JP7298509B2 - 状態推定装置 - Google Patents

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Description

ここに開示する技術は、対象者の状態を推定する状態推定装置に関する。
特許文献1には、車両の運転者の異常を検出する車両制御装置が開示されている。この車両制御装置は、車両の運転者の体温を計測する体温計測部と、車両の走行状態が異常であるか否かを判定する走行状態判定部と、体温計測部の計測結果および走行状態判定部の判定結果に基づいて、車両を制御する車両制御部とを有する。
特開2019-73105号公報
しかしながら、特許文献1の装置では、発熱を伴わない異常状態を推定することができない。そのため、片麻痺や同名半盲などの身体の左右の片側に不自由さを感じる片側異常状態を推定することができない。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、身体の左右の片側に不自由さを感じる片側異常状態を推定することにある。
ここに開示する技術は、対象者の状態を推定する状態推定装置に関する。この状態推定装置は、前記対象者のサッケードを検出するサッケード検出部と、予め定められた推定期間内における前記対象者のサッケードの振幅が予め定められた小振幅閾値以下であり、且つ、前記推定期間内における前記対象者のサッケードの頻度が予め定められた高頻度閾値以上である場合に、前記対象者の状態が身体の左右の片側に不自由さを感じる片側異常状態であると推定する推定部とを備える。
本願発明者は、鋭意研究の結果、対象者の状態が片側異常状態になると、対象者のサッケードの振幅が正常時よりも小さくなり、且つ、対象者のサッケードの頻度が正常時よりも高くなることを見出した。したがって、推定期間内の対象者のサッケードの振幅と小振幅閾値との比較結果と、推定期間内の対象者のサッケードの頻度と高頻度閾値との比較結果とに基づいて、身体の左右の片側に不自由さを感じる片側異常状態を推定することができる。
前記状態推定装置において、前記推定部は、前記サッケードの振幅が前記小振幅閾値以下であり、且つ、前記サッケードの頻度が前記高頻度閾値以上ではない場合に、前記対象者の状態が注意機能低下状態であると推定するように構成されてもよい。
本願発明者は、鋭意研究の結果、対象者の状態が片側異常状態または注意機能低下状態になると、対象者のサッケードの振幅および頻度の少なくとも一方が正常時よりも低下することを見出した。したがって、推定期間内の対象者のサッケードの振幅と小振幅閾値との比較結果と、推定期間内の対象者のサッケードの頻度と高頻度閾値との比較結果とに基づいて、片側異常状態と注意機能低下状態とを区別して推定することができる。
前記状態推定装置は、注意度検出部を備えてもよい。前記対象者は、車両を運転する運転者であってもよい。前記注意度検出部は、前記車両の外部環境における注意度を検出するように構成されてもよい。前記推定部は、前記注意度検出部により検出された前記注意度と、前記サッケードの振幅および頻度とに基づいて、前記対象者の状態が注意機能低下状態であると推定するように構成されてもよい。
本願発明者は、鋭意研究の結果、運転者の状態が注意機能低下状態になると、車両の外部環境における注意度が低注意度である場合に、運転者のサッケードの頻度が正常時よりも低くなり、車両の外部環境における注意度が高注意度である場合に、運転者のサッケードの振幅が正常時よりも小さくなることを見出した。したがって、注意度検出部により検出された注意度と、推定期間内の対象者のサッケードの振幅および頻度とに基づいて、注意機能低下状態を推定することができる。
前記状態推定装置において、前記推定部は、前記注意度検出部により検出された前記注意度が低注意度である場合において、前記サッケードの振幅が前記小振幅閾値以下であり、且つ、前記サッケードの頻度が前記高頻度閾値以上である場合に、前記対象者の状態が前記片側異常状態であると推定し、前記サッケードの頻度が予め定められた低頻度閾値以下である場合に、前記対象者の状態が前記注意機能低下状態であると推定するように構成されてもよい。
前記の構成では、注意度検出部により検出された注意度が低注意度である場合に、推定期間内の対象者のサッケードの振幅と小振幅閾値との比較結果と、推定期間内の対象者のサッケードの頻度と高頻度閾値および低頻度閾値との比較結果とに基づいて、片側異常状態と注意機能低下状態とを区別して推定することができる。なお、注意度検出部により検出された注意度が低注意度である場合、運転者のサッケードの振幅の正常時からの変化の傾向が片側異常状態の場合と注意機能低下状態の場合とで逆になる。したがって、注意度検出部により検出された注意度が低注意度である場合、片側異常状態と注意機能低下状態の推定を精度良く行うことができる。
前記状態推定装置において、前記推定部は、前記注意度検出部により検出された前記注意度が高注意度である場合において、前記サッケードの振幅が前記小振幅閾値以下であり、且つ、前記サッケードの頻度が前記高頻度閾値以上である場合に、前記対象者の状態が前記片側異常状態であると推定し、前記サッケードの振幅が前記小振幅閾値以下であり、且つ、前記サッケードの頻度が前記高頻度閾値以上ではない場合に、前記対象者の状態が前記注意機能低下状態であると推定するように構成されてもよい。
前記の構成では、注意度検出部により検出された注意度が高注意度である場合に、推定期間内の対象者のサッケードの振幅と小振幅閾値との比較結果と、推定期間内の対象者のサッケードの頻度と高頻度閾値および低頻度閾値との比較結果とに基づいて、片側異常状態と注意機能低下状態とを区別して推定することができる。
前記状態推定装置は、前記対象者の状態が前記片側異常状態であると推定された場合に、前記片側異常状態に応じた第1動作を行い、前記対象者の状態が前記注意機能低下状態であると推定された場合に、前記注意機能低下状態に応じた第2動作を行う制御部を備えてもよい。
前記の構成では、推定部により推定された対象者の状態に応じた動作を適切に行うことができる。
前記状態推定装置において、前記第1動作は、前記車両が安全領域に退避するように前記車両の走行を制御する動作を含んでもよい。前記第2動作は、前記運転者に休憩をとることを促すための情報を出力する動作を含んでもよい。
前記の構成では、運転者の状態が片側異常状態であると推定される場合に、車両を安全領域に停車させることができる。これにより、自車両(運転者が運転する車両)および自車両の周囲にいる他車両の安全を確保することができる。また、運転者の状態が注意機能低下状態であると推定される場合に、運転者に休憩をとることを促すことができる。これにより、運転者の状態を注意機能低下状態から正常状態に回復させることができ、車両の走行安全性を確保することができる。
前記状態推定装置において、前記対象者は、車両を運転する運転者であってもよい。前記小振幅閾値および前記高頻度閾値は、前記車両の走行シーンが予め定められた走行シーンであるときの前記サッケードの振幅および頻度に基づいて設定されてもよい。
前記の構成では、運転者の特性を考慮して小振幅閾値および高頻度閾値を適切に設定することができる。これにより、運転者の状態推定の精度を向上させることができる。
ここに開示する技術によれば、身体の左右の片側に不自由さを感じる片側異常状態を推定することができる。
実施形態1の車両制御システムの構成を例示するブロック図である。 サッケードについて説明するためのグラフである。 状態推定部の構成を例示するブロック図である。 サッケード検出処理について説明するためのグラフである。 サッケード検出処理について説明するためのフローチャートである。 サッケードの抽出について説明するためのグラフである。 ドライビングシミュレータを例示する斜視図である。 健常者の視線移動の一例を示す概略図である。 片麻痺患者の視線移動の一例を示す概略図である。 健常者および片麻痺患者のサッケードの振幅を示すグラフである。 健常者および片麻痺患者のサッケードの頻度を示すグラフである。 注意障害患者と同名半盲患者と片麻痺患者の走行シーン別のサッケードの振幅および頻度を示す表である。 状態推定処理について説明するためのフローチャートである。 状態推定処理の変形例1について説明するためのフローチャートである。 状態推定処理の変形例2について説明するためのフローチャートである。 第1動作の一例について説明するためのフローチャートである。 第2動作の一例について説明するためのフローチャートである。 閾値設定処理について説明するためのフローチャートである。 実施形態2の表示機器の外観を例示する正面図である。 実施形態2の表示機器の構成を例示するブロック図である。
以下、図面を参照して実施の形態を詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1の車両制御システム10の構成を例示する。車両制御システム10は、車両(具体的には自動四輪車)に設けられる。車両は、マニュアル運転とアシスト運転と自動運転とに切り換え可能である。マニュアル運転は、運転者の操作(例えばアクセルの操作など)に応じて走行する運転である。アシスト運転は、運転者の操作を支援して走行する運転である。自動運転は、運転者の操作なしに走行する運転である。車両制御システム10は、アシスト運転および自動運転において、車両を制御する。具体的には、車両制御システム10は、車両に設けられたアクチュエータ11を制御することで車両の動作(特に走行)を制御する。なお、車両制御システム10は、移動体に設けられる移動体制御システムの一例である。
この例では、車両制御システム10は、情報取得部20と、車両制御装置30と、通知部40とを備える。以下の説明では、車両制御システム10が設けられている車両を「自車両」と記載し、自車両の周囲に存在する他の車両を「他車両」と記載する。
〔アクチュエータ〕
アクチュエータ11は、駆動系のアクチュエータ、操舵系のアクチュエータ、制動系のアクチュエータなどを含む。駆動系のアクチュエータの例としては、エンジン、トランスミッション、モータが挙げられる。制動系のアクチュエータの例としては、ブレーキが挙げられる。操舵系のアクチュエータの例としては、ステアリングが挙げられる。
〔情報取得部〕
情報取得部20は、車両の制御に用いられる各種情報を取得する。この例では、情報取得部20は、複数のカメラ21と、複数のレーダ22と、位置センサ23と、通信部24と、車両状態センサ25と、運転操作センサ26と、運転者状態センサ27とを含む。
〈カメラ〉
複数のカメラ21は、互いに同様の構成を有する。複数のカメラ21は、複数のカメラ21の撮像エリアが車両の周囲を囲うように車両に設けられる。複数のカメラ21は、車両の周囲に広がる環境(外部環境)を撮像することで、外部環境を示す画像データを取得する。複数のカメラ21の各々により得られた画像データは、車両制御装置30に送信される。
この例では、カメラ21は、広角レンズを有する単眼カメラである。例えば、カメラ21は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)などの固体撮像素子を用いて構成される。なお、カメラ21は、狭角レンズを有する単眼カメラであってもよいし、広角レンズまたは狭角レンズを有するステレオカメラであってもよい。
〈レーダ〉
複数のレーダ22は、互いに同様の構成を有する。複数のレーダ22は、複数のレーダ22の探索エリアが車両の周囲を囲うように車両に設けられる。複数のレーダ22は、外部環境を検出する。具体的には、レーダ22は、車両の外部環境へ向けて探索波を送信して外部環境からの反射波を受信することで外部環境を検出する。複数のレーダ22の検出結果は、車両制御装置30に送信される。
例えば、レーダ22は、ミリ波を送信するミリ波レーダであってもよいし、レーザ光を送信するライダ(Light Detection and Ranging)であってもよいし、赤外線を送信する赤外線レーダであってもよいし、超音波を送信する超音波センサであってもよい。
〈位置センサ〉
位置センサ23は、車両の位置(例えば緯度および経度)を検出する。例えば、位置センサ23は、全地球測位システムからのGPS情報を受信し、GPS情報に基づいて車両の位置を検出する。位置センサ23により得られた情報(車両の位置)は、車両制御装置30に送信される。
〈通信部〉
通信部24は、車両の外部に設けられた車外ネットワーク(例えばインターネットなど)を通じて情報を受信する。例えば、通信部24は、車両の周囲に位置する他車両(図示省略)からの通信情報、ナビゲーションシステム(図示省略)からのカーナビゲーションデータ、交通情報、ダイナミックマップなどの高精度地図情報などを受信する。通信部24により得られた情報は、車両制御装置30に送信される。
〈車両状態センサ〉
車両状態センサ25は、車両の状態(例えば速度や加速度やヨーレートなど)を検出する。例えば、車両状態センサ25は、車両の速度を検出する車速センサ、車両の加速度を検出する加速度センサ、車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサなどを含む。車両状態センサ25により得られた情報(車両の状態)は、車両制御装置30に送信される。
〈運転操作センサ〉
運転操作センサ26は、車両に加えられる運転操作を検出する。例えば、運転操作センサ26は、アクセル開度センサ、操舵角センサ、ブレーキ油圧センサなどを含む。アクセル開度センサは、車両のアクセルの操作量を検出する。操舵角センサは、車両のハンドルの操舵角を検出する。ブレーキ油圧センサは、車両のブレーキの操作量を検出する。運転操作センサ26により得られた情報(車両の運転操作)は、車両制御装置30に送信される。
〈運転者状態センサ〉
運転者状態センサ27は、車両に搭乗する運転者の状態(例えば運転者の身体挙動や生体情報など)を検出する。運転者状態センサ27により得られた情報(運転者の状態)は、車両制御装置30に送信される。この例では、運転者状態センサ27は、車内カメラ28と、生体情報センサ29とを含む。
《車内カメラ》
車内カメラ28は、車両の内部に設けられる。車内カメラ28は、運転者を含む領域を撮像することで運転者を含む画像データを取得する。車内カメラ28により得られた画像データは、車両制御装置30に送信される。この例では、車内カメラ28は、運転者の前方に配置され、運転者の顔(特に眼球)が撮像範囲内に位置するように撮像範囲が設定される。なお、車内カメラ28は、運転者に装着されるゴーグル(図示省略)に設けられてもよい。
《生体情報センサ》
生体情報センサ29は、車両の内部に設けられる。生体情報センサ29は、運転者の生体情報を検出する。なお、運転者の生体情報の例としては、発汗、心拍、血流量、皮膚温などが挙げられる。生体情報センサ29により得られた情報(運転者の生体情報)は、車両制御装置30に送信される。例えば、生体情報センサ29は、運転者の手と接触する箇所に配置されてもよいし、運転者の身体に装着される部材(図示省略)に設けられてもよい。
〔車両制御装置〕
車両制御装置30は、アクチュエータ11および車両制御システム10の各部(この例では情報取得部20と通知部40など)と信号伝送可能に接続される。そして、車両制御装置30は、車両制御システム10の各部により得られた情報に基づいてアクチュエータ11および車両制御システム10の各部を制御する。具体的には、車両制御装置30は、アシスト運転または自動運転において、情報取得部20により取得された各種情報に基づいて、車両が走行すべき経路である目標経路を決定し、目標経路を走行するために必要となる車両の運動である目標運動を決定する。そして、車両制御装置30は、車両の運動が目標運動となるように、アクチュエータ11の動作を制御する。なお、車両制御装置30は、状態推定装置の一例である。
例えば、車両制御装置30は、1つまたは複数の電子制御ユニット(ECU)により構成される。電子制御ユニットは、単一のIC(Integrated Circuit)により構成されてもよいし、複数のICにより構成されてもよい。また、IC内には、単一のコアまたはダイが設けられてもよいし、連携する複数のコアまたはダイが設けられてもよい。コアまたはダイは、例えば、CPU(プロセッサ)と、CPUを動作させるためのプログラムやCPUでの処理結果などの情報を記憶するメモリとにより構成されてもよい。
この例では、車両制御装置30は、車両挙動認識部31と、運転操作認識部32と、外部環境認識部33と、運転者状態認識部34と、車両制御部35とを有する。車両制御部35は、運転者(対象者)の状態に応じた動作を行う制御部の一例である。
〈車両挙動認識部〉
車両挙動認識部31は、車両状態センサ25の出力に基づいて車両の挙動(例えば速度や加速度やヨーレートなど)を推定する。例えば、車両挙動認識部31は、深層学習により生成された学習モデルを用いて、車両状態センサ25の出力から車両の挙動を示すデータを生成する。
〈運転操作認識部〉
運転操作認識部32は、運転操作センサ26の出力に基づいて車両に加えられる運転操作を認識する。例えば、運転操作認識部32は、深層学習により生成された学習モデルを用いて、運転操作センサ26の出力から車両に加えられる運転操作を示すデータを生成する。
〈外部環境認識部〉
外部環境認識部33は、複数のカメラ21の出力と、複数のレーダ22の出力と、位置センサ23の出力と、通信部24の出力と、車両挙動認識部31の出力に基づいて、車両の外部環境を認識する。
例えば、外部環境認識部33は、深層学習により生成された学習モデルを用いて、上記の出力から車両の外部環境を示すデータを生成する。深層学習では、多層ニューラルネットワーク(Deep Neural Network)が用いられる。多層ニューラルネットワークの例としては、CNN(Convolutional Neural Network)が挙げられる。
具体的には、外部環境認識部33は、複数のカメラ21により得られた画像データに対して画像処理を行うことにより、車両が移動可能な道路を表す道路マップデータ(例えば三次元マップデータ)を生成する。また、外部環境認識部33は、複数のレーダ22の検出結果に基づいて、車両の周辺に存在する物体に関する情報である物体情報を取得する。物体情報には、物体の位置座標、物体の速度などが含まれる。なお、外部環境認識部33は、複数のカメラ21により得られた画像データに基づいて物体情報を取得してもよい。そして、外部環境認識部33は、道路マップデータと物体情報とを統合することで、外部環境を表す統合マップデータ(三次元マップデータ)を生成する。
道路マップデータには、道路の形状、道路の構造、道路の勾配、区画線、路面標示などに関する情報が含まれる。物体情報には、静的物体情報と、動的物体情報とが含まれる。静的物体情報は、時間経過により変位しない静止体に関する情報である。静的物体情報には、静止体の形状、静止体の位置座標などに関する情報が含まれる。静止体の例としては、道路標識、構造物などが挙げられる。構造物の例としては、信号機、中央分離帯、センターポール、建物、看板、踏切、トンネル、軌道敷、バス停留所などが挙げられる。動的物体情報は、時間経過により変位する可能性がある動体に関する情報である。動的物体情報には、動体の形状、動体の位置座標、動体の速度などに関する情報が含まれる。動体の例としては、他車両、歩行者などが挙げられる。
なお、通信部24により受信される高精度地図情報に、道路マップデータと物体情報が含まれていてもよい。この場合、外部環境認識部33は、高精度地図情報に含まれる道路マップデータと物体情報に基づいて統合マップデータを生成し、複数のカメラ21や複数のレーダ22などの情報取得部20の出力に基づいて統合マップデータを適宜補正するように構成されてもよい。例えば、外部環境認識部33は、複数のカメラ21の出力および複数のレーダ22の出力に基づいて認識された物体が統合マップデータに含まれていない場合に、その物体に関する物体情報を統合マップデータに追加してもよい。また、外部環境認識部33は、統合マップデータに含まれる物体が複数のカメラ21の出力および複数のレーダ22の出力に基づいて認識されない場合に、その物体に関する物体情報を統合マップデータから削除してもよい。
〈運転者状態認識部〉
運転者状態認識部34は、運転者状態センサ27の出力に基づいて運転者の状態(例えば運転者の健康状態や感情や姿勢など)を認識する。例えば、運転者状態認識部34は、深層学習により生成された学習モデルを用いて、運転者状態センサ27の出力から運転者の状態を示すデータを生成する。この例では、運転者状態認識部34は、状態推定部300を有する。状態推定部300については、後で詳しく説明する。
〈車両制御部〉
車両制御部35は、車両挙動認識部31の出力と、運転操作認識部32の出力と、外部環境認識部33の出力と、運転者状態認識部34の出力に基づいて、アクチュエータ11を制御する。この例では、車両制御部35は、走行制御と、通知制御とを行う。
《走行制御》
走行制御は、アシスト運転および自動運転において行われる。走行制御では、車両制御部35は、車両の走行を制御する。この例では、車両制御部35は、走行制御において、候補経路生成処理と、目標経路決定処理と、運動制御処理とを行う。
候補経路生成処理では、車両制御部35は、外部環境認識部33の出力に基づいて1つまたは複数の候補経路を生成する。候補経路は、車両が走行可能な経路であり、目標経路の候補である。なお、この例では、候補経路生成処理により生成される候補経路には、安全経路が含まれる。安全経路は、安全領域(例えば路肩)へ向かう走行経路である。
例えば、候補経路生成処理において、車両制御部35は、外部環境認識部33の出力(統合マップデータ)に基づいて、車両の進行方向前方の道路と道路上に存在する物体とを含む走行マップデータ(二次元マップデータ)を生成する。そして、車両制御部35は、ステートラティス法を用いて候補経路を生成する。具体的には、車両制御部35は、走行マップデータの道路上に多数のグリッド点からなるグリッド領域を設定し、車両の進行方向へ向けて複数のグリッド点を順に連結することで複数の走行経路を設定する。また、車両制御部35は、複数の走行経路の各々に経路コストを付与する。例えば、ある走行経路における車両の安全性が高くなるに連れて、その走行経路に付与される経路コストが小さくなる。そして、車両制御部35は、複数の走行経路の各々に付与された経路コストに基づいて、複数の走行経路の中から1つまたは複数の走行経路を候補経路として選択する。
目標経路決定処理では、車両制御部35は、運転操作認識部32の出力と、運転者状態認識部34の出力に基づいて、候補経路生成処理において生成された1つまたは複数の候補経路の中から目標経路となる候補経路を選択する。例えば、車両制御部35は、複数の候補経路のうち運転者が最も快適であると感じる候補経路を選択する。
運動制御処理では、車両制御部35は、目標経路決定処理において目標経路として選択された候補経路に基づいて目標運動を決定し、その決定された目標運動に基づいてアクチュエータ11を制御する。例えば、車両制御部35は、目標運動を達成するための駆動力と制動力と操舵量である目標駆動力と目標制動力と目標操舵量をそれぞれ導出する。そして、車両制御部35は、目標駆動力を示す駆動指令値と目標制動力を示す制動指令値と目標操舵量を示す操舵指令値とを、駆動系のアクチュエータと制動系のアクチュエータと操舵系のアクチュエータとにそれぞれ送信する。
《通知制御》
通知制御では、車両制御部35は、運転者に通知するための各種情報を出力する。この例では、車両制御部35は、運転者に通知するための各種情報を通知部40に出力する。
〔通知部〕
通知部40は、車両の内部に設けられる。そして、通知部40は、車両の運転者に各種情報を通知する。この例では、通知部40は、表示部41と、スピーカ42とを含む。表示部41は、各種情報を画像で出力する。スピーカ42は、各種情報を音声で出力する。
〔用語の説明〕
次に、以下において用いられる用語について説明する。以下の説明では、サッケード、片側異常状態、注意機能低下状態、正常状態という用語が用いられる。
〈サッケード〉
サッケードは、人(例えば運転者)が意図的に視線を移動させる跳躍性眼球運動のことである。具体的には、サッケードは、視線が所定時間停滞する注視点から次の注視点へ視線を移動させる眼球運動のことである。図2は、人の視線の位置(角度)の時間的変化を示す。図2に示すように、隣り合う2つの注視期間の間に挟まれた期間がサッケード期間となる。なお、注視期間は、視線が停滞しているとみなされる期間である。サッケードの振幅dsは、サッケード期間における視線の移動距離である。
例えば、視線の移動距離の変化に基づいて視線の移動速度を算出し、視線の移動速度が予め定められた速度閾値(例えば40deg/s)未満である状態が予め定められた停滞時間(例えば0.1秒間)継続する期間を「注視期間」として抽出してもよい。そして、隣り合う2つの注視期間の間に挟まれた期間における視線移動のうち、移動速度が速度閾値(例えば40deg/s)以上であり、且つ、移動距離が予め定められ距離閾値(例えば3deg)以上である視線移動を「サッケード」として抽出してもよい。
〈片側異常状態〉
片側異常状態は、身体の左右の片側に不自由さを感じる異常状態のことであり、具体的には、身体および/または視野の左右の片側が異常となる異常状態のことである。片側異常状態では、運転者による車両の運転操作の継続が困難となる。また、片側異常状態は、休憩などにより正常状態に回復することが困難である。片側異常状態の例としては、片麻痺、同名半盲などが挙げられる。
〈注意機能低下状態〉
注意機能低下状態は、上記の片側異常状態とは異なる要因により人の注意機能が低下している状態のことである。注意機能低下状態では、運転者による車両の運転操作に支障がある。また、注意機能低下状態は、休憩などにより正常状態に回復することが可能である。注意機能低下状態の例としては、覚醒低下、疲労、漫然状態などが挙げられる。
〈正常状態〉
正常状態は、上記の片側異常状態でも注意機能低下状態でもない状態であり、人が行うべき操作を正常に行うことが可能な状態のことである。正常状態では、運転者による車両の運転操作が正常に行われる。
〔状態推定部の構成〕
図3は、状態推定部300の構成を例示する。状態推定部300は、サッケード検出部301と、推定部302と、注意度検出部303と、設定部304とを有する。
〔サッケード検出部〕
サッケード検出部301は、車両の運転者(対象者)のサッケードを検出する。この例では、サッケード検出部301は、車内カメラ28により得られた画像データに対して視線検出処理を行うことで、運転者の視線を検出する。なお、この視線検出処理は、深層学習により生成された学習モデル(視線を検出するための学習モデル)を用いて行われる処理であってもよいし、周知の視線検出技術を用いて行われる処理であってもよい。また、運転者の視線は、運転者の右眼の視線であってもよいし、運転者の左眼の視線であってもよいし、運転者の右眼の視線と左眼の視線とに基づいて導出される視線であってもよい。そして、サッケード検出部301は、運転者の視線の移動に基づいて運転者のサッケードを検出する。
また、サッケード検出部301は、予め定められた推定期間P1内におけるサッケードの振幅dsおよび頻度fsを算出する。
〔サッケード検出処理〕
次に、図4および図5を参照して、サッケード検出部301において行われるサッケード処理について説明する。まず、図4に示すように、サッケード検出部301は、推定期間P1を設定する。具体的には、サッケード検出部301は、推定期間P1が所定時間ずつシフトするように推定期間P1を設定する。図4の例では、第1期間P1の長さは「30秒」であり、所定時間は「5秒」である。
そして、サッケード検出部301は、第1期間P1と第2期間P2が設定される毎に、図5に示した処理(ステップST11~ST14)を行う。
〈ステップST11〉
まず、サッケード検出部301は、運転者(対象者)の視線を検出する。この例では、サッケード検出部301は、車内カメラ28により得られた画像データに対して視線検出処理を行うことで、運転者の視線を検出する。例えば、サッケード検出部301は、車内カメラ28により得られた画像(画像データ)の中から運転者の瞳孔を検出し、その検出された瞳孔に基づいて運転者の視線を検出する。次に、サッケード検出部301は、運転者の視線の移動距離を算出する。そして、サッケード検出部301は、運転者の視線の移動距離の時間的変化に基づいて、運転者の視線の速度を算出する。例えば、サッケード検出部301は、時間経過に応じて変化する視線の移動距離を微分することにより、運転者の視線の速度を算出する。
〈ステップST12〉
次に、サッケード検出部301は、視線の移動速度に基づいて、サッケードの候補となるサッケード候補を抽出する。例えば、サッケード検出部301は、視線の移動速度が予め定められた速度閾値(例えば40deg/s)未満である状態が予め定められた停滞時間(例えば0.1秒間)継続する期間を「注視期間」(図2参照)として抽出する。そして、サッケード検出部301は、隣り合う2つの注視期間の間に挟まれた期間における視線移動のうち、移動速度が速度閾値(例えば40deg/s)以上であり、且つ、移動距離が予め定められ距離閾値(例えば3deg)以上である視線移動を「サッケード候補」として抽出する。
〈ステップST13〉
次に、サッケード検出部301は、回帰曲線L10を基準とするサッケード範囲R10(図6参照)を読み込む。
例えば、サッケード範囲R10は、下記のように導出される。まず、サッケード検出部301は、複数のサッケード候補に基づいて回帰曲線L10を導出する。具体的には、サッケード検出部301は、最小自乗法により複数のサッケード候補から回帰曲線L10を導出する。次に、サッケード検出部301は、回帰曲線L10を移動速度が増加する方向(図6の縦軸における増加方向)に所定量だけシフトさせることで第1基準曲線L11を導出し、回帰曲線L10を移動速度が減少する方向(図6の縦軸における減少方向)に所定量だけシフトさせることで第2基準曲線L12を導出する。そして、サッケード検出部301は、第1基準曲線L11と第2基準曲線L12との間をサッケード範囲R10とする。なお、サッケード範囲R10の導出は、定期的に行われてもよい。
そして、サッケード検出部301は、複数のサッケード候補の各々とサッケード範囲R10とを比較してサッケードを抽出する。具体的には、サッケード検出部301は、複数のサッケード候補のうちサッケード範囲R10内に含まれるサッケード候補をサッケードとして抽出する。なお、サッケード検出部301は、複数のサッケード候補のうちサッケード範囲R10内に含まれないサッケード候補をサッケードとして抽出しない。
〈ステップS14〉
次に、サッケード検出部301は、推定期間P1内におけるサッケードの振幅dsおよび頻度fsを算出する。具体的には、サッケード検出部301は、推定期間P1内に含まれるサッケードの振幅dsの平均値を「推定期間P1内におけるサッケードの振幅ds」として算出し、推定期間P1内に含まれるサッケードの数を推定期間P1の時間で除算して得られる値を「推定期間P1内におけるサッケードの頻度fs」として算出する。
〔推定部〕
推定部302は、車両の運転者(対象者)の状態を推定する。この例では、推定部302は、サッケード検出部301により検出された運転者のサッケードに基づいて、運転者の状態を推定する。なお、推定部302の動作については、後で詳しく説明する。
〔注意度検出部〕
注意度検出部303は、車両の外部環境における注意度を検出する。注意度は、車両の外部環境における注意箇所(車両の運転者が走行中に確認すべき注意箇所)の多さを示す指標である。車両の外部環境において注意箇所が多くなるに連れて、車両の外部環境における注意度が高くなる。注意度検出部303により検出結果は、推定部302および設定部304に供給される。注意箇所の例としては、動体の飛び出しが予測される箇所、自車両の障害物となり得る物体が存在する箇所などが挙げられる。
例えば、注意度検出部303は、次のように車両の外部環境における注意度を検出してもよい。まず、注意度検出部303は、通信部24により得られた情報(高精度地図情報)を入力し、高精度地図情報の中から高注意度領域を検出する。高注意度領域とは、車両の運転者が走行中に確認すべき注意箇所が比較的に多い領域(例えば注意箇所の数が予め定められた閾値以上である領域)のことである。高注意度領域の例としては、T字路などの見通しの悪い道路環境を含む領域や、交差点などの障害物(例えば他車両)により自車両の走行が遮られる可能性がある道路環境を含む領域などが挙げられる。また、注意度検出部303は、位置センサ23により得られた情報(車両の位置)を入力する。そして、注意度検出部303は、車両の位置が高注意度領域に含まれている場合に、車両の外部環境における注意度が高注意度であることを検出し、車両の位置が高注意度領域に含まれていない場合に、車両の外部環境における注意度が低注意度であることを検出する。
または、注意度検出部303は、次のように車両の外部環境における注意度を検出してもよい。まず、注意度検出部303は、外部環境認識部33により認識された車両の外部環境に中から注意箇所を検出する。そして、注意度検出部303は、車両の外部環境に含まれる注意箇所が比較的に多い場合(例えば注意箇所の数が予め定められた閾値以上である場合)に、車両の外部環境における注意度が高注意度であることを検出し、車両の外部環境に含まれる注意箇所が比較的に少ない場合(例えば注意箇所の数が予め定められた閾値よりも少ない場合)に、車両の外部環境における注意度が低注意度であることを検出する。
なお、車両の外部環境における注意度が高注意度である走行シーンは、顕在化された注意箇所が比較的に多く、それらの注意箇所に視線を広範囲に向けることが要求される走行シーンであるといえる。また、車両の外部環境における注意度が低注意度である走行シーンは、顕在化された注意箇所が比較的に少なく、視線を頻繁に移動させて潜在的な注意箇所を探索することが要求される走行シーンであるといえる。以下では、車両の外部環境における注意度が高注意度である走行シーンを「危険確認シーン」と記載し、車両の外部環境における注意度が低注意度である走行シーンを「危険探索シーン」と記載する。
〔設定部〕
設定部304は、推定部302における運転者(対象者)の状態の推定に用いられる異常条件を設定する。この例では、設定部304は、サッケード検出部301により検出された運転者のサッケードに基づいて、異常条件に含まれる閾値を設定する。なお、設定部304の動作については、後で詳しく説明する。
〔本願発明者により行われた実験〕
本願発明者は、運転者の状態と運転者の挙動(特に視線の動き)との関係を調べるために、下記のような実験を実施した。
まず、片側異常状態に関するデータを収集するために、片麻痺の症状を有する患者(以下では「片麻痺患者」と記載)と、同名半盲の症状を有する患者(以下では「同名半盲患者」と記載)を被験者として選出した。また、注意機能低下状態に関するデータを収集するために、注意機能障害を有する患者(以下では「注意障害患者」と記載)を被験者として選出した。さらに、正常状態に関するデータを収集するために、上記の症状を有さない健常者(以下では単に「健常者」と記載)を被験者として選出した。
そして、図7に示すように、ドライビングシミュレータ60を用いて車両の運転操作を被験者に擬似的に体験させた。具体的には、ドライビングシミュレータ60により車両の走行中の動画像(車内から見える車両の外部環境を示す動画像)を被験者に視聴させ、その被験者の実験中の挙動を観測することで、被験者の車両運転時の挙動を擬似的に観測した。この実験では、車両の走行中の動画像を視聴する被験者の前方にカメラを設置し、撮像範囲内に被験者の眼球が含まれるようにカメラを設定した。
そして、カメラにより得られた画像データに対して視線検出処理を行うことで、被験者の視線を検出した。また、視線検出処理により得られた被験者の視線に対してサッケード検出処理を行うことで、被験者のサッケードを検出し、所定期間内におけるサッケードの振幅および頻度を算出した。これらの処理は、サッケード検出部301において行われる処理(図5参照)と同様である。
なお、ドライビングシミュレータ60により再生される動画像に示された車両の走行シーンを危険探索シーンと危険確認シーンとに区別して、上述の実験を実施した。具体的には、単調な運転操作が可能な走行シーンの動画像をドライビングシミュレータ60に再生させることで、危険探索シーンを擬似的に再現し、複雑な運転操作が要求される走行シーンの動画像をドライビングシミュレータ60に再生させることで、危険確認シーンを擬似的に再現した。
以上の実験を複数の被験者に対して実施した。
図8は、健常者の視線移動の一例を示し、図9は、片麻痺患者の視線移動の一例を示している。図中、黒丸は、被験者の視線が所定時間停滞した点である注視点を示し、2つの注視点を繋ぐ直線は、一方の注視点から他方の注視点への被験者の視線移動の軌跡を示している。また、図8および図9の例では、自車両が他車両65を右側から追い越す走行シーンを示している。また、図8および図9の例では、自車両の前方に別の他車両66が存在している。図8および図9の例では、他車両65と、他車両66と、車道の左側の壁部67とが注意箇所に相当する。なお、図8および図9に示された走行シーンは、危険確認シーン(車両の外部環境における注意度が高注意度である走行シーン)の一例である。
図8に示すように、被験者が健常者である場合、被験者の視線は、複数の注意箇所に万遍なく向けられていた。一方、図9に示すように、被験者が片麻痺患者である場合、被験者の視線は、比較的に狭い範囲内で移動しており、被験者が健常者である場合よりも、被験者の視線の移動距離が短くなっていた。また、被験者が片麻痺患者である場合、被験者が健常者である場合よりも、被験者の視線移動の頻度が多くなっていた。これは、片麻痺による不自由さを目の動きで補う行動と推測される。
図10は、走行シーン別の健常者および2人の片麻痺患者のサッケードの振幅を示す。図11は、走行シーン毎の健常者および2人の片麻痺患者のサッケードの頻度を示す。図10および図11において、「市街地(他車両なし)」と「市街地(他車両あり)」の走行シーンは、危険探索シーンに該当し、「市街地(複雑)」と「自動車専用道路」の走行シーンは、危険確認シーンに該当する。
図10に示すように、危険探索シーンおよび危険確認シーンの両方において、片麻痺患者のサッケードの振幅は、健常者のサッケードの振幅よりも小さくなる傾向があった。また、図11に示すように、危険探索シーンおよび危険確認シーンの両方において、片麻痺患者のサッケードの頻度は、健常者のサッケードの頻度よりも高くなる傾向があった。
図12は、注意障害患者と同名半盲患者と片麻痺患者の走行シーン別のサッケードの振幅および頻度を示す。図中の「増加」は、サッケードの振幅(または頻度)が健常者よりも大きい(高い)ことを示し、「減少」は、サッケードの振幅(または頻度)が健常者よりも小さい(低い)ことを示し、「-」は、健常者と比較して顕著な差が見られなかったことを示している。
図12に示すように、危険確認シーンでは、注意障害患者に、サッケードの振幅が健常者よりも小さくなる傾向が顕著に見られ、同名半盲患者および片麻痺患者にも、サッケードの振幅が健常者よりも小さくなる傾向が顕著に見られた。なお、危険確認シーンでは、同名半盲患者および片麻痺患者に、サッケードの頻度が健常者よりも高くなる傾向が顕著に見られたが、注意障害患者のサッケードの頻度には、そのような顕著な傾向は見られなかった。
また、図12に示すように、危険探索シーンでは、注意障害患者に、サッケードの頻度が健常者よりも低くなる傾向が顕著に見られ、その一方で、同名半盲患者および片麻痺患者に、サッケードの頻度が健常者よりも高くなる傾向が顕著に見られた。なお、危険探索シーンでは、同名半盲患者および片麻痺患者に、サッケードの振幅が健常者よりも小さくなる傾向が顕著に見られたが、注意障害患者のサッケードの振幅には、そのような顕著な傾向は見られなかった。
〔本願発明者により得られた知見〕
上述の実験により、本願発明者は、以下の知見を得た。以下では、同名半盲患者および片麻痺患者の総称を「片側異常患者」と記載する。
(1)片側異常患者および注意障害患者は、サッケードの振幅および頻度の少なくとも一方が健常者よりも小さくなる。
(2)片側異常患者のサッケードの振幅は、健常者のサッケードの振幅よりも小さく、且つ、片側異常患者のサッケードの頻度は、健常者のサッケードの振幅よりも高くなる。
(3)危険探索シーンでは、注意障害患者のサッケードの振幅が健常者のサッケードの振幅よりも小さくなる傾向が顕著に現れ、危険確認シーンでは、注意障害患者のサッケードの頻度が健常者よりも小さくなる傾向が顕著に現れる。
そして、本願発明者は、以上の知見から、以下のことを見出した。
(1)運転者の状態が片側異常状態または注意機能低下状態になると、運転者のサッケードの振幅および頻度の少なくとも一方が正常時よりも低下する。
(2)運転者の状態が片側異常状態になると、運転者のサッケードの振幅が正常時よりも小さくなり、且つ、運転者のサッケードの頻度が正常時よりも高くなる。
(3)運転者の状態が注意機能低下状態になると、危険探索シーンにおいて、運転者のサッケードの頻度が正常時よりも低くなり、危険確認シーンにおいて、運転者のサッケードの振幅が正常時よりも小さくなる。なお、危険探索シーンは、車両の外部環境における注意度が低注意度である場合の走行シーンであり、危険確認シーンは、車両の外部環境における注意度が高注意度である場合の走行シーンである。
(4)危険探索シーンでは、運転者のサッケードの振幅の正常時からの変化の傾向が片側異常状態の場合と注意機能低下状態の場合とで逆になる。
〔状態推定処理〕
次に、図13を参照して、推定部302の動作(状態推定処理)について説明する。推定部302は、予め定められた周期毎に、以下のステップST21~ST24の処理を行う。例えば、推定部302は、サッケード検出部301により推定期間P1内のサッケードの振幅dsおよび頻度fsが算出される毎に、以下の処理を行う。
〈ステップST21〉
推定部302は、推定期間P1内のサッケードの振幅dsが予め定められた小振幅閾値dthL以下であるか否かを判定する。例えば、小振幅閾値dhtLは、運転者の状態が片側異常状態または注意機能低下状態であるとみなせるときの推定期間P1内のサッケードの振幅dsに設定される。具体的には、小振幅閾値dhtLは、7degに設定されてもよい。推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下である場合には、ステップST22の処理が行われ、そうでない場合には、ステップST24の処理が行われる。
〈ステップST22〉
推定部302は、推定期間P1内のサッケードの頻度fsが高頻度閾値fthH以上であるか否かを判定する。例えば、高頻度閾値fthHは、運転者の状態が片側異常状態であるとみなせるときの推定期間P1内のサッケードの頻度fsに設定される。具体的には、高頻度閾値fthHは、0.8回/sに設定されてもよい。推定期間P1内のサッケードの頻度fsが高頻度閾値fthH以上である場合には、ステップST23の処理が行われ、そうでない場合には、ステップST24の処理が行われる。
〈ステップST23〉
推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下であり、且つ、推定期間P1内のサッケードの頻度fsが高頻度閾値fthH以上である場合、推定部302は、運転者の状態が片側異常状態であると推定する。この例では、推定部302は、片側異常状態であることを示すフラグを立てる。
〈ステップST24〉
推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下ではない場合、または、推定期間P1内のサッケードの頻度fsが高頻度閾値fthH以上ではない場合、推定部302は、運転者の状態が片側異常状態であると推定しない。この例では、推定部302は、片側異常状態であることを示すフラグを立てない。
〔実施形態1の効果〕
以上のように、推定期間P1内の運転者のサッケードの振幅dsと小振幅閾値dthLとの比較結果と、推定期間P1内の運転者のサッケードの頻度fsと高頻度閾値fthHとの比較結果とに基づいて、身体の左右の片側に不自由さを感じる片側異常状態であると推定することができる。
(状態推定処理の変形例1)
なお、推定部302は、図14に示した状態推定処理を行うように構成されてもよい。図14に示した状態推定処理では、図13に示したステップST24に代えて、ステップST30~ST33の処理が行われる。
〈ステップST30〉
ステップST21において推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下であり、且つ、ステップST22において推定期間P1内のサッケードの頻度fsが高頻度閾値fthH以上ではない場合、推定部302は、運転者の状態が注意機能低下状態であると推定する。この例では、推定部302は、注意機能低下状態を示すフラグを立てる。
〈ステップST31〉
ステップST21において推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下ではない場合、推定部302は、推定期間P1内のサッケードの頻度fsが予め定められた低頻度閾値fthL以下であるか否かを判定する。例えば、低頻度閾値fthLは、運転者の状態が注意機能低下状態であるとみなせるときの推定期間P1内のサッケードの頻度fsに設定される。具体的には、低頻度閾値fthLは、0.4回/sに設定されてもよい。推定期間P1内のサッケードの頻度fsが低頻度閾値fthL以下である場合には、ステップST32の処理が行われ、そうでない場合には、ステップST33の処理が行われる。
〈ステップST32〉
ステップST21において推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下ではなく、且つ、ステップST31において推定期間P1内のサッケードの頻度fsが低頻度閾値fthL以下である場合、推定部302は、運転者の状態が注意機能低下状態であると推定する。
〈ステップST33〉
ステップST21において推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下ではなく、且つ、ステップST31において推定期間P1内のサッケードの頻度fsが低頻度閾値fthL以下ではない場合、推定部302は、運転者の状態が正常状態であると推定する。例えば、推定部302は、正常状態であることを示すフラグを立てる。
〔効果〕
以上のように、推定期間P1内の運転者のサッケードの振幅dsと小振幅閾値dthLとの比較結果と、推定期間P1内の運転者のサッケードの頻度fsと高頻度閾値fthHとの比較結果とに基づいて、片側異常状態と注意機能低下状態とを区別して推定することができる。
(状態推定処理の変形例2)
また、推定部302は、図15に示した状態推定処理を行うように構成されてもよい。
〈ステップST41〉
まず、推定部302は、注意度検出部303により検出された車両の外部環境における注意度に基づいて、車両の走行シーンが危険探索シーンであるか否かを判定する。車両の走行シーンが危険探索シーンである場合には、ステップST42の処理が行われ、そうでない場合(すなわち車両の走行シーンが危険確認シーンである場合)には、ステップST51の処理が行われる。
〈ステップST42〉
推定部302は、推定期間P1内のサッケードの頻度fsが低頻度閾値fthL以下であるか否かを判定する。推定期間P1内のサッケードの頻度fsが低頻度閾値fthL以下である場合には、ステップST43の処理が行われ、そうでない場合には、ステップST44の処理が行われる。
〈ステップST43〉
ステップST41において車両の走行シーンが危険探索シーンであり、ステップST42において推定期間P1内のサッケードの頻度fsが低頻度閾値fthL以下である場合、推定部302は、運転者の状態が注意機能低下状態であると推定する。
〈ステップST44〉
ステップST42において推定期間P1内のサッケードの頻度fsが低頻度閾値fthL以下ではない場合、推定部302は、推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下であるか否かを判定する。推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下である場合には、ステップST45の処理が行われ、そうでない場合には、ステップST47の処理が行われる。
〈ステップST45〉
推定部302は、推定期間P1内のサッケードの頻度fsが高頻度閾値fthH以上であるか否かを判定する。推定期間P1内のサッケードの頻度fsが高頻度閾値fthH以上であるか否かを判定する場合には、ステップST46の処理が行われ、そうでない場合には、ステップST47の処理が行われる。
〈ステップST46〉
ステップST41において車両の走行シーンが危険探索シーンであり、ステップST44において推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下であり、ステップST45において推定期間P1内のサッケードの頻度fsが高頻度閾値fthH以上である場合、推定部302は、運転者の状態が片側異常状態であると推定する。
〈ステップST46〉
ステップST44において推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下ではない場合、または、ステップST45において推定期間P1内のサッケードの頻度fsが高頻度閾値fthH以上ではない場合、推定部302は、運転者の状態が正常状態であると推定する。
〈ステップST51〉
ステップST41において車両の走行シーンが危険探索シーンではない場合、推定部302は、推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下であるか否かを判定する。推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下である場合には、ステップST52の処理が行われ、そうでない場合には、ステップST55の処理が行われる。
〈ステップST52〉
推定部302は、推定期間P1内のサッケードの頻度fsが高頻度閾値fthH以上であるか否かを判定する。推定期間P1内のサッケードの頻度fsが高頻度閾値fthH以上であるか否かを判定する場合には、ステップST53の処理が行われ、そうでない場合には、ステップST54の処理が行われる。
〈ステップST53〉
ステップST41において車両の走行シーンが危険探索シーンではなく、ステップST51において推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下であり、ステップST52において推定期間P1内のサッケードの頻度fsが高頻度閾値fthH以上である場合、推定部302は、運転者の状態が片側異常状態であると推定する。
〈ステップST54〉
また、ステップST41において車両の走行シーンが危険探索シーンではなく、ステップST51において推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下であり、ステップST52において推定期間P1内のサッケードの頻度fsが高頻度閾値fthH以上ではない場合、推定部302は、運転者の状態が注意機能低下状態であると推定する。
〈ステップST55〉
また、ステップST41において車両の走行シーンが危険探索シーンではなく、ステップST51において推定期間P1内のサッケードの振幅dsが小振幅閾値dthL以下ではない場合、推定部302は、運転者の状態が正常状態であると推定する。
〔効果〕
以上のように、推定期間P1内の運転者のサッケードの振幅dsと小振幅閾値dthLとの比較結果と、推定期間P1内の運転者のサッケードの頻度fsと高頻度閾値fthHとの比較結果とに基づいて、身体の左右の片側に不自由さを感じる片側異常状態であると推定することができる。また、注意度検出部303により検出された注意度と、推定期間P1内のサッケードの振幅dsおよび頻度fsとに基づいて、注意機能低下状態を推定することができる。
具体的には、危険探索シーン(注意度検出部303により検出された注意度が低注意度である場合)において、推定期間P1内の運転者のサッケードの振幅dsと小振幅閾値dthLとの比較結果と、推定期間P1内の運転者のサッケードの頻度fsと高頻度閾値fthHおよび低頻度閾値fthLとの比較結果とに基づいて、片側異常状態と注意機能低下状態とを区別して推定することができる。なお、危険探索シーンでは、運転者のサッケードの振幅の正常時からの変化の傾向が片側異常状態の場合と注意機能低下状態の場合とで逆になる。したがって、危険探索シーンでは、片側異常状態と注意機能低下状態の推定を精度良く行うことができる。
また、危険確認シーン(注意度検出部303により検出された注意度が高注意度である場合)において、推定期間P1内の運転者のサッケードの振幅dsと小振幅閾値dthLとの比較結果と、推定期間P1内の運転者のサッケードの頻度fsと高頻度閾値fthHおよび低頻度閾値fthLとの比較結果とに基づいて、片側異常状態と注意機能低下状態とを区別して推定することができる。
(車両制御部の動作)
車両制御部35は、推定部302により運転者の状態が片側異常状態であると推定されると、片側異常状態に応じた第1動作を行う。この例では、車両制御部35は、片側異常状態を示すフラグが立つと、第1動作を行う。第1動作の例としては、車両が安全領域で停車するように車両の走行を制御する動作、運転者の状態が片側異常状態であることを通知するための第1通知情報を出力する動作、運転者の状態が片側異常状態であることを車両の周囲に通知するための動作などが挙げられる。第1通知情報を出力する動作の例としては、第1通知情報を通知部40に出力する動作、通信部24を経由して第1通知情報を車外の情報端末(図示省略)に出力する動作などが挙げられる。運転者の状態が片側異常状態であることを車両の周囲に通知するための動作の例としては、車両のハザードランプ(図示省略)を点滅させる動作が挙げられる。
車両制御部35は、推定部302により運転者の状態が注意機能低下状態であると推定されると、注意機能低下状態に応じた第2動作を行う。この例では、車両制御部35は、注意機能低下状態を示すフラグが立つと、第2動作を行う。第2動作の例としては、運転者の注意機能低下状態を解消するための動作、運転者の状態が注意機能低下状態であることを通知するための第2通知情報を出力する動作などが挙げられる。運転者の注意機能低下状態を解消するための動作の例としては、運転者に休憩をとることを促すための警報情報を出力する動作、車両の運転に集中することを運転者に促すための注意喚起情報を出力する動作などが挙げられる。通知部40は、車両制御部35から出力された警報情報および/または注意喚起情報を入力する。これにより、通知部40は、警報情報および/または注意喚起情報を画像および/または音声で車内に出力する。第2通知情報を出力する動作の例としては、第2通知情報を通知部40に出力する動作、通信部24を経由して第2通知情報を車外の情報端末(図示省略)に出力する動作などが挙げられる。
〔第1動作〕
次に、図16を参照して、第1動作の一例について説明する。例えば、車両制御部35は、片側異常状態を示すフラグが立つと、以下のステップST101~ST103の処理を行う。
〈ステップST101〉
車両制御部35は、退避走行制御を行う。退避走行制御では、車両制御部35は、車両の進行方向前方の道路と道路上に存在する物体とを含む走行マップデータにおいて安全領域を設定し、その安全領域を目標位置とする走行経路(退避経路)を生成する。そして、車両制御部35は、車両が退避経路を走行して安全領域に停車するように、車両の走行を制御する。
〈ステップST102〉
車両制御部35は、車両が安全領域に停車したか否かを判定する。車両が安全領域に停車している場合には、ステップST103の処理が行われ、そうでない場合には、ステップST101の処理が継続される。
〈ステップST103〉
車両が安全領域に停車すると、車両制御部35は、運転者の状態が片側異常状態であることを示す第1通知情報を通信部24に出力する。通信部24は、第1通知情報を医療機関の情報端末(図示省略)に送信する。この第1通知情報には、安全領域に停車している車両の位置を示す位置情報が含まれていてもよい。
〔第2動作〕
次に、図17を参照して、第2動作の一例について説明する。例えば、車両制御部35は、注意機能低下状態を示すフラグが立つと、以下のステップST201~ST203の処理を行う。
〈ステップST201〉
車両制御部35は、車両を停車させて休憩をとることを運転者に促すための警報情報を通知部40に出力する。通知部40は、警報情報を画像および/または音声で出力する。具体的には、表示部41は、警報情報を表示する。スピーカ42は、警報情報を音声で再生する。これにより、運転者は、車両を停車させるための運転操作を行う。
〈ステップST202〉
車両制御部35は、車両が停車したか否かを判定する。車両が停車している場合には、ステップST203の処理が行われ、そうでない場合には、ステップST201の処理が継続される。
〈ステップST203〉
車両が停車すると、車両制御部35は、通知部40による警報情報の出力が停止するように通知部40を制御する。
〔効果〕
以上のように、推定部302により推定された運転者の状態に応じた動作を適切に行うことができる。具体的には、運転者の状態が片側異常状態であると推定される場合に、車両を安全領域に停車させることができる。これにより、自車両(運転者が運転する車両)および自車両の周囲にいる他車両の安全を確保することができる。また、運転者の状態が注意機能低下状態であると推定される場合に、運転者に休憩をとることを促すことができる。これにより、運転者の状態を注意機能低下状態から正常状態に回復させることができ、車両の走行安全性を確保することができる。
(設定部の動作)
設定部304は、閾値設定処理を行う。閾値設定処理では、推定部302における運転者(対象者)の状態の推定に用いられる異常条件が設定される。この例では、小振幅閾値dthLと高頻度閾値fthHと低頻度閾値fthLとが設定される。具体的には、小振幅閾値dthLと高頻度閾値fthHと低頻度閾値fthLは、車両の走行シーンが予め定められた走行シーンであるときのサッケードの振幅dsおよび頻度fsに基づいて設定される。
〔閾値設定処理〕
次に,図18を参照して、閾値設定処理について説明する。設定部304は、予め定められた周期毎に、以下のステップST301~ST303の処理を行う。なお、設定部304は、運転者の指示に応答して以下の処理を行うように構成されてもよい。
〈ステップST301〉
設定部304は、車両の走行シーンが予め定められた走行シーンに該当するか否かを判定する。この例では、予め定められた走行シーンは、危険探索シーンである。設定部304は、注意度検出部303により検出された車両の外部環境における注意度に基づいて、車両の走行シーンが危険探索シーンに該当するか否かを判定する。車両の走行シーンが予め定められた走行シーンに該当すると、ステップST302の処理が行われる。
〈ステップST302〉
設定部304は、サッケード検出部301により検出されたサッケードの振幅dsおよび頻度fsを収集する。なお、ステップST302において収集されるサッケードの振幅dsおよび頻度fsは、運転者が正常状態であるとみなせる場合のサッケードの振幅dsおよび頻度fsであることが好ましい。
〈ステップST303〉
次に、設定部304は、サッケードの振幅dsに基づいて、小振幅閾値dthLを設定する。また、設定部304は、サッケードの頻度fsに基づいて高頻度閾値fthHと低頻度閾値fthLを設定する。例えば、設定部304は、ステップST302において収集されたサッケードの振幅dsの平均値を基準値として、小振幅閾値dthLを設定してもよい。また、設定部304は、ステップST302において収集されたサッケードの頻度fsの平均値を基準値として、高頻度閾値fthHと低頻度閾値fthLを設定してもよい。
〔効果〕
以上のように、運転者の特性を考慮して、小振幅閾値dthLと高頻度閾値fthHと低頻度閾値fthLを適切に設定することができる。これにより、運転者の状態推定の精度を向上させることができる。
(実施形態2)
図19および図20は、実施形態2の表示機器100の外観および構成を例示する。この例では、表示機器100は、スマートフォンを構成する。具体的には、表示機器100は、筐体100aと、表示部110と、スピーカ111と、記憶部112と、情報取得部120と、制御装置130とを備える。
〔筐体〕
筐体100aは、扁平な直方体型の箱状に形成される。筐体100aには、表示機器100の構成部品が収納される。
〔表示部とスピーカと記憶部〕
表示部110は、画像を表示する。図19に示すように、表示部110は、矩形状に形成され、筐体100aの前面に設けられる。スピーカ111は、音を再生する。記憶部112は、各種の情報およびデータを記憶する。
〔情報取得部〕
情報取得部120は、表示機器100において用いられる各種情報を取得する。この例では、情報取得部120は、フロントカメラ121と、リアカメラ122と、操作部123と、通信部124と、マイクロフォン125と、位置センサ126と、状態センサ127と、環境センサ128とを含む。
〈フロントカメラとリアカメラ〉
フロントカメラ121は、筐体100aの前面に設けられ、リアカメラ122は、筐体100aの後面に設けられる。フロントカメラ121は、表示機器100の前方に広がる領域(前方領域)を撮像することで、表示機器100の前方領域を示す画像データを取得する。リアカメラ122は、表示機器100の後方に広がる領域(後方領域)を撮像することで、表示機器100の後方領域を示す画像データを取得する。フロントカメラ121およびリアカメラ122の各々により得られた画像データは、制御装置130に送信される。例えば、フロントカメラ121およびリアカメラ122は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)などの固体撮像素子を用いて構成される。
〈操作部〉
操作部123は、表示機器の利用者により操作される。操作部123は、利用者により与えられた操作に応じた信号を出力する。このような構成により、利用者は、操作部123を操作して情報を入力することができる。操作部123の出力は、制御装置130に送信される。この例では、操作部123は、表示部110とともにタッチパネルを構成するタッチパネル操作部を含む。なお、操作部123は、タッチパネル操作部の他に、操作ダイヤル、操作ボタンなどを含んでもよい。
〈通信部〉
通信部124は、表示機器100の外部に設けられた通信ネットワーク(例えばインターネットや携帯電話回線など)を通じて情報およびデータを受信する。例えば、通信部124は、他の情報端末(図示省略)からの音声データ、画像データ、地図情報などを受信する。通信部124により得られた情報およびデータは、制御装置130に送信される。
〈マイクロフォン〉
マイクロフォン125は、音声を電気信号に変換する。マイクロフォン125により得られた電気信号(音声データ)は、制御装置130に送信される。
〈位置センサ〉
位置センサ126は、表示機器100の位置(例えば緯度および経度)を検出する。例えば、位置センサ126は、全地球測位システムからのGPS情報を受信し、GPS情報に基づいて表示機器100の位置を検出する。位置センサ126により得られた情報(表示機器100の位置)は、制御装置130に送信される。
〈状態センサ〉
状態センサ127は、表示機器100の状態(例えば加速度や角速度や姿勢など)を検出する。例えば、状態センサ127は、加速度センサ、ジャイロセンサなどを含む。状態センサ127により得られた情報(表示機器100の状態)は、制御装置130に送信される。
〈環境センサ〉
環境センサ128は、表示機器100の周囲に広がる環境に関する情報(例えば光や磁気など)を検出する。例えば、環境センサ128は、光センサ、磁気センサ、近接センサなどを含む。環境センサ128により得られた情報(表示機器100の周囲環境に関する情報)は、制御装置130に送信される。
〔制御装置〕
制御装置130は、表示機器100の各部(この例では表示部110とスピーカ111と記憶部112と情報取得部120)と信号伝送可能に接続される。そして、制御装置130は、表示機器100の各部により得られた情報に基づいて表示機器100の各部を制御する。なお、制御装置130は、状態推定装置の一例である。
例えば、制御装置130は、1つまたは複数のIC(Integrated Circuit)により構成される。IC内には、単一のコアまたはダイが設けられてもよいし、連携する複数のコアまたはダイが設けられてもよい。コアまたはダイは、例えば、CPU(プロセッサ)と、CPUを動作させるためのプログラムやCPUでの処理結果などの情報を記憶するメモリとにより構成されてもよい。
この例では、制御装置130は、制御部131と、状態推定部300とを含む。制御部131は、利用者(対象者)の状態に応じた動作を行う制御部の一例である。
〈制御部〉
制御部131は、表示機器100の各部により得られた情報に基づいて表示機器100の各部を制御する。例えば、制御部131は、情報取得部120により得られた情報およびデータを記憶部112に記憶する。
この例では、制御部131は、表示制御、通話制御などを行う。表示制御では、制御部131は、画像データを表示部110に出力する。表示部110は、画像データに示された画像を再生する。通話制御では、制御部131は、通信部124により得られた音声データをスピーカ111に出力する。スピーカ111は、音声データに示された音声を再生する。また、制御部131は、マイクロフォン125により得られた音声データを、通信部124を経由して通信ネットワークに送信する。
〈状態推定部〉
実施形態2における状態推定部300の構成は、実施形態1における状態推定部300の構成と同様である。状態推定部300は、利用者(対象者)の状態を推定する。
実施形態2では、フロントカメラ121は、表示機器100の利用者の顔(特に眼球)を含む画像データを取得することが可能である。サッケード検出部301は、フロントカメラ121により得られた画像データに対して視線検出処理を行うことで、利用者の視線を検出する。推定部302は、サッケード検出部301により検出された利用者のサッケードに基づいて、利用者の状態を推定する。なお、実施形態2の推定部302の動作は、実施形態1の推定部302の動作(図13~図15参照)と同様である。
また、実施形態2では、制御部131は、推定部302により運転者の状態が片側異常状態であると推定されると、片側異常状態に応じた第1動作を行う。第1動作の例としては、利用者の状態が片側異常状態であることを通知するための第1通知情報を出力する動作、利用者の状態が片側異常状態であることを表示機器100の周囲に通知するための動作などが挙げられる。第1通知情報を出力する動作の例としては、第1通知情報を表示部110および/またはスピーカ111に出力する動作、通信部124を経由して第1通知情報を他の情報端末(図示省略)に出力する動作などが挙げられる。利用者の状態が片側異常状態であることを表示機器100の周囲に通知するための動作の例としては、表示機器100のライト(図示省略)を点滅させる動作が挙げられる。
また、実施形態2では、制御部131は、推定部302により運転者の状態が注意機能低下状態であると推定されると、注意機能低下状態に応じた第2動作を行う。第2動作の例としては、利用者の注意機能低下状態を解消するための動作、利用者の状態が注意機能低下状態であることを通知するための第2通知情報を出力する動作などが挙げられる。利用者の注意機能低下状態を解消するための動作の例としては、利用者に休憩をとることを促すための警報情報を出力する動作、表示機器100の操作に集中することを利用者に促すための注意喚起情報を出力する動作などが挙げられる。表示部110および/またはスピーカ111は、制御部131から出力された警報情報および注意喚起情報を入力する。これにより、警報情報および注意喚起情報が画像および/または音声で利用者に出力される。第2通知情報を出力する動作の例としては、第2通知情報を表示部110および/またはスピーカ111に出力する動作、通信部124を経由して第2通知情報を他の情報端末(図示省略)に出力する動作などが挙げられる。
〔実施形態2の効果〕
実施形態2の表示機器100では、実施形態1の効果と同様の効果を得ることが可能である。例えば、身体機能が急低下する片側異常状態を推定することができる。
(その他の実施形態)
なお、以上の説明では、移動体の一例として車両を挙げたが、これに限定されない。例えば、移動体の他の例としては、船舶、飛行機などが挙げられる。
また、以上の説明では、表示機器100がスマートフォンである場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、表示機器100は、テレビ受像機であってもよいし、ゲーム機であってもよいし、その他の機器であってもよい。
また、以上の実施形態を適宜組み合わせて実施してもよい。以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、この発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、ここに開示する技術は、状態推定装置として有用である。
10 車両制御システム
11 アクチュエータ
20 情報取得部
27 運転者状態センサ
28 車内カメラ(撮像部)
30 車両制御装置(状態推定装置)
35 車両制御部(制御部)
300 状態推定部
301 サッケード検出部
302 推定部
303 注意度検出部
304 設定部
40 通知部
41 表示部
42 スピーカ
100 表示機器
110 表示部
120 情報取得部
121 フロントカメラ(撮像部)
130 制御装置(状態推定装置)
131 制御部

Claims (8)

  1. 車両を運転する運転者である対象者の状態を推定する状態推定装置であって、
    前記対象者の意図的に視線を移動させる跳躍性眼球運動であるサッケードを検出するサッケード検出部と、
    前記対象者による前記車両の運転中に、予め定められた推定期間内における前記対象者のサッケードの振幅が予め定められた振幅閾値以下であり、且つ、前記推定期間内における前記対象者のサッケードの頻度が予め定められた第1頻度閾値以上である場合に、前記対象者の状態が身体の左右の片側に不自由さを感じる片側異常状態であると推定する推定部とを備え
    前記振幅閾値は、前記対象者の状態が前記片側異常状態であるとみなせるときの前記推定期間内のサッケードの振幅に設定され、
    前記第1頻度閾値は、前記対象者の状態が前記片側異常状態であるとみなせるときの前記推定期間内のサッケードの頻度に設定される
    ことを特徴とする状態推定装置。
  2. 請求項1において、
    前記推定部は、前記サッケードの振幅が前記振幅閾値以下であり、且つ、前記サッケードの頻度が前記第1頻度閾値以上ではない場合に、前記対象者の状態が注意機能低下状態であると推定する
    ことを特徴とする状態推定装置。
  3. 請求項1において、
    注意度検出部を備え
    前記注意度検出部は、前記車両の外部環境における注意度を検出し、
    前記推定部は、前記注意度検出部により検出された前記注意度と、前記サッケードの振幅および頻度とに基づいて、前記対象者の状態が注意機能低下状態であると推定する
    ことを特徴とする状態推定装置。
  4. 請求項3において、
    前記推定部は、前記注意度検出部により検出された前記注意度が低注意度である場合において、前記サッケードの振幅が前記振幅閾値以下であり、且つ、前記サッケードの頻度が前記第1頻度閾値以上である場合に、前記対象者の状態が前記片側異常状態であると推定し、前記サッケードの頻度が予め定められた第2頻度閾値以下である場合に、前記対象者の状態が前記注意機能低下状態であると推定し、
    前記第2頻度閾値は、前記第1頻度閾値よりも低く、前記対象者の状態が前記注意機能低下状態であるとみなせるときの前記推定期間内のサッケードの頻度に設定される
    ことを特徴とする状態推定装置。
  5. 請求項3または4において、
    前記推定部は、前記注意度検出部により検出された前記注意度が高注意度である場合において、前記サッケードの振幅が前記振幅閾値以下であり、且つ、前記サッケードの頻度が前記第1頻度閾値以上である場合に、前記対象者の状態が前記片側異常状態であると推定し、前記サッケードの振幅が前記振幅閾値以下であり、且つ、前記サッケードの頻度が前記第1頻度閾値以上ではない場合に、前記対象者の状態が前記注意機能低下状態であると推定する
    ことを特徴とする状態推定装置。
  6. 請求項3~5のいずれか1つにおいて、
    前記対象者の状態が前記片側異常状態であると推定された場合に、前記片側異常状態に応じた第1動作を行い、前記対象者の状態が前記注意機能低下状態であると推定された場合に、前記注意機能低下状態に応じた第2動作を行う制御部を備える
    ことを特徴とする状態推定装置。
  7. 請求項6において、
    前記第1動作は、前記車両が安全領域に退避するように前記車両の走行を制御する動作を含み、
    前記第2動作は、前記運転者に休憩をとることを促すための情報を出力する動作を含む
    ことを特徴とする状態推定装置。
  8. 請求項1~7のいずれか1つにおいて
    記振幅閾値および前記第1頻度閾値は、前記車両の走行シーンが予め定められた走行シーンであるときの前記サッケードの振幅および頻度に基づいて設定される
    ことを特徴とする状態推定装置。
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