JP6876455B2 - 観察方法および試料作製方法 - Google Patents
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Description
)に張られた水面上から回収しなければならない。そのため、切片を切り出された順序に整列させることは極めて困難である。
試料に、当該試料の深さ方向に大きさおよび形状の少なくとも一方が変化するマーカーを形成する工程と、
前記試料から複数の切片を切り出す工程と、
複数の前記切片の観察を行い、複数の前記切片の観察画像を取得する工程と、
を含み、
前記切片を切り出す工程では、前記切片の厚さ方向が前記深さ方向となるように、前記切片が形成され、
前記マーカーを形成する工程では、前記試料に圧子を押しつけて圧痕を形成することで、前記試料に前記深さ方向に大きさが変化する孔を形成する。
前記マーカーから、前記切片が切り出された順序を特定する工程を含んでいてもよい。
前記マーカーから、前記切片の厚さを算出する工程を含んでいてもよい。
複数の前記切片の観察画像から、三次元再構成を行ってもよい。
前記圧子の先端の形状は、多角錘または円錐であってもよい。
前記マーカーを形成する工程では、前記試料に複数の前記マーカーを形成し、
前記切片を切り出す工程では、複数の前記マーカーを含む前記切片を切り出してもよい。
前記マーカーを用いて、前記観察画像のアライメント調整を行ってもよい。
試料に、当該試料の深さ方向に大きさおよび形状の少なくとも一方が変化するマーカー
を形成する工程と、
前記試料から複数の切片を切り出す工程と、
を含み、
前記切片を切り出す工程では、前記切片の厚さ方向が前記深さ方向となるように、前記切片が形成され、
前記マーカーを形成する工程では、前記試料に圧子を押しつけて圧痕を形成することで、前記試料に前記深さ方向に大きさが変化する孔を形成する。
まず、本実施形態に係る試料作製方法について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る試料作製方法では、試料を電子顕微鏡用の超薄切片作製機(ミクロトーム等)で切り出して複数の切片(連続切片)を作製する。
Ln+1から、n番目に切り出された切片6の厚さを算出することができる。
次に、本実施形態に係る観察方法について説明する。本実施形態に係る観察方法は、本実施形態に係る試料作製方法を含む。本実施形態に係る観察方法では、上述した試料作製方法で形成された連続切片の観察を行い、得られた複数の観察画像から三次元再構成を行う。
で、より正確に観察視野を特定することができる。この結果、後述する三次元再構成の際に、各観察画像のアライメント調整(位置の調整)を容易化できる。
たは画像の回転の調整を行わなくてもよい)。したがって、本実施形態に係る観察方法では、切片6の観察画像間のアライメント調整を、容易に、かつ、精度よく行うことができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれによって制限されるものではない。
<試料>
本実施例では、試料として、ABS樹脂を用いた。
ABS樹脂は、エポン樹脂で包埋し、四酸化オスミウム(OsO4)を用いて染色した。この染色によって、ABS樹脂に含まれるブタジエンを染色した。
圧痕は、微小硬さ試験機(株式会社ミツトヨ社製 HM−221)を用いて形成した。圧子の材質は、単結晶ダイヤモンドとした。また、圧子は、頭頂角度44°(稜線角度60°)とした。図12は、圧子先端のSEM像である。圧痕形成時の加重は9.807mNとした。
切片の作製は、ウルトラミクロトームを用いた。超薄切片の狙い厚みは80nmとした。
走査電子顕微鏡は、日本電子株式会社製 JSM−7100Fを用いた。この走査電子顕微鏡像を用いて、染色されたブタジエンについて反射電子像を取得した。
切片の画像から三次元再構成を行うためのソフトウェアとして、TEMography(株式会社システムインフロンティア社製)を用いた。
図13〜図16は、試料の光学顕微鏡像である。なお、図13は、樹脂包埋された試料の全体の光学顕微鏡像であり、図14〜図16は、試料の先端部の光学顕微鏡像である。図16に示すように、試料には、10μm間隔で形成された2つの圧痕の対を、5箇所形成した(すなわち10個の圧痕を形成した)。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
上述した実施形態では、図2および図3に示すように、試料Sに圧子2を押しつけることで、試料Sの深さ方向Dに大きさが変化する圧痕4(マーカー)を形成したが、マーカーの形成方法はこれに限定されない。例えば、集束イオンビーム(FIB)装置で、図25に示すように、試料Sの深さ方向Dに大きさが変化する(深くなるほど大きさが小さくなる)孔8を形成してマーカーとしてもよい。なお、図25に示すように、マーカーとなる孔8の一部に、試料Sの深さ方向Dに大きさが変化しない部分があってもよい。
上述した実施形態では、切片6の観察を走査電子顕微鏡を用いて行ったが、切片6の観察をその他の観察装置で行ってもよい。例えば、切片6の観察を光学顕微鏡を用いて行ってもよい。すなわち、切片6の光学顕微鏡像を用いて、三次元再構成を行ってもよい。
上述した実施形態では、ミクロトームを用いて圧痕4が形成された試料Sから連続切片を切り出し、走査電子顕微鏡を用いて連続切片の観察を行い、得られた連続切片の観察画像から三次元再構成を行った。本変形例では、集束イオンビーム装置を用いた試料の深さ方向の断面の形成と、走査電子顕微鏡を用いた試料断面の観察と、を繰り返して、複数の試料断面の観察画像を得て、当該観察画像から三次元再構成を行う。
で連続的に切削し、その表面(断面)を走査電子顕微鏡で観察し、得られたSEM像から三次元再構成を行ってもよい。
上述した実施形態では、図3に示すように、各観察画像の深さ方向Dの位置関係を特定するためのマーカー(圧痕4)は試料Sの深さ方向Dに大きさ(面積)が変化したが、マーカーは深さ方向Dに大きさおよび形状の少なくとも一方が変化すればよい。マーカーが深さ方向Dに大きさおよび形状の少なくとも一方が変化すれば、各観察画像の深さ方向Dの位置関係を特定することが可能である。
Claims (8)
- 試料に、当該試料の深さ方向に大きさおよび形状の少なくとも一方が変化するマーカーを形成する工程と、
前記試料から複数の切片を切り出す工程と、
複数の前記切片の観察を行い、複数の前記切片の観察画像を取得する工程と、
を含み、
前記切片を切り出す工程では、前記切片の厚さ方向が前記深さ方向となるように、前記切片が形成され、
前記マーカーを形成する工程では、前記試料に圧子を押しつけて圧痕を形成することで、前記試料に前記深さ方向に大きさが変化する孔を形成する、観察方法。 - 請求項1において、
前記マーカーから、前記切片が切り出された順序を特定する工程を含む、観察方法。 - 請求項1または2において、
前記マーカーから、前記切片の厚さを算出する工程を含む、観察方法。 - 請求項1ないし3のいずれか1項において、
複数の前記切片の観察画像から、三次元再構成を行う、観察方法。 - 請求項1ないし4のいずれか1項において、
前記圧子の先端の形状は、多角錘または円錐である、観察方法。 - 請求項1ないし5のいずれか1項において、
前記マーカーを形成する工程では、前記試料に複数の前記マーカーを形成し、
前記切片を切り出す工程では、複数の前記マーカーを含む前記切片を切り出す、観察方法。 - 請求項1ないし6のいずれか1項において、
前記マーカーを用いて、複数の前記観察画像のアライメント調整を行う工程を含む、観察方法。 - 試料に、当該試料の深さ方向に大きさおよび形状の少なくとも一方が変化するマーカーを形成する工程と、
前記試料から複数の切片を切り出す工程と、
を含み、
前記切片を切り出す工程では、前記切片の厚さ方向が前記深さ方向となるように、前記切片が形成され、
前記マーカーを形成する工程では、前記試料に圧子を押しつけて圧痕を形成することで、前記試料に前記深さ方向に大きさが変化する孔を形成する、試料作製方法。
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