JP2019123613A - シート検知装置、搬送装置、画像形成装置、シート検知位置の調整方法 - Google Patents

シート検知装置、搬送装置、画像形成装置、シート検知位置の調整方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019123613A
JP2019123613A JP2018007166A JP2018007166A JP2019123613A JP 2019123613 A JP2019123613 A JP 2019123613A JP 2018007166 A JP2018007166 A JP 2018007166A JP 2018007166 A JP2018007166 A JP 2018007166A JP 2019123613 A JP2019123613 A JP 2019123613A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detection
sheet
detection mechanism
cis
jig
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018007166A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7002001B2 (ja
Inventor
大輔 新井
Daisuke Arai
大輔 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2018007166A priority Critical patent/JP7002001B2/ja
Publication of JP2019123613A publication Critical patent/JP2019123613A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7002001B2 publication Critical patent/JP7002001B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)
  • Registering Or Overturning Sheets (AREA)

Abstract

【課題】本発明では、検知機構同士の検知誤差を調整することのできるシート検知装置を提供することを課題としている。【解決手段】用紙Pの幅方向に複数並設されたセンサを有し、当該複数のセンサにより用紙Pの位置を検知可能な第一CIS34、第二CIS35、および、第三CIS36を備えたシート検知装置であって、第一CIS34、第二CIS35、および、第三CIS36は、用紙Pの搬送方向に並設され、第一CIS34および第二CIS35により、用紙Pの位置を検知する第一検知を行い、第二CIS35および第三CIS36により、用紙Pの位置を検知する第二検知を行い、第一CIS34、第二CIS35、および、第三CIS36に対向して冶具50が配置され、第一CIS34、第二CIS35、および、第三CIS36が、冶具50の側端50aの位置を検知した検知結果を用いて、第一検知時の用紙位置と、第二検知時の用紙位置の少なくともいずれか一方を調整することを特徴とする。【選択図】図10

Description

本発明は、シート検知装置、搬送装置、画像形成装置、および、シート検知位置の調整方法に関する。
シートの縁部を検知する検知機構を設け、シートの斜行や幅方向の位置ズレ等の位置ズレを検知することができる装置が従来から既に存在する。
例えば、シートに画像を形成する画像形成装置に、検知機構と、シートを搬送し、検知機構の検知結果に基づいて、シートの位置ズレを補正する搬送部材とを設け、シート搬送時にシートの位置ズレを検知して補正する発明がなされている(例えば、特許文献1)。
特許文献1(特開2016−175776号公報)の搬送装置には、シートの搬送方向に、シートの位置ズレを検知する三つの検知機構、第一CIS、第二CIS、および、第三CISが設けられ、シートの位置ズレを補正して下流側へ搬送する挟持ローラが設けられる。そして、挟持ローラは、第一CISおよび第二CISによるシート位置検知結果に基づいて、シートの位置ズレを補正した後、第二CISおよび第三CISによるシート検知結果に基づいて、シートの位置ズレを再度補正する。このように、位置ズレを補正したシートを再度補正することにより、高精度にシートの位置ズレを補正することができる。
特許文献1のように、複数の検知機構によってシートの位置を検知する構成では、検知機構同士の検知誤差が問題となる。例えば、いずれかの検知機構が正規の位置から位置ズレして配置されている場合、その位置ズレ分が、そのままシートの検知誤差につながってしまい、他の検知機構との間で検知誤差を生じてしまう。
このような各検知機構同士の検知誤差が生じることで、シートの位置検知精度が低下してしまう、という問題がある。特に特許文献1のように、シートの一度目の補正のための位置ズレ検知動作と、再補正のための位置ズレ検知動作を、異なる組み合わせの検知機構の検知結果に基づいて行う構成の場合には、それぞれの検知結果の間で誤差が生じることで、一度目の補正動作と再補正動作との間で補正後の目標位置を統一できなかったり、無駄な補正動作が生じたりしてしまう。
このような課題から、本発明では、検知機構同士の検知結果を調整することのできるシート検知装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するため、本発明は、
シートの幅方向に複数並設されたセンサを有し、当該複数のセンサにより前記シートの位置を検知可能な第一検知機構、第二検知機構、および、第三検知機構を備えたシート検知装置であって、前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構は、前記シートの幅方向と直交する方向で、シートの厚み方向と異なる方向に並設され、
前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構に対向して冶具が配置され、前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構が、前記冶具の位置を検知した検知結果を用いて、前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構の少なくともいずれか一つの前記シートの検知結果を調整することを特徴とする。
本発明では、各検知機構による冶具の検知結果を用いて、検知機構の検知結果を調整し、検知機構同士の検知誤差を調整することができる。
画像形成装置の概略構成図である。 本発明の実施形態にかかる搬送装置の構成を示す図で、(a)図は平面図、(b)図は側面図である。 搬送装置による搬送過程を示す図で、(a)図は平面図、(b)図は側面図である。 搬送装置による搬送過程を示す図で、(a)図は平面図、(b)図は側面図である。 搬送装置による搬送過程を示す図で、(a)図は平面図、(b)図は側面図である。 搬送装置による搬送過程を示す図で、(a)図は平面図、(b)図は側面図である。 搬送装置による搬送過程を示す図で、(a)図は平面図、(b)図は側面図である。 位置ズレ量の算出方法を説明する図である。 搬送装置の用紙を搬送および補正するフローを示す図である。 調整モードに用いる冶具、および、その配置を示す平面図である。 調整値の算出方法を示す図である。 調整モードのフロー図である。 調整値を用いた位置ズレ量の算出方法を示す図である。 第一検知動作時における、調整値を用いた位置ズレ量の算出方法を示すフロー図である。 再補正動作時における、調整値を用いた位置ズレ量の算出方法を示すフロー図である。 冶具の形状誤差について説明する図である。 本実施形態にかかる搬送装置の制御部を示すブロック図である。 搬送装置の開閉動作を示す図で、(a)図が閉鎖時を示す側面図、(b)図が解放時を示す側面図である。 異なる実施形態の画像形成装置を示す概略構成図である。 本発明にかかる搬送装置を後処理装置に適用した構成を示す概略図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
図1に示すカラー画像形成装置1には、4つのプロセスユニット9Y,9M,9C,9Bkが着脱可能に設けられた作像部3が配置されている。各プロセスユニット9Y,9M,9C,9Bkは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
具体的な各プロセスユニット9としては、表面上に現像剤としてのトナーを担持可能なドラム状の回転体である感光体ドラム10と、感光体ドラム10の表面を一様に帯電させる帯電ローラ11や、感光体ドラム10の表面にトナーを供給する現像装置12、クリーニング装置等を備えている。
プロセスユニット9の上方には、露光部が配置されている。露光部は、画像データに基づいて、レーザ光を発するように構成されている。
作像部3の直下には転写部4が配置されている。転写部4は、駆動ローラ13、二次転写対向ローラ15、複数のテンションローラ、これらのローラによって周回走行可能に張架されている無端状の中間転写ベルト16、各プロセスユニット9の感光体ドラム10に対して中間転写ベルト16を挟んだ対向位置に配置されている一次転写ローラ17等で構成されている。各一次転写ローラ17はそれぞれの位置で中間転写ベルト16の内周面を押圧しており、中間転写ベルト16の押圧された部分と各感光体ドラム10とが接触する箇所に一次転写ニップが形成されている。
また、中間転写ベルト16の駆動ローラ13と、中間転写ベルト16を挟んで駆動ローラ13に対向した位置には二次転写ローラ18が配設されている。二次転写ローラ18は中間転写ベルト16の外周面を押圧しており、二次転写ローラ18と中間転写ベルト16とが接触する箇所に二次転写ニップが形成されている。
給紙部5は、画像形成装置1の下部に位置しており、シートとしての用紙Pを収容したシート積載部としての給紙カセット19や、各給紙カセットから用紙Pを搬出する給紙ローラ20等からなっている。
搬送路6は、給紙部5から搬出された用紙Pを搬送する搬送経路である。搬送路6上には、複数の搬送ローラ対が、後述する排紙部に至るまで、適宜配置されている。
搬送路6上で、給紙部5よりも用紙搬送方向下流側で二次転写ニップ位置よりも上流側には、搬送路6上における用紙Pの位置ズレを補正し、用紙Pを下流側へ搬送する搬送装置30が設けられる。
定着装置7は、加熱源によって加熱される定着ローラ22、その定着ローラ22を加圧可能な加圧ローラ23等を有している。
排紙部8は、画像形成装置1の搬送路6の最下流に設けられる。この排紙部8には、用紙Pを外部へ排出するための一対の排紙ローラ24と、排出された用紙Pをストックするための排紙トレイ25とが配設されている。
搬送路6は、排紙部8に至る経路とは別に、定着装置7の下流で分流する反転搬送路6aが設けられる。反転搬送路6aは、その末端で給紙部5から続く搬送路6に合流する。
また、画像形成装置1の上部には、用紙に形成された画像を読み取るスキャナユニット2が配置されている。
以下、図1を参照して上記画像形成装置1の基本的動作について説明する。
画像形成装置1において、画像形成動作が開始されると、各プロセスユニット9Y,9C,9M,9Bkの感光体ドラム10の表面に静電潜像が形成される。各感光体ドラム10に露光部によって露光される画像情報は、所望のフルカラー画像をイエロー、シアン、マゼンタおよびブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。各感光体ドラム10上には静電潜像が形成され、各現像装置に蓄えられたトナーが、ドラム状の現像ローラによって感光体ドラム10に供給されることにより、静電潜像は顕像であるトナー画像(現像剤像)として可視像化される。
転写部4では、駆動ローラ13の回転駆動により中間転写ベルト16が図の矢印方向に走行駆動される。また、各一次転写ローラ17には、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、一次転写ニップにおいて転写電界が形成され、各感光体ドラム10に形成されたトナー画像は一次転写ニップにて中間転写ベルト16上に順次重ね合わせて転写される。このように、例えば、作像部3、露光部、転写部4等は、用紙Pに画像を形成する画像形成部として機能する。
一方、画像形成動作が開始されると、画像形成装置1の下部では、給紙部5の給紙ローラ20が回転駆動することによって、給紙カセット19に収容された用紙Pが搬送路6に送り出される。
搬送路6に送り出された用紙Pは、搬送路6上の搬送装置30やローラ対によって下流側へ搬送されると共に、搬送装置30によってその位置ズレを補正され、二次転写ローラ18と二次転写対向ローラ15との間に形成される二次転写ニップへ送られる。このとき、中間転写ベルト16上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、二次転写ニップに転写電界が形成されている。二次転写ニップに形成された転写電界によって、中間転写ベルト16上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。
トナー画像が転写された用紙Pは、定着装置7へと搬送され、定着ローラ22と加圧ローラ23とによって用紙Pが加熱及び加圧されてトナー画像が用紙Pに定着される。そして、トナー画像が定着された用紙Pは、定着ローラ22から分離され、搬送ローラ対によって搬送され、排紙部8において排紙ローラ24によって排紙トレイ25へと排出される。
用紙Pに両面印刷がされる場合には、用紙Pが排紙ローラ24へ搬送され、用紙Pの後端が排紙ローラ24を抜けるまでのタイミングで、排紙ローラ24が逆回転し、用紙Pが逆方向へ搬送されて反転搬送路6aへ送り出される。その後、用紙Pは、反転搬送ローラによって反転搬送路6a上を搬送されて、表裏反転した状態で、再び搬送路6の搬送装置30よりも上流側へ送られる。そして、用紙Pは、搬送装置30によってその位置ズレを補正された後、裏面への画像の転写、定着が行われ、排紙ローラ24によって排紙トレイ25へと排出される。
以上の説明は、用紙P上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つのプロセスユニット9Y,9C,9M,9Bkのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つのプロセスユニット9を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
図2(a)および図2(b)に示すように、本実施形態の搬送装置30は、用紙Pを搬送する搬送ローラ31、挟持ローラ(搬送部材)32、シート検知装置70、第一エッジセンサ37、第二エッジセンサ38、第三エッジセンサ39、第四エッジセンサ40を有する。シート検知装置70は、搬送路6上に並設された三つの検知機構である、用紙Pの位置を検知するための第一CIS(第一検知機構)34,第二CIS(第二検知機構)35、および、第三CIS(第三検知機構)36を有する。以下、用紙Pの搬送方向を単に搬送方向、搬送方向の上流側、下流側を、単に、上流側、下流側とも呼ぶ。また、用紙Pの幅方向を単に幅方向とも呼ぶ。なお、用紙の搬送方向とは、用紙の幅方向と直交する方向で、用紙の厚み方向と異なる方向である。
搬送ローラ31、および、挟持ローラ32は、一対のローラによって構成された搬送ローラである。これらのローラは、ローラ同士のニップ部に用紙Pを挟持した状態で、各ローラ対が回転駆動することにより、用紙Pを下流側へ搬送することができる。なお、用紙Pの搬送方向において、挟持ローラ32は、搬送ローラ31の下流側に設けられる。また、挟持ローラ32の下流側には、二次転写ローラ18が設けられる。
挟持ローラ32は、支点32aを中心に用紙搬送面内で回転可能、そして、幅方向に移動可能に設けられる。これらの動作により、挟持した用紙Pを回転あるいは幅方向に移動させ、用紙Pの斜行あるいは幅方向の位置ズレを補正することができる。なお、以下、挟持ローラ32については、用紙Pを搬送するためのローラの回転を、単に回転、斜行補正のための上記回転を用紙搬送面内の回転と、区別して記載する。
第一CIS34、第二CIS35、および、第三CIS36の各CISは、LED等の発光素子とフォトダイオード等の受光素子とからなるフォトセンサが、用紙Pの幅方向に複数並設されたコンタクトイメージセンサである。
第一エッジセンサ37、第二エッジセンサ38、第三エッジセンサ39、第四エッジセンサ40は、用紙Pの先端あるいは後端位置を検知可能なセンサである。これらのセンサとして、例えば発光素子と受光素子を備えた一対のフォトセンサとすることができる。
第一エッジセンサ37は、搬送ローラ31の下流側近傍に設けられる。第二エッジセンサ38は、第二CIS35の上流側近傍に設けられる。挟持ローラ32の下流側近傍には、第三エッジセンサ39が設けられる。第四エッジセンサ40は、二次転写ローラ18の下流側近傍に設けられる。
次に、搬送装置30が、用紙Pを搬送しながらその位置ズレを補正する過程の基本的な各動作について、図2〜図7の各動作図、図8、および、図9のフロー図を用いて説明する。
まず、図2(a)および図2(b)に示すように、搬送装置30に搬送されてきた用紙Pは、第一CIS34、次に、搬送ローラ31に到達する。そして、用紙Pは、搬送ローラ31に挟持されて下流側へ搬送される。この際、搬送装置30の上流側の搬送部材(本実施形態では、図1の上流側のローラ対26)が用紙Pから離間する。
搬送装置30に搬送されてきた用紙Pは、搬送ローラ31によって搬送される(図9のステップS1)。そして、図2(a)および図2(b)に示すように、用紙Pは第一CIS34に到達する。用紙Pは、第一CIS34に到達する直前に第一エッジセンサ37に到達し、その到達が検知される。このように、第一エッジセンサ37により、用紙Pが第一CIS34に到達するタイミングを検知することができる。
用紙Pがさらに下流側へ搬送されると、図3(a)および図3(b)に示すように、用紙Pは第二CIS35に到達する(ステップS2)。用紙Pが第二CIS35に到達すると、第一CIS34および第二CIS35によって、用紙Pの位置が検知され、幅方向の位置ズレ量および斜行量が算出される(ステップS3)。
用紙Pは、第二CIS35に到達する直前に第二エッジセンサ38に到達し、その到達が検知される。このように、第二エッジセンサ38により、用紙Pが第二CIS35に到達するタイミングを検知することができ、このタイミングで第一CIS34および第二CIS35による用紙Pの検知動作(第一検知動作)を開始することができる。
第一CIS34および第二CIS35による検知結果に基づいた、用紙Pの斜行量および幅方向の位置ズレ量の算出方法の一例を、図8を用いて説明する。
図8に示すように、第一CIS34および第二CIS35により、用紙部分と非用紙部分の境目を検知することができるため、用紙Pの側端Paの幅方向位置を検知することができる。具体的には、第一CIS34により点Pa1の幅方向位置X1を、第二CIS35により点Pa2の幅方向位置X2を検知することができる。そして、用紙Pの幅方向の位置ズレ量は、用紙Pの理想の幅方向位置X0から点Pa1、Pa2までの距離、あるいは、これらの平均値として求めることができる。また、用紙Pの傾斜角(斜行量)θ1は、第一CIS34と第二CIS35との搬送方向の距離Mを用いて、
TANθ1=(X1−X2)/M・・・(1)
と表すことができる。この式(1)により用紙Pの斜行量θ1を求めることができる。
そして、上記第一検知動作によって算出された用紙Pの幅方向の位置ズレ量および斜行量に基づいて、挟持ローラ32が迎え動作を行う(ステップS4)。迎え動作は、挟持ローラ32が、用紙Pの斜行の方向、および、幅方向の位置ズレ方向へ、その位置ズレ量の分だけ基準位置から移動する動作である。言い換えると、挟持ローラ32が、位置ズレした用紙Pに正対した状態で迎え入れをするように移動する動作であり、挟持ローラ32が図3(a)の点線部から実線部のように移動する動作のことである。なお、挟持ローラ32の基準位置とは、挟持ローラ32が、搬送路6上で、搬送路6に対して正対して配された位置(図2a参照)のことである。
用紙Pがさらに下流側へ搬送されると、図4(a)および図4(b)に示すように、用紙Pが挟持ローラ32に到達する(ステップS5)。用紙Pは、挟持ローラ32によって挟持され、さらに下流側へ搬送される。また、この際、搬送ローラ31が用紙Pから離間する。本実施形態では、図4(b)に示すように、搬送ローラ31のローラ対のうち、上側のローラのみが搬送路6から離間する。挟持ローラ32が搬送路6から離間する際も同様の動作を行う。
図5(a)および図5(b)に示すように、挟持ローラ32が回転駆動することにより、用紙Pをさらに下流側へ搬送する。また、挟持ローラ32は、この搬送動作に並行して、用紙Pの位置ズレを補正する動作である戻し動作を行う(ステップS6)。戻し動作は、用紙Pの搬送動作中に、用紙Pの位置ズレ量の分だけ、搬送面内での回転および幅方向への移動を行うことにより、用紙Pの位置ズレを補正する動作であり、図5(a)の挟持ローラ32が、点線部から実線部へ移動する動作である。その補正量は、ステップS3において算出された位置ズレ量である。また、戻し動作後の挟持ローラ32は、基準位置に復帰する。
上記の戻し動作の過程、あるいは、戻し動作完了後、用紙Pは第三エッジセンサ39に到達し、その到達が検知される。そして、図6(a)および図6(b)に示すように、用紙Pが第三エッジセンサ39に到達した後、用紙Pは第三CIS36に到達する(ステップS7)。このように、第三エッジセンサ39が用紙Pを検知することにより、用紙Pが第三CIS36に到達するタイミングを検知することができ、このタイミングで、第二CIS35および第三CIS36による用紙検知動作(第二検知動作)を開始することができる。
用紙Pが第三CIS36に到達すると、第二CIS35および第三CIS36により、用紙Pの位置が再度検知され、用紙Pの位置ズレ量が算出される(ステップS7)。そして、挟持ローラ32の搬送面内での回転動作および幅方向への移動動作により、用紙Pの位置ズレが再度補正される(ステップS8)。なお、第二CIS35および第三CIS36の検知結果に基づいた、用紙Pの位置ズレ量の算出方法は、前述した第一CIS34および第二CIS35による検知方法と同様である。
用紙Pが第三CIS36に到達してから下流のローラ(本実施形態では二次転写ローラ18)に到達するまでの間、第二CIS35および第三CIS36による用紙Pの位置検知および位置ズレ量算出動作、そして、挟持ローラ32による補正動作が繰り返される。つまり、第二CIS35および第三CIS36による検知結果により算出された位置ズレ量が、その都度、挟持ローラ32にフィードバックされ、用紙Pの位置ズレが高精度に補正される。
そして、図7(a)および図7(b)に示すように、用紙Pが二次転写位置に到達する(ステップS9)。用紙Pは、その位置ズレが補正された状態で、二次転写位置において画像を転写される。
用紙Pが二次転写位置に到達すると、二次転写ローラ18の下流に設けられた第四エッジセンサ40によって用紙Pが検知される。これにより、搬送装置30による用紙Pの搬送動作および位置ズレ補正動作が終了したことを検知し、挟持ローラ32は、次の用紙Pを搬送するための準備動作へ移行する。具体的には、挟持ローラ32は搬送路6から離間すると共に、基準位置へ復帰する。
二次転写ローラ18へ搬送された用紙P1が最後の用紙であった場合には、挟持ローラ32の基準位置へ復帰により、搬送装置30による搬送動作が終了する(ステップS10)。また、次の用紙P2が搬送されてきた場合には、用紙P2の搬送動作が再び開始される。
以上のように、搬送装置30は、用紙Pを下流側へ搬送すると共に、挟持ローラ32による第一補正動作(戻し動作)および再補正動作により、用紙Pの位置ズレを補正することができる。
ところで、各CISが、正規の位置から位置ズレして取り付けされている場合には、その取付位置の誤差が、用紙Pを検知した際の検知誤差につながってしまう。そして、この検知誤差がある場合には、第一CIS34および第二CIS35による第一検知時と、第二CIS35および第三CIS36による第二検知時との間で検知誤差が生じてしまう。この検知誤差が生じることにより、第一検知動作による検知結果に基づいて、第一補正動作で位置ズレ量を補正した場合でも、第二検知時に検知誤差分が位置ズレ量として検知されてしまうため、再補正動作時の補正量の増加につながってしまったり、第一補正動作時と再補正動作時との間で、用紙の補正の目標位置が統一できなくなってしまう。
そこで、本実施形態では、冶具50を用いて各CISの検知結果を調整することにより、各CIS間の検知誤差を補正している。以下、この冶具50を用いた調整モードの詳細について説明する。
図10に示すように、冶具50は、その側端50aが、第一CIS34、第二CIS35、および、第三CIS36に対向して配置される。言い換えると、冶具50は、各CISによってその側端50aを検知可能な位置に配置される。以下、この位置を、冶具50の調整位置と呼ぶ。なお、冶具50は、その搬送方向の長さが、第一CIS34と第三CIS36の搬送方向の離間距離Aよりも長く設けられている。
冶具50は、各CISによって、その側端50aを検知可能に設けられる。例えば、各CISによって検知可能なように、検知される側の表面が白色に着色されている。
冶具50は、長方形状をなし、各CISによって検知される側端50aの真直度が後述する方法により高精度に規定されている。
冶具50を用いた、具体的な調整値の算出方法について、図11および図12のフロー図を用いて説明する。図11では、第一CIS34および第三CIS36には幅方向の取付位置の誤差がなく、第二CIS35には、図の下方向に距離dだけ幅方向の取付位置の誤差があるものとする。
調整モードでは、まず、冶具50を調整位置に配置する(図12のステップSa1)。
そして、図11に示すように、第一CIS34、第二CIS35、および、第三CIS36により、それぞれの位置における冶具50の側端50aの位置50a1、50a2、50a3を検知する(ステップSa2)。この検知結果を用いて、所定の基準位置からの各位置50a1、50a2、50a3までの距離を算出する。例えば、基準線L0から位置50a1、50a2、50a3までのそれぞれの距離L1,L2’,L3を算出する。この場合、取付位置の誤差がない第一CIS34および第三CIS36は、基準線L0から位置50a1、50a3までの実際の距離L1,L3を誤差なく検知することができる。それに対して、第二CIS35は、実際の距離L2よりも距離dだけ大きい距離L2’を検知することになる。
第一CIS34と第三CIS36との搬送方向の離間距離を距離Aとすると、第一CIS34と第三CIS36との検知結果により算出される冶具50の斜行量θ2aは、
TANθ2a=(L3−L1)/A・・・(2)
と表すことができる。また、第二CIS35と第三CIS36の搬送方向の離間距離を距離Bとすると、第二CIS35と第三CIS36の検知結果により算出される冶具50の斜行量θ2bは、
TANθ2b=(L3−L2’)/B・・・(3)
と表すことができる。
各CISに取付位置の誤差がない場合には、式(2)と式(3)で求められるθ2a、θ2bの値は等しくなる。しかし、実際には、第二CIS35に距離dの取付誤差があるため、第二CIS35の検知結果により算出される距離X2’が、実際の距離X2よりも距離dだけ大きくなっているため、誤差が生じる。つまり、式(3)の距離L2’から誤差距離dを差し引くことにより、式(2)と式(3)を等式で結ぶことができ、
(L3−L1)/A={L3―(L2’−d)}/B・・・(4)
が成り立つ。従って、誤差距離dは、
d=−(B/A)L1+L2’−{(A―B)/A〕L3・・・(5)
と表すことができる。つまり、距離A,Bは予め測定された値であり、距離L1,L2’,L3は、各CISの検知結果から算出される値であるので、式(5)により誤差距離dを求めることができる。
このようにして求められた誤差距離dが、第二CIS35の検知結果を調整するために用いる、本実施形態の調整値dである。このように、本実施形態では、第二CIS35の、第一CIS34および第三CIS36に対する取付誤差を、調整値dとして算出している。言い換えると、本実施形態は、第一CIS34および第三CIS36の検知結果を基準として、第二CIS35の検知結果を調整する調整方法である。ただし、これに限らず、各CISのいずれか一つの、その他に対する取付誤差を調整値としてもよい。また、図11では、第一CIS34および第三CIS36に取付誤差がない場合を示したが、これらのCISに取付誤差がある場合であってもよい。
以上のようにして調整値dを算出する(ステップSa3)。そして、算出された調整値dを、不揮発性メモリに保存する(ステップSa4)。以上で調整モードが終了する。
この調整値dにより、第二CIS35が検知した用紙Pの検知情報が調整される。具体的には、図9のステップS3に示す第一検知動作、および、ステップS7に示す第二検知動作時に、第二CIS35の検知結果が調整される。
まず、第一検知動作における調整値dを用いた調整方法と、調整後の値を用いた用紙Pの位置ズレ量の算出方法について、図13、および、図14のフロー図を用いて説明する。
図14に示すように、第一CIS34および第二CIS35により、用紙Pのそれぞれの側端位置Pa1、Pa2を検知する(図13のステップSb1)。そして、この位置Pa1、Pa2と、用紙Pの理想の幅方向の位置X0との距離X1、X2を算出する。取付誤差のない第一CIS34については、検知結果により距離X1を算出することができる。第二CIS35については、距離dの取付誤差があるため、算出される距離X2’は、実際の距離X2よりも距離dだけ大きな値となる。従って、第二CIS35の検知結果によって算出される距離X2’から調整値dを差し引いた値(X2’−d)を、位置Pa2における幅方向の位置ズレ量とし、この値と、第一CIS34の検知結果に基づいて算出された距離X1とにより、幅方向の位置ズレ量を算出する。また、第一CIS34と第二CIS35の離間距離が距離(A−B)であるから、用紙Pの斜行量θ3は、
TANθ3={(X2’−d)−X1}/(A−B)・・・(6)
により求めることができる。このように、第二CIS35の検知結果によって算出された距離X2’から、調整値dを減算した結果を用いて、用紙Pの位置ズレ量を算出する(ステップSb2、Sb3)。
図15に示すように、同様の方法により、再補正のための検知動作についても、第二CIS35の検知結果から調整値dを減算することにより、用紙Pの幅方向の位置ズレおよび斜行量を算出することができる(ステップSc1〜Sc3)。
このように、本実施形態では、調整値dを用いて第二CIS35の検知結果を補正している。これにより、第二CIS35と、第一CIS34および第三CIS36との間に取付誤差があり、用紙の位置検知誤差が生じる場合でもあっても、その検知誤差を補正することができる。つまり、第一補正時と再補正時の補正目標位置をより近づけることができ、補正動作が安定する。これにより、特に再補正動作時の補正量を低減することができるので、用紙Pが二次転写位置に到達するまでに再補正動作が完了できなくなることを防止でき、再補正動作のための用紙搬送距離をより小さくすることもできる。つまり、挟持ローラ32と二次転写ローラ18の搬送方向の距離をより小さく設け、装置を小型化することができる。
ところで、以上で算出した調整値dは、冶具50の側端50aが、形状誤差のない直線状をなす場合(真直度0の場合)には、第二CIS35の、第一CIS34および第三CIS36に対する取付誤差の値となる。しかし、実際には、側端50aにわずかな凹凸がある等、その真直度が0にはならない。そして、この真直度の値が大きくなるほど、調整値dの値が、実際の第二CIS35の取付誤差の値と乖離してしまう。
そこで、本実施形態では、許容できる誤差の値である許容値Eを設定し、許容値E以下の誤差とすることができる側端50aの真直度sを算出している。以下、この真直度sの算出方法について説明する。
図11に示すように、第一CIS34、第二CIS35、第三CIS36により、冶具50の側端50aの位置50a1、50a2、50a3を検知し、それぞれの距離L1,L2’,L3を算出することができる。そして、第一CIS34の検知結果から算出された距離L1と、第二CIS35の検知結果から算出したL2’に、調整値dを減算した値とを用いて、冶具50の斜行量θ2cは、
TANθ2c={(L2'―d)−L1}/(A―B)・・・(7)
と表すことができる。そして、距離L2’から調整値dを減算した値と、第三CIS36の検知結果から算出した距離L3とを用いて、冶具50の斜行量θ2dは、
TANθ2d={L3−(L2’―d)}/B・・・(8)
と表すことができる。
そして、これらの式(7)(8)を用いて、検知誤差の許容値Eは、
E={L3−(L2’―d)}/B−{(L2’―d)−L1}/(A―B)・・・(9)
と定義することができる。つまり、許容値Eは、調整値dを用いた場合の、第二CIS35と第三CIS36との検知結果により算出される斜行量(第二検知時に算出される斜行量)と、第一CIS34と第二CIS35との検知結果により算出される斜行量(第一検知時に算出される斜行量)との差分、言い換えると、第二検知時の検知量と、第一検知時の検知量との差分として求めることができる。
ここで、図16を用いて、冶具50の側端50aの形状誤差について説明する。
冶具50の側端50aは、その3点50a1、50a2、50a3で各CISによって検知される。そして、図16に示すように、第二CIS35によって検知される位置50a2が、位置50a1、50a3に対して、幅方向に距離sだけずれているものとする。この場合、この距離sの分だけ、調整値dの値に誤差が生じてしまうことになる。言い換えると、調整値dから距離sを差し引いた値(d−s)が、誤差のない真の調整値d0になる。このため、調整値d0および式(7)(8)を用いると、
{(L2'―d0)−L1}/(A―B)={L3−(L2―d0)}/B・・・(10)
と表すことができる。そして、調整値d0は(d−s)であるので、式(9)、式(10)より、
E=s/(A−B)+s/B・・・(11)
となり、距離sは、
s={B(A−B)/A}×E・・・(12)
と表すことができる。なお、図16では、側端50aの傾きを誇張して大きく表現している。
仮に、許容できる誤差の値Eを−0.02〜0.02の範囲とし、A=400mm、B=100mmとすると、式(12)にこれらを代入し、距離dは、−0.15≦s≦0.15と求めることができる。このように、第一検知時に算出される斜行量と第二検知時に算出される斜行量との差分として許容値Eを設定することにより、必要な距離sの値を求めることができる。このように、距離sは、側端50aにおいて、第二CIS35によって検知される位置50a2の、第一CIS34、第三CIS36が検知する位置50a1、50a3に対する図16の上下方向の位置ズレ量である。
本実施形態では、−0.15≦s≦0.15の範囲内に距離sを収めるために、側端50aの真直度を規定している。例えば、側端50aの真直度を±0・075の範囲に規定することにより、距離sを、−0.15〜0.15の範囲に収めることができる。ただし、距離sを所定の範囲に設定するための方法はこれに限らない。つまり、各CISによって検知される位置50a1、50a2、50a3の位置関係が精度良く定められていればよく、本実施形態のように、必ずしも側端50a全体の真直度を規定する必要はない。例えば、距離Aの範囲の真直度を規定してもよいが、この場合、冶具50の搬送装置30に対する取付位置の誤差や各CISの搬送方向の取付位置の誤差を考慮して、実際に各CISが検知する位置50a1、50a2、50a3のバラツキを考慮し、規定する真直度の範囲を設定することが必要である。
また、冶具50と、搬送装置30にそれぞれ係合部を設けることにより、冶具50と搬送装置30の冶具載置部分とを係合させ、調整モード時の冶具50の調整位置を精度良く位置決めする構成であってもよい。これにより、各CISによって検知される側端50aの各位置を精度良く定めることができる。また、冶具50を調整位置に配置するための基準線や目安位置等を搬送装置30に設けてもよい。
図17は、以上の搬送装置30の各動作を制御する制御部の構成を示すブロック図である。
図17に示すように、制御部60は、第一モータ制御部61と、第二モータ制御部62と、位置認識部63と、調整値算出部64とを有する。
第一モータ制御部61および第二モータ制御部62は、位置認識部63から送られた補正量の情報に基づいて、挟持ローラ32の各移動動作を制御する部分である。
第一モータ制御部61は、挟持ローラ32の搬送面内での回転動作を制御する部分である。第一モータ制御部61からの信号により、第一モータドライバ611が第一モータ612を駆動させて挟持ローラ32を搬送面内で回転させる。そして、第一モータエンコーダ613により、挟持ローラ32の搬送面内での回転量を検出する。
第二モータ制御部62は、挟持ローラ32の幅方向の移動動作を制御する部分である。第二モータ制御部62からの信号により、第二モータドライバ621が第二モータ622を駆動させて挟持ローラ32を幅方向に移動させる。そして、第二モータエンコーダ623により、挟持ローラ32の幅方向の移動量を検出する。
これらの第一モータ612および第二モータ622は、挟持ローラ32の迎え動作(図9のステップS4)、戻し動作(ステップS6)、再補正動作(ステップS8)、そして、基準位置への復帰動作の際に駆動されることになる。
位置認識部63は、各CISから受け取った検知情報から、用紙Pの斜行量および幅方向の位置ズレ量を算出する。そして、位置認識部63は、この位置ズレ量から挟持ローラ32の移動量を決定し、第一モータ制御部61および第二モータ制御部62に入力する。
第一モータ制御部61および第二モータ制御部62は、位置認識部63から入力された補正量(移動量)に従って、各モータを駆動させ、挟持ローラ32を搬送面内で回転および幅方向に移動させる。
以上のように、制御部60が、各CISの検知情報に基づいて挟持ローラ32を移動させ、用紙Pの位置ズレを補正することができる。
また、調整モードでは、各CISが冶具を検知した検知情報が、位置認識部63に入力される。位置認識部63は、入力された検知情報から、冶具の斜行量を算出する。そして、算出された斜行量が調整値算出部64に入力され、調整値算出部64は調整値を算出する。算出された調整値は、不揮発性メモリ65に記憶される。
用紙搬送時には、不揮発性メモリ65に記憶された調整値が位置認識部63に入力され、第二CIS35の検知結果が調整される。以上の制御部60により、搬送装置30の各動作が制御される。
以上で説明した調整モードは、通常、画像形成装置を製品として出荷する前に実施され、調整値が不揮発性メモリ65に予め記録される。そして、製品出荷後には、第二CIS35の検知結果が調整値によって調整され、位置ズレ量の算出、および、用紙Pの位置補正が行われる。
調整モードは、製品の出荷前に実施する他、製品出荷後に任意のタイミングで行うこともできる。例えば、各CISの交換や点検を行う等、CISを一度取り外しした場合には、CISの取付誤差に変化が生じている。従って、このタイミングで調整モードを実施することにより、各CISの取付誤差の変化に合わせて調整値を更新することができる。また、調整モードの実施を促す報知機構を設け、各CISの着脱時に、調整モードの実施を促す報知を行ってもよい。調整モードの実施を促す手段としては、画像形成装置に設けられたモニタに調整モードの実施を促すメッセージを表示したり、警告音を出したりすることができ、これらを実施するためのモニタや発音機構を報知機構とすることができる。
また、調整値の設定が適切に行われていないと判断された場合に、調整モードを実施する構成であってもよい。具体的には、図9に示すように、ステップS6までで第一補正動作を実施したにもかかわらず、ステップS7における第二検知動作によって算出される位置ズレ量が、所定の値を超える場合、その原因が、第一検知と第二検知との間の検知誤差が大きくなっていることであると推定できる。従って、第二検知動作によって算出される位置ズレ量が、所定の搬送枚数(印刷枚数)の間に一定回数以上、所定の基準値を超えた場合に、調整モードの実施を促す構成とすることができる。
調整モードを実施する場合には、上カバーを開いて搬送装置30内部を開放することにより、冶具50を搬送装置30に設置することができる。具体的な搬送装置30の開閉構成として、図18(a)に示すように、上カバー41と下カバー42とが設けられる。
上カバー41と下カバー42との間には搬送路6が設けられる。上カバー41の下面と、下カバー42の上面は、搬送路6を搬送される用紙Pを所定の方向へガイドする上側ガイドおよび下側ガイドとして機能する。
上カバー41は、第一CIS34、第二CIS35、および第三CIS36を保持し、各CISを搬送路6に対して所定の位置に固定している。また、上カバー41は、支点41aを中心に回転可能に設けられる。
図18(b)に示すように、上カバー41を、支点41aを中心に反時計回りに回転させることにより、搬送装置30内部が外部に開放される。この状態で、作業者は、外部から冶具50を下カバー42の所定の位置に載置することができ、冶具50を調整位置に配置することができる。なお、前述のように、下カバー42に冶具50を調整位置に配置するための基準線やリブ等の係合部を設けてもよい。
冶具50を調整位置に配置した状態で、上カバー41を再度閉じ、各CISによって冶具50を検知する。この検知結果を用いて、調整値を算出することができる。
調整モード実施後は、上カバー41を開いて冶具50を取り除いた後、再び上カバー41を閉じる。このように、上カバー41を開閉することにより、搬送装置30内部を開放および閉鎖することができる。同様の方法により、搬送装置30におけるジャム紙の除去やCISの交換作業等も実施することができる。
また、以上で説明した実施形態では、電子写真方式の画像形成装置1に設置される搬送装置30に対して本発明を適用したが、インクジェット方式の画像形成装置に設置される搬送装置に対しても本発明を適用することができる。また、本発明の搬送装置は、画像形成されたシート(用紙)を後処理する後処理装置にも適用することができる。以下、図19を用いてインクジェット方式の画像形成装置について、図20を用いて後処理装置について説明する。
図19に示すように、インクジェット方式の画像形成装置100は、給紙部110と、搬送装置120と、画像形成部130と、乾燥部140と、排紙部150とを備えている。
給紙部110から送り出された用紙Pは、搬送装置120によって搬送されると共に、前述した実施形態と同様、用紙Pの幅方向の位置ズレおよび斜行が補正された状態で、画像形成部130へ送り出される。
画像形成部130においては、用紙Pが円筒形状ドラム131に位置決めされ、円筒形状ドラム131の回転によって図中矢印方向へ搬送される。そして、各色の吐出ヘッド132の下部(用紙Pへの画像形成位置)に所定のタイミングで用紙Pが搬送され、各色のインクが用紙Pに吐き出され、用紙Pの表面上に画像が形成される。
画像形成部130によって画像が形成された用紙Pは、乾燥部140に搬送されてインク中の水分を蒸発させた後、排紙部150にて、作業者が取り出し可能な位置に排出される。
両面印刷が行われる場合には、乾燥工程の後、用紙Pが反転搬送路160へ送られて、用紙Pの表裏が反転した状態で、再び搬送装置120へ送り出される。
(後処理装置)
図20に、後処理装置に本発明を適用した実施形態を示す。図20に示す後処理装置200は、用紙Pにパンチ処理を行う穿孔装置210と、用紙Pに綴じ処理を行うステープル処理装置220と、用紙Pに中折り処理を行う折り処理装置230と、複数のトレイ(積載部)241,242,243とを備えている。後処理装置200は、画像形成装置1から搬送された用紙Pを3つの搬送経路Q1〜Q3のうちいずれかの搬送経路に搬送して、異なる後処理を施す。
第1搬送経路Q1は、穿孔装置210によってパンチ処理が施された用紙P、又はパンチ処理が施されない用紙Pを、第1トレイ241へ搬送するための経路である。第2搬送経路Q2は、用紙Pをステープル処理装置220へ搬送して、綴じ処理が施された用紙Pを第2トレイ242へ搬送するための経路である。第3搬送経路Q3は、用紙Pを折り処理装置230へ搬送して、中折り処理された用紙Pを第3トレイ243へ搬送するための経路である。
ここで、図20に示すように、画像形成装置1から後処理装置200に搬送された用紙Pは、まず、穿孔装置210の上流側に設けられた挟持ローラ32によって前述と同様に用紙Pの斜行補正と幅方向の位置ズレ補正が行われる。これにより、その後のパンチ処理、綴じ処理又は中折り処理の精度向上を図れるようになる。
以上の実施形態では、シート検知装置、および、搬送装置が、画像形成装置に設けられた構成において、画像を形成されるシート(用紙)を検知、および、搬送する場合について示したが、シート検知装置、あるいは、シート検知装置を備えた搬送装置が単独で設けられた構成であってもよい。この場合、シート検知装置、あるいは、搬送装置に、調整値の算出等を行うための制御部が設けられる。
シートとしては、用紙P(普通紙)の他、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート、プラスチックフィルム、プリプレグ、銅箔等が含まれる。
1 画像形成装置
18 二次転写ローラ
30 搬送装置
31 搬送ローラ
32 挟持ローラ(搬送部材)
34 第一CIS(第一検知機構)
35 第二CIS(第二検知機構)
36 第三CIS(第三検知機構)
50 冶具
50a 側端
60 制御部
70 シート検知装置
d 調整値
θ 斜行量
P 用紙(シート)
特開2016−175776号公報

Claims (10)

  1. シートの幅方向に複数並設されたセンサを有し、当該複数のセンサにより前記シートの位置を検知可能な第一検知機構、第二検知機構、および、第三検知機構を備えたシート検知装置であって、
    前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構は、前記シートの幅方向と直交する方向で、シートの厚み方向と異なる方向に並設され、
    前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構に対向して冶具が配置され、
    前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構が、前記冶具の位置を検知した検知結果を用いて、前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構の少なくともいずれか一つの前記シートの検知結果を調整することを特徴とするシート検知装置。
  2. 前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構のうち、いずれか二つの前記シートの検知結果を用いて、前記シートの斜行量を算出することができる制御部をさらに有し、
    前記第一検知機構および前記第二検知機構により、前記シートの位置を検知する第一検知を行い、
    前記第二検知機構および前記第三検知機構により、前記シートの位置を検知する第二検知を行い、前記制御部は、前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構によって前記冶具を検知した検知結果のうち、異なる二つの検知結果の組み合わせによって算出された二つの前記冶具の斜行量の算出結果を比較して、前記第一検知時のシート位置と、前記第二検知時のシート位置の少なくともいずれか一方を調整するための調整値を算出する請求項1記載のシート検知装置。
  3. 前記冶具は、前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構によって検知される側端の真直度が、所定の値以下に規定され、
    前記真直度の所定の値は、前記第一検知と前記第二検知との間に生じる検知誤差の許容値に基づいて決定される請求項2記載のシート検知装置。
  4. 請求項2または3いずれか記載のシート検知装置と、前記シートを搬送する搬送部材とを備えた搬送装置。
  5. 前記搬送部材は、前記シートを搬送すると共に、前記シートの位置ズレを補正し、
    前記制御部は、前記搬送部材に、前記第一検知による検知結果に基づいて第一補正動作を行わせ、また、前記第二検知による検知結果に基づいて再補正動作を行わせる請求項4記載の搬送装置。
  6. 請求項4または5いずれか記載の搬送装置を備えた画像形成装置。
  7. 外部に装置の状態を報知する報知機構をさらに有し、
    前記搬送部材は、前記シートを搬送すると共に、前記シートの位置ズレを補正し、
    前記制御部は、前記搬送部材に、前記第一検知による検知結果に基づいて第一補正動作を行わせ、また、前記第二検知による検知結果に基づいて再補正動作を行わせ、
    前記第二検知動作によって検知された検知結果に基づいて、前記制御部が算出する前記シートの位置ズレ量が、所定の基準値を上回る場合に、前記報知機構が、前記冶具を用いた調整を促す報知をする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 外部に装置の状態を報知する報知機構をさらに有し、
    前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構の少なくともいずれか一つが着脱された際に、前記報知機構が、前記冶具を用いた調整を促す報知をする請求項6または7いずれか記載の画像形成装置。
  9. シートの幅方向に複数並設されたセンサを有し、当該複数のセンサにより前記シートの位置を検知可能な第一検知機構、第二検知機構、および、第三検知機構のシート検知位置の調整方法であって、
    前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構は、前記シートの幅方向と直交する方向で、シートの厚み方向と異なる方向に並設され、
    前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構に対向して冶具を配置し、
    前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構が、前記冶具の位置を検知した検知結果を用いて、前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構の少なくともいずれか一つの前記シートの検知結果を調整することを特徴とするシート検知位置の調整方法。
  10. 前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構は、シート検知装置に設けられ、
    前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構の少なくともいずれか一つが前記シート検知装置から着脱された際に、前記第一検知機構、前記第二検知機構、および、前記第三検知機構の少なくともいずれか一つの前記シートの検知結果の調整を再度行う請求項9記載のシート検知位置の調整方法。
JP2018007166A 2018-01-19 2018-01-19 シート検知装置、搬送装置、画像形成装置、シート検知位置の調整方法 Active JP7002001B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018007166A JP7002001B2 (ja) 2018-01-19 2018-01-19 シート検知装置、搬送装置、画像形成装置、シート検知位置の調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018007166A JP7002001B2 (ja) 2018-01-19 2018-01-19 シート検知装置、搬送装置、画像形成装置、シート検知位置の調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019123613A true JP2019123613A (ja) 2019-07-25
JP7002001B2 JP7002001B2 (ja) 2022-01-20

Family

ID=67397926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018007166A Active JP7002001B2 (ja) 2018-01-19 2018-01-19 シート検知装置、搬送装置、画像形成装置、シート検知位置の調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7002001B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114234879A (zh) * 2021-12-15 2022-03-25 广东产品质量监督检验研究院(国家质量技术监督局广州电气安全检验所、广东省试验认证研究院、华安实验室) 一种检测装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006240774A (ja) * 2005-03-01 2006-09-14 Canon Inc 画像形成装置および画像形成装置の制御方法
JP2006335516A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Canon Inc シート斜行修正搬送装置と画像形成装置
JP2016175776A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 株式会社リコー 搬送装置、画像形成装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006240774A (ja) * 2005-03-01 2006-09-14 Canon Inc 画像形成装置および画像形成装置の制御方法
JP2006335516A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Canon Inc シート斜行修正搬送装置と画像形成装置
JP2016175776A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 株式会社リコー 搬送装置、画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114234879A (zh) * 2021-12-15 2022-03-25 广东产品质量监督检验研究院(国家质量技术监督局广州电气安全检验所、广东省试验认证研究院、华安实验室) 一种检测装置
CN114234879B (zh) * 2021-12-15 2024-03-22 广东产品质量监督检验研究院(国家质量技术监督局广州电气安全检验所、广东省试验认证研究院、华安实验室) 一种检测装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7002001B2 (ja) 2022-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10012939B2 (en) Image forming apparatus and program product used in the image forming apparatus
JP6183522B2 (ja) 画像形成装置
US8459640B2 (en) Transporting device and image forming apparatus using the same
US11586129B2 (en) Image forming apparatus capable of sheet position correction
US9187280B2 (en) Sheet feeding device, control method for the sheet feeding device, and image forming apparatus incorporating the sheet feeding device
JP2016044067A (ja) 搬送装置、及び、画像形成装置
JP2013060300A (ja) シート搬送装置及び画像形成装置
JP7187773B2 (ja) 搬送装置、画像形成装置
JP6763288B2 (ja) 搬送装置、画像形成装置
JP7085133B2 (ja) 搬送装置、画像形成装置
JP2006293280A (ja) 画像形成装置
JP2018158838A (ja) 搬送装置、画像形成装置及び後処理装置
JP5121327B2 (ja) 画像形成装置
JP7002001B2 (ja) シート検知装置、搬送装置、画像形成装置、シート検知位置の調整方法
US9769327B2 (en) Image forming apparatus and method of positional adjustment in image formation
JP5435322B2 (ja) シート状部材搬送装置および画像形成装置
JP2016013905A (ja) 画像形成装置
JP2008111928A (ja) ベルト移動装置およびこれを用いた画像形成装置
JP7132539B2 (ja) 搬送装置、画像形成装置
JP2007310126A (ja) 画像形成装置及び画像形成装置の制御方法
JP2018090416A (ja) 画像形成装置
US20230017154A1 (en) Sheet conveyance apparatus, image forming apparatus, and image forming system
US20230139410A1 (en) Image forming apparatus
US20220299928A1 (en) Image forming apparatus
JP2011013381A (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211209