JP2019123784A - コークス炉築炉時の検査方法およびコークス炉築炉方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】定型耐火物を積み上げた後の検査作業を、築炉現場にて高効率かつ高精度で行うことができるコークス炉築炉時の検査方法およびそれを用いたコークス炉築炉方法を提供する。【解決手段】コークスを製造するコークス炉を更新または新設する際の築炉作業において、定型耐火物を積む時の精度の検査を行うにあたり、測距装置である3Dスキャナを用いて、積まれた後の定型耐火物の上面および/または横面までの距離を複数点測定し、その測定結果から定型耐火物の積み精度を測定する。【選択図】 図3

Description

本発明は、コークス炉築炉時の検査方法およびそれを用いたコークス炉築炉方法に関する。
製鉄に用いられる冶金用コークスは、室炉式コークス炉で石炭を乾留することによって製造される。室炉式コークス炉は、炭化室と、該炭化室に熱を供給する燃焼室とを炉幅方向に交互に配置することによって構成されており、炭化室と燃焼室とを隔てる耐火レンガ等の耐火物を介して燃焼室から炭化室へ熱が供給される。室炉式コークス炉には100門以上の炉室を備えるものもあり、その全長は100m以上、高さは10m以上におよぶ巨大レンガ構造物といえる。
コークス炉を構成する耐火物は、1000℃を越える高温と、石炭を乾留して得られたコークスを水平に押し出して取り出す際の摩擦にさらされるため、次第に損傷する。そこで、コークス炉は、溶射等の方法による簡易補修や、窯口を主とした部分的な積み替え補修を施しながら使用されるが、一般的には40〜50年が寿命とされており、老朽化したコークス炉の更新や新設を行う必要がある。
コークス炉の建設(築炉)は、通常、築炉工がレンガ等の定型耐火物を手積みすることによって行われている。その作業工程は、具体的には以下に述べるようなものである。
コークス炉は複雑な構造をしているが、上下の定型耐火物の接続面は水平で、全体を通して同じ高さで揃うように設計されており、下から1段目、2段目と数えられる。コークス炉の新設または定型耐火物構造の更新工事では、総計数百名の築炉工を数十名ずつ一定の範囲ごとに配置し、炉の底部から順に、一日あたり1段または2段ずつ定型耐火物を積み上げていく。
一方、上記のようにコークス炉築炉現場で築炉工がレンガ等の定型耐火物を手積みする場合よりも、作業性や効率高い技術として、コークス炉築炉現場以外の場所において、複数の定型耐火物を積み上げてブロックを製造し、そのブロックをコークス炉築炉現場に運搬して設置する方法も提案されている(例えば特許文献1)。
いずれの施工手法をとった場合でも、高い精度を維持しつつ定型耐火物を積み上げることが要求される。
コークス炉築炉現場で、高い精度を維持しつつレンガ等の定型耐火物を積み上げる際には、以下のような手法がとられる。まず、使用する定型耐火物を、予めクレーンなどを使って作業高さに搬入し、施工する位置の近くに配置しておく。また、モルタルは、混練機で製造した後、容器に入れて、クレーンなどで作業場所に搬入し、小分けして施工位置付近に配置しておく。築炉工は、定型耐火物を積む位置に、コテを用いて所定の目地厚になるようにモルタルを塗布し(むかえトロ)、次いで、近くに配置されている定型耐火物を取り、空気がかまないようにモルタル上へ定型耐火物を積む。積まれた定型耐火物の位置を、水平器等を利用して調整した後、次の定型耐火物を積む位置へ横方向に移動する。以上の手順を繰り返し行うことで1段分の定型耐火物を積んでいく。1段分の定型耐火物積み上げ作業が終了すると、要求精度が達成されているかの確認のための検査作業(形状測定)を行い、問題が発見された場合はその部分を積みなおした後、次の段の積み上げ作業に入る。
要求精度の確認のための検査作業は、直線状に糸を張ってその糸との距離を目視にて判定したり、積まれた定型耐火物の列に1m程度の直線の棒を押し当てて、凹凸が無いかを目視にて検査したりすることにより行っている。
特許第6008071号公報
しかしながら、コークス炉築炉現場で上記手法を用いると、要求精度が達成されているかの確認のための検査作業を、全門の積み上げ作業と同時に行う必要があり、複数の作業員が行き来する中での作業となるため、他の工程の作業員との干渉を避ける必要があり必ずしも効率的な作業とならない。すなわち、築炉現場には様々な役割の作業員が存在し、要求精度が達成されているかの確認を行う検査作業は、他の作業との干渉がないタイミングを狙って行う必要があるため、広範囲を移動して作業を行うこととなり、非効率な運用とならざるを得ない。
また、特許文献1のように、コークス炉築炉現場以外の場所において、複数の定型耐火物を積み上げてブロックを製造する場合には、築炉現場の作業を効率的に行うことができ、また、要求精度の確認のための検査作業を築炉現場と異なる場所で実施することができるので効率的ではあるが、検査作業が築炉現場で実施されない分、要求精度を満たすことが難しい場合も生じる。
したがって、本発明は、定型耐火物を積み上げた後の検査作業を、築炉現場にて高効率かつ高精度で行うことができるコークス炉築炉時の検査方法およびそれを用いたコークス炉築炉方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の(1)〜(12)を提供する。
(1)コークスを製造するコークス炉を更新または新設する際の築炉作業において、定型耐火物を積む時の精度の検査を行うコークス炉築炉時の検査方法であって、
距離を測定可能な測距装置を用いて、積まれた後の定型耐火物の上面および/または横面までの距離を複数点測定し、その測定結果から定型耐火物の積み精度を測定することを特徴とするコークス炉築炉時の検査方法。
(2)移動装置により前記測距装置を水平に移動させて、前記距離を測定することを特徴とする(1)に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
(3)前記移動装置はクレーンであり、前記測距装置は前記クレーンに取り付けられることを特徴とする(2)に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
(4)前記クレーンとして、築炉作業を行う建屋内に設けられた天井クレーンを利用することを特徴とする(3)に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
(5)前記測距装置は、3Dスキャナであることを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載のコークス炉築炉時の検査方法。
(6)前記3Dスキャナは、レーザを射出し、所定範囲でレーザをスキャンすることを特徴とする(1)から(5)のいずれかに記載のコークス炉築炉時の検査方法。
(7)前記測距装置は、複数のエリアに分けて前記距離を測定し、その測定結果を合成することを特徴とする(1)から(6)のいずれかに記載のコークス炉築炉時の検査方法。
(8)前記複数のエリアの測定結果の合成は、前記築炉作業中に固定されている構造物に設けられたマーカを利用して行うことを特徴とする(7)に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
(9)築炉作業を行う建屋内に屋内位置検出手段を設け、前記測距装置の前記建屋内における相対位置を測定することを特徴とする(1)から(8)のいずれかに記載のコークス炉築炉時の検査方法。
(10)前記屋内位置検出手段は、屋内GPSであることを特徴とする(9)に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
(11)前記屋内位置検出手段を用いて、前記測距装置の過去の測定データと直近の測定データを合成することを特徴とする(9)または(10)に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
(12)コークスを製造するコークス炉を更新または新設する際におけるコークス炉築炉方法であって、
定型耐火物を積む工程と、
上記(1)から(11)に記載の検査方法によって前記定型耐火物を積む時の精度の検査を行う工程と
を繰り返すことを特徴とするコークス炉築炉方法。
本発明によれば、定型耐火物を積み上げた後の定型耐火物の積み精度を、三次元の距離を測定可能な測距装置を用いて測定するので、作業員が作業している領域の上部で干渉なく形状を測定することができ、任意の位置の定型耐火物の積み後の検査を任意のタイミングで、人手によらず行うことができるようになる。このため定型耐火物を積み上げた後の検査作業を、築炉現場にて高効率かつ高精度で行うことができる。
本発明の一実施形態に係る検査方法を実施可能な設備を示す図であり、(a)は炉長方向断面図、(b)は炉幅方向断面図である。 本発明の一実施例に係る検査方法の対象となる検査面を示す図である。 図1の設備において3Dスキャナが測定するエリアを示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る検査方法を実施する際の実際の運用フローの例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る検査方法を実施可能な設備を示す図であり、(a)は炉長方向断面図、(b)は炉幅方向断面図である。
コークス炉築炉設備は、築炉工場建屋1を有し、築炉工場建屋1内には移動装置であるクレーン2が設けられ、クレーン2には測距装置(測距センサ)として三次元形状測定装置である3Dスキャナ3が設けられている。そして、築炉工場建屋1内の3Dスキャナ3の下方が築炉空間4となっている。なお、符号5は、クレーン2が走行するレールである。
築炉空間4には、コークス炉の炉長を規定するバックステイ10が設けられ、その間に定型耐火物としてのレンガ11が積み上げられる。バックステイ10は、炉幅方向に配列されている。3Dスキャナ3は、築炉空間4のレンガ11を測定することが可能な向きでクレーン2に固定される。
コークス炉の主要部は、レンガ11が炉長方向に並べられ、かつ高さ方向に積み上げられて1つの門が形成され、このような門が炉幅方向に所定の間隔をおいて複数配列された構造を有する。
コークス炉は、上下の定型耐火物であるレンガ11の接続面は水平で、全体を通して同じ高さで揃うように設計されており、下から1段目、2段目と数えられる。コークス炉の更新や新設の際の築炉作業においては、定型耐火物であるレンガ11を積む位置にモルタルを塗布し、その上にレンガ11を積む。積まれた定型耐火物の位置を、水平器等を利用して調整した後、横方向に移動し、次のレンガ11を積む。以上の手順を繰り返し1段分のレンガ11を積んでいく。1段分の定型耐火物積み上げ作業が終了すると、要求精度が達成されているかの確認のための検査作業(形状測定)を行い、問題が発見された場合はその部分を積みなおした後、次の段の積み上げ作業に入る。
レンガ積み後の精度確認のための検査作業は、従来、図2に示すように、炉長方向のレンガ積み後の炉長方向凹凸および水平度、ならびに炉高方向凹凸を、1m程度のアルミ製の直線定規を当ててレンガとの隙間を見ることで行っていた。隙間が例えば2mm以上あれば、その箇所をハンマーで叩くなど微調整し、それでも修正できない場合はレンガを剥がして再度積み直すことになる。この時の検査作業は、各門について炉高方向に1段積み終わる毎に検査員が行っており、このときの検査は1mピッチで全長行う。そして、検査結果は紙の検査表に記入される。このような検査作業は、広範囲で非常に煩雑であり、しかも他の作業と関与がないタイミングで行う必要があり非効率である。
そこで、本実施形態では、このような検査を測距装置である3Dスキャナ3により行う。すなわち、積まれた後のレンガ11の上面および/または横面までの距離を複数点測定し、その測定結果から定型耐火物の積み精度を測定する。3Dスキャナは、一点一点までの距離を測定する三次元形状測定装置(センサ)であり、レーザや電磁波レーダ、超音波などを用いることができる。これらの中では、測定領域を広域に設定することができ、かつ点間の分解能、距離分解能が高いレーザ式を用いることが好ましい。以下、レーザ式を例にとって説明する。
3Dスキャナ3は、移動装置であるクレーン2に固定され、クレーン2により炉幅方向に水平に移動可能となっている。クレーン2は測定専用のものであってもよいが、干渉が少なければクレーン2として既存の作業用クレーン(天井クレーン)を用いてもよい。既存のクレーンを用いることにより、設備コストを低減することができる。
3Dスキャナ3は、放射するレーザをスキャンして距離を測定することにより一定領域の範囲の形状を測定することが可能であるので、例えば図3(a)に示すように、レーザLのスキャン範囲を全長方向測定可能な範囲とすれば、一度の測定で全長の検査が可能である。また、例えば図3(b)に示すように、炉幅方向については、レーザLによる一度の測定で複数門を測定するようにすることが可能である。炉幅方向についてもスキャン範囲を一度に全幅方向測定可能な範囲とすることができるが、測定はレーザ光が当たる面のみとなるため、レンガ列の真上からは上面の測定しかできない。その点を考慮すると、例えば一度の測定で5〜6門を計測し、1または2門が計測領域として重なるように、クレーン2により炉幅方向の計測位置を変えて複数エリアに分けて計測することが望ましい。
3Dスキャナ3は、首振り機構(ミラー回転)など利用してレーザを振ることによって、固定された状態で所定の範囲でレーザをスキャンすることができる。このようにレーザを振る場合には測定点までの距離が離れる部分が存在するが、測定点までの距離が離れても点間の距離が20mm以下になるように調整することが望ましい。点間距離を調整するためには、3Dスキャナ3自体の設定(サンプリング速度、首振り速度、レーザ強度)の調整の他に、3Dスキャナ3の高さ(測定点までの距離や領域)を小さくするなどを挙げることができる。そのために、例えばクレーン2から10m程度下方へ3Dスキャナ3を下降させることができる機構を設けて対応することが可能である。
レンガ積み後の検査は、全長および高さ方向(現状施工高さからレンガ数段下まで)の精度で判断される。したがって、レンガ積み後の3Dスキャナ3による形状測定(検査)を複数エリアに分けて行う場合は、複数データの合成により精度を判断する必要がある。そのため、例えば、図3に示すように、バックステイ10にマーカ12を設置する。バックステイ10は築炉中固定されている構造物であるため、基準として利用できる。マーカ12は3Dスキャナ3からのレーザ信号を高反射することにより位置決め精度を上げるための校正用部品である。マーカ12を基準として用いることにより、測定データを高位置精度で合成することができ、これにより、より大きい単位で、高精度の形状測定(検査)が可能となる。
マーカの他に位置精度向上させる手法として、築炉工事中建屋内の3Dスキャナ3を取り付けているクレーン2とは別の場所に、屋内位置検出手段(例えばインドアGPS、ビーコン式、超音波式等)の固定用機器を好ましくは複数取り付け、3Dスキャナ3には移動機側の機器を取り付けることによって、移動機側である3Dスキャナ3の位置を高精度に特定し、3Dスキャナ3のデータを補正する方法もある。このような固定機器は、例えば、築炉工事中建屋の壁や床、もしくはバックステイなどの基礎構造物に取り付けることが位置精度の点から好ましい。このように屋内位置検出手段を用いることにより、一層高精度な位置認識が可能となる。
測定時にクレーン2の揺れ等により、3Dスキャナ3が揺れていたり、細かい振動が生じていると測定誤差が大きくなる可能性があるため、振動防止機構(緩衝材、ワイヤ固定)を用いたり、3Dスキャナ3の台座に振動計を搭載して補正することにより対応することも有効である。また、上述のように3Dスキャナ3の他に屋内位置検出手段を用いることにより、3Dスキャナ3の揺れ等による測定誤差を高精度で補正することができる。
このような振動防止策に加えて、複数回測定し、平均化することで精度を向上させることもできるが、測定時間が増すことになるため測定方法に工夫が必要である。例えば、測定時に振動が生じていた場合、もう一度測定できる状態(測定領域に障害物、人が居ない)であれば測定するし、もし同一場所を測定できない状況であれば、時間をずらして(別の場所の測定を行ってから)もう一度測定するなどの運用を挙げることができる。図4に、上述のような検査方法を実施する際の実際の運用フローの例を示す。ここでは、築炉空間4を撮影する作業観察用カメラを設けて、作業状況を観察し、測定箇所をオペレータが指示することにより測定する例を示す。
まず、検査の候補場所の登録を行う(ST1)。これは所定領域のレンガ積み終了を作業者が報告することによって行ってもよいし、監視カメラ画像を観察し、レンガ積み終了を管理者が確認することによって行ってもよい。
次に、領域に作業者が居るか否かを判断し(ST2)、居た場合には作業者がすぐに移動するか否かを判断して(ST3)、領域に作業者が居ない場合、およびすぐ移動する場合は、3Dスキャナを領域真上から1、2門ずれた場所に移動し(ST4)、測定を行う(ST5)。次に、作業者が通りそうか否かを判断し(ST6)、通りそうであれば再び測定を行い、通りそうもなければ、測定門番、長手領域、段数、測定回数を記録する(ST7)。次いで、複数回測定したか否かを判断し(ST8)、複数回測定していなければST5の測定に戻り、複数回測定していれば長手領域全て複数回測定したか否かを判断する(ST9)。全て複数回測定していれば、その場所を候補から外し(ST10)、他の候補があるか否かを判断し(ST11)、他の候補がなければ終了する。また、他の候補があれば別の候補場所へ移動する(ST12)。また、ST9において全て複数回測定していなければ、他の長手領域が測定できる状況か否かを判断し(ST13)、測定できる状況であれば測定を継続し、測定できる状況でなければ別の候補場所へ移動する。また、ST3において、領域に作業者がすぐに移動しない場合にも、別の候補場所へ移動する。そして別の候補場所においても同様に測定を行う。
このようにして1段分の検査作業が終了後、または検査作業の途中で、次の段のレンガ積みを開始する。このように、定型耐火物を積む工程と、レンガ積みの精度の検査を行う工程とを繰り返すことにより、コークス炉の築炉が行われる。
本実施形態によれば、定型耐火物であるレンガを積み上げた後のレンガ積み精度を、測距装置である3Dスキャナを用いて測定するので、作業員が作業している領域の上部で干渉なく形状を測定することができ、任意の位置のレンガ積み後の検査を任意のタイミングで、人手によらず行うことができるようになる。また、測定が必要でありかつ測定可能な箇所を指示すれば、自動的に形状測定を行うことができる。このため、レンガ積み後の検査作業を、築炉現場にて高効率かつ高精度で行うことができる。
また、従来は、検査結果を紙に記入し、保存していたが、本実施形態では3Dスキャナの計測により検査を行うので、検査結果がデジタルデータとして即座に保存されるため、測定直後から広範囲の検査結果を確認することができる。
さらに、マーカを用いることにより複数のエリアのデータを高精度で合成することができ、コークス炉の全長および高さ方向の精度を検査することができる。また、屋内位置検出手段を用いることにより移動装置であるクレーン2に固定された3Dスキャナ3の位置認識を高精度で行うことができ、測定再現性を向上させることが可能となる。したがって、過去の測定データと直近の測定データを高精度で合成することができ、築炉作業が下段から上段に進む際、例えば、前日までの測定データと、その日の測定データを合成することにより、全体の積み上げ精度の評価が容易になる。
また、上述のように検査結果である形状測定結果をデジタルデータとして保存することができるので、コークス炉における各炉室の形状をデジタルデータにて管理することができ、それにより、コークス押出し時に生じる炉壁との摩擦とその結果による炉壁の摩耗、炉の損傷度合といった炉体状況管理を行うことが可能である。このような炉体状況管理により、炉毎の押出しパターン変更および炉修頻度の計画などが容易となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の思想の範囲内で種々変更することが可能である。
例えば、上記実施形態では、測距装置として3Dスキャナを用いた例を示したが、これに限らず、ステレオカメラ、TOFカメラ、二次元レーザ変位計等の他の測距装置を用いることができる。また、測距装置である3Dスキャナの移動装置としてクレーンを用いた例を示したが、クレーンに限らず、築炉工場建屋内を水平面移動できる手段で有れば適用可能であり、例えば屋内・屋外競技場,体育館などで用いられるパラレルワイヤ方式などを用いることができる。
1 築炉工場建屋
2 クレーン(移動装置)
3 3Dスキャナ(測距装置)
4 築炉空間
5 レール
10 バックステイ
11 レンガ(定型耐火物)
12 マーカ
L レーザ

Claims (12)

  1. コークスを製造するコークス炉を更新または新設する際の築炉作業において、定型耐火物を積む時の精度の検査を行うコークス炉築炉時の検査方法であって、
    距離を測定可能な測距装置を用いて、積まれた後の定型耐火物の上面および/または横面までの距離を複数点測定し、その測定結果から定型耐火物の積み精度を測定することを特徴とするコークス炉築炉時の検査方法。
  2. 移動装置により前記測距装置を水平に移動させて、前記距離を測定することを特徴とする請求項1に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
  3. 前記移動装置はクレーンであり、前記測距装置は前記クレーンに取り付けられることを特徴とする請求項2に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
  4. 前記クレーンとして、築炉作業を行う建屋内に設けられた天井クレーンを利用することを特徴とする請求項3に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
  5. 前記測距装置は、3Dスキャナであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
  6. 前記3Dスキャナは、レーザを射出し、所定範囲でレーザをスキャンすることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
  7. 前記測距装置は、複数のエリアに分けて前記距離を測定し、その測定結果を合成することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
  8. 前記複数のエリアの測定結果の合成は、前記築炉作業中に固定されている構造物に設けられたマーカを利用して行うことを特徴とする請求項7に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
  9. 築炉作業を行う建屋内に屋内位置検出手段を設け、前記測距装置の前記建屋内における相対位置を測定することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
  10. 前記屋内位置検出手段は、屋内GPSであることを特徴とする請求項9に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
  11. 前記屋内位置検出手段を用いて、前記測距装置の過去の測定データと直近の測定データを合成することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のコークス炉築炉時の検査方法。
  12. コークスを製造するコークス炉を更新または新設する際におけるコークス炉築炉方法であって、
    定型耐火物を積む工程と、
    上記請求項1から請求項11に記載の検査方法によって前記定型耐火物を積む時の精度の検査を行う工程と
    を繰り返すことを特徴とするコークス炉築炉方法。
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