JP2019117697A - 透過電子顕微鏡用グリッド、圧縮試験用治具および分析ユニット - Google Patents

透過電子顕微鏡用グリッド、圧縮試験用治具および分析ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP2019117697A
JP2019117697A JP2017250019A JP2017250019A JP2019117697A JP 2019117697 A JP2019117697 A JP 2019117697A JP 2017250019 A JP2017250019 A JP 2017250019A JP 2017250019 A JP2017250019 A JP 2017250019A JP 2019117697 A JP2019117697 A JP 2019117697A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grid
support surface
jig
tem
compression test
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2017250019A
Other languages
English (en)
Inventor
俊介 谷口
Shunsuke Taniguchi
俊介 谷口
岳文 網野
Takefumi Amino
岳文 網野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2017250019A priority Critical patent/JP2019117697A/ja
Publication of JP2019117697A publication Critical patent/JP2019117697A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Abstract

【課題】TEM内における圧縮試験において荷重の負荷方向と微小試験片の軸方向とを平行に容易に近づけることができかつ圧縮試験後にTEM用の2軸傾斜ホルダーに適切に取り付けることが可能なTEM用グリッド、そのグリッドを支持する冶具、およびそれらを備えた分析ユニットを提供する。【解決手段】分析ユニット10は、グリッド12および治具14を備える。グリッド12は、試料が固定される試料固定部40と、治具14の位置決め部26が嵌め込まれる嵌合部42a,42bとを備える。嵌合部42a,42bに位置決め部26が嵌め込まれることによって、治具14の第1支持面22aまたは第2支持面30aのうち位置決め部が形成されている面に平行な方向におけるグリッド12の揺動が規制される。【選択図】図2

Description

本発明は、透過電子顕微鏡用のグリッド、そのグリッドを支持する圧縮試験用の治具、およびそれらを備えた分析ユニットに関する。
従来、種々の材料の観察のために、透過電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)が利用されている。TEMによって材料を観察するための試料は、例えば、特許文献1に開示されているように、集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)を利用して作製することができる。
FIBを利用してTEM用試料を作製する際には、例えば、まず、観察対象の材料から、FIB加工装置によって、所定の大きさ(数μm〜数十μm四方で、厚さ数μm)の板材を切り出す。次に、切り出した板材を、TEM用のグリッド(試料台)に接着する。その後、TEM用グリッドに接着された板材のうち観察対象となる部分を、FIB加工装置によって薄膜化する。これにより、TEM用試料が完成する。
特開2010−146957号
近年、材料の機械的特性をより詳細に調査するために、TEM内において、微小試験片に対して圧縮試験が行われている。この圧縮試験では、例えば、圧縮試験時に微小試験片に生じるすべりの挙動等を分析することができる。
上記のような圧縮試験において利用される微小試験片も、上述の試料と同様に作製される。具体的には、まず、試験対象の材料から、FIB加工装置によって、所定の大きさの板材を切り出す。次に、切り出した板材を、TEM用のグリッドに接着する。その後、TEM用グリッドに接着された板材の一部をFIB加工装置で加工することによって、板材の上記一部に、約50nm〜数十μmの長さを有する柱状の微小試験片を形成する。これにより、微小試験片を有する試料が完成する。
TEM内において圧縮試験を行う際には、上記のようにして微小試験片が形成された板材(試料)が接着されたTEM用グリッドを、作業者が、カーボンペーストまたはシルバーペースト等を用いて圧縮試験用の冶具に接着する。そして、TEM用グリッドが接着された冶具を圧縮試験用のホルダーに取り付けた後、そのホルダーをTEM内に設置し、微小試験片に対して圧縮試験が行われる。
ところで、圧縮試験によって材料の機械的特性を調査する際には、微小試験片の曲げの影響をできるだけ小さくして、圧縮荷重と変位との関係(荷重−変位曲線)を得ることが重要である。このためには、圧子から微小試験片への荷重の負荷方向と、微小試験片の軸方向とを、できるだけ平行に近づける必要がある。しかしながら、従来、TEM用グリッドは、作業者がカーボンペースト等を用いて圧縮試験用の冶具に接着しているので、荷重の負荷方向と微小試験片の軸方向とを平行に近づけることは容易ではなかった。このため、TEM内における圧縮試験では、微小試験片の曲げの影響を十分に低減することが難しかった。
また、上述したように、TEM内において微小試験片に対して圧縮試験を行うことによって、圧縮試験時に微小試験片に生じる影響を分析することはできるが、圧縮試験用のホルダーでは、TEM内において微小試験片を所望の角度で傾斜させることができない。このため、圧縮試験によって微小試験片に生じる影響をTEMによって詳細に分析することはできない。圧縮試験によって微小試験片に生じる影響を詳細に分析するためには、TEM用グリッドを2軸傾斜ホルダーに取り付けて、圧縮試験後の微小試験片をTEM内において所望の角度で傾斜させて、観察を行う必要がある。しかしながら、上記のように、TEM用グリッドは、ペーストによって冶具に接着されるので、圧縮試験後のTEM用グリッドを2軸傾斜ホルダーに取り付けるためには、TEM用グリッドを治具から引き剥がす必要がある。この際、TEM用グリッドが変形したり、TEM用グリッドにペーストが付着したままになったりする。このため、治具から引き剥がしたTEM用グリッドを2軸傾斜ホルダーに適切に取り付けることは難しい。
以上のように、従来、同一の試料を、圧縮試験の前後においてTEMによって詳細に分析することは難しかった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、TEM内における圧縮試験において荷重の負荷方向と微小試験片の軸方向とを平行に容易に近づけることができかつ圧縮試験後にTEM用の2軸傾斜ホルダーに適切に取り付けることが可能なTEM用グリッド、そのグリッドを支持する冶具、およびそれらを備えた分析ユニットを提供することを目的としている。
TEM用グリッドを圧縮試験用治具に取り付ける方法として、従来、ペーストを用いる方法以外の方法は検討されていなかった。これは、TEM用グリッドの寸法が小さく(数mm程度の長さおよび幅)、ペーストを用いて取り付けることが、作業効率の観点から優れていたからである。この点に関して、本発明者らは、作業効率が多少低下し、さらに部品点数が増加するというデメリットはあるが、ペーストではなく、機械的な構成によって、TEM用グリッドを圧縮試験用治具に取り付けることを試みた。
具体的には、本発明者らは、圧縮試験用治具を少なくとも2つの部材によって構成し、少なくとも一つの部材に位置決め用の突起部を設け、さらに、その突起部を嵌め込むための嵌合部をTEM用グリッドに設けた。そして、治具の突起部をTEM用グリッドの嵌合部に嵌め込んだ状態で、上記2つの部材によってTEM用グリッドを挟み、ねじ等の締結具によって2つの部材を締め付けて、TEM用グリッドを圧縮試験用治具に固定した。
上記のように圧縮試験用治具およびTEM用グリッドを構成する場合、位置決め用の突起部および嵌合部を適切に形成することによって、圧縮試験において荷重の負荷方向と微小試験片の軸方向とを平行に容易に近づけることができた。また、締結具によってTEM用グリッドが圧縮試験用治具に取り付けられているので、TEM用グリッドを圧縮試験用治具から取り外す際に、TEM用グリッドが変形することを抑制でき、さらに、TEM用グリッドにペーストが付着することがない。これらの結果、圧縮試験において荷重の負荷方向と微小試験片の軸方向とを平行に容易に近づけることができかつ圧縮試験後にTEM用グリッドをTEM用の2軸傾斜ホルダーに適切に取り付けることが可能となった。
本発明は、上記の知見に基づいて完成したものであり、下記のグリッド、治具および分析ユニットを要旨とする。
(1)圧縮試験用の治具に取り付け可能な透過電子顕微鏡用のグリッドであって、
前記治具は、平面状の第1支持面を有する第1部材と、平面状の第2支持面を有する第2部材とを有し、
前記第1支持面および前記第2支持面のうちの少なくとも一方には、前記第1支持面または前記第2支持面から突出する位置決め部が設けられ、
前記第1部材と前記第2部材とは、前記グリッドを前記第1支持面と前記第2支持面とで挟んだ状態で締結具を用いて互いに固定され、
前記グリッドは、
試料が固定される試料固定部と、
前記治具の前記位置決め部が嵌め込まれる嵌合部と、を備え、
前記嵌合部に前記位置決め部が嵌め込まれることによって、前記第1支持面または前記第2支持面のうち前記位置決め部が形成されている面に平行な方向における前記グリッドの揺動が規制されるように、前記嵌合部が構成されている、グリッド。
(2)前記位置決め部は、1以上の突起を含み、前記1以上の突起はそれぞれ、前記第1支持面および前記第2支持面のうちのいずれか一方に設けられ、
前記嵌合部は、前記突起が挿通される貫通孔を含む、上記(1)のグリッド。
(3)前記位置決め部は、1以上の突起を含み、前記1以上の突起はそれぞれ、前記第1支持面および前記第2支持面のうちのいずれか一方に設けられ、
前記嵌合部は、前記突起が嵌るように前記グリッドの外周縁に形成された凹部を含む、上記(1)または(2)のグリッド。
(4)上記(1)から(3)のいずれかのグリッドが取り付けられる圧縮試験用の治具であって、
平面状の第1支持面を有する第1部材と、
平面状の第2支持面を有する第2部材とを有し、
前記第1支持面および前記第2支持面のうちの少なくとも一方には、前記第1支持面または前記第2支持面から突出し、かつ前記グリッドの前記嵌合部に嵌め込まれる位置決め部が設けられ、
前記第1部材と前記第2部材とは、前記グリッドを前記第1支持面と前記第2支持面とで挟んだ状態で締結具を用いて互いに固定される、治具。
(5)上記(1)から(3)のいずれかに記載のグリッドと、上記(4)に記載の圧縮試験用の治具とを備えた、分析ユニット。
本発明によれば、TEM内における圧縮試験において荷重の負荷方向と微小試験片の軸方向とを平行に容易に近づけることができ、かつ圧縮試験後にTEM用グリッドを2軸傾斜ホルダーに適切に取り付けることが可能になる。
図1は、本発明の一実施形態に係るグリッドおよび治具を備えた分析ユニットを示す概略図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るグリッドおよび治具を備えた分析ユニットを示す概略図である。 図3は、治具を示す分解図である。 図4は、グリッドを示す図である。 図5は、グリッドの変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係るグリッド、治具および分析ユニットについて図面を参照しつつ説明する。
図1および図2は、本発明の一実施形態に係るグリッドおよび治具を備えた分析ユニットを示す概略図である。なお、図1においては、圧縮試験機(インデンテーション装置)のホルダーに固定された状態の分析ユニットを示している。また、図2(a)は、分析ユニットの正面図であり、図2(b)は、分析ユニットの側面図である。なお、図2(a)には、図1の分析ユニットを反対側から見た図を示している。
図1および図2を参照して、分析ユニット10は、グリッド12および治具14を備える。グリッド12は、例えば、モリブデンからなり、治具14は、例えば、銅合金からなる。本実施形態では、治具14は、圧縮試験用の治具である。図1を参照して、治具14は、締結具16によって、圧縮試験機のホルダー100に固定されている。本実施形態では、締結具16は、ねじである。なお、図1においては、ホルダー100の一部のみを示している。ホルダー100としては、公知の種々のインデンテーション装置のホルダーを利用できるので、詳細な説明は省略する。また、グリッド12および治具14の材料は上述の材料に限定されず、公知のグリッドと同様の材料および公知の治具と同様の材料を用いることができる。
図3は治具14を示す分解図であり、図4はグリッド12を示す図である。なお、図3および図4において、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。
図2および図3を参照して、治具14は、第1部材20と、第2部材30とを有する。図3を参照して、第1部材20は、長尺状の板状部22、ならびに板状部22から板状部22の厚み方向における一方側に突出する係止部24および位置決め部26を有する。詳細な説明は省略するが、本実施形態では、係止部24は、治具14をホルダー100(図1参照)に取り付ける際に、ホルダー100に係止される部分である。すなわち、係止部24は、治具14をホルダー100に取り付ける際に、治具14の位置決めのために用いられる部分である。
図2および図3を参照して、板状部22は、平面状の第1支持面22aを有する。第1支持面22aおよび後述の第2支持面30aは、治具14にグリッド12を取り付ける際に、グリッド12を挟み込むための面である。本実施形態では、第1支持面22aは、板状部22の厚み方向における一方側に設けられ、かつ板状部22の長手方向において係止部24の一方側に設けられる。
本実施形態では、第1支持面22aに位置決め部26が設けられる。また、本実施形態では、位置決め部26は、円柱状の複数(本実施形態では2つ)の突起26a,26bを含む。突起26a,26bはそれぞれ、第1支持面22aから板状部22の厚み方向における一方側に向かって突出するように設けられている。
本実施形態では、板状部22には、厚み方向に貫通する3つのねじ孔28a,28b,28cが形成されている。ねじ孔28aは、板状部22の長手方向において、係止部24の一方側に設けられ、ねじ孔28b,28cは、板状部22の長手方向において係止部24の他方側に設けられている。本実施形態では、ねじ孔28aは、第1支持面22aにおいて開口するように形成されている。ねじ孔28aには、後述するように、締結具50がねじ込まれる。ねじ孔28b,28cには、治具14をホルダー100に固定するための締結具16(図1参照)が差し込まれる。
図2および図3を参照して、第2部材30は、長尺状かつ板状に形成されている。第2部材30は、平面状の第2支持面30aを有する。上述したように、第2支持面30aは、治具14にグリッド12を取り付ける際に、グリッド12を挟み込むための面である。本実施形態では、第2支持面30aは、第2部材30の厚み方向における一方側に設けられる。また、第2部材30には、第1部材20の位置決め部26が嵌め込まれる嵌合部32が設けられている。本実施形態では、嵌合部32は、正面視において円形状を有する複数(本実施形態では2つ)の貫通孔32a,32bを含む。本実施形態では、後述するように、貫通孔32a,32bには、第1部材20の突起26a,26bが差し込まれる。
図3を参照して、第2部材30の長手方向における中央部には、厚み方向に貫通する貫通孔34が形成されている。貫通孔34には、後述するように、締結具50が差し込まれる。
図4を参照して、グリッド12は、板状に形成されている。図示は省略するが、グリッド12は、TEMの構造解析用の2軸傾斜ホルダーに取り付けられるグリッドである。なお、TEMおよび2軸傾斜ホルダーについては、公知の種々のTEMおよび2軸傾斜ホルダーを利用できるので、詳細な説明は省略する。
グリッド12には、試料固定部40、嵌合部42、および貫通孔44が形成されている。本実施形態では、試料固定部40は、正面視においてグリッド12の外方に向かって突出する複数の突出部40a,40bを含む。後述するように、突出部40a,40bにはそれぞれ、試料60(図1参照)が固定される。なお、試料固定部40の構成としては、公知の種々のグリッドの試料固定部と同様の構成を採用できるので、詳細な説明は省略する。また、詳細な説明は省略するが、グリッド12の嵌合部42および貫通孔44以外の構成についても、公知の種々のグリッドの構成を採用できる。
図2〜図4を参照して、嵌合部42には、第1部材20の位置決め部26が嵌め込まれる。本実施形態では、嵌合部42は、正面視において円形状を有する複数(本実施形態で2つ)の貫通孔42a,42bを含む。後述するように、貫通孔42a,42bには、第1部材20の突起26a,26bが差し込まれる。貫通孔44は、貫通孔42aと貫通孔42bとの間に形成されている。貫通孔44には、後述するように、締結具50が差し込まれる。
第1部材20および第2部材30は、グリッド12を第1支持面22aと第2支持面30aとで挟んだ状態で、締結具50(本実施形態では、ねじ)を用いて互いに固定される。具体的には、グリッド12の貫通孔42a,42bおよび第2部材30の貫通孔32a,32bに第1部材20の突起26a,26bを差し込みつつ、第1部材20と第2部材30とによってグリッド12を挟み込む。その状態で、締結具50を、第2部材30の貫通孔34およびグリッド12の貫通孔44に差し込みつつ、第1部材20のねじ孔28aにねじ込むことによって、治具14にグリッド12を固定することができる。
本実施形態では、上記のように、嵌合部42(貫通孔42a,42b)に位置決め部26(突起26a,26b)が嵌め込まれることによって、板状部22の第1支持面22aに平行な方向におけるグリッド12の揺動を規制することができる。
本実施形態に係る分析ユニット10を用いる場合、例えば、以下のようにして材料の分析を行うことができる。まず、分析ユニット10および分析対象の材料(図示せず)を、FIB加工装置(図示せず)内に設置する。なお、公知の種々のFIB加工装置を用いることができるので、FIB加工装置の詳細な説明は省略する。次に、FIB加工装置によって、分析対象の材料から、所定の寸法(例えば、40μm×20μm×3μm)の板材(図示せず)を切り出す。そして、切り出した板材を、例えば、プラチナ蒸着によって、分析ユニット10の試料固定部40(図2参照)に接着する。試料固定部40に固定された板材の一部をFIB加工装置によって加工することにより、図1に示すように、複数の柱状の微小試験片60aを形成する。これにより、TEM用の試料60が完成する。なお、本実施形態では、微小試験片60aは、例えば、直径が50nm〜800nmの円柱形状を有する。微小試験片60aの長さは、例えば、直径の3倍程度に設定される。
次に、試料60が固定された状態の分析ユニット10を、FIB加工装置から取り出し、グリッド12を治具14から取り外す。取り外したグリッド12を、TEMの構造解析用2軸傾斜ホルダーに取り付け、微小試験片60aのミクロ組織をTEMによって分析する。
次に、グリッド12を2軸傾斜ホルダーから取り外し、治具14に再度取り付ける。さらに、図1に示すように、治具14をホルダー100に取り付ける。治具14(分析ユニット10)が取り付けられたホルダー100をTEMに設置し、ホルダー100に設けられた圧子102によって微小試験片60aに圧縮荷重を付与して圧縮試験を行う。圧縮試験を行った後、治具14からグリッド12を取り外す。そして、取り外したグリッド12を、再度、TEMの構造解析用2軸傾斜ホルダーに取り付け、微小試験片60aのミクロ組織をTEMによって分析する。
このようにして、本実施形態に係る分析ユニット10を用いることによって、圧縮試験後においても、グリッド12を、2軸傾斜ホルダーに取り付けることが可能になる。これにより、同一の微小試験片60aを、圧縮試験の前後においてTEMによって詳細に分析することができる。
また、本実施形態では、圧縮試験用の治具14にグリッド12を固定した状態で、FIB加工装置によって微小試験片60aを形成することができる。これにより、図1に示すように、圧子102から微小試験片60aへの荷重の負荷方向X1と、微小試験片60aの軸方向X2とを、容易に平行に近づけることができる。その結果、圧縮試験において、微小試験片60aの曲げの影響をできるだけ小さくして、圧縮荷重と変位との関係(荷重−変位曲線)を得ることが可能となる。
なお、上述の実施形態では、グリッド12の嵌合部42が円形状の貫通孔42a,42bによって構成され、治具14の位置決め部26が円柱状の突起26a,26bによって形成される場合について説明したが、グリッドの嵌合部および治具の位置決め部の構成は上述の例に限定されない。グリッドの嵌合部および治具の位置決め部は、グリッドの嵌合部に治具の位置決め部が嵌め込まれることによって、治具の第1支持面または第2支持面のうち位置決め部が形成されている面に平行な方向におけるグリッドの揺動を規制できるように構成されていればよい。したがって、例えば、図5(a)に示すグリッド12aのように、嵌合部46が、矩形の貫通孔46a,46bを含んでもよく、図5(b)に示すグリッド12bのように、嵌合部47が、L字状の貫通孔47aを含んでもよい。また、図示は省略するが、嵌合部が、多角形の貫通孔を含んでもよい。さらに、図5(c)に示すグリッド12cのように、嵌合部48が、グリッド12cの外周縁に形成された凹部48a,48bを含んでもよい。なお、詳細な説明は省略するが、位置決め部は、嵌合部に嵌るように適宜形成すればよい。
上述の実施形態では、第1支持面22aに位置決め部26が設けられる場合について説明したが、第2支持面から突出するように位置決め部が設けられてもよく、第1支持面および第2支持面の両方に位置決め部が設けられてもよい。なお、第2支持面に位置決め部が設けられる場合には、第1部材に、第2支持面に設けられた位置決め部が嵌め込まれる嵌合部が形成される。
上述の実施形態では、ねじからなる締結具50を用いて第1部材20と第2部材30とを互いに固定する場合について説明したが、公知の他の締結具を用いて第1部材と第2部材とを互いに固定してもよい。
本発明によれば、TEM内における圧縮試験において荷重の負荷方向と微小試験片の軸方向とを平行に容易に近づけることができ、かつ圧縮試験後にTEM用グリッドを2軸傾斜ホルダーに適切に取り付けることが可能になる。
10 分析ユニット
12,12a,12b,12c グリッド
14 治具
16 締結具
20 第1部材
22 板状部
22a 第1支持面
24 係止部
26 位置決め部
26a,26b 突起部
28a,28b,28c ねじ孔
30 第2部材
30a 第2支持面
32 嵌合部
32a,32b 貫通孔
34 貫通孔
40 試料固定部
40a,40b 突出部
42,46,47,48 嵌合部
42a,42b 貫通孔
46a,46b 貫通孔
47a 貫通孔
48a,48b 凹部
44 貫通孔
50 締結具
60 試料
60a 微小試験片
100 ホルダー
102 圧子

Claims (5)

  1. 圧縮試験用の治具に取り付け可能な透過電子顕微鏡用のグリッドであって、
    前記治具は、平面状の第1支持面を有する第1部材と、平面状の第2支持面を有する第2部材とを有し、
    前記第1支持面および前記第2支持面のうちの少なくとも一方には、前記第1支持面または前記第2支持面から突出する位置決め部が設けられ、
    前記第1部材と前記第2部材とは、前記グリッドを前記第1支持面と前記第2支持面とで挟んだ状態で締結具を用いて互いに固定され、
    前記グリッドは、
    試料が固定される試料固定部と、
    前記治具の前記位置決め部が嵌め込まれる嵌合部と、を備え、
    前記嵌合部に前記位置決め部が嵌め込まれることによって、前記第1支持面または前記第2支持面のうち前記位置決め部が形成されている面に平行な方向における前記グリッドの揺動が規制されるように、前記嵌合部が構成されている、グリッド。
  2. 前記位置決め部は、1以上の突起を含み、前記1以上の突起はそれぞれ、前記第1支持面および前記第2支持面のうちのいずれか一方に設けられ、
    前記嵌合部は、前記突起が挿通される貫通孔を含む、請求項1に記載のグリッド。
  3. 前記位置決め部は、1以上の突起を含み、前記1以上の突起はそれぞれ、前記第1支持面および前記第2支持面のうちのいずれか一方に設けられ、
    前記嵌合部は、前記突起が嵌るように前記グリッドの外周縁に形成された凹部を含む、請求項1または2に記載のグリッド。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のグリッドが取り付けられる圧縮試験用の治具であって、
    平面状の第1支持面を有する第1部材と、
    平面状の第2支持面を有する第2部材とを有し、
    前記第1支持面および前記第2支持面のうちの少なくとも一方には、前記第1支持面または前記第2支持面から突出し、かつ前記グリッドの前記嵌合部に嵌め込まれる位置決め部が設けられ、
    前記第1部材と前記第2部材とは、前記グリッドを前記第1支持面と前記第2支持面とで挟んだ状態で締結具を用いて互いに固定される、治具。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載のグリッドと、請求項4に記載の圧縮試験用の治具とを備えた、分析ユニット。

JP2017250019A 2017-12-26 2017-12-26 透過電子顕微鏡用グリッド、圧縮試験用治具および分析ユニット Withdrawn JP2019117697A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017250019A JP2019117697A (ja) 2017-12-26 2017-12-26 透過電子顕微鏡用グリッド、圧縮試験用治具および分析ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017250019A JP2019117697A (ja) 2017-12-26 2017-12-26 透過電子顕微鏡用グリッド、圧縮試験用治具および分析ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019117697A true JP2019117697A (ja) 2019-07-18

Family

ID=67304550

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017250019A Withdrawn JP2019117697A (ja) 2017-12-26 2017-12-26 透過電子顕微鏡用グリッド、圧縮試験用治具および分析ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019117697A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021003949A (ja) * 2019-06-25 2021-01-14 株式会社ショーワ 接地荷重推定装置、制御装置および接地荷重推定方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021003949A (ja) * 2019-06-25 2021-01-14 株式会社ショーワ 接地荷重推定装置、制御装置および接地荷重推定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8297130B2 (en) Microtesting rig with variable compliance loading fibers for measuring mechanical properties of small specimens
US10026587B2 (en) Sample holder for scanning electron microscopy (SEM) and atomic force microscopy (AFM)
JP2019117697A (ja) 透過電子顕微鏡用グリッド、圧縮試験用治具および分析ユニット
JP4784888B2 (ja) Fibによるアトムプローブ分析用試料の作製方法とそれを実施する装置
KR100989749B1 (ko) 주사 전자 현미경의 시편 홀더장치
JP5851318B2 (ja) 試料保持装置および試料解析装置
JP2018059843A (ja) 材料試験装置及び材料試験方法
JP6876455B2 (ja) 観察方法および試料作製方法
JP6024485B2 (ja) 電子顕微鏡観察用試料台、並びに試料の断面観察方法
JP2010054433A (ja) 二次イオン質量分析の固形試料保持方法
US20140174193A1 (en) Method, apparatus and sample for evaluating bonding strength
Wheeler et al. Small scale mechanical characterization of thin foil materials via pin load microtesting
JP2014175171A (ja) 試料ホルダー先端部、及び前記試料ホルダー先端部を有する試料ホルダー
KR101307874B1 (ko) 금속시편의 집속이온빔 가공을 위한 시편보호블럭 및 그 고정장치
KR101009899B1 (ko) 주사 전자 현미경의 시편 홀더장치
JP3842702B2 (ja) 観察用試料作製方法
JP2008090973A (ja) チップ製品の支持治具
KR101564610B1 (ko) 인-시튜 팁에 시편 로딩을 위한 지그
KR101259772B1 (ko) 투과전자현미경(tem)에서 스트레인 실험을 위한 금속시편의 구조 및 그 제작방법
JP7089065B2 (ja) 薄板試験片を作成するための装置
JP7396192B2 (ja) 電子顕微鏡用試料台の台座、および試料断面の観察方法
JP2014163795A (ja) 多軸応力負荷試験装置、多軸応力負荷試験方法及び応力腐食割れの予測方法
CN220231263U (zh) 用于测试涂层样品侧面二维应变的原位拉伸装置
JP3041604B2 (ja) 集束イオンビーム加工用試料ホルダー及びそれを用いた集束イオンビーム加工装置
JP2010146957A (ja) 試料ホルダー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200805

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20200930