JP2019117864A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、この実装時のアンダーフィル剤による樹脂応力や熱履歴によって、半導体装置内においては、再配線層(接続配線)とモールド樹脂との間に応力がかかることがある。そのため、再配線層に対するモールド樹脂の密着性は、比較的高い方が好ましい。
図1は、本発明の一実施形態に係る半導体装置1の模式的な斜視図である。図2は、図1の半導体装置1の底面図であって、一部を透視して示している。より具体的には、封止樹脂5を透視して示している。図3Aおよび図3Bは、それぞれ、図2の二点鎖線IIIAおよびIIIBで囲まれた部分の拡大図である。図4は、本発明の一実施形態に係る半導体装置1の模式的な断面図である。なお、図4は、この実施形態の説明に必要な構成を模式的に示したものであり、図1および図2に示す半導体装置1の特定位置での断面を示すものではない。図5は、図4の二点鎖線Vで囲まれた部分の拡大図である。図6は、本発明の一実施形態に係る半導体装置1の要部のSEM画像を図面化したものである。図7は、図6の要部拡大図である。なお、図6および図7の構造は、図1〜図5に示した構造と完全に一致するものではないが、本発明の特徴を備えているという点では共通している。
半導体装置1は、半導体層2と、下地層3と、再配線層4と、封止樹脂5と、外部端子7とを含む。
保護層11は、この実施形態のように、半導体層2の第3面10の全面を覆っていてもよいし、第3面10の一部を選択的に露出させるように覆っていてもよい。保護層11としては、たとえば、エポキシ樹脂等の絶縁材料を適用できる。保護層11の厚さは、たとえば、5μm〜100μmである。
また、半導体層2の第1面8には、素子12を覆うように絶縁層13が形成されている。絶縁層13は、この実施形態のように、半導体層2の第1面8の全面を覆っていてもよいし、第1面8の一部を選択的に露出させるように覆っていてもよい。
また、絶縁層13としては、たとえば、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)等の絶縁材料を適用できる。
この配線14を覆うように、表面保護層15が形成されている。表面保護層15としては、たとえば、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)等の絶縁材料を適用できる。
複数のパッド17は、図2に示すように、半導体層2の第1面8上に多数設けられており、規則的に配列されていてもよいし、不規則的に配列されていてもよい。たとえば、図2の第1パッド群18のように、複数のパッド17が互いに等しい間隔を空けて直線状に規則的に配列されていてもよいし、第2パッド群19のように、複数のパッド17が互いに等しい間隔を空けて屈曲するように規則的に配列されていてもよい。また、図2の第3パッド群20のように、複数のパッド17が互いに異なる間隔を空けて不規則的に配列されていてもよい。
下地層3は、図5に示すように、パッド開口16においては、パッド17の露出を確保するように、パッド開口16の周縁部を選択的に覆っている。つまり、下地層3の一部がパッド開口16に入り込み、パッド開口16の側面を覆っている。
一方、図2および図3Bを参照して、この実施形態では、第2再配線層22は、複数のパッド17を一括して覆うようにパッド17の直上領域に配置され、パッド開口16を介して複数のパッド17に接続された第2コンタクト部26と、パッド17の直上領域から第1面8に沿う方向に離れた領域であって、外部端子7の直下領域に配置された第2ランド部27と、第2コンタクト部26から半導体層2の第1面8に沿って第2ランド部27まで延びる第2配線部28とを含む。
第2再配線層22に複数の外部端子7が電気的に接続されている場合、一つの外部端子7の直下の第2ランド部27と、別の外部端子7の直下の第2ランド部27とは、これら第2ランド部27よりも狭い幅を有する連結部29によって接続されていてもよい。また、一つの第2再配線層22に電気的に接続された複数の外部端子7は、行列パターンで配列された外部端子7において、互いに隣り合う位置であってもよい。
また、たとえば図3Bに示すように、第2再配線層22に関して、第2コンタクト部26、第2ランド部27および第2配線部28は、平面視(底面視)において、個々の形状が区別されず、全体として多角形状であってもよい。
まず、図4に示すように、再配線層4は、一方表面およびその反対側の他方表面がパッド開口16の内面に沿うように形成された第1層30と、第1層30上に形成され、パッド開口16内に一部が埋め込まれた第2層31とを含む。第1層30は、外部端子7(はんだ端子)の下方に配置され、外部端子7をパッド17に電気的に接続するためのものであり、たとえば、UBM(Under Bump Metal)と称してもよい。また、第2層31は、第1層30上に形成する際の手法(後述)に基づいて、めっき層と称してもよい。
また、再配線層4の材料としては、たとえば、第1層30の下層32と上層33とが互いに異なる材料からなり、第2層31が、第1層30の上層33と同じ材料からなっていてもよい。より具体的には、第1層30の下層32がTiからなり、第1層30の上層33がCuからなり、第2層31がCuからなっていてもよい。この場合、第1層30の上層33と第2層31とがいずれもCuからなるため、これらの界面は、図5に示すように明確に形成されていなくてもよい。つまり、半導体装置1の製造途中において、第1層30の上層33と第2層31とが一体化されていてもよい。また、再配線層4の厚さ(高さ)は、5μm〜15μmであってもよい。
凹部6は、図3Aおよび図3Bに示すように、各再配線層4の外方に形成され、平面視で再配線層4から露出する露出部60と、再配線層4の端縁(この実施形態では、端縁34)から再配線層4の下方領域へ半導体層2の第1面8に沿う方向に延びて形成され、平面視では再配線層4に覆われて隠れる隠蔽部61とを含む。
隠蔽部61は、図3Aおよび図3Bに破線で示すように、各再配線層4の周縁全周に連続して、再配線層4の下方領域に形成されている。つまり、隠蔽部61は、各再配線層4に独立して形成され、平面視における再配線層4と同じ輪郭を有している。また、各隠蔽部61は、図5〜図7に示すように、半導体層2の第1面8へ膨出するように湾曲する曲面63を有している。なお、図7では、絶縁層13が、複数積層された配線層64と、これらの配線層64を接続するビア65とを含む多層配線構造として示されている。
封止樹脂5の第1面36には、外部端子7が配置されている。外部端子7は、図2に示すように、平面視(底面視)において、行列パターンで配列されている。この実施形態では、10×10のパターンで配列されている。また、外部端子7の材料としては、たとえば、はんだ、Au/Ni等を適用でき、この実施形態では、外部端子7が、球状のはんだ端子(はんだバンプ)で構成されている。
中間導電材39は、封止樹脂5の第1面36から再配線層4に達するように封止樹脂5を厚さ方向に貫通して設けられている。中間導電材39は、たとえば、再配線層4(第1ランド部24および第2ランド部27)から鉛直に延びる柱状(円柱状)に形成されており、その形態に基づいて、ポストと称してもよい。
この実施形態では、図4および図5に示すように、半導体層2の第1面8側に、半導体層2の第2面9に形成された段差によって生じた凹部45が形成されている。凹部45は、半導体層2の外周全周にわたって形成されている。
半導体装置1を製造するには、図8Aに示すように、たとえば、ウエハ状の半導体層2(たとえば、200μm〜1000μm厚)が準備され、当該半導体層2に素子12が形成される。素子12の形成後、素子12を覆う絶縁層13が形成され、絶縁層13上に配線14が形成される。
次に、たとえば、スピンコート法、スプレーコート法等によって、表面保護層15上に下地層3が形成される。その後、下地層3をパターニングすることによって、下地層3で覆われていたパッド17が露出する。パッド開口16内には、下地層3がパッド開口16の側面を覆った状態で残ることとなる。
次に、図8Cに示すように、第1層30上に、たとえばフォトレジスト等のマスク材料が塗布され、このマスク材料をパターニングすることによって、マスク51が形成される。マスク51は、再配線層4のパターンと同じパターンを有する開口52を有している。
次に、図8Fに示すように、たとえばドライフィルム等のマスク材料が塗布(ラミネート)されることによって、再配線層4上にマスク53が形成される。
次に、図8Gに示すように、マスク53をパターニングすることによって、マスク53に、中間導電材39のパターンと同じパターンを有する開口54が形成される。
次に、図8Iに示すように、マスク53が除去される。
次に、図8Jに示すように、たとえば、ウエットエッチングによって、再配線層4の第1層30のうち、第2層31から露出する部分が除去される。これにより、隣り合う再配線層4の間に、下地層3が露出する。この際、第1層30の下層32(たとえば、Ti)が、第2層31や中間導電材39(たとえば、Cu)と異なる材料であることによって、第1層30の上層33の除去後、下層32を選択的に除去することができる。また、隣り合う再配線層4間の短絡を防止するために下層32をオーバーエッチングしてもよく、このオーバーエッチングによって、図5に示すように、下層32の端縁35が、上層33の端縁34に対して上層33の下方領域へ後退してもよい。
次に、図8Mに示すように、再配線層4を覆うように封止樹脂5が形成される。封止樹脂5は、中間導電材39が完全に隠れる厚さで形成される。この際、凹部6の隠蔽部61および溝55にも、封止樹脂5が入り込む。
次に、図8Oに示すように、たとえば、研削、研磨等によって、半導体層2が第3面10側から薄化される。これにより、半導体層2の厚さが、たとえば、50μm〜1000μmとなる。その後、たとえば、スピンコート法、スプレーコート法等によって、半導体層2の第3面10に保護層11の樹脂材料が塗布されることによって、保護層11が形成される。
次に、図8Qに示すように、たとえば、溝55を形成した時のカッターよりも狭い幅を有するカッターによって、ウエハ状の半導体層2が各半導体装置1(チップ)に切り分けられる。この際、溝55に残っていた封止樹脂5は、半導体装置1のパッケージ側面(として露出する。以上の工程を経て、前述の半導体装置1が得られる。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
2 半導体層
3 下地層
4 再配線層
5 封止樹脂
6 凹部
7 外部端子
8 (半導体層)第1面
9 (半導体層)第2面
10 (半導体層)第3面
14 配線
17 パッド
21 第1再配線層
22 第2再配線層
30 第1層
31 第2層
32 下層
33 上層
34 (上層)端縁
35 (下層)端縁
36 (封止樹脂)第1面
37 (封止樹脂)第2面
39 中間導電材
40 (中間導電材)端面
42 (再配線層)下面
43 (凹部)底面
45 凹部
46 第1壁面
47 第2壁面
48 (封止樹脂)凹部内の部分
60 (凹部)露出部
61 (凹部)隠蔽部
62 凹凸構造
Claims (18)
- パッドが形成された第1面を有する半導体層と、
前記半導体層の前記第1面を覆うように形成された絶縁性の下地層と、
前記下地層上に形成され、前記パッドから前記半導体層の前記第1面に沿う方向に延びる再配線層と、
前記再配線層を覆うように形成された封止樹脂と、
前記封止樹脂の前記半導体層側の面とは反対側の第1面に配置され、前記再配線層と電気的に接続された外部端子とを含み、
前記下地層には、前記再配線層の端縁から前記再配線層の下方領域へ前記半導体層の前記第1面に沿う方向に延びる凹部が形成されており、
前記封止樹脂の一部が前記凹部を介して前記再配線層の下方領域に入り込んでいる、半導体装置。 - 前記下地層上には、複数の前記再配線層が形成されており、
前記凹部は、隣り合う前記再配線層の間に跨って形成されている、請求項1に記載の半導体装置。 - 前記凹部の周縁は、前記半導体層側へ膨出するように湾曲する曲面を含む、請求項1または2に記載の半導体装置。
- 前記凹部は、前記再配線層の周縁全周に連続して、前記再配線層の下方領域に形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置。
- 前記凹部の底面は、粗面化されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体装置。
- 前記封止樹脂の前記第1面から前記再配線層に達するように前記封止樹脂を貫通して設けられ、前記再配線層と前記外部端子とを電気的に接続する中間導電材をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体装置。
- 前記下地層は、前記パッドを露出させる開口を有しており、
前記再配線層は、一方表面およびその反対側の他方表面が前記開口の内面に沿うように形成された第1層と、前記第1層上に形成され、前記開口内に一部が埋め込まれた第2層とを含み、
前記第1層は、前記パッドに近い側の下層と、前記下層とは異なる導電材料からなる前記下層上の上層とを含み、
前記下層は、前記上層の端縁に対して前記上層の下方領域へ後退した端縁を有している、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記第1層の下層がTiからなり、前記第1層の上層がCuからなり、
前記第2層がCuからなる、請求項7に記載の半導体装置。 - 前記半導体層の前記第1面側には、この第1面に交差する前記半導体層の第2面に形成された段差によって生じた凹部が形成されており、
前記封止樹脂は、前記凹部に入り込んでいる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記下地層は、前記半導体層の前記第1面に交差する前記半導体層の第2面に連続するように、前記半導体層の前記第2面側で露出している、請求項1〜8のいずれか一項に記載の半導体装置。
- 前記半導体層には、複数の前記パッドが配置されており、
前記再配線層は、一つの前記パッドに接続された第1再配線層を含み、
前記第1再配線層には、一つの前記外部端子が電気的に接続されている、請求項1〜10のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記半導体層には、複数の前記パッドが配置されており、
前記再配線層は、複数の前記パッドに共通に接続された第2再配線層を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の半導体装置。 - 前記第2再配線層には、一つの前記外部端子が電気的に接続されている、請求項12に記載の半導体装置。
- 前記第2再配線層には、複数の前記外部端子が電気的に接続されている、請求項12または13に記載の半導体装置。
- 前記外部端子が、はんだ端子を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の半導体装置。
- WL−CSPである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の半導体装置。
- パッドが形成された第1面を有する半導体層の前記第1面を覆うように、絶縁性の下地層を形成する工程と、
前記半導体層の前記第1面に沿うように、前記パッドから延びる再配線層を形成する工程と、
前記再配線層から露出する前記下地層を等方的に除去することによって、前記下地層に、前記再配線層の端縁から前記再配線層の下方領域へ前記半導体層の前記第1面に沿う方向に延びる凹部を形成する工程と、
前記再配線層を覆うように、かつ記凹部を介して前記再配線層の下方領域に入り込むように封止樹脂を形成する工程と、
前記封止樹脂の前記半導体層側の面とは反対側の第1面に、前記再配線層と電気的に接続されるように外部端子を形成する工程とを含む、半導体装置の製造方法。 - 前記下地層を等方的に除去する工程は、前記下地層をアッシング処理する工程を含む、請求項17に記載の半導体装置の製造方法。
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