JP2019116767A - デッキプレート及びデッキプレートの製造方法 - Google Patents

デッキプレート及びデッキプレートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長手方向の端部付近の剛性を確保するとともに、コンクリートが漏れ出すのを防ぐための別部材を取り付けることなく、打設時にデッキプレートの長手方向の端部からコンクリートが漏れ出すのを防ぐことが可能なデッキプレート及びその製造方法を提供する。【解決手段】鋼板から折り曲げられて平面視で長方形状に成形されたコンクリートスラブ用のデッキプレート1において、コンクリートスラブの下面を支持する長方形平板状のスラブ支持部2を備え、このスラブ支持部2に、長手方向に沿って座屈防止のための座屈防止リブ(山形リブ23)を形成し、この座屈防止リブ(山形リブ23)の長手方向の端部を端から離間した所定位置において押し潰し、座屈防止リブ(山形リブ23)の下端とスラブ支持部2の他の部位の下端とが同一平面上に位置するようにする。【選択図】図2

Description

本発明は、コンクリート打設時には型枠として機能し、コンクリート硬化後はコンクリートと一体になって引張応力を負担する合成スラブ用デッキプレート及びその製造方法に関するものである。
板厚が薄く板幅が広い部材は、材軸方向である長手方向に沿って圧縮力を受けると、座屈して板が波打ち、デッキプレートの断面性能が低下する。このため、従来、この種の合成スラブ用デッキプレートでは、コンクリートスラブを支持する平板部分が座屈しないように長手方向に沿って座屈防止のための凹凸を設けて座屈防止リブを形成することが一般的である。そのため、打設時にデッキプレートの長手方向の端部からコンクリートが漏れ出すのを防ぐため、小口塞ぎ部材をデッキプレートの端部に嵌め込むことが必要であった。
例えば、特許文献1には、敷設部材2上に敷設されたデッキプレート1の端部開口を覆うように被着させられる平板状の閉塞プレート部5と、この閉塞プレート部5の縁部ないし被着面から延出し、デッキプレート1の縁部近傍に弾性的に当接して閉塞プレート部5を被着状態に保持する係着部6とを備えたデッキプレートの端部開口閉塞具が開示されている(特許文献1の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0038]〜[0047]、図面の図1、図7等参照)。
しかし、特許文献1に記載の端部開口閉塞具のように、デッキプレートの端部を塞ぐことは手間であり、デッキプレートの設置費用が嵩むうえ、デッキプレートとは別に端部開口閉塞具が必要なことから材料費も嵩んでしまうという問題があった。
また、デッキプレートとしては、上面が概ね平ら(フラット)で解体を要さない打込み型枠として使用されるが、構造部材として引張り応力を負担するものとは算定されないフラットデッキ用デッキプレートも知られている。
この種のフラットデッキ用デッキプレートは、一般に、打設時にデッキプレートの長手方向の端部からコンクリートが漏れ出すのを防ぐためエンドクローズ加工が施される。例えば、特許文献2には、本願出願人が提案した、係合リブに切り欠き不要のエンドクローズ部を備えたデッキプレートが開示されている(特許文献2の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0052]〜[0067]、図面の図1、図3、図5〜図8等参照)。
特許文献2に記載のデッキプレートは、係合リブのエンドクローズ部を切り欠かなくてもデッキプレート同士の係合が可能となり、エンドクローズ部の事前の切り欠きが不要となるという顕著な作用効果を奏する。しかし、特許文献2に記載のデッキプレートは、フラットデッキ用のデッキプレートであり、合成スラブ用デッキプレートでは使われていないのが現状であった。また、長手方向の端部のせいが全体に小さくなり、断面性能が抵抗するという問題があった。
その他、前述の従来技術以外に、単純に座屈防止リブの端部の凹凸を押し潰すことが考えられる。しかし、端部の凹凸を押し潰すと鋼材の長さが幅方向に広がり、反りが発生してしまうという問題があった。
特開2001−59305号公報 特開2017−150132号公報
そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、長手方向の端部付近の剛性を確保するとともに、コンクリートが漏れ出すのを防ぐための別部材を取り付けることなく、打設時にデッキプレートの長手方向の端部からコンクリートが漏れ出すのを防ぐことが可能なデッキプレート及びその製造方法を提供することにある。
第1発明に係るデッキプレートは、鋼板から折り曲げられて平面視で長方形状に成形されたコンクリートスラブ用のデッキプレートであって、コンクリートスラブの下面を支持する長方形平板状のスラブ支持部が備えられ、このスラブ支持部には、長手方向に沿って座屈防止のための座屈防止リブが形成され、この座屈防止リブは、長手方向の端部が端から離間した所定位置において押し潰されて、前記座屈防止リブの下端と前記スラブ支持部の他の部位の下端とが同一平面上に位置することを特徴とする。
第2発明に係るデッキプレートは、第1発明において、前記座屈防止リブは、長手方向の端部がデッキプレートの端部切断時に同時に押し潰されていることを特徴とする。
第3発明に係るデッキプレートは、第1発明又は第2発明において、前記座屈防止リブは、長手方向の端部が端から20mm〜30mmの位置で押し潰されていることを特徴とする。
第4発明に係るデッキプレートは、第1発明ないし第3発明のいずれかの発明において、前記スラブ支持部の長手両側の縁に沿って左右一対の係合リブが形成され、これらの係合リブには、前記スラブ支持部の面外方向に立ち上がる平板状のウェブ部と、このウェブ部の先端から面外の一方向に張り出すフランジ部と、がそれぞれ設けられ、前記フランジ部の各フランジ部は、各ウェブ部に対して同一方向に張り出しているとともに、面外方向に傾斜して短手方向にずれること防止する折り返し部が形成されていることを特徴とする。
第5発明に係るデッキプレートの製造方法は、コンクリートスラブの下面を支持する長方形平板状のスラブ支持部を備え、そのスラブ支持部に長手方向に沿って座屈防止のための座屈防止リブが形成されているデッキプレートを製造するデッキプレートの製造方法であって、前記スラブ支持部をプレス加工して前記座屈防止リブを形成するプレス工程と、このプレス工程後に、デッキプレートを所定の長さに切断する切断工程と、を有し、この切断工程では、切断と同時にデッキプレートを切断する切断刃と一緒に可動する治具により前記座屈防止リブの長手方向の端部を押し潰して閉塞することを特徴とする。
第1発明〜第4発明によれば、デッキプレートの長手方向の端部付近の剛性を確保するとともに、コンクリートが漏れ出すのを防ぐための別部材を取り付けることなく、打設時にデッキプレートの長手方向の端部からコンクリートが漏れ出すのを防ぐことができる。
特に、第2発明によれば、座屈防止リブの押し潰しと、デッキプレートの切断が一度のプレス作業で行えることとなり、デッキプレートの製造コストを低減することができる。
特に、第3発明によれば、鋼材の材端部分の長さが幅方向に広がることを防いで座屈防止リブの端部の凹凸を押し潰すことができる。このため、デッキプレートの長手方向の端部に反りが発生することを防止することができる。
特に、第4発明によれば、溶接やカシメなどの固定作業を行わずにデッキプレート同士の連結を容易且つ確実に行うことができ、施工の単純化による施工コストの低減を達成することもできる。
第5発明によれば、長手方向の端部付近の剛性を確保するとともに、打設時にデッキプレートの長手方向の端部からコンクリートが漏れ出すのを防ぐことができるデッキプレートを製造することができる。それに加え、座屈防止リブの押し潰しと、デッキプレートの切断を一度のプレス工程で行えることとなり、製造工程の短時間化を達成してデッキプレートの製造コストを低減することができる。
本発明の実施形態に係るデッキプレートを示す斜視図である。 同上のデッキプレートの長手方向の一端部を拡大して示す部分拡大斜視図である。 同上のデッキプレートをH形鋼上に載置した状態を示す斜視図である。 同上のデッキプレートの平面図である。 同上のデッキプレートの正面図である。 図4のA−A線断面図である。 同上のデッキプレートを示す側面図である。
以下、本発明の実施形態に係るデッキプレートについて、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施形態に係るデッキプレート1は、建築物の床スラブや屋根スラブなどの構造物のコンクリートスラブを構築するため解体を要さない打込み型枠として用いられるコンクリートスラブ用のデッキプレートである。
図1は、本発明の実施形態に係るデッキプレート1を示す斜視図であり、図2は、そのデッキプレート1の長手方向の一端部を拡大して示す部分拡大斜視図である。また、図3は、そのデッキプレート1をH形鋼上に載置した状態を示す斜視図である。図3に示すように、このデッキプレート1は、H形鋼(形鋼)Hや型枠間に架け渡され、上面にコンクリートが打設されて使用され、硬化後はコンクリートと一体になって引張応力を負担する合成スラブ用デッキプレートである。
このデッキプレート1は、溶融亜鉛めっき鋼板(JIS G3302:SGCC,SGC340,SGH340)などの防錆処理が施された0.8mm〜1.6mm程度の鋼板から折り曲げられて、所定の長さの平面視で長方形状に成形されたデッキプレートである。なお、デッキプレート1の長さは、構築するコンクリートスラブの長さ、及び鋼板の厚さや用途によって相違するが、一般的には、0.8m〜3.7m程度の範囲の長さとなっている。
本実施形態に係るデッキプレート1は、図1〜図3に示すように、コンクリートスラブの下面を支持する長方形平板状のスラブ支持部2と、このスラブ支持部2の片面(図上の上面)から垂直(鉛直)に長手方向に沿って突設された補強リブ3と、スラブ支持部2の長手両側の縁に沿って形成された互いに係合し合う形状の左右一対の係合リブ4,5など、から構成されている。
なお、デッキプレート1は、合成スラブ用デッキプレートであるため、図1〜図3に示すように、デッキプレート1のリブ(補強リブ3、係合リブ4,5)が上を向いた状態でスラブ支持部2がH形鋼H上に載置される。
(スラブ支持部)
図1、図2に示すように、このデッキプレート1は、スラブ支持部2の中央に一条だけ補強リブ3が突設されており、スラブ支持部2は、この補強リブ3を境に第1スラブ支持部21と、第2スラブ支持部22に分割されている。勿論、補強リブ3は、複数条設けられていてもよく、スラブ支持部2も3以上に分割されていてもよい。
図4は、デッキプレート1の平面図、図5は、デッキプレート1の正面図、図6は、図4のA−A線断面図である。図1〜6に示すように、スラブ支持部2は、第1スラブ支持部21と第2スラブ支持部22とが、補強リブ3を境に線対称となった左右一対の平板状の部材であり、曲げ剛性を高めるため長手方向に沿って折り曲げられて凹凸が形成されている。
本実施形態に係るスラブ支持部2では、図5等に示すように、平板部分が座屈しないように座屈防止のための座屈防止リブとして、第1スラブ支持部21と第2スラブ支持部22のいずれにも断面台形状の凸条である山形リブ23が二本ずつ形成されている。
このため、デッキプレート1上に打設されたコンクリートの強度が発現するまでの施工時の型枠としてのデッキプレート1の強度計算において、デッキプレート1の長手方向に直交する図4の鉛直断面の全断面積が有効として算定することができる。結果的に、必要強度に比してデッキプレートの厚さを薄くすることができ、輸送費を含めデッキプレート1の設置費用を低減することができる。
勿論、スラブ支持部2に設ける座屈防止リブとして、断面台形状の凸条である山形リブ23を例示したが、断面三角形状や多角形状の凸条でもよい。即ち、スラブ支持部2に座屈防止リブとして設ける凹凸は、曲げ剛性を高めるため長手方向に沿って折り曲げられる凹凸であれば、他の形状からなる凸条、凹条の山形リブでも構わない。
また、本実施形態に係るスラブ支持部2では、図2、図4等に示すように、山形リブ23は、長手方向の両端が端から所定位置だけ離間した位置において押し潰された閉塞部24が形成されている。そして、この閉塞部24の下端は、スラブ支持部2の他の部位の下端と同一平面上に位置するようになっている。このため、図3に示したように、H形鋼Hに載置するだけで、山形リブ23が閉塞されることとなる。よって、コンクリートが漏れ出すのを防ぐための別部材を取り付けることなく、打設時にデッキプレート1の長手方向の端部からコンクリートが漏れ出すのを防ぐことができる。
なお、デッキプレート1をH形鋼に載置する際には、掛かり代として50mm以上ラップさせる必要がある。このため、閉塞部24が長手方向の端部30mmを超えた位置に形成されていると、遠すぎてH形鋼から外れてしまい上手く閉塞できなくなる。
また、この閉塞部24は、端から20mm以上離間した位置において押し潰されて形成されていることが好ましい。鋼材の展性により山形リブ23で鋼材の幅の変更が吸収され、幅方向に広がることなく閉塞されるからである。つまり、端から20mm以上離間した位置に山形リブ23を設けることで端部を押し潰す場合と相違して、長手方向の端部に反りが発生することを防止することができる。要するに、閉塞部24が設けられている位置は、20mm以上30mm以内であることが好ましい。
(補強リブ)
補強リブ3は、図5、図6に示すように、スラブ支持部2の片面中央(第1スラブ支持部21と第2スラブ支持部22の間)に上方に向け垂設され、2枚の平板状の鋼板が重なり合った立上部30と、この立上部30の先端に形成された断面三角形状の補強部31など、から構成されており、スラブ支持部2の長手方向に対する曲げ剛性を向上する機能を有している。
(第1係合リブ)
一対の係合リブのうち図5に示す左側の係合リブである第1係合リブ4は、スラブ支持部2の面外方向である第1スラブ支持部21の面に対して垂直に立ち上がる平板状の第1ウェブ部40と、この第1ウェブ部40の先端から内側(補強リブ3側、以下同じ)上方に向け傾斜して立ち上がる立上傾斜部41(ウェブ部)と、この立上傾斜部41の先端から水平に連続する第1フランジ部42と、この第1フランジ部42の先端から下方に傾斜する係合傾斜部43と、この係合傾斜部43の先端から係合傾斜部43と逆方向に傾斜する案内傾斜部44など、から構成されている。
この第1係合リブ4は、隣接する他のデッキプレート1の第2係合リブ5と係合してデッキプレート1同士を連結する機能を有している。
図7は、デッキプレートを示す側面図である。図7等に示すように、この第1ウェブ部40には、幅8mmで全長が40mmの平板面から内側へ突出する複数のエンボス45が所定の間隔をおいて平行に並んで形成されている。このエンボス45は、水平視で上下に傾斜する長孔状の凸条となっており、デッキプレート1とその内側に打設されたコンクリートとが両者の界面でずれることを防止する機能を有している。このように、エンボス45の凸条が、上下に傾斜しているため、1種類のエンボスで、上下方向、水平方向のいずれの方向にもずれること防止することができる。
なお、第1ウェブ部40、立上傾斜部41、第1フランジ部42、係合傾斜部43、案内傾斜部44の各部の接合部となる角は、全て曲面加工され折り曲げられ、丸面角となっている。
また、本発明に係るデッキプレートでは、ウェブ部の一部である立上傾斜部41は、傾斜せず第1ウェブ部40と同一平面上で連続していても構わないし、フランジ部の一部である案内傾斜部44もなくてもよい。但し、デッキプレート1のように、フランジ部の折り返し部である係合傾斜部43を設けた方が好ましい。フランジ部の折り返し部である係合傾斜部43があれば、一方のデッキプレートを持ち上げてデッキプレート同士を互いに係合させることが可能となるからである。
(第2係合リブ)
一対の係合リブのうち図5に示す右側の係合リブである第2係合リブ5は、スラブ支持部2の面外方向である第2スラブ支持部22の面に対して垂直に立ち上がる平板状の第2ウェブ部50と、この第2ウェブ部50の先端から内側上方に向け傾斜して立ち上がる乗り越え傾斜部51と、この乗り越え傾斜部51の先端から下方に傾斜する押圧傾斜部52など、から構成されている。
また、乗り越え傾斜部51の傾斜高さは、係合傾斜部43と案内傾斜部44の傾斜高さより高く、且つ、乗り越え傾斜部51の傾斜角度は、係合傾斜部43と案内傾斜部44の傾斜角度と相違してこれらの傾斜角度より緩くなっている。このため、デッキプレート1を載置した鋼材等の上を水平方向にスライド移動させた際に、乗り越え傾斜部51が係合傾斜部43及び案内傾斜部44を容易に乗り越えて第2係合リブ5と他のデッキプレートの第1係合リブとが係合し易くなっている。
その上、押圧傾斜部52の傾斜は、係合傾斜部43と同一方向に略同角度で傾斜している。このため、第2係合リブ5と他のデッキプレートの第1係合リブとが係合した際に、デッキプレート1の自重により係合傾斜部43及び押圧傾斜部52の傾斜で第2係合リブ5と他のデッキプレート1の第1係合リブとが押圧される方向に荷重が掛かり、デッキプレート1同士をピッタリ係合させることができる。よって、コンクリート打設時のノロ漏れによりセメント成分が硬化してデッキプレートの下面に剥離困難な汚れが付着してしまうことを防止することができる。
なお、図2等に示すように、第2ウェブ部50には、エンボス45と同様に、幅8mmで全長が40mmの平板面から内側へ突出する複数のエンボス53が所定の間隔をおいて平行に並んで形成されている。このエンボス53は、図2に示すように、エンボス45と逆方向の上下に傾斜する長孔状の凸条となっており、デッキプレート1とその内側に打設されたコンクリートとが両者の界面でずれることを防止する機能を有している。また、エンボス53とエンボス45の傾斜が逆方向となっているため、一体となって界面でずれることを防止するコンクリートとの合成効果がさらに高くなっている。
各図に示すように、第1係合リブ4と同様に、第2係合リブ5の第2ウェブ部50、乗り越え傾斜部51、押圧傾斜部52の各部の接合部となる角も、全て曲面加工され折り曲げられ、丸面角となっている。
ここで、本発明に係るデッキプレートでは、フランジ部の一部である乗り越え傾斜部51は、傾斜しておらず水平となっていてもよい。但し、デッキプレート1のように、フランジ部の折り返し部である押圧傾斜部52を設けた方が好ましい。短手方向にずれること防止することができるからである。
また、第1係合リブ4の第1ウェブ部40と、その折り返し部である係合傾斜部43の傾斜が始まる折り返しの点との水平距離は、第2係合リブ5の第2ウェブ部50の外面と、その折り返し部である押圧傾斜部52の傾斜が始まる折り返し点の外面との水平距離と略等しくなっている。このため、係合傾斜部43や押圧傾斜部52の傾斜角度の加工精度に多少の誤差があったとしても、第1係合リブ4内に、第2係合リブ5がピッタリと嵌まり込んで係合して第1ウェブ部40と、第2ウェブ部50とが面接触で当接するため、コンクリート打設時のノロ漏れを確実に防止することができる。
<実施形態に係るデッキプレートの製造方法>
次に、本発明の実施形態に係るデッキプレートの製造方法を説明する。前述のデッキプレート1を製造する場合を例示して説明する。なお、本実施形態に係るデッキプレートの製造方法が、従来のデッキプレートの製造方法と相違する点は、山形リブ23のエンドクローズ加工をする点だけなので、その点を中心に説明し、他の工程の説明は省略する。
本実施形態に係るデッキプレートの製造方法では、従来の製造方法と同様に、0.8mm〜1.6mm程度の薄鋼板からロール成形により折り曲げ加工して、補強リブ3、第1係合リブ4、第2係合リブ5などを形成する折曲工程を行う。
そして、本工程では、同時に係合リブ(第1係合リブ4及び第2係合リブ5)にエンボス45,エンボス53、及びスラブ支持部2に座屈防止用リブである山形リブ23を形成する座屈防止リブ形成工程を行う。勿論、この座屈防止リブ形成工程は、折曲工程の前後に別工程とすることも可能である。
次に、本実施形態に係るデッキプレートの製造方法では、デッキプレートを平面視で長方形状の所定の長さに切断する切断工程を行う。
本工程では、油圧のプレス動作で上下動する切断刃でデッキプレートを切断する。このとき、切断のプレス動作と同時に、油圧で上下動する切断刃が装着されたブロックに取り付けた治具により、山形リブ23の両端部付近を押圧して前述の閉塞部24を形成する(図2、図4等参照)。
このため、打設時に長手方向の端部からコンクリートが漏れ出すのを防ぐことができるデッキプレート1を製造することができる。また、従来のフラットデッキの場合のエンドクローズ加工と相違して、エンドクローズ加工のためのプレス動作が必要なくなり、デッキプレートの製造時間を短縮して製造コストを低減することができる。
その上、前述のように、閉塞部24を形成する位置は、山形リブ23の両端部の端から水平距離で20mm〜30mmの離れた位置である(図4参照)。このため、プレス加工による材長変化を鋼材の展性により山形リブ23部分で吸収することができ、幅方向に広がることなく山形リブ23を閉塞することができる。よって、端部を押し潰す場合と相違して、長手方向の端部に反りが発生することを防止することができる。また、掛かり代が少なすぎて閉塞部24でコンクリートが漏れることを防げなくなることもない。
閉塞部24を端から水平距離で20mm〜30mmの離れた位置としたのは、デッキプレート1のH形鋼Hへの掛かり代が一般的に50mm程度必要であり、閉塞可能なそれ以内の距離で、プレス加工で形成される閉塞部24の斜面がデッキプレート1の端に掛からない距離としたからである。
<実施形態に係るデッキプレートの作用効果>
以上説明した本発明の実施形態に係るデッキプレート1及びその製造方法によれば、従来の小口塞ぎ部材のようなコンクリートが漏れ出すのを防ぐための別部材を取り付けることなく、打設時にデッキプレートの長手方向の端部からコンクリートが漏れ出すのを防ぐことができる。このため、デッキプレート1の材料コスト及びデッキプレートの施工コストを低減することができる。
また、デッキプレート1によれば、座屈防止リブである山形リブ23の押し潰しと、デッキプレート1の切断が一度のプレス作業で行えることとなり、デッキプレート1の製造コストを低減することができる。
それに加え、デッキプレート1の閉塞部24は、山形リブ23が端部ではなく、端から離間した位置において押し潰されて形成されているので、プレス加工により鋼材の材端部分の長さが幅方向に広がることを防いで山形リブ23の端部を押し潰すことができる。このため、デッキプレート1の長手方向の端部に反りが発生することを防止することができる。
また、本発明の実施形態に係るデッキプレート1によれば、デッキプレート1同士の連結がデッキプレート1を持ち上げることなく水平にスライドさせるだけで容易に行える。このため、デッキプレート1同士を溶接やカシメなどの固定する作業が不要となる。
そして、デッキプレート1によれば、係合傾斜部43の斜面と押圧傾斜部52の斜面とが、同一方向に略同角度で傾斜するように形成されている。このため、係合させるデッキプレート1同士が互いに押圧される結果となり、コンクリート打設時のノロ漏れによりセメント成分が硬化してデッキプレートの下面に剥離困難な汚れが付着してしまうことを防止することができる。
それに加え、デッキプレート1によれば、スラブ支持部2の平板面に断面台形状の山形リブ23が二本ずつ形成されているので、スラブ支持部2の曲げ剛性が向上する。よって、デッキプレート上に打設されたコンクリートの強度が発現するまでの施工時の型枠としてのデッキプレートの強度計算において、デッキプレートの長手方向に直交する鉛直断面の全断面積が有効として算定することができる。このため、結果的に、必要強度に比してデッキプレートの厚さを薄くすることができ、輸送費を含めデッキプレートの設置費用を低減することができる。
さらに、デッキプレート1には、エンボス45とエンボス53が形成されているので、デッキプレート1とその内側に打設されたコンクリートとが両者の界面でずれることを防止することができる。
以上、本発明の実施形態に係るデッキプレート及びその製造方法について詳細に説明したが、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎない。よって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
特に、デッキプレートをH形鋼などの形鋼間に架け渡す場合を例示して説明したが、デッキプレートを基礎等の木製型枠などの型枠間に架け渡してもよいことは云うまでもない。また、山形リブの両端部が閉塞されてものを例示したが、外壁に面するスラブなど、一端が閉塞されていればよく、必ずしも両端部が閉塞されている必要はない。
1:デッキプレート
2:スラブ支持部
21:第1スラブ支持部
22:第2スラブ支持部
23:山形リブ(座屈防止リブ)
24:閉塞部
3:補強リブ
30:立上部
31:補強部
4:第1係合リブ
40:第1ウェブ部
41:立上傾斜部
42:第1フランジ部
43:係合傾斜部(折り返し部)
44:案内傾斜部
45:エンボス
5:第2係合リブ
50:第2ウェブ部
51:乗り超え傾斜部
52:押圧傾斜部(折り返し部)
53:エンボス
H:H形鋼(形鋼)

Claims (5)

  1. 鋼板から折り曲げられて平面視で長方形状に成形されたコンクリートスラブ用のデッキプレートであって、
    コンクリートスラブの下面を支持する長方形平板状のスラブ支持部が備えられ、
    このスラブ支持部には、長手方向に沿って座屈防止のための座屈防止リブが形成され、
    この座屈防止リブは、長手方向の端部が端から離間した所定位置において押し潰されて、前記座屈防止リブの下端と前記スラブ支持部の他の部位の下端とが同一平面上に位置すること
    を特徴とするデッキプレート。
  2. 前記座屈防止リブは、長手方向の端部がデッキプレートの端部切断時に同時に押し潰されていること
    を特徴とする請求項1に記載のデッキプレート。
  3. 前記座屈防止リブは、長手方向の端部が端から20mm〜30mmの位置で押し潰されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のデッキプレート。
  4. 前記スラブ支持部の長手両側の縁に沿って左右一対の係合リブが形成され、
    これらの係合リブには、前記スラブ支持部の面外方向に立ち上がる平板状のウェブ部と、このウェブ部の先端から面外の一方向に張り出すフランジ部と、がそれぞれ設けられ、
    前記フランジ部の各フランジ部は、各ウェブ部に対して同一方向に張り出しているとともに、面外方向に傾斜して短手方向にずれること防止する折り返し部が形成されていること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のデッキプレート。
  5. コンクリートスラブの下面を支持する長方形平板状のスラブ支持部を備え、そのスラブ支持部に長手方向に沿って座屈防止のための座屈防止リブが形成されているデッキプレートを製造するデッキプレートの製造方法であって、
    前記スラブ支持部を折曲加工して前記座屈防止リブを形成する座屈防止リブ形成工程と、
    この座屈防止リブ形成工程後に、デッキプレートを所定の長さに切断する切断工程と、を有し、
    この切断工程では、切断と同時にデッキプレートを切断する切断刃と一緒に可動する治具により前記座屈防止リブの長手方向の端部を押し潰して閉塞すること
    を特徴とするデッキプレートの製造方法。
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