ粒子Aに加えてシリカ粒子Bを用いることで、干渉ムラの抑制効果に加え、拡散層の塗工斑が無く外観がより良好な積層体となる。これは、シリカ粒子Aに加えてシリカ粒子Bを用いることで、シリカ粒子Aとシリカ粒子Bの全体としての分散状態が均一なものとなるためであると考える。つまり、シリカ粒子Bはシリカ粒子Aのもつ良好な干渉ムラ抑制効果を維持すると共に、シリカ粒子の分散状態を均一化しやすく、積層体の外観をより優れたものとすると考える。このような効果を得るためには、シリカ粒子Bの平均粒子径が重要であり、具体的には、以下のとおりである。シリカ粒子Bの平均粒子径の下限値は1nm以上であることが好ましく、10nm以上であることがより好ましく、20nm以上であることがさらに好ましい。また上限値は60nm以下であることが好ましく、40nm以下であることがより好ましく、30nm以下であることがさらに好ましい。
このシリカ粒子Bは、前記活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部あたり、10〜100質量部の範囲で用いられる。シリカ粒子Bが少ないと分散状態が不均一化しやすく、積層体の外観悪化を抑制する観点から、下限値は10質量部以上であり、20質量部以上であることが好ましく、30質量部以上であることがより好ましい。一方、シリカ粒子Bが多いと可視光透過性能が低下するため、上限値は100質量部以下であり、90質量部以下であることが好ましく、80質量部以下であることがより好ましい。
拡散層形成用の塗液である活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、重合性化合物及びシリカ粒子Aおよびシリカ粒子Bを含有し、必要に応じ各種添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、有機系帯電防止剤等を含有することができる。
このようにして調製された活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の濃度、粘度としては、コーティング可能なものであればよく、特に制限されず、状況に応じて適宜選定することができる。
前記基材の少なくとも一方の面に、上記の組成物を、従来公知の方法、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを用いて、コーティングして塗膜を形成させ、乾燥後、これに活性エネルギー線を照射して該塗膜を硬化させることにより、拡散層が形成される。
上記方法にて形成された拡散層の厚みは特に制限はないが、生産性を考慮すると0.5〜20μmの範囲が好ましい。生産工程におけるキズ付きを防止する観点から拡散層の厚みの下限値は0.5μm以上であることが好ましく、1.0μm以上であることがより好ましい。一方塗膜形成時に生じる応力によるカールを防止する観点から拡散層の厚みの上限値は20μm以下であることが好ましく、10μm以下であることがより好ましい。
<密着補助層>
次に本発明の積層体が備える密着補助層について説明する。密着補助層は、珪素を主成分とするものである。また、この密着補助層の一方の面は拡散層と直接接しており、この密着補助層の他方の面は第1の金属酸化物膜と直接接している。従来の密着補助層を備えない積層体では、拡散層に含有したシリカ粒子が、拡散層と第1の金属酸化膜との密着を阻害し、拡散層と第1の金属酸化物膜との十分な密着性を得ることはできない。しかし、本発明の積層体においては、拡散層に含有されたシリカ粒子および第1の金属酸化膜に含有された酸素原子のいずれとも高い化学的相互作用を示す珪素を主成分とする密着補助層を、本発明の積層体が備えることで、拡散層と密着補助層および密着補助層と第1の金属酸化物層との十分な密着性を同時に得るができる。ここで、主成分とは、密着補助層全体に対し、50原子数%を超えることをいい、60原子数%以上であることが好ましく、80原子数%以上であることがより好ましい。
密着補助層は具体的には珪素単体、または、珪素化合物から形成される。前記珪素化合物は珪素酸化物(SiOx)、珪素炭化物(SiCx)、珪素窒化物(SiNx)などが挙げられる。第1の金属酸化物層との良好な密着性および高透明性の観点から、珪素酸化物(SiOx、0.1<x<1.0)からなることが好ましい。これらの珪素化合物は、単一組成であってもよく、複数の組成の混合物であってもよい。
密着補助層の厚みについては、密着補助層は可視光の透過を妨げることから、良好な可視光透過性能を得るために、密着補助層の厚みが10nm以下であることが好ましく、5nm以下であることはより好ましい。一方、拡散層および第1の金属酸化物層との良好な層間密着性を得るために、密着補助層の層厚が1nm以上であることが好ましく、3nm以上であることはより好ましい。
上述した密着補助層の厚みについては、透過型電子顕微鏡(TEM)、または光学膜厚計を用いることで分析することができる。また、密着補助層は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの気相成長法で製膜することができるが、製膜できる材料の種類が多岐にわたり、高品位な膜が得られるとの理由からスパッタリング法を用いることが好ましい。
<熱線反射層>
次に、本発明の積層体が備える熱線反射層について説明する。
熱線反射層は、基材側から、第1の金属酸化物膜、銀を主成分とする金属膜および第2の金属酸化物膜をこの順に備えており、銀を主成分とする金属膜で赤外線を反射することにより、日射遮蔽性ならびに断熱性を発現し、第1の金属酸化物膜および第2の金属酸化物膜で可視光線の反射を低減し、積層体の可視光線透過性を優れたものとすることができる。なお、本願において赤外線とは、近赤外線と遠赤外線の両方を含む概念である。更に、第1の金属酸化物膜は銀を主成分とする金属膜の基材側に配置される層であり、第2の金属酸化物膜は銀を主成分とする金属膜の基材側の反対側に配置される層である。そして、これらの金属酸化物膜は、それぞれ銀を主成分とする金属膜の耐腐食性を向上させる保護膜としての機能も有する。すなわち、銀を主成分とする金属膜の基材側に配置される第1の金属酸化物膜は、窓貼りフィルムとして施工する際に窓のガラスと基材の間に噴霧した施工液が、基材裏面から第2の金属酸化物膜側の方向へ蒸発する際、この施工液から金属膜の銀の劣化を抑制することに寄与する。また、金属膜の基材側の反対側に配置される第2の金属酸化物膜は、窓貼りフィルムとして施工、使用する際に銀を主成分とする金属膜の銀の劣化を抑制することに寄与する。
<第1の金属酸化物膜>
本発明の第1の金属酸化物膜は、密着補助層と直接接する。第1の金属酸化膜の酸素原子と密着補助層の珪素の相互作用により密着性がより優れたものになるとの観点から、第1の金属酸化膜における酸素原子の含有量は、第1の金属酸化膜全体に対し、10原子数%以上であることが好ましい。
また第1の金属酸化物膜は、可視光線の界面反射を低減する観点から、金属酸化物膜の500nmの波長における屈折率は1.5以上であることが好ましく、1.7以上であることがより好ましく、2.0以上であることがさらに好ましい。
上記の屈折率を有する金属酸化物としては、例えば、チタン、ジルコニウム、イットリウム、ニオブ、タンタル、亜鉛、インジウム、錫、および、ビスマス等からなる群より選ばれる1種以上の金属の酸化物が挙げられる。日射を受ける環境で長期間使用される窓貼り用途に本発明の積層体用いる場合には、金属酸化物膜に亜鉛と錫の複合金属酸化物を用いることがより好ましい。亜鉛、及び錫の酸化物はともに屈折率が高く、太陽光線のエネルギー下で強い光触媒反応を示さないため、上記の用途に用いた場合に耐久性に優れる積層体を得ることができる。
金属酸化物膜の厚みは、10nm以上であることが好ましく、30nm以上であることがより好ましい。一方、上限は、100nm以下であることが好ましく、60nm以下であることがより好ましい。金属酸化物膜の厚みを10nm以上とすることで、可視光線の反射をより抑制でき可視光透過性能に優れた積層体を得ることができる。一方、金属酸化物膜の厚みを100nm以下とすることで、金属酸化物膜を構成する金属の金属酸化物膜における含有量を低減させえることができ、積層体の生産性をより向上させることができる。
<金属膜>
本発明の金属膜は、赤外線反射性能に優れる銀を主成分とする。ここで、主成分とは金属膜に含まれる銀の含有量が、金属膜の全成分を100質量%とした場合に50質量%を超えることをいい、銀の含有量としては90質量%以上であることが好ましい。更に、銀の耐腐食性を向上させる目的で銀に加え、金、銅、パラジウム、亜鉛、錫などの1種以上を添加した合金とすることが好ましい。これら金属のうち、銀の耐腐食性をより優れたものにする観点から金を含むことが好ましく、金に加え錫を含むことが更に好ましい。金属膜が銀に加え、金、錫を含むことにより、金の効果により大気中の湿気に対する耐性を付与でき、錫の効果により手汗などに含まれる塩類に対する耐性を付与することができる。上述した銀の耐腐食性を向上させる観点から、金の含有量は金属膜の全成分を100質量%とした場合に2.0質量%以上含有していることが好ましく、3.0質量%以上であることが特に好ましい。金属膜における金の含有量の上限については特に限定されないが、含有量の増加によるコストアップに見合う積層体の耐腐食性向上の効果を得ることができないとの理由により、5.0質量%以下であることが好ましい。また、錫の含有量は金属膜の全成分を100質量%とした場合に1.0質量%以上であることが好ましく、上限については積層体の可視光透過性能をより向上させるとの観点から、2.5質量%以下であることが好ましい。
金属膜の厚みについては、積層体の赤外線反射性能と可視光透過性能をより向上させるものとの理由から、10〜25nmの範囲で適宜選択することが好ましい。具体的には、金属膜の厚みが10nm以上であることで積層体の赤外線反射性能が優れたものとなり、金属膜の厚みが25nm以下であることで可視光透過性能が優れたものとなる。また、金属膜の厚みが25nm以下であると、金属の使用量が低下し、積層体の生産性が向上するとの効果も得られる。
<第2の金属酸化物膜>
本発明の第2の金属酸化物膜は、可視光線の界面反射を低減する観点から、金属酸化物膜の500nmの波長における屈折率は1.5以上であることが好ましく、1.7以上であることがより好ましく、2.0以上であることがさらに好ましい。
上記の屈折率を有する金属酸化物としては、例えば、チタン、ジルコニウム、イットリウム、ニオブ、タンタル、亜鉛、インジウム、錫、および、ビスマス等からなる群より選ばれる1種以上の金属の酸化物が挙げられる。日射を受ける環境で長期間使用される窓貼り用途に本発明の積層体用いる場合には、金属酸化物膜に亜鉛と錫の複合金属酸化物を用いることがより好ましい。亜鉛、及び錫の酸化物はともに屈折率が高く、太陽光線のエネルギー下で強い光触媒反応を示さないため、上記の用途に用いた場合に耐久性に優れる積層体を得ることができる。
金属酸化物膜の厚みは、10nm以上であることが好ましく、30nm以上であることがより好ましい。一方、上限は、100nm以下であることが好ましく、60nm以下であることがより好ましい。金属酸化物膜の厚みを10nm以上とすることで、可視光線の反射をより抑制でき可視光透過性能に優れた積層体を得ることができる。一方、金属酸化物膜の厚みを100nm以下とすることで、金属酸化物膜を構成する金属の金属酸化物膜における含有量を低減させえることができ、積層体の生産性をより向上させることができる。
上述した第1の金属酸化膜、金属膜、第2の金属酸化物膜、の厚みについては、透過型電子顕微鏡(TEM)、または光学膜厚計などの公知の方法等を適宜用いることで分析することができる。また、熱線反射層である金属膜、第1の金属酸化物膜、第2の金属酸化物膜は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの気相成長法で製膜することができるが、製膜できる材料の種類が多岐にわたり、高品位な膜が得られるとの理由からスパッタリング法を用いることが好ましい。
<保護層>
次に、本発明の積層体が備える保護層について説明する。本保護層は、金属膜を保護する機能を有する保護層であり、積層体の最表面に位置する層であることが好ましい。保護層には積層体を窓貼り用フィルムとして使用した際、特に施工時や使用時に窓貼り用フィルムの品位を維持する機能が求められる。つまり、施工時に使用する施工用ヘラに対する耐擦過性と、使用時に大気中の銀を腐食させる成分、手汗等の汚れ成分から金属膜の劣化を抑制するバリア性が求められる。
前記保護層の材料としては、可視光透過性能が高く、機械的強度及び化学的強度に優れるものが好ましい。このような保護層としては例えば有機物の保護層が挙げられる。有機物としては、フッ素系、アクリル系、ウレタン系、エステル系、エポキシ系等の活性エネルギー線硬化型樹脂や、熱硬化型樹脂が挙げられる。これらのなかでも、耐キズ性の観点からアクリル系の活性エネルギー線硬化型樹脂が好ましい。また、上記樹脂に加えて、リン酸基、スルホン酸基および、アミド基からなる群より選ばれる1種以上の極性基と重合性官能基を同一分子中に有するエステル化合物に由来する架橋構造を有することが好ましい。保護層が、前記エステル化合物に由来する架橋構造を有することで、保護層の機械的強度および化学的強度が高められると共に、保護層と熱線反射層との密着性が高められ、金属膜層の耐久性を高めることができる。上記エステル化合物の中でも、リン酸と重合性官能基を有する有機酸とのエステル化合物が、保護層と金属酸化物層との密着性を高める上で好ましい。保護層と金属酸化物層との密着性の向上は、エステル化合物中の極性基が金属酸化物と高い親和性を示すことに由来し、中でもリン酸エステル化合物中のリン酸ヒドロキシ基が金属酸化物層との親和性に優れるため、密着性が向上すると推定される。
前記保護層中のエステル化合物に由来する構造の含有率は、十分な密着性を発現させるため1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、7質量%以下であることがより好ましい。また積層体の耐擦過性を得るために、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。
エステル化合物含有樹脂組成物は、前記エステル化合物及び硬化性モノマーやオリゴマー含有し、必要に応じ各種添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、有機系帯電防止剤等を含有することができる。
このようにして調製された組成物の濃度、粘度としては、コーティング可能なものであればよく、特に制限されず、状況に応じて適宜選定することができる。
熱線反射層上に、上記組成物を、従来公知の方法、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを用いて、コーティングして塗膜を形成させ、乾燥後、これに活性エネルギー線を照射して該塗膜を硬化させることにより、保護層が形成される。
上記方法にて形成された保護層の厚みは特に制限はないが、施工時に施工ヘラで擦過された際、金属薄膜に達する傷が生じ難い特徴を有するため50nmより厚いことが好ましい。一方、有機物が赤外線を吸収する性質を有するため、良好な赤外反射性能を得るため、保護層の層厚は1000nm以下であることが好ましく、800nm以下であることがより好ましく、600nm以下であることがさらに好ましい。また、下限値は10nm以上であることが好ましく、50nm以上であることがより好ましく、100nm以上であることがさらに好ましい。
<積層体の特性>
また、本発明の積層体の、保護層側から測定した波長5.5〜50μmの赤外線反射率は85%以上であり、かつ、保護層側から測定した波長300〜2500nmの日射熱取得率は0.62以下であり、波長380〜780nmの可視光透過率は70%以上であることが好ましい。赤外線反射率と日射熱取得率を上述した範囲とすることにより省エネ効果の高い積層体とすることができる。なお、波長5.5〜50μmの赤外線反射率が85%以上であることで断熱性により優れた積層体となり、波長300〜2500nmの日射熱取得率が0.62以下で日射遮蔽性により優れた積層体となる。また、積層体の赤外線反射率、日射熱取得率および可視光透過率を上記の範囲とする手段としては、積層体の構成を本発明の積層体の構成とすること等が挙げられる。
以下、本発明を実施例にて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
[特性の評価方法]
実施例中に示す測定や評価は次に示すような条件、手順で行う。
(シリカ粒子の平均粒子径)
厚み方向断面の薄片を作製し、これを四酸化オスミウムにて染色した後、透過型電子顕微鏡(多機能電子顕微鏡 JEM−F200 日本電子株式会社製)を用いて50,000倍に拡大した写真を撮影し、撮影した写真をもとに画像解析ソフト(“ルーゼックス”(登録商標)IIIU ニレコ社製)にて一次粒子の粒度分布を測定し、この粒度分布に基づいたメディアン径により、平均粒子径を算出する。なお、平均粒子径の測定は、該画像解析ソフトにより個々の粒子の輪郭を明確化し、各粒子の輪郭内の面積を求め、その面積に等しい円の直径(μm)を算出し、小数点第二位を四捨五入することにより行う。
(密着補助層の含有原子数)
X線光電子分光分析装置(PHI5000VersaProbeII アルバック・ファイ株式会社製)を用いて、各元素間の結合エネルギーピークのスペクトルを測定(光脱出角度45度)し、原子数%を算出する。この際、測定する層の上に積層されている全ての層をエッチング処理により除去した後に測定を行う。
(干渉ムラの評価)
積層体の裏面(すなわち、積層体の基材側の最表面)に黒テープを貼合し、三波長方蛍光灯ランプで照らして、干渉ムラを目視にて確認する。干渉ムラは、以下の基準で評価する。
◎:干渉ムラがほぼ認められない。
○:干渉ムラが若干認められるが、実用上許容できる範囲内である。
×:干渉ムラが認められ、実用上許容できる範囲を超える範囲である。
(可視光透過率)
JIS R3106(1998)に準拠し、分光測光器(UV−3150 株式会社島津製作所製)を用い、スキャンスピード「高速」、分解能力「10nm」の条件で、波長380〜780nmの分光透過率と分光反射率を1nm間隔で測定した。前記透過率にJIS本文に記載の重価係数を乗じた後、合計値を算出し、可視光透過率(%)とする。
(密着性評価)
積層体の保護層側から、10×10のクロスカットをして、その上に18mm幅のテープ
(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT−18)を貼り付け、180度の剥離角度で0.5秒〜1.0秒で引き離した後、剥離面を観察し、以下の基準で評価する。
○:剥離面積が0%
△:剥離面積が0%を超え30%以下
×:剥離面積が30%を超え100%以下
[実施例1]
(拡散層の形成)
基材として、50μmのPETフィルム「”ルミラー ”(登録商標)U48(東レ株式会社製)」を用いた。前記基材上に、拡散層を以下のように形成した。紫外線を照射することによって架橋を形成するアクリル系重合性化合物「”アイカトロン ”(登録商標)Z753−15CL(アイカ工業株式会社製)」100質量部に対して、シリカ粒子Aとして、平均粒子径を2.5μmに調整したシリカ粒子「“エアロジル”(登録商標)OX50 日本アエロジル株式会社製」10質量部、シリカ粒子Bとして平均粒子径を25nmに調整したシリカ粒子「“スノーテックス”(登録商標) 日産化学株式会社製」50質量部をトルエン/イソブチルアルコール=1/1の希釈溶剤を用いて固形分濃度20wt%に調整し拡散層用塗布液を得た。得られた拡散層用塗布液をグラビアコート法で、前記基材上に塗布し、80℃の熱風で3分乾燥した後、UV(水銀ランプ使用、300mJ/cm)を照射し、塗膜を硬化させて、層厚が2.5μmの拡散層を形成した。
(密着補助層の形成)
当該積層体の拡散層面に、密着補助層を以下のように形成した。
当該積層体の拡散層上に、珪素を焼結させたターゲットを用いて、アルゴン100%とした製膜条件下でスパッタリング加工を行い、厚さ2nmの密着補助層を形成した。密着補助層の組成は、珪素が原子数80%、酸素が20原子数%(SiOx、x=0.2)であった。
(熱線反射層の形成)
当該積層体の接着補助層上に、酸化亜鉛と酸化錫を65:35の重量比で焼結させたターゲットを用いて、アルゴン100%とした製膜条件でスパッタリング加工を行い、厚さ15μmの第1の金属酸化物膜を形成した。
次に第1の金属酸化物膜上に、銀と金を96:4の重量比で焼結させたターゲットを用いて、アルゴン100%とした製膜条件下でスパッタリング加工を行い、厚さ10nmの金属膜を形成した。
次に当該積層体の金属膜上に、酸化亜鉛と酸化錫を65:35の重量比で焼結させた、ターゲットを用いて、アルゴン100%とした製膜条件でスパッタリング加工を行い、厚さ15μmの第1の金属酸化物膜を形成した。
(保護層の形成)
前記熱線反射層上に、以下のように保護層を形成した。紫外線を照射することによって架橋を形成するアクリル系重合性化合物「”オプスター ”(登録商標)Z7535(JSR株式会社製)」100質量部に対して、リン酸基を含むメタクリル酸誘導体「PPME 東邦化学工業株式会社製」5質量部をトルエン/イソブチルアルコール=1/1の希釈溶剤を用いて固形分濃度20wt%に調整し拡散層用塗布液を得た。得られた拡散層用塗布液をグラビアコート法で、前記基材上に塗布し、80℃の熱風で3分乾燥した後、UV(水銀ランプ使用、300mJ/cm)を照射し、塗膜を硬化させて、層厚が0.5μmの拡散層を形成した。
[実施例2]
拡散層を形成する際に使用した粒子Aの平均粒子径を0.5μmに調整したシリカ粒子に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
[実施例3]
拡散層を形成する際に使用した粒子Aの平均粒子径を5.0μmに調整したシリカ粒子に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
[実施例4]
拡散層を形成する際に使用した粒子Aを活性エネルギー線硬化性樹脂に対して2質量部とした以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
[実施例5]
拡散層を形成する際に使用した粒子Aを活性エネルギー線硬化性樹脂に対して25質量部とした以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
[実施例6]
拡散層を形成する際に使用した粒子Bの平均粒子径を1nmに調整したシリカ粒子に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
[実施例7]
拡散層を形成する際に使用した粒子Bの平均粒子径を60nmに調整したシリカ粒子に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
[実施例8]
拡散層を形成する際に使用した粒子Bを活性エネルギー線硬化性樹脂に対して10質量部とした以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
[実施例9]
拡散層を形成する際に使用した粒子Bを活性エネルギー線硬化性樹脂に対して100質量部とした以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
[比較例1]
基材上に直接熱線反射層を形成した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
[比較例2]
密着補助層を形成する際の製膜条件として、アルゴン75%、酸素15%に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。密着補助層の組成は、珪素が原子数40%、酸素が60原子数%(SiOx、x=1.5)であった。
[比較例3]
密着補助層を形成する際にチタンを焼結させたターゲットに変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。密着補助層の組成は、チタンが原子80%、酸素が20原子数%(TiOx、x=0.2)であった。
[比較例4]
拡散層を形成する際に使用した粒子Aの平均粒子径を10μmに調整したシリカ粒子に変更した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
[比較例5]
粒子Aを含有せず拡散層を形成した以外は、実施例1と同様にして積層体を作製した。
実施例1〜9および比較例1〜5の積層体の構成と評価結果とを表1に示す。本発明の用件を満足する実施例1〜9はいずれも干渉ムラが抑制され、可視光透過性能が優れ、高い層間密着性を有していた。一方密着補助層を形成していない比較例1、密着補助層の珪素含有量が40%である比較例2、密着補助層がチタンが主成分である比較例3は層間密着性が十分でなかった。また粒子Aの平均粒子径が大きなシリカ粒子を用いた比較例4では可視光透過性能が低く、粒子Aを含有しない比較例5では顕著な干渉ムラが生じた。
Figure 2019130773
本発明によれば、干渉ムラを抑制し、可視光透過性能に優れ、さらに高い層間密着性を有する積層体を提供することができる。
1:積層体
10:保護層
20:熱線反射層
21:第2の金属酸化物膜
22:金属膜
23:第1の金属酸化物膜
30:密着補助層
40:拡散層
50:基材

Claims (2)

  1. 少なくとも基材、活性エネルギー線硬化性樹脂及びシリカ粒子を含有する拡散層、珪素を主成分とする密着補助層、熱線反射層、保護層をこの順に備え、
    前記熱線反射層は、基材側から第1の金属酸化膜、銀を主成分とする金属膜および第2の金属酸化物膜をこの順に備え、
    前記密着補助層の一方の面は拡散層と直接接しており、かつ、前記密着補助層の他方の面は第1の金属酸化膜と直接接しており、
    前記拡散層は、活性エネルギー線硬化性樹脂100質量部あたり、平均粒子径0.5〜5μmのシリカ粒子Aを2〜25質量部及び、平均粒子径1〜60nmのシリカ粒子Bを10〜100質量部を含むことを特徴とする、積層体。
  2. 請求項1に記載の積層体を備えた窓貼りフィルム。
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