JP2019120079A - 浴室 - Google Patents

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【課題】従来の映写機を備えた浴室では、浴槽内に入浴した状態で入浴者に正対する壁面に映像を映すために、入浴者の後方に映写機が設けられている。すなわち、映写機からの光は入浴者の上方を通って入浴者の前方の壁面に到達する。そのため、映写機によって映像を映写している状態で、入浴者が立ち上がると、入浴者の頭部あるいは体が映写機からの光をさえぎり、壁面に映像が映写されない状態が生ずる。【解決手段】浴槽に入浴した状態で入浴者に正対する壁面に上記映写面を設定し、上記浴槽の長手方向に沿って設けられた壁面の、上記映写面と入浴者の頭部との間の位置に、上記映写機を収納する手すりを設けた。【選択図】 図1

Description

本発明は、浴室の壁面に映像を映写する映写機を備えた浴室に関する。
浴室内で入浴中にテレビなどの映像を鑑賞したいという要求がある。そのため、完全防水のテレビ装置を浴室の壁面に取り付ける場合がある。ただし、映像を表示する画面の大きさは大きい方が好まれるため、必然的にテレビ装置の大きさが大きくなる。すると、大型のテレビ装置を浴室の壁面に取り付けられることになり、映像を表示していない状態では、大きなテレビ装置が邪魔になるという問題が生ずる。このような不具合を解消するため、浴室内に映写機を設け、浴室内の壁面に映写機からの映像を映写するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−97062号公報(図6)
上記従来の映写機を備えた浴室では、浴槽内に入浴した状態で入浴者に正対する壁面に映像を映すために、入浴者の後方に映写機が設けられている。すなわち、映写機からの光は入浴者の上方を通って入浴者の前方の壁面に到達する。そのため、映写機によって映像を映写している状態で入浴者が立ち上がると、入浴者の頭部あるいは体が映写機からの光をさえぎり、壁面に映像が映写されない状態が生ずる。
また、映写機と映像が映し出される壁面との距離が長くなるので、映写機からの光量が大きくなければ映写される映像が暗くなり、そのため大型の映写機を用いなければならない。さらには、大型の映写機を用いることによって映写機での発熱量が多くなり、高能力の冷却装置を付随させる必要も生じる。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、上記の不具合が生じない浴室を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明による浴室は、浴室の壁面に映写面を設け、その映写面に映像を映写する映写機を備えた浴室において、浴槽に入浴した状態で、上記映写面と入浴者の頭部との間の位置に、上記映写機を設けたことを特徴とする。
映写機を、従来の浴室のように入浴者の後方に設けるのではなく、映写面と入浴者の頭部との間の位置に設けることにより、映像を映写している状態で入浴者が立ち上がったとしても、映写が邪魔されることがない。
上記映写面を設けた壁面に対して連続する壁面に、浴室内側に突出し内部空間が浴室外に連通した中空の収納部を設け、その収納部内に上記映写機を収納すれば、映写面に対する映写機からの光の角度が垂直に近づくため、映像のひずみが少なくなる。
なお、上記収納部内に浴室外の空気を送風して収納部内に収納された映写機を冷却する冷却手段を設ければよい。
また、上記収納部の外壁の少なくとも一部を金属材料で構成し、その金属材料に上記映写機が発生する熱を伝えて、この金属材料部分を放熱器として作用させることも考えられる。
上記収納部の外壁に、上記映写機の操作を行うための操作ボタンを設ければ、入浴中に簡単に操作をすることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明は、映写機によって壁面に映像を映写している状態で、浴槽内の入浴者が立ち上がり、あるいは浴槽に対して出入りしても、映像が入浴者の体などによって遮られることがないので、連続して映像を鑑賞することができる。
本発明の一実施の形態の構成を示す図 収納部である手すりの先端部分を示す断面図 手すりの後端部分を示す断面図
図1を参照して、BRは本発明による浴室の一例である。この浴室BRには映写面10が設けられた壁面1と、この壁面1に対して直角に連続する壁面2とが設けられている。なお、上記浴槽BTに入浴した状態で、入浴者の足元側を先端方向として、その先端方向に上記壁面1が位置し、頭部は図において手前側である後端側に位置する。そして、壁面2には、浴槽BTに対して入浴者が出入りする際の補助として機能する手すり3が取り付けられている。なお、上記映写面10は壁面1の所定の区画を映写面10として設定し、壁面1の表面に直接映像を映写してもよいが、映写された映像を鮮明にするための別部材のスクリーンを壁面1に貼着して映写面10としてもよい。さらには、そのスクリーンを壁面1に貼着するのではなく、壁面1に沿って例えば上方に移動して退避可能に設け、映像を映写する際に上方から所定の位置まで降りてきて、その降りてきたスクリーンに映像を映写するようにしてもよい。
図2を参照して、この手すり3は映写機42を収納する収納部であり、先端側は前部連結部31を介して壁面2に固定されている。そして、この前部連結部31に対して先端側から設置現場に合わせて調節された映写機ユニット4が差し込まれて固定される。この映写機ユニット4の前面には透明なガラス板41が取り付けられている。そして、上述した映写機42から照射される映像光はこのガラス板41を透過して上記映写面10に到達する。なお、映写機42で生じる熱は、内部放熱板43に伝達される。
上記前部連結部31には、ステンレス製のパイプ32が取り付けられており、上記映写機ユニット4を前部連結部31に取り付けると、上記内部放熱板43が熱伝達板33に当接し、上記映写機42で生じた熱は内部放熱板43からこの熱伝達板33を通って、上記パイプ32に伝達される。このパイプ32は放熱器として作用し、従って、上記映写機42で生じた熱はこのパイプ32から浴室BR内へと放熱される。また、パイプ32内には後述する送風ファンによって空気が後方から送り込まれ、その空気は前部連結部31を通って壁面2の外側に排気されるので、その空気によっても映写機42で生じる熱が空冷される。
図3を参照して、上記パイプ32の後端側は後部連結部34を介して壁面2に固定されている。この後部連結部34は中空であり、壁面2の外側に設けた送風ファン6によって壁面2の外側の空気が冷却用空気として後部連結部34を通ってパイプ32内に送り込まれる。なお、このように送風ファン6によって空気をパイプ32内に送り込むことによって、パイプ32内の圧力は正圧になり、上記前部連結部31や後部連結部34との連結部分から水などがパイプ32の内部に浸入することを防止することができる。これに対して、パイプ32内の空気を吸い出す方向に送風ファン6を動作させると、パイプ32内の圧力が負圧になり、パイプ32内に水などを吸い込むおそれが生じ、望ましくない。
スイッチ基板5に複数個の操作スイッチ51・52・53を設け、これら操作スイッチ51・52・53を操作することによって上記映写機42を操作するようにした。なお、これら操作スイッチ51・52・53は図示の通りパイプ32に設けたので、入浴者がパイプ32を把持した場合に不用意に操作スイッチ51・52・53に触れてしまうおそれがある。そこで、オンオフスイッチ54はパイプ32ではなく後部連結部34に設け、不用意にオンオフスイッチ54が押し操作されないようにした。このように構成することにより、不用意に映写機42が動作開始することがなく、また不用意に動作を終了することを防止することができる。
上述のように、手すり3を映写機42の収納部とすることによって、浴槽BTに入浴者が入浴した状態で、映写機42は入浴者の頭部と上記映写面10との間に位置することになり、映写機42から映写面10に対して映像が映写されている状態で入浴者が立ち上がるなどの動作をしても、入浴者の体が映写を遮ることがなく、映写面10の映像が見えなくなるなどの不具合が生じない。
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。例えば、映写面10を入浴者の足元側の壁面1に設定したが、壁面2や他の壁面に設けてもよい。ただし、その際には映写機42の設置位置を適宜変更する。
1 壁面
2 壁面
3 手すり(収納部)
4 映写機ユニット
6 送風ファン
10 映写面
32 パイプ(放熱器)
42 映写機
BR 浴室
BT 浴槽

Claims (5)

  1. 浴室の壁面に映写面を設け、その映写面に映像を映写する映写機を備えた浴室において、浴槽に入浴した状態で、上記映写面と入浴者の頭部との間の位置に、上記映写機を設けたことを特徴とする浴室。
  2. 上記映写面を設けた壁面に対して連続する壁面に、浴室内側に突出し内部空間が浴室外に連通した中空の収納部を設け、その収納部内に上記映写機を収納したことを特徴とする請求項1に記載の浴室。
  3. 上記収納部内に浴室外の空気を送風して収納部内に収納された映写機を冷却する冷却手段を設けたこと特徴とする請求項2に記載の浴室。
  4. 上記収納部の外壁の少なくとも一部を金属材料で構成し、その金属材料に上記映写機が発生する熱を伝えて、この金属材料部分を放熱器として作用させることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の浴室。
  5. 上記収納部の外壁に、上記映写機の操作を行うための操作ボタンを設けたことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の浴室。
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