JP2013246001A - 荷電粒子線装置及び試料作成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】欠陥周辺に圧痕マーキングを行う際、試料最表面膜の膜厚が薄いとき周囲が割れて異物が発生したり、欠陥が見にくくなったりする問題、また、周囲の割れを気にして圧痕を小さく打った場合、圧痕が小さすぎて見にくくなるという問題を解決する。
【解決手段】膜厚計による膜厚測定結果に基づき、圧子の荷重、深さ等の圧痕マーキングの条件を変えることにより、膜厚に適したマーキングを行う。膜厚が薄く、これに合わせて圧痕サイズを小さくすることにより圧痕が見にくくなる場合には、圧痕の数を増やし、視認性を向上させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、試料に電子線を照射して観察を行う走査電子顕微鏡などの荷電粒子線装置、及びその試料作成方法に関する。
半導体デバイスの微細化及び複雑化に伴い、その製造工程における欠陥の発生原因が多様かつ複合的となり、故障解析技術の重要性が増している。また、欠陥数の増加により検査の高速化のみならず、致命欠陥の抽出を目的とした欠陥レビューの需要も増加している。
故障解析は、まず光学式あるいは電子線式の外観検査装置を用いて半導体ウェーハ上の欠陥位置を検出することにより開始される。外観検査装置により検出される欠陥は、通常ノイズを多く含み、かつ重要ではない欠陥も含むので、欠陥レビュー装置を用いて外観検査装置により取得された欠陥位置の高分解能画像を撮像し、得られた画像を用いて欠陥分類を行う。このような欠陥分類作業により、故障解析すべき重要な欠陥がどれかを弁別できるようになる。近年では、欠陥レビュー装置は、撮像した欠陥画像を、教師データを用いて自動的に分類する機能を備えるようになっており、これをADC(Automatic Defect Classification)と称している。
故障解析には、走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscopy)や透過電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscopy)による高分解能観察の他、エネルギー分散X線分光法(EDS:Energy Dispersive X-ray Spectrometry)や電子エネルギー損失分光法(EELS:Electron Energy-Loss Spectroscopy)による元素分析等が用いられる。走査電子顕微鏡や透過電子顕微鏡による故障解析を行う場合、試料サイズの制約から半導体製造に用いられるシリコンウェーハを割断してチップ、或いは薄片或いは柱状サンプルとする必要があり、この加工にはレーザや集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)装置が用いられている。
上述のようなウェーハ割断あるいは集束イオンビームによるサンプル加工の際には目的とする欠陥を切り出すために何らかの目印が必要となる。ウェーハの割断の際には人間が目視できる程度の大きさの目印が必要であり、集束イオンビームによるサンプル加工の際には、FIB装置で表示されるSIM(Scanning Ion Microscopy)画像上で確認できる程度の大きさの目印が必要である。
このような目印を付与するための技術の一例として、特開2000−241319号公報(特許文献1)には、光による欠陥検出部を備えたFIB装置が開示されている。当該装置においては、光により検出された欠陥位置の近傍に集束イオンビームによりマーキングを行い、マーキングを基準として試料に集束イオンビームを照射してTEMサンプルを作成する。また、特開2002−350731号公報(特許文献2)には、光学式検査・観察装置において、ダイヤモンドを用いた圧痕によるマーキングの例が示されている。
特開2000−241319号公報 特開2002−350731号公報
欠陥周辺に圧痕マーキングを行う際、試料最表面膜の膜厚によらず一定の条件で行うと、膜厚が薄い場合、周囲が割れて異物が発生したり、欠陥が見にくくなったりすることがある。また、膜厚が薄いとき周囲の割れを気にして圧痕を小さく打った場合、圧痕が小さすぎて見にくくなり、後段の解析装置での解析に支障をきたすという問題があった。
本発明では、膜厚計による膜厚測定結果に基づき、圧子の荷重、深さ等の圧痕付与条件を変えることにより、膜厚に適したマーキングを行う。膜厚が薄く、これに合わせて圧痕サイズを小さくすることにより圧痕が見にくくなる場合には、圧痕の数を増やして、マーキングの視認性を向上させる。また、膜厚がマーキングに適さない場合、手動設定に切り替えることにより、間違えた条件でマーキングすることを防ぐ。マーキングに適さない膜厚の場合、マーキングを施さないようにすることもできる。
本発明による荷電粒子線装置は、試料上の欠陥位置に荷電粒子線を照射し、試料から放出された試料信号を検出して荷電粒子線像を取得する荷電粒子線カラムと、欠陥の周囲の複数位置に圧痕によるマーキングを付与するマーキングユニットと、欠陥の周辺の膜厚を測定する膜厚計と、試料を載置し、載置した試料を荷電粒子線カラム、マーキングユニット及び膜厚計の下に移動させる試料ステージとを備え、膜厚計によって測定した欠陥の周辺の膜厚を基に前記マーキングユニットによるマーキング条件を決定するものである。
また、本発明による試料作成方法は、試料をステージ移動して荷電粒子線カラムの下方に移動させる工程と、試料上の欠陥位置の荷電粒子線像を取得する工程と、試料をステージ移動して膜厚計の下方に移動させる工程と、欠陥の周辺の膜厚を測定する工程と、試料をステージ移動して試料に圧痕によるマーキングを付与するマーキングユニットの下方に移動させる工程と、測定された膜厚が目標とするサイズの圧痕を付与するのに十分な膜厚の場合、マーキングユニットにより欠陥の周辺に目標とするサイズの圧痕を付与し、測定された膜厚が目標とするサイズの圧痕を付与するのに十分でない場合、マーキングユニットにより欠陥の周辺に目標とするサイズより小さなサイズの圧痕を付与する工程と、を有する。目標とするサイズより小さなサイズの圧痕を付与する工程では、複数の圧痕によって1つのマーキングを構成するのが好ましい。
本発明によると、膜厚に対し圧痕を強く打ちすぎて、周辺が破壊され、異物の原因になることを防ぐことができ、常に良好な形状の圧痕マーキングを自動で得ることができる。また、膜厚が薄く圧痕が小さくなる場合でも、圧痕の数を増やすことにより、視認性が向上し、後段の解析装置による解析が効率よく進み、早期の欠陥原因究明、歩留まり改善が可能となる。
上記した以外の、課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
欠陥レビュー装置の全体構成例及び欠陥レビュー装置が配置される欠陥検出システムの構成例を示す図。 欠陥レビュー時の試料室内を示す模式図。 膜厚測定時の試料室内を示す模式図。 圧痕マーキング実施時の試料室内を示す模式図。 欠陥レビュー装置の動作説明図。 適切な圧痕マーキングの例を示す平面模式図。 適切な圧痕マーキングの例を示す断面模式図。 不適切な圧痕マーキングの例を示す平面模式図。 不適切な圧痕マーキングの例を示す断面模式図。 膜厚が薄いときの適切な圧痕マーキングの例を示す平面模式図。 膜厚が薄いときの適切な圧痕マーキングの例を示す断面模式図。 1つのマーキングを構成する圧痕の数を増やした例を示す図。 1つのマーキングを構成する圧痕の数を増やした例を示す図。 圧痕マーキングのマーキング条件の例を示す図。 マーキング条件設定画面の例を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下では、荷電粒子線装置として欠陥レビュー装置を用いた場合を例にとって説明する。また、以下では、走査電子顕微鏡カラム、SEM画像などの具体的な用語を用いて説明するが、本発明においては、これらの用語は荷電粒子線カラム、荷電粒子線像など、より一般的な用語に読み替えることが可能である。
図1は、欠陥レビュー装置の全体構成例及び欠陥レビュー装置が配置される欠陥検出システムの構成例を示す図である。欠陥レビュー装置105は、走査電子顕微鏡カラム(電子光学カラム)107、試料室108、圧痕マーキングユニット109、光学顕微鏡113、制御部110、ADR(Automatic Defect Review:自動欠陥再検出)部111、ADC(自動欠陥分類)部112、通信用コンピューター106を有し、ネットワークを通じて、YMS(Yield Management System:歩留まり管理システム)101と接続されている。YMS101は、明視野光学式外観検査装置102、暗視野光学式外観検査装置103、電子線式外観検査装置104ともネットワークにより接続されている。
これらの検査装置からは検査終了後にYMS101に検査データが送られ、更に欠陥レビュー装置105に送られる。欠陥レビュー装置105では、この検査データを用いて、ADR,ADCを実施し、結果を通信用コンピューター106を通じて、YMS101に戻す。
次に、欠陥レビュー装置の詳細について説明する。走査電子顕微鏡カラム107は、試料室内に格納された被検査対象に対し一次電子線を照射し、試料から放出された二次電子あるいは反射電子等の試料信号を検出して検出信号を出力する機能を有する。試料室108の内部には、図示されない試料ステージが格納されており、制御部110からの制御信号に従って被検査対象上での一次電子線の照射目標位置あるいは圧痕マーキングユニット109による圧痕付与の目標位置を、走査電子顕微鏡カラム107あるいは圧痕マーキングユニット109あるいは膜厚計114の下部に移動させる。走査電子顕微鏡カラム107により得られた走査電子顕微鏡画像は、欠陥位置を特定するために使用され、マーキング位置の設定に使用される。
光学顕微鏡113は、試料室108の上部に配置されており、欠陥の光学顕微鏡画像を撮像可能である。光学顕微鏡113の視野移動は、走査電子顕微鏡カラム107と同様、試料ステージにより実行され、得られた光学顕微鏡画像は、走査電子顕微鏡では見えない欠陥の位置特定、更にはマーキング位置の設定に使用される。
膜厚計114は、試料最表面の膜厚を測定することが可能で、結果を膜厚情報として使用することができる。
欠陥レビュー装置に付随する走査電子顕微鏡の各構成要素は制御部110により制御され、その後段にはADR部111,ADC部112,通信用コンピューター106が接続されている。ADR部111は、自動欠陥レビューの制御シーケンスをコントロールし、ADC部112は、ADRによって得られた欠陥画像の自動分類処理を実行する。制御部110は、走査電子顕微鏡の各構成要素の動作を制御するため、電子光学カラム制御ユニット1101,圧痕マーキングユニット制御ユニット1102,光学顕微鏡制御ユニット1103,マーキング対象欠陥抽出ユニット1104及びステージ制御ユニット1105などの各制御ユニットを備える。通信用コンピューター106は、欠陥レビュー装置の管理コンソールを兼用しており、欠陥レビューの動作条件あるいは検査レシピを設定するためのGUI(Graphical User’s Interface)が表示されるモニタを備えている。
以上説明した各制御ユニットは、制御部110内でソフトウェア実装あるいはハードウェア実装のいずれかの方式で実現される。したがって、制御部110は、各制御ユニットの機能を実現するプログラムが格納されるメモリ及びプログラムを実行するためのプロセッサを内部に備える。あるいは、各制御ユニット個々の機能に対応するマイクロコンピュータを複数備えている。
次に、図2A、図2B及び図2Cを用いて、本実施例の圧痕マーキングユニットの詳細について説明する。図2Aは、欠陥レビュー時の試料室内を示す模式図である。試料室108内では、電子銃から発生された電子線201が対物レンズ202で絞られ、試料としてのウェーハ203に照射される。ウェーハ203はステージ204上に載せられ、ステージ制御ユニット1105により所望の位置に移動される。走査電子顕微鏡画像の取得条件によっては、一次電子線を試料203の直前で減速させて試料203を撮像する場合もあり、その場合には、リターディングユニット205によりリターディング電圧が試料203に印加される。
レビュー時にはステージ204が欠陥位置に次々と移動し、対物レンズ202で絞られた電子線201をウェーハ203に照射して欠陥のSEM画像取得を行う。このSEM画像を使用して、ADR部111で欠陥の検出を行い、更にADC部112で欠陥の分類を行い、元のSEM画像の他に欠陥検出結果,欠陥分類結果を、通信用コンピューター106を使い、ネットワークを通じて、YMS101にアップロードする。
図2Bは、膜厚測定時の試料室内を示す模式図である。膜厚測定時には、マーキング対象欠陥抽出ユニット1104で求められたマーキング対象欠陥の位置を用いてステージ制御ユニット1105がステージ204を制御し、ウェーハ203上のマーキング目標位置を膜厚計114の下に移動させ、膜厚計114により膜厚を測定する。
本実施例の膜厚計114は、光の干渉を利用して薄膜の厚さを測定するもので、多波長の入射光210を試料に垂直に照射し、各波長における反射光の強度を測定し、膜厚を計算するものである。なお、ここに示した膜厚計114は、試料に光を垂直に照射する反射率分光法(干渉式膜厚測定技術)を用いた装置であるが、これを、試料に対し低角度で入射した偏光が反射後にその偏光状態を変化させることを利用した分光偏光解析法(分光エリプソメータ)を用いたものに置き換えてもよい。また、所望の精度で膜厚測定が可能な非破壊式の方式であれば、他の原理の膜厚計を用いても構わない。
図2Cは、圧痕マーキング実施時の試料室内を示す模式図である。圧痕マーキング実施時には、マーキング対象欠陥抽出ユニット1104で求められたマーキング対象欠陥の位置情報を用いてステージ制御ユニット1105がステージ204を制御し、ウェーハ203上のマーキング目標位置を圧痕マーキングユニット109の下に移動させる。
移動が完了すると、圧痕マーキングユニット109は、真空ベローズ206を有する垂直駆動機構207によりシャフト208の先端に取り付けられた圧子209を降下させ、試料に押し当てることにより、試料上に圧痕マーキングを形成する。これらの圧痕マーキングユニット109の動作は、圧痕マーキングユニット制御ユニット1102により制御される。
次に、図3を用いて本実施例の欠陥レビュー装置の動作について説明する。
まず、ステップ301でYMSから検査データを読み込む。ステップ302では、検査データに含まれる欠陥からADR対象欠陥を抽出するサンプリングを行う。サンプリングの目的は、欠陥数が多い場合に限られた時間で効果的なADRができるように対象欠陥を絞ることであり、クラスタ欠陥の抽出・除去、クラスタ欠陥以外からのランダム欠陥抽出等の手法が用いられる。ステップ303でウェーハアライメントを行い、ウェーハの大まかな位置合わせを行う。ステップ304でフォーカスマップを取り、フォーカスのウェーハ面内領域毎の分布を補正して、オートフォーカスが短時間で合うようにする。ステップ305ではSEMのファインアライメントが実行される。ファインアライメントは、パターン付きウェーハの場合にはホトプロセスのマスクショット単位に特異なパターンを用いて行われ、ノンパターンウェーハの場合には光学顕微鏡、特にレーザ光による暗視野顕微鏡等で欠陥を光らせて欠陥位置を正確に検出することにより行われる。ステップ306でADRにより欠陥の正確な位置を検出して、欠陥を中心にSEM画像を取得する。ステップ307ではSEM画像を元にADCで分類結果を決定する。
ステップ307のADC後、ADC部112から制御部110内のマーキング対象欠陥抽出ユニット1104に分類結果が転送され、マーキング対象欠陥抽出ユニット1104が、分類された欠陥がマーキング対象かどうかを判断し、マーキング対象の欠陥を抽出する(ステップ308)。マーキング対象となる欠陥が分類結果に含まれていない場合は、通信用コンピューター106を介してADR/ADC結果をYMS101にアップロードして終了する(ステップ309)。
ステップ308でマーキング対象と判断した場合、マーキング予定部の最表面材質を設定(ステップ310)し、材質に応じた荷重等のマーキング条件が仮設定され(ステップ311)、マーキング予定部の膜厚が測定される(ステップ312)。最表面材質は設計データなどを元に自動で設定することもできる。次に、その膜厚測定結果(t)が目標とする圧痕サイズが得られる十分な膜厚(T)か判断する。例えば、バーコビッチ圧子を使用した場合、圧痕サイズの目標値を3μmとすれば、圧痕深さは400nmとなるため、十分な膜厚Tとは400nm以上となる。本実施例では、tとTの関係を次の4つに場合分けしてマーキング条件などを決定する。
(1)t≧T(ステップ3131)と判断された場合、ステップ311で仮設定された条件1をマーキング条件に決定する(ステップ3151)。
(2)T>t≧T/2(ステップ3132)と判断された場合、荷重等が膜厚に応じた適正な条件に換算変更され、圧痕数を増やした条件2をマーキング条件に決定する(ステップ3152)。
(3)T/2>t≧T/3(ステップ3133)と判断された場合、荷重等が膜厚に応じた適正な条件に換算変更され、条件2よりさらに圧痕数を増やした条件3をマーキング条件に決定する(ステップ3153)。
(4)t<T/3(ステップ3134)と判断された場合、条件を手動設定するかを問い合わせる(ステップ314)。ステップ314で手動設定すると決定された場合、手動設定画面を表示し、マーキング条件の入力を受け付ける。この入力された条件4をマーキング条件に決定する(ステップ3154)。
マーキング条件が決定すれば、圧痕マーキングユニット制御ユニット1102は、圧痕マーキングユニット109を制御して、決定されたマーキング条件で実際にマーキングを行う(ステップ316)。
ステップ314で、手動設定しないと決定された場合、マーキングをスキップし終了する。
次に、本実施例のマーキング条件の決定方法を説明する。
図4Aは適切な圧痕マーキングの例を示す平面模式図、図4Bはその断面模式図である。図4Aに示すように、マーキング中心402は欠陥401のほぼ中心に設定されており、マーキング中心402からXY方向にそれぞれ距離D1だけ離れた4個所の位置に、欠陥401を囲むようにして圧痕マーキング403が打たれる。距離D1は、圧痕マーキングの座標精度や周囲への影響を考慮して決められる。
図4Aは、試料最表面膜404の膜厚が十分で適正なマーキング条件で打たれており、膜剥がれやクラック等がなく、圧痕サイズも目標値で視認性の良いマーキングができている状態を示している。図4Bは圧痕マーキング部の断面図であるが、圧痕マーキング403の先端が下層の基板405に入り込むことなく、正常なマーキングであることを示している。
図5Aは不適切な圧痕マーキングの例を示す平面模式図、図5Bはその断面模式図である。試料最表面膜404の膜厚が薄いとき、間違った条件でマーキングを行ってしまうと、図5Aのように圧痕マーキング403の周辺の膜剥がれ501が生じ、異物502が発生してしまう。図5Bはこのときの圧痕マーキング部の断面図である。圧痕マーキング403の先端が試料最表面膜404を突き抜けて、下層の基板405に入り込んでいることを示している。
図6Aは膜厚が薄いときの適切な圧痕マーキングの例を示す平面模式図であり、図6Bはその断面模式図である。図6Aは、膜厚が薄いときに適正な条件で圧痕マーキング403が施された状態を示し、膜剥がれやクラック等は生じていない。図6Bは、このときの圧痕マーキング部の断面図である。圧痕マーキング403の先端が下層の基板405に入り込むことなく、正常なマーキングになっている。しかし、試料最表面膜404の膜厚が薄いため、圧痕マーキング403が小さくなり、観察しにくくなる難点がある。
このような場合には、視認性を良くするため、図7Aや図7Bのように1つのマーキングを構成する圧痕の数を増やしてもよい。図7Aは、マーキング中心402の四方に形成する圧痕マーキング406をそれぞれ4個の圧痕で構成した例を示す。また、図7Bは、マーキング中心402の四方に形成する圧痕マーキング407をそれぞれ9個の圧痕で構成した例を示す。このように密集した複数の圧痕によって1つの圧痕マーキングを構成することにより、マーキングの視認性が良くなる。
図8は、圧痕マーキングのマーキング条件の例を示す図である。図8は、圧子の荷重のみを設定する例であり、試料最表面膜の材質に応じて圧子の荷重を変える。例えば、シリコン酸化膜のような硬い膜とレジスト膜のような柔らかい膜に同じ大きさのマーキングを施そうとした場合、硬い膜であるシリコン酸化膜の方が圧子にかける荷重は大きくなる。もちろん条件はここに示す荷重に限られるものではない。図8に示したマーキング条件に示されている荷重は、試料最表面膜が十分な膜厚を有するとき(t≧T)の荷重である。圧痕マーキングユニット制御ユニット1102には、この表に示すような条件が記憶されており、材質に応じた条件が読み出され、膜厚が薄い場合には、膜厚に応じた適正な条件に換算変更され、マーキングが実行される。
図9は、膜厚が薄いときマーキング条件を手動設定する際の条件設定画面の例を示す図である。膜厚測定前に設定した材質601、膜厚測定結果602、材質と膜厚から得られた最適荷重603、その条件下でマーキングが施されたときの圧痕サイズ604と圧痕数605が表示される。圧痕数605は図7Aのような「4×4」や、図7Bのような「9×4」といったマーキングパターンをプルダウンボタン607で選択変更することができる。もちろんマーキングパターンはこれに限られるものではない。荷重603もプルダウンボタン606により選択変更することができる。
マーキング対象の全欠陥に対してマーキングを行った後、マーキングを終了し、試料203を欠陥レビュー装置から搬出する。上記圧痕マーキングの付与は、装置の操作者がマニュアル処理で行うことも、装置に自動実行させることも可能である。
試料203の搬出後、解析対象を決定する。解析対象の選定方法としては、全体の中で出現率の高いメイン欠陥を見る、そのウェーハに特異なレア欠陥を見る、各種欠陥から数個ずつ選択して、全体状況を大まかに見る等の方法がある。
さらにウェーハを割断,チップ化して、解析装置のホルダーに収まるサイズにする(ステップ317)。次に、ステップ318でそのチップをFIBに入れ、FIB内で欠陥位置を探し出し、必要に応じてデポ等により表面の保護等を行った後、観察したい断面をFIB加工し、更に薄片化して試料として取り出す。ステップ319では、TEMや高分解能SEMなどを用いて、得られた薄片の断面観察を行う。
従来の方法では、故障解析の対象となる欠陥であっても欠陥探索用の目印が無い状態で試料がFIBに搬入される場合が多く、FIBで欠陥を探す過程で時間を要していた。特にパターンのないベアウェーハ、膜付きウェーハ等では、微小欠陥を探し出すのに大変時間を要していた。本実施例によれば、欠陥レビュー装置で重要欠陥に直接圧痕マーキングを付与できるため、解析装置側での加工位置の探索が、従来よりも非常に効率的になる。
以上、本実施例では、予め決められた戦略に従い重要な欠陥を後段の解析対象として選択することができるようになるため、早期の欠陥原因究明,歩留まり改善が可能となる。更に、SEMで観察できない欠陥も解析できるようになり、歩留まり改善が可能となる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
101 YMS
102 明視野光学式外観検査装置
103 暗視野光学式外観検査装置
104 電子線式外観検査装置
105 欠陥レビューSEM
106 通信用コンピューター
107 走査電子顕微鏡カラム
108 試料室
109 圧痕マーキングユニット
110 制御部
111 ADR部
112 ADC部
113 光学顕微鏡
114 膜厚計
201 電子線
202 対物レンズ
203 試料(ウェーハ)
204 ステージ
205 リターディングユニット
206 真空ベローズ
207 垂直駆動機構
208 シャフト
209 圧子
210 入射光
401 欠陥
402 マーキング中心
403 圧痕マーキング
404 試料最表面膜
405 基板
501 膜剥がれ
502 異物
601 材質表示部
602 膜厚測定結果表示部
603 荷重表示部
604 圧痕サイズ表示部
605 圧痕数表示部
606 荷重選択プルダウンボタン
607 圧痕数選択プルダウンボタン
1101 電子光学カラム制御ユニット
1102 圧痕マーキングユニット制御ユニット
1103 光学顕微鏡制御ユニット
1104 マーキング対象欠陥抽出ユニット
1105 ステージ制御ユニット

Claims (9)

  1. 試料上の欠陥位置に荷電粒子線を照射し、試料から放出された試料信号を検出して荷電粒子線像を取得する荷電粒子線カラムと、
    欠陥の周囲の複数位置に圧痕によるマーキングを付与するマーキングユニットと、
    欠陥の周辺の膜厚を測定する膜厚計と、
    試料を載置し、前記載置した試料を前記荷電粒子線カラム、前記マーキングユニット及び前記膜厚計の下に移動させる試料ステージとを備え、
    前記膜厚計によって測定した欠陥の周辺の膜厚を基に前記マーキングユニットによるマーキング条件を決定することを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、前記マーキングユニットは前記測定した膜厚に応じた荷重で試料表面に圧痕を付与することを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、前記測定した膜厚が目標とするサイズの圧痕を付与するのに十分でない場合に、前記マーキングユニットによって付与する圧痕サイズを前記目標とするサイズより小さくすると共に1つのマーキングを構成する圧痕数を増やすこと特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、前記測定した膜厚が予め定めた条件を満たさない場合にマーキングの付与を中止することを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、前記測定した膜厚が予め定めた条件を満たさない場合にマーキング条件の入力を受け付ける条件設定画面を表示し、手動設定モードに切り替わることを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 試料をステージ移動して荷電粒子線カラムの下方に移動させる工程と、
    試料上の欠陥位置の荷電粒子線像を取得する工程と、
    試料をステージ移動して膜厚計の下方に移動させる工程と、
    前記欠陥の周辺の膜厚を測定する工程と、
    試料をステージ移動して試料に圧痕によるマーキングを付与するマーキングユニットの下方に移動させる工程と、
    前記測定された膜厚が目標とするサイズの圧痕を付与するのに十分な膜厚の場合、前記マーキングユニットにより前記欠陥の周辺に前記目標とするサイズの圧痕を付与し、前記測定された膜厚が目標とするサイズの圧痕を付与するのに十分でない場合、前記マーキングユニットにより前記欠陥の周辺に前記目標とするサイズより小さなサイズの圧痕を付与する工程と、
    を有することを特徴とする試料作成方法。
  7. 請求項6に記載の試料作成方法において、
    前記目標とするサイズより小さなサイズの圧痕を付与する工程では複数の圧痕によって1つのマーキングを構成することを特徴とする試料作成方法。
  8. 請求項6に記載の試料作成方法において、
    前記測定した膜厚が予め定めた条件を満たさないとき、マーキングの付与を中止することを特徴とする試料作成方法。
  9. 請求項6に記載の試料作成方法において、
    前記測定した膜厚が予め定めた条件を満たないとき、マーキング条件の入力を受け付ける条件設定画面を表示し、前記条件設定画面から入力された条件に従ってマーキングの付与を行うことを特徴とする試料作成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018128307A (ja) * 2017-02-07 2018-08-16 日本電子株式会社 観察方法および試料作製方法
JP2019174291A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 Jx金属株式会社 粒状試料の分析方法及び分析装置

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