本実施形態に係る、ロッカーシステムは、施錠指示部を有する複数のロッカーボックスと、該複数のロッカーボックスと通信可能に接続されると共に該複数のロッカーボックスの施錠及び解錠を制御すると共に利用者によって入金操作が行われる制御装置と、を有する。ロッカーシステムの一例としては、後述するロッカーシステム1が挙げられる。ロッカーボックスの一例としては、後述するロッカーボックス2が挙げられる。制御装置の一例としては、後述する集中制御装置20が挙げられる。
ロッカーボックスは、施錠指示部が操作された後、制御装置からロッカーボックスの預け入れに対する入金の完了報告を受けるまでの間、入金操作を促す報知を行う報知部を備える。報知部の一例としては、後述するLED3(38)(表示3(63))が挙げられる。
このように構成することにより、ロッカーボックスの仮施錠後に利用者が入金操作をせずに立ち去ってしまうことを防止することができる。
報知部は、発光により通知する光源装置であってもよい。このように構成することにより、光で仮施錠した利用者に対して注意喚起することができる。
また、複数のロッカーボックスは、1個毎又は複数個毎に、警告音を発する音響装置を備えてもよい。このように構成することにより、音で仮施錠した利用者に対して注意喚起することができる。
また、複数のロッカーボックスは、1個毎又は複数個毎にグループ化されてもよく、縦列のグループ毎に音響装置を備えてもよい。このように構成することにより、音でロッカーボックスの位置が把握できるように通知することができる。
制御装置は、施錠指示部が操作されたロッカーボックスから施錠の操作を行った旨を示す情報を取得後に入金操作により入金が完了した場合、施錠指示部が操作されたロッカーボックスに対して入金の完了報告を通知する制御部を備える。制御部の一例としては、後述する制御部41が挙げられる。
このように構成することにより、入金操作がなされるまで仮施錠した利用者に注意喚起をすることができる。
以下に、本実施形態の詳細について説明する。
図1は、本実施形態におけるロッカーシステムの外観正面図である。ロッカーシステム1は、ICカードによりロッカーを利用できる電子マネー対応機である。ロッカーシステム1は、コンピュータ等からなる制御部(後述する)を内蔵した集中制御装置20を有しており、その両側及び下側にそれぞれ複数のロッカーボックス2が配置されている。以下では、ロッカーボックス2の総称をロッカー部6という。
集中制御装置20には、操作表示部21、レシート発行部22a,22b、バーコードリーダ23、ICカードリーダ/ライタ24、紙幣投入部25、硬貨投入部26、返金操作部27、返金口28、スピーカ29が設けられている。
操作表示部21は、例えば利用者に情報を表示する液晶ディスプレイ(liquid crystal display(LCD))とタッチパネルからなる。レシート発行部22a,22bは、清算内容や使用したロッカーボックス2を特定する情報が記されたレシートを発行する。
バーコードリーダ23は、一次元または二次元バーコードを読み取る。ICカードリーダ/ライタ24は、RFID(Radio Frequency Identification)技術により、非接触でICカードに対してデータの読み書きを行う。
紙幣投入部25は、紙幣を投入する投入口である。硬貨投入部26は、貨幣を投入する投入口である。返金操作部27は、返金をする場合に操作されるコック状の部材である。返金口28には、返金された貨幣が返金される。スピーカ29は、音(音声を含む。)を出力する。
ロッカー部6は、1個または複数個のロッカーボックス2で構成されている。ロッカーボックス2は、扉3が紙面の手前側に開閉可能に設けられている。扉3には、取っ手4と操作部(後述する)が設けられている。
符号2aで示される破線枠で囲ったものは、ロッカーボックス2の扉3が開いた状態を示す。ロッカーボックス2の内部は、底面11、天井面10、側面8,9、及び背面12で構成され、物を収納するスペース(収納部13)として機能する。框7には後述するセンサ及びLED(light emitting diode)が設けられている。
図2は、本実施形態におけるロッカーシステムのハードウェア構成を示す図である。図2において、ロッカーシステム1は、集中制御装置20とロッカー部6を含む。集中制御装置20は、制御部41、操作表示部21、バーコードリーダ23、ICカードリーダ/ライタ24、プリンタ44、紙幣処理部45、硬貨処理部46、スピーカ29を含む。
制御部41は、操作表示部21、バーコードリーダ23、ICカードリーダ/ライタ24、プリンタ44、紙幣処理部45、硬貨処理部46、スピーカ29、及びロッカー部6の各構成要素と通信可能に接続され、ロッカーシステム1全体を制御する中央演算装置(CPU)等のプロセッサである。
制御部41は、記憶部42、認証部43含む。記憶部42は、ロッカーボックスへの預け入れの際の決済後に利用者に対して発行される、ロッカーボックスを識別するボックス番号と、暗証番号とを組み合わせた情報(利用者識別情報)を記憶する。
認証部43は、利用者の認証処理を行う。ここでは、ロッカーボックス2からの預け入れた物の取り出しの際、制御部41は、バーコードリーダ23で読み取った一次元または二次元バーコードまたはICカードリーダ/ライタ24で読み取ったICカードの所定の情報と、記憶部42に記憶された利用者識別情報とを照合して、認証処理を行う。
操作表示部21、バーコードリーダ23、ICカードリーダ/ライタ24、スピーカ29は、図1で説明した通りなので、ここではその説明を省略する。
プリンタ44は、レシート発行部22a,22bに設けられた、レシートに印字するための出力装置である。ロッカーボックス2へ預け入れて決済が完了すると、利用者識別情報に対応する一次元または二次元バーコードをレシートに印刷して発行する。
紙幣処理部45は、紙幣投入部25から投入された紙幣を処理し、必要に応じて返金口28より返金を行う。硬貨処理部45は、硬貨投入部26から投入された紙幣を処理し、必要に応じて返金口28より返金を行う。
ロッカー部6のそれぞれには、ブザー31が設けられ、各ロッカーボックス2には、ロック部32が設けられている。ロック部32は、扉3を施錠及び解錠する機構であり、本実施形態では後述するように、扉3及び框7に設けられている。ブザー31は、そのロッカー部6に属するロッカーボックス2が所定の状態において所定の操作が行われた場合に制御部41からの指示に基づいて警告音等がなる。なお、本実施形態では、一例として、ロッカー部6単位でブザー31を設けたが、これに限定されず、ロッカーボックス単位でブザー31を設けてもよい。
ロック部32は、電気錠33、扉開閉スイッチ(以下、スイッチを「SW」と称する)34、押ボタンSW35、ホールセンサ53、LED1(36)、LED2(37)、LED3(38)、LED4(39)を含む。
扉開閉SW34は、扉3の開閉状態を判定するスイッチであり、例えば、電気錠33に設けられたマイクロスイッチである。扉開閉SW34がON/OFFされると、そのON/OFFされたことを示す情報が制御部41へ送信される。
押ボタンSW35は、扉3を閉じた状態で仮施錠する場合に押下するボタン型スイッチであり、押下されると、押下されたことを制御部41に通知する信号が送信される。押ボタンSW35は、後述する非接触型の磁気センサによって構成される。
電気錠33は、扉3の開閉を規制する機構であって、扉開閉SW34及び押ボタンSW35の状態に基づいて、または集中制御装置20からの指示に応じて、扉3の施錠または解錠を行う。
LED1(36)、LED2(37)、LED3(38)、LED4(39)は、框7に設けられている。LED1(36),LED2(37),LED3(38),LED4(39)はそれぞれ、扉3が開いているときは消灯しているが、扉3が閉じると、条件に応じて点灯する。これにより、扉3の操作部(図3にて説明する)に設けられた、光を透過するカバー部材を介してそれぞれ表示1、表示2、表示3、表示4として点灯する。
次に、ロッカーボックス2について説明する。
図3は、本実施形態におけるロッカーボックスの一例を示す図である。図4は、図1の破線枠5で示される部分の拡大図であって、本実施形態における操作部の一例を示す図である。図5は、本実施形態における扉3の裏面を示す図である。
扉3の左端側は、収納部13の開口部分を形成する側面9にヒンジを介して開閉可能に固定され、扉3の右端は、框7を覆うように構成されている。框7には、クッション部材51a,51b、LED1(36),LED2(37),LED3(38),LED4(39)、ホールセンサ53、フック受入部52が設けられている。
クッション部材51a,51bは、扉3を閉めた場合に扉3が框7へ衝突するのを防止するクッション材である。LED1(36),LED2(37),LED3(38),LED4(39)は、扉3を閉じると点灯することにより、扉3の操作部(図4にて説明する)に設けられた、光を透過するカバー部材を介して表示1(61)、表示2(62)、表示3(63)、表示4(64)として点灯する。
フック受入部52は、扉3の裏面に設けられたフック66が挿入されて、電気錠33により施錠がなされる。
ホールセンサ53は、ホール効果を利用して磁石が発する磁界や電流が発する磁界を電気信号に変換して出力する非接触型の磁気センサであり、扉3に設けられた押ボタンSW5に連動して動作する磁石の相対位置の変位を検知する。
図4に示すように、扉3には操作部60が設けられている。操作部60は、表示1(61)、案内ラベル65、表示2(62)、表示3(63)、表示4(64)を含む。
ここで、表示1(61)、表示2(62)、表示3(63)、表示4(64)は、それぞれ扉3の該当する部分を貫通させ、貫通させた孔の開口部分それぞれを、LED1(36),LED2(37),LED3(38),LED4(39)から発せられた光を透過する部材で覆うことで構成されている。
表示1(「空き」61)は、点灯している場合は、ロッカーボックス2が使用されていない場合、すなわちそのロッカーボックス2が使用可能な状態であることを示し、消灯している場合は、ロッカーが他人に占有されて使用することができないことを示す。
表示2(「施錠する」62)は、点灯している場合は、そのロッカーボックス2が本施錠されて、そのロッカーボックス2が荷物を預けたユーザによって占有されていることを示し、消灯している場合は、そのロッカーが解錠されている状態であることを示す。
表示3(「支払う」63)は、点滅中は、そのロッカーボックス2の仮施錠後決済が未だ完了していないことを示す(すなわち支払いを促している)。表示3が点滅表示することで、集中操作装置20での入金操作が終わっていないまたは本施錠が済んでいないことが報知されるので、操作なれしていない利用者は、仮施錠を本施錠と勘違いして立ち去ってしまうリスクが軽減される。
表示4(「お待ちください」64)は、点滅中は、操作表示部21を他人が操作しているので、ユーザによる操作表示部21の支払い操作については待つようにすることを報知する。すなわち、表示4が点滅表示することによって、他人が操作表示部21を操作中であるから、操作表示部21の操作ができない旨を報知することができる。また、このときは、ロッカーボックス2側での操作部60での操作を行うことができないので、仮施錠することができない。
なお、表示2(62)は、押下可能になっており、その背面には押ボタンSW35が設けられている。したがって、表示2(62)は押ボタンSW35としても機能する。図5(a)は、表示2の押下前における扉3の裏面図である。図5(b)は、表示2の押下後における扉3の裏面図である。表示2を押下すると、扉3から磁石を包含する突起物(被検知部67)が突き出す。
図6は、本実施形態における仮施錠を行う場合に上方から観たロッカーボックス2の断面図である。図6(a)は、扉3が開いている場合に上方から観たロッカーボックス2の断面図である。扉3と側面9とはヒンジ81によって支持されている。また、框7には、電気錠33と、ホールセンサ53とが内蔵させている。
電気錠33には、フック66がフック受入部52より挿入されて、所定の部材に当接すると、扉開閉SW34としてのマイクロスイッチがONになり、扉3が閉められたことが検知される。また、解錠された場合には、フック66による当接がなくなり、扉開閉SW34としてのマイクロスイッチがOFFになり、制御部41によって扉3が開いていることが検知される。
図6(b)は、扉3が閉められて押ボタンSW35が押下されるまでの待機中に上方から観たロッカーボックス2の断面図である。扉3が閉められると、フック66がフック受入部52より挿入されて、電気錠33内の所定の部材に当接すると、マイクロスイッチがONになり、制御部41によって扉3が閉められたことが検知され、押しボタンSW35の押下待機状態となる。
図6(c)は、押ボタンSW35押下時の上方から観たロッカーボックス2の断面図である。押ボタンSW35が押下されると、被検知部67が変位する。すると、ホールセンサ53が被検知部67の接近を検知し、電気錠33によりフック66が一時的に固定され、仮施錠される。
図7A、図7B及び図7Cは、本実施形態におけるロッカーボックスへの預け入れ操作時の制御部の処理フローを示す図である。初期状態は扉3が閉じているが、仮施錠または本施錠がされていない状態である(すなわち、自由に扉3の開閉ができる状態)。図7A、図7B及び図7Cは、複数あるロッカーボックス2のうち、以下では、特に言及しない場合は、1つのロッカーボックス2に着目して説明する。
初期状態(仮施錠または本施錠せずに扉3が閉じている状態)において、制御部41は、LED1(36)をONする。すると、表示1として、「空き」61が点灯する(S1)。
次に、制御部41は、扉開閉SW34からの検知結果に応じて、扉3の開閉状態を検知する(S2)。扉開閉SW34としてのマイクロスイッチがONの間、制御部41は扉3が閉じていると判定し(S2でNo)、S1の処理を繰り返す。
扉開閉SW34としてのマイクロスイッチがOFFであると判定すると(S2でYes)、制御部41は、扉3が開いていると判定して(S2でYes)、LED1(36)をOFFする。すると、表示1としての「空き」61が消灯し(S3)、扉3が閉じるまで待機状態となる(S4でNo)。
その後、扉開閉SW34としてのマイクロスイッチがONであると判定すると(S4でYes)、制御部41は、LED1(36)をONする。すると、表示1として、「空き」61が点灯する(S5)。
それから、制御部41は、タイマーをスタートさせ、所定時間の計測を開始する(S6)。所定時間内に押ボタンSW35が押下されない場合(S7でNo,S8でNo)、制御部41は、処理をS1へ戻す(S7でYes)。
所定時間内に押ボタンSW35が押下された場合(S7でNo、S8でYes)、制御部41は、操作表示部21を他人が操作しているか否か及び別のロッカーボックスが操作されている(別のロッカーボックスが仮施錠状態である)か否かに基づいて、集中制御装置20を他人が操作中か否か判定する(S9)。
操作表示部21を他人が操作中でない、かつ別のロッカーボックスが操作されていない(別のロッカーボックスが仮施錠状態でない)と判定した場合(S9でNo)、制御部41は、その押ボタンSW35が押下されたロッカーボックス2の電気錠33に施錠を指示する施錠信号を送信する。その施錠信号を受信した電気錠33は、仮施錠を行う(S10)。すると、決済開始のフェーズにはいる。
制御部41は、タイマーをスタートさせ、所定時間の計測を開始する(S11)。制御部41は、その押ボタンSW35が押下されたロッカーボックス2のLED3(38)のON/OFFを繰り返す。すると、表示3として、その押ボタンSW35が押下されたロッカーボックス2の「支払う」63が点滅する(S12)。また、制御部41は、該当ロッカーボックス2の属するロッカー部6に設置されたブザー31を鳴動させる(S13)。
所定時間に、集中制御装置20にて、利用者がその仮施錠したロッカーボックス2の支払いを完了した場合(S14でNo,S15でYes)、制御部41は、該当ロッカーボックス2のLED1(36)及びLED3(38)をOFFし、LED2(37)をONする。すると、該当ロッカーボックス2の表示1(「空き」61)及び表示3(「支払う」63)が消灯し、表示2(「施錠する」62)が点灯する(S16)。また、制御部41は、S13で行ったブザー31による鳴動を停止する(S17)。
所定時間に、集中制御装置20にて、利用者がその仮施錠したロッカーボックス2の支払いを完了しない場合(S14でYes)、制御部41は、該当ロッカーボックスについて預入未完処理を行う(S18)。預入未完処理は、本実施形態では、該当ロッカーボックスについて解錠処理を行うが、仕様によっては施錠処理でもよい。
なお、仮施錠処理(S11)後からブザー音停止処理(S17)までの間、ロッカーはその利用者に占有されている状態である。
S9において、操作表示部21を他人が操作中である、または別のロッカーボックスが操作されている(別のロッカーボックスが仮施錠状態である)と判定した場合(S9でYes)、制御部41は、その押ボタンSW35が押下されたロッカーボックス2のLED4(39)のON/OFFを繰り返す。すると、表示4として、「お待ちください」64が点滅する(S21)。表示4が点滅表示することによって、当該ロッカーボックスは現在操作ができない状態なので、使用可能な状態になるまで待機するように報知することができる。また、このときは、S8で押ボタンSW35が押下されているが、制御部41は、そのロッカーボックスの電子錠33に対して、施錠指示をしない。そのため、当該ロッカーボックス2の仮施錠はできないようになっている。
このとき、また、制御部41は、該当ロッカーボックス2の属するロッカー部6に設置されたブザー31を鳴動させる(S22)。
該当ロッカーボックスについては、操作表示部21を用いた、他人による荷物の預入れまたは取り出し操作が完了するまで、制御部41は待機状態となる(S23でNo)。操作表示部21を用いた、他人による荷物の預入れまたは取り出し操作が完了すると(S23でYes)、図7BのS19の処理へ進む。
S17もしくはS18の処理、またはS23でYesへ進んだ場合、制御部41は、S21〜S23の処理を実行したロッカーボックス2(扉3)があるかを判定する(S19)。S21〜S23の処理を実行したロッカーボックス2(扉3)がある場合(S19でYes)、制御部41は、該当ロッカーボックス2すべてのLED4(39)をOFFにする。すると、全てのロッカーボックス2の表示4(「お待ちください」64)が消灯し(S20)、本フローは終了する。
S21〜S23の処理を実行したロッカーボックス2がない場合(S19でNo)、本フローは終了する。
図8は、本実施形態におけるロッカーボックスからの取り出し操作時の制御部の処理フローを示す図である。ここで取り出し操作とは、操作表示部21に表示される「取り出し」ボタンを押下することである。
操作表示部21に表示される「取り出し」ボタンを押下すると、利用者は画面のガイダンスに従って、預り時に発行したレシートに印刷された一次元または二次元バーコードをバーコードリーダ23に読み取らせたり、預り時に所定の情報が記録されたICカードをICカードリーダ/ライタ24に読み取らせたりする。
制御部41は、読み取った一次元または二次元バーコードまたは所定の情報に基づいて、認証処理を行う(S31)。ここで、認証処理について説明する。制御部41は、預入時にロッカーボックス2を識別するボックス番号と、暗証番号とを組み合わせた情報(利用者識別情報)を一次元または二次元バーコードとして印刷したり、またはICカードに記録させる。これと共に、制御部41側でも、ボックス番号と、暗証番号とを組み合わせた情報(利用者識別情報)を記憶部42に記憶している。
認証処理では、バーコードリーダ23またはICカードリーダ/ライタ24で読み取った(利用者識別情報)と、予め登録されている(利用者識別情報)とを照合して、認証を行う。IDの認証が終わるまで、S31の処理は繰り返される。
認証が完了すると(S31でYes)、制御部41は、タイマーをスタートさせ(S11)、所定時間の計測を開始する(S32)。制御部41は、ID認証に対応する該当ロッカーボックス2の電気錠33に解錠信号を送って、該当ロッカーボックス2の解錠処理を行う(S33)。
制御部41は、操作表示部21に、操作表示部21から見て該当ロッカーボックス2が存在する方向が分かるように、操作表示部21にその方向を示す矢印を表示させる(S34)。これにより、利用者は、該当ロッカーボックス2の存在する方向を容易に認識することができる。
制御部41は、該当ロッカーボックス2のLED2(37)をOFFにし、LED1(36)のON/OFFを繰り返す。すると、表示2(「施錠する」62)が消灯し、表示1(「空き」61)が点灯する(S35)。これにより、利用者は、該当ロッカーボックス2を容易に認識することができる。
また、制御部41は、該当ロッカーボックス2の属するロッカー部6に設置されたブザー31を鳴動させる(S36)。これにより、利用者は、該当ロッカーボックス2の存在するロッカー部6を容易に認識することができる。
所定時間内に該当ロッカーボックス2の扉3が開かれるまで、制御部41は、待機状態となる(S37でNo、S38でNo)。ここで、制御部41は、所定時間内に該当ロッカーボックス2の扉開閉SW34からの検知結果に基づいて、該当ロッカーボックス2の扉3が開かれたか否かを判定する。
扉開閉SW34からの検知結果に基づいて、該当ロッカーボックス2の扉3が開かれたと判定した場合(S38でYes)、制御部41は、S34において操作表示部21に表示させていた矢印の表示を終了する(S39)。
それと共に、制御部41は、該当ロッカーボックス2のLED1(36)をOFFにする。すると、表示1(「空き」61)が消灯する(S40)。また、制御部41は、S36で行ったブザー31による鳴動を停止する(S41)。
該当ロッカーボックス2の扉3が閉まるまで、制御部41は、待機状態となる(S42でNo)。制御部41は、該当ロッカーボックス2の扉開閉SW34からの検知結果に基づいて、該当ロッカーボックス2の扉3が閉じたと判定する。
該当ロッカーボックス2の扉開閉SW34からの検知結果に基づいて、該当ロッカーボックス2の扉3が閉じたと判定した場合(S42でYes)、制御部41は、該当ロッカーボックス2のLED1(36)をONにする。すると、表示1(「空き」62)が点灯する(S38)。
所定時間内に該当ロッカーボックス2の扉3が開かれなかった場合(S37でYes)、制御部41は、利用者との取引が中断されたとみなして、該当ロッカーボックス2の電気錠33に施錠信号を送信し、該当ロッカーボックス2の扉3を施錠する(S44)。
このとき、制御部41は、S34において操作表示部21に表示させていた矢印の表示を終了する(S45)。制御部41は、該当ロッカーボックス2のLED2(37)をONにし、LED1(36)をOFFにする。すると、表示2(「施錠する」62)が点灯し、表示1(「空き」61)が消灯する(S46)。また、制御部41は、S36で行ったブザー31による鳴動を停止する(S47)。
なお、S31〜S47までの間、ロッカーはその利用者に占有されている状態である。
S43またはS47の処理後、制御部41は、S21〜S23の処理を実行したロッカーボックス2があるかを判定する(S48)。S21〜S23の処理を実行したロッカーボックス2がある場合(S48でYes)、制御部41は、該当ロッカーボックス2すべてのLED4(39)をOFFにする。すると、該当ロッカーボックス2の表示4(「お待ちください」64)が消灯し(S49)、本フローは終了する。
S21〜S23の処理を実行したロッカーボックス2がない場合(S48でNo)、本フローは終了する。
なお、本実施形態では、ロッカーボックス2の扉3は左開きタイプとなっていたが、右開きタイプでもよい。この場合、框7もロッカーボックス2の左側に配置されることになる。また、扉3を天井面10にヒンジで接続して、下開きタイプとしてもよい。この場合、框7もロッカーボックス2の底面11側に配置されることになる。また、扉3を底面11にヒンジで接続して、上開きタイプとしてもよい。この場合、框7もロッカーボックス2の天井面10側に配置されることになる。
また、本実施形態では、検知機構である非接触式センサシステムの一例として、框7側に検知部としての磁気センサ、扉3側に磁石を包含する被検知部を設けたが、これに限定されず、框7側に被検知部、扉3側に検知部を設けてもよい。
本実施形態によれば、ロッカーボックスの仮施錠後に利用者が入金操作をせずに立ち去ってしまうことを防止することができる。
なお、本発明は、以上に述べた実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を取ることができる。