JP2019124524A - 表面傷の検査方法及び検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】物の表面傷の検査方法において、検査精度と検査速度を改善する。【解決手段】加工跡S3と深い表面傷S2と浅い表面傷S4とが形成された物の表面を撮像して、加工跡S3と深い表面傷S2と浅い表面傷S4とを含む第1の画像D1を得る。次に、加工跡S3と深い表面傷S2と浅い表面傷S4の濃度階調の違いを利用して、第1の画像D1から加工跡S3と浅い表面傷S4とを消去した第2の画像D2を得る。次に、深い表面傷S2の周囲に位置する浅い表面傷S4を第2の画像D2に基づき特定し、特定されたこの浅い表面傷S4を第2の画像D2に加えた第3の画像D3を得る。【選択図】図4

Description

本発明は、物の表面傷の検査方法及び検査装置に関し、特に画像処理を用いた表面傷の検査方法に関する。
製品などの物の表面の状態を非接触で検査する方法として、画像処理を用いた検査方法が知られている。画像処理を用いた検査方法においては、撮像装置により得られる画像が2次元データであることから、特に、濃度階調が比較的近似している浅い表面傷と加工跡の区別が困難である。特許文献1には、撮像して得られた画像を小領域に分割し、小領域毎に傷を検出する表面傷の検査方法が開示されている。具体的には、検査対象品の画像において方向毎の濃度変化を一定の式に基づき算定し、良品サンプルにおいて同様に求めた結果と比較する。一般に加工跡は一定の方向に規則的に配列しているため、特定の方向の濃度変化だけが小さい。これに対し傷は特異的な濃度変化を示す。このため、濃度変化の違いに基づき傷を検出することができる。また、この工程は小領域毎に行われるため、加工跡に埋もれた傷を発見することが容易である。
特開平6−174657号公報
特許文献1に記載された検査方法では、検査対象品の画像が良品サンプルの画像と比較される。しかし、例えば検査対象品と良品サンプルで成形型が異なる場合、加工跡の特徴が異なることがあり、検査精度が落ちる可能性がある。また、検査領域を小領域に分解して検査を行うため、測定時間が増加する可能性がある。さらに、浅い表面傷は加工跡と濃度階調が似ている場合があるため、相互の識別が困難となる可能性がある。
本発明は検査精度と検査速度に優れた物の表面傷の検査方法と検査装置を提供することを目的とする。
本発明の表面傷の検査方法は、加工跡と深い表面傷と浅い表面傷とが形成された物の表面を撮像して、加工跡と深い表面傷と浅い表面傷とを含む第1の画像を得ることと、加工跡と深い表面傷と浅い表面傷の濃度階調の違いを利用して、第1の画像から加工跡と浅い表面傷とを消去した第2の画像を得ることと、深い表面傷の周囲に位置する浅い表面傷を第2の画像に基づき特定し、当該特定された浅い表面傷を第2の画像に加えた第3の画像を得ることと、を含む。
本発明の表面傷の検査装置は、加工跡と深い表面傷と浅い表面傷とが形成された物の表面を撮像して、加工跡と深い表面傷と浅い表面傷とを含む第1の画像を得る撮像装置と、加工跡と深い表面傷と浅い表面傷の濃度階調の違いを利用して、第1の画像から加工跡と浅い表面傷とを消去した第2の画像を得るとともに、深い表面傷の周囲に位置する浅い表面傷を第2の画像に基づき特定し、当該特定された浅い表面傷を第2の画像に加えた第3の画像を得る画像処理部と、を有する。
以上の構成によれば、検査対象を撮像した第1の画像を順次処理することによって浅い表面傷を検出することができるため、比較対象のサンプルは不要である。第1の画像は一括して処理することができるため、画像を分割する必要がなく高速処理が可能である。また、深い表面傷の周囲に位置する浅い表面傷は、第2の画像に基づく簡単な画像処理で特定することができる。従って、本発明によれば、検査精度と検査速度に優れた物の表面傷の検査方法と検査装置を提供することができる。
検査対象物である液体収納容器とその加工跡及び傷を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る表面傷の検査装置の構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る表面傷の検査方法のフロー図である。 第1の実施形態における画像パターンを示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る表面傷の検査方法のフロー図である。 第2の実施形態における画像パターンを示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明のいくつかの実施形態を説明する。本実施形態では、検査対象物はインクジェットプリンタに取り付けられるインクタンクである。しかし、検査対象物は液体吐出装置に取り付けられる任意の液体収納容器でもよく、液体収納容器以外の任意の製品でもよい。ただし、本発明は加工跡と深い表面傷と浅い表面傷とが形成された物の表面における表面傷の検査方法に係るものであるため、検査対象物は製造時に加工跡が形成されるものであることが望ましい。
まず、図1を参照して、以下に述べる実施形態で検査対象とするインクタンクの構成と検査部位について説明する。図1(a)はインクタンクの上面図、図1(b)はインクタンクの側面図、図1(c)はインクタンクの開口部の拡大図を、図1(d)は、図1(c)のA−A線に沿った模式的断面を示している。インクタンク1はインクが収容される円筒形の容器で、頂部に開口部2が形成されている。インクタンク1の開口部2の周囲に沿って、環状の頂面3が延びている。環状の頂面3には混合表面傷S1と深い表面傷S2と加工跡S3とが存在している。混合表面傷S1は、傷の深さが深い表面傷S2と、表面傷S2よりも傷の深さが浅い表面傷S4とが複合したもので、浅い表面傷S4が深い表面傷S2の周囲に位置している。このため、中央部は深くえぐれているが、周囲部は浅くえぐれた状態となっている。中央部の深い表面傷S2の斜面角度θ11は大きく、周囲部の浅い表面傷S4の斜面角度θ12は小さい。深い表面傷S2は単独で存在する場合もある。このような深い表面傷S2は混合表面傷S1の深い表面傷S2と類似した形状を有している。すなわち、単独で存在する深い表面傷S2も頂面3から頂面3と直交する方向に深くえぐれており、傷の斜面角度θ2は大きい。加工跡S3はインクタンク1の加工の際に形成される規則的なパターンであり、図示の例ではほぼ同じ方向に延在する複数の筋状パターンからなる。加工跡S3は頂面3全体に存在している。加工跡S3は頂面3から浅い位置でとどまっており、斜面角度θ3は小さい。
次に、図2を参照して、各実施形態で共通する、表面傷の検査装置10の構成を説明する。検査装置10はインクタンク1の頂面3の表面状態を検査する。検査装置10は以下に説明する撮像装置11(カメラ)と、レンズ12と、照明装置13と、照明コントローラ14と、画像処理部15と、モニタ16とを有している。撮像装置11はインクタンク1の上方に設けられ、インクタンク1の頂面3を撮像する。撮像装置11は画像を結像するためのレンズ12に接続されている。撮像装置11の撮像素子としてはモノクロCCDを用い、レンズ12にはテレセントリックレンズを用いている。レンズ12とインクタンク1との間には照明装置13が設置されている。ここでは、インクタンク1の環状の頂面3に均一に光を照射するためリング型の照明装置を用いており、照明装置13の光源としては操作性の観点からLEDを選択している。照明装置13は照明コントローラ14に接続され、光量や照射タイミングが制御される。撮像装置11で撮像された画像データは画像処理部15に転送され、演算処理などの各種処理と合否判定が行われる。撮像装置11で撮像され画像処理部15に転送された画像データは、オペレータの確認用にモニタ16に表示される。
(第1の実施形態)
図3のフロー図と図4の画像パターンを参照して、本発明の第1の実施形態に係る表面傷の検査方法について説明する。まず、ステップS101で、検査対象物の検査対象表面であるインクタンク1の頂面3を撮像して第1の画像D1を得る。第1の画像D1は、撮像装置11とレンズ12と照明装置13とインクタンク1とをこの順で直列配置し、照明装置13でインクタンク1の頂面3を照射し、インクタンク1からの反射光をレンズ12を通して撮像装置11で取り込むことによって得られる。第1の画像D1には加工跡S3と深い表面傷S2と浅い表面傷S4とが含まれている。この際、照射された光がインクタンク1の頂面3で鋭角に反射し撮像装置11に取りこまれるように、照明装置13は可能な限り頂面3から上方に遠ざけて設置することが好ましい。これにより、頂面3の傷のない正常部(平坦部)は、より多くの反射光が撮像装置11に取りこまれるため、明るい画像として捉えられる。これに対し、加工跡S3や傷(深い表面傷S2及び浅い表面傷S4)は乱反射により反射光が撮像装置11に戻りにくいため、暗い画像として捉えられる。従って、加工跡S3及び傷と平坦部のコントラスト差を高めることができる。
図4は、混合表面傷S1と深い表面傷S2と加工跡S3の、画像処理プロセスに従って変化する画像パターンを示している。画像パターン101〜104はそれぞれ、第1の画像D1における混合表面傷S1と、第2の画像D2における混合表面傷S1と、その拡大画像と、第3の画像D3における混合表面傷S1を示している。ここで、第1の画像D1は撮像装置11で撮像された検査対象物の原画像であり、第2の画像D2は第1の画像D1から加工跡S3と浅い表面傷S4を消去した画像であり、第3の画像D3は検査対象物の検査に供される最終的な画像である。
画像パターン105〜108はそれぞれ、深い表面傷S2についての、画像パターン101〜104と同様の画像パターンを示し、画像パターン109〜112はそれぞれ、加工跡S3についての、画像パターン101〜104と同様の画像パターンを示す。画像パターン105〜108では深い表面傷S2が単独で存在している。各画像パターン101〜112における数値は濃度階調を示している。濃度階調は濃度の濃さないし薄さを示す8ビットの指標であり、0〜255の256段階(=2)で表示される。濃度階調「0」は最も濃い濃度、すなわち黒色を示し、濃度階調「255」は最も薄い濃度、すなわち白色を示す。濃度階調「255」の色はモニタ16に表示されないため、濃度階調「255」はモニタ16上から画像パターンが消去されたのと同義である。一般に、深い表面傷S2の濃度階調は小さく(すなわち、より濃い色で表示され)、加工跡S3と浅い表面傷S4の濃度階調は大きい(すなわち、より薄い色で表示される)。
画像パターン101、105、109はそれぞれ、撮像装置11で撮像した混合表面傷S1と深い表面傷S2と加工跡S3を模式的に示している。画像パターン101と画像パターン105は検出対象であり、画像パターン109は検出対象ではない。画像パターン109は測定ノイズとなる可能性があるため、最終的に消去される。画像パターン105の深い表面傷S2と画像パターン109の加工跡S3は、濃度階調がそれぞれ「50」と「100」であるため、濃度階調によって識別可能である。しかしながら、画像パターン101のように深い表面傷S2と浅い表面傷S4が並存する場合、浅い表面傷S4と加工跡S3の階調がいずれも「100」であるため、濃度階調差による区別は困難である。加工跡S3と浅い表面傷S4は形状に違いがあることから、線幅等によって区別することも可能である。しかしながら、加工跡S3の形状に類似したクラック状の浅い表面傷S4も存在するため、形状の違いのみで加工跡S3と浅い表面傷S4を区別することは難しい。そこで、本実施形態では加工跡S3と浅い表面傷S4を区別するため、画像処理部15で以下の処理を行う。
まず、ステップS102にて、ステップS101で取得した第1の画像D1の各画素の濃度階調を予め指定した閾値と比較し、閾値を上回る場合は元の濃度階調を濃度階調「255」に変換する。すなわち、当該画素はモニタ16から消去される。各画素の濃度階調が閾値以下の場合は、当該画素の濃度階調は変更しない。閾値は加工跡S3及び浅い表面傷S4の濃度階調より小さく、深い表面傷S2の濃度階調より大きくなるように設定する。本実施形態では、閾値を「70」としている。この処理をすべての画素、すなわち第1の画像D1全体について行い、図4の画像パターン102、106、110に示す第2の画像D2を得る。画像パターン110の加工跡S3は閾値「70」を上回るため、全ての画素が濃度階調「255」に変換され、加工跡S3は第2の画像D2から消滅する。画像パターン106では、深い表面傷S2の濃度階調は閾値「70」を下回るため、濃度階調「50」はそのまま維持される。画像パターン102では深い表面傷S2の周囲にある浅い表面傷S4は閾値「70」を上回るため、全ての画素が濃度階調「255」に変換され、第2の画像D2から消滅する。この結果、濃度階調「50」の深い表面傷S2だけが第2の画像D2上に残る。このようにして、本ステップでは加工跡S3と深い表面傷S2と浅い表面傷S4の濃度階調の違いを利用して、第1の画像D1から加工跡S3と浅い表面傷S4とを消去した第2の画像D2が得られることになる。
第2の画像D2では測定ノイズとなりうる加工跡S3が消去されているが、浅い表面傷S4も消去されているため、不良となりうる傷を見逃す可能性がある。そこで、ステップS103では残った深い表面傷S2の拡大処理を行い、拡大画像D2Eを作成する。具体的には、拡大された深い表面傷S2と拡大される前の深い表面傷S2とで重心位置が一致するように、かつ互いに相似形となるように深い表面傷S2を拡大する。拡大率は深い表面傷S2の周囲にある浅い表面傷S4の大きさに応じて予め設定されるが、拡大された深い表面傷S2が、第1の画像D1において拡大前の深い表面傷S2の周囲にあった浅い表面傷S4を内包する位置関係に設定することが好ましい。本実施形態では拡大率を2倍としている。これによって、後述するように消去された浅い表面傷S4を復元することが可能となる。図4の画像パターン103、107では、濃度階調「50」を維持したまま深い表面傷S2が拡大されている。一方、画像パターン111では、加工跡S3の濃度階調が「255」であるため、拡大処理を行っても何の変化も起こらない。
次に、ステップS104で、ステップS101で取得した原画像である第1の画像D1とステップS103で拡大処理を行って得られた拡大画像D2Eとの演算処理を行う。具体的には、深い表面傷S2の拡大画像D2Eの濃度階調と、第1の画像D1における当該拡大画像D2Eに対応する部分の濃度階調との間で論理演算(ビット演算)を行う。本実施形態では演算処理として論理和(OR)処理を行い、その結果を第3の画像D3として取得する。論理和処理はビット毎に行われ、論理和をとる各ビットの少なくともいずれかが1であるときは1が、両方とも0であるときは0となる。
図4の画像パターン112では、加工跡S3の拡大画像D2Eの濃度階調「255」と第1の画像D1における当該拡大画像D2Eに対応する部分の濃度階調とがOR演算される。後者は濃度階調「255」の部分と濃度階調「100」の部分とからなるが、濃度階調「255」はビット表示で「11111111」であるため、OR演算の結果も濃度階調「255」となる。このため、加工跡S3は周囲の濃度階調と同じとなり、消滅したままとなる。
画像パターン108では、深い表面傷S2の拡大画像D2Eの濃度階調「50」と第1の画像D1における当該拡大画像D2Eに対応する部分の濃度階調とがOR演算される。後者は濃度階調「255」の部分と濃度階調「50」の部分とからなり、濃度階調「255」の部分はOR演算の結果「255」のままであり、濃度階調「50」の部分はOR演算の結果「50」のままである。よって、後者はOR演算によっては濃度階調が変化せず、従って、第1の画像D1と同じ第3の画像D3が得られる。
画像パターン104では、深い表面傷S2の拡大画像D2Eの濃度階調「50」と第1の画像D1における当該拡大画像D2Eに対応する部分の濃度階調とがOR演算される。前述のように、拡大率は、深い表面傷S2の拡大画像D2Eが、第1の画像D1において深い表面傷S2の周囲にあった浅い表面傷S4を内包するように設定されている。このため、後者は濃度階調「255」の部分と濃度階調「100」の部分と濃度階調「50」の部分とからなる。後者の濃度階調「255」の部分はOR演算によっても濃度階調「255」のままであり、濃度階調「50」の部分はOR演算によっても濃度階調「50」のままである。これに対し濃度階調「100」の部分、すなわち浅い表面傷S4であった部分はOR演算によって濃度階調「118」となる。より詳しく説明すると、「50」のビット表示が「00110010」であり、「100」のビット表示が「01110110」であるから、OR演算の結果、「00110010」+「01110110」=「01110110」=118となる。この処理により、検出対象である浅い表面傷S4を元の大きさを変えることなく復元し、かつ測定ノイズとなる加工跡S3が排除された画像を形成することが可能となる。
次に、ステップS105で、第3の画像D3において、深い表面傷S2と浅い表面傷S4の頂点位置、面積、周囲長等の特徴量を算出する。本実施形態では、頂面3上でインクタンク1の中心から外側に径方向に延びる表面傷が製品不良に大きく影響するため、その長さも測定する。その後、ステップS106で良否判定を行い、規格外と判定されたインクタンク1は不良品としての処理(排出処理)が実施される。
以上述べたように、本実施形態では、1回の撮像で得られた画像から画像演算を用いて加工跡S3を排除しつつ、表面傷の特徴量を損なうことなく検査することが可能となる。また、深い表面傷S2の周囲に位置する浅い表面傷S4を第2の画像D2に基づき特定する工程と、特定された浅い表面傷S4を第2の画像D2に加えることで第3の画像D3を得る工程を1回のOR演算で実行している。
(第2の実施形態)
図5のフロー図と図6の画像パターンを参照して、本発明の第2の実施形態に係る表面傷の検査方法について説明する。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。説明を省略した部分は第1の実施形態と同様である。
まず、ステップS201で、検査対象物の検査対象表面であるインクタンク1の頂面3を撮像して第1の画像D1を得る。このステップは第1の実施形態におけるステップS101と同じである。次に、ステップS202で、第1の画像D1におけるすべての混合表面傷S1とすべての深い表面傷S2とすべての加工跡S3(以下、変化部位という)に対してブロブ処理を行い、各々の変化部位に対してラベリング処理(番号割付)を行う。ブロブ処理とは画像を2値化処理し、所定の面積の(白色または黒色の)塊をカウントし、それぞれの塊に識別情報を付与する処理である。すなわち、第1の画像D1において、各々が加工跡S3と深い表面傷S2と浅い表面傷S4の少なくともいずれかを含む複数のブロックが抽出され、抽出された複数のブロックがラベルとともに画像処理部15のメモリ151(図2参照)に格納される。次に、ステップS203にて、ステップS201で取得した第1の画像D1の各画素の濃度階調を予め指定した閾値と比較し、閾値が上回る場合は元の濃度階調を濃度階調「255」に変換する。このステップは第1の実施形態におけるステップS102と同じである。
次に、ステップS204で、残った深い表面傷S2の各々に対し、重心を算出する。得られた重心の座標データは、画像処理部15内のメモリ151に格納される。次に、ステップS205で重心エリアサーチを行う。この処理は、ステップS204で求められた重心が第1の画像D1におけるいずれかのブロックに含まれているかを判定する作業である。具体的には、各々の深い表面傷S2の重心データとメモリ151に格納されたブロックとを順次比較し、サーチされる重心があるブロックに含まれている場合はそのブロックのラベルをメモリ151に記憶しておく。画像パターン211では、ステップS203で画像パターン209の加工跡S3が消滅しているため重心を算出できない。そのため、画像パターン211では、サーチすべき重心データがないことから傷ではないとして処理される。画像パターン207では、ステップS204で求めた重心が第1の画像D1のブロック(深い表面傷S2)に含まれることから、当該ブロックは傷であると判断される。同様に、画像パターン203では、ステップS204で求めた重心が第1の画像D1のブロック(混合表面傷S1)に含まれることから、当該ブロックは傷であると判断される。
次に、ステップS206で、ステップS205で傷と判断されたブロック、すなわち第2の画像D2における深い表面傷S2の重心を含むブロックがメモリ151から読み出される。ブロックはメモリ151に記憶されたラベルによって特定される。第2の画像D2における深い表面傷S2は、メモリ151から読み出されたブロックで置換され、第3の画像D3が作成される。画像パターン204では、画像パターン202で一旦は消滅した深い表面傷S2の周囲にある浅い表面傷S4が復元され、第1の画像D1で得られた元の浅い表面傷S4の形状を損なうことなく検査対象とすることができる。画像パターン208は、画像パターン205及び画像パターン206と同じであるため、第1の画像D1で得られた元の深い表面傷S2がそのまま検査対象とされる。画像パターン212は、画像パターン210で加工跡S3が消滅しているため検査対象とならない。
次に、ステップS207で、第3の画像D3において、深い表面傷S2と浅い表面傷S4の頂点位置、面積、周囲長等の特徴量を算出する。このステップは第1の実施形態のステップS106と同じである。その後、ステップS208で良否判定を行い、規格外と判定されたインクタンク1は不良品としての処理(排出処理)が実施される。
以上述べたように、本実施形態では、1回の撮像で得られた画像から画像演算を用いて加工跡S3を排除しつつ、表面傷の特徴量を損なうことなく検査することが可能となる。また、深い表面傷S2の周囲に位置する浅い表面傷S4を第2の画像D2に基づき特定する工程と、特定された浅い表面傷S4を第2の画像D2に加えることで第3の画像D3を得る工程は、上述の重心エリアサーチと置換工程で実行している。
108 インクタンクの頂面(物の表面)
S2 深い表面傷
S3 加工跡
S4 浅い表面傷
D1 第1の画像
D2 第2の画像
D3 第3の画像

Claims (9)

  1. 加工跡と深い表面傷と浅い表面傷とが形成された物の表面における表面傷の検査方法であって、
    前記物の表面を撮像して、前記加工跡と前記深い表面傷と前記浅い表面傷とを含む第1の画像を得ることと、
    前記加工跡と前記深い表面傷と前記浅い表面傷の濃度階調の違いを利用して、前記第1の画像から前記加工跡と前記浅い表面傷とを消去した第2の画像を得ることと、
    前記第2の画像に基づき前記深い表面傷の周囲に位置する前記浅い表面傷を特定し、当該特定された浅い表面傷を第2の画像に加えて第3の画像を得ることと、を含む表面傷の検査方法。
  2. 前記第3の画像を得ることは、前記第2の画像における前記深い表面傷の拡大画像を作成することと、前記拡大画像が前記第1の画像における前記深い表面傷を内包する位置関係で、前記拡大画像の濃度階調と、前記第1の画像における当該拡大画像に対応する部分の濃度階調との論理演算を行うことと、を含む、請求項1に記載の表面傷の検査方法。
  3. 前記論理演算は、拡大された前記深い表面傷の重心と前記第1の画像における前記深い表面傷の重心が一致する位置関係で行われる、請求項2に記載の表面傷の検査方法。
  4. 前記論理演算では、前記拡大画像の濃度階調と、前記第1の画像における当該拡大画像に対応する部分の濃度階調との論理和が求められる、請求項2または3に記載の表面傷の検査方法。
  5. 前記第3の画像を得ることは、前記第2の画像において前記深い表面傷の重心を求めることと、前記第2の画像における当該深い表面傷を、前記第1の画像における当該深い表面傷と当該深い表面傷の周囲に位置する浅い表面傷と前記重心とを含むブロックで置換することを含む、請求項1に記載の表面傷の検査方法。
  6. 前記第1の画像において、各々が前記加工跡と前記深い表面傷と前記浅い表面傷の少なくともいずれかを含む複数のブロックを抽出することと、
    抽出された複数の前記ブロックをメモリに格納することと、
    前記第2の画像における前記深い表面傷の重心を含む前記ブロックを前記メモリから読み出すことと、を有し、
    前記第2の画像における前記深い表面傷は、前記メモリから読み出された前記ブロックで置換される、請求項5に記載の表面傷の検査方法。
  7. 前記第1の画像は、撮像装置とレンズと照明装置と前記物をこの順で直列配置し、前記照明装置で前記物を照射し、前記物からの反射光を前記レンズを通して前記撮像装置で取り込むことによって得られる、請求項1から6のいずれか1項に記載の表面傷の検査方法。
  8. 前記物は液体吐出装置に取り付けられる液体収納容器である、請求項1から7のいずれか1項に記載の表面傷の検査方法。
  9. 加工跡と深い表面傷と浅い表面傷とが形成された物の表面を撮像して、前記加工跡と前記深い表面傷と前記浅い表面傷とを含む第1の画像を得る撮像装置と、
    前記加工跡と前記深い表面傷と前記浅い表面傷の濃度階調の違いを利用して、前記第1の画像から前記加工跡と前記浅い表面傷とを消去した第2の画像を得るとともに、前記深い表面傷の周囲に位置する前記浅い表面傷を前記第2の画像に基づき特定し、当該特定された浅い表面傷を第2の画像に加えた第3の画像を得る画像処理部と、を有する表面傷の検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113252700A (zh) * 2021-07-01 2021-08-13 湖南大学 一种结构裂缝检测方法、设备及系统

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