JP2019128380A - 撮像装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 撮影シーンに関わらず、応答性良く、且つ、微細な光量調整を行うこと。【解決手段】 光の透過率を変更可能な光量調整素子と、前記光量調整素子を通過した光を光電変換するとともに、各フレームにおいて予め決められた周期で間欠的に電荷蓄積を行うことにより露光量を変更することが可能な撮像素子と、予め設定された目標露光量となるように、前記光量調整素子の透過率と、前記撮像素子による露光量とを制御する制御手段と、を有する。【選択図】 図2
Description
本発明は、撮像装置及びその制御方法に関し、更に詳しくは、光の透過率を変更な光量調整素子を有する撮像装置及びその制御方法及びレンズユニットに関する。
従来の撮像装置において、NDフィルタなどの減光部材を用いて被写体光量を減光する技術が知られている。例えば、減光率に係る濃度が異なる可変NDフィルタを用いて、撮影シーンの明るさに応じて適切な減光率を選択することで、ユーザーが所望する明るさの画像(または映像)を取得することができる。
この可変NDフィルタとしては、例えば、液晶素子や無機エレクトロクロミック(EC)薄膜を用いた素子(以下、「EC素子」と呼ぶ。)などの光学的な可変減光手段が提案されている。特許文献1及び2では、EC素子材料などを用いた着色・消色技術を活用し、従来のNDフィルタと同様の効果を得る技術について提案されている。
一方、NDフィルタなどの光学素子を用いずに、撮像素子における電荷蓄積を制御することで、撮影シーンの明るさを制御することができる。特許文献3には、光電変換部により変換された電荷を蓄積部に複数回転送し、複数回転送された電荷をまとめて蓄積することで、露光時間、露光量などの条件を高速かつ自在に変化させる技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1及び2で提案されている技術では、EC素子におけるEC層への通電駆動において、酸化還元反応の反応時間に応じた着色、消色完了までに所定の静定時間を要する。したがって、可変NDフィルタとしてEC素子を用いた場合は、所望の減光率になるまで時間がかかり、ユーザーやカメラからの指示に対して遅延時間が生じてしまい、輝度変化への対応が遅延するという問題がある。
一方、特許文献3で提案されている技術では、被写体輝度によっては、1フレーム期間に行われる複数回の電荷蓄積における一回当たりの蓄積時間が短くなる場合がある。そのような場合、撮像装置で制御可能な最短の露光時間の分解能との乖離が生じ、微細な光量調整ができない。
本発明は上記問題点を鑑みてなされたものであり、撮影シーンに関わらず、応答性良く、且つ、微細な光量調整を可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の撮像装置は、光の透過率を変更可能な光量調整素子と、前記光量調整素子を通過した光を光電変換するとともに、各フレームにおいて予め決められた周期で間欠的に電荷蓄積を行うことにより露光量を変更することが可能な撮像素子と、予め設定された目標露光量となるように、前記光量調整素子の透過率と、前記撮像素子による露光量とを制御する制御手段とを有する。
本発明によれば、撮影シーンに関わらず、応答性良く、且つ、微細な光量調整を行うことができる。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態を詳細に説明する。ただし、本形態において例示される構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明がそれらの例示に限定されるものではない。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態における撮像装置100の外観図であり、図1(a)は撮像装置100の正面図、図1(b)は撮像装置100の背面図を示している。撮像装置100は、内部に撮像素子やシャッター装置を収納した撮像装置本体151と、内部に絞りを有した撮影光学系152を有する。また、その背面及び上面には、撮影情報や映像を表示するため表示部153や、各種スイッチが配置されている。
本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態における撮像装置100の外観図であり、図1(a)は撮像装置100の正面図、図1(b)は撮像装置100の背面図を示している。撮像装置100は、内部に撮像素子やシャッター装置を収納した撮像装置本体151と、内部に絞りを有した撮影光学系152を有する。また、その背面及び上面には、撮影情報や映像を表示するため表示部153や、各種スイッチが配置されている。
スイッチとしては、主に静止画の撮影を行うために使用するスイッチ154、動画撮影を開始/停止するための釦であるスイッチ155、撮影モードを選択するための撮影モード選択レバー156を有する。更に、撮像装置100の機能設定を行う機能設定モードへ移行するためのメニューボタン157、各種の設定値を変更するためのアップスイッチ158とダウンスイッチ159、各種の設定値を変更するためのダイアル160を有する。また、撮像装置本体151内に収納されている記録媒体に記録されている映像を表示部153上で再生する再生モードへ移行するための再生ボタン161を有する。
図2は、図1に示す撮像装置100の概略機能構成を示すブロック図である。撮影光学系152は、レンズ180及び光量を調節するための絞り181を有する。なお、レンズ180は、図2では1枚のレンズとして表しているが、通常、フォーカスレンズやズームレンズなどの複数のレンズにより構成されている。光学フィルタ183及び光量調整素子185Aは、絞り181と撮像素子184との間に設置される。絞り181は、測光部170により得られた測光値に基づいて、システム制御CPU178により求められた露出値に基づいて、その開口が制御される。なお、当該露出値は、測光部170により得られた測光値に基づいて、システム制御CPU178により算出される。
光学フィルタ183は、撮像素子184に入射する光の波長、及び、撮像素子184に伝達する空間周波数を制限する。光量調整素子185Aは、透過率が変更可能であって、撮像素子184に入射する光量を減衰させるが、その透過率は光量調整素子制御部186から印加される駆動電圧により制御される。
撮影光学系152により結像された被写体の光学像は、光学フィルタ183及び光量調整素子185Aを通過して撮像素子184に入射し、電気的な画像信号に変換される。撮像素子184は、例えば、Ultra High Definition Televisionの規格を満たすのに十分な画素数、信号読み出し速度、色域、ダイナミックレンジを有する。また、本第1の実施形態の撮像素子184は、画像信号をデジタル画像データに変換して出力するものとするが、デジタル画像データへの変換は、撮像素子184の外部で行っても構わない。
デジタル信号処理部187は、撮像素子184から出力されたデジタル画像データに各種の補正を行った後、画像データを圧縮する。光量調整素子制御部186は、光量調整素子185Aに信号を送り、適切な減光量となるよう制御する。タイミング発生部189は、撮像素子184、デジタル信号処理部187に各種タイミング信号を出力する。システム制御CPU178は、各種演算を行い、撮像装置100全体を制御する。
メモリ部190は、デジタル信号処理部187からシステム制御CPU178を介して出力されたデジタル画像データ等を一時的に記憶するために用いられる。表示部153は、表示インターフェース(I/F)部191を介して撮影された画像を表示する。記録媒体193は、着脱可能な半導体メモリ等から構成され、画像データや付加データ等を記録するために用いられ、記録インターフェース(I/F)部192を介して、記録または読み出しが行われる。外部インターフェース部196は、外部コンピュータ197等と通信するために用いられる。また、プリンタ195は小型インクジェットプリンタ等のプリンタであって、プリントインターフェース(I/F)部194を介して、撮影された画像がプリンタ195に出力される。更に、撮像装置100は、無線インターフェース部198を介して、インターネットなどのコンピュータネットワーク199と通信することができる。スイッチ入力部179は、スイッチ154、スイッチ155、及び各種モードの切り替えを行う複数のスイッチを含む。
●画素部の構成
図3は、撮像素子184の一部を示す回路図である。図3では、撮像素子184の多数の画素のうち、1行1列目(1,1)の画素130と任意のm行1列目(m,1)の画素131を示している。なお、画素130と画素131の構成は同様であるため、同じ構成要素には同じ参照番号を付している。
図3は、撮像素子184の一部を示す回路図である。図3では、撮像素子184の多数の画素のうち、1行1列目(1,1)の画素130と任意のm行1列目(m,1)の画素131を示している。なお、画素130と画素131の構成は同様であるため、同じ構成要素には同じ参照番号を付している。
画素130,131は、それぞれ、フォトダイオード(PD)500光電変換部、第1の転送トランジスタ501A、信号保持部507A(蓄積部)、第2の転送トランジスタ502A、第3の転送トランジスタ503を有する。更に、フローティングディフュージョン(FD)領域508、リセットトランジスタ504、増幅トランジスタ505、選択トランジスタ506を有する。
第1の転送トランジスタ501Aは転送パルスφTX1Aにより制御され、第2の転送トランジスタ502Aは転送パルスφTX2Aにより制御される。また、リセットトランジスタ504はリセットパルスφRESにより制御され、選択トランジスタ506は選択パルスφSELにより制御される。さらに第3の転送トランジスタ503は転送パルスφTX3により制御される。各制御パルスは、不図示の垂直走査回路から送出される。520,521は電源線、523は画素130,131からの信号を出力する信号出力線である。
●イメージャND機能
本実施形態においては、撮像素子184の電荷蓄積のタイミングを制御することにより、入射した光の減光量を制御することができる。以下、撮像素子184の電荷蓄積のタイミングを制御するにより減光する機能を、「イメージャND機能」と呼ぶ。
本実施形態においては、撮像素子184の電荷蓄積のタイミングを制御することにより、入射した光の減光量を制御することができる。以下、撮像素子184の電荷蓄積のタイミングを制御するにより減光する機能を、「イメージャND機能」と呼ぶ。
図4は、撮像素子184のイメージャND機能を実現するように電荷蓄積及び読み出しを制御する際の動作を説明するためのタイミングチャートであり、転送部やリセットトランジスタの制御信号等を示している。ここでは、一例として、30fpsで動画撮影を行い、1フレーム期間である1/30秒の間に、1/480秒の蓄積を4回行って加算することにより、画像信号を得る場合について説明する。
なお、撮像素子184は、垂直方向に多数行の画素列があり、図4では第1行目のタイミングを示しており、各信号の後に付した添え字の(1)は1行目を表している。そして、この1行目の制御を水平同期信号により順次タイミングをずらしながら垂直方向に順に実行することで、所謂、ローリングシャッター駆動による撮像素子184の全画素の電荷蓄積及び読み出し動作が行われる。
図4において、垂直同期信号φVの立ち上がり時刻t1及びt6は、1フレーム期間が始まることを示す垂直同期信号で、t1からt6までの時間が1フレーム期間(1/30秒)に対応している。また、撮影条件としては、1/30秒の間に1/480秒の蓄積を4回加算することにより、1/120秒の露光1回分と等価な露光量を得る場合を示している。
まず、時刻t1において、タイミング発生部189にて垂直同期信号φVがハイレベルになると同時に、水平同期信号φHがハイレベルになる。垂直同期信号φV及び水平同期信号φHがハイレベルになる時刻t1に同期して、第1行目のリセットパルスφRES(1)がローレベルとなると、第1行目のリセットトランジスタ504がオフとなる。これにより、FD領域508のリセット状態が解除される。同時に、第1行目の選択パルスφSEL(1)がハイレベルとなると第1行目の選択トランジスタ506がオンとなって、第1行目の画像信号の読み出しが開始される。
そして、FD領域508の電位の変化に応じた出力が増幅トランジスタ505及び選択トランジスタ506を介して信号出力線523に読み出される。そして、不図示の読み出し回路に供給されて、前フレームで蓄積された第1行目の画像信号(動画)として外部に出力される。
時刻t2において、第1行目の転送パルスφTX2(1)がハイレベルとなると、第1行目の第2の転送トランジスタ502Aがオンとなる。このとき、リセットパルスφRES(1)がハイレベルになりリセットトランジスタ504がオン状態になっているため、第1行目のFD領域508及び第1の信号保持部507Aが電源電圧にリセットされる。なお、時刻t2には、第1行目の選択パルスφSEL(1)はローレベルになっている。
時刻t3において、第1行目の転送パルスφTX3(1)がローレベルとなると、第3の転送トランジスタ503がオフとなり、第1行目のPD500のリセットが解除され、PD500での動画用としての信号電荷の蓄積が開始される。なお、第3の転送トランジスタ503がオンの間は、PD500に蓄積された電荷は、電源線521を介して排出される(電荷排出領域)。
時刻t4において、第1行目の転送パルスφTX1(1)がハイレベルとなると、第1の転送トランジスタ501Aがオンとなり、PD500に蓄積された電荷は、信号保持部507Aに転送される。
時刻t5において、第1行目の転送パルスφTX1(1)がローレベルになると、第1の転送トランジスタ501Aがオフとなり、PD500に蓄積された電荷の信号保持部507Aへの転送が終了する。
ここで、時刻t3から時刻t5が、1フレーム期間における動画の1回の蓄積時間1/480秒に相当し、斜線部領域の蓄積時間602−1として示している。このような蓄積動作を離散的に4回行い、斜線部領域の蓄積時間602−1,602−2,602−3,602−4として示している。そして、これら4回の蓄積時間に得られた電荷を加算することで、合計の蓄積時間(1/480秒×4回=1/120秒)に得られた電荷を得る。なお、蓄積時間602−2,602−3,602−4における制御動作は、蓄積時間602−1と同様であるため、説明を省略する。
次に、時刻t6において、タイミング発生部189の制御により、垂直同期信号φVがハイレベルになると同時に、水平同期信号φHがハイレベルになり、次の撮影周期が開始される。そして、時刻t1からt6の間の、蓄積時間602−1,602−2,602−3,602−4に得られた電荷を加算した第Nフレームの第1行目の画像信号が、時刻t6以降に画像信号(動画)としてデジタル信号処理部187に出力される。
なお、第2行目以降は、時刻t1直後の水平同期振動φHに同期して実行される。すなわち時刻t1から時刻t6の間に、順次、各行における電荷の蓄積及び読み出しが開始される。
以上のようなタイミングチャートに示す駆動により、1/30秒の1フレーム期間中に1/480秒の蓄積を4回加算することにより1/120秒の露光一回分と等価な露光量を得ることができる。この露光量は、1フレーム期間である1/30秒間フルに露光した場合と比べて、1/4の露光量となる。従って、NDフィルタの減光量に換算すると、総露光量が1/4となる、ND2段分の減光効果が発揮されることになる。
なお、図4に示すフローチャートによる駆動はND2段分の効果を発揮する例であるが、一回あたりの電荷蓄積時間を適宜設定することによって、総露光量を制御し、減光効果を任意に調整することができる。
例えば、1/30秒の1フレーム期間中に4回、電荷蓄積及び転送動作を繰り返す場合、1回あたりの設定可能な電荷蓄積時間は、最大で1フレーム期間である1/30秒の1/4にあたる1/120秒となる。このとき、電荷蓄積時間の合計は1/120秒露光を4回繰り返すため、4倍すると1/30秒となり、1フレーム期間である1/30秒に等しくなる。これが減光効果が無い状態に相当する。
また1/30秒の撮影周期中に、4回、電荷蓄積及び転送動作を繰り返し、1回あたりの電荷蓄積時間が図4に示す例の半分の1/240秒である場合、電荷蓄積時間の合計は1/240秒を4倍した1/60秒となる。これは1フレーム期間である1/30秒の1/2なので、1/30秒間フルに露光した場合に比べて1/2の露光量となる。つまり、光量を1/2にする、ND1段分の減光効果となる。
同様に、1回あたりの電荷蓄積時間が1/960秒である場合、露光量が1/8となるND3段分の減光効果、さらには一回当たりの露光時間が1/1920秒である場合、露光量が1/16となるND4段分の減光効果が発揮される。このように、1回あたりの電荷蓄積時間を調整することで、減光量を調整することができる。
上記制御では、1/30秒のフレーム期間中に略等間隔で設定された複数回の短い電荷蓄積時間を加算することによって1つの画像信号を得ているため、コマ送り的なパラパラ感の少ない、高品位な動画を得ることができる。
なお、上述した説明では、説明を分かり易くするために、電荷蓄積回数が4回であるものとして説明したが、例えば8回、16回、32回、64回等の場合でも良く、本願発明は電荷蓄積回数により制限されるものでは無い。ただし、コマ送り的なパラパラ感がより少ない高品位な動画は、分割回数をより多くすることで得ることができる。
●高照度下撮影時のイメージャND機能の問題点
1フレーム期間中に複数回の電荷蓄積を行って画像信号を得るイメージャND機能を利用して動画撮影を行う際に、被写体の照度が高く、光量適正化のために減光量を大きくする必要がある環境下では、一回当たりの電荷蓄積時間がごく短時間となることがある。この時、パルス信号を用いて撮像素子184の駆動制御を行う撮像装置100において、パルス信号の1パルスの時間分の誤差を無視できないほど電荷蓄積時間が短くなっている場合、総露光量の誤差が大きくなるという問題がある。
1フレーム期間中に複数回の電荷蓄積を行って画像信号を得るイメージャND機能を利用して動画撮影を行う際に、被写体の照度が高く、光量適正化のために減光量を大きくする必要がある環境下では、一回当たりの電荷蓄積時間がごく短時間となることがある。この時、パルス信号を用いて撮像素子184の駆動制御を行う撮像装置100において、パルス信号の1パルスの時間分の誤差を無視できないほど電荷蓄積時間が短くなっている場合、総露光量の誤差が大きくなるという問題がある。
例えば、30fpsの動画を撮影する場合、1コマの撮影周期は1/30秒である。この時、被写体の照度が高く、6段分のND(減光)効果を発揮させると適正露光量になる場合、適正な1コマの総電荷蓄積時間は、1/30秒を64(2の6乗)で割った、1/1920秒となる。ここで、高品位な動画を得るために、1フレーム期間中に64回に分けて電荷蓄積を行うとすると、64回の内の1回あたりの適正な電荷蓄積時間は、1コマ中の総電荷蓄積時間である1/1920秒を分割回数の64回で割った、1/122880秒となる。
図4のタイミングチャートを用いて前述したように、各電荷蓄積タイミングはパルス信号によって制御されており、パルス信号が300kHzで発せられている場合、1パルス当たりの時間は1/30万秒となる。電荷蓄積の開始、終了タイミングは各パルスが発せれるタイミングで行われるため、電荷蓄積時間は開始から終了まで何パルス分かの時間で行われるパルス駆動方式で制御されている。つまり、電荷蓄積時間は1パルスの時間である1/30万秒を最小単位として、その整数倍でしか設定できない。
被写体の照度が高くなく、2段分のND効果(1/4)でよい場合には、適正な1コマの総電荷蓄積時間は、1/30秒を4で割った1/120秒である。そのため、電荷蓄積を64回に分割したとしても、1/7680秒であり、1/30万秒の39.06倍となる。この時、1/30万秒の整数倍の中で、これに最も近い時間となるのは39パルス分の時間の露光である39/30万秒となるので、この時間の電荷蓄積が行われる。この場合、適正露光時間である1/7680秒に対し、設定可能な39/30万秒の電荷蓄積時間は、適正露光時間と比較しても約0.16%程度短くなるだけである。
これに対し、被写体の照度が高く、1コマ1/30秒で、6段分のND効果を64回に分割された電荷蓄積時間で制御した場合、分割された1回あたりの適正露光時間である1/122880秒は、およそ1/30万秒の2.44倍となる。この時、1/30万秒の整数倍の中で、これに最も近い時間となるのは2パルス分の時間の露光である2/30万秒となるので、この時間の電荷蓄積が行われる。しかし、適正露光時間である1/122880秒(1/30万秒の2.44倍)に対し設定可能な2/30万秒は、適正量から約18%程度、電荷蓄積時間が短く(暗く)なってしまうことになり、露光量に誤差が生じてしまうという問題が生じる。
●光量調整素子の構成
図5は、光量調整素子185Aの構成を説明する断面模式図である。本実施形態においては、光量調整素子185Aは、エレクトロクロミック(EC)材料を用いて透過する光の量を調整するNDフィルタであるものとする。
図5は、光量調整素子185Aの構成を説明する断面模式図である。本実施形態においては、光量調整素子185Aは、エレクトロクロミック(EC)材料を用いて透過する光の量を調整するNDフィルタであるものとする。
光量調整素子185Aは、一対の透明電極を形成した基板間に少なくとも一種類のエレクトロクロミック材料を含有する溶媒からなるエレクトロクロミック媒体を有し、一対の透明電極基板にはそれぞれ少なくとも二つ以上の給電端子が設置されている。光学濃度遷移過程、あるいは光学濃度維持過程において、有効光線領域を挟んで互いに対向する位置に設置された一対の給電端子間に駆動電源から順繰りに電圧パルスを印加する。
図5において、ガラス基板11a,11bには、それぞれ透明電極12a,12bが形成され、一対の透明電極基板はギャップ制御粒子(不図示)を含むシール13を介して貼り合わされる。このとき、ガラス基板11a,11bと透明電極12a,12bからなる一対の透明電極基板間には、少なくとも一種類のエレクトロクロミック材料を含有する溶媒からなるエレクトロクロミック媒体が充填され、有機EC層14を成している。
また、一対の透明電極基板には、それぞれ少なくとも2つ以上の給電端子A1,A2,…,An−1,An(アノード)とC1,C2,…,Cn−1,Cn(カソード)(n≧2)が設置されている。そして、各給電端子は、有効光線領域外の透明電極上に形成された低抵抗配線15と接続している。
給電端子A1,A2,…,An−1,AnとC1,C2,…,Cn−1,Cn(n≧2)はそれぞれ駆動回路基板を含む駆動電源16に接続され、A1−C1端子間からAn−Cn端子間まで順繰りに電圧パルスが印加されることによって素子の駆動が行われる。
有機EC層14の充填方法としては、ガラス基板11a,11bに一対の孔を形成して充填する方法、シールパターンによって形成した有機EC素子側面の充填孔からから真空注入する方法がある。更に、一対の透明電極基板の貼り合わせと同時に真空中で充填する方法等があり、何れも好適に使用することができる。
ガラス基板11a,11bとしては、光学ガラス、石英ガラス、白板ガラス、青板ガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、化学強化ガラス等を用いることができ、特に透明性や耐久性の点から無アルカリガラスを好適に使用することができる。
ガラス基板11a,11bには透明電極12a,12bの他に、ガラス基板表面、ガラス基板−透明電極界面、及び透明電極−エレクトロクロミック媒体界面の反射を低減して光量調整素子185Aの透過率を向上する不図示の反射防止層やインデックスマッチング層を好適に使用することができる。
また、プラスチックやセラミック等の材料としては透明性があれば適宜使用が可能である。透明基板は変化機構から力を直接受けるため、剛性で歪みを生じることが少ない材料が好ましい。また、基板として可撓性が少ないことがより好ましい。透明基板の厚みは、数十μmから数mmである。
透明電極12a,12bとしては、いわゆる透明導電性酸化物であるスズドープ酸化インジウム(ITO)、酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)、アルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)、酸化スズ(NESA)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、ニオビウムドープ酸化チタン(TNO)等を用いることができる。また、ドーピング処理などで導電率を向上させた導電性ポリマー(例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸の錯体など)も好適に用いられる。本実施形態の光量調整素子185Aにおいては、消色状態で高い透過率を有することが好ましいため、可視光領域に光吸収を示さないITO、IZO、NESA、導電率を向上させた導電性ポリマーが特に好ましく用いられる。これらはバルク状、微粒子状など様々な形態で使用できる。なお、これらの電極材料は、単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよい。
シール13としては、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂を用いることができるが、前述した有機EC層14の充填法、すなわち素子製作プロセスによって適宜好適な材料が選択される。また、シール13には一対の透明電極基板間隔を規定するセルギャップ制御粒子を混練しておくのが好ましい。
有機EC層14は、1種類以上のエレクトロクロミック(EC)材料と、溶媒とからなり、さらに支持電解質や増粘剤等他の有益剤を添加してもよい。
EC材料としては、酸化還元により可視光透過率が変化する化合物を好適に使用することができ、中でもチオフェン類化合物、フェナジン類化合物、ビピリジニウム塩類化合物等の有機化合物を好適に用いることができる。
溶媒としては、EC材料や支持電解質等の有益剤を溶解するものであれば特に限定されないが、極性が大きいものを好ましく用いることができる。具体的には水や、メタノール、エタノール、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルスルホキシド、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオンニトリル、ベンゾニトリル、ジメチルアセトアミド、メチルピロリジノン、ジオキソラン等の有機極性溶媒が挙げられる。
支持電解質としては、イオン解離性の塩で、かつ溶媒に対して良好な溶解性を示すものであれば限定されないが、電子供与性を有する電解質を好ましく用いることができる。例えば、各種のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩などの無機イオン塩や4級アンモニウム塩や環状4級アンモニウム塩などがあげられる。具体的にはLiClO4、LiSCN、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiPF6、LiI、NaI、NaSCN、NaClO4、NaBF4、NaAsF6、KSCN、KCl等のLi、Na、Kのアルカリ金属塩等や、(CH3)4NBF4、(C2H5)4NBF4、(n−C4H9)4NBF4、(n−C4H9)4NPF6、(C2H5)4NBr、(C2H5)4NClO4、(n−C4H9)4NClO4等の4級アンモニウム塩及び環状4級アンモニウム塩等が挙げられる。
増粘剤としては、例えばシアノエチルポリビニルアルコール、シアノエチルプルラン、及びシアノエチルセルロースから選ばれる少なくとも1種を好適に使用することができる。これらは、CR−V(シアノエチルポリビニルアルコール:軟化温度20〜40℃、誘電率18.9)、CR−S(シアノエチルプルラン:軟化温度90〜100℃、誘電率18.9)、CR−C(シアノエチルセルロース:軟化温度200℃以上、誘電率16)、CR−M(シアノエチルプルランとシアノエチルポリビニルアルコールの混合物:軟化温度40〜70℃、誘電率18.9)として、信越化学工業製から入手することが可能であり、広い温度範囲にわたる高粘性と高イオン導電性という、相反する課題を良好なバランスで解決する添加剤である。
有機EC層14は液体またはゲルであることが好ましい。有機EC層14は、好適には上記からなる溶液状態として用いられるが、ゲル状の状態で用いることも可能である。ゲル化には、溶液にさらにポリマーやゲル化剤を含有させる。ポリマー(ゲル化剤)としては、特に限定されず、例えばポリアクリロニトリル、カルボキシメチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリ臭化ビニル、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン、ナフィオンなどが挙げられる。このように有機EC層14として粘稠若しくはゲル状としたもの等を用いることができる。
また、上記のような混合状態で使用する他、透明かつ柔軟な網目構造を有した構造体(例えばスポンジ状のもの)にこれら溶液を担持させても良い。
つまり、本発明の光量調整素子185Aは、一対の電極と、一対の電極の間に設けられた電解質及びEC材料を有するエレクトロクロミック層と、一対の電極の間に配置されている部材とを有する有機エレクトロクロミック素子(有機EC素子)である。
また、本発明に係る有機EC素子である光量調整素子185Aの駆動方法は、駆動電源16に接続された透明電極12a,12bの両電極間に電圧を印加することで、有機EC材料が電気化学的反応を起こすことによって行われる。
有機EC材料は、電圧未印加の状態で中性状態を取り、可視光領域の光を吸収しない。このような消色状態において、光量調整素子185Aは高い透過率を示す。透明電極12a,12b間に電圧を印加することで、有機EC材料中で電気化学反応が起き、中性状態から酸化状態あるいは還元状態となる。有機EC材料は酸化・還元状態で可視光領域の光を吸収するようになり、着色する。このような着色状態においては、光量調整素子185Aの透過率は低くなる。
光量調整素子185Aが、複数種のEC材料を有するエレクトロクロミック層を有する場合でも、中間状態の階調を適切に表現することができる。
なお、本第1の実施形態では、上述した構成を有する光量調整素子185Aと、光量調整素子185Aに接続されている不図示の能動素子とを有することを特徴とする。本実施形態において、能動素子とは、トランジスタやMIM素子等が挙げられる。トランジスタは活性層として単結晶シリコン、アモルファスシリコン、微結晶シリコンなどの非単結晶シリコン、インジウム亜鉛酸化物、インジウムガリウム亜鉛酸化物等の非単結晶酸化物半導体が挙げられる。トランジスタは、薄膜トランジスタであってもよい。薄膜トランジスタはTFT素子とも呼ばれる。
●EC材料を用いた光量調整素子の動作の問題点
前述の通り、EC材料を用いた光量調整素子185Aに用いられるEC材料は、EC分子に電圧を印加することによって、酸化還元反応が発生し、EC分子が持つ光線の吸収率がEC分子の特性に応じて変化することを利用する。印加電圧や環境温度、EC分子の組成などにも依るが、酸化還元反応の反応時間は、所定の反応時間を要するものであり、光量調整素子185Aとしての静定時間を規定する。
前述の通り、EC材料を用いた光量調整素子185Aに用いられるEC材料は、EC分子に電圧を印加することによって、酸化還元反応が発生し、EC分子が持つ光線の吸収率がEC分子の特性に応じて変化することを利用する。印加電圧や環境温度、EC分子の組成などにも依るが、酸化還元反応の反応時間は、所定の反応時間を要するものであり、光量調整素子185Aとしての静定時間を規定する。
図6は、光量調整素子185Aに所定の電圧を印加してからの経過時間と光量調整素子185Aによる光線の吸収率を示す吸光度(減光量)の関係を示すグラフである。電圧が印加されると、吸光度は時間の経過に伴って単純上昇し、時刻t61から時刻t63に進むに従って、吸光度はA1からA2を経てA3に上昇しながら移り変わっている。この時、グラフの傾きは最初が最も大きく、時間が進むにつれて傾きが減少する、左上に凸の弧を描く曲線となる。図6のグラフから、高い吸光度を求めるほど、酸化還元反応が進み所望の吸光度になるまでの静定時間が長くかかることが分かる。
すなわち、EC材料における有機EC層14への通電駆動には、酸化還元反応の反応時間に応じた着色や消色の完了までに所定の静定時間を要し、ユーザーやカメラからの指示に対して、所定の遅延時間を伴ってしまう。このことは、急激な輝度変化へのND機能の対応の遅れなどの問題を生じることとなる。また、高い減光量(ND段数)を求めるほど、遅延時間が長くなってしまう。
●制御方法
上述したように、高照度環境下では、撮像素子184によるイメージャND機能では露光量調整誤差の問題が発生する一方、光量調整素子185Aでは、所望の吸光度になるまでの遅延の問題が発生する。そこで、本実施形態では、イメージャND機能と光量調整素子185Aとを併用することにより、問題を軽減する。
上述したように、高照度環境下では、撮像素子184によるイメージャND機能では露光量調整誤差の問題が発生する一方、光量調整素子185Aでは、所望の吸光度になるまでの遅延の問題が発生する。そこで、本実施形態では、イメージャND機能と光量調整素子185Aとを併用することにより、問題を軽減する。
図7(a)は、イメージャND機能または光量調整素子185Aを単独で制御して吸光度(減光量)の調整を行う、従来方式の場合の吸光度と静定時間の関係を表した図である。
図7(a)において、実線で示された曲線Kは、光量調整素子185A単独で吸光度を調整した場合のグラフであり、吸光度0の開始点から、曲線Kに沿って目標とする吸光度A3に向かって単調増加するグラフとなる。点βにおいて目標とする吸光度A3に誤差なく到達しているが、吸光度0からA3に至るまでの経過時間はt73と、開始してから吸光度が目標値に到達するまでには大きな静定時間(Δt1)がかかっている。この静定時間Δt1は、前述のように吸光度を変化させる幅が大きくなるほど多くなる特徴を持っている。つまり、EC材料による光量調整素子185Aでは、誤差なく微細な吸光度の調整が可能だが、入射光の光量を大きく減じる場合(吸光度の変化幅が大きい場合)、その減光量が多いほど静定時間が長くなる。
また、図7(a)において一点鎖線で示された線Iは、撮像素子184のイメージャND機能単独で露光量(吸光度に換算)を調整した場合のグラフである。吸光度0の開始点からわずかな応答時間を経て、時刻t70には点αで示した、設定可能な吸光度の中で最も目標値に近接する値(目標吸光度A3−ΔA)まで到達している。イメージャND機能による静定時間は撮像素子184の露光時間の切り替えに要する、電子デバイスのスイッチングにかかるわずかな時間である。そのため、光量調整素子185AのEC材料に起因する静定時間に比べれば、イメージャND機能による静定時間はほぼ0とみなしてよい。
しかし、前述のように、撮影環境の照度が高く、減光量を大きくとる必要がある場合には、図7(a)に示すように目標吸光度A3から大きな吸光度誤差ΔAが生じてしまう問題がある。つまり、イメージャND機能単独では、応答時間が短く、高速に吸光度の調整を行うことができるが、減光量が大きい場合には大きな誤差ΔAが生じ、微細な光量調整ができない。
これに対し、図7(b)は、本第1の実施形態におけるイメージャND機能と光量調整素子185Aを併用して吸光度を調整した場合のグラフを示す。吸光度0の開始点から、イメージャND機能を利用し、時刻t70において、点α’で示すイメージャND機能で設定が可能な吸光度の内、目標より吸光度(減光量)が少ないが、最も目標に近い値(A3−ΔA)まで吸光度を調整する。そして、この時に生じる吸光度誤差ΔAの幅だけ、光量調整素子185Aにより吸光度を調整し、時刻t74において点β’で示す目標の吸光度A3に誤差なく到達する制御を行う。
このとき、図7(b)で示す、第1の実施形態における制御により目標吸光度に到達する時刻t74は、図7(a)に示す光量調整素子185A単独による目標吸光度に到達する時刻t73より、大幅に早くなっていることが分かる(Δt2)。また、前述したイメージャND機能単独での吸光度調整では目標吸光度に対して誤差ΔAが生じていたのに対し、図7(b)に示す制御では吸光度誤差を無くすことができていることが分かる。
このように、第1の実施形態では、減光量が増すほど応答時間が増す光量調整素子185Aに対して、目標までの吸光度変化幅の大半を応答時間の短いイメージャND機能に受け持たせる。そして、光量調整素子185Aが受け持たねばならない吸光度変化幅を少なくする。これにより、光量調整素子185A単独で全ての減光量を受け持つ場合に比べて担当する減光量が格段に少なくなり、それに伴って応答時間を大幅に短縮することができる。また、イメージャND機能単独では成しえなかった微細な光量調整も、光量調整素子185Aを上記のように併用することで行うことが可能となる。
ここで、図7(b)に示す制御による、イメージャND機能と光量調整素子185Aの制御の一例について説明する。ここでは、高照度環境下で大きな割合の減光が求められ、イメージャND機能による1回当たりの適正な電荷蓄積時間が、1/20万秒(=3/60万秒)であるものとする。また、パルス駆動が行われる撮像装置100のパルス周期が300kHz、つまり電荷蓄積時間設定の最小単位が1/30万秒であるものとする。この場合、イメージャND機能では1回あたりの電荷蓄積時間は最小単位の2倍である、2/30万秒(=4/60万秒)が設定可能で、且つ、適正な露光量より明るく(目標露光量以上)、最も近接する電荷蓄積時間になる。この場合に行われる2/30万秒(=4/60万秒)の露光は、適正な露光量1/20万秒(=3/60万秒)の4/3倍の時間の電荷蓄積となり、露光量過多となってしまう。
このようにイメージャND機能による減光で、4/3倍の露光量過多が予想される状況においては、撮像素子184に光束が入射する前に、光量調整素子185Aにより、入射光をその逆数の3/4倍の光量となるように減光し、露光量誤差の補正を行う。具体的には、所定の電圧を光量調整素子185Aに与えて、着色を行い、入射光に対する透過後の光の光量が3/4倍となるよう吸光度の調整を行う。
上記のように、光量調整素子185Aによる補正(光量を3/4倍にする)が行われた後の光束が撮像素子184に入射するとともに、イメージャND機能による減光が重ねて行われ、適正な露光量が得られることになる。
図8は、図7(b)を参照して説明した駆動方法を用いて、減光量を制御する手順を示すフローチャートである。なお、図8に示す処理は、動画撮影中や静止画の撮影時に、予め決められたタイミングで繰り返し行われる。まず、システム制御CPU178は、S101において、測光部170から測光値を取得する。そして、S102において、取得した測光値に基づいて、イメージャND機能及び光量調整素子185Aによる減光制御が必要であるかどうかを判断する。ここでは、例えば、得られた測光値が予め決められた値以上である場合に、減光制御が必要であると判断する。なお、指定された被写界深度で撮影を行いたい場合等、絞り181に設定する絞り値が予め決められている場合には、測光値を、絞り値に応じて設定された予め決められた値と比較する。判断の結果、減光制御が必要でなければ、処理を終了する。
一方、減光制御が必要であると判断した場合、まず、S103において、測光値に応じて、絞り値と、イメージャND機能による各フレームにおける複数回の電荷蓄積期間のうち、1回あたりの電荷蓄積時間を取得する。そして、S104において、イメージャND機能で超過した露光量に応じて、光量調整素子185Aの減光量を取得する。このように、光量調整素子185Aの減光量は、測光値、絞り値、及び1回あたりの電荷蓄積時間が決まると、それに応じた値に定まる。従って、測光値と絞り値に応じたイメージャND機能による減光量(1回当たりの電荷蓄積時間)と光量調整素子185Aの減光量(印加する電圧値で記憶)を定めたテーブルを、予めメモリ部190に記憶しておくとよい。もちろん、システム制御CPU178により、その都度演算して求めても構わない。
そして、S105において、S103で取得した絞り値により絞り181を制御し、撮像素子184によりS103で取得した電荷蓄積時間での撮影を開始するとともに、光量調整素子185Aへの印加電圧を制御して、透過率を制御する。
上記の通り本第1の実施形態によれば、イメージャND機能と可変減光素子とを併用することで、応答性良く、撮影シーンに依らずに微細な光量調整を行うことが可能となる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態では、光量調整素子185AとしてEC材料を用いたが、二色性色素を含むゲスト−ホスト型液晶を用いた電気式の光量調整素子を用いてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態では、光量調整素子185AとしてEC材料を用いたが、二色性色素を含むゲスト−ホスト型液晶を用いた電気式の光量調整素子を用いてもよい。
図9は上記の二色性色素を含むゲスト−ホスト型液晶を用いた電気式の光量調整素子185Bの断面概略図である。光量調整素子185Bは、互いに向き合って配置された透明基板201aと透明基板201bの間に液晶分子210と二色性色素211が混合されて満たされ、周囲を封止材203によって密閉した構成をとっている。透明基板201a,201bには密閉空間の内側の面に透明電極202a、透明電極202bが設けられており、これらの電極を通じて外部から液晶分子210及び二色性色素211に駆動電圧Vが印加されるよう構成されている。
図9に示すように、上述の密閉空間内部に充填されている液晶分子210(ホスト)は棒状の形状をしている。また、密閉空間内部には液晶分子210と共に、同じく棒状の二色性色素211(ゲスト)が混入されている。この時、ゲストである二色性色素211はホストである液晶分子210に沿って同方向に配向される。ここで、液晶分子210(ホスト)は電圧が印加されるとその配向を変化させる性質を持ち、二色性色素211(ゲスト)もそれに沿って配向が変わる。
図9(a)は、駆動電圧Vがかからない状態を示した図で、液晶分子210及び二色性色素211はその長手方向を紙面左右方向に向けている。また、図9(b)は、駆動電圧Vが透明電極202a,202bを通して印加された場合の状態を示し、液晶分子210はその配向を変えて長手方向を紙面上下方向に向けた状態に遷移し、また二色性色素211もそれに沿って同方向に向きを変えている。ここで、二色性色素211は入射光に対する棒状の分子の配向によって透過率が変化する性質を有している。そのため、上記のようにデバイスに駆動電圧Vを印加し、二色性色素211の配向が変化すると、光量調整素子185Bの透過率を変化させることができる。
図9(c)は、印加電圧の値に対する透過率の変化を表すグラフである。印加される駆動電圧が0の状態から、電圧が上昇するにつれ、透過率が非線形曲線を描いて単調増加する様子を表している。ここで、点sは前述の駆動電圧Vが印加されない(電圧が0である)状態を表し、透過率が最も低い値T4をとる。この時、液晶分子210及び二色性色素211は、図9(a)のように分子の長手方向を入射光Liの進行方向に対し、垂直な方向を向いた配向状態にある。また、図9(c)で示す点eは、駆動電圧V2が印加された状態を示し、透過率が最も上昇した値T5をとる。この時、液晶分子210及び二色性色素211は、図9(b)のように分子の長手方向を入射光Liの進行方向に対し、並行に配向した状態にある。
図10は、第2の実施形態における撮像装置200の概略機能構成を示すブロック図である。図10に示す撮像装置200は、第1の実施形態で説明した図2に示す撮像装置100と比較して、光量調整素子185Aが無く、図9に示す構成を有する光量調整素子185Bと、退避用アクチュエータ188が追加された点が異なる。それ以外の構成は図2に示すものと同様であるため、同じ構成には同じ参照番号を付し、説明を省略する。
なお、本第2の実施形態における光量調整素子制御部186は、光量調整素子185Bに含まれる上述の液晶分子210及び二色性色素211に対して駆動電圧を印加する。この駆動電圧の印加により、透過率変化を引き起こし、光量調整素子185Bを透過する光束の減光量の制御を行う。
●液晶調光素子を用いた光量調整素子の動作の問題点
二色性色素を用いたゲスト−ホスト型液晶においては液晶分子自体の透過率が低いため、図9(c)の点eで表したように、最大限に透過する状態においても、入射光Liに対して出射光Loが減光する割合ΔTが高い(透過率T5)。従って、透過率T4〜T5の間でしか調整することができず、透過率がT5より大きい範囲では、上述の液晶を透過させた状態では実現ができない。そのため、目標露光量に対して必要となる減光量が低く、T5を超える透過率を必要とする場合においては、光量調整素子185B自体をアクチュエータによって撮像素子184の前から退避させる構成をとって対応する。しかし、この場合、撮像装置200の透過率は、光量調整素子185Bが撮像素子184の前にある状態(透過率T5)と退避された状態(透過率100%)の2段階でしか調整できない。そのため、両者の間の、透過率がT5より高く、100%を下回る範囲においては光量調整ができないという問題がある。
二色性色素を用いたゲスト−ホスト型液晶においては液晶分子自体の透過率が低いため、図9(c)の点eで表したように、最大限に透過する状態においても、入射光Liに対して出射光Loが減光する割合ΔTが高い(透過率T5)。従って、透過率T4〜T5の間でしか調整することができず、透過率がT5より大きい範囲では、上述の液晶を透過させた状態では実現ができない。そのため、目標露光量に対して必要となる減光量が低く、T5を超える透過率を必要とする場合においては、光量調整素子185B自体をアクチュエータによって撮像素子184の前から退避させる構成をとって対応する。しかし、この場合、撮像装置200の透過率は、光量調整素子185Bが撮像素子184の前にある状態(透過率T5)と退避された状態(透過率100%)の2段階でしか調整できない。そのため、両者の間の、透過率がT5より高く、100%を下回る範囲においては光量調整ができないという問題がある。
第2の実施形態では、上記のように低照度下において微細な光量調整ができない問題を、後述のようにイメージャND機能を併用することにより解消する。
●制御方法
第2の実施形態における撮像装置200は、図10に示すように、撮像素子184の前面に光量調整素子185Bが配置され、そこを透過して光量調整された光束が撮像素子184に入射する。光量調整素子185Bは退避用アクチュエータ188によって撮像素子184の前面から退避させることができる。また、光量調整素子制御部186は、撮影対象の照度によって退避用アクチュエータ188に信号を送り、光量調整素子185Bの進退を制御する。
第2の実施形態における撮像装置200は、図10に示すように、撮像素子184の前面に光量調整素子185Bが配置され、そこを透過して光量調整された光束が撮像素子184に入射する。光量調整素子185Bは退避用アクチュエータ188によって撮像素子184の前面から退避させることができる。また、光量調整素子制御部186は、撮影対象の照度によって退避用アクチュエータ188に信号を送り、光量調整素子185Bの進退を制御する。
本実施形態においては、高照度下の、目標露光量に対して必要となる減光量が高い場合の撮影においては、光量調整素子185Bは退避させずに撮像素子184の前に配置させたままとし、光量調整素子185Bを機能させる。その上で、イメージャND機能と併用して、上述した第1の実施形態と同様に入射した光束の光量を調整する。
また、照度がそれほど高くなく、目標露光量に対して必要となる減光量が小さい場合においては、光量調整素子制御部186からの信号を受け、退避用アクチュエータ188が動作して、光量調整素子185Bを撮像素子184の前面から退避させる。そうすることで、外部からの光束は光量調整素子185Bを透過せずに撮像素子184に入射させる。また、入射した光束に対し、複数回の電荷蓄積が行われ、この際に電荷蓄積時間を調整するイメージャND機能による光量調整が行われる。このように、低照度下においてイメージャND機能のみを用いて光量調整を行う。
前述のように、イメージャND機能は高照度下で目標露光量に対して必要となる減光量が高い場合では光量の誤差が大きくなるが、それ以外では微細な光量調整が可能である。逆に液晶素子を用いた光量調整素子185Bは、高照度下では微細な光量調整が可能だが、照度がそれほど高くなく目標露光量に対して必要となる減光量が小さい場合では、最大透過率が100%ではないため、微細な光量調整ができないという特徴を持つ。
そのため、高照度下の目標露光量に対して必要となる減光量が高い場合の撮影ではイメージャND機能と光量調整素子185Bを併用して光量調節を行う。一方、照度がそれほど高くなく、目標露光量に対して必要となる減光量が低い場合の撮影ではイメージャND機能のみを用いて光量調整を行う。これにより、それぞれの弱点となる範囲を補い、どのような照度環境下においても微細な光量調整が可能となる。
上記の通り第2の実施形態によれば、光量調整素子185Bとして液晶を用いた場合にも、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図11は、第3の実施形態における撮像装置300の外観図である。同図において、撮像装置300の外装部には、撮影を開始及び停止させるための操作部材である撮影ボタン302と、撮影時に撮影光学系301から入射する被写体の撮影光束の露光量を調整するための操作部材であるND効果設定部303が設けられている。ユーザーは、ND効果設定部303を操作することによって後述の光量調整素子を機能させることにより、被写体の撮影光束の露光量を任意に設定することが可能になっている。また撮像装置300には、撮影時の被写体像や撮影条件などを表示する表示部304が設けられている。表示部304には、後述するように、画像処理部7にて現像処理された撮影プレビュー画像や撮影中の撮影画像が表示される。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図11は、第3の実施形態における撮像装置300の外観図である。同図において、撮像装置300の外装部には、撮影を開始及び停止させるための操作部材である撮影ボタン302と、撮影時に撮影光学系301から入射する被写体の撮影光束の露光量を調整するための操作部材であるND効果設定部303が設けられている。ユーザーは、ND効果設定部303を操作することによって後述の光量調整素子を機能させることにより、被写体の撮影光束の露光量を任意に設定することが可能になっている。また撮像装置300には、撮影時の被写体像や撮影条件などを表示する表示部304が設けられている。表示部304には、後述するように、画像処理部7にて現像処理された撮影プレビュー画像や撮影中の撮影画像が表示される。
図12は、本発明の第3の実施形態における撮像装置300の概略機能構成を示すブロック図である。撮影光束は、撮影光学系301を透過し、撮像素子3に結像される。詳細は後述するが、撮像素子3は、上述した第1の実施形態における撮像素子184と同様に、イメージャND機能を有し、蓄積時間及び蓄積回数の制御によって露光量を調整することができる。なお、第3の実施形態におけるイメージャND機能を実現するための撮像素子3の駆動方法については、図14を参照して後述する。撮像素子3による露光量調整は、撮像素子駆動制御部4により実施される。
撮影光学系301と撮像素子3との間には、光量調整素子320が配設されている。なお、光量調整素子320は、図3を参照して説明した光量調整素子185Aと同様の構成を有するため、説明を省略する。光量調整素子320は、撮像素子3に結像される撮影光束の露光量を、光量調整素子320に組み込まれたEC材料の着色駆動制御によって調整することができる。光量調整素子320による露光量制御はECND制御部5によって実施される。撮像素子3による露光量調整を制御する撮像素子駆動制御部4と、光量調整素子320の露光量調整を制御するECND制御部5は、それら両者を制御するND制御ユニット9を構成する。第3の実施形態においては、ND制御ユニット9は撮像装置300内のメインCPU30(後述)とは別に配設されているが、これには限定されず、メインCPU30内に配設されていても良い。また、撮像素子3及び光量調整素子320それぞれのユニット部品の一部として配設されていてもよい。
撮像素子駆動制御部4は、光量調整素子320のEC材料の着色状態を検出する不図示のEC着色検出部の検出結果及び撮像装置300の記憶部6に記憶された光量調整素子320の特性値を元に、撮像素子3のイメージャND機能を制御する。撮像素子3に結像された撮影光束は、光電変換されて画像信号となり、画像処理部7にて現像処理がなされ、メモリ8に保存される。
メインCPU30は、撮像装置300全体の種々の制御を行う中央処理部である。メインCPU30は、撮影ボタン302やND効果設定部303が操作されたことを検知することができる。メインCPU30は、撮影ボタン302が操作された時には撮像装置300の撮影動作を行い、撮像素子3に結像された撮影光束の記録を行ったり、その撮影動作を停止したりする。
また、ND効果設定部303の操作が行われた時、メインCPU30は、ND効果設定部303の操作量や操作速度を、例えば、不図示のロータリーエンコーダーなどを介して検知する。そして、メインCPU30は、検知した操作量からユーザーが設定するND効果段数を演算する。つまり、ND効果設定部303の操作量が大きければ、ND効果段数を大きく、操作量が小さければ、ND効果段数を小さくして、イメージャND機能や光量調整素子320による露光量調整を、ND制御ユニット9を介して行う。また、検知した操作速度からユーザーが希望するND効果段数の変化速度の演算を行う。つまり、ND効果設定部303の操作速度が速い時にはND効果段数の変化速度を速くし、操作速度が遅い時にはND効果段数の変化速度を遅くするように、イメージャND機能や光量調整素子320による露光量調整を、ND制御ユニット9を介して行う。
●画素部の構成
図13は、撮像素子3の一部を示す回路図である。撮像素子3はCMOS型で、図13においては、撮像素子3の多数の画素のうち、1行1列目(1,1)の画素と最終行であるn行1列目(n,1)の画素を示している。1行1列目(1,1)の画素要素とn行1列目(n,1)の画素の構成は同様であるため、同じ構成要素は同じ参照番号を付している。
図13は、撮像素子3の一部を示す回路図である。撮像素子3はCMOS型で、図13においては、撮像素子3の多数の画素のうち、1行1列目(1,1)の画素と最終行であるn行1列目(n,1)の画素を示している。1行1列目(1,1)の画素要素とn行1列目(n,1)の画素の構成は同様であるため、同じ構成要素は同じ参照番号を付している。
撮像素子3の各画素は、図3を参照して第1の実施形態で説明した撮像素子184の構成に加えて、第4の転送トランジスタ501B、第2の信号保持部507B、第5の転送トランジスタ502Bを有しているところが異なる。それ以外の構成要素は図3と同様であるため、同じ参照番号を付して説明を省略する。第4の転送トランジスタ501Bは転送パルスφTX1Bにより制御され、第5の転送トランジスタ502Bは転送パルスφTX2Bにより制御される。また、第2の信号保持部507Bと区別するために、以下の記載では、信号保持部507Aを第1の信号保持部507Aと呼ぶ。
図13に示すように、本発明の撮像素子3の各画素は、1つのPD500に対して2つの第1及び第2の信号保持部507A,507Bを有している。このような2つの信号保持部を有するCMOS型撮像素子3の基本構造は、本出願人により特開2013−172210号公報にて開示されているので、説明は省略する。
第3の実施形態における撮像素子3は、1つのPD500に対して、2つの第1及び第2の信号保持部507A,507Bを有しているため、例えば、静止画と動画とを同時に撮影することが可能となっている。また、詳細なシーケンスは後述するが、2つの信号保持部507A,507Bには、第1及び第4の転送トランジスタ501A,501Bを介してPD500から電荷が転送される。この際、第1及び第4の転送トランジスタ501A,501Bの転送パルスの幅や転送パルスの回数によって、各フレームにおける総蓄積時間の調整が可能となっている。すなわち、この総蓄積時間の調整によって、撮像素子3のイメージャND機能を実現する。
なお、第3の実施形態においては、信号保持部が2つ配設された撮像素子を一例として示しているが、本発明はこれには限定されるものでは無く、イメージャND機能を有する撮像素子であればよい。
●イメージャND機能
次に、図14及び図15を参照して、撮像素子3が実施するイメージャND機能について説明する。第3の実施形態では、指定された露光時間を複数回に分割して所定の間隔で間欠的に電荷蓄積を行い、複数回の電荷蓄積時間に得られた電荷を一括して読み出すことで、イメージャND機能を実現する駆動制御について説明する。なお、第3の実施形態においては、図4を参照して上述した所謂ローリングシャッタ制御に対し、全画素における電荷を同時にFD領域508に移すことで同じタイミングで撮影を行う、面内同期型電子シャッタ動作を行う。
次に、図14及び図15を参照して、撮像素子3が実施するイメージャND機能について説明する。第3の実施形態では、指定された露光時間を複数回に分割して所定の間隔で間欠的に電荷蓄積を行い、複数回の電荷蓄積時間に得られた電荷を一括して読み出すことで、イメージャND機能を実現する駆動制御について説明する。なお、第3の実施形態においては、図4を参照して上述した所謂ローリングシャッタ制御に対し、全画素における電荷を同時にFD領域508に移すことで同じタイミングで撮影を行う、面内同期型電子シャッタ動作を行う。
図14は、撮像素子3のイメージャND機能を実現するように電荷蓄積及び読み出しを制御する際の動作を説明するためのタイミングチャートであり、転送部やリセットトランジスタの制御信号等を示している。図15は、図14に示すタイミングのうち、時刻t140の直前から蓄積時間の終了までの各タイミングにおける画素のポテンシャル状態を示す図である。なお、ここでは説明を容易にするために、PD500、第1の転送トランジスタ501A、第1の信号保持部507A、第2の転送トランジスタ502Aを用いて電荷蓄積及び信号保持部への転送を行う場合について説明する。さらに、第3の転送トランジスタ503と、FD領域508と、リセットトランジスタ504と、増幅トランジスタ505と、選択トランジスタ506を用いて、読み出しまでの動作を実施するものである。なお、第1の転送トランジスタ501A、第1の信号保持部507、第2の転送トランジスタ502Aの代わりに、第4の転送トランジスタ501B、第2の信号保持部507Bと、第5の転送トランジスタ502Bを用いて、同様に駆動してもよい。
図14には、各転送トランジスタ501A、502A、503の制御電極に与えられるパルスφTX1A〜φTX3と、リセットトランジスタ504の制御電極に与えられるパルスφRESの変遷を示している。各信号の後に付した添え字の(n)、(n+1)、(n+2)は、撮像素子3の撮像領域における行の番号を表し、例えばφTX1A(n)はn行目の画素の第1の転送トランジスタ501Aに与えられるパルスを意味している。
まず、時刻t140以前の初期状態では、パルスφTX1A、パルスφTXA2がローレベルであり、パルスφTX3及びパルスφRESがハイレベルである。このときの画素のポテンシャル状態を図15(a)に示す。この期間では、第1の信号保持部507Aに蓄積される電荷に対して、第1の転送トランジスタ501A(φTX1A)に形成されたポテンシャル障壁が存在する。その一方で、第3の転送トランジスタ503(φTX3)にはポテンシャル障壁が存在しない。このため、PD500(PD)で発生した電荷(図中の黒丸)は、第1の信号保持部507A(MEM)に移動することなく、第3の転送トランジスタ503(φTX3)を介して、オーバーフロードレイン(OFD)へと排出される(電荷排出領域)。ここで、第1の転送トランジスタ501A(φTX1A)に形成されるポテンシャル障壁が第2の転送トランジスタ502A(φTX2A)に形成されるポテンシャル障壁よりも低い。そのようにする理由は、PD500、第1の転送トランジスタ501A(φTX1A)、第1の信号保持部507A(MEM)で構成されるトランジスタが埋め込みチャネル型である例を考えているためである。
時刻t140から時刻t141までの期間では、パルスφTX2A(n)〜φTX2A(n+2)がハイレベルになる。このため、第1の信号保持部507A(MEM)とFD領域508との間の第2の転送トランジスタ502A(φTX2A)に形成されるポテンシャル障壁がなくなる。これにより、時刻t140以前に第1の信号保持部507A(MEM)に保持されていた電荷がFD領域508に転送される。この期間における画素のポテンシャル状態を図15(b)に示す。この期間ではパルスφTX1A(n)〜φTX1A(n+2)はローレベルであり、パルスφTX3(n)〜φTX3(n+2)がハイレベルであるため、PD500で発生した電荷は第3の転送トランジスタ503(TX3)を介してOFDへと排出される。したがって、この時点における第1の信号保持部507A(MEM)には、PD500で発生した電荷が理想的には存在しないことになる。
時刻t141に、パルスφTX2A(n)〜φTX2A(n+2)がローレベルになると、画素のポテンシャル状態は図15(c)に示すようなものになる。これは、図15(a)に示した状態と同様である。この期間においても第1の転送トランジスタ501A(φTX1A)に形成されたポテンシャル障壁が存在する一方で、第3の転送トランジスタ503(φTX3)にはポテンシャル障壁が存在しない。そのため、PD500で発生した電荷は第1の信号保持部507A(MEM)に移動することなく、第3の転送トランジスタ503(φTX3)を介してOFDへと排出される。
次に、時刻t143において、パルスφTX3(n)〜φTX3(n+2)がローレベルに遷移すると、画素のポテンシャル状態は図15(d)に示すようなものになる。この期間では、第1の信号保持部507A(MEM)に蓄積される電荷に対するポテンシャル障壁は、第1の転送トランジスタ501A(φTX1A)よりも第3の転送トランジスタ503(φTX3)の方が高い。そして、パルスφTX2A(n)〜φTX2A(n+2)がローレベルである。このことから、この期間にPD500で発生した電荷のうち、第1の転送トランジスタ501A(φTX1A)のポテンシャル障壁を超えた電荷は、PD500または第1の信号保持部507A(MEM)に留まることになる。したがって、時刻t143にパルスφTX3(n)〜φTX3(n+2)がローレベルに遷移したタイミングから、第Nフレームにおける各画素の蓄積時間が開始される。
時刻t143から時刻t144までの期間にパルスφTX1A(n)〜φTX1A(n+2)がハイレベルになると、第1の転送トランジスタ501Aに形成されたポテンシャル障壁がなくなる。これにより、PD500で発生した電荷が第1の信号保持部507A(MEM)に転送される(図15(e))。以降、時刻t145までにパルスφTX1A(n)〜φTX1A(n+2)がローレベルになる期間とハイレベルになる期間が複数回繰り返される。また、時刻t143から時刻t145の間、パルスφTX3A(n)〜φTX3A(n+2)は、パルスφTX1A(n)〜φTX1A(n+2)とハイ・ローが逆転した駆動を行う。これにより、パルスφTX1A(n)〜φTX1A(n+2)がハイレベルの期間以外の期間にPD500で発生した電荷が、第3の転送トランジスタ503(TX3)を介してOFDへと排出されることとなる。転送する回数は特に限定されない。
このような駆動方法を採用することで、PD500に蓄積している電荷を定期的に第1の信号保持部507A(MEM)に転送することができる。また、通常の駆動方法であれば所定時間の蓄積を時間連続的に実施するのに対して、第3の実施形態における駆動方法では所定時間内に複数の蓄積している時間と蓄積していない時間を有している。この蓄積及び非蓄積の時間関係を利用して、撮像素子3はt143からt145までの露光時間内に取得される光電変換される光量のうち、所望の割合だけを時間方向に分けて取得することが可能である。
時刻t145に、パルスφTX1A(n)〜φTX1A(n+2)がローレベルに遷移するのと入れ替わりにパルスφTX3(n)〜φTX3(n+2)がハイレベルになると、画素のポテンシャル状態は図5(f)に示すようなものになる。時刻t145以降にPD500で発生した電荷は第3の転送トランジスタ503を介してOFDへと排出されるので、全画素の電荷蓄積時間は時刻t5を以って終了する。
そして、全画素同時にPD500から第1の信号保持部507A(MEM)に電荷を転送することで、全画素の蓄積開始及び終了時刻を合わせることができ、面内同期型電子シャッタ動作を実現できる。
次に、時刻t146から時刻t148までのパルスφRES1(n)がローレベルとなっている期間に、パルスφTX2A(n)が時刻t146にハイレベルになる。これにより、n行目の各画素の第1の信号保持部507A(MEM)に保持された電荷が第2の転送トランジスタ502A(TX2A)を介してFD領域508へと転送される。少なくともこのタイミングでは選択トランジスタ506がオン状態になっており、増幅トランジスタ505と定電流源とで形成されるソースフォロワ回路によって、FD領域508に転送された電荷量に応じたレベルが垂直信号出力線523に現れる。垂直信号出力線523に現れたレベルに応じた信号は不図示の出力回路を介して、撮像素子3から出力される。
n+1行目及びn+2行目の画素についても同様の動作が行われ、それぞれの行の画素に応じた信号が出力回路から出力される。以上で1フレーム分の動作が完了する。
なお、第3の実施形態では電荷排出領域としてOFDを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、第3の転送トランジスタ503がFD領域508に接続されていて、第2の転送トランジスタ502Aが第1の信号保持部507Aから電荷をFD領域508へと転送する前に電源線へと排出される構成であっても良い。この方法であっても、PD500で光電変換された電荷の一部が第1の信号保持部507Aへ、一部がFD領域508を経て排出され、露光量調整動作が可能となる。
図16は、図14のパルスφTX1A(n)とφTX1A(n+1)のt143からt145までをより詳細に示したタイミングチャートである。前述の通り、この期間ではパルスφTX1Aがローレベルとハイレベルを複数回繰り返し、結果としてイメージャND機能を発揮するが、 さらに行に応じて電荷蓄積時間を異ならせても良い。すなわち、n行目とn+1行目の第1の転送トランジスタ501Aを駆動するパルスφTX1Aが持つハイレベルのパルス幅が互いに異なる設定が可能となっている。この制御は撮像素子駆動制御部4が垂直走査回路内のパルス制御プログラムを変更することによりなされるものである。図16ではn行目の合計蓄積時間がn+1行目よりも少ないようなパルスになっている。撮像素子3は所謂ベイヤ配列のカラーフィルタを有した撮像素子である。n行目がRGのカラーフィルタを有したRG行である場合、n+1行目はGBのカラーフィルタを有したGB行である。図16のようなパルス幅の違いが撮像素子3の全面に適用された場合、Bに対してRの分光透過率が低下したような画像出力結果が得られることとなる。なお、このように1フレーム内に均等に蓄積時間を割り付けることで、単純に1フレーム内に短い蓄積時間をフレーム先頭に配置するよりも、動画におけるフレーム間の繋がりが滑らかとなり、ユーザーに与える違和感を低減した自然な動画を得ることができる。
●制御方法
次に、撮像装置300に設けられたND効果設定部303を操作した時の、第3の実施形態における撮像素子3のイメージャND機能と光量調整素子320の動作について、図17A〜図17Cのフローチャートを参照して説明する。
次に、撮像装置300に設けられたND効果設定部303を操作した時の、第3の実施形態における撮像素子3のイメージャND機能と光量調整素子320の動作について、図17A〜図17Cのフローチャートを参照して説明する。
S301では、メインCPU30がND効果設定部303の操作量を検出する。S302では、S301でのND効果設定部303の操作量の検出結果から、メインCPU30はユーザーが設定するND効果段数の演算を行う。
S303では、S302の演算結果から、ユーザーが設定するND効果段数が所定値A以上かどうかの判定をメインCPU30が行う。これは、前述したように、イメージャND機能によりND効果段数の制御を行う場合、ND効果段数を大きくする時にND効果段数の制御が、撮像装置300を制御するパルス周期の倍数に限定されてしまう不具合があるためである。よって、ユーザーが設定するND効果段数が所定値Aよりも小さい場合には、イメージャND機能によりND効果段数の制御を応答性良く連続的に行う。そして、ユーザーが設定するND効果段数が所定値A以上の場合には、光量調整素子320により透過率制御を行う事で、ND効果段数の変化を連続的に行う。
S303で、ユーザーが設定するND効果段数が所定値Aよりも小さい場合は、イメージャND機能によりND効果段数の制御を行うのでS304に進む。一方、ユーザーが設定するND効果段数が所定値A以上の場合は、光量調整素子320によりND効果段数の制御を行うので、S320に進む。なお、S303の判定に使われるND効果段数の所定値は、撮像装置300の信号処理の時間制限に基づく設計値であるので、任意に設定可能である。
S304では、メインCPU30がND効果設定部303の操作速度vを検出する。S305では、S302でのND効果段数の演算結果とS304で検出した操作速度vから、ND制御ユニット9は、ユーザーが望むND効果段数と変化速度を満たすイメージャND機能による総蓄積時間(シャッタ秒時)と、総蓄積時間の変化割合を演算する。
例えば、ユーザーがND効果設定部303を操作する速度がゆっくりの場合、つまり、S304で検出した操作速度vが小さい場合は、ND効果の変化をゆっくりするのがユーザーの意図と考えられる。そこで、フレーム間でのイメージャND機能による総蓄積時間の変化量を小さくする。一方、ユーザーがND効果設定部303を操作する速度が速い場合、つまり、S304で検出した操作速度vが大きい場合は、ND効果の変化を速くするのがユーザーの意図なので、フレーム間でのイメージャND機能による総蓄積時間の変化量を大きくする。
つまり、S305での演算結果の結果、撮像装置300は次に説明する動作を行うことになる。S302で、ユーザーが設定したND効果段数が3段と演算し、S304で検出した操作速度vが小さい場合は、例えば5秒間でND効果段数が3段になるようにする。一方、S304で検出した操作速度vが大きい時は、例えば1秒間でND効果段数が3段になるようにする。このように、ND制御ユニット9は、メインCPU30の演算結果に基づいて、フレーム間のイメージャND機能による総蓄積時間の変化量を決定する。
S306では、S305でND制御ユニット9が演算したイメージャND機能による総蓄積時間と、その総蓄積時間の変化割合に応じて、ND制御ユニット9は撮像素子駆動制御部4を介して撮像素子3の分割露光を行う。そして、メインCPU30は分割露光された撮影光束を画像処理部7にて画像処理し、その画像を表示部304にプレビュー画像として表示する。
S307では、メインCPU30によって撮影ボタン302が操作されたかどうかの判定を行う。撮影ボタン302が操作された場合はS308に進み、撮影ボタン302が操作されていない場合はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
一方、S308では、S305でND制御ユニット9が演算したイメージャND機能による総蓄積時間に応じて、撮像素子3の分割露光撮影を行う。S309では、メインCPU30によってND効果設定部303の操作が行われて、ND効果設定が無い状態になったかどうかの判定が行われる。具体的には、ユーザーがND効果設定部303の操作量をメインCPU30が演算した結果、ND効果がない状態になったかどうかの判定がS309で行われることとなる。メインCPU30の判定の結果、ND効果の設定がない状態となった時にはS310に進み、それ以外の場合はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
S310では、ND制御ユニット9は撮像素子3の分割露光撮影を止めて、分割を行わない、通常の露光撮影を行う。
S311では、メインCPU30によって撮影ボタン302が操作されたかどうかの判定が行われる。S310までの撮影動作中に撮影ボタン302がユーザーによって操作された場合には、ユーザーの意図は撮影を終了するということになる。よって、S311のメインCPU30の判定の結果、撮影ボタン302が操作された時は撮像素子3での露光撮影を終了する。一方、撮影ボタン302が操作されていない時はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
なお、S301からS311においては、撮像素子3での分割露光撮影を終了してから撮影ボタン302が操作されると撮像素子3での露光撮影を終了する場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、撮像素子3での分割露光撮影が行われている状態で撮影ボタン302が操作されると、撮像素子3での露光撮影を終了する場合でも、本発明を適用することができる。
次に、S303において、メインCPU30がユーザーが設定するND効果段数が所定値A以上と判定した場合の処理について図17Bを参照して説明する。
S320では、S303で演算したND効果段数が、光量調整素子320により調整可能な最大効果段数(すなわち、光量調整素子320の透過率が一番低い状態)以上(調整可能範囲外)であるかどうかの判定をメインCPU30が行う。S302での演算結果が、所定値A以上、且つ、光量調整素子320が制御可能な最大効果段数未満(調整可能範囲内)である場合はS321に進み、光量調整素子320が制御可能な最大効果段数以上の場合はS340に進む。
以下、S302での演算結果が、所定値A以上、且つ、光量調整素子320が制御可能な最大効果段数未満である場合の制御について説明する。S321は、S304と同様なので、その説明を省略する。S322では、S321で検出したND効果設定部303の操作速度vが所定値Vaよりも大きいかどうかの判定をメインCPU30が行う。これは、ND効果設定部303の操作速度vの大きさによって、ユーザーの意図としてのND効果段数の変化の早さを判定するために行う。上述したように、ND効果設定部303の操作速度vが大きい時は、ユーザーの意図はND効果段数の変化を速くすることであり、ND効果設定部303の操作速度vが小さい時は、ユーザーの意図はND効果段数の変化を遅くすることである。前述のように、光量調整素子320には応答性に関してはイメージャND機能よりも遅いので、操作速度vが大きい時はイメージャND機能によるND効果付与が適している。
そのため、S322では、ND効果設定部303の操作速度vが所定値Vaよりも大きいかどうかの判定を行い、操作速度vが所定値Va以上の場合はS305以降の処理を行い、イメージャND機能によるND効果の付与を行う。また、ND効果設定部303の操作速度vが所定値Va未満の場合はS323へと進んで、光量調整素子320によるND効果の付与を行う。
S323では、S302での演算結果に応じて、ECND制御部5は光量調整素子320に印加する電圧値を決定する。
S324では、ECND制御部5は駆動電源16を介して透明電極12a,12bに電圧を印加して、光量調整素子320を着色させて透過率を制御する。この制御と共に、メインCPU30は、着色した光量調整素子320を介して撮像素子3に露光された撮影光束を画像処理部7にて画像処理し、光量調整素子320が着色する前の画像と比較する。そして、比較結果に基づいて、着色した光量調整素子320によるND効果が、S302での演算結果であるユーザーが設定したND効果段数と一致しているかどうかの判定を行う。
S324でのメインCPU30の判定の結果、光量調整素子320のND効果がS302での演算結果であるユーザーが設定したND効果段数と一致していない場合は、S323に戻る。この時、ECND制御部5は光量調整素子320への印加電圧を変更した上で、S324に進む。これは、撮像装置300の撮影時の環境、特に温度によって、光量調整素子320に同一の電圧を印加した場合でも、着色量が異なる場合があることに対応している。
S324でのメインCPU30の判定の結果、光量調整素子320のND効果がS302での演算結果であるユーザーが設定したND効果段数と一致すると、S325に進む。S325において、メインCPU30は、S324での判定時に光量調整素子320の透明電極12a,12bに印加された電圧を保持するように、ECND制御部5(ND制御ユニット9)に指令を出す。
S326では、メインCPU30は、ユーザーが設定したND効果段数と同じND効果が付与された状態で着色された光量調整素子320を介して、撮像素子3に露光された撮影光束を画像処理部7にて画像処理する。そして、その画像を表示部304にプレビュー画像として表示する。
S327では、メインCPU30によって撮影ボタン302が操作されたかどうかの判定が行われる。撮影ボタン302が操作された場合はS328に進み、撮影ボタン302が操作されていない場合はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
S328では、ユーザーが設定したND効果段数と同じND効果が付与された状態で着色された光量調整素子320を介して撮像素子3に露光された画像の記録を行う。
S329では、メインCPU30によってND効果設定部303の操作が行われて、ND効果設定が無い状態になったかどうかの判定が行われる。具体的には、ユーザーがND効果設定部303の操作量をメインCPU30が演算した結果、ND効果がない状態になったかどうかの判定が行われることとなる。メインCPU30の判定の結果、ND効果の設定がない状態となった時にはS330に進み、それ以外の場合はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
S330では、ND制御ユニット9は、光量調整素子320が着色された状態での撮影を止めるため、ECND制御部5を介して光量調整素子320への電圧印加をOFFにし、その状態で通常の露光撮影を継続する。
S331では、S311と同様、メインCPU30によって撮影ボタン302が操作されたかどうかの判定が行われる。S330までの撮影動作中に撮影ボタン302がユーザーによって操作された場合には、ユーザーの意図は撮影を終了するということになる。よって、S331のメインCPU30の判定の結果、撮影ボタン302が操作された時は撮像素子3での撮影を終了する。一方、撮影ボタン302が操作されていない時はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
次に、S320において、メインCPU30がS303で演算したND効果段数が、光量調整素子320が制御可能な最大効果段数以上であると判定した場合の処理について、図17Cを参照して説明する。
S340以降の動作では、光量調整素子320が制御可能な最大効果段数でND効果を付与しながら、同時にイメージャND機能によるND効果を付与することで、ユーザーが設定するND効果段数を達成する。
S340では、S304と同様、メインCPU30がND効果設定部303の操作速度vを検出する。S341では、S302でのND効果段数の演算結果とS340で検出した操作速度vから、ND制御ユニット9は、ユーザーが望むND効果段数を満たすイメージャND機能による総蓄積時間(シャッタ秒時)の演算と、総蓄積時間の変化割合の演算を行う。この時、ユーザーが設定したND効果段数から光量調整素子320が制御可能な最大効果段数を引いた分が、イメージャND機能によるND効果付与となる。よって、S341では、イメージャND機能によるND効果付与に必要な撮像素子3の分割露光撮影時の総蓄積時間(シャッタ秒時)の演算を行うこととなる。
S342では、光量調整素子320が制御可能な最大効果段数になるように、ECND制御部5は駆動電源16を介して透明電極12a,12bに電圧を印加して、光量調整素子320を着色させて透過率を制御する。
S343では、S341でND制御ユニット9が演算したイメージャND機能による総蓄積時間と、総蓄積時間の変化割合に応じて、ND制御ユニット9は撮像素子駆動制御部4を介して撮像素子3の分割露光を行う。更に、メインCPU30は、ユーザーが設定したND効果段数と同じND効果が付与された状態で着色された光量調整素子320を介して、撮像素子3にて分割露光された撮影光束を画像処理部7にて画像処理する。そして、その画像を表示部304にプレビュー画像として表示する。
S344では、メインCPU30によって撮影ボタン302が操作されたかどうかの判定が行われる。撮影ボタン302が操作された場合はS345に進み、撮影ボタン302が操作されていない場合はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
S345では、S341でND制御ユニット9が演算したイメージャND機能による総蓄積時間に応じて、撮像素子3の分割露光撮影を行う。
S346では、メインCPU30によってND効果設定部303の操作が行われて、ND効果設定が無い状態になったかどうかの判定が行われる。具体的には、ユーザーがND効果設定部303の操作量をメインCPU30が演算した結果、ND効果がない状態になったかどうかの判定を行う。メインCPU30の判定の結果、ND効果の設定がない状態となった時にはS347に進み、それ以外の場合はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
S347では、ND制御ユニット9は撮像素子3の分割露光撮影(イメージャND機能)を止めて、分割を行わない、通常の露光撮影を行う。
S348では、ND制御ユニット9は光量調整素子320が着色された状態での光撮影を止めるため、ECND制御部5を介して光量調整素子320への電圧印加をOFFにし、その状態で通常の露光撮影を継続する。なお、S347の動作とS348の動作は、ほぼ同時に行われる。
S349では、メインCPU30によって撮影ボタン302が操作されたかどうかの判定が行われる。S348までの撮影動作中に撮影ボタン302がユーザーによって操作された場合には、ユーザーの意図は撮影を終了するということになる。よって、S349のメインCPU30の判定の結果、撮影ボタン302が操作された時は撮像素子3での撮影を終了する。一方、撮影ボタン302が操作されていない時はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
上記の通り第3の実施形態によれば、ユーザーのND効果設定部303の操作量や操作速度に応じて、イメージャND機能と光量調整素子320の少なくとも一方を用いることにより、連続的にND効果を付与することが可能となる。
つまり、第3の実施形態、光学式可変減光手段による透過率制御の機能とデジタル式可変減光手段により透過率制御の機能の2つを有する撮像装置において、ユーザーが所望のND効果を得るために操作部材を操作する時に、連続的にND効果を付与可能になるという効果が得られる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態では、光量調整素子320としてEC材料を用いたが、液晶を用いた電気式の光量調整素子を用いてもよい。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。上述した第1の実施形態では、光量調整素子320としてEC材料を用いたが、液晶を用いた電気式の光量調整素子を用いてもよい。
図18は、光量調整素子320の代わりに液晶を用いた光量調整素子340を有する撮像装置400の概略機能構成を示すブロック図である。なお、液晶を用いた光量調整素子340としては、例えば、第2の実施形態で図9を参照して説明したゲスト−ホスト型液晶を用いることができる。また、光量調整素子340を駆動するための退避用アクチュエータ36が追加され、ECND制御部5の代わりに、液晶ND制御部35が追加されているところが、図12に示す撮像装置300の構成と異なる。そして、液晶ND制御部35により、光量調整素子340に印加する電圧を制御することによって、液晶材料が旋回する角度が変わり、光量調整素子340の透過率が変化する。これにより、光量調整素子340を透過する光量を減光すること、つまり、光量調整素子340の減光量を調整することができる。
また、退避用アクチュエータ36は、例えば公知のモータから構成されるもので、液晶ND制御部35の指令に基づいて光量調整素子340の位置を制御する。具体的には、退避用アクチュエータ36は、撮影光学系301を透過して撮像素子3に結像される光路中の位置(実線で示されている位置)と、光路から退避した位置340´(破線で表記されている位置)との間で光量調整素子340を移動させることができる。上記以外の構成は図12に示すものと同様であるため、同じ構成には同じ参照番号を付し、説明を省略する。
第4の実施形態においては、撮像素子駆動制御部4は、光量調整素子340の着色状態を検出する不図示の液晶着色検出手段の検出結果、及び撮像装置400の記憶部6に記憶された光量調整素子340の特性値を元に、減光量を制御することとなる。
●制御方法
次に、撮像装置400に設けられたND効果設定部303を操作した時の、第4の実施形態における撮像素子3のイメージャND機能と光量調整素子340の動作について、図19A及び図19Bのフローチャートを参照して説明する。なお、ユーザーが設定するND効果段数が所定値Aよりも小さい場合の制御は、第3の実施形態で図17Aを参照して説明した制御と同様であるため、説明を省略するが、第4の実施形態では、光量調整素子340を光路から退避した状態で行う。
次に、撮像装置400に設けられたND効果設定部303を操作した時の、第4の実施形態における撮像素子3のイメージャND機能と光量調整素子340の動作について、図19A及び図19Bのフローチャートを参照して説明する。なお、ユーザーが設定するND効果段数が所定値Aよりも小さい場合の制御は、第3の実施形態で図17Aを参照して説明した制御と同様であるため、説明を省略するが、第4の実施形態では、光量調整素子340を光路から退避した状態で行う。
ユーザーが設定するND効果段数が所定値A以上の場合は、光量調整素子340によりND効果段数の制御を行うので、図19AのS411に進む。
S411では、S303で演算したND効果段数が、光量調整素子340により調整可能な最大効果段数(すなわち、光量調整素子340の透過率が一番低い状態)以上(調整可能範囲外)であるかどうかの判定をメインCPU30が行う。S302での演算結果が、所定値A以上、且つ、光量調整素子340が制御可能な最大効果段数未満(調整可能範囲内)である場合はS412に進み、光量調整素子340が調整可能な最大効果段数以上の場合は、図19BのS440に進む。
以下、S302での演算結果が、所定値A以上、且つ、光量調整素子340が制御可能な最大効果段数未満である場合の制御について説明する。S412は、S304と同様なので、その説明を省略する。S413では、S412で検出したND効果設定部303の操作速度vが所定値Vaよりも大きいかどうかの判定をメインCPU30が行う。ここでこの判定を行う理由は、S322と同様である。そして、操作速度vが所定値Va以上の場合はS305以降の処理を行い、イメージャND機能によるND効果の付与を行う。また、ND効果設定部303の操作速度vが所定値Va未満の場合は、S414に進んで、光量調整素子340を撮影光路に挿入する。
S415では、S302での演算結果に応じて、液晶ND制御部35は光量調整素子340に印加する電圧値を決定する。
S416では、液晶ND制御部35は透明電極202a,202bに電圧を印加して、光量調整素子340を着色させて透過率を制御する。この制御と共に、メインCPU30は、着色した光量調整素子340を介して撮像素子3に露光された撮影光束を画像処理部7にて画像処理し、光量調整素子320が着色する前の画像と比較する。そして、比較結果に基づいて、着色した光量調整素子340によるND効果が、S302での演算結果であるユーザーが設定したND効果段数と一致しているかどうかの判定を行う。
S416でのメインCPU30の判定の結果、光量調整素子340のND効果がS302での演算結果であるユーザーが設定したND効果段数と一致していない場合は、S415に戻る。この時、液晶ND制御部35は光量調整素子340への印加電圧を変更した上で、S415に進む。これは、撮像装置400の撮影時の環境、特に温度によって、光量調整素子340に同一の電圧を印加した場合でも、着色量が異なる場合があることに対応している。
S416でのメインCPU30の判定の結果、光量調整素子340のND効果がS302での演算結果であるユーザーが設定したND効果段数と一致すると、S417に進む。S417において、メインCPU30は、S416での判定時に光量調整素子340の透明電極202a,202bに印加された電圧を保持するように、液晶ND制御部35(ND制御ユニット9)に指令を出す。
S418では、メインCPU30は、ユーザーが設定したND効果段数と同じND効果が付与された状態で着色された光量調整素子340を介して、撮像素子3に露光された撮影光束を画像処理部7にて画像処理する。そして、その画像を表示部304にプレビュー画像として表示する。
S419では、メインCPU30によって撮影ボタン302が操作されたかどうかの判定が行われる。撮影ボタン302が操作された場合はS420に進み、撮影ボタン302が操作されていない場合はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
S420では、ユーザーが設定したND効果段数と同じND効果が付与された状態で着色された光量調整素子340を介して撮像素子3に露光された撮影光束の記録を行う。
S421では、メインCPU30によってND効果設定部303の操作が行われて、ND効果設定が無い状態になったかどうかの判定が行われる。具体的には、ユーザーがND効果設定部303の操作量をメインCPU30が演算した結果、ND効果がない状態になったかどうかの判定が行われることとなる。メインCPU30の判定の結果、ND効果の設定がない状態となった時にはS422に進み、それ以外の場合はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
S422では、ND制御ユニット9は、液晶ND制御部35を介して光量調整素子340への電圧印加をOFFにする。更に、S423において退避用アクチュエータ36を制御して、光量調整素子340を光路から退避させ、その状態で通常の撮影を継続する。なお、S422の動作とS423の動作は、ほぼ同時に行われる。
S424では、S311と同様、メインCPU30によって撮影ボタン302が操作されたかどうかの判定が行われる。S423までの撮影動作中に撮影ボタン302がユーザーによって操作された場合には、ユーザーの意図は撮影を終了するということになる。よって、S424のメインCPU30の判定の結果、撮影ボタン302が操作された時は撮像素子3での撮影を終了する。一方、撮影ボタン302が操作されていない時はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
次に、S411において、メインCPU30がS303でのND効果段数が、光量調整素子340が制御可能な最大効果段数以上であると判定した場合の処理について、図19Bを参照して説明する。
S440以降の動作では、後述するように、光量調整素子340が制御可能な最大効果段数でND効果を付与しながら、同時にイメージャND機能によるND効果を付与することで、ユーザーが設定するND効果段数を達成する。
S440では、まず、光量調整素子340を撮影光路に挿入する。そして、S441において、S304と同様、メインCPU30がND効果設定部303の操作速度vを検出する。S442では、S302でのND効果段数の演算結果とS441で検出した操作速度vから、ND制御ユニット9は、ユーザーが望むND効果段数を満たすイメージャND機能による総蓄積時間(シャッタ秒時)と、総蓄積時間の変化割合の演算を行う。この時、ユーザーが設定したND効果段数から光量調整素子340が制御可能な最大効果段数を引いた分が、イメージャND機能によるND効果付与となる。よって、S442では、イメージャND機能によるND効果付与に必要な撮像素子3の分割露光撮影時の総蓄積時間(シャッタ秒時)の演算を行うこととなる。
S443では、光量調整素子340が制御可能な最大効果段数になるように、液晶ND制御部35は透明電極202a,202bに電圧を印加して、光量調整素子340を着色させて透過率を制御する。
S444では、S442でND制御ユニット9が演算したイメージャND機能による総蓄積時間に応じて、ND制御ユニット9は撮像素子駆動制御部4を介して撮像素子3の分割露光を行う。更に、メインCPU30は、ユーザーが設定したND効果段数と同じND効果が付与された状態で着色された光量調整素子340を介して、撮像素子3にて分割露光された撮影光束を画像処理部7にて画像処理する。そして、その画像を表示部304にプレビュー画像として表示する。
S445では、メインCPU30によって撮影ボタン302が操作されたかどうかの判定が行われる。撮影ボタン302が操作された場合はS446に進み、撮影ボタン302が操作されていない場合はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
S446では、S442でND制御ユニット9が演算したイメージャND機能による総蓄積時間に応じて、撮像素子3の分割露光撮影を行う。
S447では、メインCPU30によってND効果設定部303の操作が行われて、ND効果設定が無い状態になったかどうかの判定が行われる。具体的には、ユーザーがND効果設定部303の操作量をメインCPU30が演算した結果、ND効果がない状態になったかどうかの判定を行う。メインCPU30の判定の結果、ND効果の設定がない状態となった時にはS448に進み、それ以外の場合はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
S448では、ND制御ユニット9は撮像素子3の分割露光撮影(イメージャND機能)を止めて、分割を行わない、通常の撮影を行う。
S449では、ND制御ユニット9は光量調整素子340が着色された状態での光撮影を止めるため、液晶ND制御部35を介して光量調整素子340への電圧印加をOFFにする。更に、S450において退避用アクチュエータ36を制御して、光量調整素子340を撮影光路から退避させ、その状態で通常の撮影を継続する。なお、S448からS450の動作は、ほぼ同時に行われる。
S451では、メインCPU30によって撮影ボタン302が操作されたかどうかの判定が行われる。S450までの撮影動作中に撮影ボタン302がユーザーによって操作された場合には、ユーザーの意図は撮影を終了するということになる。よって、S451のメインCPU30の判定の結果、撮影ボタン302が操作された時は撮像素子3での撮影を終了する。一方、撮影ボタン302が操作されていない時はS301に戻って一連の動作を繰り返す。
上記の通り第4の実施形態によれば、液晶NDを用いた場合にも、第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
100,200,300,400:撮像装置、151:撮像装置本体、152,301:撮影光学系、170:測光部、178:システム制御CPU、180:レンズ、181:絞り、183:光学フィルタ、3,184:撮像素子、185A,185B,320,240:光量調整素子、186:光量調整素子制御部、188,36:退避用アクチュエータ、190:メモリ部、500:フォトダイオード、501A:第1の転送トランジスタ、502A:第2の転送トランジスタ、503:第3の転送トランジスタ、504:リセットトランジスタ、505:増幅トランジスタ、506:選択トランジスタ、507A:信号保持部、508:フローティングディフュージョン領域、4:撮像素子駆動制御部、5:ECND制御部、30:メインCPU、35:液晶ND制御部、303:ND効果設定部
Claims (16)
- 光の透過率を変更可能な光量調整素子と、
前記光量調整素子を通過した光を光電変換するとともに、各フレームにおいて予め決められた周期で間欠的に電荷蓄積を行うことにより露光量を変更することが可能な撮像素子と、
予め設定された目標露光量となるように、前記光量調整素子の透過率と、前記撮像素子による露光量とを制御する制御手段と
を有することを特徴とする撮像装置。 - 測光手段を更に有し、
前記制御手段は、前記測光手段による測光値と前記目標露光量とに基づく減光量が予め決められた値よりも大きい場合に、前記目標露光量となるように、前記光量調整素子の透過率と前記撮像素子による露光量とを決定することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記制御手段は、前記目標露光量に基づいて、前記撮像素子が設定可能な露光量を決定するとともに、前記撮像素子による露光量と前記目標露光量との差に対応する減光量となるように、前記光量調整素子の透過率を決定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
- 前記制御手段は、前記目標露光量以上であって、且つ、前記目標露光量に最も近い露光量となるように、前記撮像素子による露光量を決定することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
- 前記光量調整素子は、有機エレクトロクロミック素子であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記光量調整素子は、液晶素子であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記減光量が、前記光量調整素子の最大の透過率で透過できる光の減光量よりも小さい場合に、前記制御手段は、前記光量調整素子を光路から退避させるとともに、前記減光量に基づいた目標露光量となるように、前記撮像素子による露光量を決定することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
- 減光量および当該減光量に達する速度を指定するための指定手段を更に有し、
前記制御手段は、前記減光量及び前記速度に応じて、前記光量調整素子の透過率と、前記撮像素子による露光量の少なくともいずれか一方を制御することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 前記速度が予め決められた速度よりも早く、且つ、前記減光量が前記光量調整素子の透過率により調整可能な範囲内である場合に、前記制御手段は、前記撮像素子による露光量を制御することを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
- 前記速度が予め決められた速度よりも遅く、且つ、前記減光量が前記光量調整素子の透過率により調整可能な範囲内である場合に、前記制御手段は、前記光量調整素子の透過率を制御することを特徴とする請求項8または9に記載の撮像装置。
- 前記減光量が、前記光量調整素子の透過率により調整可能な範囲外である場合に、前記制御手段は、前記光量調整素子の透過率と前記撮像素子による露光量とを制御することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記速度が第1の速度である場合に、前記第1の速度よりも早い第2の速度の場合よりも、フレーム間における前記撮像素子による露光量の変化を小さくすることを特徴とする請求項9または11に記載の撮像装置。
- 前記光量調整素子は、有機エレクトロクロミック素子であることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記光量調整素子は、液晶素子であることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記指定手段により前記減光量が指定されていない場合に、前記制御手段は、前記光量調整素子を光路から退避させることを特徴とする請求項14に記載の撮像装置。
- 光の透過率を変更可能な光量調整素子と、前記光量調整素子を通過した光を光電変換するとともに、各フレームにおいて予め決められた周期で間欠的に電荷蓄積を行うことにより露光量を変更することが可能な撮像素子と、を有する撮像装置の制御方法であって、
取得手段が、減光量を取得する取得工程と、
制御手段が、前記減光量に基づく目標露光量となるように、前記光量調整素子の透過率と、前記撮像素子による露光量とを制御する制御工程と
を有することを特徴とする制御方法。
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