JP2019128494A - ヒータユニット及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置に着脱可能なヒータユニットを提供する。
【解決手段】画像形成装置A本体の外装に設けられた吸気口13と、吸気口13から吸気された空気を感光体ドラム1の周囲に導くダクト95と、吸気口13からダクト95側に空気を取り込むためのエアフローを形成するファン91と、を有する画像形成装置Aに着脱可能なヒータユニット200であって、商用電源から電力を受けるための電源プラグ210と、電源プラグ210から受けた電力によって発熱するヒータ205と、電源プラグ210から受けた電力によって回転し、ヒータ205により暖められた空気を送風するファン201と、を有し、ヒータユニット200のファン201により生成される気流が吸気口13に流入するように、吸気口13に装着可能に構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真複写機、電子写真プリンタなどの画像形成装置に着脱可能なヒータユニットに関する。
電子写真方式の画像形成装置においては、静電潜像をトナー像として顕像化し、トナー像を記録媒体に転写後に加熱定着工程を経て成果物の出力を行っている。この画像形成装置は、稼動時には定着装置や各種モータの動作等により生じる熱によって装置内の温度は外気の温度より高くなる。
しかしながら、例えば寒冷地の冬季に暖房が停止された状態で放置された後、暖房を稼働させた直後に電源が投入された場合、画像形成装置の吸気口から装置内に吸気された暖気によって装置内に結露が生じる場合がある。この結露により感光体に水滴が付着した状態で画像形成が実行されると、感光体表面やトナーが局部的に濡れて、一様帯電や均一なトナーコートが困難となり、濃度ムラ等の画像不良を生じさせる。
これに対して特許文献1に記載の画像形成装置は、感光体を暖めるためのヒータを内蔵している。そして、当該画像形成装置は、結露有りと判定された場合に、ヒータで感光体を加熱することで結露を除去する。
特開2006−11329号公報
しかしながら、結露防止用のヒータを有していない画像形成装置、あるいは結露防止用のヒータを有している画像形成装置が、設計上想定する以上に気温が低く、かつ暖房などによって温度変動が見込まれる環境下に設置されると、結露が生じてしまう虞がある。
そこで本発明はこのような現状に鑑みてなされたものであり、画像形成装置に着脱可能なヒータユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るヒータユニットの代表的な構成は、感光体の表面に形成されたトナー像を記録材に転写して画像を形成する画像形成部と、装置本体の外装に設けられた吸気口と、前記吸気口から吸気された空気を前記感光体の周囲に導くダクトと、前記吸気口から前記ダクト側に空気を取り込むための気流を生成するダクトファンと、を有する画像形成装置に着脱可能なヒータユニットであって、商用電源から電力を受けるための電源プラグと、前記電源プラグから受けた電力によって発熱するヒータと、前記電源プラグから受けた電力によって回転し、前記ヒータにより暖められた空気を送風するファンと、を有し、前記ヒータユニットの前記ファンにより生成される気流が前記吸気口に流入するように、前記吸気口に装着可能に構成されていることを特徴とする。
本発明に係るヒータユニットによれば、画像形成装置に装着して結露を抑制することができる。
画像形成装置の断面概略図である。 画像形成装置のファンとダクトの配置関係を示す模式図である。 標準大気圧における温度と相対湿度100%、80%、60%、40%、20%の各大気が含有する水蒸気量との関係を示すグラフである。 ヒータユニットを吸気側からみた斜視図である。 ヒータユニットを排気側からみた斜視図である。 画像形成装置におけるヒータユニットが装着される被装着部を示す図である。 ディップスイッチの模式図である。 ヒータユニットのシステム構成を示すブロック図である。 ヒータユニットの動作フローのフローチャートである。 モードM1が選択されている場合の排気温度の目標温度と最新の外気の温度との関係を示すグラフである。 モードM2が選択されている場合の排気温度の目標温度と最新の外気の温度との関係を示すグラフである。 モードM3が選択されている場合の排気温度の目標温度と最新の外気の温度との関係を示すグラフである。 ヒータユニットを排気側からみた斜視図である。 画像形成装置におけるヒータユニットが装着される被装着部を示す図である。 ヒータユニットの動作フローのフローチャートである。 モードM2が選択されている場合の環境センサの検出温度の目標温度と最新の外気の温度との関係を示すグラフである。
(第1実施形態)
<画像形成装置>
以下、本発明の第1実施形態に係るヒータユニットが装着される画像形成装置の全体構成を画像形成時の動作とともに図面を参照しながら説明する。なお、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
本実施形態に係る画像形成装置Aは、イエローY、マゼンダM、シアンC、ブラックKの4色のトナーを中間転写ベルトに転写した後、記録材としてのシートに画像を転写して画像を形成する電子写真方式のプリンタ複合器である。なお、以下の説明において、上記各色のトナーを使用する部材には添え字としてY、M、C、Kを付するものの、各部材の構成や動作は使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じであるため、区別を要する場合以外は添え字を適宜省略する。
図1に示す様に、画像形成装置Aは、シートにトナー像を転写して画像を形成する画像形成部と、画像形成部に向けてシートを供給するシート給送部と、シートにトナー像を定着させる定着部を備える。なお、画像形成装置Aは、電源プラグ92が商用電源のコンセントに接続されることで電源が供給される。
画像形成部は、感光体ドラム1(1Y、1M、1C、1K)、感光体ドラム1表面を帯電させる帯電ローラ2(2Y、2M、2C、2K)、現像装置4(4Y、4M、4C、4K)を備える。また一次転写ローラ5(5Y、5M、5C、5K)、レーザスキャナユニット3、クリーニングブレード7(7Y、7M、7C、7K)中間転写ユニット72、温湿度を検出する環境センサ71(他の温度検出手段)を備える。
感光体ドラム1は、アルミシリンダー等の導体の表層に厚さ30〜60μm程度の有機感光層を形成したものである。本実施形態では、感光体ドラム1は、画像形成時において周速180mm/secで駆動制御される。
中間転写ユニット72は、中間転写ベルト51、二次転写ローラ14、二次転写対向ローラ15、駆動ローラ17、テンションローラ61等を備える。中間転写ベルト8は、二次転写対向ローラ15、駆動ローラ17、テンションローラ61に張架された無端状のベルトであり、駆動ローラ17の回転に伴って周回移動する。
次に、画像形成動作について説明する。まず不図示の制御部が画像形成ジョブ信号を受信すると、給送ローラ9(9a、9b)によってシート積載部62(62a、62b)に積載収納されたシートSがレジストローラ10に送り出される。次に、シートSは、レジストローラ10によって斜行補正、タイミング補正がなされた後、トップセンサ11により先後端位置が検出され、二次転写ローラ14と二次転写対向ローラ15から形成される二次転写部に送り込まれる。
一方、画像形成部においては、まず帯電ローラ2により感光体ドラム1表面が一様に帯電させられる。その後、画像読取部100や不図示の外部機器等から送信された画像データに応じてレーザスキャナユニット3が各色の感光体ドラム1表面に不図示の光源からレーザ光束L(LY、LM、LC、LK)を照射し、感光体ドラム1表面に静電潜像を形成する。
その後、現像装置4により感光体ドラム1表面に形成された静電潜像に各色のトナーを付着させ、感光体ドラム1表面にトナー像を形成する。感光体ドラム1表面に形成されたトナー像は、一次転写ローラ5に一次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルト51にそれぞれ一次転写される。これにより中間転写ベルト51表面にフルカラーのトナー像が形成される。
その後、中間転写ベルト51が周回移動することでトナー像が二次転写部に送られる。そして二次転写部において二次転写ローラ14に二次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルト51上のトナー像がシートSに転写される。
次に、トナー像が転写されたシートSは、定着装置20において加熱、加圧処理が施され、これによりシートS上のトナー像がシートSに定着される。その後、トナー像が定着されたシートSは、排出ローラ16によって排出トレイ21に排出される。なお、一次転写後に感光体ドラム1表面に付着したトナーは、クリーニングブレード7により掻き取られて除去される。
上記画像形成部やシート積載部62は、外装カバーに覆われている。外装カバーは、画像形成部やシート積載部62を保護し、かつ視認されないようにするために画像形成装置Aに設けられている。外装カバーは、本体に対して固定された複数のカバー、およびメンテナンスやジャム処理のために開閉される開閉扉を含む。隣接する複数のカバーの間、カバーとそれに隣接する開閉扉との間には若干の隙間はあるものの、外装カバーは概ね画像形成装置Aの外部と内部を空間的に隔てている。そのため、以下で説明するように、画像形成装置Aの外部の温度と画像形成装置Aの内部の温度との間に差が生じてしまう場合がある。なお、本実施形態の画像形成装置Aは、画像形成部にヒータを内蔵していない。
<装置内温度の管理と結露について>
次に、画像形成装置Aの装置内温度の管理と結露について説明する。
画像形成装置Aは、画像形成時の各種モータの駆動や定着装置20の定着動作で生じる熱によって、装置内温度が外気の温度よりも高くなる。このように装置内の昇温が進行すると、例えば感光体ドラム1においてクリーニングブレード7と摺擦する部分の温度がこの昇温分嵩上されて、トナーの軟化や融着が促進されて感光体ドラム1に固着し易くなる。
そこで画像形成装置Aは、その装置本体の外装に設けられ、空気を吸気する吸気口13と、吸気口13から吸気された空気を各々の感光体ドラム1の周囲に導くダクト95を備える。またダクト95の内部には、吸気口13から空気を取り込むための気流(エアフロー)を生成し、ダクト95内に取り込まれた空気を感光体ドラム1の周囲に向けて送風するファン91(ダクトファン)が設けられている。このように外気を画像形成装置A内に取り込むことで、画像形成時に定着装置20や各種モータ等から発生する熱を空冷して装置内昇温を抑制する。
図2は、画像形成装置Aのファン91とダクト95の配置関係を示す模式図である。図2に示す様に、ファン91、ダクト95は、感光体ドラム1の回転軸線方向の両端部にそれぞれ1つずつ配置されている。これにより感光体ドラム1や現像装置4は、感光体ドラム1の回転軸線方向の両端部から外気が送風されて空冷される。また外気を吸気する吸気口13の近傍には、後述するヒータユニット200がそれぞれ取り付けられる。ヒータユニット200は、吸気口13に向けて送風を行う。なお、ダクト95は図2に示す構造に限られるものではなく、感光体ドラム1近傍に暖気が導かれる構造のものであれば良い。
しかしながら、上述した通り、例えば寒冷地の冬季に画像形成装置Aが設置された部屋の暖房が停止された状態で放置された後、暖房を稼働させた直後に電源が投入された場合、吸気口13から画像形成装置A内に吸気された暖気によって装置内に結露が生じる場合がある。以下、この結露現象について説明する。
図3は、標準大気圧(1013.25hPa)における温度(℃)と相対湿度100%、80%、60%、40%、20%の各大気が含有する水蒸気量(g/m)との関係を示すグラフである。図3に示す様に、画像形成装置Aの吸気口13から22℃/40%RHの暖気が取り込まれた場合、この暖気が含む水蒸気量7.78g/mに対して、7℃の飽和水蒸気量は7.76g/mであるため、表面温度が7℃以下の物体表面には結露が生じる。つまり冬季の暖房の立ち上げ後などに画像形成装置A内にこのような暖気が取り込まれると、感光体ドラム1や現像装置4の表面温度が7℃以下の場合に結露が生じて、一様帯電や均一のトナーコートが困難となって画像不良が生じる。なお、部屋内が低温の状態で暖房機器の稼働とともに加湿機器を稼働させると結露が生じやすい。すなわち、暖房機器の稼働による部屋の温度の上昇とともに加湿器の稼働によって部屋の湿度が上昇し、1mあたりに含まれる水蒸気量が上昇する。この空気が画像形成装置A内に取り込まれ、かつ1mあたりに含まれる水蒸気量が装置内の飽和水蒸気量よりも多い場合に結露が生じてしまう。
本実施形態では、冬季に暖房を稼働させた際に画像形成装置Aに取り込まれる暖気の温湿度を22℃/60%〜25℃/50%と想定する。この場合、この暖気が含む水蒸気量は11.5g/m程度である。また15℃の飽和水蒸気量は12.85g/mである。そこで画像形成装置Aに対して着脱可能なヒータユニット200によって感光体ドラム1や現像装置4の周囲を15℃程度に保ち、これらの部材表面に結露が生じることを抑制する。
<ヒータユニット>
次に、ヒータユニット200について説明する。ヒータユニット200は、画像形成装置Aが設置される環境に応じて画像形成装置Aに取り付けられるオプションユニットである。
図4は、ヒータユニット200を吸気側からみた斜視図である。図5は、ヒータユニット200を排気側からみた斜視図である。図4、5に示す様に、ヒータユニット200は、ファン201と、ファン201やユーザを保護するルーバー202を有する。またファン201の排気側には、PTCヒータ、カーボンヒータ等、通電することで発熱するヒータ205が設けられている。またヒータユニット200は、ファン201を駆動させるモータ214(図8)を内蔵している。
またヒータユニット200の筐体209には、空気穴203、スイッチカバー208、ビス止め部204が設けられている。空気穴203の内側には、外気の温度(雰囲気温度)を検出するための第一サーミスタ213(図8)が設けられている。またファン201の送風方向においてヒータ205より下流側には、ヒータ205により暖められてヒータユニット200から排気される空気の排気温度Pを検出する第二サーミスタ207が設けられている。
またヒータユニット200は、電源プラグ210を有し、電源プラグ210を商用電源に接続することで電源が供給され、商用電源から電力を受けることができる。すなわち、電源プラグ210は、配線用差込接続器に含まれる差込プラグとプラグ受けのうちの差込プラグに相当する。電源プラグ210は、建物の壁などに設けられたプラグ受けに差し込まれる。この電力によりヒータ205は発熱し、またファン201は回転駆動する。これによりヒータユニット200は、画像形成装置A本体とは独立して駆動される。
また図6に示す様に、画像形成装置A本体の外装の吸気口13部分には、ビス穴31(被装着部)が形成されている。ヒータユニット200は、このビス穴31に対して、ビス止め部204を介してビス止めされ、画像形成装置A本体への装着が行われる。このようにヒータユニット200を画像形成装置Aの吸気口13に装着することで、ヒータユニット200が有するファン201により生成された気流が吸気口13に流入する。このため、ダクト95を介して、ヒータ205により暖められた空気を感光体ドラム1の周囲まで届けることができる。
またスイッチカバー208の内側には、ヒータユニット200の動作モード選択用のディップスイッチ215と制御回路220が内蔵されている。図7は、ディップスイッチ215の模式図である。図7に示す様に、ディップスイッチ215は、ON/OFFを選択することで、モードM0〜M3の4つの動作モードを選択可能に構成されている。モードM0が選択されている場合、ヒータユニット200は、ヒータ205をOFFした状態でファン201のみ駆動する。モードM1〜M3が選択されているときの動作は後述する。
<ヒータユニットの制御部>
次に、ヒータユニット200のシステム構成について説明する。
図8は、ヒータユニット200のシステム構成を示すブロック図である。図8に示す様に、ヒータユニット200は制御回路220を有し、制御回路220にはヒータ205、モータ214、第一サーミスタ213、第二サーミスタ207、ディップスイッチ215が接続されている。
第一サーミスタ213、第二サーミスタ207は、それぞれ温度を検出して制御回路220(制御手段)に出力する。制御回路220は、これらの温度の検出結果に基づいてモータ214を介してファン201の駆動を制御し、またヒータ205の駆動を制御する。
また制御回路220は、ディップスイッチ215による動作モードの選択に基づいて、後述するように制御を変化させる。
<ヒータユニットの動作フロー>
次に、ヒータユニット200の動作フローについて、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
図9に示す様に、まずヒータユニット200の電源プラグ210が商用電源のACコンセントに差し込まれて電源が供給されると、制御回路220は、モータ214を低速駆動させ、ファン201の低速駆動を開始させる(S1)。なお、このときヒータ205はOFF状態となっている。このようにヒータ205がOFF状態でもファン201を駆動させることで、ヒータユニット200を吸気口13の近傍に配置されて空気抵抗となる場合でも、画像形成装置A内に外気が取り込まれやすくなる。
次に、第一サーミスタ213が10分毎に外気の温度を検出する(S2)。また制御回路220は、第一サーミスタ213が温度を検出する度に、最新の60分間の平均温度Tave0を算出する(S3)。ここで第一サーミスタ213により検出された最新の外気の温度をT0、10分前に検出された外気の温度をT1、20分前に検出された外気の温度をT2とし、それ以前10分間隔で検出された温度をT3、T4、T5とする。このとき、最新の60分間の平均温度Tave0は次の式1より算出される。
・・・(1)
次に制御回路220は、最新の60分間の平均温度Tave0(第1温度)と、その10分前に算出された60分間の平均温度Tave1(第2温度)とを比較し、次の条件1、2を共に満たすか否かを判定する(S4)。
Tave0<Tave1・・・(1)
Tave0<15℃・・・(2)
次に制御回路220は、条件1、2を共に満たすと判定した場合、ファン201の回転数を上げるとともに、第二サーミスタ207が検出する排気温度Pが目標温度Ttagとなるようにヒータ205の駆動を制御する(S5)。つまり制御回路220は、平均温度Tave0が、その前に検出された平均温度Tave1より低く、且つ、平均温度Tave0が所定未満の場合、ヒータ205を駆動させる。また平均温度Tave0、平均温度Tave1は、それぞれ第一サーミスタ213により複数回検出された温度の平均値である。また排気温度Pの目標温度Ttagは、ディップスイッチ215により選択される動作モードに応じて次のように設定される。
図10は、ディップスイッチ215によりモードM1が選択されている場合の排気温度Pの目標温度Ttagと最新の外気の温度T0との関係を示すグラフである。図10に示す様に、モードM1が選択されている場合、Ttag=50−2×T0(0≦T0≦15)を目標温度としてヒータ205の駆動を制御する。
図11は、ディップスイッチ215によりモードM2が選択されている場合の排気温度Pの目標温度Ttagと最新の外気の温度T0との関係を示すグラフである。図11に示す様に、モードM2が選択されている場合、Ttag=65−3×T0(0≦T0≦15)を目標温度としてヒータ205の駆動を制御する。
図12は、ディップスイッチ215によりモードM3が選択されている場合の排気温度Pの目標温度Ttagと最新の外気の温度T0との関係を示すグラフである。図12に示す様に、モードM3が選択されている場合、Ttag=80−4×T0(0≦T0≦15)を目標温度としてヒータ205の駆動を制御する。
このようなヒータユニット200の動作モードは、設置地域、設置環境の外気温湿度、換気や対流の状況、密閉度等に応じてユーザやサービスマンにより選択される。つまりディップスイッチ215は、排気温度Pの目標温度を選択する選択手段である。また動作モードのディフォルト設定はモードM2に設定される。
次に制御回路220は、上記ステップS3から引き続き10分毎に算出される最新の60分間の平均温度Tave0が次の条件3、4を満たすまで、ヒータ205を駆動させ続ける(S6)。そして条件3、4が満たされた時、ヒータ205への通電を停止させて駆動を停止させるとともに、ファン201を低速駆動にする(S7)。つまり制御回路220は、ヒータ205が駆動した状態で検出された平均温度Tave0(第3温度)が、その前に検出された平均温度Tave1(第4温度)より高く、且つ、平均温度Tave0が所定以上の場合、ヒータ205の駆動を停止させる。
Tave0>Tave1・・・(3)
Tave0≧15℃・・・(4)
このようにヒータユニット200は、画像形成装置Aの吸気口13に装着され、ファン201により生成される気流により暖気を吸気口13に送り込み、外気の温度が15℃未満の環境であっても、画像形成装置Aの装置内温度が15℃程度に保たれるようにする。これにより、画像形成装置Aが冬季の夜間等に電源がOFFされた場合や放置された場合でも、感光体ドラム1表面や現像装置4等に結露が発生するのを抑制することができ、ダウンタイムを発生させることなく、結露による画像不良を抑制することができる。
またヒータユニット200は、外気の温度に基づいてヒータ205とファン201を駆動させる。これによりヒータ205を駆動させ続ける構成と比較して、消費電力を抑制することができる。
またヒータユニット200は、画像形成装置A本体に対して着脱可能に構成されているため、結露対策が不要な地域・場所で使用される場合等、結露対策が不要な場合には画像形成装置Aに搭載しない構成とすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係るヒータユニットが装着される画像形成装置の第2実施形態について図を用いて説明する。上記第1実施形態と説明の重複する部分については、同一の図面、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態は、ヒータユニット200が画像形成装置A本体と連動して動作する構成である。以下、本実施形態の構成について説明する。
図13は、本実施形態に係るヒータユニット200を排気側からみた斜視図である。図13に示す様に、本実施形態に係るヒータユニット200は、画像形成装置A本体とデータ通信を行うための通信手段としてのコネクタ230を有する。また筐体209には、画像形成装置A本体に対する装着部として、ビス止め部204の代わりに、係合部としての突起231、爪部232が形成された構成である。その他の構成は、第1実施形態の構成と同様である。
ここでコネクタ230は、画像形成装置A本体に設けられたコネクタ38(図14)に接続される関係になっており、画像形成装置A本体と不図示のDCコントローラを介して通信することができる。制御回路220は、この通信によって画像形成装置A内の環境センサ71が検出した温度の情報を受信する。なお、ヒータユニット200と画像形成装置Aとが通信するインターフェースは、カスタマイズされたコネクタ230に限られず、USBやIEEE1394等、汎用の形式を採用することもできる。
また本実施形態では、図14に示す様に、画像形成装置A本体の外装の吸気口13部分には、爪部232を差し込んで係合させる差込口32(被装着部、被係合部)が形成されている。また突起231を挿入して係合させる挿入口33a(被装着部、被係合部)を有する挿入フック33が形成されている。ヒータユニット200は、差込口32に対して爪部232(係合部)が係合され、挿入口33aに対して突起231(係合部)が係合されることで、画像形成装置A本体への装着が行われる。これによりヒータユニット200を画像形成装置A本体に対してビス止めせずにワンタッチで装着することができる。このようにヒータユニット200を画像形成装置Aの吸気口13に装着することで、ヒータユニット200が有するファン201により生成された気流が吸気口13に流入する。このため、ダクト95を介して、ヒータ205により暖められた空気を感光体ドラム1の周囲まで届けることができる。
次に、本実施形態に係るヒータユニット200の動作フローについて、図15に示すフローチャートを用いて説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態で図9を用いて説明した工程と同じ処理を行う工程については、同じ符号を付して説明を省略又は簡略化する。
図15に示す様に、まずヒータユニット200の電源プラグ210が商用電源のACコンセントに差し込まれて電源が供給されると、制御回路220は、モータ214を低速駆動させ、ファン201の低速駆動を開始させる(S51)。
このとき、ヒータユニット200と画像形成装置A本体との通信により、画像形成装置A本体はヒータユニット200の電源ONを検出する。また画像形成装置A本体の制御部(不図示)は、ヒータユニット200の電源ONを検出すると、ダクト95の内部に配置されたファン91の駆動を開始させる。つまりファン201とファン91とは連動して駆動される。なお、ヒータユニット200の電源がONされると、画像形成装置Aはヒータユニット200と通信を行うため、スリープモードへ移行しない設定となる。
次に、第一サーミスタ213が10分毎に外気の温度を検出する。またヒータユニット200は、画像形成装置Aの環境センサ71が検出した温度の情報を通信により画像形成装置Aから受信する(S52)。また制御回路220は、第一サーミスタ213が温度を検出する度に、最新の60分間の平均温度Tave0を算出する(S3)。
次に制御回路220は、最新の60分間の平均温度Tave0と、その10分前に算出された60分間の平均温度Tave1とを比較し、上記条件1、2を共に満たすか否かを判定する(S4)。
次に制御回路220は、条件1、2を共に満たすと判定した場合、ファン201の回転数を上げるとともに、環境センサ71が検出する温度が目標温度Ttagとなるようにヒータ205の駆動を制御する(S55)。ここで目標温度Ttagは、ディップスイッチ215により選択される動作モードに応じて設定される。本実施形態では、モードM2が選択されており、図16に示す様に、目標温度Ttagは15℃に設定される。なお、モードM2の目標温度Ttagに対して、モードM1の目標温度Ttagは低く、モードM3の目標温度Ttagは高く設定される。また、このとき画像形成装置A本体の不図示の制御部は、ヒータユニット200のファン201と連動するように、ダクト95内のファン91を高速駆動させる。
次に制御回路220は、上記ステップS3から引き続き10分毎に算出される最新の60分間の平均温度Tave0が上記条件3、4を満たすまで、ヒータ205を駆動させ続ける(S6)。そして条件3、4が満たされた時、ヒータ205への通電を停止させて駆動を停止させるとともに、ファン201を低速駆動にする(S57)。このとき画像形成装置Aの制御部(不図示)は、これに連動してファン91の駆動を停止させる。
このように本実施形態では、画像形成装置Aとヒータユニット200との間で通信を行い、画像形成装置A内の環境センサ71が検出する温度が目標温度Ttagとなるようにヒータ205とファン201の駆動を制御する。これにより結露が生じた場合に画像の品質に影響が大きい感光体ドラム1等の部材近傍の気温を所望の温度にすることができ、より精度や信頼性が高い結露対策を図ることができる。
また第1実施形態、第2実施形態では、画像形成部にヒータを内蔵していない画像形成装置Aを例示したものの、ヒータを内蔵する構成としてもよい。例えば画像形成装置Aが結露防止用のヒータを内蔵しているが、想定よりも厳しい環境下で画像形成装置Aが使用された場合、内蔵されたヒータのみでは、装置内部を結露が生じない温度に上昇させるまでには多くの時間を要してしまうことが想定される。そこでヒータユニット200を、この内蔵ヒータを補完するように画像形成装置Aに取り付けて使用してもよい。
1…感光体ドラム(感光体)
13…吸気口
31…ビス穴(被装着部)
32…差込口(被装着部、被係合部)
33a…挿入口(被装着部、被係合部)
71…環境センサ(他の温度検出手段)
91…ファン(ダクトファン)
95…ダクト
200…ヒータユニット
201…ファン
205…ヒータ
207…第二サーミスタ(他の温度検出手段)
210…電源プラグ
213…第一サーミスタ(温度検出手段)
215…ディップスイッチ(選択手段)
220…制御回路(制御手段)
230…コネクタ(通信手段)
231…突起(係合部)
232…爪部(係合部)
A…画像形成装置
S…シート(記録材)

Claims (13)

  1. 感光体の表面に形成されたトナー像を記録材に転写して画像を形成する画像形成部と、
    装置本体の外装に設けられた吸気口と、
    前記吸気口から吸気された空気を前記感光体の周囲に導くダクトと、
    前記吸気口から前記ダクト側に空気を取り込むための気流を生成するダクトファンと、
    を有する画像形成装置に着脱可能なヒータユニットであって、
    商用電源から電力を受けるための電源プラグと、
    前記電源プラグから受けた電力によって発熱するヒータと、
    前記電源プラグから受けた電力によって回転し、前記ヒータにより暖められた空気を送風するファンと、
    を有し、
    前記ヒータユニットの前記ファンにより生成される気流が前記吸気口に流入するように、前記吸気口に装着可能に構成されていることを特徴とするヒータユニット。
  2. 温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段の検出結果に応じて、前記ヒータの駆動を制御する制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のヒータユニット。
  3. 前記制御手段は、前記温度検出手段により検出された第1温度が、該第1温度より前に検出された第2温度より低く、且つ、該第1温度が所定未満の場合、前記ヒータを駆動させることを特徴とする請求項2に記載のヒータユニット。
  4. 前記制御手段は、前記ヒータが駆動した状態で前記温度検出手段により検出された第3温度が、該第3温度より前に検出された第4温度より高く、且つ、該第3温度が所定以上の場合、前記ヒータの駆動を停止させることを特徴とする請求項3に記載のヒータユニット。
  5. 前記第1温度、前記第2温度、前記第3温度、前記第4温度は、それぞれ前記温度検出手段により複数回検出された温度の平均値であることを特徴とする請求項4に記載のヒータユニット。
  6. 前記ヒータユニットが有する前記ファンの送風方向において前記ヒータよりも下流側に設けられ、前記ヒータにより暖められた空気の温度を検出する他の温度検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記他の温度検出手段により検出される温度が目標温度となるように前記ヒータの駆動を制御することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のヒータユニット。
  7. 前記画像形成装置との通信により、前記画像形成装置の内側の温度の情報を受信する通信手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記通信手段により受信される前記画像形成装置の内側の温度が目標温度になるように、前記ヒータを制御することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のヒータユニット。
  8. 前記目標温度を選択する選択手段をさらに有することを特徴とする請求項6又は7に記載のヒータユニット。
  9. 前記制御手段は、前記ヒータユニットが有する前記ファンの駆動を制御し、前記ヒータを駆動させる場合、駆動させない場合よりも前記ヒータユニットが有する前記ファンの回転数を大きくすることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載のヒータユニット。
  10. 感光体の表面に形成されたトナー像を記録材に転写して画像を形成する画像形成部と、
    装置本体の外装に設けられた吸気口と、
    前記吸気口から吸気された空気を前記感光体の周囲に導くダクトと、
    前記吸気口から前記ダクト側に空気を取り込むための気流を生成するダクトファンと、
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載のヒータユニットを装着するための被装着部と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記被装着部は、前記ヒータユニットが有する係合部と係合する被係合部であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記被装着部は、前記ヒータユニットをビス止めするためのビス穴であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  13. 前記画像形成装置が有する前記ダクトファンと、前記ヒータユニットが有する前記ファンとは、連動して駆動されることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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