JP2019122816A - 神経疾患を検出するためのシステムおよび方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】神経障害の診断のために被験者の眼球運動を検出するシステムおよび方法を提供する。【解決手段】本方法は、マイクロサッカードの方向、マイクロサッカードの速度、マイクロサッカードの大きさ、最大マイクロサッカードの速度と大きさとの関係、マイクロサッカードの継続時間、およびマイクロサッカード間の間隔のような、1以上のパラメータを決定するために、被験者の眼球運動を追跡するステップと、追跡した眼球運動からマイクロサッカードを特定するステップと、特定したマイクロサッカードの、マイクロサッカード動特性を特徴付けるステップとを含む。本方法は、1以上の決定したパラメータを対応するコントロールのパラメータと比較するステップ、1以上の決定したパラメータと対応するコントロールのパラメータとの間の差異を決定するために比較を評価するステップ、および評価に基づいた神経疾患の診断を含むレポートを作成するステップも含む。【選択図】図1
Description
関連出願の相互出願
この出願は、全ての目的のために参照によってこの中に取り込まれた、2013年5月31日に出願された米国仮特許出願第61/829,898号の利益を主張する。
この出願は、全ての目的のために参照によってこの中に取り込まれた、2013年5月31日に出願された米国仮特許出願第61/829,898号の利益を主張する。
本出願は、神経疾患を検出するために眼球運動を監視することを対象とする。特に、本出願は、アルツハイマー病および軽度認識機能障害のような、神経障害または神経変性疾患を検出するためにマイクロサッカードを分析することを対象とする。
アルツハイマー病(AD)は、認知症の症例の50〜70パーセントの割合を占める、認知症の最も一般的な形である。記憶喪失および認識機能障害は、アルツハイマー病の初期段階では軽度であるが、病気が進行するにつれて、患者は会話をし、環境に対応する能力を含む、基本的な認識能力を失う。それゆえに、病気の進行および治療効果についての簡素な非侵襲性の測定に対する強い要求がある。軽度認識機能障害(MCI)を有する人々は、健康な高齢者よりもアルツハイマー病を発症するリスクが高いので、特に、早期の診断ツールが必要とされる。
本開示は、アルツハイマー病(AD)のような神経疾患の診断のために被験者の眼球運動を検出するシステムおよび方法を提供する。ある実施形態では、方法は、1以上のパラメータを決定するために、被験者の眼球運動を追跡すること、前記追跡した眼球運動からマイクロサッカードを特定すること、前記特定したマイクロサッカードのマイクロサッカード動特性を特徴付けることを含む。これらのパラメータは、マイクロサッカードの方向、マイクロサッカードの速度、マイクロサッカードの大きさ、最大マイクロサッカードの速度と大きさとの関係、マイクロサッカードの継続時間、およびマイクロサッカード間の間隔を含む。本方法は、前記1以上の決定したパラメータを健康な被験者の対応する健康なパラメータと比較すること、前記1以上の決定したパラメータとアルツハイマー病の存在を示す前記対応する健康なパラメータとの間の統計学的差異を決定するために前記比較を評価すること、および前記評価に基づいたアルツハイマー病の診断を含むレポートを作成することも含む。
別の実施形態では、本開示は、被験者のアルツハイマー病(AD)を診断する方法を提供する。本方法は、被験者の眼球運動を追跡すること、および追跡した眼球運動からマイクロサッカードを特定することを含む。本方法は、さらに、それぞれのマイクロサッカードについて、マイクロサッカードの方向を含む1以上の動特性を特徴付けることを含む。本方法は、さらに、1以上の特徴付けられた動特性を健康な被験者の対応する健康なマイクロサッカード動特性と比較すること、および、この比較から、アルツハイマー病の存在を決定するために、1以上の決定した動特性と対応する健康なマイクロサッカード動特性との間の差異を評価することを含む。本方法は、さらに、1以上の決定した動特性と対応する健康なマイクロサッカード動特性との間の差異に基づいた、患者のアルツハイマー病に関する1以上の診断を含むレポートを作成することを含む。アルツハイマー病の存在を示す差異の1つは、対応する平均の健康的なマイクロサッカードの方向よりも水平が著しく少ない、平均的なマイクロサッカードの方向であってもよい。アルツハイマー病の存在を示す複数の差異は、対応する健康なマイクロサッカード動特性と著しくは異ならない、マイクロサッカードの速度、マイクロサッカードの大きさ、最大マイクロサッカードの速度と大きさとの関係、マイクロサッカードの継続時間、およびマイクロサッカード間の間隔のうちの1以上を含んでもよい。診断は、本方法を使用して得られた以前の統計学的差異と比較した差異に基づいた、アルツハイマー病の進行、およびアルツハイマー病の処置に対する効果のうちの1つまたは両方を含んでもよい。
別の実施形態では、本開示は、被験者の神経疾患を検出する方法を提供する。本方法は、追跡した被験者の眼球運動から眼球運動の軌跡を得ること、および眼球運動の軌跡の複数のマイクロサッカードを特定することを含む。本方法は、さらに、複数のマイクロサッカードの方向の分布を含む、もう1つのマイクロサッカード動特性を特徴付けることを含む。本方法は、さらに、対応するコントロールのマイクロサッカード動特性と比較したマイクロサッカード動特性間の1以上の差異を評価すること、および差異に基づいた神経疾患に関する1以上の診断を有するレポートを作成することを含む。複数のマイクロサッカードを特定することは、1以上の矩形波眼球運動を特定することを含んでもよい。動特性は、それぞれの矩形波眼球運動のインデックスを含んでもよい。マイクロサッカードの方向の分布は、水平からの角度のずれとして測定された、それぞれの特定したマイクロサッカードの方向を含む。差異の1つは、水平からのマイクロサッカードの方向の分布の平均のずれであってもよい。
コントロールのマイクロサッカード動特性は、健康な被験者から得られていてもよく、コントロールのマイクロサッカードの方向の分布を含んでもよい。差異の1つは、コントロール分布からのマイクロサッカードの方向の分布のずれであってもよい。1以上の差異は、1以上の動特性が対応するコントロールのマイクロサッカード動特性と異なる、大きさを表す数的差異を含んでもよい。診断は、被験者の以前の差異と比較した差異に基づいた、アルツハイマー病の進行、およびアルツハイマー病の処置に対する効果のうちの1つまたは両方を含んでもよい。本方法は、さらに、被験者の眼球の測定可能なマイクロサッカードを誘発するための視覚刺激を表示することを含んでもよく、眼球運動の軌跡を得ることが視覚刺激中に被験者の眼球運動を追跡することによって達成される。
別の実施形態では、本開示は、被験者の眼球運動から眼球運動の軌跡を記録可能な視線追跡装置に操作可能に接続されたホストを含むシステムを提供する。ホストは、視線追跡装置から眼球運動の軌跡を受信し、眼球運動の軌跡から複数のマイクロサッカードを特定し、それぞれのマイクロサッカードの、水平からの角度のずれとして測定された方向を含む、1以上の動特性を測定するために構成された少なくとも1つのプロセッサを有していてもよい。プロセッサは、さらに、1以上の動特性のそれぞれを健康な被験者の対応する健康なマイクロサッカード動特性と比較し、1以上の決定した動特性と対応する健康なマイクロサッカード動特性との間の、神経疾患の存在を示す1以上の統計学的差異を評価するよう構成していてもよい。プロセッサは、評価に基づいた神経疾患に関する1以上の診断を含むレポートを作成するよう構成していてもよい。プロセッサは、さらに、統計学的差異が正常な限界値の範囲内にあるかどうかを決定することによって1以上の統計学的差異を評価するよう構成していてもよく、診断は、統計学的差異が正常な限界値の範囲外にあるならば、神経疾患が存在する可能性がある表示を含んでもよい。プロセッサは、さらに、神経疾患の進行、および神経疾患の処置に対する効果のうちの1つまたは両方を特徴付けるために、統計学的差異を対応する以前の統計学的差異と比較することによって統計学的差異を評価するよう構成していてもよい。1以上の診断は、進行および効果のうちの1つまたは両方を含んでもよい。神経疾患は、アルツハイマー病であってもよい。
本発明に従うシステムは、視線追跡装置、および視線追跡装置に操作可能に接続されたホストを含む。視線追跡装置は、眼球運動の軌跡を検出することができ、ホストは、視線追跡装置から眼球運動の軌跡を受信するよう構成されている。ホストは、さらに、マイクロサッカードの方向、マイクロサッカードの速度、マイクロサッカードの大きさ、最大マイクロサッカードの速度と大きさとの関係、マイクロサッカードの継続時間、およびマイクロサッカード間の間隔を含む1以上のパラメータを決定するために、検出した眼球運動の軌跡からマイクロサッカードを特定し、特定したマイクロサッカードのマイクロサッカード動特性を特徴付けるよう構成されている。ホストは、1以上の決定したパラメータを健康な被験者の対応する健康なパラメータと比較し、1以上の決定したパラメータと、アルツハイマー病の存在を示す対応する健康なパラメータとの間の統計学的差異を決定する比較を評価し、評価に基づいたアルツハイマー病の診断を含むレポートを作成するよう構成されている。
本発明の前述および他の、態様および利点は、以下の説明から明らかになるだろう。明細書において、その一部分を形成し、本発明の望ましい実施形態が示された添付図面に対して参照が行われる。そのような実施形態は、必ずしも本発明の全範囲を表さないが、この中で本発明の範囲を解釈するために、特許請求の範囲に対して、参照が行われる。
眼球は、固視の間、完全にはじっとしていない。むしろ、人間は凝視を固定するとき、実際には、その時間の80%の間、眼球を固定するのみである一方、サッカード(両方の眼球の同一方向での急速かつ同時の移動)、およびマイクロサッカード(大抵の場合、大きさにおいて1度よりも小さい、固定中の各瞬間に数回生じる急速な無意識の衝動性眼球運動)はその時間の残りの20%の間生じる。固定的眼球運動全体(すなわち、サッカードおよびマイクロサッカードの両方)は、良好な空間視力を増進させる。さらにマイクロサッカードを参照すると、これらの急速な小さい大きさの無意識の眼球運動は視覚減退を弱め、早期視覚システムにおいて強い神経系の過渡信号を作成する。マイクロサッカードは、視野闘争の知覚フリップを推進してもよい。さらに、マイクロサッカードの速度および方向は注意によって変更され、したがって豊かな時空間的動特性を発生させる。特定の神経障害では、計画された固定は、特徴がある異常な固定的眼球運動をもたらす。上に述べたように、正常な固定が病的な固定とどのように異なるのかを決定することは、早期に援助する可能性、および差別化する、神経疾患の非侵襲性の診断、およびその進行および処置に対する効果の定量化を有する。
最も一般的なタイプのサッカードの侵入は、矩形波眼球運動(SWJ)として言及される。矩形波眼球運動は、固定ターゲットから離れるように眼球を動かしそのすぐ後にターゲットに向かう修正サッカードが続く1つの小さい水平サッカードの動きによって特徴付けられている。矩形波眼球運動は、進行性核上まひ(PSP)のような神経疾患によく見られる。しかしながら、それらは、正常な被験者にも一般的である。例えば、内容全体が参照によってこの中に取り込まれた米国特許第8,348,428号明細書には、小さいターゲットの固視中の被験者の眼球運動の中で矩形波眼球運動を自動的に特定するプロセスが記載されている。その結果は、矩形波眼球運動が進行性核上まひ患者および健康な被験者の両方に一般的であるということを示す。しかしながら、(矩形波眼球運動の速度、大きさ、矩形波眼球運動の一部分である小さいサッカードの割合、矩形波眼球運動のサッカード間の平均的な間隔、サッカードの速度、矩形波眼球運動の中の最大サッカードの速度、矩形波眼球運動の中の対になったサッカード間での方向の差異の標準偏差、矩形波眼球運動の中の水平とサッカードの方向との間の差異の標準偏差のような)いくつかの矩形波眼球運動のパラメータは、進行性核上まひのグループの中で異なることが分かる。結果として、矩形波眼球運動の客観的な特性評価により、様々な眼球運動の疾病の鑑別診断の強力なツールを提供することができる。
過去の研究により、眼球運動の疾病に関してサッカードの眼球運動および矩形波眼球運動が調べられたが、アルツハイマー病(AD)および軽度認識機能障害(MCI、記憶喪失症の軽度認識機能障害(aMCI)を含んでもよい)のような、様々な眼球運動の疾病において、マイクロサッカードの特性を調べるための研究はあまり行われていなかった。本発明は、アルツハイマー病および/または軽度認識機能障害を検出するために、眼球運動、および特に被験者のマイクロサッカードを監視する方法およびシステムを提供する。一般に、本方法は、神経疾患(例えばアルツハイマー病または軽度認識機能障害)を示すマイクロサッカードのような異常な固定的眼球運動を決定すること、および/または、疾病の進行および/または処置に対する効果を決定するために異常であることを定量化することを含む。さらに具体的には、システムおよび方法は、アルツハイマー病および/または軽度認識機能障害の鑑別診断だけでなく、疾病の進行、および/または処置に対する効果のために、被験者のマイクロサッカードを測定すること、および、マイクロサッカードの方向、マイクロサッカードの速度、マイクロサッカードの大きさ、最大マイクロサッカードの速度と大きさとの関係、マイクロサッカードの継続時間、および/またはマイクロサッカード間の間隔のような、マイクロサッカードのパラメータおよび動特性を分析することを含む。
図1は、本発明に従う、アルツハイマー病および/または軽度認識機能障害の鑑別診断のために眼球運動を非侵襲的に監視するための方法10を示す。図4に示し以下で説明するように、方法10は、システム26を使用して実行できる。図1に示すように、方法10は、患者に視覚刺激を表示することを含むことができる(プロセスブロック12)。例えば、視覚刺激は、被験者の眼球から約40センチメートル離れたディスプレイスクリーンに表示することができる。視覚刺激の表示は、5点較正シーケンスから開始することができ、その後、スクリーンの中心で小さい固定十字(例えば1度)の表示が行われる。固定十字は、約20秒間表示したままにすることができ、可能な限り正確に固定十字を見るように被験者に指示することができる。この時間中、被験者の眼球運動は、例えば以下で説明される視線追跡装置で追跡することができる(プロセスブロック14)。マイクロサッカードは、例えば客観的な検出アルゴリズム(例えば、Engbert and Kliegl,2003;Martinez−Conde,Macknik,Hubel,2000)を用いて、追跡した眼球運動から特定することができる(プロセスブロック16)。マイクロサッカード動特性は、特定したマイクロサッカードに基づいて、特徴付けることができ、かつ/または測定することができる(プロセスブロック18)。このようなマイクロサッカード動特性は、マイクロサッカードの方向、マイクロサッカードの速度、マイクロサッカードの大きさ、最大マイクロサッカードの速度と大きさとの関係、マイクロサッカードの継続時間、および/またはマイクロサッカード間の間隔を含むことができるが、これらに限定されない。
いくつかの実装例では、プロセスブロック16,18は、矩形波眼球運動を特定すること、および特徴付けることを(それぞれ)さらに含むこともできるし、または代替的に(それぞれ)含むこともできる。一般には、上で説明したように、矩形波眼球運動は、固定ターゲットから離れるように眼球を動かす1つの小さいサッカードと、短時間後、ターゲットの方に戻るように向けられた2番目の修正サッカードとの組み合わせとして規定することができる。さらに具体的には、矩形波眼球運動は、以下の3つの規定した特徴を有する一対のサッカードであることが当該技術分野で知られている。
(1)2つのサッカードは反対方向、またはほぼ反対方向を有する。
(2)両方のサッカードは、等しい大きさ、またはほぼ等しい大きさを有する。
(3)2つのサッカードは、短い間隔で区切られている。
矩形波眼球運動を特定し特徴付けるための例のプロセスは、内容全体が参照によってこの中に取り込まれた、米国特許第8,348,428号明細書に記載されている。このプロセスは、既定のサッカードのペア(すなわち、一対の連続したサッカード)が、上で説明された矩形波眼球運動の3つの規定した特徴に基づいた「理想的な矩形波眼球運動」に対して、どのぐらい類似しているかを測定し、理想的な矩形波眼球運動に対するその測定のためにサッカードの対にスコアまたは「インデックス」を与える。サッカードの対の矩形波眼球運動のインデックスが所定の閾値よりも大きいならば、潜在的な矩形波眼球運動として特徴付けてもよい。
(1)2つのサッカードは反対方向、またはほぼ反対方向を有する。
(2)両方のサッカードは、等しい大きさ、またはほぼ等しい大きさを有する。
(3)2つのサッカードは、短い間隔で区切られている。
矩形波眼球運動を特定し特徴付けるための例のプロセスは、内容全体が参照によってこの中に取り込まれた、米国特許第8,348,428号明細書に記載されている。このプロセスは、既定のサッカードのペア(すなわち、一対の連続したサッカード)が、上で説明された矩形波眼球運動の3つの規定した特徴に基づいた「理想的な矩形波眼球運動」に対して、どのぐらい類似しているかを測定し、理想的な矩形波眼球運動に対するその測定のためにサッカードの対にスコアまたは「インデックス」を与える。サッカードの対の矩形波眼球運動のインデックスが所定の閾値よりも大きいならば、潜在的な矩形波眼球運動として特徴付けてもよい。
図1を参照すると、上述した1以上のマイクロサッカード動特性(および/または矩形波眼球運動の動特性)は、「正常なレベル」と考えられている、健康な被験者の動特性と比較でき(プロセスブロック20)、その後、このような比較が評価される(プロセスブロック22)。比較の評価は、(例えば、著しい、または著しくない差異によって決定されるように、正常な限界値の範囲内または範囲内ではない)統計学的差異を評価すること、差異(すなわち数的差異)の大きさを定量化すること等を含むことができるが、これらに限定されない。比較(プロセスブロック20)および評価(プロセスブロック22)は、さらに、以下の詳細な例の研究に対して一般的に説明される。評価に続いて、評価に基づいた診断および/または他の情報を提供するレポートを(例えば、記録して、記憶して、および/または表示して)作成できる(プロセスブロック24)。例えば、レポートは、眼球運動の疾病(すなわち、アルツハイマー病または軽度認識機能障害)の存在または不存在、疾病の感受性を表す異常であることの定量化、進行、深刻度、および/または処置または治療に対する効果等を指定することができる。
例えば、マイクロサッカードの方向は、健康な被験者と比べて、アルツハイマー病、または記憶喪失症の軽度認識機能障害を有する被験者において著しく異なる。詳細には、平均的なマイクロサッカードの方向は、他の要因を検討すると、より小さいずれがなお顕著であっても、水平から著しくずれていてもよいし、または健康な被験者のそれから20度以上ずれていてもよい。例の研究は、この関係を明示するために実行された。例の研究は、3つの被験者の母集団、すなわち、記憶喪失症の軽度認識機能障害を有する患者の母集団、アルツハイマー病を有する患者の母集団、および年齢を適合させた正常な被験者の母集団を含めた。アルツハイマー病の患者は、眼科、または他の精神神経の疾患を有することなく深刻度を抑制するために、軽度のアルツハイマー病に悩まされた。年齢または性別によってグループの差異がない全ての被験者は、正常、または正常に矯正された視力を有し、それぞれの被験者は、実験中、最低50のマイクロサッカードを作成した。2、3のケースが、(ブラインドであり、かつプラセボを対照とした)アルツハイマー病の投薬治療の臨床試験に参加したが、患者の多くは、抗認知症の投薬治療を行わなかった。参加者は、アルツハイマー病を有する18の被験者(4人は男性)(60〜83歳、平均72±9歳)、および記憶喪失症の軽度認識機能障害を有する15の被験者(5人は男性)(59〜91歳、平均76±11歳)、21の、年齢および教育を適合させた健康なコントロール(9人は男性、60〜93歳、平均73±9歳)からなっている。疾病の推定継続期間および日常生活動作(ADL)スケールによって自主的に測定された度合いを含む被験者の全ての臨床的な特性は、表1にまとめられている。
視覚刺激は、被験者から40センチメートル離れたPCスクリーンに表示された(プロセスブロック12)。実験は、5点較正シーケンスから開始し、その後、スクリーンの中心で小さい固定十字の表示(1度)が行われる。固定十字は、20秒間画面上に残ったままであり、被験者は、可能な限り正確にそれを見ることが要求された。これが4回繰り返された。眼球運動は、220Hzのサンプリング速度(分解能0.01°二乗平均)で、両眼でEye See Camによって記録された(プロセスブロック14)。
マイクロサッカードは、客観的な検出アルゴリズムにより自動的に特定された(プロセスブロック16)(詳細は(Engbert and Kliegl、2003)を参照。)。眼球の位置が両眼で記録された被験者において、記録された動きの潜在的なノイズの量は、両眼のマイクロサッカード(すなわち、両方の眼球の1つのデータサンプルの、重なりが最小限であるマイクロサッカード)のみを考慮することによって減少した(Engbert、2006)。いくつかのマイクロサッカードの後には、外転させる方向に動かす眼球に対して、しばしばより目立った、動的な行き過ぎと呼ばれる、高速の、小さい、反対方向に向けられた、サッカードの眼球運動が続く。先行するマイクロサッカードの後の20ミリ秒未満の間起こった動的な行き過ぎは、先行するマイクロサッカードの一部分として解釈された。すなわち、前のマイクロサッカードは、そのものを別々のマイクロサッカードとして見なしていない動的な行き過ぎを含むよう修正された。
マイクロサッカードの特定は、マイクロサッカードの特定の前に、部分的な瞳孔の閉塞がノイズレベルの増加につながる可能性があるいかなるデータの時間をも除去することによって研究において改善された。このような時間は、(具体的には、25度/秒位の小さい時間は除去できるが、1000度/秒以上の)眼球運動のデータにおける高速度のスパイクを特定することによって自動的に特定された。2つの時間が25よりも少ないサンプルによって区切られたとき、それらは、2つの元々の時間を分離する間隔を含む単一の時間に統合できる。
眼球運動の動特性の特性評価は、分析に矩形波眼球運動を含めることによって上で説明されたように改善された。矩形波眼球運動は、5度までの全ての個々のサッカードを最初に特定することによって特定された(Otero−Millan,Serra,et al.,2011)。5度大きい大きさの閾値が、健康な被験者において以前にレポートされた矩形波眼球運動の大きさの範囲(0.1〜4.1度;(Abadi and Gowen,2004))を含むよう選択され、患者における潜在的により大きい矩形波眼球運動の大きさ(Otero−Millan,Serra,et al.,2011)を許容するよう選択された。その後、サッカードの対は、上で説明した矩形波眼球運動の3つの規定した特徴に基づいてインデックスされた。
a)第1および第2のサッカードの方向の相違、
b)第1および第2のサッカードの大きさの類似性、および
c)それぞれのサッカードの対に対して単一の、連続した、可変の、第1および第2のサッカードの時間的な近接。
サッカードの対の矩形波眼球運動のインデックスが所定の閾値(Otero−Millan,Serra,et al.,2011)よりも大きかったならば、その対は、潜在的な矩形波眼球運動に分類された。
a)第1および第2のサッカードの方向の相違、
b)第1および第2のサッカードの大きさの類似性、および
c)それぞれのサッカードの対に対して単一の、連続した、可変の、第1および第2のサッカードの時間的な近接。
サッカードの対の矩形波眼球運動のインデックスが所定の閾値(Otero−Millan,Serra,et al.,2011)よりも大きかったならば、その対は、潜在的な矩形波眼球運動に分類された。
その後、特定したマイクロサッカードは、特徴付けられた(プロセスブロック18)。図2Aから図2Cは、アルツハイマー病の母集団(図2A)、記憶喪失症の軽度認識機能障害の母集団(図2B)、および健康な母集団(図2C)において、(太線200,205,210で示された)マイクロサッカードの方向を示す極性ヒストグラムである。図3Aは、アルツハイマー病の母集団が線300によって表され、記憶喪失症の軽度認識機能障害の母集団が線305によって表され、健康な母集団が線310によって表された、3つの母集団に対する増加する水平からのずれにおけるマイクロサッカードの分布の線グラフである。図3Bは、グループ320によって表されたアルツハイマー病の母集団、グループ325によって表された記憶喪失症の軽度認識機能障害の母集団、グループ330によって表された健康な母集団を有する、水平からのずれとして平均的なマイクロサッカードの方向を示すずれのグラフである。結果は、大部分が全ての被験者の母集団を横断する水平なマイクロサッカードの方向にもかかわらず、傾いたマイクロサッカード(すなわち、水平が少ないマイクロサッカード)が、年齢を適合させた健康な被験者よりも、アルツハイマー病および記憶喪失症の軽度認識機能障害の被験者において、より多く見られるということを示す。さらに、アルツハイマー病、または記憶喪失症の軽度認識機能障害の被験者と、健康な被験者との間のマイクロサッカードの方向における差異は、矩形波眼球運動を形成するそれらのマイクロサッカードにまで及んだ。以前の研究により、凝視の中心から離れるより大きなマイクロサッカードが、修正するための戻しのマイクロサッカード(Otero−Millan,Macknik,et al.,2011;Otero−Millan,Serra,et al.,2011)を引き起こす、マイクロサッカードから矩形波眼球運動までの連続したつながりが提案された。本結果は、この仮説と一致し、マイクロサッカードおよび矩形波眼球運動が、健康な脳および神経疾患の両方における共通の発生部を共有するということを提案する。
対照的に、マイクロサッカードの大きさおよび速度、および最大マイクロサッカードの速度と大きさとの関係は、3つの被験者の(すなわち、アルツハイマー病の、記憶喪失症の軽度認識機能障害の、健康な)グループの中で比較できる。マイクロサッカードの継続時間、サッカード間の間隔、および他のマイクロサッカード動特性は、矩形波眼球運動の一部分である固定的なサッカードの速度、大きさ、および割合と同様に、3つのグループの中で等しい(かつ、比較できる可変性を有する。)。この発見は、疾病(Garbutt et al.,2008;Yang et al., In Press;Yang et al.,2011;しかし、Simic et al.,2009を参照。)の深刻度を抑制するために、軽度認識機能障害またはアルツハイマー病の患者における脳幹の眼球運動の機能障害の欠如と一致する。
いくつかの実装例では、全ての上述の動特性(すなわち、有意な統計学的差異、および有意でない統計学的差異)は、眼球運動の疾病(すなわち、アルツハイマー病または軽度認識機能障害)、疾病の感受性、進行、深刻度、および/または処置に対する効果等の存在または不存在を決定するために、まとめて評価することができる。結果的に、水平が著しく少ないマイクロサッカードの方向、しかし、正常な(すなわち、著しくは異ならない)マイクロサッカードの大きさ、速度、最大マイクロサッカードの速度と大きさとの関係、マイクロサッカードの継続時間、およびサッカード間の間隔の評価は、アルツハイマー病または軽度認識機能障害の診断をもたらす。この評価は、さらに、(例えば、被験者の以前に追跡したマイクロサッカード動特性が比較のために利用可能であるならば、)アルツハイマー病または軽度認識機能障害の進行、処置に対する効果等を決定するために、健康なレベルと比較して、マイクロサッカードの傾斜を定量化することができる。したがって、作成したレポートは、進行、および/または処置に対する効果についての、診断および評価を詳述することができる。
さらに、上述の方法は、上述の評価を支援するために、年齢、性別、教育、ミニメンタルステート検査(MMSE)の結果、および/または日常生活動作(ADL)のような人口統計を含む、被験者に関する追加の入力を受信することを含むことができる。例えば、表1は、本発明の方法を実行する研究による、健康な被験者(「コントロール」)、軽度認識機能障害の被験者、およびアルツハイマー病の被験者の人口統計、およびマイクロサッカード動特性の比較を示す。下表の中で詳述した、人口統計、特性、および/または統計比較のいずれかまたは全ては、作成したレポートの中で表示してもよい。
図4は、神経疾患を診断するために、被験者28の眼球運動を検出し分析するための、本発明にかかるシステム26を示す。システム26は、上述の方法10に従って使用できる。図4に示すように、システム26は、視線追跡装置32、ディスプレイ34、およびユーザインターフェース36に操作可能に接続されたホスト30を含むことができる。ホスト30は、持続性コンピュータの読み出し可能な媒体(メモリ)42から読み込んだ1以上のコンピュータプログラム40の制御下で操作する1以上のプロセッサ38を含むことができる。ここで使用されるように、コンピュータプログラム40によって実行されるステップに対する参照は、例えば、上述の本発明の方法10のプロセスブロックに従うそのステップを実行するプロセッサ38に対する参照でもある。本発明とともに使用するための例の追跡装置32は、SR研究所によるEyeLink II、またはセンソモトリックインスツルメンツ(SensoMotoric Instruments)によるIVIEW X(商標)HI−SPEED 1250追跡システムのような他の均等な視線追跡システムを含むことができる。
システム26は、ディスプレイ34を通して被験者28に視覚刺激を表示することによって操作できる。例えば、ディスプレイプロセッサ38Aのようなプロセッサ38の1つは、1以上の記憶されたイメージまたはビデオのファイル44をメモリ42から読み出すことができ、ディスプレイ34を用いて被験者28にイメージ/ビデオを表示することができる。イメージ/ビデオが被験者28に表示されるとき、視線追跡装置32は、例えば、上述したプロセスブロック14に従って、被験者の眼球46の位置および動きを検出することができる。例えば、上述したプロセスブロック16に対して、マイクロサッカードの特定は、1以上のプロセッサ38によって実行できる。眼球運動が客観的、かつ非侵襲的に監視される例のプロセスが、内容全体が参照によってこの中に取り込まれた米国特許第7,857,452号明細書に記載されている。一般に、このプロセスは、例えば、追跡プロセッサ38Bを使用して、被験者の眼球の位置を追跡すること、および、例えば、マイクロサッカードのプロセッサ38Cを使用して、眼球の位置の軌跡からマイクロサッカードを検出することを含む。眼球の位置の軌跡から(例えばビデオ、眼球のコイル、光学的な、または他の適した追跡方法から)客観的にマイクロサッカードを検出するための例のアルゴリズム(すなわち、コンピュータプログラム40の一部分)は、参照によってこの中に取り込まれたMartinez−Conde and Macknikアルゴリズム(参照によってこの中に取り込まれた、Martinez−Conde S.,Macknik S.L.,Hubel D.H.(2000)Nature Neuroscience)、およびEngbertアルゴリズム(参照によってこの中に取り込まれた、Engbert R.,Kliegl R.(2003)Vision Res 4:1035−1045)を含む。
さらに、例えば上述したプロセスブロック18〜22に対するマイクロサッカード動特性の特性評価および分析は、マイクロサッカードのプロセッサ38C、統計のプロセッサ38D、および/または比較部38Eのような1以上のプロセッサ38によって実行できる。いくつかの実装例では、追加のプロセッサ38は、矩形波眼球運動の特定および分析を実行するために含めることができる。さらに、例えば上述したプロセスブロック24に対するレポートの作成は、レポートを発するプロセッサ38Fのような1以上のプロセッサ38によって実行でき、例えば、ユーザインターフェース36を用いてユーザに指示されるように、レポートは、メモリ42の中のファイル44に記憶され、ディスプレイ34、または別個のディスプレイに表示され、またはユーザに対して別の適した方法で出力されてもよい。
本発明は、1以上の望ましい実施形態に関して記載され、明示的に述べたもののほかに、多くの均等形態、代替形態、変形形態、および、修正形態が考えられ、本発明の範囲内であることが理解されるべきである。
Claims (20)
- アルツハイマー病および軽度認知障害の1つである、被験者の眼球運動疾患の眼球運動を分析する方法であって、
視線追跡装置から前記被験者の追跡された眼球運動を受信するステップと、
追跡された前記眼球運動からマイクロサッカードを識別するステップと、
識別された前記マイクロサッカードのマイクロサッカード方向を含むダイナミクスを特徴付けるステップと、
特徴付けされた前記ダイナミクスを対応するマイクロサッカードダイナミクスと比較するステップと、
特徴付けされた前記ダイナミクスと対応する前記マイクロサッカードダイナミクスとの間の差異を決定するための前記比較を評価するステップと、
前記評価に基づいて前記被検者の前記眼球運動疾患に関連する診断を含むレポートを作成するステップと、
を備える方法。 - 前記特徴付けされた前記ダイナミクスを対応するマイクロサッカードダイナミクスと比較するステップが、前記特徴付けられた前記ダイナミクスにおける平均マイクロサッカード方向と、対応する前記マイクロサッカードダイナミクスにおける平均マイクロサッカード方向とを比較するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 対応する前記マイクロサッカードダイナミクスは健康な被験者からのものであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
- 前記レポートが、前記特徴付けされた前記ダイナミクスにおける前記平均マイクロサッカード方向が対応する前記マイクロサッカードダイナミクスにおける前記平均マイクロサッカード方向よりも著しく水平方向が狭い場合に、前記眼球運動疾患が前記被験者に存在するという診断を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 前記レポートが、前記差異に基づいた前記被験者の前記眼球運動疾患の重症度の診断を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 前記レポートが、前記差異に基づいた前記被験者の前記眼球運動疾患に対する感受性の診断を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 対応する前記マイクロサッカードダイナミクスは、あらかじめ前記被験者から追跡されていることを特徴とする請求項2に記載の方法。
- 前記レポートが、前記差異の大きさに基づいて、前記眼球運動疾患の進行および眼球運動疾患の治療への応答のうちの1つに関連する診断を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
- 前記ダイナミクスはさらに、前記マイクロサッカードの大きさ、前記マイクロサッカードの速度、前記マイクロサッカードのピークの速度と大きさの関係、前記マイクロサッカードの持続時間、およびインターサッカード間隔のうちの1つまたは複数を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
- 前記追跡された眼球運動を受信するステップが、両眼記録された眼球運動を受信するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記被験者に視覚刺激を提示するステップをさらに備える請求項1に記載の方法。
- 前記被験者が前記視覚刺激に固着するに応じて前記被験者の眼球運動を追跡するステップをさらに備える請求項11に記載の方法。
- 前記マイクロサッカード方向が水平からの偏差として測定されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- ホスト装置のディスプレイを通して前記レポートを表示するステップ、および前記レポートを前記ホスト装置のメモリに格納するステップのうちの1つをさらに備える請求項1に記載の方法。
- アルツハイマー病および軽度認知障害の1つである、被験者の眼球運動疾患の眼球運動を分析する方法であって、
視線追跡装置から前記被験者の追跡された眼球運動を受信するステップと、
追跡された前記眼球運動からマイクロサッカードを識別するステップと、
水平からの偏差として識別されたマイクロサッカードの平均マイクロサッカード方向を測定するステップと、
前記水平方向からの偏差と、閾値、水平方向からの以前の偏差、および水平方向からの通常の偏差の1つとを比較するステップと、
前記比較に基づいて前記被験者の眼球運動疾患に関連する診断を含むレポートを作成するステップと、
を備える方法。 - 前記比較するステップは、水平からの偏差と水平からの正規偏差との間の差異を決定するステップを含み、前記水平からの正規偏差は、正常な被験者の眼球運動から得られることを特徴とする請求項15に記載の方法。
- 前記レポートが、前記差異が閾値以上である場合に前記眼球運動疾患が前記被験者に存在するという診断を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
- 前記レポートが、前記差異に基づく眼球運動疾患の重症度および感受性のうちの1つの診断を含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
- 前記比較するステップは、水平からの偏差と水平からの以前の偏差との間の差異を決定するステップを含み、前記水平からの以前の偏差は、前記被験者の以前に追跡された眼球運動から得られることを特徴とする請求項15に記載の方法。
- 前記レポートが、前記差異に基づく前記眼球運動疾患の進行および治療への応答のうちの1つの診断を含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。
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