JP2019127622A - アルミニウム合金の熱処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】引張強度が強く、かつ、変形の小さいアルミニウム合金製のワークを得ることのできるアルミニウム合金の熱処理方法を提供する。【解決手段】7000系アルミニウム合金製の管状のワーク材を用いて加熱炉で溶体化処理を行い、次いで、水、又は、水とエアーとを混合させた水ミスト、又は、エアーを、ノズルからワーク材にスプレーして焼入れ処理を行う構成とすることにより、ワークの変形を低減してワーク全体の強度を均一にするとともに従来よりも強い強度を得られるようにする。【選択図】図1
Description
本発明は、アルミニウム合金製のワークの熱処理方法に関し、特に、管状のワークの熱処理方法に関する。
従来より、高圧容器等に用いられるアルミニウム合金材としては、加工性に優れ、加熱炉で溶体化処理した後に焼入れ処理することにより、時効硬化で強度を高めることができるAl−Mg−Si系合金である6000系アルミニウム合金材(以下、「6000系アルミ合金」ともいう)が多用されている。また、次世代のエネルギーの1つとして注目されている水素ステーションでは、水素を貯蔵するための軽量で耐圧性能の高い容器が求められており、6000系アルミ合金製の金属ライナの外側に繊維強化プラスチック層(FRP層とも称する)が形成された圧力容器が利用されている。この圧力容器の製造には、管状のワーク材が用いられ、円筒状の胴部の両端に、胴部よりも径が小さくなる湾曲面を有する口金取付部等が加工され、その長さが例えば5mとなっている(図3参照)。
そして、6000系アルミ合金製の金属ライナ(ワーク)の機械的特性を改善するために、熱処理を施すことが広く知られている。例えば、6000系アルミ合金製のワークを溶体化処理した後に、そのワークを焼入れ処理する熱処理方法が開示されている(例えば特許文献1参照)。なお、溶体化処理とは、時効硬化反応を引き起こすために必要な固溶体を得るための熱処理(例えば500℃〜590℃×5秒以上)である。また、焼入れ処理とは、溶体化処理によって溶質原子が固溶した状態を急冷によって強制的に凍結させて過飽和固溶体を得るための熱処理(120℃以下に冷却)である。このとき、焼入れ処理では、溶質原子の粒界析出が起こらないように、冷却速度が充分であって焼入れ遅れのないように実施する必要がある。
また、例えば高さ5mの金属ライナを急冷する焼入れ処理として、6000系アルミ合金製の金属ライナを10℃〜90℃の水温中に浸漬させて冷却する浸漬焼入れ処理(水没焼入れ処理)が実施されている。この場合、浸漬により生じる応力によって金属ライナに生じる変形(歪)を抑えるように、周方向に均一に金属ライナを冷却させていくための設備や大きな冷却水槽(深さ10m以上)等が使用されている。
しかしながら、上述したような浸漬焼入れ処理では、周方向に均一に金属ライナを冷却水槽に浸漬させても、金属ライナの長手方向に冷却の不均一が生じることから、金属ライナ全体の引張強度を均一に処理することが困難であった。また、溶体化温度(例えば500℃〜590℃)から急冷されるため、非常に大きな熱応力が発生し、これにより金属ライナが大きく変形するという問題点があった。さらに、縦型の設備や大きな冷却水槽等の設備費用が高くなる上に、多数の金属ライナを短時間で熱処理することができないという問題点もあった。
上述した熱応力によるワークの変形を抑制し、また、浸漬のための大きな冷却水槽を不要とするために、アルミ合金材のワークに対し、水滴を含有した水ミストを冷媒としてスプレーノズルでスプレーする焼入れ方法も提案されている(特許文献2)。これによれば、冷媒のスプレーにより、ワークに歪が生じることを抑制しつつ、ワークを急速に冷却して良好な機械的特性を得るようにしている。
6000系アルミ合金を用いた浸漬焼入れ処理(水没焼入れ処理)を行うことにより、目下、約260MPa程度まで引張強度を高めたワークを得ることが可能となっている。
ここで、ワークに生じる変形(歪)を抑えるために、浸漬焼入れ処理ではなく、空気や水ミストをスプレー(噴霧)して焼入れする方法を採用した場合は、冷却の不均一性が改善されて変形を抑制できるようになるが、浸漬焼入れ処理に比べると、充分な冷却速度で焼入れすることができないため、浸漬焼入れ処理で得られる引張強度を超える機械的特性(引張強度)を得ることが困難であった。
ここで、ワークに生じる変形(歪)を抑えるために、浸漬焼入れ処理ではなく、空気や水ミストをスプレー(噴霧)して焼入れする方法を採用した場合は、冷却の不均一性が改善されて変形を抑制できるようになるが、浸漬焼入れ処理に比べると、充分な冷却速度で焼入れすることができないため、浸漬焼入れ処理で得られる引張強度を超える機械的特性(引張強度)を得ることが困難であった。
一方、高圧容器等に用いられるアルミ合金材では、従来よりもさらに強い機械的特性(引張強度)を有し、しかも熱応力による変形が生じていないアルミ合金を得ることが求められている。
そこで本発明は、引張強度はこれまで以上に強く、具体的には、設計圧力35MPa以上の高圧容器で必要とされる従来の1.4倍以上、すなわち目標引張強度が365MPa以上であり、かつ、変形(歪)の小さいアルミ合金製のワークが得られる熱処理方法を提供することを目的とする。このような品質を有するアルミ合金は、具体的には、例えば圧力容器用管材として望まれている。
そこで本発明は、引張強度はこれまで以上に強く、具体的には、設計圧力35MPa以上の高圧容器で必要とされる従来の1.4倍以上、すなわち目標引張強度が365MPa以上であり、かつ、変形(歪)の小さいアルミ合金製のワークが得られる熱処理方法を提供することを目的とする。このような品質を有するアルミ合金は、具体的には、例えば圧力容器用管材として望まれている。
上記課題を解決するためになされた本発明の熱処理方法は、アルミニウム合金製のワークの熱処理方法であって、7000系アルミニウム合金製の管状のワーク材を用いて加熱炉で溶体化処理を行い、次いで、水、又は、水とエアーとを混合させた水ミスト、又は、エアーを、ノズルから前記ワーク材にスプレーして焼入れ処理を行うようにしている。
ここで、7000系アルミニウム合金(以下、「7000系アルミ合金」ともいう)とは、Al−Zn−Mg(−Cu)系合金をいう。
ここで、7000系アルミニウム合金(以下、「7000系アルミ合金」ともいう)とは、Al−Zn−Mg(−Cu)系合金をいう。
本発明の熱処理方法によれば、ワークの変形(歪)を低減でき、ワーク全体の引張強度を均一にすることができ、しかもこれまでよりも強い引張強度、具体的には400MPaを超える強い引張強度を得ることができる。さらに、縦型の設備や大きな冷却水槽等が不要になる。
上記発明において、前記焼入れ処理では、450℃から250℃の間の冷却速度を20℃/分以上3000℃/分以下としてもよい。
上記発明において、前記ワーク材が、7000系アルミニウム合金のうち、材料記号がA7175、A7079、A7475、A7075、A7010、AA7046、A7050、A7178を含む高Zn+Mg型7000系アルミニウム合金のいずれかとしてもよい。
ここで、「高Zn+Mg型7000系アルミニウム合金」とは、7000系アルミニウム合金のうち、ZnとMgの合計含有量が比較的多い材料であり、このグループに含まれる範囲については、後述する図2により定義される。
ここで、「高Zn+Mg型7000系アルミニウム合金」とは、7000系アルミニウム合金のうち、ZnとMgの合計含有量が比較的多い材料であり、このグループに含まれる範囲については、後述する図2により定義される。
また、上記発明において、前記ノズルは、前記管状のワークの軸線に対し互いに回転対称となる位置で当該ワークの外側に複数個が配置されるようにしてもよい。
これにより、筒状のワークの外周面に液体を噴射するときのワーク内部へ液体の侵入がなくなり、筒状のワーク内を汚さず、かつ、均等に焼入れすることができる。
これにより、筒状のワークの外周面に液体を噴射するときのワーク内部へ液体の侵入がなくなり、筒状のワーク内を汚さず、かつ、均等に焼入れすることができる。
また、上記発明において、前記焼入れ処理は、前記ノズルからの噴射流量を制御する流量制御及び/又は前記ノズルからの噴射流体の温度制御が行われるようにしてもよい。
これにより、ノズルから噴射する冷媒の流量、温度の少なくともいずれかを制御することで、所望の冷却速度に調整しながら焼入れすることができる。
これにより、ノズルから噴射する冷媒の流量、温度の少なくともいずれかを制御することで、所望の冷却速度に調整しながら焼入れすることができる。
また、上記発明において、前記ワークは、当該ワークの軸線方向に沿って搬送されるとともに、当該軸線を中心に回転しながら搬送されるようにしてもよい。
これにより、加熱炉から搬送された管状のワークはその軸線に沿って回転しながら冷媒がスプレーされるので、ワーク外周面全面がむらなく冷却され、均質な焼入れが行えるようになる。
これにより、加熱炉から搬送された管状のワークはその軸線に沿って回転しながら冷媒がスプレーされるので、ワーク外周面全面がむらなく冷却され、均質な焼入れが行えるようになる。
発明者らは、焼入れ処理時の引張強度と冷却速度との関係を7000系アルミ合金について検討した。図1は、焼入れ処理による7000系アルミ合金の引張強度と冷却速度の関係を示すグラフである。なお、比較のため6000系アルミ合金(具体的には材料記号A6061のアルミ合金)の引張強度と冷却速度の関係についても示している。
図2は、7000系アルミ合金を、ZnとMgとの含有成分量に基づいて、「高Zn+Mg型」と、「低Zn+Mg型」とにグループ分けしたときの境界と、それぞれのグループに含まれる市販のアルミ合金の材料記号を示したグラフである。
ここでは、MgとZnのwt%が、
2Mg+Zn<8wt%であるとき「低Zn+Mg型」
2Mg+Zn>8wt%であるとき「高Zn+Mg型」
と分類している。
すなわち、図2において、左上(Mg4.0wt%でZn0.0wt%の点)と右下(Mg0.0wt%でZn8.0wt%の点)とを結ぶ線分で二分したときの右上側を「高Zn+Mg型」とし、左下側を「低Zn+Mg型」として7000系アルミ合金をグループ分けしている。
ここでは、MgとZnのwt%が、
2Mg+Zn<8wt%であるとき「低Zn+Mg型」
2Mg+Zn>8wt%であるとき「高Zn+Mg型」
と分類している。
すなわち、図2において、左上(Mg4.0wt%でZn0.0wt%の点)と右下(Mg0.0wt%でZn8.0wt%の点)とを結ぶ線分で二分したときの右上側を「高Zn+Mg型」とし、左下側を「低Zn+Mg型」として7000系アルミ合金をグループ分けしている。
図1での冷却速度は450℃〜250℃の間での冷却速度であり、冷却速度を10℃/分〜3000℃/分の範囲で制御するため、水をスプレー(水スプレー冷却)、水とエアーとの混合媒体であるミストをスプレー(水ミストスプレー冷却)、エアーをスプレー(エアー冷却)のいずれかの冷媒スプレーを採用し、冷媒温度や冷媒噴射量を制御することにより所望の冷却速度を得るようにした。なお、1000℃/分以上の冷却速度での焼入れ処理を行う場合は、通常は浸漬焼入れ処理(水や油を媒体として浸漬)を採用するが、1000℃/分〜3000℃/分の範囲であれば、冷媒温度や冷媒噴射量を制御することによりノズルからの冷媒スプレーでも実現可能であったので、ここでは冷媒スプレーによる冷却で焼入れ処理を行った。
従来から金属ライナに使用されている6000系アルミ合金(A6061)に、冷却速度1000℃/分、3000℃/分で冷媒スプレーによる焼入れ処理を行ったものでは、引張強度260MPaが得られた。しかも冷媒スプレーを採用しているため、熱応力による変形量(歪)は小さく、高圧容器として使用可能な変形量であった。
なお、参考のため、浸漬焼入れ処理(水没焼入れ処理)を採用して1000℃/分〜3000℃/分の冷却速度にすると、冷媒スプレーに比べて変形量が大きくなる。さらに、浸漬焼入れ処理では3000℃/分以上の冷却速度にすることができるが、その場合は、変形量がさらに増大するものの、引張強度については1000℃/分以上では冷媒スプレー焼入れ、浸漬焼入れのいずれも260MPaからほとんど上昇しなかった。
よって、6000系アルミ合金での熱処理では、冷媒スプレーによる焼入れ処理を行えば、変形を抑制することは可能であるが、引張強度については焼入れ処理の冷却速度を大きくしても260MPaよりはるかに大きく改善することはできないことが判明した。
なお、参考のため、浸漬焼入れ処理(水没焼入れ処理)を採用して1000℃/分〜3000℃/分の冷却速度にすると、冷媒スプレーに比べて変形量が大きくなる。さらに、浸漬焼入れ処理では3000℃/分以上の冷却速度にすることができるが、その場合は、変形量がさらに増大するものの、引張強度については1000℃/分以上では冷媒スプレー焼入れ、浸漬焼入れのいずれも260MPaからほとんど上昇しなかった。
よって、6000系アルミ合金での熱処理では、冷媒スプレーによる焼入れ処理を行えば、変形を抑制することは可能であるが、引張強度については焼入れ処理の冷却速度を大きくしても260MPaよりはるかに大きく改善することはできないことが判明した。
一方、7000系アルミ合金に、冷却速度1000℃/分、3000℃/分で冷媒スプレーによる焼入れ処理を行ったものでは、「高Zn+Mg型」では引張強度500MPaを超え、「低Zn+Mg型」でも引張強度は480MPaを超えるものが得られた。熱応力による変形量についても、冷却速度1000℃/分、3000℃/分のいずれであっても小さく、高圧容器として使用可能な変形量であった。
なお、参考のため、浸漬焼入れ処理(水没焼入れ処理)を採用して3000℃/分以上の冷却速度にすると、変形量が増大するが、6000系アルミ合金の場合と同様に、引張強度については1000℃/分以上ではほとんど上昇しなかった。
なお、参考のため、浸漬焼入れ処理(水没焼入れ処理)を採用して3000℃/分以上の冷却速度にすると、変形量が増大するが、6000系アルミ合金の場合と同様に、引張強度については1000℃/分以上ではほとんど上昇しなかった。
また、7000系アルミ合金を、水スプレー、あるいは水とエアーを混合させた水ミストスプレー、あるいはエアースプレーにより、冷却速度を100℃/分以下にして、熱応力による変形の発生を抑えつつ、焼入れ処理を行った。この場合、冷却速度を小さくするほど、引張強度が急激に小さくなるが、それでも、冷却速度が30℃/分以上であれば、「高Zn+Mg型」、「低Zn+Mg型」のいずれについても、引張強度を400MPa以上という高い値にすることができた。また、「高Zn+Mg型」にあっては、さらに冷却速度が小さい20℃/分以上であっても引張強度400MPa以上にすることができた。
したがって、7000系アルミ合金を用いて、水、又は、水とエアーとを混合させた水ミスト、又は、エアーを、ノズルからワーク材にスプレーして20℃/分(30℃/分)〜3000℃/分の冷却速度で焼入れ処理を行うことで、これまで得られなかった365(400)MPa以上の引張強度を有し、しかも熱応力による変形の少ないアルミ合金を得ることができる熱処理方法が得られた。
さらに、水スプレー(水スプレー冷却)、ミストスプレー(水ミストスプレー冷却)、エアースプレー(エアー冷却)のいずれも、冷却水槽を必要とせず、加熱炉から搬送されてくるワークの周囲にノズルを複数個配置しておくだけでよいので、設備が簡易で設備費用を抑えることができ、加熱炉とスプレーによる焼入れ機構をインライン化することで、多数の金属ライナを短時間で熱処理することができようになった。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
<ワーク>
まず、本発明に係る熱処理方法が採用される管状のワークの一例としての圧力容器(金属ライナ)について説明する。図3は、本発明の熱処理方法が採用される圧力容器を示す図である。
圧力容器100は、予め設定された外径及び内径を有する円筒状の胴部1Aと、胴部1Aの上側に形成された容器上部(口金取付部)1Bと、胴部1Aの下側に形成された容器底部(口金取付部)1Cとを有する。なお、このような容器上部1Bや容器底部1Cは、予め設定された外径及び内径を有する円筒状体において、円筒状体の一方の開口端部が、スピニング加工装置の成形ローラ等によって胴部1Aよりも縮径(口絞りスピニング)するように加工されることにより得られる。そして、容器上部1Bや容器底部1Cには、本発明の熱処理がなされた後に、内容物の封入や放出に利用されるバルブ等(図示せず)が取り付けられることになる。
まず、本発明に係る熱処理方法が採用される管状のワークの一例としての圧力容器(金属ライナ)について説明する。図3は、本発明の熱処理方法が採用される圧力容器を示す図である。
圧力容器100は、予め設定された外径及び内径を有する円筒状の胴部1Aと、胴部1Aの上側に形成された容器上部(口金取付部)1Bと、胴部1Aの下側に形成された容器底部(口金取付部)1Cとを有する。なお、このような容器上部1Bや容器底部1Cは、予め設定された外径及び内径を有する円筒状体において、円筒状体の一方の開口端部が、スピニング加工装置の成形ローラ等によって胴部1Aよりも縮径(口絞りスピニング)するように加工されることにより得られる。そして、容器上部1Bや容器底部1Cには、本発明の熱処理がなされた後に、内容物の封入や放出に利用されるバルブ等(図示せず)が取り付けられることになる。
上記の圧力容器の材質としては、Al−Zn−Mg(−Cu)系合金である7000系アルミ合金が用いられる。
なお、胴部1Aと容器上部1Bと容器底部1Cとは一体的に形成されており、機械的特性を調質するための後述する熱処理が実施されることになる。
なお、胴部1Aと容器上部1Bと容器底部1Cとは一体的に形成されており、機械的特性を調質するための後述する熱処理が実施されることになる。
<熱処理装置>
次に、本発明の熱処理方法を実現するための熱処理装置について説明する。図4は、熱処理装置1を示す斜視図であり、図5は、図4に示すA−A線の断面図である。なお、地面に水平でワークW(圧力容器100)の進行方向をX方向とし、地面に水平でX方向と垂直な方向をY方向とし、X方向とY方向とに垂直な方向をZ方向とする。
熱処理装置1は、ワークWを溶体化処理する加熱炉20と、ワークWを焼入れ処理する焼入れ機構30と、ワークWを移動させていく搬送機構10とを備える。
次に、本発明の熱処理方法を実現するための熱処理装置について説明する。図4は、熱処理装置1を示す斜視図であり、図5は、図4に示すA−A線の断面図である。なお、地面に水平でワークW(圧力容器100)の進行方向をX方向とし、地面に水平でX方向と垂直な方向をY方向とし、X方向とY方向とに垂直な方向をZ方向とする。
熱処理装置1は、ワークWを溶体化処理する加熱炉20と、ワークWを焼入れ処理する焼入れ機構30と、ワークWを移動させていく搬送機構10とを備える。
搬送機構10は、Y方向に対して斜めに配置された複数個のガイドローラが回動自在に取り付けられたコンベアである。そして、円筒状のワークWの軸方向がX方向(水平方向)となるように、ワークWの外周面が複数個のガイドローラの上面に載置され、ガイドローラが回転することにより、ワークWはX方向に所望の速度(例えば1m/10分)で移動させられる。このとき、搬送機構10により、ワークWの軸方向(中心軸)を回転軸としてワークWは回転しながら移動するようになる。これにより、ワークWは加熱炉20内を所望速度で回転しながら移動した後、加熱炉20に続いて配置されている焼入れ機構30内を回転しながら移動していくことになる。
加熱炉20は、筒状の筐体21と、筐体21内に固定された加熱コイル(図示せず)とを有する。そして、搬送機構10が筐体21内の空洞部に設置されており、ワークWは、溶体化処理に要する温度(例えば500℃〜590℃)の加熱炉21内を回転しながら、溶体化に要する時間(例えば90分以上)をかけて移動することで、溶体化処理されるようになっている。
焼入れ機構30は、周方向に均等にスプレーされるように、互いに回転対称の位置に配置された4個のスプレーノズル31と、噴射する流量を制御する流量制御機構32と、噴射する水温を制御する液温制御機構33とを有する。4個のスプレーノズル31は、図5に示すように、X軸上で回転対称位置に配置されており、各スプレーノズル31は、中心軸に向かって所定形状、所定流量、所定温度の水(冷媒)をスプレーする。スプレーノズル31から噴射される水の所定形状としては、円錐形や扇形等が挙げられるが、特に限定されるものではない。なお、水スプレーに代えて、水にエアーを混合させたミスト(水ミスト)をスプレーさせてもよいし、エアーをスプレーさせてもよい。冷媒を変えることにより冷却速度を大きく調整することができる。すなわち、水スプレーが最も冷却速度を大きくすることができ、ミストスプレー、エアースプレーの順で冷却速度が小さくなる。
そして、流量制御機構32と液温制御機構33とにより、スプレー31には、所定の時間帯毎にそれぞれ異なる量や温度に制御された水が導入される等の各種態様の制御を行うこともできるようになっている。また、各スプレーノズル31には、それぞれ互いに異なる量や温度に制御された水が導入されることもあれば、互いに同じ量や温度に制御された水が導入されることもある等、各種態様の制御がなされるようにしてもよい。また、噴射される液体は水の他にグライコール水溶液を用いてもよい。
これにより、ワークWは、軸方向(ワークWの中心軸)が中心軸方向(焼入れ機構30の中心軸方向)と一致して焼入れ機構30内を回転しながら移動することにより、ワークWの外周面に水が吹き付けられることで、焼入れ処理される。このとき、水はワークWに吹き付けられるとすぐに蒸発するため、水に浸漬させた場合のように、蒸気の泡がワークWの外周面に存在したり滞留したりすることがない。このため、蒸気の泡による不均一な断熱状態が形成されることがない。
<熱処理方法>
次に、上述した熱処理装置1を用いて、7000系アルミ合金製の圧力容器100を製造する熱処理方法について説明する。図6は、本発明の熱処理方法の一例を説明するためのフローチャートである。
熱処理方法は、7000系アルミ合金製のワークWを配置する配置工程(A)と、ワークWを溶体化処理する溶体化処理工程(B)と、溶体化処理工程(B)後のワークWを焼入れ処理する焼入れ工程(C)とを含む。
次に、上述した熱処理装置1を用いて、7000系アルミ合金製の圧力容器100を製造する熱処理方法について説明する。図6は、本発明の熱処理方法の一例を説明するためのフローチャートである。
熱処理方法は、7000系アルミ合金製のワークWを配置する配置工程(A)と、ワークWを溶体化処理する溶体化処理工程(B)と、溶体化処理工程(B)後のワークWを焼入れ処理する焼入れ工程(C)とを含む。
(A)配置工程
まず、ステップS101の処理において、管状のワークWの軸方向がX方向となるように、ワークWの胴部1Aの外周面を複数個のガイドローラの上面に載置する。そして、所定のガイドローラを回転させることにより、ワークWを回転させながらX方向に所定速度で移動させていく。
まず、ステップS101の処理において、管状のワークWの軸方向がX方向となるように、ワークWの胴部1Aの外周面を複数個のガイドローラの上面に載置する。そして、所定のガイドローラを回転させることにより、ワークWを回転させながらX方向に所定速度で移動させていく。
(B)溶体化処理工程
次に、ステップS102の処理において、加熱炉21内に到達したワークWは、所定温度(例えば400℃〜500℃)の加熱炉21内を回転しながら所定時間(例えば90分以上)で移動することで、溶体化処理される。
次に、ステップS102の処理において、加熱炉21内に到達したワークWは、所定温度(例えば400℃〜500℃)の加熱炉21内を回転しながら所定時間(例えば90分以上)で移動することで、溶体化処理される。
(C)焼入れ工程
次に、ステップS103の処理において、焼入れ機構30内に到達したワークWは、軸方向が中心軸方向と一致して焼入れ機構30内を回転しながら移動することにより、ワークWの外周面に水が吹き付けられることで、スプレーによる焼入れ処理がなされる。
このとき、図1、図2を参照し、使用する7000系アルミ合金のZnとMgの含有成分量によって、目標引張強度以上である400MPa以上の強度が得られる冷却速度となるように、冷媒スプレーを制御する。すなわち、高Zn+Mg型の7000系アルミ合金の場合の焼入れ処理では、450℃から250℃の間の冷却速度を20℃/分以上3000℃/分以下になるように、流量制御機構32と液温制御機構33とにより調整する。また、低Zn+Mg型の7000系アルミ合金の場合の焼入れ処理では、450℃から250℃の間の冷却速度を30℃/分以上3000℃/分以下になるように、流量制御機構32、液温制御機構33のいずれかあるいは両方により調整する。
さらに、径や肉厚が異なる容器上部1Bと胴部1Aとを有する容器100を焼入れ処理する場合、流量制御機構32と液温制御機構33とによって、例えば肉厚の薄い胴部1Aや液温の低い場合は流量を少なく、肉厚の厚い容器上部1Bや液温の高い場合は流量を多くすることにより、さらに細かく焼入れ強度の均一化を図るようにしてもよい。
また、各スプレーノズル31は、X軸方向に複数配置してもよい。
次に、ステップS103の処理において、焼入れ機構30内に到達したワークWは、軸方向が中心軸方向と一致して焼入れ機構30内を回転しながら移動することにより、ワークWの外周面に水が吹き付けられることで、スプレーによる焼入れ処理がなされる。
このとき、図1、図2を参照し、使用する7000系アルミ合金のZnとMgの含有成分量によって、目標引張強度以上である400MPa以上の強度が得られる冷却速度となるように、冷媒スプレーを制御する。すなわち、高Zn+Mg型の7000系アルミ合金の場合の焼入れ処理では、450℃から250℃の間の冷却速度を20℃/分以上3000℃/分以下になるように、流量制御機構32と液温制御機構33とにより調整する。また、低Zn+Mg型の7000系アルミ合金の場合の焼入れ処理では、450℃から250℃の間の冷却速度を30℃/分以上3000℃/分以下になるように、流量制御機構32、液温制御機構33のいずれかあるいは両方により調整する。
さらに、径や肉厚が異なる容器上部1Bと胴部1Aとを有する容器100を焼入れ処理する場合、流量制御機構32と液温制御機構33とによって、例えば肉厚の薄い胴部1Aや液温の低い場合は流量を少なく、肉厚の厚い容器上部1Bや液温の高い場合は流量を多くすることにより、さらに細かく焼入れ強度の均一化を図るようにしてもよい。
また、各スプレーノズル31は、X軸方向に複数配置してもよい。
(D)人工時効工程
次に、ステップS104の処理において、ワークWは熱処理炉内で所定温度(例えば100℃〜200℃)、所定時間(例えば1時間以上)加熱し、人工時効処理される。但し、この処理は熱処理装置1とは別の熱処理炉(図示せず)にて実施される。
そして、ステップS104の処理が終了したときには、本フローチャートを終了する。
次に、ステップS104の処理において、ワークWは熱処理炉内で所定温度(例えば100℃〜200℃)、所定時間(例えば1時間以上)加熱し、人工時効処理される。但し、この処理は熱処理装置1とは別の熱処理炉(図示せず)にて実施される。
そして、ステップS104の処理が終了したときには、本フローチャートを終了する。
以上のように、本発明の熱処理装置1によれば、異なる径や肉厚を有するワークWであっても全ての部位が均一に冷却され、ワークWの変形がほとんど生じることなく、引張強度を均一にすることができる。また、筒状のワークW内への水の侵入もないので、筒状のワークW内を汚さずに加工することができる。
本発明は、水素ガスや天然ガス等が充填される圧力容器を製造するときの熱処理方法として好適に利用することができる。
1 熱処理装置
10 搬送機構
20 加熱炉
30 焼入れ機構
31 スプレーノズル
W ワーク
10 搬送機構
20 加熱炉
30 焼入れ機構
31 スプレーノズル
W ワーク
Claims (5)
- アルミニウム合金製のワークの熱処理方法であって、7000系アルミニウム合金製の管状のワーク材を用いて加熱炉で溶体化処理を行い、
次いで、水、又は、水とエアーとを混合させた水ミスト、又は、エアーを、ノズルから前記ワーク材にスプレーして焼入れ処理を行うアルミニウム合金の熱処理方法。 - 前記焼入れ処理では、450℃から250℃の間の冷却速度を20℃/分以上3000℃/分以下とする請求項1に記載のアルミニウム合金の熱処理方法。
- 前記ノズルは、前記管状のワークの軸線に対し互いに回転対称となる位置で当該ワークの外側に複数個が配置される請求項1又は請求項2のいずれかに記載のアルミニウム合金の熱処理方法。
- 前記焼入れ処理は、前記ノズルからの噴射流量を制御する流量制御及び/又は前記ノズルからの噴射流体の温度制御が行われる請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウム合金の熱処理方法。
- 前記ワークは、当該ワークの軸線方向に沿って搬送されるとともに、当該軸線を中心に回転しながら搬送される請求項1〜4のいずれかに記載のアルミニウム合金の熱処理方法。
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