JP2019112528A - 粘着フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザー光による情報の記録が可能であるとともに、不正に剥離されたことを容易に判別することができる粘着フィルムを提供すること。【解決手段】本発明の粘着フィルムは、可視光の透過性を有する第1の基材と、前記第1の基材の一方の面側に設けられ、レーザー光の照射により変色する機能を有する粘着剤層と、前記第1の基材の他方の面側に設けられ、可視光の遮蔽性を有する第2の基材とを備え、前記第1の基材と前記第2の基材とが疑似接着していることを特徴とする。前記第2の基材は、白色を呈するものであることが好ましい。前記粘着剤層は、アクリル系粘着剤を含んでいることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、粘着フィルムに関する。
例えば、商品の販売促進のためや、顧客情報を収集するマーケティング活動の一環として、商品の購入者等に抽選や、無抽選で購入者全員に、景品をプレゼントするキャンペーンが従来から行われている。かかるキャンペーンとして、近時、インターネットを利用した応募形態を採るケースが少なくない。
このようなキャンペーンでは、キャンペーンの案内表示や景品内容を記載したラベル(キャンペーンラベル)を商品に貼着し、販売が行われる(例えば、特許文献1参照)。ラベルには、さらに開催者のホームページのURL(uniform resource locator)、応募資格や当否の判定等に用いられるシリアル番号等が記載される。商品を購入した者は、パーソナルコンピューターや携帯電話(スマートフォン等を含む)等を利用してキャンペーン開催者のホームページにアクセスし、シリアル番号を送信することによって応募を行う。
従来、このようなキャンペーンラベルは、例えば、被着体である商品に接触して用いられる貼着可能な第1のラベルと、第1のラベルに剥離可能に接合された第2のラベルとを備える積層体であった。
第1のラベルおよび第2のラベルには、それぞれ表示部が、所定の印刷方法により設けられている。例えば、第1のラベルには、開催者のホームページのURLや、応募資格や当否の判定等に用いられるシリアル番号等が記載されており、第2のラベルには、キャンペーンの案内表示や景品内容が記載されている。そして、第2のラベルは、第1のラベルの表示部を覆うように、粘着剤により剥離可能に接合されている。
このようなキャンペーンラベルは、第1のラベルを被着体側に対向させて、粘着剤により被着体(キャンペーンの対象商品)に貼着される。そして、当該商品を購入した者(購入者)は、第2のラベルを第1のラベルから剥離することにより、第1のラベルに記載された内容を視認することが可能となる。すなわち、第1のラベルの表示部の内容にしたがって、キャンペーン開催者のホームページにアクセスし、シリアル番号を送信することによって応募を行うことができる。
しかしながら、例えば、商品を購入していない者が、店頭に陳列されている商品から、キャンペーンラベルを不正に剥離してシリアル番号の確認だけをして戻したり、また、キャンペーンラベルだけを商品から剥離して盗んだりする等の不正が発生する問題があった。
特に、上述したように、第1のラベルと第2のラベルとが粘着剤により接合されている場合には、一旦剥離した第1のラベルと第2のラベルとを再び重ねあわて押圧することにより再接合することができ、不正に剥離した証拠を隠滅することができる。
その結果、正当な購入者がシリアル番号等を入力しても、その番号は既に応募登録済みとなっており、応募できなくなるという問題が生じる。また、このような問題を生じると、販売店やメーカーの信頼性、企業イメージが毀損される。
また、キャンペーンラベルが剥離された商品は、キャンペーン商品としての商品価値がなくなるため、メーカー等へ返品される原因となっており、販売店やメーカー側の直接的な損失につながる。
特開2003−255837号公報
本発明の目的は、レーザー光による情報の記録が可能であるとともに、不正に剥離されたことを容易に判別することができる粘着フィルムを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(7)に記載の本発明により達成される。
(1) 可視光の透過性を有する第1の基材と、
前記第1の基材の一方の面側に設けられ、レーザー光の照射により変色する機能を有する粘着剤層と、
前記第1の基材の他方の面側に設けられ、可視光の遮蔽性を有する第2の基材とを備え、
前記第1の基材と前記第2の基材とが疑似接着していることを特徴とする粘着フィルム。
(2) 前記粘着剤層は、前記レーザー光の透過率が50%以上の剥離ライナーで被覆されている上記(1)に記載の粘着フィルム。
(3) 前記粘着剤層は、変色剤として、ビスマス系化合物、モリブデン系化合物および銅系化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含んでいる上記(1)または(2)に記載の粘着フィルム。
(4) 前記粘着剤層中における前記変色剤の含有率が、0.5質量%以上50質量%以下である上記(3)に記載の粘着フィルム。
(5) 前記粘着剤層は、アクリル系粘着剤を含んでいる上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の粘着フィルム。
(6) 前記粘着剤層が、白色粒子を含んでいる上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の粘着フィルム。
(7) 前記第2の基材は、白色を呈するものである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の粘着フィルム。
本発明によれば、レーザー光による情報の記録が可能であるとともに、不正に剥離されたことを容易に判別できる粘着フィルムを提供することができる。
本発明の粘着フィルムの好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。 粘着剤層にレーザー光を照射して変色部を形成する状態を示す模式的な縦断面図である。 図1に示す粘着フィルムにおいて、第2の基材に印刷部が形成され、粘着剤層に変色部が形成され、さらに被着体に貼着された状態を示す模式的な縦断面図である。 粘着フィルムの第2の基材を第1の基材から剥離した状態を示す模式的な縦断面図である。 粘着フィルムを被着体から不正に剥離しようとしている状態を示す模式的な縦断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[粘着フィルム]
まず、本発明の粘着フィルムについて説明する。
図1は、本発明の粘着フィルムの好適な実施形態を示す模式的な縦断面図である。図2は、粘着剤層にレーザー光を照射して変色部を形成する状態を示す模式的な縦断面図である。図3は、図1に示す粘着フィルムにおいて、第2の基材に印刷部が形成され、粘着剤層に変色部が形成され、さらに被着体に貼着された状態を示す模式的な縦断面図である。図4は、粘着フィルムの第2の基材を第1の基材から剥離した状態を示す模式的な縦断面図である。図5は、粘着フィルムを被着体から不正に剥離しようとしている状態を示す模式的な縦断面図である。
粘着フィルム1は、可視光の透過性を有する第1の基材10と、第1の基材10の一方の面側に設けられ、レーザー光の照射により変色する機能を有する粘着剤層20と、第1の基材10の他方の面側に設けられ、可視光の遮蔽性を有する第2の基材30とを備えている。そして、第1の基材10と第2の基材30とが疑似接着している。
このような構成により、レーザー光による情報の記録が可能であるとともに、不正に剥離されたことを容易に判別することができる粘着フィルム1を提供することができる。
したがって、例えば、粘着フィルム1は、各種キャンペーンに係る商品等に貼着されるもの(キャンペーンラベル)に好適に適用することができる。より具体的には、例えば、商品を購入していない者が、不正の痕跡を残さずに、店頭に陳列されている商品等からシリアル番号等の情報を不正に入手することを好適に防止することができる。その結果、キャンペーンを好適に実施することができる。
以下、粘着フィルム1をキャンペーンラベルに適用する場合について、中心的に説明する。
粘着フィルム1をキャンペーンラベルとして用いる場合、粘着フィルム1が貼着される被着体60としては、例えば、商品やその包装体、当該商品や当該包装体に取り付けられたタグ、紐、テープ等が挙げられる。以下、これらを総称して、商品等とも言う。
包装体としては、例えば、商品を包装・収容する袋、箱、皿、缶、瓶、ボトル等の容器等が挙げられる。また、包装体の素材は、特に限定されないが、例えば、紙、ガラス、各種金属、各種プラスチック等が挙げられる。
このような粘着フィルム1において、第2の基材30の第1の基材10と対向する側と反対側の面には、所定の印刷方法(トナーを用いた電子写真法、熱転写リボンを用いた熱転写法、レーザー印字、インクジェット技術等を用いた液滴吐出法等を含む)により印刷部31が設けられる。
印刷部31は、例えば、種々の文字、記号、符号、点、線、図形、模様またはこれらの任意の組合せとすることができ、所定の情報を表示するものである。印刷部31には、例えば、キャンペーンの案内表示や景品内容等が記載される。
印刷部31は、いかなるタイミングで形成してもよく、例えば、粘着フィルム1に対して後述する変色部21を形成する前のタイミングで形成してもよいし、粘着フィルム1に対して変色部21を形成した後のタイミングで形成してもよい。また、予め印刷部31が設けられた第2の基材30を用いて粘着フィルム1を製造してもよい。
また、図2に示すように、粘着剤層20にレーザー光Leを照射することにより、粘着剤層20のうちレーザー光Leが照射された部位が変色して変色部21が形成される(レーザーマーキング)。これにより、粘着剤層20のうち変色部21が形成されている部位と、変色部21が形成されていない部位とで、所定のパターン(例えば、種々の文字、記号、符号、点、線、図形、模様またはこれらの任意の組合せ)を表示することができ、当該パターンにより、所定の情報を表示することができる。変色部21により記録される情報としては、例えば、開催者のホームページのURLや二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))、応募資格や当否の判定等に用いられるシリアル番号等が挙げられる。
特に、図示の構成では、粘着剤層20の第1の基材10および第2の基材30が配された側とは反対の面側から、レーザー光Leを照射している。
これにより、第1の基材10、第2の基材30のうちの少なくとも一方が、レーザー光Leの透過性が低いものであっても、好適に変色部21を形成することができる。言い換えると、第1の基材10、第2の基材30の構成の選択の幅を拡げつつ、好適に変色部21を形成することができる。特に、第2の基材30は、可視光の遮蔽性を有するものであり、レーザー光Leが可視光またはそれに近い波長領域の光であると、レーザー光Leの透過性も低いのが一般的であるが、このような場合でも、好適に変色部21を形成することができる。
粘着フィルム1の構成部位の中でも、粘着剤層20を変色可能とすることにより、被着体60に貼着された状態で、記録された情報を好適に保護することができる。また、記録された情報が改ざんされることを効果的に防止することができる。また、粘着剤層20は、一般に、他の部位に比べて塑性変形しやすく、内部応力をためにくい。そのため、例えば、変色可能な部位が、変色に伴って体積変化する場合であっても、粘着フィルム1全体としての不本意な変形が防止され、粘着フィルム1の耐久性の低下等を生じにくい。以上のようなことから、粘着フィルム1の信頼性を優れたものとすることができる。
また、粘着フィルム1の他の部位を変色可能に構成する場合に比べて、粘着フィルム1の製造が容易となる。また、変色可能な部位を別途設ける場合に比べて、粘着フィルム1の層構成を単純化させることができる。
変色部21の形成(レーザー光Leの照射)は、いかなるタイミングで行ってもよいが、通常、第1の基材10と第2の基材30とが疑似接着した状態で行われる。
なお、本発明において、「変色」とは、レーザー光を照射する前の色調から変化することをいい、透明に変化することを含む概念である。
粘着フィルム1は、粘着剤層20を対向させることにより被着体60に貼着して用いられる。
図3は、粘着フィルム1において、第2の基材30に印刷部31が形成され、粘着剤層20に変色部21が形成され、さらに被着体60に貼着された状態を示している。被着体60は、例えば、キャンペーンの対象となる商品等である。
第1の基材10と第2の基材30とは、疑似接着している。
ここで、疑似接着とは、第1の基材10と第2の基材30とが通常の使用状態では接着しているが、両層を剥離させる場合に、特に工具等を用いずとも人の手で引っ張るのみで剥離し、単に重ね合わせて押圧するのみでは再接着できない状態を意味する。この「単に重ね合わせて押圧するのみでは再接着できない状態」という点において、疑似接着の状態は、通常の粘着剤による積層とは異なる。
第1の基材10と第2の基材30とが疑似接着していることにより、変色部21が可視光の遮蔽性を有する第2の基材30(不透明層)によって被覆された状態において、観察者は、変色部21を認識することはできない。
そして、キャンペーンの対象となる商品を購入した者(購入者)は、図4に示すように、粘着フィルム1の第2の基材30を第1の基材10から剥離することにより、第1の基材10(透明層)を通して、変色部21によるパターン(情報)を観察することができるようになる。そして、購入者は、変色部21による情報にしたがって、キャンペーン開催者のホームページにアクセスし、シリアル番号を送信することによって応募を行うことができる。
また、粘着フィルム1では、第1の基材10と第2の基材30とが疑似接着していることにより、第2の基材30を第1の基材10から剥離した場合には、両者を再接合することは実質的に不可能である。すなわち、不正に第2の基材30を剥離した場合に、当該不正行為の証拠を隠滅することは困難であり、また、第2の基材30が不正に剥離されたことを容易に認識することができる。これにより、商品の非購入者による不正を好適に防止することができる。
以下、粘着フィルム1を構成する各構成について、詳細に説明する。
<第1の基材>
第1の基材10は、可視光の透過性を有する透明層であり、粘着剤層20および第2の基材30を支持する機能を有している。
第1の基材10の構成材料としては、可視光の透過性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;アセテート樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合(ABS)樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリ−p−フェニレンスルフィド、ポリエーテルエステル、ポリカーボネート、酢酸セルロース等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができるが、可視光、レーザー光の透過性等の観点から、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル等が好ましく、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
また、第1の基材10は、前述した以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、染料、顔料等の着色剤、アニリド系、フェノール系等の酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、光安定剤、改質剤、防錆剤、充填剤、表面潤滑剤、腐食防止剤、熱安定剤、滑剤、プライマー、帯電防止剤、重合禁止剤、架橋剤、触媒、可塑剤、レベリング剤、増粘剤、軟化剤、分散剤等が挙げられる。
また、第1の基材10は、単層よりなるものであってもよいし、複数の層を備える積層体であってもよい。また、第1の基材10は、例えば、厚さ方向に組成が傾斜的に変化する傾斜材料で構成されたものであってもよい。
第1の基材10の厚さは、特に限定されないが、15μm以上300μm以下であるのが好ましく、30μm以上200μm以下であるのがより好ましい。
第1の基材10についての全光線透過率は、特に限定されないが、80%以上であるのが好ましく、90%以上100%以下であるのがより好ましく、95%以上99.99%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、粘着剤層20中でレーザー光の照射により変色して形成される変色部21とそれ以外の部位(変色していない非変色部)とのコントラストをより大きいものとすることができ、第2の基材30を剥離した状態における変色部21によるパターン(情報)の視認性をより向上させることができる。
<粘着剤層>
粘着剤層20は、粘着フィルム1を被着体60に貼着する際に、被着体60と接触(密着)する部位である。
また、粘着剤層20は、レーザー光Leが照射された部位が変色して変色部21を形成することにより、各種情報が記録される層である。変色部21は、被着体60への貼着前に形成されるものであってもよいし、被着体60への貼着後に形成されるものであってもよいが、通常、被着体60への貼着前に形成される。
(粘着剤)
粘着剤層20を構成する粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられるが、中でも、アクリル系粘着剤が好ましい。
これにより、粘着剤層20と第1の基材10との密着性をより高いものとすることができる。また、粘着剤層20の透明性をより高いものとすることができる。
アクリル系粘着剤としては、主成分として、例えば、(メタ)アクリル酸エステル単独重合体、(メタ)アクリル酸エステル単位二種以上を含む共重合体および(メタ)アクリル酸エステルと他の官能性単量体との共重合体の中から選ばれた少なくとも一種を含有するもの(以下、単に「アクリル系ポリマー」ともいう。)が用いられる。該(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル等が挙げられる。また、官能性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。アクリル系粘着剤は、一般に、溶剤型とエマルジョン型に大別され、溶剤型は、通常前記アクリル系ポリマー、溶剤、架橋剤および所望に応じて用いられる粘着付与剤、可塑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等から構成されており、架橋システムとしてはメチロール基縮合、イオン架橋、ウレタン架橋、エポキシ架橋等が利用される。一方、エマルジョン型は、通常、前記アクリル系ポリマー、乳化剤、水性溶媒、所望に応じて用いられる粘着付与剤等から構成される。
(変色剤)
粘着剤層20は、レーザー光Leの照射により変色し、変色部21が形成されるものであり、変色剤を含有するものが好適に用いられる。
これにより、レーザー光Leによる情報の記録(レーザーマーキング)をより好適に行うことができる。なお、変色剤としては、例えば、レーザー光の照射により、レーザー光Leの作用で変色剤自身が化学反応(例えば、酸化反応や還元反応等)により発色(変色)する物質、粘着剤層20が含む変色剤の周囲の樹脂組成物(例えば、粘着剤層20を構成する樹脂材料(粘着剤)等)が化学反応(例えば、炭化)し発色(変色)させる物質等を好適に用いることができる。
変色剤は、粘着剤層20中において分散した状態であってもよいし、溶解した状態であってもよい。
変色剤としては、例えば、銅系化合物、モリブデン系化合物、ビスマス系化合物、鉄系化合物、ニッケル系化合物、クロム系化合物、ジルコニウム系化合物、ネオジム系化合物、アンチモン系化合物、チタン系化合物、マイカ系化合物、スズ系化合物等が挙げられる。
これらの中でも、粘着剤層20は、変色剤として、ビスマス系化合物、モリブデン系化合物および銅系化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含んでいることが好ましい。
これにより、レーザー光Leの照射時における粘着剤層20の発色性をより優れたものとすることができるとともに、レーザー光Leの照射による粘着剤層20の不本意な膨れや、粘着剤層20と第1の基材10との密着性の低下等をより効果的に防止することができる。その結果、第2の基材30を剥離した状態における変色部21の視認性、粘着フィルム1の信頼性をより向上させることができる。
粘着剤層20中における変色剤の含有率は、特に限定されないが、0.5質量%以上50質量%以下であるのが好ましく、1.0質量%以上3.0質量%以下であるのがより好ましい。
これにより、粘着剤層20中の変色剤以外の成分の機能を十分に発揮させつつ、粘着剤層20の発色性をより優れたものとすることができる。また、レーザー光Leの照射時における粘着フィルム1の不本意な変性、劣化等をより効果的に防止することができる。
また、非変色部との明度差を大きくしコントラストを高めるために、変色部21の色は暗色であることが好ましい。
具体的には、粘着フィルム1の使用状態(第2の基材30を剥離して、第1の基材10が露出した状態)における観察者の視点側の面(第1の基材10の表面側)についての粘着フィルム1の変色部21が設けられた部位におけるLの値(JIS Z8781−4で規定されるL表示の色度図でのLの値)は、0以上60以下であるのが好ましく、0以上40以下であるのがより好ましい。
(その他の成分)
また、粘着剤層20は、前述した以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、粘着付与剤、染料、顔料等の着色剤、アニリド系、フェノール系等の酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤、光安定剤、改質剤、防錆剤、充填剤、表面潤滑剤、腐食防止剤、熱安定剤、滑剤、プライマー、帯電防止剤、重合禁止剤、架橋剤、触媒、可塑剤、レベリング剤、増粘剤、軟化剤、分散剤等が挙げられる。
特に、粘着剤層20は、白色粒子を含んでいることが好ましい。白色粒子は、一般に、レーザー光による影響を受けにくいものである。
このような白色粒子を含むことにより、粘着剤層20の変色部21が設けられた部位と変色部21が設けられていない部位とのコントラストをより確実に大きいものとすることができ、第2の基材30を剥離した状態における変色部21による情報の視認性をより確実に優れたものとすることができる。
特に、粘着フィルム1が貼着される被着体60が、例えば、ビールが封入されたいわゆるビール瓶のように着色された瓶、または、お茶が封入されたプラスチックボトル(PETボトル)等、色の濃いものである場合等において、粘着剤層20(変色部21が形成されていない部位)が透明であると、被着体60の色が、粘着剤層20の地色となってしまうため、レーザー光Leの照射により変色部21が形成された部位と、粘着剤層20のそれ以外の部位(非変色部)とのコントラストが小さくなり、粘着剤層20に記録された情報の視認性が低下する場合があるが、粘着剤層20が白色粒子を含んでいることにより、白色粒子が好適に光を反射し、このような問題の発生をより確実に防止することができ、被着体60の色調等によらず、第2の基材30を剥離した状態における変色部21による情報の視認性をより確実に優れたものとすることができる。
このような白色粒子としては、例えば、白色染料や白色顔料等を用いることができ、具体的には、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、硫化亜鉛、硫酸バリウム等が挙げられる。
中でも、白色粒子は、酸化チタン、炭酸カルシウムのうち少なくとも1種を含んでいるのが好ましい。
これにより、白色粒子の白色度や安定性をより優れたものとすることができ、上述したような効果をより安定的にかつより顕著に発揮させることができる。
白色粒子の平均粒径は、0.05μm以上50μm以下であるのが好ましく、0.05μm以上3.0μm以下であるのがより好ましく、0.1μm以上2.0μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
粘着剤層20中における白色粒子の含有率は、0.1質量%以上30質量%以下であるのが好ましく、0.2質量%以上25質量%以下であるのがより好ましい。
これにより、粘着剤層20中の他の成分の機能を十分に発揮させつつ、前述したような白色顔料を含むことによる効果をより顕著に発揮させることができる。
粘着剤層20の厚さは、5μm以上100μm以下であるのが好ましく、10μm以上50μm以下であるのがより好ましい。
これにより、粘着フィルム1の被着体60に貼着する際の貼着のしやすさ等の粘着フィルム1の取り扱いのしやすさをより向上させることができるとともに、第2の基材30を剥離した状態における変色部21によるパターン(情報)の視認性をより向上させることができる。
<第2の基材>
第2の基材30は、可視光の遮蔽性を有する不透明層であり、粘着剤層20および第1の基材10を被覆する機能を有している。
第2の基材30の構成材料としては、可視光の遮蔽性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、紙基材またはフィルム基材が用いられる。
紙基材としては、例えば、上質紙、アート紙、クラフト紙、グラシン紙、パーチメント紙、レーヨン紙、コート紙、キャストコート紙、含浸紙、発泡紙、感熱紙、無塵紙、再生紙等の紙類が挙げられる。
また、第2の基材30を構成するフィルム基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート等の各種樹脂で構成されたフィルムが挙げられる。
また、第2の基材30としては、全光線透過率等を調整する等の目的で、例えば、着色剤を含有するものや、内部に空隙を有するもの等を用いてもよい。
また、第2の基材30は、単層よりなるものであってもよいし、複数の層を備える積層体であってもよい。例えば、第2の基材30は、可視光の透過性の高い材料(例えば、樹脂材料)で構成された層と、可視光の隠蔽性の高い材料(例えば、金属材料)で構成された層とを備える積層体であってもよい。これにより、例えば、第2の基材30の成形性をより優れたものとしつつ、第2の基材30全体としての可視光の遮蔽性をより優れたものとすることができる。また、第2の基材30は、例えば、基部と印刷用コート層とを備えるものであってもよい。また、第2の基材30は、例えば、厚さ方向に組成が傾斜的に変化する傾斜材料で構成されたものであってもよい。
第2の基材30についての全光線透過率は、特に限定されないが、50%以下であるのが好ましく、40%以下であるのがより好ましく、30%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、第1の基材10と第2の基材30とが疑似接着した状態において、粘着剤層20に形成された変色部21による情報が不本意に視認されてしまうことをより確実に防止することができる。
第2の基材30の厚さは、特に限定されないが、10μm以上150μm以下であることが好ましく、20μm以上130μm以下であることがより好ましい。
第2の基材30は、白色を呈するものであるのが好ましい。
これにより、第1の基材10と第2の基材30とが疑似接着された状態での、粘着剤層20に形成された発色部21によるパターンの隠蔽性をより優れたものとすることができる。
また、第2の基材30の地色の明度を好適に調節でき、印刷部31と、第2の基材30の印刷部31が設けられていない部位(非印刷部)とのコントラストを向上させることができ、印刷部31の視認性をより向上させることができる。
また、第2の基材30が、白色を呈することにより、第2の基材30は、一般に、レーザー光の反射性に優れたものとなり、粘着剤層20にレーザー光Leを照射することによる変色部21の形成を行う際のエネルギー効率を向上させることができる。すなわち、変色部21の形成のためにレーザー光Leを照射する際、照射したレーザー光Leの一部は、粘着剤層20で吸収されないが、第2の基材30が白色を呈することにより、当該吸収されなかったレーザー光Leは、第1の基材10を透過して第2の基材30で反射されることとなる(図2参照)。その結果、当該反射されたレーザー光Leが、変色部21の形成に寄与することができる。したがって、照射したレーザー光Leのエネルギーのうち変色部21の形成に寄与する成分の割合を高めることができる。よって、より小さいエネルギーで変色部21を形成することができたり、所定のエネルギー量のレーザー光Leでより変色の度合いの大きい変色部21を形成することができたりする。
第2の基材30が白色を呈するものである場合、第2の基材30としては、例えば、前述した紙基材や、構成成分として前述したような白色粒子を含むものを好適に用いることができる。
<疑似接着について>
前述したように、第1の基材10と第2の基材30とは、疑似接着している。
第1の基材10と第2の基材30とが、粘着剤による接合ではなく、疑似接着されていることで、第1の基材10から第2の基材30を一旦剥離したら、再度貼着することは実質的に不可能である。すなわち、不正に第2の基材30を剥離した場合に、当該不正行為の証拠を隠滅することは困難であり、また、第2の基材30が不正に剥離されたことを容易に認識することができる。
疑似接着状態における第1の基材10と第2の基材30との剥離強度は、1mN/25mm以上3000mN/25mm以下であるのが好ましく、10mN/25mm以上1500mN/25mm以下であるのがより好ましい。
剥離強度が前記下限値未満であると、例えば、粘着フィルム1の流通段階等で第1の基材10と第2の基材30との間で意図せぬ剥離を生じてしまう可能性がある。剥離強度が前記上限値超えると、必要時に第2の基材30を第1の基材10から剥離することが困難となってしまう可能性がある。
なお、本明細書において、剥離強度とは、例えば、剥離角度180°、剥離速度300mm/分の条件の測定で求められる値を採用することができる。
疑似接着の状態は、例えば、第1の基材10の少なくとも一部または第2の基材30の少なくとも一部を、疑似接着剤層とすることにより、好適に実現することができる。
疑似接着剤層としては、例えば、接着剤による疑似接着剤層、熱可塑性樹脂によるヒートシール層、接着阻害物質(フィラー)が添加された疑似接着剤層等が挙げられる。
(接着剤による疑似接着剤層)
接着剤による疑似接着剤層は、例えば、以下のようにして形成することができる。
すなわち、第1の基材10の第2の基材30に対向する面側または第2の基材30の第1の基材10に対向する面側に、疑似接着剤層形成用の接着剤組成物を塗布し、第1の基材10と第2の基材30とを重ね合わせた状態で加圧する。
(熱可塑性樹脂によるヒートシール層)
熱可塑性樹脂を用いたヒートシールにより、疑似接着することができる。
ヒートシール層の形成に用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、天然ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、紫外線硬化ニス等が挙げられる。中でもポリエチレンが好ましい。
熱可塑性樹脂を用いたヒートシール層は、例えば、以下のようにして形成することができる。
すなわち、ヒートシール層形成用の熱可塑性樹脂を含む組成物を押出機により加熱溶融してフィルム状に押し出し、このフィルムの一方の面に第1の基材10の表面を接触させるとともに、他方の面に第2の基材30の表面を接触させ、第1の基材10と第2の基材30とを疑似接着する。
また、ヒートシール層形成用の熱可塑性樹脂が第1の基材10を構成してもよい。
(接着阻害物質(フィラー)が添加された疑似接着剤層)
接着剤層中に接着阻害物質(フィラー)を添加することにより接着剤の接着力を弱めた疑似接着剤層とすることもできる。
接着剤としては、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム等の合成ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
接着阻害物質としては、タルク、シリカ、炭酸カルシウム等が挙げられる。
疑似接着剤への接着阻害物質の添加量は、0.01重量%以上10重量%以下であるのが好ましく、0.1重量%以上5.0重量%以下であるのがより好ましい。
(被着体に対する剥離強度と層内破壊強度との関係)
粘着フィルム1は、被着体60に対する剥離強度と、第1の基材10の層内破壊強度との関係について、以下の条件を満足するのが好ましい。
すなわち、被着体60に対する粘着剤層20の剥離強度をN1[N/25mm]とし、第1の基材10の層内破壊強度をN2[N/25mm]としたとき、N1>N2の関係を満足するのが好ましく、N2/N1<0.9の関係を満足するのがより好ましく、0.1<N2/N1<0.8の関係を満足するのがさらに好ましい。
これにより、図5に示すように、被着体60に粘着フィルム1を貼着し、被着体60から粘着フィルム1を不正に剥離しようとしたときに、被着体60と粘着剤層20との界面ではなく、第1の基材10の層内破壊を優先的に生じさせることができる。言い換えると、粘着フィルム1を被着体60から取り外そうとした際に、粘着剤層20を剥離しようとする力が第1の基材10にも加わり、その力で第1の基材10が容易に破壊される。このため、図5に示すように、粘着フィルム1と被着体60との界面ではなく、第1の基材10の内部で破壊が起きる。すなわち、粘着フィルム1を被着体60から取り外すことは困難である。また、層内破壊してしまった第1の基材10を元に戻すことは実質的に不可能である。すなわち、ラベル(粘着フィルム1)を不正に剥離しようとした証拠を隠滅することは困難となり、これにより、不正に行われた剥離の有無を確実に判断することができる。
JIS Z0237:2009に準拠して測定されるポリエチレンテレフタレートフィルムに対する粘着フィルム1の粘着力は、5000mN/25mm以上であるのが好ましい。
これにより、被着体60に貼着した粘着フィルム1から第2の基材30を剥離する際に、不本意に被着体60から粘着剤層20が剥離してしまうことをより確実に防止することができる。
<剥離ライナー>
図1、図2に示すように、粘着フィルム1は、被着体60への貼着前には、被着体60への接触面(粘着剤層20)が、剥離ライナー50で被覆されていてもよい。
これにより、例えば、粘着フィルム1の搬送時や保管時等において、粘着フィルム1(被着体60への接触面)を好適に保護することができる。
剥離ライナー50は、変色部21の形成に用いるレーザー光Leの透過性を有することが好ましい。
これにより、変色部21の形成のための粘着剤層20へのレーザー光Leの照射を、粘着剤層20が剥離ライナー50で被覆された状態で好適に行うことができる。したがって、粘着剤層20を好適に保護しつつ、変色部21を形成することができる。
剥離ライナー50についての変色部21の形成に用いるレーザー光Leの透過率は、50%以上であるのが好ましく、70%以上であるのがより好ましく、90%以上であるのがさらに好ましい。
これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
なお、本明細書において、レーザー光の透過率とは、当該レーザー光の最大強度波長(ピーク波長)の光の透過率のことを言う。
剥離ライナー50としては、特に制限されず、粘着フィルムの分野で通常使用されるものを用いることができる。剥離ライナー50としては、例えば、フィルム基材の表面に剥離層が設けられたもの等が挙げられる。
フィルム基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート等の各種樹脂で構成されたフィルムが挙げられる。フィルム基材には、例えば、填料等の充填剤等が含まれていてもよい。
剥離層の構成材料としては、例えば、シリコーン、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。
剥離ライナー50の厚さは、特に限定されないが、10μm以上150μm以下であるのが好ましく、20μm以上130μm以下であるのがより好ましく、40μm以上50μm以下であるのがさらに好ましい。
粘着フィルム1が貼着される被着体60は、特に限定されず、いかなる材料で構成されたものであってもよく、また、いかなる形状、大きさのものであってもよい。
[レーザーマーキング]
図2に示すように、粘着フィルム1は、レーザー光Leを照射して、粘着剤層20の対応する部位に変色部21を形成することにより所定の情報を記録し(レーザーマーキング)、例えば、ラベルとして用いることができる。
変色部21の形成に用いるレーザー光Leの照射方向は、特に限定されず、例えば、第1の基材10および第2の基材30がレーザー光の透過性を有している場合、粘着剤層20の第1の基材10、第2の基材30設けられている側からレーザー光Leを照射してもよいが、粘着剤層20の第1の基材10と対向する面とは反対の面側からレーザー光Leを照射するのが好ましい。
これにより、第1の基材10、第2の基材30のうちの少なくとも一方が、レーザー光Leの透過性が低いものであっても、好適に変色部21を形成することができる。言い換えると、第1の基材10、第2の基材30の構成の選択の幅を拡げつつ、好適に変色部21を形成することができる。特に、第2の基材30は、可視光の遮蔽性を有するものであり、レーザー光が可視光またはそれに近い波長領域の光であると、レーザー光の透過性も低いのが一般的であるが、このような場合でも、好適に変色部21を形成することができる。
この場合、変色部21は、レーザー光Leの照射側から見たときに、粘着フィルム1の正常な使用形態において観察者が観察するのとは鏡像関係にあるパターンで形成される。例えば、変色部21が文字情報である場合、レーザー光Leの照射側から見たときに逆文字(鏡文字)となるように形成される。
情報の記録に用いるレーザー光Leとしては、例えば、半導体レーザー、YAGレーザー、He−Neレーザー、COレーザー等が挙げられ、中でも、YAGレーザーが好ましい。
これにより、変色部21を容易かつ確実に形成することができるとともに、粘着剤層20や剥離ライナー50、第1の基材10等の不本意な変性、劣化等をより好適に防止することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の粘着フィルムは、前述した以外の構成を備えていてもよい。例えば、本発明の粘着フィルムは、印刷部が設けられた第2の基材を被覆するコート層を有していてもよい。これにより、粘着フィルムの耐久性等をより向上させることができる。
また、前述した実施形態では、粘着フィルムを、キャンペーンラベルに適用する場合について中心的に説明したが、本発明は、キャンペーンラベル以外の粘着フィルムに適用されるものであってもよい。
より具体的には、例えば、製品情報、生産者情報、シリアル番号、管理情報等の各種情報を記録したラベルとして好適に用いられることができる。
また、本発明の粘着フィルムは、例えば、各種改ざん防止用ラベルとしても用いることができる。より具体的には、例えば、自動車の車両識別番号ラベル、自動車の盗難防止用ラベル、自動車部品、電機・電子部品、精密機械部品等の特徴や取り扱い上の注意点等の表示内容の改ざん防止用ラベルとして用いることができる。
また、前述した実施形態では、第2の基材に印刷部が設けられている場合について中心的に説明したが、第2の基材には、印刷部が設けられていなくてもよい。
1…粘着フィルム
10…第1の基材
20…粘着剤層
21…変色部
30…第2の基材
31…印刷部
50…剥離ライナー
60…被着体

Claims (7)

  1. 可視光の透過性を有する第1の基材と、
    前記第1の基材の一方の面側に設けられ、レーザー光の照射により変色する機能を有する粘着剤層と、
    前記第1の基材の他方の面側に設けられ、可視光の遮蔽性を有する第2の基材とを備え、
    前記第1の基材と前記第2の基材とが疑似接着していることを特徴とする粘着フィルム。
  2. 前記粘着剤層は、前記レーザー光の透過率が50%以上の剥離ライナーで被覆されている請求項1に記載の粘着フィルム。
  3. 前記粘着剤層は、変色剤として、ビスマス系化合物、モリブデン系化合物および銅系化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含んでいる請求項1または2に記載の粘着フィルム。
  4. 前記粘着剤層中における前記変色剤の含有率が、0.5質量%以上50質量%以下である請求項3に記載の粘着フィルム。
  5. 前記粘着剤層は、アクリル系粘着剤を含んでいる請求項1ないし4のいずれか1項に記載の粘着フィルム。
  6. 前記粘着剤層が、白色粒子を含んでいる請求項1ないし5のいずれか1項に記載の粘着フィルム。
  7. 前記第2の基材は、白色を呈するものである請求項1ないし6のいずれか1項に記載の粘着フィルム。
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