JP2019129209A - 配線基板、電子部品用パッケージおよび電子装置 - Google Patents

配線基板、電子部品用パッケージおよび電子装置 Download PDF

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川畑 幸喜
Koki Kawabata
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Abstract

【課題】 信号線路と貫通導体を有し、インピーダンス整合が容易な配線基板等を提供すること。【解決手段】 絶縁基板1と、絶縁基板1を貫通している貫通導体2と、絶縁基板1の上面に位置し、貫通導体2の上端部と接続された信号線路3と、信号線路3の両側に沿った帯状の第1開口部4aおよび第1開口部4aから信号線路3と反対方向に連続して信号線路3の端部を囲み、第1開口部4aの幅4Wよりも径4Rが大きい第2開口部4bを有する接地導体層4と、貫通導体2に沿って位置する複数の接地貫通導体5aを含む接地貫通部5と、第2開口部4bと重なる第3開口部6aを有する内部接地導体層6とを備えており、第3開口部6aにおける貫通導体2と内部接地導体層6との間の距離が、信号線路3と重なる位置において他の部分よりも小さい配線基板10等である。【選択図】 図1

Description

本発明は、高周波信号が伝送される信号線路を有する配線基板、電子部品用パッケージおよび電子装置に関する。
高周波信号が伝送される信号線路を有する配線基板が、光半導体素子等の電子部品が収容されるパッケージを構成する部品として使用されている。パッケージ内に収容された電子部品は、配線基板と電気的に接続され、配線基板が有する信号線路を介して外部の電気回路と電気的に接続される。
上記の信号線路は、例えば配線基板の上面に位置している。配線基板の上面には、信号線路から一定の距離をおいて、信号線路を囲むように接地導体層が配置される場合がある。信号線路と、その線幅方向の両側に位置する接地導体層とにより、コプレナ型の伝送線路が構成される。また、信号線路と外部の電気回路との電気的な接続は、配線基板に上下方向に設けられた貫通導体を介して行われる。接地導体層のうちこの貫通導体が位置する部分には、円形状の開口部(いわゆるクリアランス部)が設けられている。
特開2002−185201号公報 特開2004−119912号公報
上記従来の技術では、接地導体層の開口部においてコプレナ型の線路構成が維持できない。そのため、信号線路のうち開口部内に位置する部分とそれ以外の部分との間でインピーダンス(特性インピーダンス)の不整合が生じやすい。特に、近年、信号線路および貫通導体を伝送される信号の高周波化がさらに進んでいるため、このような問題が顕著になってきている。
本発明の1つの態様の配線基板は、上面を有する絶縁基板と、該絶縁基板の厚み方向の少なくとも一部を貫通しており、前記絶縁基板の上面に上端部が位置する貫通導体と、該絶縁基板の上面に位置しており、前記貫通導体の上端部と接続された端部を有する信号線路と、前記絶縁基板の上面に前記信号線路を囲んで位置しており、前記信号線路の線幅方向の両側に沿った帯状の第1開口部および該第1開口部から前記信号線路と反対方向に連続して前記信号線路の端部を囲んでおり、前記第1開口部の幅よりも径が大きい第2開口部を有する接地導体層と、前記貫通導体に沿って位置しているとともに前記接地導体層に電気的に接続された複数の接地貫通導体を含んでおり、該複数の接地貫通導体が平面視において前記貫通導体を囲んでいる接地貫通部と前記絶縁基板の内部に平面視で前記信号線路と重なるように位置しているとともに、平面視で前記第2開口部と重なる第3開口部を有する内部接地導体層とを備える。また、前記第3開口部における前記貫通導体と前記内部接地導体層との間の距離が、前記信号線路と重なる位置において他の部分よりも小さい。
本発明の1つの態様の電子部品用パッケージは、上記構成の配線基板と、凹部を有しており、該凹部内に前記配線基板が固定されている筐体とを備えている。
本発明の1つの態様の電子装置は、上記構成の電子部品用パッケージと、前記筐体の凹部内において前記配線基板と電気的に接続された電子部品と、前記凹部を塞ぐように前記筐体に接合された蓋体とを備える。
本発明の1つの態様の配線基板によれば、上記構成であることから、絶縁基板の上面において線路導体の全長におけるインピーダンス整合が容易である。
本発明の1つの態様の電子部品用パッケージによれば、上記構成の配線基板を含むことから、配線基板部分におけるインピーダンスの整合が容易な電子部品用パッケージを提供することができる。
本発明の1つの態様の電子装置によれば、上記構成の配線基板を含むことから、配線基板部分におけるインピーダンスの整合が容易な電子装置を提供することができる。
(a)は本発明の実施形態の配線基板の一例における要部を示す平面図であり、(b)は(a)のX−X線における断面図である。 本発明の実施形態の配線基板の内部の一例を示す平面図である。 本発明の実施形態の電子部品用パッケージの一例を分解して示す斜視図である。 本発明の実施形態の電子装置の一例を分解して示す斜視図である。 図1に示す配線基板の変形例を示す平面図である。 図4の変形例を示す平面図である。 図1に示す実施形態の配線基板に関するシミュレーション結果である。
本発明の実施形態の配線基板、電子部品用パッケージおよび電子装置を、添付の図面を参照して説明する。なお、以下の説明における上下の区別は説明上の便宜的なものであり、実際に配線基板、電子部品用パッケージまたは電子装置が使用されるときの上下を限定するものではない。また、以下の説明におけるインピーダンスは、特性インピーダンスである。
図1(a)は本発明の実施形態の配線基板を示す平面図であり、図1(b)は図1(a)のX−X線における断面図である。図2は、図1に示す配線基板の内部の一例を透視して示す平面図である。図3は、図1に示す配線基板を含む電子部品用パッケージの一例を分解して示す斜視図である。図4は、本発明の実施形態の電子装置の一例を分解して示す斜視図である。
(配線基板)
実施形態の配線基板10は、上面を有する絶縁基板1と、絶縁基板1に位置する貫通導体2と、絶縁基板1の上面に位置する信号線路3と、絶縁基板1の上面に信号線路3を囲んで位置する接地導体層4と、接地導体層4に電気的に接続された複数の接地貫通導体5aを含む接地貫通部5とを有している。
貫通導体2は、絶縁基板1の厚み方向の少なくとも一部を貫通しており、絶縁基板1の上面に上端部が位置している。信号線路3は、貫通導体2の上端部と接続された端部を有している。接地導体層4は、信号線路3の線幅方向の両側に沿った帯状の第1開口部4aと、第1開口部4aから信号線路3と反対方向に連続して信号線路3の端部を囲んでおり
、第1開口部4aの幅4Wよりも径4Rが大きい第2開口部4bを有している。複数の接地貫通導体5aは、それぞれが貫通導体2に沿って位置している。また、複数の接地貫通導体5aは、全体として、平面視において貫通導体2を囲んでいる。複数の接地貫通導体5aによって、貫通導体2に沿って上下方向に延びる接地貫通部5が構成されている。接地貫通部5は、例えば図1(b)において、接地貫通導体5aおよび二点鎖線の仮想線で示した部分である。
すなわち、絶縁基板1の上面に、信号線路3と、その線幅方向の両側において信号線路を挟む接地導体層4とにより構成されるコプレナ型の伝送路が位置している。また、この伝送線路に含まれる信号線路3の端部から絶縁基板1の内部にかけて、複数の接地貫通導体5aで囲まれた、信号伝送用の貫通導体2により構成される高周波信号の伝送路が構成されている。
絶縁基板1は、例えば平面視で矩形状等の四角板状であり、四角形状等の上面を有している。絶縁基板1は、上記の伝送路および接地部を所定の位置関係で、互いに電気的に絶縁させて位置させるための基体として機能する。また、絶縁基板1は、その上面等の表面に電子部品が実装される実装部(図示せず)を有していてもよい。実装部を有する配線基板(図示せず)は、電子部品の実装用基板として使用することもできる。
絶縁基板1は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体またはガラスセラミック焼結体等のセラミック焼結体によって形成されている。絶縁基板1は、例えば酸化アルミニウム質焼結体からなる場合であれば、次のようにして製作することができる。まず酸化アルミニウムおよび酸化ケイ素等の原料粉末を適当な有機バインダおよび有機溶剤とともにシート状に成形して四角シート状の複数のセラミックグリーンシートを作製する。次に、これらのセラミックグリーンシートを積層して積層体を作製する。その後、この積層体を1300〜1600℃の温度で焼成することによって絶縁基板1を製作することができる。
実施形態の配線基板10では、複数のセラミックグリーンシートが焼成されてなる複数の絶縁層(符号なし)が互いに積層されて絶縁基板1を形成している。絶縁基板1は、1層の絶縁層からなるものでもよい。また、絶縁基板1は、四角板状以外のもの(角部が丸く成形されたもの、円板状のもの、平面視で楕円形の板状のもの等)でもよい。
貫通導体2は、絶縁基板1の厚み方向の少なくとも一部を貫通しており、絶縁基板1の上面に上端部が位置している。つまり、貫通導体2は、絶縁基板1の上面から内部にかけて伸びるように位置している。貫通導体2は、絶縁基板1の上面から絶縁基板1の内部の方向に伝送路を形成している。図1に示す例では貫通導体2が絶縁基板1の上面から下面まで貫通している。つまり、貫通導体2の下端は絶縁基板1の下面に位置している。貫通導体2は、その下端が絶縁基板1の内部に位置していてもよい。言い換えれば、絶縁基板1の厚み方向の一部のみを貫通導体2が貫通していてもよい。この場合の貫通導体2の下端は、例えば、絶縁基板1の内部に設けられた他の導体(図示せず)と接続される。他の導体は、上記伝送路の一部を形成する内部配線導体等である。
信号線路3は、絶縁基板1の上面に位置しており、絶縁基板1の上面の中央側に位置する一つの端部が、貫通導体2の上端部に接続されている。信号線路3と貫通導体2とが互いに電気的に接続されている。すなわち、信号線路3と貫通導体2とにより伝送路が形成されている。この伝送路は、例えば40GHz以上の高周波信号を伝送する機能を有している。
絶縁基板1の上面に位置する接地導体層4は、上記のように第1開口部4aおよび第2
開口部4bを有している。第1開口部4aおよび第2開口部4bは、信号線路3および貫通導体2(上端部)と接地導体層4との電気絶縁性を確保するためのクリアランス部分である。第1開口部4aは、上記のように帯状であり、絶縁基板1の上面において信号線路3の長さ方向に沿って伸びている。第2開口部4bは、上記のように第1開口部4aから信号線路2と反対方向に連続しており、例えば、図1に示すように半円状(扇形状)である。この形態は、基本的に円形状とされた第2開口部(図示せず)内に、信号線路3と隣り合う範囲において、接地導体層2が延びている形態とみなすこともできる。なお、第1開口部4aおよび第2開口部4bは、実際には接地導体層4の非形成部であり、絶縁基板1の一部である。以下、第1開口部4aおよび第2開口部4bを区別せず、単に開口部という場合がある。
第2開口部4bの径(図1に示す例では第2開口部4bの半径のうち貫通導体2の上端部と重なっていない部分)4Rが第1開口部4aの幅4Wよりも大きい。そのため、信号線路3の端部(貫通導体2の上端部9)を境にして、信号線路3および貫通導体2の上端部との間の距離が大きくなるような、一続きの開口部(クリアランス部)が設けられているとみなすこともできる。言い換えれば、信号線路3は、絶縁基板1の上面における長さ方向の全部において、第1開口部4aの幅4Wに相当する一定の距離だけ接地導体層2から離れている。さらに言い換えれば、絶縁基板1の上面における信号線路3の長さ方向の全部において、接地導体層4との間に生じる容量成分の変化を抑制することができる。そのため、絶縁基板1の上面において、線路導体3の全長におけるインピーダンス整合が容易である。
平面視で貫通導体2を囲んでいる複数の接地貫通導体5aは、信号線路3から離れた上端部を有している。複数の接地貫通導体5aにより構成されている接地貫通部5aは、例えば図5に示す例では、貫通導体2を囲む筒状の等電位面であり、上記二点鎖線の仮想線4Gで示す円環状(全体として円筒状)の部位である。接地貫通部5は、貫通導体2のインピーダンス調整および外部と貫通導体2との間に生じる電磁ノイズの低減等の機能を有している。貫通導体2のインピーダンスは、信号線路3等と整合するように調整されている。
複数の接地貫通導体5a同士の隣接間隔は、例えば、貫通導体2および信号線路3を伝送される信号の波長の1/4よりも小さく設定される。これにより、複数の接地貫通導体5aが囲む部分において、上記機能を有する接地貫通部5が有効に構成されている。
インピーダンス貫通導体2に沿って接地貫通部5が位置しているため、貫通導体2と接地貫通部5との間に容量成分が生じ、この容量成分の大小によって貫通導体2のインピーダンスを増減させることができる。例えば上記容量成分を大きくすれば、上記インピーダンスを減らすことができる。この場合、第2開口部4bが扇形状であるため、第2開口部4bのうち信号線路3に近い端部分(半径部分)では、貫通導体2の上端部と接地導体層4との間に生じる容量成分が比較的大きくなる。そのため、この分を見越して、第2開口部4bの径および端部分の位置等を適宜設定する。
図2は、実施形態の配線基板10の内部の一例を示す平面図である。図2に示す例における実施形態の配線基板10は、絶縁基板1の内部に内部接地導体層6を有している。この場合の絶縁基板1の内部は、信号線路3等が上面に位置する最上層の絶縁層と、そのすぐ下の絶縁層(以下、第2絶縁層という)との層間である。わかりやすくするために、層間に位置する導体(詳細は後述)は、第2絶縁層の上面に位置するものとして示している。
図2の例において、内部接地導体層6は、平面視で信号線路3と重なるように位置している。また、内部接地導体層6は、平面視で第2開口部4aと重なる第3開口部6aを有
している。すなわち、平面視において第2開口部4aと第3開口部6aとによる、貫通導体2と接地導体層2および内部接地導体層6との間の電気絶縁性を確保するクリアランス部が構成されている。第3開口部6aは、例えば、第2開口部4aと同じ径4Rを有する円形状等の形状である。なお、第2開口部4aと同様に、第3開口部6aも内部接地導体層6の非形成部であり、実際には、露出した絶縁層の表面である。
内部接地導体層6が存在していることにより、コプレナ型の伝送路がグランド付きコプレナ型の伝送路になる。これにより、例えば40GHz以上の高周波信号の伝送徳性向上により有効な配線基板10とすることができる。
この第3開口部6aにおける貫通導体2と内部接地導体層6との間の距離は、信号線路と重なる位置において他の部分よりも小さい。図4に示す例においては、基本的に円形状である第3開口部6aのうち信号線路3と重なる部分を直線状に切り欠かれている。これは、平面視において信号線路3と重なる部分において内部接地導体層6が第3開口部6a内に延びた形態とみなすこともできる。このような内部接地導体層6の延びた部分によって、グランド付きコプレナ型の伝送路を信号線路3の端部方向に延ばすことができる。そのため、信号線路3における高周波インピーダンスの整合が容易な配線基板10を提供することができる。
実施形態の配線基板10においては、前述したように絶縁基板1の上面において信号線路3の全長にわたるインピーダンスの変化が抑制されていることに加えて、その信号線路3と貫通導体2との間のインピーダンス整合も容易である。したがって、グランド付きコプレナ型の伝送路および貫通導体3を含む伝送路の全長におけるインピーダンス整合において有利な配線基板10を提供することができる。
貫通導体2、信号線路3、接地導体層4、接地貫通導体5および内部接地導体層6といった導体部分は、例えば、タングステン、モリブデン、マンガン、銅、銀、パラジウム、金、白金、ニッケルまたはコバルト等の金属材料によって形成されている。また、これらの導体部分は上記の金属材料を含む合金材料によって形成されているものでもよい。このような金属材料等は、メタライズ導体またはめっき導体等の導体として絶縁基板1の所定部位に設けられている。この導体は、例えば絶縁層の露出表面または絶縁層同士の層間に層状に設けられたものと、絶縁層を厚み方向に貫通する貫通孔(符号なし)内に充填された柱状等のものとを含んでいる。
上記の導体部分は、例えばタングステンのメタライズ層である場合には、次のようにして形成することができる。すなわち、まず、タングステンの粉末を有機溶剤および有機バインダと混合して金属ペーストを作製する。次に、この金属ペーストを、絶縁基板1となるセラミックグリーンシートの所定位置にスクリーン印刷法等の方法で印刷する。このときに、貫通導体2および接地貫通導体3を形成する部位においてセラミックグリーンシートに貫通孔を設けておく。貫通孔は、金型を用いた機械的な打ち抜き加工またはレーザ加工等の孔あけ加工によって設けることができる。その後、必要に応じて複数のセラミックグリーンシートを積層し、金属ペーストと同時焼成する。以上の方法で導体部分を形成することができる。
また、このような導体部分がメタライズ層で形成されるときに、そのメタライズ層の露出表面をニッケル、コバルト、パラジウムおよび金等から適宜選択されためっき層で被覆してもよい。この場合には、酸化腐食の抑制および後述するボンディングワイヤのボンディング性等の特性の向上を行なうこともできる。
(電子部品用パッケージ)
実施形態の電子部品用パッケージ20は、例えば図3に示すように、上記実施形態の配線基板10と、凹部11aを有する筐体11とによって基本的に構成されている。筐体11の凹部11a内に配線基板10が収容され、凹部11aの底面等の内面に配線基板10が接合され、固定される。凹部11aの内面に対する配線基板10の接合は、例えば、ろう材等の接合材(図示せず)によって行なわれる。図3では、構造をわかりやすくするために、筐体11と配線基板10とを互いに分かれた状態で示している。凹部11底面の仮想線(二点鎖線)で示した部分に配線基板10が固定される。
なお、図3に示す例では、図1および図2等に示す要部(信号線路3等を含む部位)が2つ並んだ形態の配線基板10を示している。配線基板10は、このような要部が1つだけ含まれるものでもよく、3つ以上含まれるものでもよい。また、複数の信号線路(図示せず)は互いに平行なものでなくても構わない。
筐体11は、例えば、平面視で四角形状であり、上面に凹部11aを有する直方体状のものである。この筐体11は、配線基板10を固定するための基体として機能する。また、筐体11は、配線基板10と電気的に接続される電子部品21を搭載するための基体として機能する。また、筐体11は、後述する蓋体22とともに配線基板10および電子部品21等を気密封止するための容器を構成する部材として機能する。そのため、筐体11の凹部11aは、配線基板10および電子部品21をちょうど収容できるような形状および寸法を有している。
図3に示す例では、凹部11a底面の仮想線(二点鎖線)で囲んだ四角形状の領域が電子部品21が搭載される領域である。矢印で示す方向に電子部品21が運ばれて搭載される。
筐体11は、例えば、鉄−ニッケル−クロム合金、鉄−ニッケル−クロム−モリブデン合金等の合金材料(いわゆるステンレス鋼)、鉄−ニッケル−コバルト合金等の金属材料から成る。筐体11は、このような金属材料の原材料に対して、切断、切削、研磨およびエッチング等の加工方法から適宜選択された加工を施すことにより製作することができる。
また、筐体11は、平板状の底部分と、その底部分の上面の外周に位置する四角枠状等の枠部分とからなるもの(図示せず)でもよい。この場合には、底部分の上面と枠部分の内側とによって、配線基板10および電子部品21を収容する凹部(図示せず)が構成される。また、この場合に、例えば枠部分が、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミック材料からなるものでもよい。枠部分がセラミック材料からなる場合には、後述するように筐体11を内外に貫通する接続端子等が複数設けられるときに、接続端子同士の電気的な絶縁性の確保等が容易である。また、この場合に、底部分が金属製であれば、電子部品21等と外部との電磁的なシールド効果を高めることができる。
実施形態の電子部品用パッケージ20によれば、上記構成の配線基板10を含むことから、配線基板部10分におけるインピーダンスの整合が容易な電子部品用パッケージ20を提供することができる。すなわち、電子装置30を製作するときのインピーダンス整合について有効な電子部品用パッケージ20とすることができる。
(電子装置)
実施形態の電子装置30は、例えば図4に示すように、上記構成の電子部品用パッケージ20と、筐体11の凹部11a内において配線基板10と電気的に接続された電子部品21と、凹部11aを塞ぐように筐体11に接合された蓋体22とを有している。電子部品21は、例えば、はんだ等の低融点ろう材、ガラスまたは接着剤等の接合材(図示せず)によって凹部11aの底面に接合される。
電子部品21は、例えば、半導体集積回路素子(いわゆるIC等)を含む半導体素子、光
電変換素子またはセンサ素子等である。電子部品21は、例えば、ボンディングワイヤ等の導電性接続材(図示せず)を介して配線基板10の信号線路3と電気的に接続される。この場合、接地導体層4と電気的に接続された接続パッド(図示せず)を絶縁基板1の上面に配置して、電子部品21と接地導体層4との電気的な接続ができるようにしてもよい。
なお、凹部11a内には、複数の電子部品(図示せず)が収容されていてもよい。複数の電子部品は、互いに同じ種類の電子部品でもよく、互いに異なる種類の電子部品でもよい。さらに、容量素子または抵抗器等の受動部品が補助的な電子部品(図示せず)として凹部11a内に収容されてもよい。
電子部品21が電気的に接続された配線基板10は、例えば筐体11の底部または側壁部を貫通する接続端子(図示せず)を介して外部の電気回路に電気的に接続させることができる。また、筐体の側壁部を貫通する光導波路(図示せず)を設けて、電子部品21と外部基板とを光接続させるようにしてもよい。
実施形態の電子装置30によれば、上記構成の配線基板10を含むことから、配線基板10部分におけるインピーダンスの整合が容易な電子装置30を提供することができる。すなわち、例えば40GHz以上の高周波化にも対応して、高周波信号の伝送特性の向上に有効な電子装置30とすることができる。
図1および図2等に示した上記実施形態の配線基板10においては、第2開口部4aが半円状である。この場合には、絶縁基板1の上面において信号線路3の長さ方向の全長にわたり接地導体層4が位置しているため、コプレナ型の伝送路を貫通導体2との接続部分まで有効に維持することができる。また、第2開口部4aの範囲が信号線路3のインピーダンス調整に有効な範囲のみであり、接地導体層2の第2開口部4a内への延びの範囲が比較的小さい。そのため、貫通導体2と接地導体層3との間に生じる容量成分を比較的小さく抑えることができる。これにより、信号線路3と貫通導体2とのインピーダンス整合を容易にする効果を得ることもできる。
また、図2に示す例において、第3開口部6aは、信号線路3側の端部が直線状に切断された円形状である。このような構成であることから、第3開口部6aが信号線路3の端部近くまで位置している。そのため、グランド付きコプレナ型の伝送路を貫通導体2との接続部分まで有効に維持することができる。また、第2開口部4aの範囲が信号線路3にグランドを付加する上で有効な範囲のみであり、内部接地導体層6の第3開口部6a内への延びの範囲が比較的小さい。そのため、貫通導体2と内部接地導体層6との間に生じる容量成分を比較的小さく抑えることができる。以上の構成により、信号線路3と貫通導体2とのインピーダンス整合を容易にする効果を得ることができる。すなわち、実施形態の配線基板10およびこれを含む電子部品用パッケージ20および電子装置30は、高周波伝送の特性向上に有効であり、例えば光通信および無線通信等の用途において有利である。
(変形例)
図5は、図1に示す配線基板10の変形例を示す平面図である。図5に示す例において図1と同様の部位には同様の符号を付している。図5に示す例において、第2開口部4aは半円状に近い扇形状であるが、その中心角θは正確に180度ではなく、多少小さく、約150度である。この場合にも、中心角θが180度に比較的近いので、図1に示す例(中心角が180度の扇形状である第2開口部4aである例)と同様に、信号線路3を含むコプレナ型の伝送路を貫通導体2との接続部分まで有効に維持すること、および信号線路3と貫通導体2とのインピーダンス整合を容易にすることといった効果を、有効に得ることができる。
すなわち、第2開口部4aが半円状であるとき、その中心角は、正確に180度である必
要はなく、多少の相違は許容される。この相違の範囲としては、例えば、150〜210度の範囲が挙げられる。なお、この第2開口部4aの中心角は、信号線路3を伝送される信号の周波数、絶縁基板1の材料(比誘電率)、信号線路3および貫通導体2の導通抵抗等の条件に応じて、適宜調整するようにしてもよい。これにより、インピーダンス整合により有利な第2開口部4aを有する配線基板10、電子部品用パッケージ20および電子装置30とすることができる。
図6は、図2の変形例を示す平面図である。図6において図2と同様の部位には同様の符号を付している。図6に示す例において、第3開口部6aは、信号線路3側の端部が折れ線状に切断された円形状である。折れ線上の切断パターンは、信号線路3に沿って延びた形状である。また、図6に示す形態は、信号線路3と重なる部分に沿って、長方形状に内部接地導体層6が第3開口部6a内に延びている例とみなすこともできる。
この場合にも、信号線路3をグランド付きコプレナ型の伝送路とすることができる。マヤ、この場合には、第3開口部6aの切断(内部接地導体層6の延在)が、信号線路3にグランドを付加する上で最小の範囲に限定される。そのため、内部接地導体層6と貫通導体2との間に生じる容量成分を低減することができ、容量成分の調整には適している。
(シミュレーション例)
ここで、上記の各実施形態の例および変形例の配線基板10ならびに比較例の配線基板(図示せず)について、高周波信号の反射特性をシミュレーションにより算出して伝送特性を確認した。比較例の配線基板は、貫通導体と接地導体との距離および貫通導体と接地導体層との距離を互いに同じに設定した。これ以外の点について、比較例の配線基板と各実施形態の例および変形例とは互いに同じ条件に設定した。
設定した条件は、以下のとおりである。すなわち、絶縁基板1の比誘電率を8.9、信号
線路3の線幅を90μm、信号線路3の厚みを10μm、貫通導体3の径/接地貫通導体5aの径を75μm、第1開口部の幅を80μm、第2開口部の径を360μm、第2開口部は半円
状であり、その中心角は180度、第2開口部における貫通導体2と内部接地導体層4との
間の距離が、信号線路3と重なる位置において200μm、配線基板10の厚み1.9mmのものとした。
シミュレーションの結果を図7に示す。図7は、図1(a)および図2に示す形態(E1)と従来形態(Ref)の、70GHz以下の周波数f(Hz)における反射損失を示している。従来形態の反射損失は点線で、本発明の実施形態の反射損失は実線で示される。点線で示される従来形態が反射損失−20dB以下であるのは30GHz近辺であるのに対し、実線で示される本発明の実施形態では65GHz付近まで反射損失−20dB以下であった。
以上のシミュレーション例からわかるように、本発明の実施形態において、比較例の従来形態の配線基板に比べて高周波信号の反射損失が効果的に低減されている。すなわち、例えば70GHzに至る高周波帯に対しても、本発明の実施形態および変形例の配線基板10は、信号の伝送特性が良好であることが確認できた。
1・・・絶縁基板
2・・・貫通導体
3・・・信号線路
4・・・接地導体層
4a・・・第1開口部
4b・・・第2開口部
4W・・・第1開口部の幅
4R・・・第2開口部の径
4G・・・(等電位面を示す)仮想線
5・・・接地貫通部
5a・・・接地貫通導体
6・・・内部接地導体層
6a・・・第3開口部
10・・・配線基板
11・・・筐体
11a・・・凹部
21・・・電子部品
22・・・蓋体
30・・・電子装置
θ・・・中心角

Claims (5)

  1. 上面を有する絶縁基板と、
    該絶縁基板の厚み方向の少なくとも一部を貫通しており、前記絶縁基板の上面に上端部が位置する貫通導体と、
    該絶縁基板の上面に位置しており、前記貫通導体の上端部と接続された端部を有する信号線路と、
    前記絶縁基板の上面に前記信号線路を囲んで位置しており、前記信号線路の線幅方向の両側に沿った帯状の第1開口部および該第1開口部から前記信号線路と反対方向に連続して前記信号線路の端部を囲んでおり、前記第1開口部の幅よりも径が大きい第2開口部を有する接地導体層と、
    前記貫通導体に沿って位置しているとともに前記接地導体層に電気的に接続された複数の接地貫通導体を含んでおり、該複数の接地貫通導体が平面視において前記貫通導体を囲んでいる接地貫通部と、
    前記絶縁基板の内部に平面視で前記信号線路と重なるように位置しているとともに、平面視で前記第2開口部と重なる第3開口部を有する内部接地導体層とを備えており、
    前記第3開口部における前記貫通導体と前記内部接地導体層との間の距離が、前記信号線路と重なる位置において他の部分よりも小さい配線基板。
  2. 前記第2開口部が、半円状である請求項1記載の配線基板。
  3. 前記第3開口部は、前記信号線路側の端部が直線状に切断された円形状である請求項1または請求項2記載の配線基板。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の配線基板と、
    凹部を有しており、該凹部内に前記配線基板が固定されている筐体とを備える電子部品用パッケージ。
  5. 請求項4記載の電子部品用パッケージと、
    前記筐体の凹部内において前記配線基板と電気的に接続された電子部品と、
    前記凹部を塞ぐように前記筐体に接合された蓋体とを備える電子装置。
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