JP2019118645A - 医療用精製水の製造装置と医療用精製水の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】IoT技術を利用した医療用精製水の製造装置の提供。【解決手段】前処理装置、分離膜装置およびろ過水タンクを有しており、それらがラインで接続されており、各装置、タンク、各ラインにおいて運転に必要な所定項目がモニターできるようになっている。さらに前記各モニター装置におけるモニター結果を通信可能に接続されたサーバに送信するための送信装置を有しており、前記サーバが、前記各モニターから送信されたモニター結果から、各モニター項目の傾向管理をすることができるものである。【選択図】なし
Description
本発明は、人工透析用水などの製造装置として利用できる医療用精製水の製造装置と、それを使用した医療用精製水の製造方法に関する。
各種医療用装置を運転する際、自動監視方法および自動制御方法を使用することが知られている。
特許文献1には、夜間や休日など、透析治療用機器の操作者が施設内に不在となる期間に透析治療用機器を監視するシステム及び監視方法に関する発明が記載されている。
特許文献2には、透析液を生成するための精製水製造装置と、機器間通信が可能な透析装置および前記各装置を制御するための制御装置とから構成されたもので、前記精製水製造装置に通信基盤を設け、この通信基盤と、前記機器間通信手段を有する透析装置と、管理用ホストコンピュータとしての制御装置を、インターネットなどのLAN(ローカルエリアネットワーク:構内通信網)などの通信手段によって接続することで、相互に双方向の情報の通信を行うことを可能とした透析システムの発明が記載されている。
特許文献3には、血液浄化手段における異常を自動的に監視することができるとともに、製造コストが嵩んでしまうのを抑制することができる血液浄化システムの発明が記載されている。
特許文献1には、夜間や休日など、透析治療用機器の操作者が施設内に不在となる期間に透析治療用機器を監視するシステム及び監視方法に関する発明が記載されている。
特許文献2には、透析液を生成するための精製水製造装置と、機器間通信が可能な透析装置および前記各装置を制御するための制御装置とから構成されたもので、前記精製水製造装置に通信基盤を設け、この通信基盤と、前記機器間通信手段を有する透析装置と、管理用ホストコンピュータとしての制御装置を、インターネットなどのLAN(ローカルエリアネットワーク:構内通信網)などの通信手段によって接続することで、相互に双方向の情報の通信を行うことを可能とした透析システムの発明が記載されている。
特許文献3には、血液浄化手段における異常を自動的に監視することができるとともに、製造コストが嵩んでしまうのを抑制することができる血液浄化システムの発明が記載されている。
本発明は、IoT技術を利用した医療用精製水の製造装置と、前記製造装置を使用した医療用精製水の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、上流側から下流側に向かって原水源、前処理装置、分離膜装置および分離膜装置によるろ過水を貯水するろ過水タンクを有している医療用精製水の製造装置であって、
前記前処理装置が、プレフィルター、活性炭を含む吸着装置、軟水化装置から選ばれる1または2以上の処理装置で、前記原水源と前記分離膜装置の間に配置されているものであり、
前記分離膜装置が、MF膜モジュール、NF膜モジュール、RO膜モジュールおよびUF膜モジュールから選ばれる1または2以上の分離膜装置で、前記分離膜装置のろ過に使用するためのポンプを有しており、
前記前処理装置、前記分離膜装置および前記ろ過水タンクのそれぞれが送水ラインで接続され、さらに前記ろ過水タンクのろ過水を採水するための採水ラインを有しているものであり、
前記前処理装置と前記分離膜装置が、前記装置の正常運転に必要な管理項目をモニターするためのモニター装置を有しており、
前記ポンプが、正常運転に必要な管理項目をモニターするためのモニター装置を有しており、
さらに前記各モニター装置における管理項目のモニター結果を通信可能に接続された解析機能を有するサーバに送信するための送信装置を有しているものであり、
前記サーバが、前記各モニターから送信された管理項目のモニター結果から、各管理項目の統計的傾向管理をし、異常の兆候の有無判断および異常の兆候が生じた場合はその原因を解析し、登録された情報連絡先に情報発信するためのものである、医療用精製水の製造装置と、それを使用する医療用精製水の製造方法を提供する。
前記前処理装置が、プレフィルター、活性炭を含む吸着装置、軟水化装置から選ばれる1または2以上の処理装置で、前記原水源と前記分離膜装置の間に配置されているものであり、
前記分離膜装置が、MF膜モジュール、NF膜モジュール、RO膜モジュールおよびUF膜モジュールから選ばれる1または2以上の分離膜装置で、前記分離膜装置のろ過に使用するためのポンプを有しており、
前記前処理装置、前記分離膜装置および前記ろ過水タンクのそれぞれが送水ラインで接続され、さらに前記ろ過水タンクのろ過水を採水するための採水ラインを有しているものであり、
前記前処理装置と前記分離膜装置が、前記装置の正常運転に必要な管理項目をモニターするためのモニター装置を有しており、
前記ポンプが、正常運転に必要な管理項目をモニターするためのモニター装置を有しており、
さらに前記各モニター装置における管理項目のモニター結果を通信可能に接続された解析機能を有するサーバに送信するための送信装置を有しているものであり、
前記サーバが、前記各モニターから送信された管理項目のモニター結果から、各管理項目の統計的傾向管理をし、異常の兆候の有無判断および異常の兆候が生じた場合はその原因を解析し、登録された情報連絡先に情報発信するためのものである、医療用精製水の製造装置と、それを使用する医療用精製水の製造方法を提供する。
本発明の医療用精製水の製造装置を使用して医療用精製水を製造したとき、様々な管理項目をモニターして統計的傾向管理することができるため、製造工程上の不具合を早期に発見して対応できるようになり、安定した品質の医療用精製水を長期間継続して製造することができるようになる。
図1により本発明の医療用精製水の製造装置とそれを使用した医療用精製水の製造方法の一実施形態を説明する。本発明は、互いに通信回線で接続された各監視モニターとサーバからなるIoT技術を利用した医療用精製水の製造装置は、公知の製造装置にも適用することができる。
図1は、IoT技術を利用していることを除いて、特開2014−91068号公報の図2の装置と同じものである。
図1は、IoT技術を利用していることを除いて、特開2014−91068号公報の図2の装置と同じものである。
図1の製造装置では、原水源が最上流になり、人工透析液の調製装置50が最下流になる。
原水源の原水(水道水または地下水)は、第1原水ライン11によりプレフィルター1に送られ、大きめの異物がある場合には除去される。原水源は、必要に応じて水道水または地下水を貯水した原水タンクを使用することができる。
プレフィルター1で処理した水は、第2原水ライン12により軟水化装置2に送られ、硬度成分量が低減される。
軟水化装置2で処理された水は、第3原水ライン13により活性炭による吸着装置(活性炭装置)3に送られ、原水中の塩素量などが低減される。
プレフィルター1、軟水化装置2および活性炭装置3が前処理装置となっている。
原水源から活性炭装置3までは、原水ポンプ61を駆動させて送水する。なお、原水の水質に応じてプレフィルター1は設置しなくてもよい。また、人工透析用の精製水製造に用いる場合は、寒冷期に水温を上昇させるためのヒーター、もしくは熱交換器をプレフィルター1の手前に設けてもよい。
原水源の原水(水道水または地下水)は、第1原水ライン11によりプレフィルター1に送られ、大きめの異物がある場合には除去される。原水源は、必要に応じて水道水または地下水を貯水した原水タンクを使用することができる。
プレフィルター1で処理した水は、第2原水ライン12により軟水化装置2に送られ、硬度成分量が低減される。
軟水化装置2で処理された水は、第3原水ライン13により活性炭による吸着装置(活性炭装置)3に送られ、原水中の塩素量などが低減される。
プレフィルター1、軟水化装置2および活性炭装置3が前処理装置となっている。
原水源から活性炭装置3までは、原水ポンプ61を駆動させて送水する。なお、原水の水質に応じてプレフィルター1は設置しなくてもよい。また、人工透析用の精製水製造に用いる場合は、寒冷期に水温を上昇させるためのヒーター、もしくは熱交換器をプレフィルター1の手前に設けてもよい。
活性炭装置3で処理された水は、前処理水ライン14により逆浸透膜装置(RO装置)5に送られる。前処理水ライン14にはRO装置ポンプ62が設置されている。
前処理水ライン14には、補助加熱手段としてのラインヒーター4を設置することができる。
前処理水ライン14には、補助加熱手段としてのラインヒーター4を設置することができる。
RO装置5は、公知のものを用いることができ、例えば、ダイセン・メンブレン・システムズ株式会社より販売されている、装置型式VCR40シリーズ、VCR80シリーズ、NER40シリーズ、NER80シリーズ、SHRシリーズなどを用いることができる。
但し、熱水殺菌洗浄をする場合には、RO膜モジュールは、膜素材、接着剤部材など耐熱性のものを用いた耐熱性RO膜モジュールを使用することが好ましい。
RO装置5は、処理能力(処理水の製造能力)が30〜5000L/hrのものを用いることができるが、前記範囲に限定されるものではなく、精製水の供給量に応じて、適宜選択することができる。
但し、熱水殺菌洗浄をする場合には、RO膜モジュールは、膜素材、接着剤部材など耐熱性のものを用いた耐熱性RO膜モジュールを使用することが好ましい。
RO装置5は、処理能力(処理水の製造能力)が30〜5000L/hrのものを用いることができるが、前記範囲に限定されるものではなく、精製水の供給量に応じて、適宜選択することができる。
RO装置5で処理された処理水(RO水)は、第1RO水ライン17によりRO水タンク6に送られて貯水される。
RO水タンク6内には、主要加熱手段としてヒーター6aが設置されており、ヒーター6aによってRO水を加熱できるようになっている。
さらにタンク内の水温を均などにするため、必要に応じて撹拌装置を取り付けることもできる。
RO装置5で生じた濃縮水は、一部が濃縮水ライン16aから排出され、残部は濃縮水循環ポンプ64を駆動させて前処理水ライン14に返送される。
RO水タンク6内には、主要加熱手段としてヒーター6aが設置されており、ヒーター6aによってRO水を加熱できるようになっている。
さらにタンク内の水温を均などにするため、必要に応じて撹拌装置を取り付けることもできる。
RO装置5で生じた濃縮水は、一部が濃縮水ライン16aから排出され、残部は濃縮水循環ポンプ64を駆動させて前処理水ライン14に返送される。
RO水タンク6は、外部雰囲気からの雑菌などの混入を防ぐためのエアフィルター付きの通気孔を有しており、必要に応じて、内部には、殺菌を目的として紫外線ランプを取り付けることもできる。
RO水タンク6内には水位計を取り付けておき、水位に応じてRO装置5の運転を開始または停止できるようにすることが好ましい。例えば、予めRO水タンク6内の水位の上限値と下限値を決めておき、上限値に達したときにRO装置5の運転を停止させ、逆に下限値に達したときにRO装置5の運転を開始させるようにする。
RO水タンク6内のRO水は、第2RO水ライン31でEDI装置9に送られる。第2RO水ライン31には、EDI装置9への送液ポンプ65が設置されている。
EDI装置9は、中央部にあるイオン交換室(脱塩室)、脱塩室の両外側にある2つの濃縮室、濃縮室のそれぞれの外側にある電極室(正及び負の電極室)を有する公知の装置であり、イオン交換室で脱イオン処理して脱塩水(EDI処理水)を取り出すことができるものである。
EDI装置9としては、例えば、特開2007−252396号公報、特開2007−237062号公報、特開平11−244853号公報、特開2001−239270号公報、特開2001−353498号公報、特開2004−74109号公報に記載のもののほか、市販のEDI装置である、EDIシステムシリーズ,商品名MOLSEP(登録商標)(ダイセン・メンブレン・システムズ(株)販売)などを用いることができる。
但し、熱水殺菌洗浄をする場合には、イオン交換樹脂、イオン交換膜、接着剤などの部材は耐熱性のものを使用することが好ましい。
EDI装置9としては、例えば、特開2007−252396号公報、特開2007−237062号公報、特開平11−244853号公報、特開2001−239270号公報、特開2001−353498号公報、特開2004−74109号公報に記載のもののほか、市販のEDI装置である、EDIシステムシリーズ,商品名MOLSEP(登録商標)(ダイセン・メンブレン・システムズ(株)販売)などを用いることができる。
但し、熱水殺菌洗浄をする場合には、イオン交換樹脂、イオン交換膜、接着剤などの部材は耐熱性のものを使用することが好ましい。
EDI装置9の運転条件は、
RO水ライン31からの供給液量は、好ましくは50〜4500L/hrであり、EDI処理水量(脱塩水量)は、好ましくは30〜4000L/hrであり、
濃縮水流量は、好ましくは供給液量の5%〜40%の流量であり、
印加電圧は30〜1000Vが好ましく、印加電流は0.2〜6A、印加電流密度で0.05〜4A/dm2が好ましい。
RO水ライン31からの供給液量は、好ましくは50〜4500L/hrであり、EDI処理水量(脱塩水量)は、好ましくは30〜4000L/hrであり、
濃縮水流量は、好ましくは供給液量の5%〜40%の流量であり、
印加電圧は30〜1000Vが好ましく、印加電流は0.2〜6A、印加電流密度で0.05〜4A/dm2が好ましい。
EDI装置9で処理されたEDI水は、EDI水タンク10に送られて貯水される。
本発明の医療用精製水の製造装置では、RO装置5とEDI装置9を組み合わせていることで、原水の水質の影響を受けることなく、EDI水の比抵抗値を1MΩ・cm(25℃)以上にすることができる。比抵抗値が1MΩ・cm(25℃)以上であると、超純水と称されるレベルであり、本発明の医療用精製水の製造装置により製造された医療用精製水は、例えば人工透析用水として使用できるレベルである。なお、比抵抗値は、市販の比抵抗計により測定できる。
EDI水タンク10内には、必要に応じて加熱手段を設置することができる。
EDI装置10で生じた濃縮水は、濃縮水ライン33から排出される。
なお、EDI水タンク10とRO水タンク6は、開閉弁を備えた連通管34で連通されていてもよい。
本発明の医療用精製水の製造装置では、RO装置5とEDI装置9を組み合わせていることで、原水の水質の影響を受けることなく、EDI水の比抵抗値を1MΩ・cm(25℃)以上にすることができる。比抵抗値が1MΩ・cm(25℃)以上であると、超純水と称されるレベルであり、本発明の医療用精製水の製造装置により製造された医療用精製水は、例えば人工透析用水として使用できるレベルである。なお、比抵抗値は、市販の比抵抗計により測定できる。
EDI水タンク10内には、必要に応じて加熱手段を設置することができる。
EDI装置10で生じた濃縮水は、濃縮水ライン33から排出される。
なお、EDI水タンク10とRO水タンク6は、開閉弁を備えた連通管34で連通されていてもよい。
RO水タンク6およびEDI水タンク10の貯水容量は、それぞれ例えば100〜3000Lにすることができる。RO水タンク6およびEDI水タンク10は、ステンレスなどの金属製のものが用いられる。
RO水タンク6およびEDI水タンク10の形状は特に制限されるものではないが、タンク内部への液の残留を防止して液の流れを円滑にする観点から、底部が円錐あるいは四角錐の錐状構造ものが好ましい。
EDI水タンク10は、外部雰囲気からの雑菌などの混入を防ぐためのエアフィルター付きの通気孔を有しており、必要に応じて、内部には、殺菌を目的として紫外線ランプを取り付けることもできる。
EDI水タンク10内のEDI水は、第1取水ライン18によりUF装置7に送られ、エンドトキシンや細菌などが除去される。
第1取水ライン18には、取水ポンプ(UF装置ポンプ)63が設置されている。
第1取水ライン18には、取水ポンプ(UF装置ポンプ)63が設置されている。
UF装置7で処理された精製水は、第2取水ライン19と、第2取水ライン19から分岐した第3取水ライン20を経て、人工透析液の調製装置50に送られる。
第2取水ライン19は、さらにRO水タンク6に接続されており、取水されなかった精製水はRO水タンク6に返送される。
第2取水ライン19は、さらにRO水タンク6に接続されており、取水されなかった精製水はRO水タンク6に返送される。
本発明の医療用精製水の製造装置は、医療用精製水の製造運転の停止時において、熱水または冷却水を循環させる、第1循環ラインと第2循環ラインの組み合わせからなる循環ラインを有している。
第1循環ラインは、RO水タンク6から、入水ライン21、熱交換器8、出水ライン22を通ってRO水タンク6に戻る循環ラインである。
熱交換器8は、第1原水ライン11とライン24で原水源(例えば原水タンク)に接続されており、熱交換器8内に冷却媒体としての原水を供給できるようになっている。
熱交換器8は、冷却に使用した原水の排水ライン25を有している。
熱水殺菌終了後の冷却運転開始直後は熱交換水が高温となっているため、排水ライン25内に温度計を備えた貯留ポットを設け、貯留ポット内の水温が所定温度に降下するまで原水と混合して冷却した後に排水することが望ましい。
なお、排水ライン25からの排水(原水)は水道水または地下水であるため、他の用途に利用することができる。
熱交換器8は、第1原水ライン11とライン24で原水源(例えば原水タンク)に接続されており、熱交換器8内に冷却媒体としての原水を供給できるようになっている。
熱交換器8は、冷却に使用した原水の排水ライン25を有している。
熱水殺菌終了後の冷却運転開始直後は熱交換水が高温となっているため、排水ライン25内に温度計を備えた貯留ポットを設け、貯留ポット内の水温が所定温度に降下するまで原水と混合して冷却した後に排水することが望ましい。
なお、排水ライン25からの排水(原水)は水道水または地下水であるため、他の用途に利用することができる。
第2循環ラインは、EDI水タンク10から、取水ライン18、ライン23、原水供給ライン13、活性炭装置3、前処理水ライン14、RO装置5、第1RO水ライン17、RO水タンク6、第2RO水ライン31、EDI装置9、EDI水ライン32を通ってEDI水タンク10に戻る循環ラインである。
図1に示す製造装置による精製水の製造運転を継続して実施したときには、定期的に精製水の製造運転を停止して殺菌および冷却運転を実施することができる。
第1循環ラインと第2循環ラインを使用した熱水殺菌運転は、次の手順で実施する。
精製水の製造運転を停止した状態にて、ヒーター6aによりRO水タンク6内のRO水を加熱する。
加熱前のRO水の温度は20〜30℃に調節されており、ヒーター6aによる加熱によって70℃以上の温度(好ましくは70〜100℃程度)まで、好ましくは0.1〜5℃/分、より好ましくは0.5〜4℃/分で少しずつ昇温させる。
前記加熱温度は前記範囲には制限されず、使用するRO膜モジュールやEDI装置に応じて適宜選択および変更することができる。
精製水の製造運転を停止した状態にて、ヒーター6aによりRO水タンク6内のRO水を加熱する。
加熱前のRO水の温度は20〜30℃に調節されており、ヒーター6aによる加熱によって70℃以上の温度(好ましくは70〜100℃程度)まで、好ましくは0.1〜5℃/分、より好ましくは0.5〜4℃/分で少しずつ昇温させる。
前記加熱温度は前記範囲には制限されず、使用するRO膜モジュールやEDI装置に応じて適宜選択および変更することができる。
上記した昇温速度にてRO水タンク6内のRO水を加熱昇温させながら、ポンプ65を駆動させて第1循環ライン内を循環させる。
第1循環ラインの循環運転と並行して、第2循環ラインの循環運転をする。
また、RO装置の加圧ポンプ62は停止しているが、濃縮水循環ポンプ64は作動させて、濃縮水ライン16bにも通水する。
さらに、EDI供給ポンプ65は通常のEDI運転時より低圧(EDI入口圧で0.1MPa)で作動させてEDI装置9に加熱RO水を供給する。
また、上記の加熱運転において、EDI水タンク10とRO水タンク6を接続する連通管34に設けられた開閉バルブを開き、両タンクの水を連通させることにより、EDI水タンク10内の加温を促進させるとともに、循環運転に伴う両タンクの水位をバランス良く、適正水位に保つこともできる。
第1循環ラインの循環運転と並行して、第2循環ラインの循環運転をする。
また、RO装置の加圧ポンプ62は停止しているが、濃縮水循環ポンプ64は作動させて、濃縮水ライン16bにも通水する。
さらに、EDI供給ポンプ65は通常のEDI運転時より低圧(EDI入口圧で0.1MPa)で作動させてEDI装置9に加熱RO水を供給する。
また、上記の加熱運転において、EDI水タンク10とRO水タンク6を接続する連通管34に設けられた開閉バルブを開き、両タンクの水を連通させることにより、EDI水タンク10内の加温を促進させるとともに、循環運転に伴う両タンクの水位をバランス良く、適正水位に保つこともできる。
なお、熱水による殺菌運転は、上記した循環ラインのほか、EDI水タンク10、第1取水ライン18、UF装置7、第2取水ライン19、RO水タンク6、第2RO水ライン31、EDI装置9、EDI水ライン32を経て、EDI水タンク10に戻る循環ライン(UF装置7を含む循環ライン)に対しても実施することができる。UF装置7を含む循環ラインの熱水殺菌運転は、RO装置5を含む循環ラインおよび装置などの殺菌運転と同時に行っても、別個に行ってもよい。
このように第1循環ラインの運転と第2循環ラインの運転を実施する。
第1循環ラインの循環運転によりRO水タンク6内のRO水が温度ムラなく昇温され、かつ、RO水を少しずつ加熱昇温させながら第2循環ラインへの循環運転が実施される。
このため、最初から熱水を循環させた場合と比べると、第2循環ライン内の装置(特に活性炭や分離膜及び配管継ぎ手、弁類)に対する熱的負荷を小さくすることができ、最終的には70〜90℃程度まで昇温させた熱水を循環させるため、十分な熱水殺菌も実施される。
また、第2循環ラインは流路が長く、配管や装置からの放熱により熱水温度が降下するため、必要に応じてラインヒーター4により加熱することで、殺菌媒体としての熱水の温度低下を防止するようにすることが望ましい。ラインヒーター4を設けることにより、より精密な加温速度、加熱温度の制御が容易となる。
殺菌運転は、十分な殺菌を実施し、かつ活性炭や分離膜への熱的影響を抑制するため、RO装置5内に通水される熱水の温度が70〜90℃程度になった後、熱水の温度が70〜80℃の場合は、少なくとも30分間循環させ、熱水の温度が80〜90℃の場合は、少なくとも10分間循環させた後で停止することが好ましい。
第1循環ラインの循環運転によりRO水タンク6内のRO水が温度ムラなく昇温され、かつ、RO水を少しずつ加熱昇温させながら第2循環ラインへの循環運転が実施される。
このため、最初から熱水を循環させた場合と比べると、第2循環ライン内の装置(特に活性炭や分離膜及び配管継ぎ手、弁類)に対する熱的負荷を小さくすることができ、最終的には70〜90℃程度まで昇温させた熱水を循環させるため、十分な熱水殺菌も実施される。
また、第2循環ラインは流路が長く、配管や装置からの放熱により熱水温度が降下するため、必要に応じてラインヒーター4により加熱することで、殺菌媒体としての熱水の温度低下を防止するようにすることが望ましい。ラインヒーター4を設けることにより、より精密な加温速度、加熱温度の制御が容易となる。
殺菌運転は、十分な殺菌を実施し、かつ活性炭や分離膜への熱的影響を抑制するため、RO装置5内に通水される熱水の温度が70〜90℃程度になった後、熱水の温度が70〜80℃の場合は、少なくとも30分間循環させ、熱水の温度が80〜90℃の場合は、少なくとも10分間循環させた後で停止することが好ましい。
冷却運転は、次の手順で実施する。
熱水殺菌運転の終了後に、RO水タンク6内の加熱及びラインヒーター4の加熱を停止し、次いで開閉弁73を開けて、ライン24を通して熱交換器8に冷却媒体として原水を供給する。
そして、第1循環ラインの循環運転を実施しながらRO水を冷却する。このときの冷却速度は、流量調節弁72の流量を調整することなどで調整することができる。
第1循環ラインの循環運転によりRO水タンク6内の水温は少しずつ低下され、最終的には20〜30℃程度まで低下されることになる。降温速度は、好ましくは0.1〜5℃/分、より好ましくは0.5〜4℃/分で調節する。
熱水殺菌運転の終了後に、RO水タンク6内の加熱及びラインヒーター4の加熱を停止し、次いで開閉弁73を開けて、ライン24を通して熱交換器8に冷却媒体として原水を供給する。
そして、第1循環ラインの循環運転を実施しながらRO水を冷却する。このときの冷却速度は、流量調節弁72の流量を調整することなどで調整することができる。
第1循環ラインの循環運転によりRO水タンク6内の水温は少しずつ低下され、最終的には20〜30℃程度まで低下されることになる。降温速度は、好ましくは0.1〜5℃/分、より好ましくは0.5〜4℃/分で調節する。
上記した第1循環ラインの循環運転によりRO水タンク6内のRO水の温度を低下させながら、それと並行して第2循環ラインの循環運転を実施する。
このとき、RO装置の加圧ポンプ62は停止しているが、濃縮水循環ポンプ64は作動させて、濃縮水ライン16bにも通水する。
このとき、RO装置の加圧ポンプ62は停止しているが、濃縮水循環ポンプ64は作動させて、濃縮水ライン16bにも通水する。
第1循環ラインと第2循環ラインの循環運転を並行実施して冷却する。
このようにRO水の温度を少しずつ低下させながら第2循環ライン中に循環させるため、最初から冷水(室温の水)を循環させた場合と比べると、第2循環ライン内の装置(特に活性炭や分離膜及び配管継ぎ手、弁類)の急激な温度低下に伴う収縮などの熱的影響が軽減される。また、冷却運転は、原水の装置内への直接給水・冷却を行う場合の間欠給水の開始、停止などの煩雑な操作を必要とせず、簡便かつ円滑な冷却運転が可能となる。
UF装置7を含む循環ラインに対しても殺菌運転をしたときは、同様の冷却運転を実施する。UF装置7を含む循環ラインの冷却運転は、RO装置5を含む循環ラインおよび装置などの冷却運転と同時に行っても、別個に行ってもよい。
なお、熱水による殺菌運転と冷却運転は、中断することなく連続して実施することが望ましい。
また、熱水殺菌の終了後に医療用精製水の製造運転を行うが、人工透析治療が終了した夜間や休日も、第1循環ライン、第2循環ライン、およびUF装置7を含む循環ラインの循環運転(RO水および/またはEDI水の循環運転)殺菌運転と冷却運転の組み合わせ)を継続することが、菌の生育を防止する上で好ましい。
このようにRO水の温度を少しずつ低下させながら第2循環ライン中に循環させるため、最初から冷水(室温の水)を循環させた場合と比べると、第2循環ライン内の装置(特に活性炭や分離膜及び配管継ぎ手、弁類)の急激な温度低下に伴う収縮などの熱的影響が軽減される。また、冷却運転は、原水の装置内への直接給水・冷却を行う場合の間欠給水の開始、停止などの煩雑な操作を必要とせず、簡便かつ円滑な冷却運転が可能となる。
UF装置7を含む循環ラインに対しても殺菌運転をしたときは、同様の冷却運転を実施する。UF装置7を含む循環ラインの冷却運転は、RO装置5を含む循環ラインおよび装置などの冷却運転と同時に行っても、別個に行ってもよい。
なお、熱水による殺菌運転と冷却運転は、中断することなく連続して実施することが望ましい。
また、熱水殺菌の終了後に医療用精製水の製造運転を行うが、人工透析治療が終了した夜間や休日も、第1循環ライン、第2循環ライン、およびUF装置7を含む循環ラインの循環運転(RO水および/またはEDI水の循環運転)殺菌運転と冷却運転の組み合わせ)を継続することが、菌の生育を防止する上で好ましい。
本発明の医療用精製水の製造装置は、各装置、各タンク、各ラインにモニター装置が設置されており、必要な管理項目をモニターすることができる。管理項目のモニター結果は、各モニター装置と通信可能に接続された解析機能を有するサーバに送信できるようになっている。
サーバには管理項目のモニター結果が蓄積されており、前記管理項目のモニター結果を利用した統計的傾向管理し、異常の兆候の有無判断および異常の兆候が生じた場合はその原因解析し、登録された情報連絡先に情報発信ができるようになっている。
前記統計的傾向管理については、日本ソフトウエア(株)、ユニ・システム(株)、エイムネクスト(株)などから販売されているコンピューター用ソフトを使用することができる。
サーバは遠隔制御サーバでもよく、遠隔制御サーバを使用したときは、各装置や各ラインに設置されたモニター装置から管理項目の送信データを受けると共に、遠隔制御サーバから必要な管理項目のデータを各モニター装置(制御機能を含む装置)に送信することができる。
サーバには管理項目のモニター結果が蓄積されており、前記管理項目のモニター結果を利用した統計的傾向管理し、異常の兆候の有無判断および異常の兆候が生じた場合はその原因解析し、登録された情報連絡先に情報発信ができるようになっている。
前記統計的傾向管理については、日本ソフトウエア(株)、ユニ・システム(株)、エイムネクスト(株)などから販売されているコンピューター用ソフトを使用することができる。
サーバは遠隔制御サーバでもよく、遠隔制御サーバを使用したときは、各装置や各ラインに設置されたモニター装置から管理項目の送信データを受けると共に、遠隔制御サーバから必要な管理項目のデータを各モニター装置(制御機能を含む装置)に送信することができる。
統計的傾向管理手法を使用した管理項目の監視方法としては、管理図(3シグマ法の管理図)を使用して装置の異常および変調(異常には至らないが、異常に至る可能性のある状態)を判定する方法を適用することができる。
管理図は、管理と解析の二つの使い方ができる。
管理は、製造装置の運転が安定した状態であるときに異常の兆候を発見する目的で使用し、解析は、製造装置の運転が安定した状態であるかどうかを調べ、異常の兆候が認められる場合には、その原因を判断するために使用する。
図2(a)〜図2(h)は、3シグマ法を使用した管理図の例(JIS Z 9021:1998)であり、(平均値)±3×(標準偏差σ)から計算される管理限界(領域C、B、A)を示した図である。領域Cは±1σ、領域Bは±2σ、領域Aは±3σとなる。
領域Aの内側(領域C、B、A)は偶然原因によってのみばらつく状態であり、領域Aの外側は異常原因によりばらつく状態であり、これらを統計的傾向管理手法により見分けるものである。
図2中、UCLは上方管理限界、LCLは下方管理限界、領域Cの中間位置が中心線(統計的計算を実施する予め定められた直近の期間の中心値)を示している。
統計的計算を実施する予め定められた期間の長さは、データ取得間隔を含め各モニター装置における管理目的に応じて設定することが好ましい。
予め定められた期間におけるデータ取得の回数は、統計計算をする上で30点以上が好ましく、50点以上が更に好ましい。
管理図は、管理と解析の二つの使い方ができる。
管理は、製造装置の運転が安定した状態であるときに異常の兆候を発見する目的で使用し、解析は、製造装置の運転が安定した状態であるかどうかを調べ、異常の兆候が認められる場合には、その原因を判断するために使用する。
図2(a)〜図2(h)は、3シグマ法を使用した管理図の例(JIS Z 9021:1998)であり、(平均値)±3×(標準偏差σ)から計算される管理限界(領域C、B、A)を示した図である。領域Cは±1σ、領域Bは±2σ、領域Aは±3σとなる。
領域Aの内側(領域C、B、A)は偶然原因によってのみばらつく状態であり、領域Aの外側は異常原因によりばらつく状態であり、これらを統計的傾向管理手法により見分けるものである。
図2中、UCLは上方管理限界、LCLは下方管理限界、領域Cの中間位置が中心線(統計的計算を実施する予め定められた直近の期間の中心値)を示している。
統計的計算を実施する予め定められた期間の長さは、データ取得間隔を含め各モニター装置における管理目的に応じて設定することが好ましい。
予め定められた期間におけるデータ取得の回数は、統計計算をする上で30点以上が好ましく、50点以上が更に好ましい。
図2(a)は、1点が領域Aを超えた変調例である。
図2(b)は、9点が中心線に対して同じ側にある変調例である。
図2(c)は、6点が増加または減少している変調例である。
図2(d)は、14点が交互に増減している変調例である。
図2(e)は、連続する3点中、2点が領域Aまたはそれを超えた領域にある変調例である。
図2(f)は、連続する5点中、4点が領域Bまたはそれを超えた領域にある変調例である。
図2(g)は、連続する15点が領域Cに存在する変調例である。
図2(h)は、連続する5点が領域Cを超えた領域にある変調例である。
図2(b)は、9点が中心線に対して同じ側にある変調例である。
図2(c)は、6点が増加または減少している変調例である。
図2(d)は、14点が交互に増減している変調例である。
図2(e)は、連続する3点中、2点が領域Aまたはそれを超えた領域にある変調例である。
図2(f)は、連続する5点中、4点が領域Bまたはそれを超えた領域にある変調例である。
図2(g)は、連続する15点が領域Cに存在する変調例である。
図2(h)は、連続する5点が領域Cを超えた領域にある変調例である。
このように予め蓄積した管理項目のデータから統計的傾向管理により異常の予兆を更に早期に発見し、異常の予兆の発生原因をさらに詳細正確に把握でき、医療用精製水の製造装置を運転したときのモニター結果から、人の介在なしに運転状態が正常であるか、変調または異常であるかを判断して対応できるようになる。
本発明の医療用精製水の製造装置におけるモニター装置によるモニター対象(管理項目)は、医療用精製水の品質を維持しながら、長期間安定した医療用精製水の製造を継続するために必要な管理項目であればよく、例えば各装置および各ラインにおいて下記に列挙した管理項目をモニターすることができるが、下記に列挙した以外の管理項目もモニターすることができる。
RO水タンク6、EDI水タンク10のほか、原水タンクなどの他のタンクを使用したときは、各タンクの漏水、水位、温度、生菌数、エンドトキシン濃度、オリゴDNA濃度、残存薬液濃度、電気電導度から選ばれる1または2以上の管理項目のモニター。
原水ポンプ61、RO装置ポンプ62、取水ポンプ(UF装置ポンプ)63、濃縮水循環ポンプ64、EDI装置9への送液ポンプ65などのポンプの異常(インバータ異常、吐出量、吐出圧力から選ばれる1または2以上の管理項目)のモニター。
開閉弁71〜77の異常のモニター。
プレフィルター1の入口圧力と出口圧力などの管理項目のモニター。
軟水化装置(イオン交換樹脂を使用している)2の入口と出口の差圧および水質(硬度)などの管理項目のモニター。
原水ポンプ61、RO装置ポンプ62、取水ポンプ(UF装置ポンプ)63、濃縮水循環ポンプ64、EDI装置9への送液ポンプ65などのポンプの異常(インバータ異常、吐出量、吐出圧力から選ばれる1または2以上の管理項目)のモニター。
開閉弁71〜77の異常のモニター。
プレフィルター1の入口圧力と出口圧力などの管理項目のモニター。
軟水化装置(イオン交換樹脂を使用している)2の入口と出口の差圧および水質(硬度)などの管理項目のモニター。
活性炭装置3の入口と出口の差圧および水質(塩素濃度)などの管理項目のモニター。
活性炭装置3の出入口の差圧をモニターして傾向管理することで、活性炭の交換時期を判断することができる。
活性炭装置3の出口の塩素濃度をモニターして傾向管理することで、原水中の塩素が除去されない状態でRO膜モジュールに送られることを防止できる。
また、活性炭装置3の出入口で塩素濃度をモニターして塩素除去率を傾向管理することで、原水中の塩素が除去されない状態でRO膜モジュールに送られることを防止できる。
活性炭装置3の出入口の差圧をモニターして傾向管理することで、活性炭の交換時期を判断することができる。
活性炭装置3の出口の塩素濃度をモニターして傾向管理することで、原水中の塩素が除去されない状態でRO膜モジュールに送られることを防止できる。
また、活性炭装置3の出入口で塩素濃度をモニターして塩素除去率を傾向管理することで、原水中の塩素が除去されない状態でRO膜モジュールに送られることを防止できる。
RO膜モジュール5の膜間差圧(入口と出口の圧力差)、透過水量、ろ過水の電気電導度、ろ過水中の全シリカ濃度などの管理項目をモニターし、それらのモニター結果を傾向管理することで、RO膜の交換時期などを判断することができる。
UF装置7の膜間差圧(入口と出口の圧力差)、透過水量、ろ過水の電気電導度、ろ過水中の全シリカ濃度などの管理項目をモニターし、それらのモニター結果を傾向管理することで、UF膜の交換時期などを判断することができる。
なお、NF膜モジュール、MF膜モジュールなどの他の膜モジュールを使用した場合は同様にモニターして傾向管理する。
UF装置7の膜間差圧(入口と出口の圧力差)、透過水量、ろ過水の電気電導度、ろ過水中の全シリカ濃度などの管理項目をモニターし、それらのモニター結果を傾向管理することで、UF膜の交換時期などを判断することができる。
なお、NF膜モジュール、MF膜モジュールなどの他の膜モジュールを使用した場合は同様にモニターして傾向管理する。
EDI装置の出口で比抵抗値をモニターして比抵抗値を傾向管理するか、またはEDI装置の出入口で比抵抗値をモニターして除去率を傾向管理することで、イオン交換樹脂やイオン交換膜の交換時期を判断することができる。
各ラインの漏水、水量、温度、生菌数、エンドトキシン濃度、オリゴDNA濃度、残存薬液濃度、電気電導度から選ばれる管理項目のモニター。
特許5584321号記載の回収率(%)=RO装置で得た透過水量(L/H)/原水量(L/H)×100を傾向管理することで、回収率が好ましい値に到達しない原因を把握し、早急に是正することもできるようになる。
特許5584321号記載の回収率(%)=RO装置で得た透過水量(L/H)/原水量(L/H)×100を傾向管理することで、回収率が好ましい値に到達しない原因を把握し、早急に是正することもできるようになる。
上記した第1循環ラインと第2循環ラインを使用した熱水殺菌運転においても同様に統計的傾向管理することができる。
事前に前記循環ラインを使用して熱水殺菌洗浄運転することで殺菌できたことを確認した上で(細菌の有無を確認した上で)、前記運転における複数箇所の循環ラインの温度と時間を管理項目としてモニターし、データとして蓄積しておき、事前モニターデータを傾向管理する。
その後、熱水殺菌洗浄を実施したときの前記循環ラインの温度と時間を含め、熱水殺菌洗浄における全ての監視項目の事前モニターデータの傾向管理手法による解析から変調が無いことを確認することで、細菌の有無を確認することなく、熱水殺菌洗浄の完了を判断することができる。
なお、熱水殺菌洗浄に代えて、次亜塩素酸ナトリウム水溶液などの薬液を使用した薬液殺菌洗浄を実施することもできる。
事前に前記循環ラインを使用して熱水殺菌洗浄運転することで殺菌できたことを確認した上で(細菌の有無を確認した上で)、前記運転における複数箇所の循環ラインの温度と時間を管理項目としてモニターし、データとして蓄積しておき、事前モニターデータを傾向管理する。
その後、熱水殺菌洗浄を実施したときの前記循環ラインの温度と時間を含め、熱水殺菌洗浄における全ての監視項目の事前モニターデータの傾向管理手法による解析から変調が無いことを確認することで、細菌の有無を確認することなく、熱水殺菌洗浄の完了を判断することができる。
なお、熱水殺菌洗浄に代えて、次亜塩素酸ナトリウム水溶液などの薬液を使用した薬液殺菌洗浄を実施することもできる。
本発明の医療用精製水の製造装置は、人工透析用水の製造装置として利用することができる。
1 プレフィルター
2 軟水化装置
3 活性炭装置
4 ラインヒーター
5 RO装置
6 RO水タンク
7 UF装置
8 熱交換器
9 EDI装置
10 EDI水タンク
2 軟水化装置
3 活性炭装置
4 ラインヒーター
5 RO装置
6 RO水タンク
7 UF装置
8 熱交換器
9 EDI装置
10 EDI水タンク
Claims (13)
- 上流側から下流側に向かって原水源、前処理装置、分離膜装置および分離膜装置によるろ過水を貯水するろ過水タンクを有している医療用精製水の製造装置であって、
前記前処理装置が、プレフィルター、活性炭を含む吸着装置、軟水化装置から選ばれる1または2以上の処理装置で、前記原水源と前記分離膜装置の間に配置されているものであり、
前記分離膜装置が、MF膜モジュール、NF膜モジュール、RO膜モジュールおよびUF膜モジュールから選ばれる1または2以上の分離膜装置で、前記分離膜装置のろ過に使用するためのポンプを有しており、
前記前処理装置、前記分離膜装置および前記ろ過水タンクのそれぞれが送水ラインで接続され、さらに前記ろ過水タンクのろ過水を採水するための採水ラインを有しているものであり、
前記前処理装置と前記分離膜装置が、前記装置の正常運転に必要な管理項目をモニターするためのモニター装置を有しており、
前記ポンプが、正常運転に必要な管理項目をモニターするためのモニター装置を有しており、
さらに前記各モニター装置における管理項目のモニター結果を通信可能に接続された解析機能を有するサーバに送信するための送信装置を有しているものであり、
前記サーバが、前記各モニターから送信された管理項目のモニター結果から、各管理項目の統計的傾向管理をし、異常の兆候の有無判断および異常の兆候が生じた場合はその原因を解析し、登録された情報連絡先に情報発信するためのものである、医療用精製水の製造装置。 - さらに前記分離膜装置の下流側において、EDI装置と、前記EDI装置で処理した処理水を貯水するためのEDI処理水タンクを有している、請求項1記載の医療用精製水の製造装置。
- さらに前記前処理装置、前記分離膜装置および前記ろ過水タンクを接続する各ラインを含む循環ライン、または前記前処理装置、前記分離膜装置、前記ろ過水タンク、前記EDI装置および前記EDI処理水タンクを接続する各ラインを含む循環ラインを有している、請求項1または2記載の医療用精製水の製造装置。
- 上流側から下流側に向かって原水源、前処理装置、分離膜装置および分離膜装置によるろ過水を貯水するろ過水タンクを有している医療用精製水の製造装置であって、
前記前処理装置が軟水化装置またはNF膜装置であって、前記装置出口で水質硬度濃度をモニターして水質硬度濃度を統計的傾向管理するか、または前記装置の出入口で水質硬度濃度をモニターして水質硬度除去率を統計的傾向管理する、医療用精製水の製造装置。 - 上流側から下流側に向かって原水源、前処理装置、分離膜装置および分離膜装置によるろ過水を貯水するろ過水タンクを有している医療用精製水の製造装置であって、
前記前処理装置が活性炭装置であって、前記装置出口で塩素濃度をモニターして塩素濃度を統計的傾向管理するか、または前記装置の出入口で塩素濃度をモニターして塩素除去率を統計的傾向管理する、医療用精製水の製造装置。 - 上流側から下流側に向かって原水源、前処理装置、分離膜装置および分離膜装置によるろ過水を貯水するろ過水タンクを有している医療用精製水の製造装置であって、
前記分離膜装置(RO膜モジュールを除く)が、膜間差圧、ろ過水量をモニターして統計的傾向管理する装置。 - 上流側から下流側に向かって原水源、前処理装置、分離膜装置および分離膜装置によるろ過水を貯水するろ過水タンクを有している医療用精製水の製造装置であって、
前記分離膜装置がRO膜モジュールであって、膜間差圧、ろ過水量、ろ過水の電気電導度およびろ過水の全シリカ濃度をモニターして統計的傾向管理する、医療用精製水の製造装置。 - 上流側から下流側に向かって原水源、前処理装置、分離膜装置および分離膜装置によるろ過水を貯水するろ過水タンクを有している医療用精製水の製造装置であって、
前記EDI装置の出口で比抵抗値をモニターして比抵抗値を統計的傾向管理するか、または前記EDI装置の出入口で比抵抗値をモニターして除去率を統計的傾向管理する、医療用精製水の製造装置。 - さらに分離膜装置により処理した処理水を貯水するろ過水タンク、または分離膜装置により処理した処理水を貯水するろ過水タンクとEDI処理水タンクが、タンクの漏水、水位、温度、生菌数、エンドトキシン濃度、オリゴDNA濃度、残存薬液濃度、電気電導度から選ばれる1または2以上の管理項目をモニターするためのモニター装置を有しており、
各ラインが、漏水、水量、温度、生菌数、エンドトキシン濃度、オリゴDNA濃度、残存薬液濃度、電気電導度から選ばれる1または2以上の管理項目をモニターするためのモニター装置を有しており、
各ポンプが、吐出流量、圧力、インバータ異常から選ばれる1または2以上の管理項目をモニターするためのモニター装置を有しているものである、請求項1〜8のいずれか1項記載の医療用精製水の製造装置。 - 請求項1、3〜7のいずれか1項記載の医療用精製水の製造装置を使用した医療用精製水の製造方法であって、
原水タンク内の原水を前記前処理装置と前記分離膜装置により処理してろ過水を得た後、ろ過水タンクに貯水して医療用精製水として利用する過程において、
各モニター装置によりモニターした結果から、各モニター項目を統計的傾向管理することで前記医療用精製水の品質を管理する、医療用精製水の製造方法。 - 請求項2、3および8のいずれか1項記載の医療用精製水の製造装置を使用した医療用精製水の製造方法であって、
原水タンク内の原水を前記前処理装置、前記分離膜装置および前記EDI装置により処理してろ過水を得た後、EDI処理水タンクに貯水して医療用精製水として利用する過程において、
前記EDI処理水タンク内のEDI処理水の比抵抗値が1MΩ・cm(25℃)以上であり、
各モニター装置によりモニターした結果から、各モニター項目を統計的傾向管理することで前記医療用精製水の品質を管理する、医療用精製水の製造方法。 - 請求項3記載の医療用精製水の製造装置を使用した医療用精製水の製造方法であって、
前記透析用水製造装置の循環ラインを使用して熱水殺菌洗浄する処理工程を有しており、
予め実施された熱水殺菌洗浄する処理工程における前記循環ラインの温度と時間を監視・記録して事前監視データとして統計的傾向管理しておき、
熱水殺菌洗浄する処理工程を実施したときの前記循環ラインの温度と時間と、事前監視全データの統計的傾向管理手法による解析から変調が無いことを確認することで熱水殺菌洗浄の完了を判断する、医療用精製水の製造方法。 - 請求項3記載の医療用精製水の製造装置を使用した医療用精製水の製造方法であって、
前記透析用水製造装置の循環ラインを使用して薬液殺菌洗浄する処理工程を有しており、
予め実施された薬液殺菌洗浄する処理工程における前記循環ラインの温度と時間を監視・記録して事前監視データとして統計的傾向管理しておき、
薬液殺菌洗浄する処理工程を実施したときの前記循環ラインの温度と時間と、事前監視全データの統計的傾向管理手法による解析から変調が無いことを確認することで薬液殺菌洗浄の完了を判断する、医療用精製水の製造方法。
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- 2018-01-05 JP JP2018000629A patent/JP2019118645A/ja active Pending
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