JP2019115495A - 化粧品の製造方法 - Google Patents

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喜輝 鹿又
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【課題】本発明は印刷技術を用いて化粧料を形成する化粧品で、化粧料の塗布量を増加しても均一に印刷することが可能であり、しかも化粧品を効率良く製造することができる新規な方法を提案する。【解決手段】孔版印刷技術を用いて、基材10上に印刷した化粧料を含む化粧品を製造する方法であって、孔版として、化粧料の形状に対応した開孔21が形成されているメタルマスク20を用い、スキージ31、32により前記開孔に化粧料の原料CMを充填して、基材10上に前記化粧料を印刷する印刷工程を少なくとも含む、ことを特徴とするものである。【選択図】図1

Description

本発明は、シート状の基材上に化粧料が薄く担持されている薄手の化粧品の製造方法に関する。
近年、PETなどの樹脂フィルムをシート状の基材とし、この基材の上に化粧料を薄く配置してある薄手の化粧品が提供されるようになっている。この種の化粧品は、当初、カード状の試供品として製造されてユーザに提供されるものであったが、薄くて携帯性に富むことから使い切りタイプの商品(カード型化粧品)としても提供されるようになっている。
そして、上記のような化粧料を薄く形成した化粧品を製造するのにスクリーン印刷の技術が利用することができる(例えば、特許文献1)。
特開2002−58528号公報
スクリーン印刷工程で化粧料を製造する場合、メッシュが設けてあるスクリーンを用いる。化粧料はスクリーンを介して、基材上に印刷される。形成する化粧料の厚さにもよるが、例えば2〜4回程度の印刷工程で要求された仕様の化粧料を印刷により得ることができる。
しかしながら、スクリーン印刷の工程は次のように実行される。例えば右から左に移動するドクターブレードでスクリーン版のメッシュに被印刷物(化粧料)を均一に充填し、その後スクリーン上を擦る様にして左から右にゴム製のスキージを押圧しながら移動させる事で化粧料を基材上に印刷する。ここでは、スキージは左から右へ移動したときにだけ基材上に化粧料が印刷される。スキージが右端に至ると、スキージがリフトアップされて左端に戻るとともに、ドクターブレードが化粧料を再度スクリーン版のメッシュに充填する。このように、スクリーン印刷ではスキージは左右方向で往復移動するものの、実際の印刷動作は左から右へ移動の時だけとなっている。
上記のようにスクリーン印刷は、往復移動するスキージが往路移動するときのみ印刷するので、化粧品の製造工程としてみたときに製造効率が悪いものとなっている。また、スクリーン版はメッシュの網目を介して被印刷物を基材に塗布する事から、メッシュが化粧料の表面状態および印刷面端部に悪影響を及ぼす場合があり、この場合には歩留まり率も低下することになる。
さらに、スクリーン印刷においては版と基材とは密着しておらず、印刷工程でスキージが押圧されながら走行しスクリーン版が基材側に撓る(しなる)事で、版と基材が密着し被印刷物が印刷される。通常、スクリーン版は金属枠にメッシュを接合し、その内側を印刷パターンに合わせて乳剤(樹脂)でメッシュを目止しており、乳剤で目止されていない部分(メッシュ部分)が印刷される部分となる。印刷面の中央部と外縁部とで撓りが異なり、印刷面の中央部に比べてエッジ部分に化粧料が多く塗布されるので化粧料の厚みにムラが生じる場合があった。
特に、基材上に多めに化粧料を塗布したいという場合に、スクリーン版の厚みを増すと、厚みにムラのある化粧料が形成されると共に、エッジ部の化粧料の抜けが悪く周縁部がギザギザとなって、表面や外形の乱れが顕著な化粧料となった。このようなものは商品とすることができない。
よって、本発明の目的は、印刷技術を用いて化粧料を形成する化粧品で、化粧料の塗布量を増加しても均一に印刷することが可能であり、しかも化粧品を効率良く製造することができる新規な方法を提案することにある。
上記目的は、孔版印刷技術を用いて、基材上に印刷した化粧料を含む化粧品を製造する方法であって、孔版として、化粧料の形状に対応した開孔が形成されているメタルマスクを用い、スキージにより前記開孔に化粧料の原料を充填して、基材上に前記化粧料を印刷する印刷工程を少なくとも含む、ことを特徴とする化粧品の製造方法により、達成することができる。
往路用のスキージと復路用のスキージとを用いて、前記印刷工程を実行することができる。
前記印刷工程後、さらに乾燥工程を含んでもよい。
前記スキージは金属とするのが好ましい。
本発明に係る製造方法によると、従来のスクリーン印刷技術をベースとして、簡易な変更を加えるだけで、化粧料の塗布量を増加しても均一に印刷することが可能であり、しかも化粧品を効率良く製造することができる。
なお、従来において化粧料の形成に際して採用されていたスクリーン印刷は、孔版印刷技術の一種である。孔版印刷は、版自体に開孔を設け、この開孔を通過するように被印刷物質(一般的には、インク)を基材(一般的には、紙などのシート材)へ擦り付けて、印刷物を得るものである。ここで、スクリーン印刷は、メッシュが設けてあるスクリーンを、前記孔版として用いる印刷手法である。メッシュ目の不要領域を乳剤によって目止め(目塞ぎ)をして、メッシュが開いている領域(開孔部)を用いて印刷する。
本発明は、上記スクリーンをメタルマスクに変更して、化粧品を製造する技術となる。よって、メタルマスク印刷技術を用いた化粧品の製造法と解することができる。その顕著な効果は、以下の説明で明らかとなる。
本発明の一実施形態に係る、薄手の化粧品を製造する方法を説明するために示した図である。 スクリーン印刷とメタルマスク印刷とにより化粧料を印刷して化粧品を製造した場合の比較について示した図である。
以下、シート状の基材上に化粧料を印刷してなる薄手の化粧品を製造するのに好適な方法を、図を参照して、詳細に説明する。
図1は、化粧品を製造する印刷装置1に基材10をセットして、印刷するときの主要部構成を簡略的に示した図である。
図1で、基材10は、印刷装置1のベース板2の所定位置にセットされる。基材10はシート状であって、後述する成分からなる化粧料を印刷することができ、その後に安定に化粧料を保持できる素材であれば特に限定はない。例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)などのポリエステルフィルムやPP(ポリプロピレン)などのオレフィン系フィルムを採用するのが好ましい。フィルムの厚さは、例えば20μm〜1mmとするのが好ましい。また、上記基材10の少なくとも片面に離形処理や粗面化処理を施してもよく、離形処理を施した基材に化粧料を印刷する事で印刷した化粧料を単離する事ができ、粗面化処理を施した基材に化粧料を印刷する事で基材10と化粧料との密着性を高める事ができる。
メタルマスク20が、基材10上に密接してセットされている。ここで密接とはスキージを押圧しても実質的に版(メタルマスク20)が撓らない程度の距離に基材とメタルマスクを配置する事を意図し、具体的には基材とメタルマスクの距離が例えば0mm〜2mmとする事が好ましい。メタルマスク20は、スクリーン印刷装置におけるスクリーン(孔版)に替えて採用されている部材である。メタルマスク20は例えばステンレスなどの金属により形成された薄い金属板、またはステンレスなどの金属板の周囲を従来のスクリーン版で使用されているメッシュと接合した部材である。その金属板の厚さは例えば0.05mm〜5mmとするのが好ましい。
メタルマスク20には、基材10上に形成する化粧料の形状に対応して開孔21が形成されている。よって、メタルマスク20に設けた開孔21内に予め調製した化粧料用の原料を充填する(供給する)ことにより、設計した所定形状を有する化粧料が基材10上に印刷される。
化粧料の形状は、例えば長方形、円形、楕円形等など任意の形状に設計される。
メタルマスク20の厚さと上記開孔21の形状とその面積(大きさ)を適宜に変更することで、任意の大きさ、形状の化粧料とすることができる。
なお、従来のスクリーン印刷による場合にあって、基材上の化粧料の塗布量を増すため版厚を厚くすると、前述したように表面や外形が乱れた化粧料が形成された。
これに対して、メタルマスク20の場合、化粧料原料を開孔21内に充填するというシンプルな印刷形態であるので、使用するメタルマスク20の板厚を変更するだけで充填する量を調整でき、化粧料の厚みを変更できる。すなわち、メタルマスク20の板厚の厚さを増すだけで、塗布量を多くして、相対的に厚く均一な化粧料を有する化粧品を容易に製造することができる。
本発明に用いるスキージはステンレスなどの金属により形成された金属板を用いる事が好ましい。スクリーン印刷で通常用いられるゴム製スキージを用いた場合、ゴムの硬度および押圧にもよるがメタルマスク版の開口部中央のみスキージが基材側に沈み込み、中央部と外縁部で塗布量差が生じる場合がある。そのスキージの厚さは例えば0.05mm〜3mmとするのが好ましい。
上記化粧料としては、ファンデーション、フェイスパウダー、頬紅、アイカラー等の粉体を主体としている相対的に柔らかい粉体化粧料、またコンシーラー、口紅、リップクリーム等の油剤を主体として相対的に粘性の高い油性化粧料のいずれも採用できる。そして、印刷用として、上記化粧料を例えば揮発性の溶媒などと混合して液状またはペースト状として塗布可能に調整した化粧料スラリーを予め準備する。
なお、化粧料をスラリー化するために混合される揮発性の溶剤は、公知のものを使用でき、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール(IPA)等の低級アルコール、低沸点炭化水素、低沸点シリコーン油、環状シリコーン、水、あるいはこれらの混合物を例示できる。混合する比率は化粧料の構成に応じて適宜に調整すればよい。
図1では、例示的に、左右一対を対称的に配置したスキージ31、32を示している。図1では、左から右方向が往路であり、右から左方向が復路となっている。スキージ31が往路用であり、スキージ32が復路用である。これらスキージ31、32はスキージ移動装置30によって保持されて、左右方向CDに移動可能であり、また、図示しない昇降機構によりいずれか一方のスキージがメタルマスク20に向けて降下されて、印刷操作に使用される。
図1で示している状態は、メタルマスク20の左側端部に載せられた化粧料原料CMを左側往路用のスキージ31を移動させて1回目の印刷工程を行う直前の様子を示している。
スキージ31、32はステンレスなどからなる金属製の板状部材であり、メタルマスク20の表面に対して、例えば傾斜角45〜120度に設定するのが好ましい。
そして、印刷のため、降下したときのスキージ31、32の下端部と、メタルマスク20の表面との間隔(隙間)は0〜3mm程度とするのが好ましい。
図1を参照して化粧料を基材上に印刷する印刷工程を説明すると、以下のとおりである。
図1で示している状態から往路用のスキージ31が右向き移動されると、スキージ31の移動に伴って、化粧料原料CMがメタルマスク20の開孔21に充填される。メタルマスク20の下には、基材10が密着した状態でセットされているので、開孔21の形状に対応して所定形状の化粧料が基材10の予定位置に印刷される。
往路用のスキージ31が右側の停止位置に達したとき、復路用のスキージ32に切り替わる。復路用のスキージ32が左向き移動されると、スキージ32の移動に伴って、化粧料CMがメタルマスク20の開孔21に更に充填される。この復路(2回目)の印刷工程により、開孔21内がより確実に化粧料CMで充填されるので、確実な印刷を実現できる。
上記印刷工程の後に、メタルマスク20を基板10から離すと、基板10上の予定位置に所定形状(例えば、長方形形状)の化粧料が形成(印刷)されている。この後、必要に応じて、溶剤を除去したり、化粧料の硬化状態を調整するための熱処理(乾燥)工程を実施する。そして、最後に必要に応じて上面を覆い保護する保護シートを設けて、薄型の化粧品の製造を完了する。
上記で説明したようにメタルマスク20を用いて印刷工程を実施すると、スキージを1往復(2回の印刷工程)するだけで、要求された化粧料を製造することも可能である。
ただし、印刷工程においてスキージを往復動作させることは必須ではない。製造する化粧料によっては、前述した往路用のスキージ31を右側へ1回移動させるだけ、すなわち1回の印刷工程で製造が完了する場合もある。
ところで、この種のメタルマスクは、従来にあっては電気産業界において、プリント基板に設けた開孔にハンダペーストを流し込むために使用するものが知られている。しかし、電気産業とは全く関連のない、化粧品の製造に用いることは、想定外のことであると考えるべきである。
図2は、同じ印刷装置および化粧料原料を用いて、メッシュを有するスクリーンを用いた従来のスクリーン印刷と、本発明に係るメタルマスクを用いたメタルマスク印刷とを比較した結果について示している図である。
図2の左側(a)はスクリーン印刷、右側(b)はメタルマスク印刷について示している。
図2では最上段は、(a)がスクリーン、(b)がメタルマスクの上面をそれぞれ示している。(a)のスクリーンの場合、中央部のメッシュの部分を介して被印刷物(化粧料原料CM)が印刷される。メッシュより外側の枠部はメッシュを乳剤で硬化させた部分である。なお、ここでの例示では、化粧料を楕円形状に形成する場合を示している。
上記に対して、右側(b)はメタルマスクであり、薄い金属板の中央部に楕円形状の開孔が形成されているだけである。
(a)、(b)の2段目は、それぞれ最上段図のY−Y矢視断面図である。
そして、(a)、(b)の3段目と4段目は印刷後の化粧料の様子を示している図である。3段目は化粧料の上面(平面)の様子を示した図で、4段目は化粧料の断面(側面)の様子を示した図である。
スクリーン印刷の場合、少なくとも2回以上の印刷工程を行わないと、基材上に化粧料を印刷することができなかった。しかも、形成された化粧料の外形は3段目の図で示すように周縁部がギザギザであり、4段目の図で示すように中央部が窪んだ(かき取られた)状態となり不均一な塗布厚となった。また、表面にメッシュパターンが確認された。このような状態となるのは、スクリーンのメッシュが原因と推測された。
一方、メタルマスク印刷の場合には、1回の印刷工程で、(b)3段目、4段目で示すように鮮明な外形を有し均一な厚さの化粧料を得ることができた。すなわち、メタルマスク印刷によって化粧料を印刷すると、印刷工数を低減して、しかも外形が明確な商品に適した化粧料を歩留まり良く得ることができる。
(実施例)
更に、本発明者等は、メタルマスク印刷法により化粧料を印刷して製造した化粧品(実施例)と、従来のスクリーン印刷で化粧料を印刷して製造した化粧品(比較例)とについて評価した、これについて下記で説明する。ここでは、粉体化粧料のファンデーションと油性化粧料のリップとについて評価した。
(ファンデーション)
ファンデーション用粉体に溶剤としてイソプロピルアルコール(IPA)を添加し、ミキサーで混合撹拌する事で固形分濃度70%の印刷用スラリーを調整した。このスラリーを、厚さ400μmのテトロン(登録商標)製で40メッシュのスクリーン版、また厚さ400μmのメタルマスク版のそれぞれを用いて、ポリエステルフィルム基材上にスクリーン印刷およびメタルマスク印刷を行い、105℃以下にコントロールされた熱風で溶剤が揮発するまで乾燥する事で化粧品を作製した。
(リップ)
リップ用バルクをミキサーで混練し、印刷用スラリーを調整した。このスラリーを用いてファンデーションと同様の方法でポリエステルフィルム基材上に、スクリーン印刷およびメタルマスク印刷を行い、80℃の熱風で3分間加温した後、常温に戻す事で化粧品を作製した。
作製した化粧品(ファンデーション、リップ)について、下記の基準で評価を行った。
・印刷回数:スクリーン印刷の場合は、スキージが1往復移動して印刷1回である。
メタルマスク印刷の場合は、スキージが往路移動して印刷1回であり、更に
復路移動したときには往復移動となり、この場合は印刷2回である。
・化粧料抜け有無:印刷面を目視評価し、未印刷領域(抜け)の有無を確認。有りで目立つ場合を×(不可)、有るが目立たない場合を△(可)、無い場合を〇(優)とした。
・表面性:印刷表面の平滑性を目視評価。荒れている場合は×(不可)、メッシュ跡が確認できる程度の場合△(可)、平滑の場合〇(優)とした。
・エッジ:化粧料の周縁端部(印刷のエッジ)を目視評価。エッジ部分に抜けがあるもの、印刷面中央部と比較して大きな盛上りがある場合は×(不可)、印刷面中央部と比較して僅かな盛り上がりがある場合は△(可)、盛上りがなく平坦でエッジが明確な場合〇(優)とした。
・総合評価:1つでも×のある場合は評価×(不可)、全てが〇である場合は評価〇(優)とした。
その結果をまとめて示したものが、下記の表(比較実験1)及び(比較実験2)である。
Figure 2019115495
Figure 2019115495
スクリーン印刷の場合、中央部のメッシュの部分を介して被印刷物(化粧料原料CM)が印刷される。メッシュより外側の枠部はメッシュを乳剤で硬化させた部分である。メッシュの存在が印刷される化粧料に影響していることが、確認できる。
粘度が相対的に低いファンデーション(比較実験1)の場合はメッシュ跡となって現れ、粘度が相対的に高いリップの(比較実験2)の場合は気泡となって現れている。またファンデーションおよびリップの両方で、明確なエッジの形成が難しいことが確認できる。
そして、ファンデーションの場合(比較実験1)は印刷1回では評価が×(不可)の化粧料となっている。また、リップの場合(比較実験2)は印刷1〜3回、全ての評価が×(不可)の化粧料となっている。
以上のように、スクリーン印刷の場合、少なくとも2回以上の印刷(すなわち、スキージの2往復移動)を行わないと、基材上にある程度の化粧料を印刷することができなかった。しかも、形成された化粧料は上記の表で示すように満足できるものではなかった。すなわち、表面にメッシュパターンが残り、気泡が発生したりした。また、エッジを明確に形成できず、印刷中央部とエッジとの塗布量に差が生じて不均一となった。このような状態となる原因は、スクリーンのメッシュが原因と推測された。
一方、メタルマスク印刷の場合には、開孔に化粧料原料を流し込むような形態となるので、1回の印刷工程でも必要量の化粧料を印刷することができた。また、開孔の周縁部にも化粧料を均一に供給できた。よって、メタルマスク印刷によって化粧料を基材上に印刷すると、印刷工数を低減して、しかも均一でエッジが明確であり商品に適した化粧料を得ることができる。
さらに、メタルマスク印刷の場合、メタルマスクの板厚さを調整することで、化粧料の塗布量を簡単に変更できる。
なお、上記結果はメタルマスク印刷のメタルマスクおよびスクリーン印刷のメッシュスクリーンの厚さ(版厚さ)を、共に400μm(0.4mm)とした場合の比較である。メタルマスクの場合、その厚さを増加させることで充填量を増して厚めで均一な化粧料を同様に形成することができた。これに対して、メッシュスクリーンの場合は、上記で指摘したように、表面や外形に乱れのある化粧料となった。
そして、上述したように、本発明で採用するメタルマスク印刷は金属製等の硬質のスキージを往復いずれの方向へ移動した場合でも印刷を実施できる。メタルマスク印刷を採用する化粧料の製造方法が、従来と比較して、極めて製造効率のよいものであることが十分に理解できる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することができることは言うまでもない。
図1では例示的に左右一対のスキージを備えるものを示したが、1つのスキージとし傾斜角を任意設定可能な機構を設けて往復両兼用できるスキージ装置としても勿論よい。
1 印刷装置
2 ベース板
10 基材
20 メタルマスク
21 開孔
30 スキージ装置
31 スキージ
32 スキージ
CM 化粧料原料

Claims (4)

  1. 孔版印刷技術を用いて、基材上に印刷した化粧料を含む化粧品を製造する方法であって、
    孔版として、化粧料の形状に対応した開孔が形成されているメタルマスクを用い、
    スキージにより前記開孔に化粧料の原料を充填して、基材上に前記化粧料を印刷する印刷工程を少なくとも含む、ことを特徴とする化粧品の製造方法。
  2. 往路用のスキージと復路用のスキージとを用いて、前記印刷工程を実行する、ことを特徴とする請求項1に記載の化粧品の製造方法。
  3. 前記印刷工程後、さらに乾燥工程を含む、ことを特徴とする請求項1または2に記載の化粧品の製造方法。
  4. 前記スキージは金属である、ことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の化粧品の製造方法。
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