JP2019115233A - 制御システム、制御方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

制御システム、制御方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】系統連系のための制約条件を満たしつつ、風力発電機を備える発電システムを運用し続けるための制御システムを提供する。【解決手段】風力発電機と蓄電池とを含む発電システムを制御する制御システムは、風力発電機の出力が所定値であるとした場合に、発電システムの合成出力が下記の第1制約条件および第2制約条件を満たすのに最低限必要な蓄電池残量と、合成出力との関係性を示す情報を用いて、蓄電池の蓄電池残量から合成出力の目標値である合成出力目標値を算出する合成出力目標値算出部を備える。第1制約条件:発電システムを系統連系するための制約条件第2制約条件:蓄電池を運用するための制約条件【選択図】図2

Description

本発明は、制御システム、制御方法およびコンピュータプログラムに関する。
近年、地球温暖化対策の一つとして再生可能エネルギーを利用した発電機が注目されている。このような中、風力発電機は、世界的に見ても、導入が最も進んだ再生可能エネルギーを利用した発電機の一つである。
風力発電機を備える発電システムが発電した電力は、電力会社に売電される。その際、系統連系のための種々の制約条件が事前に定められている。
系統連系のための制約条件を満たしつつ、発電システムを運用し続けるために、所定の機関が提供する気象予測情報に基づいて発電計画を立案し、その発電計画を満たすような発電システムの制御が従来行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−80359号公報
しかしながら、気象予測情報の精度は近年向上しているものの、風力発電の発電量を正確に予測することは困難であり、その予測精度は3割程度とも言われている。このため、系統連系のための制約条件を満たしつつ、発電システムを運用し続けることは困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、系統連系のための制約条件を満たしつつ、風力発電機を備える発電システムを運用し続けるための制御システム、制御方法およびコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するために、本発明の一実施態様に係る制御システムは、風力発電機と蓄電池とを含む発電システムを制御する制御システムであって、前記風力発電機の出力が所定値であるとした場合に、前記発電システムの合成出力が下記の第1制約条件および第2制約条件を満たすのに最低限必要な蓄電池残量と、前記合成出力との関係性を示す情報を用いて、前記蓄電池の蓄電池残量から前記合成出力の目標値である合成出力目標値を算出する合成出力目標値算出部を備える。
第1制約条件:前記発電システムを系統連系するための制約条件
第2制約条件:前記蓄電池を運用するための制約条件
(8)本発明の他の実施態様に係る制御方法は、風力発電機と蓄電池とを含む発電システムを制御する制御方法であって、前記風力発電機の出力が所定値であるとした場合に、前記発電システムの合成出力が下記の第1制約条件および第2制約条件を満たすのに最低限必要な蓄電池残量と、前記合成出力との関係性を示す情報を用いて、前記蓄電池の蓄電池残量から前記合成出力の目標値である合成出力目標値を算出する合成出力目標値算出ステップを含む。
第1制約条件:前記発電システムを系統連系するための制約条件
第2制約条件:前記蓄電池を運用するための制約条件
(9)本発明の他の実施態様に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、風力発電機と蓄電池とを含む発電システムを制御する制御システムとして機能させるためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、前記風力発電機の出力が所定値であるとした場合に、前記発電システムの合成出力が下記の第1制約条件および第2制約条件を満たすのに最低限必要な蓄電池残量と、前記合成出力との関係性を示す情報を用いて、前記蓄電池の蓄電池残量から前記合成出力の目標値である合成出力目標値を算出する合成出力目標値算出部として機能させる。
第1制約条件:前記発電システムを系統連系するための制約条件
第2制約条件:前記蓄電池を運用するための制約条件
本発明によると、系統連系のための制約条件を満たしつつ、風力発電機を備える発電システムを運用し続けることができる。
本発明の実施の形態に係る電力システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る管理装置の構成を示すブロック図である。 短周期の出力変動緩和対策のための制約条件(条件a)について説明するための図である。 長周期の出力変動緩和対策のための制約条件(条件b)について説明するための図である。 各装置の出力および蓄電池残量の時間的な推移を示す図である。 合成出力目標値の算出処理について説明するための図である。 本発明の実施の形態に係るPCSの構成を示すブロック図である。 管理装置による合成出力目標値の算出処理の流れを示すフローチャートである。 PCSによる蓄電池制御処理の流れを示すフローチャートである。 各装置の出力および蓄電池残量の時間的な推移を示す他の図である。 蓄電池の定格容量と風力発電機の発電抑制率との関係を示す図である。
[本願発明の実施形態の概要]
最初に本発明の実施形態の概要を列記して説明する。
(1)本発明の一実施形態に係る制御システムは、風力発電機と蓄電池とを含む発電システムを制御する制御システムであって、前記風力発電機の出力が所定値であるとした場合に、前記発電システムの合成出力が下記の第1制約条件および第2制約条件を満たすのに最低限必要な蓄電池残量と、前記合成出力との関係性を示す情報を用いて、前記蓄電池の蓄電池残量から前記合成出力の目標値である合成出力目標値を算出する合成出力目標値算出部を備える。
第1制約条件:前記発電システムを系統連系するための制約条件
第2制約条件:前記蓄電池を運用するための制約条件
この構成によると、風力発電機の出力が所定値であるとした場合に、第1制約条件および第2制約条件を満たすための発電システムの合成出力目標値を算出することができる。つまり、風力発電機の出力が所定値以下の場合であっても、第1制約条件および第2制約条件を満たすために必要な合成出力目標値を算出することができる。所定値を小さな値に設定することで、気象条件によっては風力発電機の出力が小さいような場合であっても、適切な合成出力目標値を算出することができる。これにより、制御システムは、系統連系のための制約条件を満たしつつ、風力発電機を備える発電システムを運用し続けることができる。
(2)好ましくは、前記所定値は0である。
この構成によると、風力発電機の出力が0であった場合であっても、第1制約条件および第2制約条件を満たすための合成出力目標値を算出することができる。これにより、風力発電機が発電できなかったとしても、系統連系のための制約条件を満たしつつ、発電システムを運用し続けることができる。
(3)また、上述の制御システムは、さらに、前記合成出力目標値算出部が算出した前記合成出力目標値に基づいて、前記第1制約条件を満たす前記合成出力を算出する合成出力算出部と、前記合成出力算出部が算出した前記合成出力と、前記風力発電機の出力とに基づいて、前記蓄電池の出力を算出する蓄電池出力算出部とを備えていてもよい。
この構成によると、合成出力目標値が第1制約条件を満たさない場合には、合成出力目標値に基づいて第1制約条件を満たすような合成出力を算出することができる。合成出力が算出されると、当該合成出力から、風力発電機の出力を減じることにより、蓄電池の出力を算出することができる。これにより、第1制約条件を満たすように蓄電池の出力を制御することができる。
(4)また、前記第1制約条件は、単位時間当たりの前記合成出力の変化量の制約を含んでいてもよい。
この構成によると、合成出力が、単位時間当たりの合成出力の変化量の制約を満たすように、発電システムを制御することができる。これにより、例えば、合成出力が急激に変化し、不安定な電力が電力系統に逆潮流するのを防ぐことができる。
(5)また、前記第1制約条件は、所定の時間帯における前記合成出力の変化の方向の制約を含んでいてもよい。
この構成によると、合成出力が、所定の時間帯における合成出力の変化の方向の制約を満たすように、発電システムを制御することができる。これにより、例えば、電力需要の変動に合わせた電力を電力系統に流すことができる。
(6)また、前記第1制約条件は、前記発電システムが電力系統から受電しないことの制約を含んでいてもよい。
この構成によると、風力発電機が発電したよりも大きい電力を蓄電池が充電しないという制約のもとで、最適な合成出力目標値を算出することができる。
(7)また、前記第2制約条件は、前記蓄電池の蓄電池残量の制約を含んでいてもよい。
この構成によると、蓄電池の蓄電池残量を一定残量以上に保持しつつ、発電システムを運用し続けることのできる合成出力目標値を算出することができる。
(8)本発明の他の実施形態に係る制御方法は、風力発電機と蓄電池とを含む発電システムを制御する制御方法であって、前記風力発電機の出力が所定値であるとした場合に、前記発電システムの合成出力が下記の第1制約条件および第2制約条件を満たすのに最低限必要な蓄電池残量と、前記合成出力との関係性を示す情報を用いて、前記蓄電池の蓄電池残量から前記合成出力の目標値である合成出力目標値を算出する合成出力目標値算出ステップを含む。
第1制約条件:前記発電システムを系統連系するための制約条件
第2制約条件:前記蓄電池を運用するための制約条件
この構成は、上述した制御システムの構成要素に対応するステップを含む。このため、上述の制御システムと同様の作用および効果を奏することができる。
(9)本発明の他の実施形態に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、風力発電機と蓄電池とを含む発電システムを制御する制御システムとして機能させるためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、前記風力発電機の出力が所定値であるとした場合に、前記発電システムの合成出力が下記の第1制約条件および第2制約条件を満たすのに最低限必要な蓄電池残量と、前記合成出力との関係性を示す情報を用いて、前記蓄電池の蓄電池残量から前記合成出力の目標値である合成出力目標値を算出する合成出力目標値算出部として機能させる。
第1制約条件:前記発電システムを系統連系するための制約条件
第2制約条件:前記蓄電池を運用するための制約条件
この構成によると、コンピュータを、上述の制御システムとして機能させることができる。このため、上述の制御システムと同様の作用および効果を奏することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲によって特定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
<電力システムの全体構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る電力システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、電力システムは、3基の風力発電機2と、パワーコンディショナー(Power Conditioning System:以下、「PCS」という)3と、蓄電池4と、PCS5と、管理装置6とを備える。
ここで、3基の風力発電機2および蓄電池4とは、発電システムを構成し、PCS3、PCS5および管理装置6は、制御システムを構成する。
風力発電機2は、例えば、風エネルギーによりブレードと呼ばれる羽を回転させ、その回転を動力伝達軸を通じて発電機に伝えることにより、発電機で直流電力を発電し、出力する。各風力発電機2の出力は、例えば、660kWである。なお、風力発電機2の台数は3基に限定されるものではない。
PCS3は、単方向のDC(直流)/AC(交流)変換器であり、3基の風力発電機2で発電された直流電力を交流電力に変換し、電力系統に逆潮流させる。なお、PCS3は、風力発電機2の出力を制限する機能を有しており、任意量の電力を出力制限可能である。つまり、PCS3は、風力発電機2の出力の全てを制限することも可能である。
蓄電池4は、直流電力を蓄電する装置であり、例えば、リチウムイオン電池、レドックスフロー電池、溶融塩電池、鉛蓄電池などの二次電池を含む。蓄電池4の定格容量は、例えば、1.6MW×1.5hであり、蓄電池4の充放電効率(充電エネルギーに対する放電エネルギーの比)は100%である。また、蓄電池4のSOC(State of Charge)の範囲は10〜90%になるように維持されるものとする。
PCS5は、双方向のDC/AC変換器であり、PCS3から出力される交流電力を直流電力に変換して蓄電池4に充電するとともに、蓄電池4から放電される直流電力を交流電力に変換し、電力系統に逆潮流させる。
なお、PCS3および5から電力系統に逆潮流される電力の連系容量は、3.6MWとする。
管理装置6は、PCS3および5に接続され、風力発電機2の発電量(出力)、蓄電池4の蓄電池残量および充放電量(出力)などに基づいて、風力発電機2および蓄電池4の合成出力の目標値である合成出力目標値を算出する。その際、管理装置6は、以下の第1制約条件と第2制約条件を満たすように合成出力目標値を算出する。
第1制約条件:発電システムを系統連系するための制約条件
第2制約条件:蓄電池を運用するための制約条件
なお、第2制約条件は、上述した蓄電池4のSOCを一定の範囲に制限するための制約条件である。第1制約条件の詳細については後述する。
PCS5は、管理装置6が算出した合成出力目標値と、3基の風力発電機2の合計出力とに基づいて、蓄電池4の出力を算出する。なお、蓄電池4の出力が正の場合には、当該出力が蓄電池4の放電量を示し、当該出力が負の場合には、当該出力の絶対値が蓄電池4の充電量を示す。PCS5は、算出した出力となるように、蓄電池4の充放電を制御する。
<管理装置6の構成>
図2は、本発明の実施の形態に係る管理装置の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、管理装置6は、通信部61と、風力発電機出力取得部62と、蓄電池出力取得部63と、蓄電池残量取得部64と、合成出力目標値算出部65と、記憶装置66とを備える。
通信部61は、PCS3および5と有線または無線により通信を行うための通信インタフェースを含んで構成される。
風力発電機出力取得部62は、風力発電機2の出力に関する情報を、PCS3から取得する。つまり、風力発電機出力取得部62は、各風力発電機2の発電量を、PCS3から所定の時間間隔で取得する。
蓄電池出力取得部63は、蓄電池4の出力に関する情報を、PCS5から取得する。つまり、蓄電池出力取得部63は、蓄電池4の充電量または放電量を、PCS5から所定の時間間隔で取得する。
蓄電池残量取得部64は、蓄電池4の蓄電池残量に関する情報を、PCS5から所定の時間間隔で取得する。
合成出力目標値算出部65は、3基の風力発電機2の合計出力が所定値(例えば、0)であるとした場合に、発電システムの合成出力が第1制約条件および第2制約条件を満たすのに最低限必要な蓄電池残量と、合成出力との関係性を示す情報(後述する関数g)を用いて、蓄電池4の蓄電池残量から合成出力の目標値である合成出力目標値を算出する。通信部61は、合成出力目標値算出部65が算出した合成出力目標値を、PCS5に送信する。合成出力目標値算出部65による合成出力目標値の算出処理については、後述する。
記憶装置66は、第1制約条件および第2制約条件の他、各種情報を記憶する。記憶装置66は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気ディスク装置や、不揮発性メモリ、揮発性メモリなどにより構成される。
<第1制約条件について>
ここで、発電システムを系統連系するにあたり電力会社との間で守らなければならない制約条件である第1制約条件について説明する。
第1制約条件には、例えば、以下の3つの制約条件がある。
(条件a)短周期の出力変動緩和対策のための制約条件
すべての時間において、発電システムの合成出力の変化速度を「発電システムの定格出力の1%以下/分」とする。つまり、3基の風力発電機2と蓄電池4の合成出力の変化速度を、36kW/分以下にする。
図3は、短周期の出力変動緩和対策のための制約条件(条件a)について説明するための図である。
図3では、横軸に時間を示し、縦軸に発電システムの合成出力を示す。条件aに従うと、発電システムの合成出力の変化速度が「発電システムの定格出力の1%以下/分」となるように修正される。これにより、出力変動緩和前のグラフでは合成出力の変動が大きいのに対し、条件aに従った出力変動緩和後のグラフでは合成出力の短期的な変動が抑えられている。
(条件b)長周期の出力変動緩和対策のための制約条件
以下の指定時間帯において、発電システムの合成出力の変動方向を制限する。
・ 7:00〜10:00:発電システムの合成出力を減少させない
・11:30〜13:30:発電システムの合成出力を増減させない
・16:00〜19:00:発電システムの合成出力を減少させない
・20:00〜23:00:発電システムの合成出力を増加させない
図4は、長周期の出力変動緩和対策のための制約条件(条件b)について説明するための図である。
図4では、横軸に時間を示し、縦軸に電力を示している。図4の電力の総需要のグラフから分かるように、7:00〜10:00と16:00〜19:00の2つの時間帯において、電力の総需要が大きく増加している。このため、条件bでは、この間の発電システムの合成出力を減少させないこととしている。これにより、電力系統に流れる電力が減少するのを防いでいる。
また、11:30〜13:30においては、電力の総需要の変動が大きい。このため、条件bでは、この間の発電システムの合成出力を増減させないこととしている。これにより、電力系統に流れる電力の変動を抑えている。
さらに、20:00〜23:00においては、電力の総需要が大きく減少している。このため、条件bでは、この間の発電システムの合成出力を増加させないこととしている。これにより、電力系統に流れる電力が増加するのを防いでいる。
図4のグラフの下方には、出力変動緩和前の発電システムの合成出力を破線で示し、条件bによる出力変動緩和後の発電システムの合成出力を実線で示している。出力変動緩和前には、上記した4つの時間帯において、合成出力の出力変動が生じていたが、条件bに従った出力変動緩和後には、当該4つの時間帯において、長期的な出力変動が抑えられている。
(条件c)蓄電池の充電制限
蓄電池4による発電システムの合成出力の変動緩和対策を行う場合には、電力系統から蓄電池4への充電を行わない。つまり、蓄電池4は、風力発電機2の合計出力以上に充電しない。
上述の条件a〜cの制約条件は、1分の粒度において満たさなければならないものとする。
<合成出力目標値の算出処理について>
次に、合成出力目標値算出部65による合成出力目標値の算出処理について詳細に説明する。
図5は、各装置の出力および蓄電池残量の時間的な推移を示す図である。横軸は時間(分)を示し、左側の縦軸は各装置の出力(kW)を示し、右側の縦軸は蓄電池残量を示す。
合成出力目標値算出部65は、以下の式1〜式12に示す制約条件の下で、発電システムの出力(合成出力)の目標値である合成出力目標値を算出する。
ここで、時刻tにおける3基の風力発電機2の合計出力(以下、「風力発電機出力」という)をWp(t)とする。また、時刻tにおける蓄電池4の出力(以下、「蓄電池出力」という)をBp(t)とする。また、時刻tにおける発電システムの合成出力(以下、「合成出力」という)をSp(t)とする。また、時刻tにおける合成出力目標値をTSp(t)とする。また、時刻tにおける蓄電池4の蓄電池残量をSoc(t)とする。
以下の式1および式2は、初期条件を示す。図5に示す例では、時刻t=0における蓄電池残量Soc(0)は、蓄電池4の定格容量の50%である1200kWhとしている。また、式3および式4は、定常条件を示している。また、式5は、第1制約条件のうちの条件aを示す。式6〜式9は、第1制約条件のうちの条件bを示す。式10は、第1制約条件のうちの条件cを示す。さらに、式11および式12は、第2制約条件を示す。
初期条件:
Bp(0)=0 …(式1)
Soc(0)=蓄電池4の定格容量(1.6MW×1.5h=2400kWh)の25%、50%または75% …(式2)
定常条件:
0≦t<1440 …(式3)
Sp(t)=Wp(t)+Bp(t) …(式4)
第1制約条件:
|Sp(t+1)−Sp(t)|≦発電システムの定格出力の1%(36kW) …(式5)
Sp(t+1)≧Sp(t) (420≦t<600) …(式6)
Sp(t+1)=Sp(t) (690≦t<810) …(式7)
Sp(t+1)≧Sp(t) (960≦t<1140) …(式8)
Sp(t+1)≦Sp(t) (1200≦t<1380) …(式9)
Sp(t)≧0 …(式10)
第2制約条件:
Soc(t)≦蓄電池4の定格容量(2400kWh)の90%(2160kWh) …(式11)
Soc(t)≧蓄電池4の定格容量(2400kWh)の10%(240kWh) …(式12)
合成出力目標値算出部65は、上記した式1〜式12に示す制約条件の他にも、図1に示した風力発電機2の定格出力および台数、蓄電池4の定格容量および充放電効率、電力系統への電力の連系容量などのシステム構成上の制約も満たすように、合成出力目標値TSp(t)を算出する。
図6は、合成出力目標値の算出処理について説明するための図である。横軸は時間[h]を示し、縦軸は出力[kW]を示す。
ある時刻tにおける合成出力がSp(t)であるとする。また、時刻t以降における風力発電機出力Wp(t)が0になったとする。Wp(t)=0の場合には、式4よりSp(t)=Bp(t)となるため、蓄電池残量Soc(t)が最も消費される状況となる。このとき、式5〜式9に示した第1制約条件および式11〜式12に示した第2制約条件を満たす合成出力Sp(t)の時間的推移は、図6に示すようになる。つまり、式12に基づいて蓄電池残量Soc(t)が240kWhになるまで、式5〜式9を満たすように合成出力Sp(t)を減少させたものが、図6に示した合成出力Sp(t)の時間的推移である。合成出力Sp(t)が0になった時点が、蓄電池残量Soc(t)が240kWhになった時点である。
時刻t以降の合成出力Sp(t)の累積値(図6でハッチングを施した領域の面積)が蓄電池4に最低限必要な蓄電池残量Soc(t)となる。つまり、時刻tにおける合成出力Sp(t)と、第1制約条件および第2制約条件を守るために最低限必要な蓄電池残量Soc(t)との関係は、以下の式13で示すことができる。
Soc(t)=g(t,Sp(t)) …(式13)
時刻tの間隔が十分小さければSoc(t+1)をSoc(t)で代用することができる。また、Soc(t)を一次近似することによりSoc(t+1)を算出することもできる。このため、合成出力目標値算出部65は、式13に示す関数gの逆関数を関数g−1とした場合、時刻tにおける蓄電池残量Soc(t)から導き出したSoc(t+1)を用いて、時刻(t+1)における合成出力Sp(t+1)を算出する(式14)。
Sp(t+1)=g−1(t+1,Soc(t+1)) …(式14)
合成出力目標値算出部65は、Sp(t+1)を合成出力目標値TSp(t+1)とする。
図5においては、合成出力目標値TSp(t)を破線で示している。
PCS5は、合成出力目標値TSp(t)を超えない範囲において、蓄電池4の出力を制御する。PCS5による蓄電池出力の制御方法については後述する。
<PCS5の構成>
図7は、本発明の実施の形態に係るPCSの構成を示すブロック図である。
図7に示すように、PCS5は、通信部51と、合成出力目標値取得部52と、合成出力算出部53と、風力発電機出力取得部54と、蓄電池出力算出部55と、記憶装置56と、蓄電池制御部57とを備える。
通信部51は、管理装置6と有線または無線により通信を行うための通信インタフェースを含んで構成される。
合成出力目標値取得部52は、通信部51を介して、管理装置6から、管理装置6が算出した発電システムの合成出力目標値TSp(t)を取得する。例えば、合成出力目標値取得部52は、一分間隔で管理装置6に対して合成出力目標値の要求信号を送信し、管理装置6は、当該要求信号に応答して合成出力目標値の情報を送信するようにしてもよい。また、管理装置6が一分間隔で合成出力目標値の情報をPCS5にプッシュ型で送信するようにしてもよい。
合成出力算出部53は、合成出力目標値取得部52が取得した合成出力目標値TSp(t)に基づいて、合成出力目標値を超えない範囲内で、上述の第1制約条件を満たす合成出力Sp(t)を算出する。なお、合成出力Sp(t)の算出対象とする時刻は、合成出力目標値TSp(t)に対応する時刻tと同じである。
つまり、合成出力目標値TSp(t)の時間推移は、第1制約条件を満たしていない場合がある。このため、合成出力算出部53は、第1制約条件を満たす範囲内で合成出力目標値TSp(t)に最も近くなるように合成出力Sp(t)を算出する。なお、合成出力目標値TSp(t)が第1制約条件を満たしている場合には、合成出力目標値TSp(t)と合成出力Sp(t)とは同じ値になる。
風力発電機出力取得部54は、通信部51を介して、管理装置6から、3基の風力発電機2の合計出力(風力発電機出力)Wp(t)の情報を取得する。例えば、合成出力算出部53は、一分間隔で管理装置6に対して風力発電機出力の要求信号を送信し、管理装置6は、当該要求信号に応答して風力発電機出力Wp(t)の情報を送信するようにしてもよい。また、管理装置6が一分間隔で風力発電機出力Wp(t)の情報をPCS5にプッシュ型で送信するようにしてもよい。
蓄電池出力算出部55は、合成出力算出部53が算出した合成出力Sp(t)と、風力発電機出力取得部54が取得した風力発電機出力Wp(t)とに基づいて、蓄電池出力Bp(t)を算出する。つまり、蓄電池出力算出部55は、以下の式15に従って、合成出力Sp(t)から風力発電機出力Wp(t)を減じることにより、蓄電池出力Bp(t)を算出する。
Bp(t)=Sp(t)−Wp(t) …(式15)
なお、式15は、式4から導き出される。
記憶装置56は、蓄電池4の定格容量などの各種情報を記憶する。記憶装置56は、例えば、HDDなどの磁気ディスク装置や、不揮発性メモリ、揮発性メモリなどにより構成される。
蓄電池制御部57は、蓄電池出力算出部55が算出した蓄電池出力Bp(t)に基づいて、当該出力が実現されるように蓄電池4の充放電を制御する。つまり、蓄電池制御部57は、蓄電池出力Bp(t)が正の場合には、蓄電池出力Bp(t)の電力を蓄電池4から放電させ、蓄電池出力Bp(t)が負の場合には、蓄電池出力Bp(t)の絶対値の電力を蓄電池4に充電させる。なお、蓄電池4に蓄電される電力は、すべて風力発電機2の発電電力である。
<管理装置6の処理フロー>
図8は、管理装置による合成出力目標値の算出処理の流れを示すフローチャートである。
図8および図2を参照して、合成出力目標値算出部65は、記憶装置66に記憶されている合成出力目標値を算出するための制約条件の情報を、記憶装置66から読み出すことにより取得する(S1)。つまり、合成出力目標値算出部65は、上述した初期条件(式1、式2)、定常条件(式3、式4)、第1制約条件(式5〜式10)、第2制約条件(式11、式12)、図1に示したシステム構成上の制約条件などの情報を取得する。
風力発電機出力取得部62は、現在の時刻tにおける風力発電機出力Wp(t)を、PCS3から取得する(S2)。
蓄電池出力取得部63は、現在の時刻tにおける蓄電池出力Bp(t)を、PCS5から取得する(S3)。
合成出力目標値算出部65は、ステップS2およびS3でそれぞれ取得された風力発電機出力Wp(t)および蓄電池出力Bp(t)の合成出力Sp(t)を算出する(S4)。つまり、合成出力目標値算出部65は、上述の式4に従って、風力発電機出力Wp(t)および蓄電池出力Bp(t)を加算することにより、合成出力Sp(t)を算出する。
蓄電池残量取得部64は、現在の時刻tにおける蓄電池残量Soc(t)を、PCS5から取得する(S5)。
合成出力目標値算出部65は、上述した式1〜式12に示す制約条件の下で、次の時刻(t+1)における合成出力目標値TSp(t+1)を算出する(S6)。合成出力目標値の算出処理の詳細は上述した通りである。このため、その詳細な説明は繰り返さない。
管理装置6は、所定の終了条件を満たすか否かを判断する(S7)。例えば、管理装置6は、予め設定された合計出力目標値の算出期間が満了した場合に終了条件を満たすと判断してもよいし、ユーザが、合計出力目標値の算出処理の停止を指示した場合に終了条件を満たすと判断してもよい。
終了条件を満たさない場合には(S7でNO)、ステップS2以降の処理が繰り返し実行される。終了条件を満たす場合には(S7でYES)、管理装置6は、合成出力目標値の算出処理を終了する。
<PCS5の処理フロー>
図9は、PCSによる蓄電池制御処理の流れを示すフローチャートである。
図9および図7を参照して、合成出力目標値取得部52は、管理装置6から、発電システムの現在時刻tにおける合成出力目標値TSp(t)を取得する(S11)。
合成出力算出部53は、合成出力目標値取得部52が取得した合成出力目標値TSp(t)に基づいて、合成出力目標値を超えない範囲内で、上述の第1制約条件を満たす合成出力Sp(t)を算出する(S12)。
風力発電機出力取得部54は、管理装置6から、風力発電機出力Wp(t)を取得する(S13)。
蓄電池出力算出部55は、ステップS12で算出された合成出力Sp(t)と、ステップS13で取得された風力発電機出力Wp(t)とに基づいて、蓄電池出力Bp(t)を算出する(S14)。つまり、蓄電池出力算出部55は、上述の式15に従って、合成出力Sp(t)から風力発電機出力Wp(t)を減じることにより、蓄電池出力Bp(t)を算出する。
蓄電池制御部57は、蓄電池出力算出部55が算出した蓄電池出力Bp(t)に基づいて、当該出力が実現されるように蓄電池4の充放電を制御する(S15)。
PCS5は、所定の終了条件を満たすか否かを判断する(S16)。例えば、PCS5は、予め設定された蓄電池4の制御対象期間が満了した場合に終了条件を満たすと判断してもよいし、蓄電池4が停止した場合に終了条件を満たすと判断してもよい。
終了条件を満たさない場合には(S16でNO)、ステップS11以降の処理が繰り返し実行される。終了条件を満たす場合には(S16でYES)、PCS5は、蓄電池4の制御処理を終了する。
<風力発電機2の発電抑制について>
図10は、各装置の出力および蓄電池残量の時間的な推移を示す他の図である。図10の見方は、図5と同様である。
上述したように、合成出力目標値TSp(t)を超えない範囲で合成出力Sp(t)が決定され、蓄電池出力Bp(t)が制御される。ただし、図10に示す例では、昼の時間帯において、風力発電機出力Wp(t)も大きく、かつ蓄電池残量Soc(t)も大きくなっている。このような状況においては、風力発電機出力Wp(t)を蓄電池4に充電してしまうと、上述した式12に示す第2制約条件を満たさなくなる場合がある。このような場合には、管理装置6からPCS3に対して、風力発電の抑制指示が送信される。PCS3は、当該抑制指示に応答して、風力発電機2の発電抑制処理を実施する。
図11は、蓄電池の定格容量と風力発電機の発電抑制率との関係を示す図である。横軸は、蓄電池4の定格容量を示し、縦軸は風力発電機2の発電抑制率を示す。
発電抑制率は、式12に示す第2制約条件を満たすように風力発電機2の発電抑制を行った場合の風力発電の抑制率を表し、以下の式16で算出することができる。
発電抑制率[%]=(抑制電力合計[kWh]/風力発電機出力合計[kWh])×100 …(式16)
ここで、風力発電機出力合計は、風力発電機2の発電抑制を行わなかった場合の風力発電機出力Wp(t)の累積値である。抑制電力合計は、風力発電機2の発電抑制を行った電力の累積値である。
図11に示すように、蓄電池4の定格容量が2400kWhの場合の発電抑制率は0.19%程度である。このため、蓄電池4の定格容量は2400kWh程度あれば十分であることが分かる。このように、発電抑制率を算出することで、最適な蓄電池4の定格容量を求めることができる。
<実施の形態の効果等>
以上説明したように、本発明の実施の形態によると、管理装置6は、図6に示したように風力発電機出力Wp(t)が0であるとした場合に、第1制約条件および第2制約条件を満たすための発電システムの合成出力目標値TSp(t)を算出することができる。つまり、風力発電機出力Wp(t)が0であっても、第1制約条件および第2制約条件を満たすために必要な合成出力目標値TSp(t)を算出することができる。風力発電機出力Wp(t)を0に設定することで、気象条件によっては風力発電機の出力がない場合であっても、適切な合成出力目標値TSp(t)を算出することができる。これにより、制御システムは、系統連系のための制約条件を満たしつつ、風力発電機2を備える発電システムを運用し続けることができる。なお、合成出力目標値TSp(t)を算出する際に、風力発電機出力Wp(t)を0と仮定したが、風力発電機出力Wp(t)を正の所定値と仮定してもよい。
また、PCS5は、合成出力目標値TSp(t)が第1制約条件を満たさない場合には、合成出力目標値TSp(t)に基づいて第1制約条件を満たすような合成出力Sp(t)を算出することができる。合成出力Sp(t)が算出されると、合成出力Sp(t)から、風力発電機出力Wp(t)を減じることにより、蓄電池出力Bp(t)を算出することができる。これにより、PCS5は、第1制約条件を満たすように蓄電池4の出力を制御することができる。
なお、第1制約条件は、式5に示したような単位時間当たりの合成出力Sp(t)の変化量の制約を含む。このため、管理装置6は、合成出力Sp(t)が、単位時間当たりの合成出力Sp(t)の変化量の制約を満たすように、発電システムを制御することができる。これにより、例えば、合成出力Sp(t)が急激に変化し、不安定な電力が電力系統に逆潮流するのを防ぐことができる。
また、第1制約条件は、式6〜式9に示したような所定の時間帯における合成出力Sp(t)の変化の方向の制約を含む。このため、管理装置6は、合成出力SP(t)が、所定の時間帯における合成出力Sp(t)の変化の方向の制約を満たすように、発電システムを制御することができる。これにより、例えば、電力需要の変動に合わせた電力を電力系統に流すことができる。
また、第1制約条件は、式10に示したような発電システムが電力系統から受電しないことの制約を含む。このため、管理装置6は、風力発電機2が発電したよりも大きい電力を蓄電池4が充電しないという制約のもとで、最適な合成出力目標値TSp(t)を算出することができる。
また、第2制約条件は、式11および式12に示したような蓄電池4の蓄電池残量の制約を含む。このため、管理装置6は、蓄電池残量Soc(t)を一定範囲に維持しつつ、発電システムを運用し続けることのできる合成出力目標値TSp(t)を算出することができる。
<付記>
以上、本発明の実施の形態に係る電力システム1について説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施の形態では、管理装置6が合成出力目標値TSp(t)を算出し、PCS5が合成出力目標値TSp(t)に基づいて蓄電池出力Bp(t)算出することとしたが、管理装置6が、蓄電池出力Bp(t)の算出を行うものであってもよい。算出した蓄電池出力Bp(t)は、管理装置6からPCS5に提供され、PCS5は、提供を受けた蓄電池出力Bp(t)に基づいて、蓄電池4の充放電を制御する。
また、上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などから構成されるコンピュータとして構成されてもよい。ROM、RAMまたはHDDには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。
さらに、上記の各装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSIから構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
また、本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、本発明は、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよい。
さらに、本発明は、上記コンピュータプログラムをコンピュータ読取可能な非一時的な記録媒体、例えば、HDD、CD−ROM、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。当該コンピュータプログラムは、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送してもよい。
また、上記各装置は、複数のコンピュータにより実現されてもよい。
また、上記各装置の一部または全部の機能がクラウドコンピューティングによって提供されてもよい。つまり、各装置の一部または全部の機能がクラウドサーバにより実現されていてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電力システム
2 風力発電機
4 蓄電池
6 管理装置
51 通信部
52 合成出力目標値取得部
53 合成出力算出部
54 風力発電機出力取得部
55 蓄電池出力算出部
56 記憶装置
57 蓄電池制御部
61 通信部
62 風力発電機出力取得部
63 蓄電池出力取得部
64 蓄電池残量取得部
65 合成出力目標値算出部
66 記憶装置

Claims (9)

  1. 風力発電機と蓄電池とを含む発電システムを制御する制御システムであって、
    前記風力発電機の出力が所定値であるとした場合に、前記発電システムの合成出力が下記の第1制約条件および第2制約条件を満たすのに最低限必要な蓄電池残量と、前記合成出力との関係性を示す情報を用いて、前記蓄電池の蓄電池残量から前記合成出力の目標値である合成出力目標値を算出する合成出力目標値算出部を備える、制御システム。
    第1制約条件:前記発電システムを系統連系するための制約条件
    第2制約条件:前記蓄電池を運用するための制約条件
  2. 前記所定値は0である、請求項1に記載の制御システム。
  3. さらに、
    前記合成出力目標値算出部が算出した前記合成出力目標値に基づいて、前記第1制約条件を満たす前記合成出力を算出する合成出力算出部と、
    前記合成出力算出部が算出した前記合成出力と、前記風力発電機の出力とに基づいて、前記蓄電池の出力を算出する蓄電池出力算出部とを備える、請求項1または請求項2に記載の制御システム。
  4. 前記第1制約条件は、単位時間当たりの前記合成出力の変化量の制約を含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の制御システム。
  5. 前記第1制約条件は、所定の時間帯における前記合成出力の変化の方向の制約を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の制御システム。
  6. 前記第1制約条件は、前記発電システムが電力系統から受電しないことの制約を含む、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の制御システム。
  7. 前記第2制約条件は、前記蓄電池の蓄電池残量の制約を含む、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の制御システム。
  8. 風力発電機と蓄電池とを含む発電システムを制御する制御方法であって、
    前記風力発電機の出力が所定値であるとした場合に、前記発電システムの合成出力が下記の第1制約条件および第2制約条件を満たすのに最低限必要な蓄電池残量と、前記合成出力との関係性を示す情報を用いて、前記蓄電池の蓄電池残量から前記合成出力の目標値である合成出力目標値を算出する合成出力目標値算出ステップを含む、制御方法。
    第1制約条件:前記発電システムを系統連系するための制約条件
    第2制約条件:前記蓄電池を運用するための制約条件
  9. コンピュータを、風力発電機と蓄電池とを含む発電システムを制御する制御システムとして機能させるためのコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記風力発電機の出力が所定値であるとした場合に、前記発電システムの合成出力が下記の第1制約条件および第2制約条件を満たすのに最低限必要な蓄電池残量と、前記合成出力との関係性を示す情報を用いて、前記蓄電池の蓄電池残量から前記合成出力の目標値である合成出力目標値を算出する合成出力目標値算出部として機能させる、コンピュータプログラム。
    第1制約条件:前記発電システムを系統連系するための制約条件
    第2制約条件:前記蓄電池を運用するための制約条件
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