JP2019119797A - 防塵性皮膜、及び防塵性フィルム、並びに、これらを用いた帆布、メッシュシート、及びターポリン - Google Patents

防塵性皮膜、及び防塵性フィルム、並びに、これらを用いた帆布、メッシュシート、及びターポリン Download PDF

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Abstract

【課題】界面活性剤やワックス類などを使用することなく、防塵性(帯電防止性による効果)の軟質塩化ビニル樹脂製皮膜、及びフィルムと、並びに、これらを用いてなる防塵性(帯電防止性による効果)の産業資材シートの提供。【解決手段】塩化ビニル系樹脂及び可塑剤を主体に含み、可塑剤として少なくとも、イソフタル酸ジアルキルエーテルエステル類、テレフタル酸ジアルキルエーテルエステル類、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル類、ジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル類、トリメリット酸トリス(アルキルエーテルエステル)類、及びピロメリット酸テトラキス(アルキルエーテルエステル)類から選ばれた1種以上のアルキルエーテルエステル化合物を含有させる。【選択図】なし

Description

本発明は、可塑剤成分にフタル酸系化合物(オルト体)を含有しない防塵性の軟質塩化ビニル系樹脂皮膜、及びフィルムに関し、特に、1)軟質塩化ビニル系樹脂皮膜を用いた防塵性、かつ環境衛生性に優れた産業資材用の帆布、及びメッシュシート、2)軟質塩化ビニル系樹脂フィルムを用いた防塵性、かつ環境衛生性に優れた産業資材用のターポリンに関する。
フタル酸エステルは主に塩化ビニル系樹脂の可塑剤や成形助剤として多岐に使用されているが、近年ヒトや動物のホルモンに影響を与える内分泌攪乱物質である疑いが強まり、欧州を中心に使用規制の動きが進み、欧州化学機関は、DBP、DEHP(DOP)、BBPの3物質をREACH規則の高懸念物質候補リスト(SVHC)に記載し、その後さらに10種類のフタル酸エステル類をSVHCリストに追加した。さらにEU欧州連合が定める電子・電気機器における特定有害物質の使用制限であるRoHS指令でも、最近、DEHP(DOP)、BBP、DBP、DIBPの4物質が特定有害物質に追加指定され、電子・電気機器での使用制限が検討されている。日米では、乳幼児向け育児用品・玩具等の用途でDEHP(DOP)、DBP、BBP、DINP、DIDP、DNOPが使用制限対象物質に指定され、厚生労働省は、DEHP(DOP)の食品用器具・容器等の用途での使用を禁止している。そのため、最近の軟質塩化ビニル樹脂製品は、REACH規則、RoHS指令に準じた製品設計として、より安全性の高い可塑剤の使用製品へと推移しているが、置換する可塑剤の種類によっては製品の成型性や物性などを低下させる問題を生じている。
このようなREACH規則、RoHS指令に準じた製品設計の潮流は、玩具、食品用器具・容器等の業界以外の業界にも波及し、自主的に可塑剤を変更する動きが目立ち始め、可塑剤メーカーもその代替品提案に注力し始めているが、導電性可塑剤として公知、汎用のフタル酸ジアルキルエーテルエステル化合物(特許文献1)に関しては、その代替品がまだ提案されていない。本発明の出願人は、シート倉庫用、テントハウス用、パビリオン用、フレキシブルコンテナ用、水槽用などに用いるターポリン素材、トラック幌用、シートカバー用などに用いる帆布素材、建築養生シート用、通気性日除用などに用いるメッシュシート素材など、主に屋外で長期間使用する軟質塩化ビニル樹脂製の産業資材シートを製造する業務に携わる者で、直接製品に口や食品が接触する類の製品とは関係が薄い立場にあるが、生活の身近に大面積で使用される用途であるため、製品臭として微量揮発し、呼気吸引される可能性の懸念、埋め立て廃棄した製品からブリードした可塑剤成分の地下水混入の懸念などの観点から、フタル酸エステル化合物を使用しない軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シート(特許文献2〜5)を提案したが、これらの軟質塩化ビニル樹脂製産業資材シートでは、ブリード汚染、印刷不良、シート同士の接合不良を招く悪影響の怖れのある界面活性剤やワックス類などを混入させない限り防塵性(帯電防止性)の付与が困難であるため、REACH規則、RoHS指令に準じた防塵性(帯電防止性)の軟質塩化ビニル樹脂製皮膜、及びフィルムと、これらを用いてなるREACH規則、RoHS指令に準じた防塵性(帯電防止性)の産業資材シートが望まれていた。
特開2000−103017号公報 特開2015−217608号公報 特開2015−223700号公報 特開2016−022708号公報 特開2015−033179号公報
本発明は、ブリード汚染、印刷不良、シート同士の接合不良を招く悪影響の怖れのある界面活性剤やワックス類などを使用することなく、REACH規則、RoHS指令に準じた防塵性(帯電防止性による効果)の軟質塩化ビニル樹脂製皮膜、及びフィルムと、これらを用いてなるREACH規則、RoHS指令に準じた防塵性(帯電防止性による効果)の産業資材シート(シート倉庫用、テントハウス用、パビリオン用、フレキシブルコンテナ用、水槽用などに用いるターポリン素材、トラック幌用、シートカバー用などに用いる帆布素材、建築養生シート用、通気性日除用などに用いるメッシュシート素材など)を提供しようとするものである。
本発明者は、上記の現状に鑑みて研究、検討を行った結果、塩化ビニル系樹脂及び可塑剤を主体に含み、可塑剤として少なくとも、イソフタル酸ジアルキルエーテルエステル類、テレフタル酸ジアルキルエーテルエステル類、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル類、ジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル類、トリメリット酸トリス(アルキルエーテルエステル)類、及びピロメリット酸テトラキス(アルキルエーテルエステル)類から選ばれた1種以上のアルキルエーテルエステル化合物を含有することによって、REACH規則、RoHS指令に準じた帯電防止性の軟質塩化ビニル樹脂製皮膜、及びフィルムが得られ、さらにこれらを用いてなるREACH規則、RoHS指令に準じた防塵性(帯電防止性による効果)の産業資材シートが得られることを見出して本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明の防塵性皮膜、及び防塵性フィルムは、塩化ビニル系樹脂及び可塑剤を主体に含み、前記可塑剤として少なくとも、イソフタル酸ジアルキルエーテルエステル(〔化1〕の群)、テレフタル酸ジアルキルエーテルエステル(〔化2〕の群)、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル(〔化3〕の群)、ジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル(〔化4〕の群)、トリメリット酸トリス(アルキルエーテルエステル)(〔化5〕の群)、及びピロメリット酸テトラキス(アルキルエーテルエステル)(〔化6〕の群)から選ばれた1種以上のアルキルエーテルエステル化合物を含有することが好ましい。
(〔化1〕〜〔化3〕:式中、R 、Rは、炭素数3〜15の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、AとAは炭素数2〜4のアルキレン基を示す。m、nは1〜7の整数で、AとA、RとR及びmとnは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。AとR 及びAとRの合計炭素数は5〜17である。〔化3〕は1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステルの何れであってもよい。)
(〔化4〕:式中、R 、Rは、炭素数3〜15の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、AとAは炭素数2〜4のアルキレン基、Aは炭素数4〜12のアルキレン基を示す。m、nは1〜7の整数で、AとA、RとR及びmとnは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。AとR 及びAとRの合計炭素数は5〜17である。)
(〔化5〕:式中、R 、R、Rは、炭素数3〜15の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、AとAとAは炭素数2〜4のアルキレン基を示す。m、n、oは1〜7の整数で、AとAとA、RとRとR及びmとnとoは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。AとR 及びAとR及びAとRの合計炭素数は5〜17である。)
(〔化6〕:式中、R 、R、R、Rは、炭素数3〜15の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、AとAとAとAは炭素数2〜4のアルキレン基を示す。m、n、o、pは1〜7の整数で、AとAとAとA、RとRとRとR及びmとnとoとpは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。AとR 及びAとR及びAとR及びAとRの合計炭素数は5〜17である。)
本発明の防塵性皮膜、及び防塵性フィルムは、前記可塑剤が、さらにイソフタル酸ジアルキルエステル(〔化7〕の群)、テレフタル酸ジアルキルエステル(〔化8〕の群)、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化8〕の群)、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化9〕の群)、ジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化10〕の群)、トリメリット酸トリス(アルキルエステル)(〔化11〕の群)、及びピロメリット酸テトラキス(アルキルエステル)(〔化12〕の群)、から選ばれた1種以上のアルキルエステル化合物を含有し、前記アルキルエーテルエステル化合物及び前記アルキルエステル化合物の質量比が、3:1〜1:3であることが好ましい。
(〔化7〕〜〔化9〕:式中、R 、Rは、炭素数3〜17の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、R 、Rは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。〔化9〕は1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステルの何れであってもよい。)
(〔化10〕:式中、R 、Rは、炭素数3〜17の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、Aは炭素数4〜12のアルキレン基を示す。R 、Rは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。)
(〔化11〕:式中、R 、R、Rは、炭素数3〜17の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、RとRとRは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。)
(〔化12〕:式中、R 、R、R、Rは、炭素数3〜17の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、RとRとR、Rは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。)
本発明の帆布、及びメッシュシートは、布帛を基材として、その布帛の全面に段落〔0007〕または段落〔0008〕に記載の防塵性皮膜が設けられていることが好ましい。
本発明のターポリンは、布帛を基材として、その布帛の全面に段落〔0007〕または段落〔0008〕に記載の防塵性フィルムが設けられていることが好ましい。
本発明によれば、ブリード汚染、印刷不良、シート同士の接合不良を招く悪影響の怖れのある界面活性剤やワックス類などを使用することなく、REACH規則、RoHS指令に準じた防塵性(帯電防止性による効果)の軟質塩化ビニル樹脂製皮膜、及びフィルムと、これらを用いてなるREACH規則、RoHS指令に準じた防塵性(帯電防止性による効果)の産業資材シートが得られるので、これらをシート倉庫用、テントハウス用、パビリオン用、フレキシブルコンテナ用、水槽用、トラック幌用、シートカバー用、建築養生シート用、通気性日除用などに広く用いることができる。
本発明の防塵性皮膜、及び防塵性フィルムは、塩化ビニル系樹脂及び可塑剤を主体に含み、可塑剤として少なくとも1種以上のアルキルエーテルエステル化合物(アルキル鎖中に1個以上のエーテル結合を有する)を含有し、必要に応じてさらに1種以上のアルキルエステル化合物を含有し、アルキルエーテルエステル化合物及びアルキルエステル化合物の質量比が、3:1〜1:3、特に2:1〜1:1であることが好ましい。アルキルエーテルエステル化合物は、イソフタル酸ジアルキルエーテルエステル(〔化1〕の群)、テレフタル酸ジアルキルエーテルエステル(〔化2〕の群)、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル(〔化3〕の群)、ジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル(〔化4〕の群)、トリメリット酸トリス(アルキルエーテルエステル)(〔化5〕の群)、及びピロメリット酸テトラキス(アルキルエーテルエステル)(〔化6〕の群)から選ばれた1種以上が挙げられる。
(〔化1〕〜〔化3〕:式中、R 、Rは、炭素数3〜15の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、AとAは炭素数2〜4のアルキレン基を示す。m、nは1〜7の整数で、AとA、RとR及びmとnは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。AとR 及びAとRの合計炭素数は5〜17である。〔化3〕は1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステルの何れであってもよい。)
(〔化4〕:式中、R 、Rは、炭素数3〜15の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、AとAは炭素数2〜4のアルキレン基、Aは炭素数4〜12のアルキレン基を示す。m、nは1〜7の整数で、AとA、RとR及びmとnは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。AとR 及びAとRの合計炭素数は5〜17である。)
(〔化5〕:式中、R 、R、Rは、炭素数3〜15の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、AとAとAは炭素数2〜4のアルキレン基を示す。m、n、oは1〜7の整数で、AとAとA、RとRとR及びmとnとoは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。AとR 及びAとR及びAとRの合計炭素数は5〜17である。)
(〔化6〕:式中、R 、R、R、Rは、炭素数3〜15の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、AとAとAとAは炭素数2〜4のアルキレン基を示す。m、n、o、pは1〜7の整数で、AとAとAとA、RとRとRとR及びmとnとoとpは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。AとR 及びAとR及びAとR及びAとRの合計炭素数は5〜17である。)
上記アルキルエーテルエステル化合物と共に必要に応じて併用するアルキルエステル化合物は、イソフタル酸ジアルキルエステル(〔化7〕の群)、テレフタル酸ジアルキルエステル(〔化8〕の群)、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化8〕の群)、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化9〕の群)、ジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化10〕の群)、トリメリット酸トリス(アルキルエステル)(〔化11〕の群)、及びピロメリット酸テトラキス(アルキルエステル)(〔化12〕の群)、から選ばれた1種以上が挙げられる。
(〔化7〕〜〔化9〕:式中、R 、Rは、炭素数3〜17の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、R 、Rは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。〔化9〕は1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステルの何れであってもよい。)
(〔化10〕:式中、R 、Rは、炭素数3〜17の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、Aは炭素数4〜12のアルキレン基を示す。R 、Rは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。)
(〔化11〕:式中、R 、R、Rは、炭素数3〜17の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、RとRとRは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。)
(〔化12〕:式中、R 、R、R、Rは、炭素数3〜17の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、RとRとR、Rは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。)
本発明の防塵性皮膜、及び防塵性フィルムに含有する可塑剤量は塩化ビニル樹脂量100質量部に対して10〜150質量部が好ましく、可塑剤がアルキルエーテルエステル化合物(アルキル鎖中に1個以上のエーテル結合を有する)の場合、塩化ビニル樹脂量100質量部に対して10〜150質量部、好ましくは30〜80質量部で、アルキルエステル化合物を併用する場合、アルキルエーテルエステル化合物とアルキルエステル化合物との混用比率は3:1〜1:3、好ましくは2:1〜1:1である。例えばアルキルエーテルエステル化合物の配合量が50質量部の場合、アルキルエステル化合物の配合量は25質量部(質量比2:1)であり、アルキルエーテルエステル化合物の配合量が35質量部の場合、アルキルエステル化合物の配合量は35質量部(質量比1:1)が特に好ましい。本発明の防塵性皮膜、及び防塵性フィルムには、さらに防炎性付与の必要に応じて塩素化パラフィン化合物、及びリン酸トリクレジル、リン酸トリフェニル、リン酸トリキシレニル、リン酸クレジルジフェニルなどの芳香族リン酸エステル化合物、を防炎剤兼可塑剤として上記可塑剤量に対して5〜15質量%程度併用することができる。また本発明の防塵性皮膜、及び防塵性フィルムに耐熱性を付与する場合、分子末端、または側鎖に(メタ)アクリロイル基を2個以上有する反応性アクリル系化合物、及びアリル基を2個以上有するアリルフタレート系化合物などを上記可塑剤に対して5〜15質量%程度併用することができる。
上記〔化1〕〜〔化6〕式のアルキルエーテルエステル化合物(アルキル鎖中に1個以上のエーテル結合を有する)の製造に用いられるジカルボン酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、イソフタル酸、テレフタル酸などのジカルボン酸、三価以上の多価カルボン酸、エポキシシクロヘキサン環を有する二価カルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などの芳香族多価カルボン酸、並びにこれらのカルボン酸の酸無水物などを用いることができる。このようなアルキルエーテルエステル化合物は具体的に、イソフタル酸ジエチルセロソルブ、テレフタル酸ジブチルセロソルブ、1,2−シクロヘキサンジブチルセロソルブ、1,3−シクロヘキサンジブチルセロソルブ、1,4−シクロヘキサンジブチルセロソルブ、アジピン酸ジエチルセロソルブ、アジピン酸ジブチルセロソルブ、セバシン酸ジエチルセロソルブ、セバシン酸ジブチルセロソルブ、トリメリット酸トリスジブチルセロソルブ、ピロメリット酸テトラキスジブチルセロソルブ、などで、カルボン酸と、モノ−及びポリ−アルキレングリコールモノアルキルエーテルとの反応物が挙けられる。モノ−及びポリ−アルキレングリコールモノアルキルエーテルは、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノールなどのアルコールとエチレンオキシドとの付加化合物、アルコールとプロピレンオキシドとの付加化合物、アルコールとブチレンオキシドとの付加化合物、あるいは、アルコールと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどアルキレンオキシドから選ばれた2種以上のアルキレンオキシドとの付加化合物であり、これらは具体的に、エチレングリコールモノオクチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘプチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノオクチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ブチレングリコールモノエチルエーテルなどの(モノ〜ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルなど、その他、ジエチレングリコールジ−2−エチルヘキソネート、テトラエチレングリコールジ−2−エチルヘキソネート、ヘキサエチレングリコールジ−2−エチルヘキソネート、トリエチレングリコールジエチルブチレート、ポリエチレングリコールジエチルブチレート、ポリプロピレングリコールジエチルヘキソネート、トリエチレングリコールジベンゾエート、テトラエチレングリコールジベンゾエート、ポリエチレングリコールジベンゾエート、ポリプロピレングリコールジベンゾエート、またはポリエチレングリコール−2−エチルヘキソネートベンゾエートなどである。
上記〔化7〕〜〔化9〕式のアルキルエステル化合物について、イソフタル酸ジアルキルエステル(〔化7〕の群)の可塑剤は例えば、イソフタル酸と2−エチルヘキサノールとのエステル化反応によって合成されるイソフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)が特に好ましく、その他イソフタル酸ジブチル、イソフタル酸ジイソブチル、イソフタル酸ジヘキシル、イソフタル酸ジヘプチル、イソフタル酸ジノニル、イソフタル酸ジイソノニル、イソフタル酸ジイソデシル、イソフタル酸ジデシル、イソフタル酸ブチルベンジルなどが例示される。テレフタル酸ジアルキルエステル(〔化8〕の群)の可塑剤は例えば、テレフタル酸と2−エチルヘキサノールとのエステル化反応によって合成されるジ−2−エチルヘキシルテレフタレート(ジオクチルテレフタレート)が特に好ましく、その他、その他テレフタル酸ジブチル、テレフタル酸ジイソブチル、テレフタル酸ジヘキシル、テレフタル酸ジヘプチル、テレフタル酸ジノニル、テレフタル酸ジイソノニル、テレフタル酸ジイソデシル、テレフタル酸ジデシル、テレフタル酸ブチルベンジルなどが例示される。シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化9〕の群)の可塑剤は例えば、DOP(フタル酸ジオクチル)のベンゼン環を水素化して得られるシクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル(別名シクロヘキサンジカルボン酸ジオクチル)が特に好ましく、その他シクロヘキサンジカルボン酸ジブチル、シクロヘキサンジカルボン酸ジイソブチル、シクロヘキサンジカルボン酸ジヘキシル、シクロヘキサンジカルボン酸ジヘプチル、シクロヘキサンジカルボン酸ジノニル、シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル、シクロヘキサンジカルボン酸ジイソデシル、シクロヘキサンジカルボン酸ジデシル、シクロヘキサンジカルボン酸ブチルベンジルなどが例示される。シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化9〕の群)は上記具体例において、ジアルキルエステルの配位がシクロヘキサン環の1,2−位、1,3−位、及び1,4−位のバリェーションを包含する。
上記〔化10〕〜〔化12〕式のアルキルエステル化合物について、ジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化10〕の群)の可塑剤は例えば、アジピン酸と2−エチルヘキサノールとのエステル化反応によって合成されるアジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)が特に好ましく、その他アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジヘキシル、アジピン酸ジヘプチル、アジピン酸ジノニル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸ブチルベンジルなど、セバシン酸と2−エチルヘキサノールとのエステル化反応によって合成されるセバシン酸ジ(2−エチルヘキシル)が特に好ましく、その他セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジイソブチル、セバシン酸ジヘキシル、セバシン酸ジヘプチル、セバシン酸ジノニル、セバシン酸ジイソノニル、セバシン酸ジイソデシル、セバシン酸ジデシル、セバシン酸ブチルベンジルなどが例示される。トリメリット酸トリス(アルキルエステル)(〔化11〕の群)の可塑剤は例えば、トリメリット酸、またはトリメリット酸無水物と2−エチルヘキサノールとのエステル化反応によって合成されるトリメリット酸トリス(2−エチルヘキシル)が特に好ましく、その他トリメリット酸トリブチル、トリメリット酸トリス(イソブチル)、トリメリット酸トリヘキシル、トリメリット酸トリヘプチル、トリメリット酸トリノニル、トリメリット酸トリス(イソノニル)、トリメリット酸トリイソデシル、トリメリット酸トリデシル、トリメリット酸トリス(ブチルベンジル)などが例示される。ピロメリット酸テトラキス(アルキルエステル)(〔化12〕の群)の可塑剤は例えば、ピロメリット酸、またはピロメリット酸無水物と2−エチルヘキサノールとのエステル化反応によって合成されるピロメリット酸テトラキス(2−エチルヘキシル)が特に好ましく、その他ピロメリット酸トテトラブチル、ピロメリット酸テトラキス(イソブチル)、ピロメリット酸テトラヘキシル、ピロメリット酸テトラヘプチル、ピロメリット酸テトラノニル、ピロメリット酸テトラキス(イソノニル)、ピロメリット酸テトライソデシル、ピロメリット酸テトラデシル、ピロメリット酸テトラキス(ブチルベンジル)などが例示される。
本発明の防塵性皮膜、及び防塵性フィルムに含有する塩化ビニル樹脂は、塩化ビニルモノマーの単独重合体(重合度が1000〜4000のホモポリマー)であり、乳化重合体(小麦粉状)と懸濁重合体(グラニュー糖状)の2種類が使用できる。乳化重合体は可塑剤及び添加剤と共にペースト状の組成物を形成し、コーティング、ディッピングの塗工に供され、加熱ゲル化によって本発明の防塵性皮膜(厚さ0.01mm〜1mm)を成し、この防塵性皮膜を布帛に含浸かつ布帛上に形成したものが産業資材用の帆布、粗目布帛に含浸かつ粗目布帛上に形成したものが産業資材用のメッシュシートである。懸濁重合体は可塑剤及び添加剤と共にコンパウンド状の組成物を形成し、カレンダー成型に供され、加熱混練、加熱圧延によって本発明の防塵性フィルム(厚さ0.1mm〜1mm)を成し、この防塵性フィルムを布帛の両面に形成したものが産業資材用のターポリンである。本発明において塩化ビニル樹脂は塩化ビニル樹脂共重合体、塩化ビニル樹脂を主鎖とするグラフト共重合体を包含し、共重合成分としては、炭素数2〜30のα−オレフィン類、アクリル酸及びそのエステル類、メタクリル酸及びそのエステル類、マレイン酸及びそのエステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アルキルビニルエーテルなどのビニル化合物などが挙げられる。また防塵性皮膜、及び防塵性フィルムには、ポリオール化合物、塩素化ポリエチレン、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタン、ブタジエン−スチレン−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体などを、加工性改良、柔軟性改良、低温特性改良、耐熱特性改良、衝撃緩和などの目的で、塩化ビニル系樹脂に対して5〜25質量%程度併用することができる。また、ポリイソシアネート化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物などの反応性化合物を添加して、防塵性皮膜、及び防塵性フィルムに架橋構造を形成し、耐熱性を向上させ、あるいは織物、編物などの布帛などに対する接着性を改善することもできる。
また防塵性皮膜、及び防塵性フィルムには、可塑剤以外の成分として、合成樹脂用の公知の添加剤を種々任意量配合することができ、塩化ビニル樹脂用安定剤として、カルシウム亜鉛複合系、バリウム亜鉛複合系、有機錫ラウレート、有機錫メルカプタイト、エポキシ系などの安定剤を単独あるいは複数種併用し、塩化ビニル樹脂100質量部に対して1〜10質量部程度用いることで成型時の熱変色を抑止し、また耐候性を向上させる。さらに、耐光安定剤(ヒンダードアミン系化合物など)、紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物など)酸化防止剤(フェノール系化合物、ビタミンE系化合物など)を塩化ビニル樹脂100質量部に対して0.1〜5質量部程度用いることで成型時の熱変色を相乗的に抑止し、また耐候性を相乗的に向上させる。また本発明の防塵性皮膜、及び防塵性フィルムには、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、臭素置換有機化合物などの難燃剤、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカなどの充填剤を各種物品ごとの防炎規格に適合可能な範囲量で配合することができる。また本発明の防塵性皮膜、及び防塵性フィルムは難燃剤や充填剤を含まない透明性のもの、または難燃剤や充填剤を含む光半透過性のものであってもよく、また無機系顔料(酸化チタン、べんがら、カーボンブラックなど)、有機系顔料(アゾ系、キナクリドン系、フタロシアニン系、ニトロ系、ペリレン系など)で任意に着色された透明着色のもの、着色光半透過性のもの、着色遮光性の、何れであってもよい。
布帛(織物、編物、粗目織物)と本発明の防塵性皮膜を複合したものが、産業資材用の帆布であり、粗目布帛に含浸かつ粗目布帛上に形成したものが産業資材用のメッシュシートである。また布帛(織物、編物、粗目織物)と本発明の防塵性フィルムを布帛と複合したものが産業資材用のターポリンである。布帛は、合成繊維、天然繊維、半合成繊維、無機繊維またはこれらの2種類以上から成る混用繊維から製織された質量50〜500g/m、好ましくは質量65〜280g/m目付の織物、編み物、及び粗目織物である。合成繊維としては、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエスエル繊維、全芳香族ポリエステル繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、全芳香族ポリアミド(アラミド)繊維、及びヘテロ環ポリマー繊維(ポリベンズオキサゾール繊維、ポリベンズイミダゾール繊維)などが挙げられる。天然繊維としては木綿、麻、ケナフなどが挙げられ、半合成繊維にはレーヨン、アセテートなどが挙げられる。無機繊維としては、ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、炭素繊維などが挙げられる。特に本発明においては合成繊維によるマルチフィラメントヤーン、スパンヤーン、及びカバリングヤーンによる平織物、綾織物、朱子織物、模紗織物、バスケット織物、三軸織物、四軸織物など公知の布帛などが使用できる。これら布帛は必要に応じて撥水処理、吸水防止処理、接着処理、難燃処理などが施されても良い。本発明に用いる布帛はポリエスエル繊維、アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維などから成る平織物が好ましい。
本発明に用いる布帛で、帆布に適した布帛は10番手(591dtex)〜60番手(97ddtex)の範囲のスパンヤーン(短繊維紡績糸条)、特に10番手(591dtex)、14番手(422dtex)、16番手(370dtex)、20番手(295dtex)、24番手(246ddtex)、30番手(197dtex)のスパンヤーンを用いた目抜け空隙率5%未満の平織布帛である。具体的に20番手単糸、または20番手双糸を用いて1インチ間に経糸50〜70本、緯糸40〜60本の織密度で含むスパン平織物が適している。これらのスパンヤーンには芯鞘型を含み、アラミド繊維マルチフィラメント糸条を芯成分として、その外周にポリエスエル繊維短繊維を絡めて鞘成分としたものが例示でき、得られる帆布の引裂強度、突起物による穴開防止性を飛躍的に改善し得る。また、メッシュシートに適する布帛は、277〜2222dtex、好ましくは555〜1666dtexのマルチフィラメントヤーンを用いた目抜け空隙率20〜60%、好ましくは空隙率25%〜40%の平織物、模紗織物、三軸織物などである。また、ターポリンに適する布帛は、277〜2222dtex、好ましくは555〜1666dtexのマルチフィラメントヤーンを用いた目抜け空隙率5〜30%、好ましくは空隙率10%〜25%の平織物、綾織物、朱子織物、バスケット織物、三軸織物、四軸織物などである。これらのメッシュ用及びターポリン用の布帛にはリップストップ基布を含み、例えばポリエスエルマルチフィラメントヤーンによる基布の経糸及び/または緯糸の一部を規則的、またはランダムにアラミド繊維マルチフィラメントヤーンに置換し配置したものが挙げられる。このような仕様により引裂強度、突起物による破壊防止性を飛躍的に改善し得る。
布帛に防塵性皮膜を形成する方法は、例えば、乳化重合タイプの塩化ビニル樹脂(100質量部)に(〔化1〕の群)〜(〔化6〕の群)から選ばれた可塑剤(40〜80質量部)、必要に応じて(〔化7〕の群)〜(〔化12〕の群)から選ばれた可塑剤を併用して、可塑剤量(40〜80質量部)のペーストゾル組成物を用いて、公知の塗工方法、例えばディッピング(布帛への両面加工)、コーティング(布帛への片面加工または両面加工で、ナイフコーティング、グラビアコーテイング、クリアランスコーティングなど)などによって布帛の表裏に防塵性皮膜が形成される。産業資材用帆布の場合、布帛に対してディッピングまたはコーティング、もしくはディッピングとコーティングとの併用手段により、布帛の隙間(繊維糸条と繊維糸条との隙間、及び繊維糸条を構成するフィラメント間の隙間)にペースト状組成物を含浸し、かつ、帆布用布帛の両面をペースト状組成物で被覆し、これを熱処理してゲル化させることで防塵性皮膜を形成して厚さが0.5mm〜1.5mm程度の帆布を得る。またメッシュシートの場合、粗目布帛に対してディッピングまたはコーティングの手段により、繊維糸条を構成するフィラメント間の隙間にペースト状組成物を含浸し、かつ、目抜けの布帛の全面をペースト状組成物で被覆し、これを熱処理してゲル化させることで防塵性皮膜を形成して厚さが0.5mm〜2mm程度のメッシュシートを得る。またターポリンの場合、ある程度目開きの布帛の両面に対してカレンダー圧延、またはTダイス押出の手段で成型した、厚さ0.1mm〜0.3mmの防塵性フィルムをラミネーターで熱圧着し、布帛の目開き部分で表裏の防塵性フィルム同士が部分的にブリッジ融着することで防塵性フィルムを表裏に積層して厚さが0.5mm〜1.5mm程度のターポリンを得る。
防塵性皮膜上、及び防塵性フィルム上、並びに、これらを用いた帆布、メッシュシート、及びターポリンにはフッ素樹脂層が形成されることにより、フッ素樹脂層が可塑剤、特にアルキルエーテルエステル化合物成分のブリード揮散のバリヤー層となって長期間に亘り帯電防止効果による防塵性の持続と同時に、優れた防汚性、及び優れた汚れ除去性を発現する。このフッ素樹脂層を成すフッ素樹脂は、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)、ポリトリフルオロエチレン(PTrEE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリヘキサフルオロプロピレン(PHFP)、VdF−TFE共重合体樹脂、VdF−CTFE共重合体樹脂、VdF−HFP共重合体樹脂、TFE−CTFE共重合体樹脂、TFE−HFP共重合体樹脂、CTFE−HFP共重合体樹脂、VdF−TFE−CTFE共重合体樹脂、VdF−TFE−HFP共重合体樹脂、TFE−CTFE−HFP共重合体樹脂、VdF−CTFE−HFP共重合体樹脂、VdF−TFE−CTFE−HFP共重合体樹脂などのフィルム(10μm〜100μm)が使用できる。フッ素樹脂フィルムは、「フッ素樹脂/アクリル系樹脂」の2層タイプ、「フッ素樹脂/アクリル系樹脂/塩化ビニル系樹脂」の3層タイプが特に基材(防塵性皮膜上、及び防塵性フィルム上、並びこれらを用いた帆布、メッシュシート、及びターポリン)との接着性に優れ好ましい。
またフッ素樹脂モノマーをビニルモノマーと共重合してなるフルオロオレフィン共重合体樹脂で、有機溶剤に溶解性を有する可溶性樹脂は、グラビア塗工やナイフコーティングなどの公知の塗工により基材(防塵性皮膜上、及び防塵性フィルム上、並びに、これらを用いた帆布、メッシュシート、及びターポリン)の表面にフッ素樹脂層を1μm〜20μmで形成することが好ましい。これらのフルオロオレフィン共重合体樹脂は、共重合ビニル成分中に有する水酸基、カルボキシル基などの反応性基を、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、オキサゾリン化合物、カルボジイミド化合物、メラミン化合物など公知の硬化剤(架橋剤)をフルオロオレフィン共重合体樹脂(固形分)に対して、固形分量換算で1〜20質量%、好ましくは3〜15質量%用いて反応させることで得られる塗膜の耐摩耗性、耐酸性雨性、耐候性などを改善することができる。中でも特にイソシアネート化合物が水酸基との反応性に優れ好ましく、特に脂肪族ポリイソシアネート化合物、及び脂環式ポリイソシアネート化合物が耐候性の観点で好ましい。
また、基材(防塵性皮膜上、及び防塵性フィルム上、並びに、これらを用いた帆布、メッシュシート、及びターポリン)上、あるいは段落〔0023〕、〔0024〕に記したフッ素樹脂層上であってもよい)に、1次粒子径3〜150nmの無機コロイド物質が、シランカップリング剤の加水分解縮合物を含むバインダー成分に担持されてなる防汚層が設けられていてもよい。この防汚層が可塑剤、特にアルキルエーテルエステル化合物成分のブリード揮散のバリヤー層となって長期間に亘り帯電防止効果による防塵性の持続と同時に、優れた防汚性、及び優れた汚れ除去性を発現する。使用する無機コロイド物質は、光触媒性酸化チタンゾル、光触媒性酸化亜鉛ゾル、光触媒性酸化錫ゾル、酸化チタンゾル、酸化亜鉛ゾル、酸化錫ゾル、シリカゾル、酸化アルミニウムゾル、酸化ジルコニウムゾル、酸化セリウムゾル、及び複合酸化物(酸化亜鉛−五酸化アンチモン複合または酸化スズ−五酸化アンチモン複合)ゾルから選ばれた1種以上の金属酸化物が使用でき、特に光触媒活性型酸化チタンゾル、光触媒活性型酸化亜鉛ゾル、光触媒活性型酸化錫ゾルなどが防汚効果に優れ好ましい。バインダー成分はシランカップリング剤(ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどの単独、または併用)、及びこれらの加水分解物、及びアルコキシシラン化合物との共加水分解化合物などが使用できる。防汚層に占める無機コロイド物質の含有率に限定は無いが、特に25〜50質量%が好ましい。これらの防汚層の形成方法は、溶剤あるいは水に可溶な樹脂の溶液、またはエマルジョン液をスプレーコート、グラビアコートなどのコーティング法で塗布・乾燥することで形成される。
次ぎに実施例、比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例の範囲に限定されるものではない。下記実施例及び比較例において、防塵性の効果は表面抵抗率によって評価した。
1)表面抵抗率測定(JIS K7194準拠)
23℃、相対湿度50%RHで膜材片を24時間静置後、下記の抵抗率計(JIS K7194準拠)を用い表面抵抗率を3回測定し、その平均値を表面抵抗率とした。但し本発明において表面抵抗率の良し悪しはアルキルエーテルエステル化合物の配合量によって左右され、その配合量が多いほど防塵性(帯電防止性)に優れるが、その分、得られる皮膜やフィルムの風合いが軟らかくなり、余剰可塑剤のブリードを促進するなどの実用面での悪影響が懸念されるため、実施例と比較例でのトータル可塑剤量は同一とした。
以下の実施例の帯電防止性の基準は表面抵抗率1010Ω/□〜1012Ω/□、それに満たない表面抵抗率1013Ω/□以下のものは比較例とした。
高抵抗・抵抗率計は、株式会社三菱化学アナリテック製「ハイレスタUP MCP-HT800(レンジ103〜1014Ω)を使用した。
2)防塵性
市販の薄力小麦粉(日清製粉株式会社)を静電気の帯電のない試験体の表面に均一に定量振り掛けた後、試験体を下向きに反転させ試験体を緊張状態に固定し、薄力小麦粉が自由落下可能な状態で、裏面から人差し指で5回強く弾き叩いて薄力小麦粉の脱落性を評価した。
1:残存量10質量%未満:防塵性良好
2:残存量10質量%〜25質量%未満:やや防塵性に劣る
3:残存量25質量%を越える:防塵性に劣る
[実施例1]
下記軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物(1)を厚さ50μmのポリエステル(PET)シート(鏡面)上にクリアランスコート法により流延し、PETシートごと180℃の電気加熱炉内で1分間の熱ゲル化処理を行い、厚さ0.2mmの皮膜を得た。
〈軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物(1)〉
乳化重合塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
アルキルエーテルエステル化合物(1) 40質量部
※nオクタノールにエチレンオキシドを付加したアルコールとイソフタル酸との反応によるイソフタル酸ジエーテルエステル:(エーテル結合を2個有する)〔化1〕に相当
イソフタル酸ジイソノニル
(アルキルエステル化合物1)〔化7〕に相当 20質量部
リン酸トリクレジル(防炎可塑剤) 10質量部
エポキシ化大豆油(安定剤兼可塑剤) 5質量部
バリウム/亜鉛複合安定剤 2質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 10質量部
ルチル型酸化チタン(白顔料) 5質量部
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
[実施例2]
下記軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド(1)をカレンダー成型(190℃の鏡面ロール)に掛け、厚さ0.2mmのフィルムを得た。
〈軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド(1)〉
懸濁重合塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
アルキルエーテルエステル化合物(2) 35質量部
※nオクタノールにエチレンオキシドを付加したアルコールとテレフタル酸との反応によるテレフタル酸ジエーテルエステル:(エーテル結合を2個有する)〔化2〕に相当
テレフタル酸ジイソノニル
(アルキルエステル化合物2)〔化8〕に相当 20質量部
リン酸トリクレジル(防炎可塑剤) 10質量部
エポキシ化大豆油(安定剤兼可塑剤) 5質量部
バリウム/亜鉛複合安定剤 2質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 10質量部
ルチル型酸化チタン(白顔料) 5質量部
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
[実施例3]
実施例1の軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物(1)を、軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物(2)に変更した以外は実施例1と同様にして厚さ0.2mmの皮膜を得た。
〈軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物(2)〉
乳化重合塩化ビニル樹脂(重合度1700) 100質量部
アルキルエーテルエステル化合物(3) 40質量部
※nオクタノールにエチレンオキシドを付加したアルコールと1,2−シクロヘキサンジカルボン酸との反応による1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジエーテルエステル:(エーテル結合を2個有する:〔化3〕に相当)
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニル
(アルキルエステル化合物3)〔化9〕に相当 20質量部
リン酸トリクレジル(防炎可塑剤) 10質量部
エポキシ化大豆油(安定剤兼可塑剤) 5質量部
バリウム/亜鉛複合安定剤 2質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 10質量部
ルチル型酸化チタン(白顔料) 5質量部
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
[実施例4]
実施例2の軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド(1)を、軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド(2)に変更した以外は実施例2と同様にして厚さ0.2mmのフィルムを得た。
〈軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド(2)〉
懸濁重合塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
アルキルエーテルエステル化合物(4) 35質量部
※nオクタノールにエチレンオキシドを付加したアルコールとセバシン酸との反応によるセバシン酸ジエーテルエステル:(エーテル結合を2個有する:〔化4〕に相当
セバシン酸ジイソノニル(アルキルエステル化合物4):〔化10〕に相当
20質量部
リン酸トリクレジル(防炎可塑剤) 10質量部
エポキシ化大豆油(安定剤兼可塑剤) 5質量部
バリウム/亜鉛複合安定剤 2質量部
三酸化アンチモン(難燃剤) 10質量部
ルチル型酸化チタン(白顔料) 5質量部
ベンゾトリアゾール骨格化合物(紫外線吸収剤) 0.3質量部
[実施例5]
ポリエステル(PET)短繊維紡績糸条からなる平織スパン布を布帛1として用い、布帛1の両面に実施例1の軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物(1)による皮膜を形成した。
〈布帛1〉
〔糸密度:経糸20番手双糸(590dtex)44本/インチ×緯糸20番手双糸(590dtex)40本/インチ:空隙率4.2%:質量228g/m
軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物(1)を充填した液浴中に、布帛1を浸漬(ディッピング)し、布帛1に完全にペーストゾル組成物(1)を含浸し、布帛1を引き上げると同時にゴムロールで圧搾して180℃の熱風炉で3分間、ペーストゾル組成物(1)のゲル化を完結させ、布帛1の両面に軟質塩化ビニル樹皮膜が形成された厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
[実施例6]
ポリエステル(PET)繊維平織布帛(経糸1111dtexマルチフィラメント糸条:糸密度22本/2.54cm×緯糸1111dtexマルチフィラメント糸条:糸密度24本/2.54cm:空隙率21%:質量165g/m)を布帛2として用い、その両面に軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド(1)より成型した厚さ0.2mmのフィルムを熱圧着によるブリッジ溶融ラミネートにより、「フィルム層/布帛2/フィルム層」からなる、厚さ0.75mm、質量785g/mのターポリンを得た。
[実施例7]
軟質塩化ビニル樹脂ペーストゾル組成物(2)を充填した液浴中に、布帛1を浸漬(ディッピング)し、布帛1に完全にペーストゾル組成物(2)を含浸し、布帛1を引き上げると同時にゴムロールで圧搾して180℃の熱風炉で3分間、ペーストゾル組成物(2)のゲル化を完結させ、布帛1の両面に軟質塩化ビニル樹皮膜が形成された厚さ0.47mm、質量560g/mの帆布を得た。
[実施例8]
布帛2を用い、その両面に軟質塩化ビニル樹脂コンパウンド(2)より成型した厚さ0.2mmのフィルムを熱圧着によるブリッジ溶融ラミネートにより、「フィルム層/布帛2/フィルム層」からなる、厚さ0.75mm、質量785g/mのターポリンを得た。
[実施例9〜10]
実施例6、実施例8のターポリンの片表面に、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)20μm/アクリル樹脂30μm(ベンゾトリアゾール系化合物を紫外線吸収剤として含む)の2層構造のフィルムを接着剤(アミノエチル化アクリル樹脂/エポキシ樹脂)で積層し、防汚層を形成した。
[実施例1〜8の効果]
アルキルエーテルエステル化合物を含有する軟質塩化ビニル樹脂皮膜、及びフィルム、並びこれらを用いた帆布、メッシュシート、及びターポリンは、何れも表面抵抗率1011〜1012Ω/□程度を有するものであった。
[比較例1]
実施例1のアルキルエーテルエステル化合物(1):〔化1〕40質量部を、アルキルエステル化合物(1):〔化7〕40質量部に置換し、可塑剤を〔化7〕60質量部とした以外は実施例1と同様として厚さ0.2mmの皮膜を得た。
[比較例2]
実施例2のアルキルエーテルエステル化合物(2):〔化2〕35質量部を、アルキルエステル化合物(2):〔化8〕35質量部に置換し、可塑剤を〔化8〕55質量部とした以外は実施例1と同様として厚さ0.2mmのフィルムを得た。
[比較例3]
実施例3のアルキルエーテルエステル化合物(3):〔化3〕40質量部を、アルキルエステル化合物(3):〔化9〕40質量部に置換し、可塑剤を〔化9〕60質量部とした以外は実施例1と同様として厚さ0.2mmの皮膜を得た。
[比較例4]
実施例4のアルキルエーテルエステル化合物(4):〔化4〕35質量部を、アルキルエステル化合物(4):〔化10〕35質量部に置換し、可塑剤を〔化10〕55質量部とした以外は実施例1と同様として厚さ0.2mmのフィルムを得た。
上記、実施例、及び比較例から明らかな様に、本発明によれば、ブリード汚染、印刷不良、シート同士の接合不良を招く悪影響の怖れのある界面活性剤やワックス類などを使用することなく、REACH規則、RoHS指令に準じた防塵性(帯電防止性による効果)の軟質塩化ビニル樹脂製皮膜、及びフィルムを得ることが出来るので、これらを用いて得られる産業資材シート(シート倉庫用、テントハウス用、パビリオン用、フレキシブルコンテナ用、水槽用などに用いるターポリン素材、トラック幌用、シートカバー用などに用いる帆布素材、建築養生シート用、通気性日除用などに用いるメッシュシート素材など)は、防塵性(帯電防止性による効果)に優れ、しかもREACH規則、RoHS指令に準じたものとなるので上記以外の用途にも広く展開可能となる。

Claims (4)

  1. 塩化ビニル系樹脂及び可塑剤を主体に含み、前記可塑剤として少なくとも、イソフタル酸ジアルキルエーテルエステル(〔化1〕の群)、テレフタル酸ジアルキルエーテルエステル(〔化2〕の群)、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル(〔化3〕の群)、ジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル(〔化4〕の群)、トリメリット酸トリス(アルキルエーテルエステル)(〔化5〕の群)、及びピロメリット酸テトラキス(アルキルエーテルエステル)(〔化6〕の群)から選ばれた1種以上のアルキルエーテルエステル化合物を含有することを特徴とする防塵性皮膜、及び防塵性フィルム。
    (〔化1〕〜〔化3〕:式中、R 、Rは、炭素数3〜15の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、AとAは炭素数2〜4のアルキレン基を示す。m、nは1〜7の整数で、AとA、RとR及びmとnは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。AとR 及びAとRの合計炭素数は5〜17である。〔化3〕は1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエーテルエステルの何れであってもよい。)
    (〔化4〕:式中、R 、Rは、炭素数3〜15の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、AとAは炭素数2〜4のアルキレン基、Aは炭素数4〜12のアルキレン基を示す。m、nは1〜7の整数で、AとA、RとR及びmとnは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。AとR 及びAとRの合計炭素数は5〜17である。)
    (〔化5〕:式中、R 、R、Rは、炭素数3〜15の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、AとAとAは炭素数2〜4のアルキレン基を示す。m、n、oは1〜7の整数で、AとAとA、RとRとR及びmとnとoは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。AとR 及びAとR及びAとRの合計炭素数は5〜17である。)
    (〔化6〕:式中、R 、R、R、Rは、炭素数3〜15の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、AとAとAとAは炭素数2〜4のアルキレン基を示す。m、n、o、pは1〜7の整数で、AとAとAとA、RとRとRとR及びmとnとoとpは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。AとR 及びAとR及びAとR及びAとRの合計炭素数は5〜17である。)
  2. 前記可塑剤が、さらにイソフタル酸ジアルキルエステル(〔化7〕の群)、テレフタル酸ジアルキルエステル(〔化8〕の群)、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化8〕の群)、シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化9〕の群)、ジカルボン酸ジアルキルエステル(〔化10〕の群)、トリメリット酸トリス(アルキルエステル)(〔化11〕の群)、及びピロメリット酸テトラキス(アルキルエステル)(〔化12〕の群)、から選ばれた1種以上のアルキルエステル化合物を含有し、前記アルキルエーテルエステル化合物及び前記アルキルエステル化合物の質量比が、3:1〜1:3である請求項1に記載の防塵性皮膜、または防塵性フィルム。
    (〔化7〕〜〔化9〕:式中、R 、Rは、炭素数3〜17の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、R 、Rは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。〔化9〕は1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステルの何れであってもよい。)
    (〔化10〕:式中、R 、Rは、炭素数3〜17の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、Aは炭素数4〜12のアルキレン基を示す。R 、Rは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。)
    (〔化11〕:式中、R 、R、Rは、炭素数3〜17の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、RとRとRは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。)
    (〔化12〕:式中、R 、R、R、Rは、炭素数3〜17の直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、RとRとR、Rは、それぞれが同一であっても異なっていてもよい。)
  3. 布帛を基材として、その布帛の全面に前記請求項1または2に記載の防塵性皮膜が設けられていることを特徴とする帆布、及びメッシュシート。
  4. 布帛を基材として、その布帛の少なくとも1面上に前記請求項1または2に記載の防塵性フィルムが積層されていることを特徴とするターポリン。
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