JP2019113226A - 乾式集塵機、及び、乾式集塵機の運転方法 - Google Patents

乾式集塵機、及び、乾式集塵機の運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工業炉の排ガスからダストを回収する設備において、作業負担の小さい振動発生機の運転制御手段により、乾式集塵機内の排ガスダスト付着による棚張りの発生を十分に防ぐことができる乾式集塵機、及び、乾式集塵機の運転方法を提供すること。【解決手段】振動発生機を備える乾式集塵機1とし、振動発生機12は、1周期の振動継続時間と、1周期の振動停止時間とを、それぞれ、独立に決定して、振動周期を制御することができる振動制御手段15を備え、ダスト収集傾斜面141の表面上における排ガスダストの堆積量が、所定量以上であると判断した時には、前記振動制御手段15により、振動停止時間を短くする制御を行い、排ガスダストの粘性が所定値以上であると判断した時には、振動制御手段15により、振動継続時間を長くする制御を行う、乾式集塵機の運転方法とする。【選択図】図1

Description

本発明は、乾式集塵機、及び、乾式集塵機の運転方法に関する。より詳しくは、本発明は、工業炉から排出された排ガス中の煤塵(ダスト)を、乾式の集塵方法により回収する技術的手段であって、従来よりも、集塵装置効率を高めることができる乾式集塵機、及び、その運転方法に関する。
鉄鋼ダストから粗酸化亜鉛を回収するウェルツ法に代表されるように、各種の工業炉から排出される排ガスに含まれる煤塵(以下、「排ガスダスト」と言う)を分離回収し、これに含まれる亜鉛等の有価金属を得る工程が広く行われている(特許文献1参照)。
図1は、ウェルツ法プラントにおける、還元炉からの排ガスを処理する設備の構成を模式的に示したものである。この設備においては、還元炉であるロータリーキルン2の内部において鉄鋼ダストから揮発した、排ガスGが、グーズネック煙道3、煙塵室1、電気集塵機4、バグフィルター5、排ガスファン6、スタック7が一連の装置として順次配置される排ガス処理設備中を流送され、その過程で、酸化亜鉛を含有する排ガスダストDが、煙塵室1、電気集塵機4、バグフィルター5等の各乾式集塵機において、排ガスGから分離回収される。
ここで、上記の鉄鋼ダストは、主に鉄廃棄材をリサイクルするための製錬炉の排ガスから回収されたダストであるため、通常、その粉体としての性状、組成等については供給元(銘柄)によって大きく異なる。更に、ロータリーキルンにおける還元焙焼では、基本的には銘柄毎の処理を行っているため、排ガスダストDの性状、具体的には、安息角等に大きなバラツキが生じる。よって、煙塵室1のダスト収集傾斜面141の表面上において、しばしば排ガスダストの付着による棚張りが起こり、排ガスダストDがスムーズに排出できない状況に陥りやすい。
例えば、工業炉から排出される排ガスを流送する一般的な煙道の内部における排ガスダストの付着を除去する手段としては、付着物を掻き取り可能な態様で、ロッド状の付着物除去器具を煙道内に挿入配置した構造とすること等が提案されている(特許文献2)。
しかしながら、このような掻き取り構造は、図2に示す煙塵室1のように、単なる煙道ではなく、一定以上の容積を有する空間内で乾式の処理により排ガスダストを回収する、乾式の集塵装置へ適用することは困難である。
この場合、図2に示すように煙塵室1に外付けの振動発生機12を取付けて、これによる振動で排ガスダストの付着に起因する棚張りを抑制することが考えられる。実際に、このような振動機を設置した集塵装置が既に実用に付されており、これにより、上記の棚張りが有意に抑制されることも確認されている。
しかしながら、振動発生機12を恒常的に連続運転すると、排ガスが500〜700℃程度の高温であることもあって、振動発生機12及び、振動発生機12の煙塵室1への取付け部の寿命を短くすることとなる。これを回避するため、振動発生機12を設置した煙塵室1を含んでなる排ガス処理設備においては、棚張りの状況を恒に監視しながら、必要に応じて、随時、振動発生機12の動作の開始と停止とを繰り返すという、極めて煩雑な運転制御を行うことを余儀なくされていた。この運転制御は、還元炉に投入される鉄鋼ダスト等の種類や配合によって排ガスダストの性状が大幅に変動することと相まって、極めて繁雑な作業となり、ウェルツ法プラントの作業現場において、大きな作業負担となっていた。
特開2005−299979号公報 特開2004−003761号公報
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて考案されたものであり、工業炉の排ガスからダストを回収する設備において、作業負担の小さい振動発生機の運転制御手段により、乾式集塵機内の排ガスダスト付着による棚張りの発生を十分に防ぐことができる乾式集塵機、及び、乾式集塵機の運転方法を提供することを目的とする。
本願発明者は、乾式の集塵装置内における排ガスダストの付着を抑制する手段として設置される振動発生機の運転制御を、当該振動発生機の1周期の振動継続時間と、1周期の振動停止時間とを、それぞれ、独立に決定して、振動周期を制御することができる振動制御手段によって行うことにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
(1) 排ガスを通過させて該排ガス中の排ガスダストを捕集する集塵機本体と、前記集塵機本体に着接されていて該集塵機本体を振動させる振動発生機と、を備える、乾式集塵機の運転方法であって、前記集塵機本体は、上部側集塵部と、下部側空間部と、からなり、前記下部側空間部は、該下部側空間部の最下部中央寄りに向けて集束する一対の対向するダスト収集傾斜面を有し、前記振動発生機は、1周期の振動継続時間と、1周期の振動停止時間とを、それぞれ独立に決定して、振動周期を制御することができる振動制御手段を備え、前記ダスト収集傾斜面の表面上における前記排ガスダストの堆積量が、所定量以上であると判断した時には、前記振動制御手段により、前記振動停止時間を短くする制御を行い、前記排ガスダストの粘性が所定値以上であると判断した時には、前記振動制御手段により、前記振動継続時間を長くする制御を行う、乾式集塵機の運転方法。
(2) 前記乾式集塵機には、前記排ガスを前記集塵機本体に移送する、ガス輸送管が接続されていて、前記ガス輸送管は、中間部で山折りに折曲げられていて対向する一対の傾斜部を有するグーズネック煙道であって、前記グーズネック煙道を構成する前記傾斜部における前記排ガスダストの堆積量を観察することにより、該排ガスダストの粘性の程度を判断する、(1)に記載の乾式集塵機の運転方法。
(3) 前記振動発生機が、モータ両軸端に配置したアンバランスウェイトを回転させることで振動力を取出す装置である、(1)又は(2)に記載の乾式集塵機の運転方法。
(4) 前記乾式集塵機は重力沈降式集塵機である、(1)から(3)のいずれかに記載の乾式集塵機の運転方法。
(5) 前記排ガスダストが粗酸化亜鉛ダストである、(1)から(4)のいずれかに記載の乾式集塵機の運転方法。
(6) 排ガスを通過させて該排ガス中の排ガスダストを捕集する集塵機本体と、前記集塵機本体に着接されていて該集塵機本体を振動させる振動発生機と、を備える、乾式集塵機であって、前記集塵機本体は、上部側集塵部と、下部側空間部と、により構成されていて、前記下部側空間部は、該下部側空間部の最下部中央寄りに向けて集束する一対の対向するダスト収集傾斜面を有し、前記振動発生機は、1周期の振動継続時間と、1周期の振動停止時間とを、それぞれ、独立に決定して、振動周期を制御することができる振動制御手段を備える、乾式集塵機。
(7) 前記振動制御手段は、複数の異なる振動継続時間を指示することができる振動継続時間指示部と、複数の異なる振動停止時間を指示することができる振動停止継続時間指示部と、を、備える、(6)に記載の乾式集塵機。
(8) (6)又は(7)に記載の乾式集塵機と、前記排ガスを前記集塵機本体に移送するガス輸送管と、を含んでなり、前記ガス輸送管は、中間部で山折りに折曲げられていて対向する一対の傾斜部を有するグーズネック煙道である、排ガス処理設備。
本発明によれば、工業炉の排ガスからダストを回収する設備において、作業負担の小さい振動発生機の運転制御手段により、乾式集塵機内の排ガスダスト付着による棚張りの発生を十分に防ぐことができる乾式集塵機、及び、そのような乾式集塵機の運転方法を提供することができる。
本発明の乾式集塵機を含んで構成される排ガス処理設備の構成例を示す模式図である。 本発明の乾式集塵機の好ましい実施形態の一つである煙塵室の形態を示す断面図及び側面図である。 本発明の乾式集塵機の備える振動発生機の動作を制御する振動制御手段の一例を示す正面図である。
以下、本発明の乾式集塵機とその運転方法、及び、乾式集塵機を含んでなる排ガス処理設備、それぞれの好ましい実施形態について説明する。尚、以下、本発明をウェルツ法による酸化亜鉛鉱の製造プロセスへ適用した場合の具体例を中心に説明する。但し、本発明は、以下にその詳細を説明する実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明における乾式集塵機とは、煙塵室のような重力沈降式集塵機に限らず、電気集塵機やバグフィルター等も含む、広義の乾式集塵機、即ち、工業炉から排出される排ガスから排ガスダストを乾式の処理により回収する装置全般を指すものであり、それらの構造及び運転方法に広く適用可能な技術である。
<酸化亜鉛鉱の製造プロセス>
本発明を好ましく適用することができるウェルツ法による酸化亜鉛鉱の製造プロセスとは、少なくとも、還元焙焼工程、排ガスダスト回収工程、湿式工程、乾燥加熱工程の各工程を順次行うプロセスである。
[全体プロセス]
還元焙焼工程は、鉄鋼ダスト等の亜鉛含有鉱を還元焙焼して亜鉛含有排ガスを発生させる工程である。排ガスダスト回収工程は、還元焙焼工程で発生した亜鉛含有排ガスから粗酸化亜鉛ダストを分離回収する工程であり、本発明の乾式集塵機及びその運転方法は、この工程において実施することが想定されている。湿式工程は、排ガスダスト回収工程で得た粗酸化亜鉛ダストからフッ素及びカドミウムを分離除去して粗酸化亜鉛ケーキを得る工程である。乾燥加熱工程は、湿式工程で得た粗酸化亜鉛ケーキを乾燥加熱して酸化亜鉛鉱(焼鉱)を得る工程である。
本発明の乾式集塵機、或いは、その運転方法を、上記の排ガスダスト回収工程を行う排ガス処理設備において用いることにより、同工程におけるトラブルによる運転停止を回避し、設備の稼働効率や保守性を従来よりも向上させることができる。
[還元焙焼工程]
還元焙焼工程においては、鉄鋼ダスト等の亜鉛含有鉱の還元焙焼処理が行われる。還元焙焼処理は、通常、亜鉛含有鉱と還元材とを還元焙焼ロータリーキルン(RRK)2を用いて焙焼することにより行われる。RRK2の炉内で還元焙焼され揮発した金属亜鉛は、RRK2の炉内で再酸化されて粉状の酸化亜鉛となり、RRK2から排出される排ガスGとともに、排ガスダストDとしてRRK2の炉外に排出される。排ガスダストDを含むこの排ガスGは、排ガスファン6により吸引されて排ガス処理設備10へと流送される。
[排ガスダスト回収工程]
排ガスダスト回収工程においては、RRK2から排出された排ガスダストDを含む排ガスGから、酸化亜鉛を含む排ガスダストDを捕捉し、これを分離回収する処理が行われる。排ガスダストDの分離回収は、これを含む排ガスGが排ガス処理設備10を流送されていく過程で行われる。
(排ガス処理設備)
本発明の灰ガス処理設備は、少なくとも本発明の乾式集塵機を一つ以上配置し、その他、排ガスダスト回収工程の実施に必要な各機器が必要に応じて適宜連接されて構成される。図1に示す排ガス処理設備10は、グーズネック煙道3、本発明の乾式集塵機である煙塵室1、電気集塵機4、バグフィルター5、排ガスファン6、スタック7が、連接されてなる設備である。排ガスGは、これらの各機器を順次通過して流送されて行き、排ガスダストDは、この過程において、煙塵室1、電気集塵機4、或いは、バグフィルター5において、随時、分離回収される。
上述の通り、本発明の乾式集塵機は、煙塵室1に限らず、上記の電気集塵機4、バグフィルター5等の様々な乾式集塵機に広く適用可能な技術である。よって、図1に示す構成に限らず、排ガス処理設備中のいずれかの乾式集塵機が本発明の構成要件を満たすものである限り、そのような設備は全て本発明の技術的範囲に含まれる。
排ガス処理設備10において、排ガスを集塵機本体11に移送するガス輸送管は、図1に示すようなグーズネック煙道3であることが好ましい。グーズネック煙道とは同図に示す通り、中間部で山折りに折曲げられていて対向する一対の傾斜部を有する配管からなる煙道のことを言う。排ガスを集塵機本体11に移送するガス輸送管がグーズネック煙道3である場合、この傾斜部の傾き角度と、当該傾斜部における排ガスダストの堆積量、堆積状態から、当該排ガスダストの安息角を推定することが可能である。これにより、乾式集塵機(煙塵室)1の運転の制御に必要な情報をより迅速且つ簡易に得ることができる。乾式集塵機の運転方法の詳細は後述する。
[湿式工程]
湿式工程においては、排ガスダスト回収工程を経て回収された粗酸化亜鉛ダストを、処理液によってレパルプすることにより粗酸化亜鉛スラリーとし、粗酸化亜鉛に含有されるカドミウム、塩素、フッ素等の不純物を処理液中に分配させる。そして上記処理を経た粗酸化亜鉛スラリーを脱水し、酸化亜鉛ケーキとして、次工程の乾燥加熱工程に投入する。
[乾燥加熱工程]
乾燥加熱工程においては、湿式工程で得た粗酸化亜鉛ケーキを、乾燥加熱ロータリーキルン(DRK)等の乾燥加熱装置に装入して焼成する。この工程により、カドミウム等の濃度を更に低減した酸化亜鉛鉱(焼鉱)を得ることができる。
<乾式集塵機、及び、その運転方法>
本発明の乾式集塵機、及び、その運転方法の詳細について説明する。本発明は、上述の通り、排ガスGから排ガスダストDを分離回収する処理を行う排ガス処理設備10において用いられる各種の乾式集塵機への適用が可能である。ここでは、その好ましい実施形態の具体例として、ウェルツ法による酸化亜鉛鉱の製造プロセスにおいて、排ガスダスト回収工程を行う排ガス処理設備10を構成する乾式集塵機の一つである煙塵室1について、その構成と運転方法の詳細を説明する。
[煙塵室(乾式集塵機)]
煙塵室1は、RRKから排出される亜鉛を含有する排ガスGを、その内部の拡張部を通過させる過程において、急激な流速低下による重力沈降と内壁への衝突効果により、排ガスGに含まれる排ガスダストDを捕捉して分離回収する乾式集塵機の一種である。図2に示す通り、煙塵室1は、排ガスを水平方向に通過させることができる中空の集塵機本体11と、集塵機本体11に設置され、これを振動させる振動発生機12と、を備える。
排ガスを水平方向に所定距離通過させるガス流動路でもある集塵機本体11は、排ガスの流動方向に対する垂直断面における上部側の部分を構成する上部側集塵部13と、下部側の部分を構成する下部側空間部14とからなる。そして、下部側空間部14は、その最下部の中央寄りに向けて集束する一対の対向するダスト収集傾斜面141を有する。下部側空間部14の最下部のダスト収集傾斜面141が集束する位置には、分離回収された排ガスダストDを排出するための排出口142が形成されている。
集塵機本体11内、主には上部側集塵部13内において、上記の通り、重力沈降と衝突効果により排ガスGから分離された排ガスダストDは、下部側空間部14に形成されているダスト収集傾斜面141に沿って落下し、排出口142から排出される。煙塵室1から排出された排ガスダストDは、排出口142の下方に隣接配置されているフローコンベヤ8に収集されて、次工程である湿式工程を行う設備へと搬送される。
煙塵室1には集塵機本体11を振動させる振動発生機12が着接されている。この振動発生機12は、集塵機本体11の内部で、ダスト収集傾斜面141の表面に付着した排ガスダストの堆積物dを振動によって落下させるために設置される。この振動によってダスト収集傾斜面141の表面から滑落した排ガスダストDは、排出口142から円滑に排出される。
又、振動発生機12は、その1周期の振動継続時間と1周期の振動停止時間とを、それぞれ独立に決定して、振動周期を制御することができる振動制御手段15を備えるものとする。
振動発生機12は、上記態様の振動周期の制御が可能であり、集塵機本体11内に付着した排ガスダストを、重力によって、ダスト収集傾斜面141に沿って落下させるために必要十分な振動を発生させることができるものであればよく、特定の機器に限定されない。但し、図2に示すように、振動発生機12は、設置と交換が容易である小型の振動発生機を、集塵機本体11の外面に複数取りつけてなる構成であることが好ましい。このような小型の振動発生機の好ましい例として、モータ両軸端に配置したアンバランスウェイトを回転させることで振動力を取出す装置を挙げることができる。尚、振動発生機としては、上記したモータ両軸端に配置したアンバランスウェイトを回転させることで振動力を取出す装置の他、タービン方式、ピストン方式、ノッカー方式によるバイブレーター等、広く工業的に実施されている装置を適用することができる。又、いずれの振動発生機を採用する場合であっても、振動発生機の取り付け位置は、排ガスダストの堆積物dに効率よく振動を伝えるために、ダスト収集傾斜面141の外側の表面であることが好ましい。
本発明の煙塵室1は、上記のような振動発生機12を備えるのみならず、この振動発生機12の運転制御の態様に特段の工夫をした点に、その技術的特徴がある。このような振動発生機12の運転制御を行う振動制御手段15は、上述の通り、振動発生機12の動作の1周期の振動継続時間と1周期の振動停止時間とをそれぞれ独立に決定する制御が可能な技術的手段であればよい。従来公知の電動機器等の制御機器或いは制御システムを適宜採用することができる。
振動発生機12の運転制御を行う振動制御手段15は、上述の通り、特定の技術的手段に限定されるものではないが、その操作部の態様、所謂ユーザーインターフェイスについては、例えば、図3に示すように、複数の異なる振動継続時間(運転時間)を指示することができる振動継続時間指示部151と、複数の異なる振動停止時間(サイクル休止時間)を指示することができる振動停止継続時間指示部152と、を備えるものであることが好ましい。振動発生機12を、このようなユーザーインターフェイスを有するものとすることにより、振動発生機12の運転の制御を極めて容易に行うことができる。
又、振動制御手段15の配置位置については、少なくとも、上記の操作部については、煙塵室1の近傍に設置されていることが好ましい。これにより、排ガスダストの状況確認後、より速やかに振動発生機12の運転時間を設定することができる。
[煙塵室(乾式集塵機)の運転方法]
煙塵室1における振動発生機12の運転について、具体的には、ダスト収集傾斜面141の表面上における排ガスダストの堆積物dの量が、所定量以上であると判断した時には、振動制御手段15により、振動停止時間を短くする制御を行う。又、これとは独立の判断として、排ガスダストの粘性が所定値以上であると判断した時には、振動制御手段15により、振動継続時間を長くする制御を行う。
振動発生機12の振動停止時間を決定するための制御情報となる、煙塵室1内の排ガスダストの堆積物dの量については、煙塵室1内部を点検口等を通して直接目視で確認してもよいが、単位時間当りにフローコンベヤ8に払い出されるダスト量の変動から推定することもできる。又、この量はフローコンベヤの駆動モータの電流値を計測することによっても間接的に推定することができる。又、グーズネック煙道3内の排ガスダストの堆積状態から、煙塵室1内の排ガストの堆積物dの量を推定することも可能である。
振動発生機12の振動継続時間を決定するための制御情報となる、排ガスダストの粘性については、予めロット毎に試験サンプルを採取して、例えば安息角を測るなどして測定してもよいが、上述の通り、グーズネック煙道3傾斜部の傾き角度と、当該傾斜部における排ガスダストの堆積量、堆積状態から、当該排ガスダストの安息角を推定することにより粘性の程度の判断を行うことが好ましい。
振動発生機12について、例えば、図3に示すように、振動発生機12の振動継続時間(運転時間)を5秒、7秒、10秒から一つ選択し、休止時間は30秒、45秒、60秒の一つから選択できるように設定しておくと、9通り(3×3)の制御パターン(表1参照)を容易に選択して実行することができる。出願時当時の実情として、ウェルツ法による酸化亜鉛鉱製造プラントに鉄鋼ダスト等の原料鉱を供給する供給元は国内で20〜30社程度であるが、この9通りの制御パターンの選択により、概ねあらゆる鉄鋼ダスト由来の排ガスダスト(粗酸化亜鉛)の性状に適合する振動発生機12の間欠運転の周期を設定することができる。又、制御情報を得るための排ガスダスト等の状態の観察は、直接目視で行う他、CCDカメラ、レベルセンサー、温度計等の検出手段と情報処理端末の組合せによって自動的にこれを行うことにより、振動発生機12の運転制御を自動化することも可能である。
Figure 2019113226
例えば、ウェルツ法による酸化亜鉛鉱製造プラントにおける上記態様の振動発生機12の運転制御は、プラント付きの巡回点検者が、原料である鉄鋼ダストのロットが更新される毎に、グーズネック煙道3のダストの堆積の状態を確認し、煙塵室1の近傍にある振動制御手段15の操作盤で振動発生機12の運転方法を設定することで、煙塵室1から排ガスダストを連続的且つ定量的に安定して排出することができるようになる。又、同時に振動発生機12の運転時間を最少化することもできるので、煙塵室(乾式集塵機)1、振動発生機12、及び周辺部材、特に振動発生機12のダスト収集傾斜面141の外面への取付け部分、における亀裂発生や破断を防止することができ、設備寿命の延長を実現することもできる。
1 煙塵室(乾式集塵機)
11 集塵機本体
12 振動発生機
13 上部側集塵部
14 下部側空間部
141 ダスト収集傾斜面
142 排出口
15 振動制御手段
151 振動継続時間指示部
152 振動停止継続時間指示部
2 還元焙焼ロータリーキルン(RRK)
3 グーズネック煙道
4 電気集塵機
5 バグフィルター
6 排ガスファン
7 スタック
8 フローコンベヤ
10 排ガス処理設備
G 排ガス
D 排ガスダスト

Claims (8)

  1. 排ガスを通過させて該排ガス中の排ガスダストを捕集する集塵機本体と、
    前記集塵機本体に着接されていて該集塵機本体を振動させる振動発生機と、
    を備える、乾式集塵機の運転方法であって、
    前記集塵機本体は、上部側集塵部と、下部側空間部と、からなり、
    前記下部側空間部は、該下部側空間部の最下部中央寄りに向けて集束する一対の対向するダスト収集傾斜面を有し、
    前記振動発生機は、1周期の振動継続時間と、1周期の振動停止時間とを、それぞれ、独立に決定して、振動周期を制御することができる振動制御手段を備え、
    前記ダスト収集傾斜面の表面上における前記排ガスダストの堆積量が、所定量以上であると判断した時には、前記振動制御手段により、前記振動停止時間を短くする制御を行い、
    前記排ガスダストの粘性が所定値以上であると判断した時には、前記振動制御手段により、前記振動継続時間を長くする制御を行う、乾式集塵機の運転方法。
  2. 前記乾式集塵機には、前記排ガスを前記集塵機本体に移送する、ガス輸送管が接続されていて、
    前記ガス輸送管は、中間部で山折りに折曲げられていて対向する一対の傾斜部を有するグーズネック煙道であって、
    前記グーズネック煙道を構成する前記傾斜部における前記排ガスダストの堆積量を観察することにより、該排ガスダストの粘性の程度を判断する、請求項1に記載の乾式集塵機の運転方法。
  3. 前記振動発生機が、モータ両軸端に配置したアンバランスウェイトを回転させることで振動力を取出す装置である、請求項1又は2に記載の乾式集塵機の運転方法。
  4. 前記乾式集塵機は重力沈降式集塵機である、請求項1から3のいずれかに記載の乾式集塵機の運転方法。
  5. 前記排ガスダストが粗酸化亜鉛ダストである、請求項1から4のいずれかに記載の乾式集塵機の運転方法。
  6. 排ガスを通過させて該排ガス中の排ガスダストを捕集する集塵機本体と、
    前記集塵機本体に着接されていて該集塵機本体を振動させる振動発生機と、
    を備える、乾式集塵機であって、
    前記集塵機本体は、上部側集塵部と、下部側空間部と、により構成されていて、
    前記下部側空間部は、該下部側空間部の最下部中央寄りに向けて集束する一対の対向するダスト収集傾斜面を有し、
    前記振動発生機は、1周期の振動継続時間と、1周期の振動停止時間とを、それぞれ、独立に決定して、振動周期を制御することができる振動制御手段を備える、乾式集塵機。
  7. 前記振動制御手段は、
    複数の異なる振動継続時間を指示することができる振動継続時間指示部と、
    複数の異なる振動停止時間を指示することができる振動停止継続時間指示部と、
    を、備える、請求項6に記載の乾式集塵機。
  8. 請求項6又は7に記載の乾式集塵機と、
    前記排ガスを前記集塵機本体に移送するガス輸送管と、を含んでなり、
    前記ガス輸送管は、中間部で山折りに折曲げられていて対向する一対の傾斜部を有するグーズネック煙道である、排ガス処理設備。
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