JP2019119151A - 筆記具、及び、筆記具の表示部の製造方法 - Google Patents

筆記具、及び、筆記具の表示部の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外部からの視認性が高く、部材管理が容易な表示部を備えた筆記具を提供する。【解決手段】筆記具1は、インク収容部に収容されたインクを筆先から塗布する筆記具であって、インク収容部以外の外部から視認可能な位置に表示部8c、24cを備え、表示部8c、24cには溝部8d1が形成されており、表示部8c、24cは溝部8d1にインクが毛細管現象により引き込まれて保持されることにより形成されている。【選択図】図7

Description

本発明は、表示部を備えた筆記具、及び、筆記具の表示部の製造方法に関する。
油性又は水性のインクを用いたボールペンは、インク収容部に収容されたインクをペン先から紙面に転写することにより、筆記することができる。近年、このようなボールペンのインクの多色化が進んでいる。
また、一般的に、ボールペンには、インク収容部に収容されたインクの色を表示するための表示部が形成されている。このような表示部を予め成形時に着色又は成形部材に印刷、転写して形成しようとすると、インクの色数に応じて多数の表示部を印刷した成形部材を作成しなければならず、在庫管理や、組み立て時の部品の切替等に非常に手間がかかる。これに対して、例えば、特許文献1には、ボールペンリフィルのボールを保持するためのボールペンチップの外面に溝を形成したボールペンリフィルが開示されている。特許文献1に記載された発明によれば、ボールペンリフィル内にインクを収容すると、この溝内にインクが入り込み、インクの色を表示する表示部として機能する。
特開2010−100008号公報
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、ボールを保持するためのボールペンチップの外面に表示部を形成しているため、インク収容筒や、ボールペンリフィルを収容する筒軸に包囲されてしまうため、表示部の視認性が低い。
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、外部からの視認性が高く、部材管理が容易な表示部を備えた筆記具を提供することを目的とする。
本発明の筆記具は、インク収容部に収容されたインクを筆先から塗布する筆記具であって、インク収容部以外の外部から視認可能な位置に表示部を備え、表示部には溝部が形成されており、表示部は溝部にインクが毛細管現象により引き込まれて保持されることにより形成されている、ことを特徴とする。
上記構成の本発明によれば、表示部がインク収容部以外の外部から視認可能な位置に設けられているため、外部からの視認性が高い。また、表示部は溝部にインクが毛細管現象により引き込まれて保持されることにより形成されているため、印刷を行うことなく表示部を形成することができ、組み立て時に表示部を形成することができる。このため、在庫管理や、組み立て時の部品切替等を容易に行うことができる。
本発明において、好ましくは、表示部の溝部に、インク収容部に収容されたインクと同色のインクが保持されている。
ボールペンにはインクの色を表示する表示部が設けられる。これに対して、印刷により表示部を形成する場合には、予め多色の表示部を印刷した部材を準備する必要があり、在庫管理に手間がかかる。これに対して、上記構成の本発明によれば、組み立て時にインクを溝に滴下して表示部を製造することができ、これにより、インクの色が多様であっても、在庫を減らすことができる。
また、好ましくは、表示部を構成する部材は透明又は半透明とした視認性を有するものである。
上記構成の本発明によれば、表示部を幅広い角度から視認することができ、表示部の視認性が向上する。
また、好ましくは、筆記具は、インク収容部を収容する軸筒と、軸筒に沿って伸びるクリップ部材と、を備え、表示部はクリップ部材に形成されており、溝部はクリップ部材の内側の面に形成されている。
上記構成の本発明によれば、クリップの内面に形成した溝部を外部から視認することができる。また、クリップに表示部が形成されているため、非常に視認性が高い。
本発明において、好ましくは、筆記具は、筆先の出没を操作する透明なノック部材と、ノック部材に後端が包囲され、インク収容部を進退させる回転子とを備え、溝部は、回転子の後端に形成されている。
上記構成の本発明によれば、ノック部材を通して回転子の後端の溝部を視認することができ、広い角度から表示部を視認することができる。
本発明において、好ましくは、筆記具は、筆先の出没を操作する透明なノック部材を備え、溝部は、ノック部材の全周にわたって円筒状に形成されている。
上記構成の本発明によれば、ノック部材の全周にわたり外部から視認可能な表示部を形成することができる。
本発明において、好ましくは、筆記具は、筆先の出没を操作する透明な板状のノック部材を備え、溝部はノック部材に板面を横切り、軸方向に延びるように形成されている。
上記構成の本発明によれば、ノック部材の板面の側方から視認可能な表示部を形成することができる。
本発明の筆記具の表示部の製造方法は、外部から視認可能な表示部を備え、インク収容部に収容されたインクを筆先から塗布する筆記具の表示部の製造方法であって、インク収容部以外の外部から視認可能な位置に溝部を形成するステップと、表示部の溝部にインクを滴下するステップと、滴下されたインクが溝部に毛細管現象により引き込まれて保持されるステップと、を備えることを特徴とする。
上記構成の本発明によれば、表示部がインク収容部以外の外部から視認可能な位置に設けられているため、外部からの視認性が高い。また、表示部は溝部にインクが毛細管現象により引き込まれて保持されることにより形成されているため、印刷を行うことなく表示部を形成することができ、組み立て時に表示部を形成することができる。このため、在庫管理や、組み立て時の部品切替等を容易に行うことができる。
本発明によれば、外部からの視認性が高く、部材管理が容易な表示部を備えた筆記具を提供することができる。
本発明の第1実施形態による筆記具を示す軸方向断面図である。 図1に示すノック式筆記具の出没機構を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)は背面図、(d)は軸方向に沿った断面図である。 図1に示すノック式筆記具の内筒を示し、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は側面図、(d)は軸方向に沿った断面図である。 図1に示すノック式筆記具の回転子を示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は上面図、(d)は(b)におけるd−d断面図である。 図1に示すノック式筆記具のノック部材を示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は軸方向に沿った断面図である。 図1に示すノック式筆記具のクリップ部材を示し、(a)は半径方向外方から見た斜視図、(b)は半径方向内方から見た斜視図、(c)は半径方向内方から見た側面図である。 図1に示すノック式筆記具の後端部を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態による筆記具のノック部材を示し、(a)は斜視図、(b)は軸方向断面図である。 本発明の第3実施形態による筆記具の後端部を示す斜視図である。 図9に示す筆記具のノック部材を示す正面図である。
以下、本発明の第1実施形態による筆記具を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、リフィルの筆先が出没する側を先端側又は前方といい、出没機構のノック部が延出する側を後端側又は後方という。
図1は、本発明の第1実施形態による筆記具を示す軸方向断面図である。
図1に示すように、本実施形態のノック式筆記具1は、円筒状の軸筒2と、軸筒2内に収容されたリフィル部材4と、軸筒2の後端部に設けられた出没機構6と、出没機構6に接続されたクリップ部材8と、を備える。軸筒2と、リフィル部材4と、出没機構6と、により筆記具本体が構成される。
軸筒2は先端部が先細り状である円筒形状に形成されている。軸筒2は先端部が先細り状である円筒形状に形成されている。軸筒2の先端部には先端開口2aが形成されており、後端部には後端開口2bが形成されている。軸筒2の後端部の内面には螺合部が形成されている。また、軸筒2の中間部には段部2dが形成されており、段部2dより後端側の軸筒2の内径は、先端側の内径よりも大きくなっている。
リフィル部材4は、インクが収容されたインク収容部4aと、インク収容部4aの先端側に接続された筆先部4bとを備える。インク収容部4aには、水性又は油性のインクが収容されている。インク収容部4aに収容されたインクは、筆先部4bに供給される。筆先部4bの先端の転写ボールを紙面に当接させることにより、インクが紙面に転写される。
図2は、図1に示すノック式筆記具の出没機構を示し、(a)は斜視図、(b)は側面図、(c)は背面図、(d)は軸方向に沿った断面図である。なお、図2では、スプリング部材については図示を省略している。図1及び図2に示すように、出没機構6は、内筒10と、回転子12と、スプリング部材14と、ノック部材16とを備える。
図3は、図1に示すノック式筆記具の内筒を示し、(a)は斜視図、(b)は上面図、(c)は側面図、(d)は軸方向に沿った断面図である。図3に示すように、内筒10は、円筒状の本体部10aと、本体部10aから先端側に延びるカム部10bと、本体部10aの後端側に接続された後端部10cと、後端部10cから側方に延びるクリップ保持部10dとを備える。これら、本体部10aと、カム部10bと、後端部10cと、クリップ保持部10dとは一体に成形されている。
本体部10aは円筒状であり、本体部10aの外径は軸筒2の内径と略等しくなっている。本体部10aの外周面には螺合部10eが形成されている。また、本体部10aの内周面には、対向する位置に180度の角度間隔で、軸方向に延びる軸方向突部10fが形成されている。
カム部10bは略円筒状であり、その内径及び外径は本体部10aの内径及び外径と等しくなっている。カム部10bには、周方向に等角度(90度)間隔で第1の切欠部18と、第2の切欠部20とが交互に形成されている。第1の切欠部18は、先端縁から軸方向後方に延びる軸方向溝部18aと、軸方向溝部18aに時計回り(図3(c)の右方向)に連続して形成された案内部18bとを有する。軸方向溝部18aは、一定の周方向幅で軸方向に延びる溝であり、第2の切欠部20よりも後方へ延びている。案内部18bは、周面で見て、時計回りに切込深さ(内筒の先端縁からの距離)が小さくなるような三角形状に形成されている。第2の切欠部20は、周面で見て、時計回りに切込深さが小さくなるような三角形状に形成されている。第2の切欠部20の最大切込深さは、第1の切欠部18の軸方向溝部18aの切込深さよりも小さく、案内部18bの最大切込深さよりも大きくなっている。第2の切欠部20の反時計回り(図3(c)の左方向)端部の位置は、隣接する第1の切欠部18の案内部18bの時計回り端部の位置と一致している。また、第2の切欠部20の時計回り端部の位置は、隣接する第1の切欠部18の軸方向溝部18aの反時計回り端部の位置と一致している。
後端部10cは、外径が軸筒2の外径よりもわずかに小さい円筒状に形成されている。
クリップ保持部10dは、後端部10cから半径方向外方に延びており、軸方向に延びる開口10d1が形成されている。
図4は、図1に示すノック式筆記具の回転子を示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は上面図、(d)は(b)におけるd−d断面図である。図4に示すように、回転子12は、円筒状の基部21と、基部21から前方に延びる4本のカム柱28と、カム柱28の前端に接続された保持部30と、を有する。
基部21は、円筒状の本体部22と、本体部22の後端側に接続された後端部24と、本体部22の先端側に接続された円環状の円環部26と、を有する。
本体部22は、円筒状に形成されており、外径が、後述するノック部材16の前部の内径よりもわずかに小さくなっている。本体部22の後端部には後方に向かって縮径する縮径部22aを有する。
後端部24は、本体部22の後端に連続する円柱部24aと、円柱部24aの後端に連続する円錐台状(截頭円錐体状)の円錐台部24bと、円錐台部24bの後端に連続する第1の表示部24cとを有する。円柱部24aは、軸方向に同一な円形断面形状である。円柱部24aの外径は、ノック部材16の後部36の内径よりもわずかに小さくなっている。円錐台部24bは、先端側の径が大きい円錐台形状である。円錐台部24bの後端の径は、円柱部24a及び第1の表示部24cの径と略等しくなっている。第1の表示部24cは、円錐台部24bの後端から後方に延びる円柱状の部位である。第1の表示部24cには軸方向に延びる複数の溝24dが形成されている。これら溝24dの幅及び深さは、溝24dにインクが毛細管現象により吸引されるように、インクの密度や粘性を考慮して決められており、幅が0.05mm〜2mmであり、深さが0.05mm〜2mmである。各溝24dには、リフィル部材4のインク収容部4aに収容されたインクと同じインクが乾燥した状態で保持されている。
円環部26は、本体部22の前端部に接続されており、円環状に形成されている。円環部26の外径は本体部22の外径よりも大きく、保持部30の外径よりも小さくなっており、カム柱28の内径と略等しくなって。円環部26の後方の表面には周方向に90度間隔で、4つのカム突部26aが形成されている。カム突部26aは、周方向に中心から側方に向かって突出高さ(後方への長さ)が減るような二等辺三角形状になっている。
カム柱28は、軸方向に垂直な面で円弧状の断面形状を有し、基部21の円環部26の径方向外周面に接続され、前方に向かって延びている。カム柱28は、周方向に90度間隔で取り付けられている。カム柱28は、円環部26に形成されたカム突部26aの半分の周方向幅を有する。各カム柱28は、円環部26のカム突部26aの図4(b)〜(d)の右半部の外面に接続されている。カム柱28の後端面は、円環部26のカム突部26aの時計回り方向の半部の後端面と面一になっている。すなわち、カム柱28の後端面28aは、時計回りに後方への突出高さが低くなるような傾斜面に形成されている。
保持部30は円環状に形成されている。保持部30の内径及び外径はカム柱28の内径及び外径と略等しくなっている。
スプリング部材14は、らせん状の金属部材からなるばね部材である。
図5は、図1に示すノック式筆記具のノック部材を示し、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は軸方向に沿った断面図である。
ノック部材16は、透明又は半透明とした視認可能な樹脂により形成されている。ノック部材16は、前部32と、前部の後方に連続する中間部34と、中間部34の後方に連続する後部36とを有する。
前部32は、少なくとも前方に開口する円柱状の内部空間が形成され、一対の円弧状断面の壁面により形成されている。前部32の外径は、内筒10の本体部10aの内径よりもわずかに小さい。また、前部32の内径は、ノック部材16の本体部22の外径よりもわずかに大きい。前部32には、軸方向に延び前方に開口し、後方に所定の長さ延びる一対の軸方向溝部32aが、周方向に180度の間隔で形成されている。また、前部32の前端部の端面には、一対の軸方向溝部32aの間に周方向に見て三角形状の複数の突部32bが形成されている。
中間部34は円環状に形成されており、内面に円環状に突出する係止部34bが形成されている。係止部34bの前部は、好ましくは、図5(c)に示すように、後方に向かって縮径するような傾斜面が形成されていることが好ましい。後部36は円筒状に形成されている。
図6は、図1に示すノック式筆記具のクリップ部材を示し、(a)は半径方向外方から見た斜視図、(b)は半径方向内方から見た斜視図、(c)は半径方向内方から見た側面図である。クリップ部材8は、透明又は半透明とした視認可能の樹脂により形成されている。図6に示すように、クリップ部材8は、接続部8aと、接続部8aから前方に延びる本体部8bとを備える。接続部8aの断面形状は、内筒10の開口10d1と同形状である。図2に示すように、クリップ部材8の接続部8aが内筒10の開口10d1に挿入されることにより、クリップ部材8は内筒10に固定されている。
クリップ部材8の本体部8bの内面(軸筒2側の面)には、第2の表示部8cが設けられている。第2の表示部8cは、「HELLO」の文字を左右反転させた形状の溝からなる文字溝部8d1と、文字溝部8d1の各文字の下部を結ぶ溝からなる接続部8d2と、接続部8d2の端部に設けられた略円形の溜部8d3とからなる。これら文字溝部8d1と、接続部8d2との幅及び深さは、これら溝部8d1及び接続部8d2にインクが毛細管現象により吸引されるように、インクの密度や粘性を考慮して決められており、幅が0.05mm〜2mmであり、深さが0.05mm〜2mmである。である。各溝部8d1、8d2には、リフィル部材4のインク収容部4aに収容されたインクと同じインクが乾燥した状態で保持されている。
図2に示すように、ノック部材16は、ノック部材16の軸方向溝部32a内に内筒10の軸方向突部10fが位置するように、後方から内筒10内に挿入されている。また、回転子12は、基部21に形成された円錐台部24bがノック部材16の係止部34bを超える位置まで、ノック部材16内に前方から挿入されている。内筒10のカム部10bと回転子12のカム柱28とは軸筒2の内面に沿っており、同円上に位置している。
このような構成により、ノック部材16は、内筒10に対して回転が拘束されるとともに、内筒10に対して軸方向に相対移動可能である。また、回転子12はノック部材16に対して回転可能であるとともに、ノック部材16の係止部34bが回転子12の円錐台部24bに当接する位置と、ノック部材16の突部32bが回転子12のカム突部26aと当接する位置との間で、軸方向に相対移動可能になっている。
そして、内筒10の本体部10a及びカム部10bが軸筒2の後端開口2b内に収容され、軸筒2の螺合部と内筒10の螺合部10eとが螺合することにより、内筒10が軸筒2の後端部に取り付けられている。
また、リフィル部材4の後端部は、回転子12の円環状の保持部30内に挿入され、円環部26の前面に当接している。これにより、リフィル部材4は回転子12により繰出及び引き戻し可能に保持されている。
また、スプリング部材14は、リフィル部材4と軸筒2との間に配置されている。スプリング部材14は収縮した状態で、軸筒2の段部2dと、回転子12の保持部30との間に挟み込まれている。これにより、回転子12はスプリング部材14により後方に向かって付勢されている。
本実施形態のノック式筆記具の出没機構は、使用者がスプリング部材14の付勢力に抗しながらノック部材16を押圧することにより、回転子12が前方に移動した後、内筒10に対して回転する。このように回転子12が回転することにより、回転子12のカム柱28が内筒10の第1の切欠部18に収容された状態と、第2の切欠部20に収容された状態と、を切り替えることができる。これにより、回転子12に保持されたリフィル部材4の筆先部4bが軸筒2内に収容された状態と、リフィル部材4の筆先部4bが軸筒2の先端開口2aから突出した状態とを切り替えることができる。
図7は、図1に示すノック式筆記具の後端部を示す斜視図である。図7に示すように、クリップ部材8は無色透明の樹脂で形成されているため、クリップ部材8に形成された第2の表示部8cは半径方向外方から視認可能である。また、ノック部材16が透明又は半透明とした視認可能な樹脂で形成されているため、回転子12の第1の表示部24cはノック部材16を通して視認可能である。
第1の表示部は以下のようにして形成することができる。
まず、回転子12を成形する際に、第1の表示部24cに相当する部分に溝24dを形成しておく。次に、第1の表示部24cの溝24dにリフィル部材4のインク収容部4aに収容されたインクを滴下する。滴下されたインクは、毛細管現象により溝24dに引き込まれて溝24dの全体に広がり、溝24d内に保持される。そして、溝24d内のインクが乾燥することにより形成することができる。
また、第2の表示部8cは以下のようにして形成することができる。
まず、クリップ部材8を成形する際に、クリップ部材8の内面に文字溝部8d1と、接続部8d2と、溜部8d3とを形成しておく。なお、これら文字溝部8d1と、接続部8d2と、溜部8d3とは、クリップ部材8を成形した後に切削してもよい。
次に、溜部8d3にインクを滴下する。滴下されたインクは、毛細管現象により接続部8d2に引き込まれ、接続部8d2を介して文字溝部8d1全体に広がり、文字溝部8d1内に保持される。そして、文字溝部8d1内のインクが乾燥することにより形成することができる。
第1実施形態によれば以下の効果が奏される。
第1実施形態によれば、第1及び第2の表示部8c、24cがリフィル部材4以外の外部から視認可能な位置に設けられているため、外部からの視認性が高い。また、第1及び第2の表示部8c、24cは溝部8d1、24dにインクが毛細管現象により引き込まれて保持されることにより形成されているため、印刷を行うことなく第1及び第2の表示部8c、24cを形成することができ、組み立て時に第1及び第2の表示部8c、24cを形成することができる。
また、第1実施形態によれば、第1及び第2の表示部8c、24cの溝部8d1、24dに、インク収容部4aに収容されたインクと同色のインクが保持されている。
ボールペンにはインクの色を表示する表示部が設けられる。これに対して、印刷により表示部を形成する場合には、予め多色の表示部を印刷した部材を準備する必要があり、在庫管理に手間がかかる。これに対して、第1実施形態によれば、組み立て時にインクを溝部8d1、24dに滴下して第1及び第2の表示部8c、24cを製造することができ、これにより、インクの色が多様であっても、在庫を減らすことができる。
また、第1実施形態によれば、第1の表示部24cを構成するクリップ部材8は透明である。
上記構成の本発明によれば、第1の表示部24cを幅広い角度から視認することができ、表示部の視認性が向上する。
また、第1実施形態によれば、筆記具1は、リフィル部材4を収容する軸筒2と、軸筒2に沿って伸びるクリップ部材8と、を備え、第2の表示部8cはクリップ部材8に形成されており、溝部8d1はクリップ部材8の内側の面に形成されている。このような構成の本実施形態によれば、クリップ部材8の内面に形成した溝部8d1を外部から視認することができる。
また、第1実施形態では、筆記具1は、筆先の出没を操作する透明なノック部材16と、ノック部材16に後端が包囲され、リフィル部材4を進退させる回転子12とを備え、第1の表示部24cは、回転子12の後端に形成されている。
これにより、ノック部材16を通して回転子12の後端の第1の表示部24cを視認することができ、広い角度から第1の表示部24cを視認することができる。
なお、本実施形態では、第1の表示部24cを回転子12に、第2の表示部8cをクリップ部材8に形成したが、本発明はこれに限られない。表示部は、リフィル部材4のインク収容部以外の外部から視認可能な位置に設ければよい。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態では、出没機構のノック部材に表示部が形成されている。なお、出没機構の構成は第1実施形態で説明した形状に限らず、ノック部材の押圧操作によりリフィル部材の筆先を軸筒の先端開口から出没可能であればよい。
図8は、本発明の第2実施形態による筆記具のノック部材を示し、(a)は斜視図、(b)は軸方向断面図である。図8において、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図8に示すように、第2実施形態による筆記具のノック部材116は、無色透明な樹脂により形成されている。ノック部材116は、前部132と、前部132の後方に連続する後部136とを有する。なお、その他の出没機構の構成は、従来周知のものを採用することができる。
前部132は円筒形状に形成されている。前部132には、第1実施形態と同様に一対の軸方向溝部32aと、三角形状の複数の突部32bが形成されている。
後部136には、第3の表示部138が形成されている。第3の表示部138は後部136の内側に形成された円筒状の溝部138aを備える。この溝部138aの幅及び深さは、溝部138aにインクが毛細管現象により吸引されるように、インクの密度や粘性を考慮して決められており、幅が0.05mm〜2mmであり、深さが0.05mm〜2mmである。である。溝部138aには、リフィル部材のインク収容部に収容されたインクと同じインク138bが乾燥した状態で保持されている。図10(a)に示されるように、ノック部材116が無色透明な樹脂により形成さているため、第3の表示部138を構成する円筒状の溝部138aに保持されたインク138bは外部から視認可能である。
第3の表示部138は以下のようにして形成することができる。
まず、ノック部材116を成形する際に、ノック部材116内の前部132に相当する位置に円筒状の溝部138aを形成しておく。次に、ノック部材116の前部132が上方に位置するように配置し、溝部138aにリフィル部材4のインク収容部4aに収容されたインクを滴下する。滴下されたインクは、毛細管現象により溝部138aに引き込まれて溝部138aの全体に広がり、溝部138a内に保持される。そして、溝部138a内のインク138bが乾燥することにより形成することができる。
第2実施形態の筆記具によれば、筆先の出没を操作する透明なノック部材116を備え、溝部138aが、ノック部材116の全周にわたって円筒状に形成されている。これにより、ノック部材116の全周にわたり外部から視認可能な第3の表示部138を形成することができる。
以下、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態では、多色ボールペンの出没機構のノック部材に表示部が形成されている。図9は、本発明の第3実施形態による筆記具の後端部を示す斜視図である。また、図10は、図9に示す筆記具のノック部材を示す正面図である。
第3実施形態の筆記具201は3色ボールペンであり、図9に示すように、筆記具201の後端部に各色に対応したノック部材216を備えている。各ノック部材216は軸筒202の後端部に等角度間隔で形成された溝部204に収容されている。ノック部材216を前方に向かって押圧することにより、対応する色のボールペンの筆先を軸筒202の先端開口から出没させることができる。
ノック部材216は無色透明の樹脂により形成されている。図10に示すように、ノック部材216は平板状に形成されており、第4の表示部238が形成されている。表示部238には、後端部から軸方向に延びる部材表面に垂直な切込238aが形成されている。切込238aには、対応するボールペンのインク収容部に収容されたインクと同じインク238bが乾燥した状態で保持されている。ノック部材216が無色透明の樹脂により形成されているため、ノック部材216の側面から第4の表示部238を視認することができる。
第3実施形態の筆記具によれば、筆記具201は、筆先の出没を操作する透明な板状のノック部材216を備え、溝部204がノック部材216に板面を横切り、軸方向に延びるように形成されている。これにより、ノック部材216の板面の側方から視認可能な第4の表示部238を形成することができる。
1 ノック式筆記具
2 軸筒
2a 先端開口
2b 後端開口
2d 段部
4 リフィル部材
4a インク収容部
4b 筆先部
6 出没機構
8 クリップ部材
8a 接続部
8b 本体部
8c 第2の表示部
8d1 溝部
8d2 接続部
8d3 溜部
10 内筒
10a 本体部
10b カム部
10c 後端部
10d クリップ保持部
10d1 開口
10e 螺合部
10f 軸方向突部
12 回転子
14 スプリング部材
16 ノック部材
18 切欠部
18a 軸方向溝部
18b 案内部
20 切欠部
21 基部
22 本体部
22a 縮径部
24 後端部
24a 円柱部
24b 円錐台部
24c 第1の表示部
24d 溝
26 円環部
26a カム突部
28 カム柱
28a 後端面
30 保持部
32 前部
32a 軸方向溝部
32b 突部
34 中間部
34b 係止部
36 後部
116 ノック部材
132 前部
136 後部
138 表示部
138a 溝
138a 溝部
138b インク
201 筆記具
202 軸筒
204 溝部
216 ノック部材
238 表示部
238a 切込
238b インク

Claims (6)

  1. インク収容部に収容されたインクを筆先から塗布する筆記具であって、
    前記インク収容部以外の外部から視認可能な位置に表示部を備え、
    前記表示部には溝部が形成されており、前記表示部は当該溝部にインクが毛細管現象により引き込まれて保持されることにより形成されている、ことを特徴とする筆記具。
  2. 前記表示部の溝部に、前記インク収容部に収容されたインクと同色のインクが保持されている、請求項1に記載の筆記具。
  3. 前記筆記具は、筆先の出没を操作する透明なノック部材と、前記ノック部材に後端が包囲され、前記インク収容部を進退させる回転子とを備え、
    前記溝部は、前記回転子の後端に形成されている、請求項1又は2に記載の筆記具。
  4. 前記筆記具は、筆先の出没を操作する透明なノック部材を備え、
    前記溝部は、前記ノック部材の全周にわたって円筒状に形成されている、請求項1又は2に記載の筆記具。
  5. 前記筆記具は、筆先の出没を操作する透明な板状のノック部材を備え、
    前記溝部は前記ノック部材に板面を横切り、軸方向に延びるように形成されている、請求項1又は2に記載の筆記具。
  6. 外部から視認可能な表示部を備え、インク収容部に収容されたインクを筆先から塗布する筆記具の前記表示部の製造方法であって、
    インク収容部以外の外部から視認可能な位置に溝部を形成するステップと、
    前記表示部の溝部にインクを滴下するステップと、
    前記滴下されたインクが前記溝部に毛細管現象により引き込まれて保持されるステップと、を備えることを特徴とする筆記具の表示部の製造方法。
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