JP2019116606A - 熱膨張性耐火断熱塗料およびこれを用いたケーブル用耐火断熱シート - Google Patents

熱膨張性耐火断熱塗料およびこれを用いたケーブル用耐火断熱シート Download PDF

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Abstract

【課題】熱膨張性耐火断熱塗料およびこれを用いたケーブル用耐火断熱シートを提供する。【解決手段】樹脂バインダー、無機充填材、熱膨張性黒鉛、リン系化合物と多価アルコールとメラミンの混合物、銅酸化物、多価アルコール、熱膨張性マイクロスフェアーを含有することを特徴とする熱膨張性耐火断熱塗料。さらに、熱膨張性亜リン酸アルミを含有する前記熱膨張性耐火断熱塗料。また、熱膨張性耐火断熱塗料を基材シートの片面または両面に備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、熱膨張性耐火断熱塗料およびこれを用いたケーブル用耐火断熱シートに関するものである。
防火対象物等における消火設備、警報設備、避難設備等の消防用設備に使用される消防用ケーブルは、小勢力回路用耐熱ケーブルと耐火ケーブルとに大別される。小勢力回路用耐熱ケーブルは、被災時に一定時間消火設備と避難誘導設備等を作動させるための耐熱性を有する60V以下の弱電回路用のケーブルである。耐火ケーブルは一般的に、通常時の電力供給及び火災時において消火設備と避難誘導設備等を一定時間作動させるためのケーブルで、使用電圧が600V以下の電路に使用される600V対応の機器電源用の低圧ケーブルと、使用電圧が600Vを超える6600V対応の非常用電源幹線に使用される高圧ケーブルと、絶縁物保護被覆を構成する材料にハロゲンを含まない高難燃ノンハロゲン耐火ケーブルがある。特に耐火ケーブルの中でも高圧耐火ケーブルの構造は、従来導体上に耐火層、絶縁体層、半導電層、金属遮蔽層、押さえテープ、外部シース層から構成されている。このような耐火ケーブルにおいて、特に優れた性能を有するものとして様々な構造のものが開発されている。
例えば、特許文献1には従来の高圧耐火ケーブルの構造にセラミック繊維及びセルロースを含むテープで、その外側がアルミテープで構成されたものと、両面がポリエチレンフィルムで構成されたセラミック系テープが開示されている。
また、特許文献2には、従来の高圧耐火ケーブルの構造のコア上にマイカ鱗片とセルロースパルプとの混抄層と補強層からなる断熱層と熱発泡性防火層で構成されたものが開示されている。
さらには、特許文献3には無機物の不燃性シートへ発泡性防火塗料が塗布されたものが開示されている。
特許第3148079号公報 特許第3287868号公報 実公平1−26004号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2、特許文献3に開示されている構造では、ケーブル外部層が火炎に曝された場合に熱膨張層の脱落飛散防止、熱伝導の低減、吸熱による内部構造への溶融回避や火炎の裏面への侵入防止に対して十分な構造とはいえない。
そこで、本発明はケーブル外層が火炎に曝された場合、初期厚みが0.5mmから1mmであっても、火災時の熱源に触れると厚みで40倍から60倍、体積で50倍から80倍に膨張することにより、耐火断熱効果と熱伝導の低減、吸熱効果による内部構造物への溶融回避、火炎の裏面への侵入を防止する形状保持性に優れた強固な膨張層を形成する、薄膜の熱膨張性耐火断熱塗料を用いたケーブル用耐火断熱シートを提供することを目的とする。
本発明は、樹脂バインダー、無機充填材、熱膨張性黒鉛、リン系化合物と多価アルコールとメラミンの混合物、銅酸化物、多価アルコール、熱膨張性マイクロスフェアーを含有することを特徴とする熱膨張性耐火断熱塗料を提供するものである。
また本発明は、熱膨張性亜リン酸アルミを含有する前記熱膨張性耐火断熱塗料を提供するものである。
さらに本発明は、前記熱膨張性耐火断熱塗料を基材シートの片面または両面に備えるケーブル用耐火断熱シートを提供するものである。
本発明の熱膨張性耐火断熱塗料およびこれを用いたケーブル用耐火断熱シートは、従来の耐火組成物、断熱組成物、発泡性防火塗料と比較して著しく耐火断熱と熱伝導の低減、吸熱による内部構造物の溶融回避、火炎の裏面への侵入防止等の効果に優れているので、従来一般的に耐火組成物として使用されているマイカテープの未使用化及び使用回数の削減が可能となり生産の効率化が図れる。
本発明の熱膨張性耐火断熱塗料を基材シートの片面へ塗布一体化した断面図である。 本発明の熱膨張性耐火断熱塗料を基材シートの両面へ塗布一体化した断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図1及び図2を用いて説明する。本発明のケーブル用耐火断熱シートは熱膨張性耐火断熱塗料1を基材シート2の片面または両面に備えるケーブル用耐火断熱シートである。
熱膨張性耐火断熱塗料1は、火災による加熱時に膨張することで耐火性能、断熱性能、熱伝導の低減性能、吸熱性能、火炎のシート裏面への侵入を防止する形状保持性等に優れた強固な膨張層を形成する熱膨張性耐火断熱塗料である。
基材シート2は熱膨張性耐火断熱塗料1を担持する強度があり柔軟で薄膜のシート状成型物である。
本発明に用いる熱膨張性耐火断熱塗料1を構成する成分について説明する。まずは、樹脂バインダーについて説明する。樹脂バインダーは特に限定されないが、例えばウレタン、アルキド、アクリル、シリコーン、エチレン酢酸ビニル、ポバール、エポキシ、フェノール等の樹脂バインダーが挙げられる。樹脂バインダーは、熱膨張性耐火断熱塗料を基材シート2へ固着出来るもので、柔軟性を有する樹脂バインダーであれば良い。その中でも柔軟性の高いウレタン、シリコーンが好ましい。
次に、無機充填材について説明する。無機充填材は特に限定されないが、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、アルミナ、珪藻土、中空ガラスビーズ、シラスバルーン、フライアッシュバルーン、パーライト、酸化亜鉛、酸化チタン等が挙げられる。これらは、熱膨張層の形状を保持するもので1種類または、2種類以上を使用しても良い。
次に、熱膨張性黒鉛について説明する。熱膨張性黒鉛は従来公知の物質であり火災による加熱により体積比で50倍〜350倍に膨張し耐火断熱層を形成する。熱膨張性黒鉛は鱗片状グラファイト構造の層間に硫酸、硝酸、過酸化水素、ニクロム酸等を含有した炭素の層間化合物で、それをさらにアンモニア、脂肪族低級アミン等で中和処理したものでる。
熱膨張性黒鉛の粒度は30〜100メッシュである。100メッシュ以上だと熱膨張倍率が小さくなり十分な耐火断熱層を形成できない。また、30メッシュ以下だと耐火断熱層の形成には良いが、塗料化するときの分散性と基材シートへの固着が悪くなり、シートの柔軟性が失われる。
また、熱膨張性黒鉛の膨張開始温度は低温領域で膨張する180℃〜230℃のものが好ましい。膨張倍率は体積比で50倍〜350倍のものである。好ましくは、体積比で150倍〜350倍である。
また、熱膨張性黒鉛の配合量は、樹脂バインダーの固形分100重量部に対して100重量部〜400重量部である。100重量部未満では耐火断熱の効果が十分ではなく、400重量部以上だと効果は増すが、膨張層が脱落飛散しやすくなり耐火断熱効果が得られない場合がある。好ましくは、150重量部〜350重量部である。
次に、リン系化合物と多価アルコールとメラミン系化合物との混合物について説明する。リン系化合物は赤リン、トリエチルフォスフェート、トリメチルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、トリキシレニルフォスフェート、クレジルフェニルホスフェート、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム、ポリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、特にポリリン酸アンモニウムの使用が好ましい。多価アルコールはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、セルロース、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられが、特にペンタエリスリトールの使用が好ましい。メラミン系化合物はメラミン、メラミンシアヌラート、メチロール化メラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ピロリン酸メラミン、オルトリン酸メラミン等が挙げられるが、特にメラミンの使用が好ましい。
さらに、リン系化合物に代えてまたはリン系化合物と併用してホウ素化合物用いることが出来る。ホウ素化合物はホウ酸、ホウ酸亜鉛、ホウ酸ナトリウム、トリメチルボレート、トリブチルボレートなどが挙げられる。
また、特にポリリン酸アンモニウムとペンタエリスリトールとメラミンの混合物は、火炎による加熱状況下でポリリン酸アンモニウムとペンタエリスリトールが反応し、火炎による輻射熱を遮断する炭化層を形成するとともに、脱水吸熱効果を発揮する。また、ポリリン酸アンモニウムはリン酸ガラス質となることで熱膨張層の脱落飛散を防止するバインダー効果を発揮する。メラミンは熱分解により不活性窒素ガスを発生させ、熱伝導を遅らせる効果を発揮する。
ポリリン酸アンモニウムとペンタエリスリトールとメラミンとの混合物は市販されておりこれを使用することができる。配合は100重量部〜400重量部である。100重量部未満では、炭化層の形成が十分ではなく火炎による輻射熱を阻止出来ない。400重量部以上だとバインダー樹脂と混錬する際に分散性が悪くなり、均一な塗膜が得られず塗膜の物性が低下する。好ましくは150重量部〜350重量部である。
次に、銅酸化物と多価アルコールについて説明する。銅酸化物は、火炎による加熱状況下で銅酸化物が触媒となり多価アルコールの分解を促進し、脱水反応による吸熱効果が可逆的に継続されるので、従来一般的に脱水吸熱効果を目的に多量に使用されていた不可逆的な水酸化アミ、水酸化マグネシウムなどの金属水和物を使用しなくても、これらの代わりに少量の銅酸化物と多価アルコールを使用することで、継続的な吸熱効果をもつ連続生産に適した薄膜の長尺化シートを得ることが出来る。
銅酸化物としては酸化第一銅、酸化第二銅が挙げられるが、酸化度の高い酸化第二銅が好ましい。配合量は、20〜100重量部である。20重量部未満だと多価アルコールの分解を促進する効果は十分ではなくまた、100重量部を超えても触媒効果が増すことはない。好ましくは20〜80重量部である。
また、多価アルコールはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、セルロース、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられるが、酸化第二銅との分解反応性の良いグリセリンが好ましく純度99%以上の精製品がより好ましい。配合量は30〜200重量部である。30重量部未満では十分な脱水吸熱効果が発揮されない。200重量部以上だとシート化した時に塗料にタック感が残りブロッキングの原因となる。好ましくは、30〜150重量部である。
次に、熱膨張性マイクロスフェアーについて説明する。熱膨張性マイクロスフェアーは比較的低温短時間の加熱により体積比で50〜100倍に膨張する平均粒径5〜50μmの熱可塑性樹脂の外殻を持ち、内部に膨張剤である低沸点炭化水素を内包した熱膨張性カプセルである。外殻の熱可塑性樹脂は、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどの共重合体からなる熱可塑性樹脂で、内部に内包されている膨張剤はイソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの低沸点炭化水素である。
熱膨張性マイクロスフェアーは、外殻樹脂が軟化点以上に加熱されると、外殻が軟化を始め、同時に内包されている低沸点炭化水素がガス化されることで内圧が上がり膨張する。さらに加熱されると熱膨張性マイクロスフェアーは消失するが、加熱膨張した熱膨張性黒鉛の膨張層の内部で加熱消失した熱膨張性マイクロスフェアーは多孔質の空隙を形成し、この多孔質の空隙により熱伝導を低減することが出来る。
また、熱膨張性マイクロスフェアーの膨張は、厚み方向だけてなく平面方向へも均一に膨張するので、シート状成型物の裏面への火炎の侵入を防止することができる。また、シート間に多少の隙間が生じた場合にも、平面方向への膨張により隙間を閉ざすことが出来るので、隙間からの火炎の侵入を防止することができる。
熱膨張性マイクロスフェアーの平均粒子径は10〜50μmが好ましく、より好ましくは20〜30μmである。平均粒子径が小さいと膨張度が小さくなり、膨張層内で加熱消失された後の効果として残された多孔質の空隙による熱伝導の低減効果が十分得られない。平均粒子径が50μmより大きくなると膨張度が大きくなり加熱消失後の多孔質の空隙が大きくなる利点はあるが、火炎との接触面で外殻樹脂が他の成分を巻き込んだ溶融ドロッピングが多くなる。また、最大膨張温度は190〜250℃のものが好ましい。配合量は20〜100重量部である。20重量部未満では、多孔質の空隙による熱伝導の低減効果が十分得られない。100重量部を超えると火炎との接触面で外殻樹脂が他の成分を巻き込んだ溶融ドロッピングが多くなる。好ましくは20〜80重量部である。
本発明の熱膨張性耐火断熱塗料は熱膨張性亜リン酸アルミを含有することが好ましい。熱膨張性亜リン酸アルミは緻密で強固な多孔質膨張層を形成し、熱膨張層の形状を保持することが出来る。
熱膨張性亜リン酸アルミは、熱膨張性黒鉛や熱膨張性マイクロスフェアーが200℃前後の低温領域で膨張する高膨張体であるのに対し、熱膨張性亜リン酸アルミは350℃から480℃の高温領域で緻密で強固な多孔質膨張層を形成するものである。熱膨張性黒鉛や熱膨張性マイクロスフェアーと熱膨張性亜リン酸アルミを含有することで、低温領域から高温領域を補うことが出来また、粗になりがちな高膨張体と緻密で強固な多孔質膨張層を併せ持った形状保持性に優れた膨張層を形成することが出来る。
熱膨張性亜リン酸アルミの平均粒径は20μmから50μmが好ましく、それ以上のものでは樹脂と混錬する際の分散性が悪くなり塗膜の物性低下が避けられない。配合量は20重量部から300重量部である。20重量部未満では多孔質で緻密な膨張層を形成するには十分ではなく、熱膨張層の形状を保持することが出来ない。200重量部以上だと熱膨張黒鉛、熱膨張性マイクロスフェアーなどの高膨張体の膨張に制限を与え好ましくない。
次に、熱膨張性耐火断熱塗料を担持する基材シート2について説明する。基材シート2は片面または、両面に熱膨張性耐火断熱塗料を担持するシートで、例えばガラスクロス、不織布、織布、樹脂フィルム、セラミックペーパー等が挙げられる。厚みが0.02mm〜1mmの長尺シートで強度と柔軟性があれば特に限定されないが強度、柔軟性、耐熱性、絶縁性に優れるガラスクロスが好ましく、さらには塗料を塗布する場合脱泡しやすい平織りガラスクロスがより好ましい。
本発明における、熱膨張性耐火断熱塗料を用いたケーブル用耐火断熱シートは、特に溶剤系または水系の塗料として限定されないが、熱膨張性耐火断熱塗料としてB型粘度計粘度で2000mPa・s〜6000mPa・sに調整した熱膨張性耐火断熱塗料1をナイコーター、コンマコーター、ロールコーター、グラビアコーター、ディッピング等の公知の塗布手段により、基材シート2の片面または両面に塗布一体化させて製造する。さらに、塗布一体化したものを公知のスリット機械で所望の幅に長尺化スリットして製造する。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
(実施例1、実施例2、比較例1〜比較例4)
下記表1に示す熱膨張性耐火断熱塗料組成物をバーコーターにて厚み0.17mm、質量203g/mの平織りガラスクロスの片面に塗布固着させ塗工厚み0.5mm総厚み0.67mm横150mm縦150mmのシートを得た。
さらに、実施例1と同一の熱膨張性耐火断熱塗料組成物をバーコーターにて厚み0.17mm、質量203g/mの平織りガラスクロスの片面に塗布固着させ塗工厚み0.5mm総厚み0.67mm幅50mm長さ900mmのテープ状に作成し、これを現行ケーブル製品600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシース600V−CV22SQ3心の外層シースの下に使用されているポリエステル不織布の代わりに巻き回してケーブルを得た。
(比較例5)
600V架橋ポリエチレン絶縁ビニルシース600V−CV22SQ3心の外層シースの下に使用されているポリエステル不織布の代わりに厚み0.17mm、質量203g/m幅50mm長さ900mmのテープ状の平織りガラスクロスを巻き回してケーブルを得た。
前記方法で得たシートを用いて加熱試験を実施し、最高温度、平均温度、厚み膨張倍率、平面膨張倍率、体積膨張倍率、耐火性、断熱性、熱膨張層の形状保持性を評価し、得られた評価結果を表1に示した。また、電気炉によるケーブル加熱試験を実施し、荷重負荷による絶縁層の変形、導体どうしの接触、クラフト紙介在の燃焼、導体の変色の状態を評価し得られた結果を評価結果の項目に示した。
(耐火断熱性評価方法)
実施例1、実施例2、比較例1〜比較例4の耐火断熱性評価方法。評価用シートを水平に固定する器具を作成し、UL94−5V平版試験片での試験方法に準じ、下方からバーナー20度傾斜125mm炎、バーナーの下部に脱脂綿を縦横50mmに配して、評価用シートの熱膨張性耐火断熱塗料面中央部に接炎した。バーナーの火炎温度をK型熱電対で測定し、接炎温度が1000℃〜1050℃の範囲に保てるようバーナーの空気孔と燃料の供給量を調節し30分間加熱した。評価用シートの裏面中央部にK型熱電対を2個設置し温度を測定した。加熱開始から5分までを1分間隔5分以降から加熱終了30分までを5分間隔で合計10回評価用シートの裏面中央部の温度を測定した。
実施例3比較例5のケーブル耐火断熱性評価方法。実施例3で得たケーブルと比較例5で得たケーブルを、平成9年消防庁告示第10号耐火電線の基準で規定された加熱曲線と荷重負荷に準じ電気炉内に設置した。
(耐火性評価基準)
実施例1、実施例2、比較例1〜比較例4でシートの燃焼と滴下物による脱脂綿の燃焼のないものを○、シートの燃焼はあるが滴下物による脱脂綿の燃焼のないものを△、シートの燃焼と滴下物による脱脂綿の燃焼があるものを×とした。
(断熱性評価基準)
実施例1、実施例2、比較例1〜比較例4のシートで加熱開始から加熱終了30分までの合計10回温度を測定、測定温度は設置したK型熱電対2個の測定温度の平均とした。ケーブルの短絡時の許容電流が日本電線工業会JCS0168−1より短絡時の導体許容温度が架橋ポリエチレンで230℃であることから、最高温度が200℃以下のものを○、200℃を超え230℃以下を△、230℃を超えるものを×とした。尚、平均温度は合計10回の温度測定の平均である。
(膨張層の形状保持評価基準)
実施例1、実施例2、比較例1〜比較例4のシートの目視確認により膨張層からの脱落飛散がほとんどなく指触で膨張層が崩れないものを○、脱落飛散は多少みられるが指触で膨張層が崩れないものを△、脱落飛散があり指触で膨張層が崩れるものを×とした。
(ケーブル電気炉評価基準)
実施例3で得たケーブルと比較例5で得たケーブルを平成9年消防庁告示第10号耐火電線の基準で規定された加熱曲線と荷重負荷に準じた評価終了後に、電気炉内から取り出し目視確認により荷重負荷による絶縁層の変形、溶融及び3心どうしの溶融接着、導体の接触、クラフト紙介在の燃焼、導体の変色のほとんどないものを○、あるものを×とした。
以下は、評価に使用した熱膨張性耐火断熱塗料組成物と機器についてのものである。
オレスターQ203:ポリウレタン樹脂(三井化学社製)
EXP50SL:熱膨張性黒鉛(富士黒鉛工業社製)
タイエンE:ポリリン酸アンモニウムとペンタエリスリトールとメラミンの混合物(太平化学産業社製)
APA−100:熱膨張性亜リン酸アルミ(太平化学産業社製)
CuO:酸化第二銅(日興リカ社製)
FN−180D:熱膨張性マイクロスフェアー(松本油脂製薬社製)
精製グリセリン:(新日本理化社製)
BF200:炭酸カルシウム(備北粉化工業社製)
平織りガラスクロス:H201F107(ユニチカ社製)
K型熱電対:TM−902C(Lutron社製)
K型熱電対:TM−902C(Aideaz社製)
バーナー:パワートーチRZ−832 16mm火口炎(新富士バーナー社製)
バーナー燃料:RZ860液化プロパン、液化ブタン(新富士バーナー社製)
シックネスゲージ:ZLSY(Enhong社製)
(評価結果)
実施例1は耐火性、断熱性、熱膨張層の形状保持のいずれにおいても良好であった。最高温度167℃、平均温度160℃、各膨張倍率も良好であった。特に断熱性に優れた効果が確認された。
実施例2は耐火性、断熱性は良好であるが、熱膨張層の形状保持において熱膨張性亜リン酸アルミの未配合による影響で多少膨張層からの飛散がみられたが、指触で膨張層は崩れることはなく良好であることが確認された。
比較例1は、耐火性は良好であるが、最高温度が200℃をわずかに超え平均温度も高めであった。また、膨張層からの飛散と膨張層の形状保持力が不足しており不合格である。
比較例2は、耐火性と各膨張倍率は良好であるが膨張倍率が高すぎることで膨張層内の空隙が粗になり最高温度が200℃を超えた。また、飛散があり膨張層の形状保持も不足しており不合格である。
比較例3は、耐火性は良好であるが、精製グリセリンが配合されておらず最高温度が200℃を超え平均温度も高めで若干飛散もみられたが、合格のレベルには達していた。
比較例4は、耐火性は良好であるが、熱膨張性マイクロスフェアーが配合されていないため、膨張層内で多孔質の空隙が形成されず、断熱性の評価基準を満たすことが出来ず、平均温度も高温であった。また、各膨張倍率も低く不合格である。
実施例3のケーブル電気炉評価結果は、架橋ポリエチレン絶縁の3心ともに、絶縁層の変形、溶融及び3心どうしの溶融接着、導体の接触もなかった。また、内部のクラフト紙介在の燃焼についても、表面部分に若干薄い焦げ目が見られたが、裏面部分には焦げ目はまったく見られなかった。3心の導体部分の変色は見られず、荷重負荷による影響もなく効果が良好であることが確認され、評価は○である。
比較例5のケーブル電気炉評価結果は、架橋ポリエチレン絶縁の3心ともに、大きくはないものの絶縁層の変形が見られ溶融による3心どうしの溶融接着が見られた。導体の接触はなかったが、内部のクラフト紙介在は炭化しており形状をとどめなかった。また、3心の導体部分の変色が見られ、1心は銀色残りの2心は桃色に変色しており良好な結果は得られず、評価は×である。
実施例1の熱膨張性耐火断熱塗料組成物を用いた耐火断熱シートは、耐火性、断熱性、膨張層の形状保持性に優れており、特に断熱性に優れた性能を発揮するものである。また実施例1と同じ熱膨張性耐火断熱塗料組成物を用いた耐火断熱シートを使用した実施例3のケーブルにおいても、優れた性能を発揮するものであることが確認できた。
尚、本発明の熱膨張性耐火断熱塗料は、優れた耐火断熱性能があるので、ケーブル用途以外にも防火扉への使用や建築物、建材関連等への使用の可能性がある。
Figure 2019116606
本発明の熱膨張性耐火断熱塗料は、優れた耐火断熱性能があるのでケーブル用途以外にも建築関連等への幅広い用途に提供出来るものである。
1 熱膨張性耐火断熱塗料
2 基材シート
本発明は、樹脂バインダー、無機充填材、熱膨張性黒鉛、リン系化合物と多価アルコールとメラミンの混合物、樹脂バインダーの固形分100重量部に対して配合量が20〜100重量部の銅酸化物、グリセリン、熱膨張性マイクロスフェアーを含有することを特徴とする熱膨張性耐火断熱塗料を提供するものである。
次に、銅酸化物とグリセリンについて説明する。銅酸化物は、火炎による加熱状況下で銅酸化物が触媒となりグリセリンの分解を促進する、いわゆるレドックス反応が繰り返されることにより、脱水反応による吸熱効果が可逆的に継続されるので、従来一般的に脱水吸熱効果を目的に多量に使用されていた不可逆的な水酸化アミ、水酸化マグネシウムなどの金属水和物を使用しなくても、これらの代わりに少量の銅酸化物とグリセリンを使用することで、継続的な吸熱効果をもつ連続生産に適した薄膜の長尺化シートを得ることが出来る。
銅酸化物としては酸化第一銅、酸化第二銅が挙げられるが、酸化度の高い酸化第二銅が好ましい。配合量は、20〜100重量部である。20重量部未満だとグリセリンの分解を促進する効果は十分ではなくまた、100重量部を超えても触媒効果が増すことはない。好ましくは20〜80重量部である。
また、グリセリンのほかにはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、セルロースペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられるが、酸化第二銅との分解反応性の良いグリセリンが好ましく純度99%以上の精製品がより好ましい。配合量は30〜200重量部である。30重量部未満では十分な脱水吸熱効果が発揮されない。200重量部以上だとシート化した時に塗料にタック感が残りブロッキングの原因とる。好ましくは、30〜150重量部である。

Claims (3)

  1. 樹脂バインダー、無機充填材、熱膨張性黒鉛、リン系化合物と多価アルコールとメラミンの混合物、銅酸化物、多価アルコール、熱膨張性マイクロスフェアーを含有することを特徴とする熱膨張性耐火断熱塗料。
  2. さらに、熱膨張性亜リン酸アルミを含有する請求項1記載の熱膨張性耐火断熱塗料。
  3. 請求項1または請求項2に記載の熱膨張性耐火断熱塗料を基材シートの片面または両面に備えるケーブル用耐火断熱シート。
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