JP2019123253A - 加飾シート及び加飾樹脂成形品 - Google Patents
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Abstract
Description
項1. 少なくとも、基材層と、電離放射線硬化性樹脂組成物により形成された表面保護層とが積層されており、
前記表面保護層が、ブロックイソシアネートを含む、加飾シート。
項2. 前記表面保護層が、前記ブロックイソシアネートの解離反応を促進する触媒をさらに含む、項1に記載の加飾シート。
項3. 前記電離放射線硬化性樹脂組成物が、ポリカーボネート(メタ)アクリレートを含む、項1または2に記載の加飾シート。
項4. 前記ポリカーボネート(メタ)アクリレートの重量平均分子量が、5千以上である、項3に記載の加飾シート。
項5. 前記表面保護層の電離放射線硬化性樹脂組成物が、ウレタン(メタ)アクリレートをさらに含む、項3または4に記載の加飾シート。
項6. 前記ポリカーボネート(メタ)アクリレートと、前記ウレタン(メタ)アクリレートとの質量比が、50:50〜99:1の範囲にある、項5に記載の加飾シート。
項7. 前記表面保護層の厚みが、1〜30μmである、項1〜6のいずれかに記載の加飾シート。
項8. 前記基材層と前記表面保護層との間に、絵柄層をさらに有する、項1〜7のいずれかに記載の加飾シート。
項9. 少なくとも、成形樹脂層と、基材層と、表面保護層とが積層されており、
前記表面保護層が、ブロックイソシアネートを含む電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物により形成されてなる、加飾樹脂成形品。
項10. 項1〜8のいずれかに記載の加飾シートを射出成形型に挿入し、前記射出成形型を 閉じ、流動状態の樹脂を前記射出成形型内に射出して前記樹脂と前記加飾シートとを一体化する一体化工程、
を備える、加飾樹脂成形品の製造方法。
項11. 前記加飾シートを真空成形型により予め立体形状に成形する真空成形工程を前記一体化工程の前に備える、項10に記載の加飾樹脂成形品の製造方法。
項12. 前記真空成形工程において前記加飾シートを加熱する工程を含む、項11に記載の加飾樹脂成形品の製造方法。
本発明の加飾シートは、少なくとも、基材層と、電離放射線硬化性樹脂組成物により形成された表面保護層とが積層されており、表面保護層が、ブロックイソシアネートを含むことを特徴とする。本発明の加飾シートにおいては、電離放射線硬化性樹脂組成物により形成された表面保護層が、ブロックイソシアネートを含むことにより、高い成形性を有すると共に、加飾樹脂成形品に高い耐薬品性を付与する機能を有する加飾シートとすることができる。本発明の加飾シートによって加飾樹脂成形品に高い耐薬品性を付与できる詳細な機構は必ずしも明確でないが、電離放射線硬化性樹脂組成物により形成された表面保護層がブロックイソシアネートを含むため、加飾樹脂成形品を成形する過程でブロックイソシアネートによる架橋が開始し、表面保護層の架橋密度を高めて硬く形成することができ、このため、本発明の加飾シートを用いて得られる加飾樹脂成形品は、優れた耐薬品性を発現するものと考えられる。さらに、本発明の加飾シートにおいては、加飾樹脂成形品の成形に供する前まではブロックイソシアネートによる反応を開始させることなく、表面保護層の架橋密度を低く維持することができるので、成形時における本発明の加飾シートは、適度な柔軟性を保持しており、優れた成形性も備えている。以下、本発明の加飾シートについて詳述する。
本発明の加飾シートは、少なくとも、基材層1と、表面保護層2とがこの順に積層された積層構造を有する。本発明の加飾シートにおいて、樹脂成形品に装飾性を付与することなどを目的として、必要に応じて、絵柄層3を設けてもよい。また、基材層1の色の変化やバラツキを抑制することなどを目的として、基材層1と表面保護層2との間、絵柄層3を設ける場合であれば基材層1と絵柄層3との間などに、必要に応じて、隠蔽層5を設けてもよい。さらに、加飾シートの成形性や各層の密着性を高めることなどを目的として、基材層1と表面保護層2との間、絵柄層3を設ける場合であれば絵柄層3と表面保護層2との間などに、必要に応じて、プライマー層4などを設けてもよい。さらに、基材層1の下に、接着層6などを設けてもよい。
[基材層1]
基材層1は、本発明の加飾シートにおいて支持体としての役割を果たす樹脂シート(樹脂フィルム)により形成されている。基材層1に使用される樹脂成分については、特に制限されず、三次元成形性や成形樹脂層との相性等に応じて適宜選定すればよいが、好ましくは、熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、具体的には、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(以下「ABS樹脂」と表記することもある);アクリロニトリル−スチレン−アクリル酸エステル樹脂;アクリル樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリカーボネート樹脂;塩化ビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ABS樹脂が三次元成形性の観点から好ましい。基材層1を形成する樹脂成分としては、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。また、基材層1は、これら樹脂の単層シートで形成されていてもよく、また同種又は異種樹脂による複層シートで形成されていてもよい。
表面保護層2は、加飾シートの耐薬品性、耐傷付き性などを高めるために設けられる層である。表面保護層2は、電離放射線硬化性樹脂組成物により形成されてなる。さらに、表面保護層2は、ブロックイソシアネートを含む。上述の通り、本発明の加飾シートにおいては、表面保護層2がブロックイソシアネートを含んでいるため、加飾樹脂成形品を成形する過程でブロックイソシアネートによる架橋を開始させ、電離放射線硬化性樹脂組成物により形成された表面保護層2の架橋密度を高めて硬く形成することができ、得られる加飾樹脂成形品に優れた耐薬品性を付与しているものと考えられる。さらに、本発明の加飾シートにおいては、加飾樹脂成形品の成形に供する前まではブロックイソシアネートによる反応を開始させることなく、表面保護層の架橋密度を低く維持することができるので、適度な柔軟性を保持しており、優れた成形性も備えている。
表面保護層2の形成に使用される電離放射線硬化性樹脂とは、電離放射線を照射することにより、架橋、硬化する樹脂であり、具体的には、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜混合したものが挙げられる。ここで電離放射線とは、電磁波又は荷電粒子線のうち、分子を重合あるいは架橋しうるエネルギー量子を有するものを意味し、通常紫外線(UV)又は電子線(EB)が用いられるが、その他、X線、γ線等の電磁波、α線、イオン線等の荷電粒子線も含むものである。電離放射線硬化性樹脂の中でも、電子線硬化性樹脂は、無溶剤化が可能であり、光重合用開始剤を必要とせず、安定な硬化特性が得られるため、表面保護層2の形成において好適に使用される。
ポリカーボネート(メタ)アクリレートは、ポリマー主鎖にカーボネート結合を有し、かつ末端あるいは側鎖に(メタ)アクリレートを有するものであれば、特に制限されず、例えば、ポリカーボネート骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートなどであってもよい。また、当該(メタ)アクリレートは、架橋、硬化を良好にするという観点から、1分子当たりの官能基の数として、好ましくは2〜6個が挙げられる。ポリカーボネート(メタ)アクリレートは、末端あるいは側鎖に(メタ)アクリレートを2個以上有する多官能ポリカーボネート(メタ)アクリレートであることが好ましい。ポリカーボネート(メタ)アクリレートは、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
レン基、シクロヘキシレン基、フェニレン基である。
ウレタン(メタ)アクリレートは、ポリマー主鎖にウレタン結合を有し、かつ末端あるいは側鎖に(メタ)アクリレートを有するものであれば、特に制限されない。このようなウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。また、ウレタン(メタ)アクリレートは、架橋、硬化を良好にするという観点から、1分子当たりの官能基の数として、好ましくは2〜12個が挙げられる。ウレタン(メタ)アクリレートは、末端あるいは側鎖に(メタ)アクリレートを2個以上有する多官能ウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましい。表面保護層2の形成に使用される電離放射線硬化性樹脂組成物に、上記のポリカーボネート(メタ)アクリレートに加えて、ウレタン(メタ)アクリレートをさらに含んでいてもよい。ウレタン(メタ)アクリレートは、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
絵柄層3は、樹脂成形品に装飾性を与える層であり、基材層1と表面保護層2との間などに必要に応じて設けられる。絵柄層3は、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される。絵柄層3によって形成される模様は、特に制限されず、例えば、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様)等の岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様など挙げられ、これらを複合した寄木、パッチワーク等の模様も挙げられる。これらの模様は、通常の黄色、赤色、青色、及び黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷等によっても形成される。
隠蔽層5は、基材層1の色の変化やバラツキを抑制する目的で、基材層1と表面保護層2との間、絵柄層3を設ける場合であれば基材層1と絵柄層3との間などに、必要に応じて設けられる層である(図示していない)。
本発明の加飾シートは、表面保護層2の延伸部に微細な割れや白化を生じにくくすることなどを目的として、所望により、基材層1と表面保護層2との間、絵柄層3を設ける場合には絵柄層3と表面保護層2との間などに、プライマー層4を設けてもよい。プライマー層4は、表面保護層2の直下に設けることが好ましい。すなわち、表面保護層2とプライマー層4とが接するように設けられていることにより、表面保護層2に含まれるブロックイソシアネートが加飾樹脂成形品を成形する過程でプライマー層4を構成する下記のプライマー組成物と反応し、表面保護層2とプライマー層4とが強固に接着され、得られる加飾樹脂成形品の耐薬品性をより一層高めることが可能となる。
エステルウレタン)ブロック共重合系樹脂が好ましい。硬化剤としては、上記の各種イソ
シアネートが用いられる。アクリル−ウレタン(ポリエステルウレタン)ブロック共重合系樹脂は所望により、アクリル/ウレタン比(質量比)を好ましくは9/1〜1/9、より好ましくは8/2〜2/8の範囲で調整することが好ましい。
接着層6は、加飾シートと成形樹脂との接着性や密着性を向上させることなどを目的として、基材層1の裏面に必要に応じて設けられる層である。接着層6を形成する樹脂としては、加飾シートと成形樹脂との接着性や密着性を向上させることができるものであれば、特に制限されず、例えば、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂が用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル変性ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、熱可塑性ウレタン樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等挙げられる。熱硬化性樹脂は、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の加飾樹脂成形品は、本発明の加飾シートに成形樹脂を一体化させることにより成形されてなるものである。即ち、本発明の加飾樹脂成形品は、少なくとも、成形樹脂層と、表面保護層とが積層されており、表面保護層が、ブロックイソシアネートを含む電離放射線硬化性樹脂組成物により形成されてなることを特徴とする。本発明の加飾樹脂成形品では、必要に応じて、加飾シートに上述の絵柄層3、プライマー層4、隠蔽層5などの少なくとも1層がさらに設けられていてもよい。
本発明の加飾シートを真空成形型により予め立体形状に成形する真空成形工程、
真空成形された加飾シートの余分な部分をトリミングして成形シートを得るトリミング工程、及び
成形シートを射出成形型に挿入し、射出成形型を閉じ、流動状態の樹脂を射出成形型内に射出して樹脂と成形シートを一体化する一体化工程。
本発明の加飾シートを、所定形状の成形面を有する可動金型の当該成形面に対し、加飾シートの基材層の表面が対面するように設置した後、当該加飾シートを加熱、軟化させると共に、可動金型側から真空吸引して、軟化した加飾シートを当該可動金型の成形面に沿って密着させることにより、加飾シートを予備成形する予備成形工程、
成形面に沿って密着された加飾シートを有する可動金型と固定金型とを型締めした後、両金型で形成されるキャビティ内に、流動状態の樹脂を射出、充填して固化させることにより樹脂成形体を形成し、樹脂成形体と加飾シートを積層一体化させる一体化工程、及び
可動金型を固定金型から離間させて、加飾シート全層が積層されてなる樹脂成形体を取り出す取出工程。
(加飾シートの作製)
基材としてのABS樹脂フィルム(厚さ:400μm)上に、塩化ビニル−酢酸ビニル−アクリル系共重合体樹脂を含むインキを用いて、グラビア印刷により絵柄層(厚み5μm)を形成した。次に絵柄層の上に、プライマー組成物(アクリルポリオール樹脂(重量平均分子量8000)89.9質量部、ポリウレタン樹脂(重量平均分子量6000)10.1質量部、ヘキサメチレンジイソシアネート7質量部)を用いてグラビア印刷によりプライマー層(厚み3μm)を設けた。次に、表1及び表2に記載の電子線硬化性樹脂を、樹脂組成物の硬化後の厚みが10μmとなるようにバーコートにより塗工し、未硬化の電子線硬化性樹脂からなる表面保護層を形成した。次に、未硬化の表面保護層に対して、加速電圧165kV、照射線量50kGy(5Mrad)の電子線を照射して、電子線硬化性樹脂を硬化させ、基材層/絵柄層/プライマー層/表面保護層がこの順に積層された加飾シートを得た。次に、得られた加飾シートの成形性、耐薬品性、及び耐熱密着性を以下のようにして評価した。結果を表1及び表2に示す。なお、実施例19では、プライマー層の架橋剤(硬化剤)として用いたヘキサメチレンジイソシアネートの量を3質量部とした。
プライマー組成物にヘキサメチレンジイソシアネートを配合しなかったこと以外は、実施例1〜12及び比較例1〜2と同様にして、加飾シートを得た。また、得られた加飾シートの成形性及び耐薬品性を以下のようにして評価した。結果を表1及び表2に示す。
真空成形にて、加飾シートを180℃に加熱し、延伸倍率が100〜250%となる部分を有する型、延伸倍率が100〜300%となる部分を有する型、及び延伸倍率が100〜350%となる部分を有する型を用いて成形を行った。成形後の加飾シートの表面状態を目視で観察し、成形性を以下の基準で評価した。
◎◎◎:伸度350%の部分で塗膜の割れがなく、成形性が特に高い
◎◎:伸度300%の部分で塗膜の割れがなく、成形性が極めて高い
◎:伸度250%の部分で塗膜の割れがなく、成形性が非常に高い
○:伸度200%の部分で塗膜の割れがなく、成形性が高い
△:伸度150%の部分で塗膜の割れがなく、成形性は実用上問題がない
××:伸度150%未満の部分で塗膜の割れがあり、成形性は実用上問題がある
加飾シートを180℃に加熱し、ABS樹脂を成形樹脂として用いた射出成形によって得られた加飾樹脂成形品について、以下の試験を行った。なお、射出成形時の成形樹脂の温度は、240℃とした。
市販の日焼け止め化粧料を加飾シート表面に滴下し、上からガーゼを重ね、80℃のオーブン内に1時間放置した。加飾シートを取り出し、洗浄液で表面を洗い流した後、滴下部分の状態を目視で観察して、日焼け止め化粧料について耐薬品性を以下の基準で評価した。日焼け止め化粧料は、市販のSPF50のものであり、成分として、1−(4−メトキシフェニル)−3−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3−プロパンジオン 3%、サリチル酸3,3,5−トリメチルシクロヘキシル 10%、サリチル酸2−エチルヘキシル 5%、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシル 10%を含有している。
◎:ガーゼ跡が残らず、耐薬品性が非常に高い
○:ガーゼ跡は残るものの軽微であり、耐薬品性が高い
△:ガーゼ跡が滴下面全体には残らず、耐薬品性は実用上問題ない
××:ガーゼ跡が滴下面全体に残り、耐薬品性は実用上問題ある
市販の虫除け剤を加飾シート表面に滴下し、ガーゼを重ね、80℃のオーブン内に1時間放置した。加飾シートを取り出し、洗浄液で表面を洗い流した後、滴下部分の状態を目視で観察して、虫除け剤について耐薬品性を以下の基準で評価した。虫除け剤は、市販のものであり、成分として、ディート(N,N−ジエチル−m−トルアミド)25%、その他75%を含む。
◎:ガーゼ跡が残らず、耐薬品性が非常に高い
○:ガーゼ跡は残るものの軽微であり、耐薬品性が高い
△:ガーゼ跡が滴下面全体には残らず、耐薬品性は実用上問題ない
××:ガーゼ跡が滴下面全体に残り、耐薬品性は実用上問題ある
エタノール(純度99.5%)を含むガーゼを用いて加飾シートに対して500gの荷重をかけながら、加飾シート表面をラビングした。
◎:100回以上のラビングでも、表面保護層の剥がれがなく、耐薬品性が非常に高い
○:50回以上のラビングで保護層の剥がれがなく、耐薬品性が高い
△:30回以上のラビングで保護層の剥がれがなく、耐薬品性は実用上問題ない
××:30回未満のラビングで保護層の剥がれがあり、耐薬品性は実用上問題ある
実施例4、11、17、19、比較例1、2で得られた加飾シートを、それぞれ、180℃に加熱し、延伸倍率が100〜300%となる部分を有する型を用いて真空成形を行った。次に、ABS樹脂を成形樹脂として用いた射出成形によって、加飾樹脂成形品を得た。なお、射出成形時の成形樹脂の温度は、240℃とした。得られた加飾樹脂成形品を、110℃、相対湿度15%の環境下で1週間静置した後、表面保護層の剥がれについて評価した。評価基準は、以下の通りである。結果を表2に示す。
◎:表面保護層の剥がれは全く見られず、耐熱密着性は非常に良好である。
〇:表面保護層の剥がれが若干見られたが、軽微であり、耐熱密着性は良好である。
△:表面保護層の剥がれが若干見られたが、実用上問題ない。
××:表面保護層が剥がれ、実用上問題がある。
電離放射線硬化性樹脂
(EB1)
2官能ポリカーボネートアクリレート(重量平均分子量:1万) 64.7質量部
2官能ポリカーボネートアクリレート(重量平均分子量:2万) 32.3質量部
4官能シリコーン変性ウレタンアクリレート(重量平均分子量:6千) 3質量部
(EB2)
2官能ポリカーボネートアクリレート(重量平均分子量:8千) 48.5質量部
2官能ポリカーボネートアクリレート(重量平均分子量:2万) 48.5質量部
4官能シリコーン変性ウレタンアクリレート(重量平均分子量:6千) 3質量部
ブロックイソシアネート
A:ヘキサメチレンジイソシアネートのブロック体(反応開始温度90℃)
B:ヘキサメチレンジイソシアネートのブロック体(反応開始温度110℃)
2…表面保護層
3…絵柄層
4…プライマー層
Claims (12)
- 少なくとも、基材層と、電離放射線硬化性樹脂組成物により形成された表面保護層とが積層されており、
前記表面保護層が、ブロックイソシアネートを含む、加飾シート。 - 前記表面保護層が、前記ブロックイソシアネートの解離反応を促進する触媒をさらに含む、請求項1に記載の加飾シート。
- 前記電離放射線硬化性樹脂組成物が、ポリカーボネート(メタ)アクリレートを含む、請求項1または2に記載の加飾シート。
- 前記ポリカーボネート(メタ)アクリレートの重量平均分子量が、5千以上である、請求項3に記載の加飾シート。
- 前記表面保護層の電離放射線硬化性樹脂組成物が、ウレタン(メタ)アクリレートをさらに含む、請求項3または4に記載の加飾シート。
- 前記ポリカーボネート(メタ)アクリレートと、前記ウレタン(メタ)アクリレートとの質量比が、50:50〜99:1の範囲にある、請求項5に記載の加飾シート。
- 前記表面保護層の厚みが、1〜30μmである、請求項1〜6のいずれかに記載の加飾シート。
- 前記基材層と前記表面保護層との間に、絵柄層をさらに有する、請求項1〜7のいずれかに記載の加飾シート。
- 少なくとも、成形樹脂層と、基材層と、表面保護層とが積層されており、
前記表面保護層が、ブロックイソシアネートを含む電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物により形成されてなる、加飾樹脂成形品。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の加飾シートを射出成形型に挿入し、前記射出成形型を閉じ、流動状態の樹脂を前記射出成形型内に射出して前記樹脂と前記加飾シートとを一体化する一体化工程、
を備える、加飾樹脂成形品の製造方法。 - 前記加飾シートを真空成形型により予め立体形状に成形する真空成形工程を前記一体化工程の前に備える、請求項10に記載の加飾樹脂成形品の製造方法。
- 前記真空成形工程において前記加飾シートを加熱する工程を含む、請求項11に記載の加飾樹脂成形品の製造方法。
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