JP2019112192A - アシスト器具 - Google Patents

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圭佑 西田
Keisuke Nishida
圭佑 西田
晶基 中塚
Akimoto Nakatsuka
晶基 中塚
貴大 ▲高▼木
貴大 ▲高▼木
Takahiro Takagi
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Abstract

【課題】アシスト器具において、昇降装置やワイヤのメンテナンス作業を行うべき時期を適切に把握することができるようにする。【解決手段】作業者に取り付けられる本体部1、アーム部2、昇降装置17、昇降装置17から延出されたワイヤ18,19、ワイヤ18,19の延出端に接続されたハンド部20を備えて、昇降装置17によるワイヤ18,19の巻き取り及び繰り出しにより、ハンド部20を昇降させる。昇降装置17の作動量を積算する積算部と、積算部により積算された作動量の積算値に基づいて報知を行う報知部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、作業者が装着して使用するもので、作業者の作業(動作)を補助するアシスト器具に関する。
前述のようなアシスト器具として、特許文献1に開示されているようなものがある。
特許文献1では、作業者に取り付けられる本体部、及び本体部から前側に延出されたアーム部が備えられている。本体部に昇降装置が設けられて、昇降装置からワイヤが延出されている。ワイヤがアーム部に沿って延出され、アーム部の上部から下方に延出されており、ワイヤの延出端に、荷物を保持するハンド部が接続されている。
昇降装置によりワイヤを巻き取ることにより、ハンド部(荷物)を上昇させることができ、昇降装置によりワイヤを繰り出すことにより、ハンド部(荷物)を下降させることができる。
特開2017−94421号公報
前述のようなシスト器具において、昇降装置によるハンド部の上昇及び下降を繰り返していくと、昇降装置やワイヤ等において部品交換等のメンテナンス作業を、必要な時期に行ったり、定期的に行ったりする必要がある。
本発明は、昇降装置及びワイヤによりハンド部を上昇及び下降させるアシスト器具において、昇降装置やワイヤ等のメンテナンス作業を行うべき時期を、適切に把握することができるようにすることを目的としている。
本発明のアシスト器具は、
作業者に取り付けられる本体部と、前記本体部から前側に延出されたアーム部と、前記本体部に設けられた昇降装置と、
前記昇降装置から延出されて、前記アーム部から下側に延出されるワイヤと、
前記ワイヤの延出端に接続されて、荷物を保持するハンド部とが備えられて、
前記昇降装置が前記ワイヤを巻き取ることにより前記ハンド部を上昇させ、前記昇降装置が前記ワイヤを繰り出すことにより前記ハンド部を下降させ、
前記昇降装置の作動量を積算する積算部と、前記積算部により積算された前記作動量の積算値に基づいて報知を行う報知部とが備えられている。
本発明によると、アシスト器具において、昇降装置によるハンド部の上昇及び下降を繰り返していくと、昇降装置の作動量が積算され、昇降装置の作動量の積算値に基づいて報知が行われる。作業者は報知に基づいて、メンテナンス作業を行う必要があるか、まだメンテナンス作業を行う必要が無いかを、判断することができる。
これにより、メンテナンス作業を行う必要があるのに、メンテナンス作業が行われない状態や、まだメンテナンス作業を行う必要が無いのに、メンテナンス作業が行われる状態を避けることができ、メンテナンス作業を行うべき時期を適切に把握することができるようになる。
本発明において、
前記報知部は、
前記積算部により積算された前記作動量の積算値を報知すると、好適である。
本発明によると、昇降装置の作動量の積算値が報知されるので、作業者は昇降装置の作業量の合計を容易に把握することができて、メンテナンス作業を行う必要があるか、まだメンテナンス作業を行う必要が無いかを、適切に把握することができる。
本発明において、
前記報知部は、
前記積算部により積算された前記作動量の積算値が、事前に設定された所定値に達すると報知すると、好適である。
本発明によると、昇降装置の作業量の積算値が所定値に達したことが報知されるので、作業者は、メンテナンス作業を行う必要があることを適切に把握することができる。
本発明において、
前記積算部は、
前記昇降装置の作動回数を積算して、前記作動回数の積算値を、前記作動量の積算値とすると、好適である。
昇降装置の作動回数は比較的容易に検出及び積算できるので、本発明のように、昇降装置の作動回数を積算して、昇降装置の作動量の積算値とすることにより、積算部の構成の簡素化の面で有利なものとなる。
本発明において、
前記積算部は、
前記昇降装置が上昇作動状態から下降作動状態に切り換わると、前記切り換わりを1回の前記作動回数とし、前記作動回数の積算値を、前記作動量の積算値とすると、好適である。
昇降装置が上昇作動状態から下降作動状態に切り換わる際に、昇降装置やワイヤの特定の部分が局所的に損耗すると考えられる。
本発明によると、前述の切り換わりを作動回数として積算することにより、昇降装置やワイヤの特定の部分の局所的な損耗に対して、メンテナンス作業を適切に行うことができる。
本発明において、
前記積算部は、
前記昇降装置が下降作動状態から上昇作動状態に切り換わると、前記切り換わりを1回の前記作動回数とし、前記作動回数の積算値を、前記作動量の積算値とすると、好適である。
昇降装置が下降作動状態から上昇作動状態に切り換わる際に、昇降装置やワイヤの特定の部分が局所的に損耗すると考えられる。
本発明によると、前述の切り換わりを作動回数として積算することにより、昇降装置やワイヤの特定の部分の局所的な損耗に対して、メンテナンス作業を適切に行うことができる。
本発明において、
前記積算部は、
前記昇降装置が停止状態から上昇作動状態に切り換わると、又は、前記昇降装置が上昇作動状態から停止状態に切り換わると、前記切り換わりを1回の前記作動回数とし、前記作動回数の積算値を、前記作動量の積算値とすると、好適である。
昇降装置が停止状態から上昇作動状態に切り換わる際、又は上昇作動状態から停止状態に切り換わる際に、昇降装置やワイヤの特定の部分が局所的に損耗すると考えられる。
本発明によると、前述の切り換わりを作動回数として積算することにより、昇降装置やワイヤの特定の部分の局所的な損耗に対して、メンテナンス作業を適切に行うことができる。
本発明において、
前記積算部は、
前記昇降装置が停止状態から下降作動状態に切り換わると、又は、前記昇降装置が下降作動状態から停止状態に切り換わると、前記切り換わりを1回の前記作動回数とし、前記作動回数の積算値を、前記作動量の積算値とすると、好適である。
昇降装置が停止状態から下降作動状態に切り換わる際、又は下降作動状態から停止状態に切り換わる際に、昇降装置やワイヤの特定の部分が局所的に損耗すると考えられる。
本発明によると、前述の切り換わりを作動回数として積算することにより、昇降装置やワイヤの特定の部分の局所的な損耗に対して、メンテナンス作業を適切に行うことができる。
本発明において、
前記積算部は、
前記ワイヤの移動距離を積算して、前記移動距離の積算値を、前記作動量の積算値とすると、好適である。
ワイヤの移動距離は比較的容易に検出及び積算できるので、本発明のように、ワイヤの移動距離を積算して、昇降装置の作動量の積算値とすることにより、積算部の構成の簡素化の面で有利なものとなる。
本発明において、
前記積算部は、
前記ワイヤの上昇側の移動距離を積算して、上昇側の前記移動距離の積算値を、前記作動量の積算値とすると、好適である。
アシスト器具において、床等に置かれた荷物を持ち上げて棚等に置くような作業を繰り返す場合、昇降装置の上昇作動状態において、昇降装置やワイヤに大きな負荷が掛かる。
本発明によると、ワイヤの上昇側の移動距離を積算することにより、荷物を持ち上げる作業を繰り返す場合において、メンテナンス作業を適切に行うことができる。
本発明において、
前記積算部は、
前記ワイヤの下降側の移動距離を積算して、下降側の前記移動距離の積算値を、前記作動量の積算値とすると、好適である。
アシスト器具において、棚等に置かれた荷物を持ち、荷物を降ろして床等に置くような作業を繰り返す場合、昇降装置の下降作動状態において、昇降装置やワイヤに大きな負荷が掛かる。
本発明によると、ワイヤの下降側の移動距離を積算することにより、荷物を降ろす作業を繰り返す場合において、メンテナンス作業を適切に行うことができる。
本発明において、
前記積算部は、
前記昇降装置の作動時間を積算して、前記作動時間の積算値を、前記作動量の積算値とすると、好適である。
昇降装置の作動時間は比較的容易に検出及び積算できるので、本発明のように、昇降装置の作動時間を積算して、昇降装置の作動量の積算値とすることにより、積算部の構成の簡素化の面で有利なものとなる。
本発明において、
前記積算部は、
前記昇降装置の上昇側の作動時間を積算して、上昇側の前記作動時間の積算値を、前記作動量の積算値とすると、好適である。
アシスト器具において、床等に置かれた荷物を持ち上げて棚等に置くような作業を繰り返す場合、昇降装置の上昇作動状態において、昇降装置やワイヤに大きな負荷が掛かる。
本発明によると、昇降装置の上昇側の作動時間を積算することにより、荷物を持ち上げる作業を繰り返す場合において、メンテナンス作業を適切に行うことができる。
本発明において、
前記積算部は、
前記昇降装置の下降側の作動時間を積算して、下降側の前記作動時間の積算値を、前記作動量の積算値とすると、好適である。
アシスト器具において、棚等に置かれた荷物を持ち、荷物を降ろして床等に置くような作業を繰り返す場合、昇降装置の下降作動状態において、昇降装置やワイヤに大きな負荷が掛かる。
本発明によると、昇降装置の下降側の作動時間を積算することにより、荷物を降ろす作業を繰り返す場合において、メンテナンス作業を適切に行うことができる。
作業者がアシスト器具を装着した状態での右側面図である。 作業者がアシスト器具を装着した状態での背面図である。 アシスト器具の斜視図である。 制御装置と各部との連係状態を示す図である。 メインスイッチをON状態及びOFF状態に操作した際の制御装置の作動の概要を示す図である。 昇降装置の作動回数の積算の流れを示す図である。 脚作用部の作動回数の積算の流れを示す図である。 発明の実施の第1別形態において、昇降装置の作動回数の積算の流れを示す図である。 発明の実施の第3別形態において、昇降装置の作動回数の積算の流れを示す図である。 発明の実施の第4別形態において、昇降装置の作動回数の積算の流れを示す図である。 発明の実施の第6別形態において、ワイヤの上昇側の移動距離の積算の流れを示す図である。 発明の実施の第7別形態において、ワイヤの下降側の移動距離の積算の流れを示す図である。 発明の実施の第9別形態において、昇降装置の上昇側の作動時間の積算の流れを示す図である。 発明の実施の第10別形態において、昇降装置の下降側の作動時間の積算の流れを示す図である。
図1,2,3に、作業者が装着して使用するアシスト器具が示されている。
本発明の実施形態における前後方向及び左右方向は、特段の説明がない限り、以下のように記載している。作業者がアシスト器具を装着した状態において、作業者から視て前側が「前」であり、後側が「後」であり、右側が「右」であり、左側が「左」である。
(アシスト器具の全体構成及び本体部)
図1,2,3に示すように、アシスト器具には、作業者の背中部に取り付けられる本体部1、本体部1の上部から上側に延出され前側に延出された右及び左のアーム部2、本体部1の下部に設けられた右及び左の脚作用部3が備えられており、作業者への装着用の取付ベルト4、右及び左の肩ベルト5が備えられている。
本体部1は、右及び左の縦フレーム6、右及び左の縦フレーム6に亘って連結された支持板7等を備えて、枠状となっている。本体部1の下部に取付ベルト4が設けられ、支持板7の前面の上部に肩ベルト5が取り付けられている。支持板7の後面の上下中間部に制御装置8が取り付けられており、支持板7の後面の下部にバッテリー9が取り付けられている。
図1及び図2に示すように、肩ベルト5に作業者の腕部(肩部)を入れ、取付ベルト4を作業者の腰部に巻き付けて固定することにより、作業者の背中部に本体部1が取り付けられる。
アシスト器具及び荷物の重量が取付ベルト4を介して主に作業者の腰部に掛かるのであり、アシスト器具及び荷物の重量が作業者の腰部により安定して支持される。肩ベルト5は、主に本体部1が作業者の背中部から後方に離れようとする状態を止める機能を発揮する。
(脚作用部)
図1,2,3に示すように、脚作用部3は、基部10、伝動ケース11、操作アーム12及び脚ベルト13等を備えている。基部10が、支持板7の下部の前部に、左右方向に取付位置を変更自在に支持されており、基部10の外端部に伝動ケース11が前向きに連結されている。
伝動ケース11の前部の左右方向の横軸芯P1周りに、操作アーム12が揺動自在に支持されており、幅広のベルト状の脚ベルト13が操作アーム12に取り付けられている。複数の平ギヤにより構成された伝動機構(図示せず)が伝動ケース11の内部に備えられて、電動モータ28(図4参照)が基部10の内部に備えられており、電動モータ28により伝動機構を介して操作アーム12が横軸芯P1周りに揺動駆動される。
図1及び図2に示すように、作業者は脚ベルト13を太腿部に巻き付けて、面ファスナ(図示せず)(マジックテープ(登録商標))により、脚ベルト13を太腿部に取り付ける。作業者がアシスト器具を装着した状態において、作業者の腰部の右側に右の脚作用部3(伝動ケース11)が位置し、作業者の腰部の左側に左の脚作用部3(伝動ケース11)が位置する。
(アーム部及びワイヤ)
図1,2,3に示すように、右及び左の縦フレーム6の上部が、作業者の右及び左の肩部を越えて斜め上側に延出され斜め前側に延出されて、右及び左のアーム部2となっている。アーム部2の上端部に支持部材16が取り付けられており、プーリー(図示せず)が支持部材16に回転自在に支持されている。
支持板7の後面の上部に昇降装置17が連結されており、支持板7の上部にアウター支持部15が連結され、支持部材16にアウター支持部16aが備えられている。ワイヤ18,19のアウター18b,19bの端部が、アウター支持部15及び支持部材16のアウター支持部16aに接続されて、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが昇降装置17に接続されている。
右の2本のワイヤ18,19のインナー18a,19aが、右の支持部材16のプーリーに掛けられて下側に延出されている。右の2本のワイヤ18,19のインナー18a,19aの延出端に取付部21が接続されて、取付部21に右のハンド部20が接続されている。
左の2本のワイヤ18,19のインナー18a,19aが、左の支持部材16のプーリーに掛けられて下側に延出されている。左の2本のワイヤ18,19のインナー18a,19aの延出端に取付部21が接続されて、取付部21に左のハンド部20が接続されている。
(ハンド部)
図1及び図2に示すように、右及び左のハンド部20は左右対称の形状となっている。ハンド部20は断面がチャンネル形状となっており、チャンネル形状の下側部を荷物に掛けて、ハンド部20により荷物を保持する。
右のハンド部20に右の持ち手部22が取り付けられており、右の持ち手部22に上昇操作スイッチ23が設けられている。左ハンド部20に左の持ち手部22が取り付けられており、左の持ち手部22に下降操作スイッチ24が設けられている。
制御装置8に接続された右及び左のハーネス14が、右及び左のアーム部2の内部に入り、アーム部2の内部を通ってアーム部2の上端部に延出されている。アーム部2の上端部の開口部から、ハーネス14が出て下側に延出されており、右のハーネス14が上昇操作スイッチ23に接続されて、左のハーネス14が下降操作スイッチ24に接続されている。
(昇降装置)
図1及び図2に示すように、昇降装置17が支持板7に連結されている。伝動機構(図示せず)を内装する上下向きの伝動ケース25、伝動ケース25の上部に横向きに連結された支持ケース26、伝動ケース25の下部に横向きに連結された電動モータ27、支持ケース26の内部で横向きの軸芯周りに回転自在に支持された4個の回転体(図示せず)が、昇降装置17に備えられている。
ワイヤ18,19のアウター18b,19bの端部がアウター支持部15に接続され、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが、支持ケース26の内部の4個の回転体の各々に接続されている。
電動モータ27の動力が伝動ケース25の内部の伝動機構を介して、支持ケース26の内部の回転体に伝達されるのであり、回転体が巻き取り側及び繰り出し側に回転駆動される。
(制御装置と各部との連係関係)
図1,2,3,4に示すように、右の脚作用部3の伝動ケース11に、操作ボックス29が取り付けられている。操作ボックス29に、メインスイッチ30、モードスイッチ31及び液晶による表示部32(報知部に相当)が設けられている。
昇降装置17において、4個の回転体の回転角度A1,A2を検出する角度センサー33(ロータリエンコーダ)が、支持ケース26に取り付けられており、角度センサー33の検出値が制御装置8に入力されている。
脚作用部3において、伝動ケース11に対する操作アーム12の角度を検出する角度センサー34(ポテンショメータ)が備えられており、角度センサー34の検出値が制御装置8に入力されている。
上昇操作スイッチ23及び下降操作スイッチ24が、ハーネス14を介して制御装置8に接続されている。
後述の(脚作用部及び昇降装置の作動)(アシスト器具の作業形態)に記載のように、上昇操作スイッチ23及び下降操作スイッチ24の押し操作に基づいて、制御装置8により、脚作用部3の電動モータ28及び昇降装置17の電動モータ27が作動する。
総作業時間Tを積算する積算部35、昇降装置17の作動回数N1を積算する積算部36、脚作用部3の作動回数N5を積算する積算部37が、ソフトウェアとして制御装置8に備えられている。
(脚作用部及び昇降装置の作動)
図1及び図2に示すように、上昇操作スイッチ23を押し操作した場合、上昇操作スイッチ23を押し操作している間、後述する(アシスト器具の作業形態)に記載のように、脚作用部3の電動モータ28により操作アーム12が下側に駆動されて、作業者の太腿部が下側に操作される。
上昇操作スイッチ23を押し操作した場合、上昇操作スイッチ23を押し操作している間、昇降装置17の電動モータ27により回転体が巻き取り側に回転駆動され、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体に巻き取られてハンド部20が上昇する。
下降操作スイッチ24を押し操作した場合、下降操作スイッチ24を押し操作している間、昇降装置17の電動モータ27により回転体が繰り出し側に回転駆動され、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが回転体から繰り出されてハンド部20が下降する。
上昇操作スイッチ23及び下降操作スイッチ24の押し操作を止めると、昇降装置17及び脚作用部3の電動モータ27,28が停止する。昇降装置17において、電動モータ27に電磁ブレーキ(図示せず)が備えられており、電動モータ27の作動時に電磁ブレーキは自動的に解除状態となり、電動モータ27の停止時及び非通電時に電磁ブレーキは自動的に制動状態となる。
脚作用部3において、電動モータ28が停止状態になると、電動モータ28は自由回転状態となる。これにより、作業者が歩行する場合や、作業者が腰部を下に曲げたり、膝部を曲げて腰部を落としたりする場合、作業者の太腿部に追従するように操作アーム12が揺動するのであり、作業者の動作が妨げられることはない。
(アシスト器具の作業形態)
例えばパレットや床に置かれた荷物を高い棚やトラックの荷台に置くような場合、作業者が腰部を下に曲げたり、膝部を曲げて腰部を落としたりして、パレットや床の荷物を手で持ち、手を下に延ばした状態で荷物を持ちながら、腰部を上側に延ばしたり、立ち上がったりして、手で荷物を持ち上げて、荷物を高い棚やトラックの荷台に置くような状態が想定される。
アシスト器具を装着した作業者が前述のような作業を行う状態において、上昇操作スイッチ23及び下降操作スイッチ24の押し操作に基づいて、制御装置8により脚作用部3及び昇降装置17が作動する状態について説明する。
図1及び図2に示すように、作業者がアシスト器具を装着した状態において、作業者が上昇操作スイッチ23及び下降操作スイッチ24の両方を押し操作していないと、昇降装置17の電動モータ27は停止して、脚作用部3の電動モータ28は停止状態(自由回転状態)となる。
作業者が腰部を下に曲げて(膝部を曲げて腰部を落として)、パレットや床の荷物を持つ場合、作業者が下降操作スイッチ24を押し操作すると、昇降装置17の電動モータ27が繰り出し側に作動し、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが繰り出されて、ハンド部20が下降する。
下降操作スイッチ24の押し操作を止めると、昇降装置17の電動モータ27が停止して、ハンド部20が停止するので、作業者はハンド部20により荷物を保持する。
前項の(脚作用部及び昇降装置の作動)に記載のように、昇降装置17の電動モータ27の停止時及び非通電時に、電磁ブレーキは自動的に制動状態となる。
昇降装置17の電動モータ27が停止した状態において、昇降装置17からワイヤ18,19のインナー18a,19aが繰り出されることはなく、ハンド部20に荷物の重量が掛かっても、ハンド部20が下降することはない。
作業者は、ハンド部20により荷物を保持した状態で、腰部を上に延ばすことにより(立ち上がることにより)、荷物を持ち上げる。作業者が上昇操作スイッチ23を押し操作すると、脚作用部3の電動モータ28により操作アーム12が下側に駆動され、作業者の太腿部が下側に操作されて、腰部を上に延ばすこと(立ち上がること)が補助される。
作業者が上昇操作スイッチ23を押し操作した状態で立ち上がった後に、脚作用部3において角度センサー34により、操作アーム12が略真下に向く位置に達したことが検出されると、作業者が起立した(立ち上がった)と判断されて、脚作用部3の電動モータ28は停止状態(自由回転状態)となる。
次に、作業者が上昇操作スイッチ23を押し操作していると、昇降装置17の電動モータ27が巻き取り側に作動し、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが巻き取られて、ハンド部20が上昇する。所望の位置までハンド部20が上昇すると、上昇操作スイッチ23の押し操作を止めることにより、昇降装置17の電動モータ27が停止してハンド部20が停止する。
作業者は、荷物を置くべき高い棚やトラックの荷台等へ歩いて移動する。作業者が高い棚やトラックの荷台等に到着して、作業者が下降操作スイッチ24を押し操作すると、昇降装置17の電動モータ27が繰り出し側に作動し、ワイヤ18,19のインナー18a,19aが繰り出されて、ハンド部20が下降する。
作業者は、荷物を高い棚やトラックの荷台等に置いて、ハンド部20を荷物から取り外す。荷物を高い棚やトラックの荷台等に置くと、最初の状態に戻るので、次の荷物に対して同様な操作を行う。
(制御装置の作動の概要)
図4及び図5に示すように、メインスイッチ30がON状態に操作されると(ステップS1)、積算部35により総作業時間Tの積算が開始される(ステップS2)。総作業時間Tとは、メインスイッチ30がON状態となっている時間の合計である。
メインスイッチ30のON状態において、前項の(脚作用部及び昇降装置の作動)(アシスト器具の作業形態)に記載のような操作が行われるのであり、後述の(昇降装置の作動回数の積算)(脚作用部の作動回数の積算)に記載のように、積算部36による昇降装置17の作動回数N1の積算(ステップS3)、及び、積算部37による脚作用部3の作動回数N5の積算(ステップS4)が行われる。
作業を終了して、メインスイッチ30がOFF状態に操作されると(ステップS5)、総作業時間Tの積算、昇降装置17の作動回数N1の積算、及び、脚作用部3の作動回数N5の積算が一時中断される(ステップS6)。
再びメインスイッチ30がON状態に操作されると(ステップS1)、総作業時間Tの積算(ステップS2)、昇降装置17の作動回数N1の積算(ステップS3)、及び、脚作用部3の作動回数N5の積算(ステップS4)が再開される。
メインスイッチ30のON状態においてモードスイッチ31を操作することにより、現在の総作業時間Tの積算値を表示部32に表示させる状態、現在の昇降装置17の作動回数N1の積算値を表示部32に表示させる状態、現在の脚作用部3の作動回数N5の積算値を表示部32に表示させる状態を選択することができるのであり、選択の変更を行うことができる。
(昇降装置の作動回数の積算)
図4及び図6に示すように、昇降装置17の電動モータ27の上昇作動状態、下降作動状態及び停止状態に基づいて、積算部36により、以下の説明のように昇降装置17の作動回数N1の積算が行われる。
電動モータ27が、上昇作動状態(ワイヤ18,19のインナー18a,19aが巻き取られてハンド部20が上昇する状態)であるか、下降作動状態(ワイヤ18,19のインナー18a,19aが繰り出されてハンド部20が下降する状態)であるか、停止状態であるかの判断は、角度センサー33の検出値に基づいて行われる。
電動モータ27が上昇作動状態になり(ステップS11)、停止状態になったとする(ステップS12)。
次に電動モータ27が上昇作動状態になると(ステップS13)、ステップS11に戻り、昇降装置17の作動回数N1の積算は行われない。つまり、電動モータ27が上昇作動状態と停止状態とを繰り返しても、昇降装置17の作動回数N1の積算は行われない。
電動モータ27が上昇作動状態になり(ステップS11)、停止状態になって(ステップS12)、次に下降作動状態になると(ステップS13,S14)、この切り換わりを1回の昇降装置17の作動回数N1として、昇降装置17の作動回数N1の1回の積算が行われる(ステップS15)。
以上のようにして、昇降装置17の作動回数N1の積算が行われる。
この場合、電動モータ27が上昇作動状態から瞬時に下降作動状態になる状態(停止状態が略無い状態)でも、この切り換わりを1回の昇降装置17の作動回数N1として、昇降装置17の作動回数N1の積算が行われる。
作業者は、メインスイッチ30のON状態においてモードスイッチ31を操作することにより、現在の昇降装置17の作動回数N1の積算値を表示部32に表示させる状態を選択することによって、現在の昇降装置17の作動回数N1の積算値を把握することができる。
昇降装置17の作動回数N1の積算値が、事前に設定された所定値N11に達すると(ステップS16)、警告作動が行われる(ステップS17)。警告作動では、昇降装置17の作動回数N1の積算値が表示部32に点滅状態で表示され、ブザー(報知部に相当)(図示せず)が作動する。
以上の状態が、
積算部36により、昇降装置17の作動量が積算された状態である。
昇降装置17の作動回数N1を積算して、作動回数N1の積算値を、作動量の積算値とした状態である。
昇降装置17が上昇作動状態から下降作動状態に切り換わると、この切り換わりを1回の作動回数N1とし、作動回数N1の積算値を、作動量の積算値とする状態である。
作動量の積算値が事前に設定された所定値N11に達すると、報知する状態である。
(脚作用部の作動回数の積算)
図4及び図7に示すように、脚作用部3の電動モータ28の作動状態及び停止状態に基づいて、積算部37により、以下の説明のように脚作用部3の作動回数N5の積算が行われる。
電動モータ28が、作動状態(操作アーム12により作業者の太腿部が下側に操作される状態)であるか、停止状態であるかの判断は、制御装置8から電動モータ28に作動信号が出力されているか、停止信号が出力されているか(作動信号が出力されていないか)に基づいて行われる。
脚作用部3において、電動モータ28が作動状態になり(ステップS51)、次に停止状態になると(ステップS52)、この切り換わりを1回の脚作用部3の作動回数N5として、脚作用部3の作動回数N5の積算が行われる(ステップS53)。
以上のようにして、脚作用部3の作動回数N5の積算が行われる。
この場合、作業者の歩行等により、操作アーム12が作業者の太腿部を下側に操作する方向に揺動しても、制御装置8から電動モータ28に停止信号が出力されているので(作動信号が出力されていないので)、脚作用部3の作動回数N5の積算は行われない。
作業者は、メインスイッチ30のON状態においてモードスイッチ31を操作することにより、現在の脚作用部3の作動回数N5の積算値を表示部32に表示させる状態を選択することによって、現在の脚作用部3の作動回数N5の積算値を把握することができる。
脚作用部3の作動回数N5の積算値が、事前に設定された所定値N51に達すると(ステップS54)、警告作動が行われる(ステップS55)。警告作動では、脚作用部3の作動回数N5の積算値が表示部32に点滅状態で表示され、ブザーが作動する。
(発明の実施の第1別形態)
前述の(昇降装置の作動回数の積算)において、図8に示すように構成してもよい。
昇降装置17において、電動モータ27が下降作動状態になり(ステップS21)、停止状態になったとする(ステップS22)。
次に電動モータ27が下降作動状態になると(ステップS23)、ステップS21に戻り、昇降装置17の作動回数N2の積算は行われない。つまり、電動モータ27が下降作動状態と停止状態とを繰り返しても、昇降装置17の作動回数N2の積算は行われない。
電動モータ27が下降作動状態になり(ステップS21)、停止状態になって(ステップS22)、次に上昇作動状態になると(ステップS23,S24)、この切り換わりを1回の昇降装置17の作動回数N2として、昇降装置17の作動回数N2の1回の積算が行われる(ステップS25)。
この場合、電動モータ27が下降作動状態から瞬時に上昇作動状態になる状態(停止状態が略無い状態)でも、この切り換わりを1回の昇降装置17の作動回数N2として、昇降装置17の作動回数N2の積算が行われる。
作業者は、メインスイッチ30のON状態においてモードスイッチ31を操作することにより、現在の昇降装置17の作動回数N2の積算値を表示部32に表示させる状態を選択することによって、現在の昇降装置17の作動回数N2の積算値を把握することができる。
昇降装置17の作動回数N2の積算値が、事前に設定された所定値N21に達すると(ステップS26)、警告作動が行われる(ステップS27)。警告作動では、昇降装置17の作動回数N2の積算値が表示部32に点滅状態で表示され、ブザーが作動する。
(発明の実施の第2別形態)
前述の(昇降装置の作動回数の積算)に記載の構成、及び(発明の実施の第1別形態)に記載の構成の両方を備えるように構成してもよい。
この構成によると、電動モータ27が上昇作動状態から下降作動状態になる切り換わりが行われると、昇降装置17の作動回数N1の1回の積算が行われ、電動モータ27が下降作動状態から上昇作動状態になる切り換わりが行われても、昇降装置17の作動回数N1の1回の積算が行われる。
(発明の実施の第3別形態)
前述の(昇降装置の作動回数の積算)において、図9に示すように構成してもよい。
昇降装置17において、電動モータ27が、停止状態になったとする(ステップS31)。次に電動モータ27が上昇作動状態になると(ステップS32)、この切り換わりを1回の昇降装置17の作動回数N3として、昇降装置17の作動回数N3の1回の積算が行われる(ステップS33)。
作業者は、メインスイッチ30のON状態においてモードスイッチ31を操作することにより、現在の昇降装置17の作動回数N3の積算値を表示部32に表示させる状態を選択することによって、現在の昇降装置17の作動回数N3の積算値を把握することができる。
昇降装置17の作動回数N3の積算値が、事前に設定された所定値N31に達すると(ステップS34)、警告作動が行われる(ステップS35)。警告作動では、昇降装置17の作動回数N3の積算値が表示部32に点滅状態で表示され、ブザーが作動する。
図9において、ステップS31の内容と、ステップS32の内容とを入れ換えて、電動モータ27が上昇作動状態から停止状態になると、この切り換わりを1回の昇降装置17の作動回数N3として、昇降装置17の作動回数N3の1回の積算が行われるようにしてもよい。
図9において、電動モータ27が停止状態から上昇作動状態になると、この切り換わりを1回の昇降装置17の作動回数N3として、昇降装置17の作動回数N3の1回の積算が行われることに加えて、電動モータ27が上昇作動状態から停止状態になると、この切り換わりを1回の昇降装置17の作動回数N3として、昇降装置17の作動回数N3の1回の積算が行われるようにしてもよい。
(発明の実施の第4別形態)
前述の(昇降装置の作動回数の積算)において、図10に示すように構成してもよい。
昇降装置17において、電動モータ27が、停止状態になったとする(ステップS41)。次に電動モータ27が下降作動状態になると(ステップS42)、この切り換わりを1回の昇降装置17の作動回数N4として、昇降装置17の作動回数N4の1回の積算が行われる(ステップS43)。
作業者は、メインスイッチ30のON状態においてモードスイッチ31を操作することにより、現在の昇降装置17の作動回数N4の積算値を表示部32に表示させる状態を選択することによって、現在の昇降装置17の作動回数N4の積算値を把握することができる。
昇降装置17の作動回数N4の積算値が、事前に設定された所定値N41に達すると(ステップS44)、警告作動が行われる(ステップS45)。警告作動では、昇降装置17の作動回数N4の積算値が表示部32に点滅状態で表示され、ブザーが作動する。
図10において、ステップ41の内容と、ステップS42の内容とを入れ換えて、電動モータ27が下降作動状態から停止状態になると、この切り換わりを1回の昇降装置17の作動回数N4として、昇降装置17の作動回数N4の1回の積算が行われるようにしてもよい。
図10において、電動モータ27が停止状態から下降作動状態になると、この切り換わりを1回の昇降装置17の作動回数N4として、昇降装置17の作動回数N4の1回の積算が行われることに加えて、電動モータ27が下降作動状態から停止状態になると、この切り換わりを1回の昇降装置17の作動回数N4として、昇降装置17の作動回数N4の1回の積算が行われるようにしてもよい。
(発明の実施の第5別形態)
前述の(発明の実施の第3別形態)に記載の構成、及び(発明の実施の第4別形態)に記載の構成の両方を備えるように構成してもよい。
この構成によると、電動モータ27が停止状態から上昇作動状態になる切り換わり、又は、電動モータ27が上昇作動状態から停止状態になる切り換わりが行われると、昇降装置17の作動回数N3の1回の積算が行われる。
これに加えて、電動モータ27が停止状態から下降作動状態になる切り換わり、又は、電動モータ27が下降作動状態から停止状態になる切り換わりが行われても、昇降装置17の作動回数N3の1回の積算が行われる。
(発明の実施の第6別形態)
前述の(昇降装置の作動回数の積算)において、図11に示すように構成してもよい。
昇降装置17の電動モータ27の上昇作動状態及び停止状態に基づいて、積算部36により、ワイヤ18,19(インナー18a,19a)の上昇側の移動距離L1の積算が行われる。
電動モータ27が、上昇作動状態であるか、停止状態であるかの判断は、角度センサー33の検出値に基づいて行われる。
電動モータ27が上昇作動状態になると(ステップS61)、角度センサー33の上昇側の回転角度A1の検出が開始され(ステップS62)、電動モータ27が停止状態になると(ステップS63)、角度センサー33の上昇側の回転角度A1の検出が停止する(ステップS64)。
これにより、ワイヤ18,19のインナー18a,19aを巻き取り及び繰り出す昇降装置17の回転体において、電動モータ27が上昇作動状態になってから停止状態になるまで上昇側の回転角度A1が、角度センサー33により検出される。
昇降装置17の回転体の半径と上昇側の回転角度A1とに基づいて、ワイヤ18,19の上昇側の移動距離L1が演算され(ステップS65)、演算された上昇側の移動距離L1が、積算値LL1に積算される(ステップS66)。
以上の処理が繰り返されることにより、ワイヤ18,19の上昇側の移動距離L1の積算値LL1が演算される。
作業者は、メインスイッチ30のON状態においてモードスイッチ31を操作することにより、現在のワイヤ18,19の上昇側の移動距離L1の積算値LL1を、表示部32に表示させることができる。
積算値LL1が、事前に設定された所定値LL11に達すると(ステップS67)、警告作動が行われる(ステップS68)。警告作動では、積算値LL1が表示部32に点滅状態で表示され、ブザーが作動する。
以上の状態が、
積算部36により、昇降装置17の作動量が積算された状態である。
ワイヤ18,19の移動距離L1を積算して、移動距離L1の積算値LL1を、作動量の積算値とした状態である。
ワイヤ18,19の上昇側の移動距離L1を積算して、上昇側の移動距離L1の積算値LL1を、作動量の積算値とする状態である。
作動量の積算値が事前に設定された所定値LL11に達すると、報知する状態である。
(発明の実施の第7別形態)
前述の(発明の実施の第6別形態)において、図12に示すように、積算部36によりワイヤ18,19(インナー18a,19a)の下降側の移動距離L2の積算が行われるように構成してもよい。
電動モータ27が下降作動状態になると(ステップS71)、角度センサー33の下降側の回転角度A2の検出が開始され(ステップS72)、電動モータ27が停止状態になると(ステップS73)、角度センサー33の下降側の回転角度A2の検出が停止する(ステップS74)。
これにより、昇降装置17の回転体において、電動モータ27が下降作動状態になってから停止状態になるまで下降側の回転角度A2が、角度センサー33により検出される。
昇降装置17の回転体の半径と下降側の回転角度A2とに基づいて、ワイヤ18,19の下降側の移動距離L2が演算され(ステップS75)、演算された下降側の移動距離L2が、積算値LL2に積算される(ステップS76)。
以上の処理が繰り返されることにより、ワイヤ18,19の下降側の移動距離L2の積算値LL2が演算される。
作業者は、メインスイッチ30のON状態においてモードスイッチ31を操作することにより、現在のワイヤ18,19の下降側の移動距離L2の積算値LL2を、表示部32に表示させることができる。
積算値LL2が、事前に設定された所定値LL21に達すると(ステップS77)、警告作動が行われる(ステップS78)。警告作動では、積算値LL2が表示部32に点滅状態で表示され、ブザーが作動する。
(発明の実施の第8別形態)
前述の(発明の実施の第6別形態)に記載の構成、及び(発明の実施の第7別形態)に記載の構成の両方を備えるように構成してもよい。
この構成によれば、電動モータ27が上昇作動状態になると、演算されたワイヤ18,19の上昇側の移動距離L1が、積算値LL1に積算されるのであり、電動モータ27が下降作動状態になると、演算されたワイヤ18,19の下降側の移動距離L2が、積算値LL1に積算される。
電動モータ27が上昇作動状態(下降作動状態)から停止状態になる毎に、ワイヤ18,19の上昇側(下降側)の移動距離L1(L2)を演算するのではなく、電動モータ27が上昇作動状態(下降作動状態)になると、これに並行して、ワイヤ18,19の上昇側(下降側)の移動距離L1(L2)の演算、積算値LL1(LL2)の演算を、同時に連続的に行ってもよい。
昇降装置17の回転体の半径は定数であるので、上昇側(下降側)の回転角度A1(A2)が検出されると、ワイヤ18,19の上昇側(下降側)の移動距離L1(L2)は一義的に求められる。これにより、上昇側(下降側)の回転角度A1(A2)を、そのままワイヤ18,19の上昇側(下降側)の移動距離L1(L2)としてもよい。
(発明の実施の第9別形態)
前述の(昇降装置の作動回数の積算)において、図13に示すように構成してもよい。
昇降装置17の電動モータ27の上昇作動状態及び停止状態に基づいて、積算部36により、昇降装置17の上昇側の作動時間T1の積算が行われる。
電動モータ27が、上昇作動状態であるか、停止状態であるかの判断は、角度センサー33の検出値に基づいて行われる。
電動モータ27が上昇作動状態になると(ステップS81)、タイマー(図示せず)により、昇降装置17の上昇側の作動時間T1がカウントされるのであり(ステップS82)、これと同時に上昇側の作動時間T1が、昇降装置17の上昇側の作動時間T1の積算値TT1に積算される(ステップS83)。
昇降装置17において、電動モータ27が停止状態又は下降作動状態になると(ステップS85)、昇降装置17の上昇側の作動時間T1のカウントが停止し、積算値TT1の積算が停止する(ステップS86)。
以上のように、電動モータ27が上昇作動状態になる毎に、昇降装置17の上昇側の作動時間T1のカウント、及び積算値TT1の積算が繰り返される。
作業者は、メインスイッチ30のON状態においてモードスイッチ31を操作することにより、現在の昇降装置17の上昇側の作動時間T1の積算値TT1を、表示部32に表示させることができる。
積算値TT1が、事前に設定された所定値TT11に達すると(ステップS84)、警告作動が行われる(ステップS87)。警告作動では、積算値TT1が表示部32に点滅状態で表示され、ブザーが作動する。
以上の状態が、
積算部36により、昇降装置17の作動量が積算された状態である。
昇降装置17の作動時間T1を積算して、作動時間T1の積算値TT1を、作動量の積算値とする状態である。
昇降装置17の上昇側の作動時間T1を積算して、上昇側の作動時間T1の積算値TT1を、作動量の積算値とする状態である。
作動量の積算値が事前に設定された所定値TT11に達すると、報知する状態である。
(発明の実施の第10別形態)
前述の(発明の実施の第9別形態)において、図14に示すように、積算部36により昇降装置17の下降側の作動時間T2の積算が行われるように構成してもよい。
昇降装置17において、電動モータ27が下降作動状態になると(ステップS91)、タイマー(図示せず)により、昇降装置17の下降側の作動時間T2がカウントされるのであり(ステップS92)、これと同時に下降側の作動時間T2が、昇降装置17の下降側の作動時間T2の積算値TT2に積算される(ステップS93)。
昇降装置17において、電動モータ27が停止状態又は上昇作動状態になると(ステップS95)、昇降装置17の下降側の作動時間T2のカウントが停止し、積算値TT2の積算が停止する(ステップS96)。
以上のように、電動モータ27が下降作動状態になる毎に、昇降装置17の下降側の作動時間T2のカウント、及び積算値TT2の積算が繰り返される。
作業者は、メインスイッチ30のON状態においてモードスイッチ31を操作することにより、現在の昇降装置17の下降側の作動時間T2の積算値TT2を、表示部32に表示させることができる。
積算値TT2が、事前に設定された所定値TT21に達すると(ステップS94)、警告作動が行われる(ステップS97)。警告作動では、積算値TT2が表示部32に点滅状態で表示され、ブザーが作動する。
(発明の実施の第11別形態)
前述の(発明の実施の第9別形態)に記載の構成、及び(発明の実施の第10別形態)に記載の構成の両方を備えるように構成してもよい。
この構成によれば、電動モータ27が上昇作動状態になると、昇降装置17の上昇側の作動時間T1が、積算値TT1に積算されるのであり、電動モータ27が下降作動状態になると、昇降装置17の下降側の作動時間T2が、積算値TT1に積算される。
角度センサー33による電動モータ27の上昇作動状態(下降作動状態)及び停止状態の判断を行わずに、タイマーにより、上昇操作スイッチ23から操作信号が出力されている時間をカウントして、この時間を昇降装置17の上昇側の作動時間T1としてもよい。同様にタイマーにより、下降操作スイッチ24から操作信号が出力されている時間をカウントして、この時間を昇降装置17の下降側の作動時間T2としてもよい。
(発明の実施の第12別形態)
昇降装置17において、電動モータ27が上昇作動状態、下降作動状態及び停止状態等について、角度センサー33の検出値に基づいて判断するのではなく、上昇操作スイッチ23の操作信号及び下降操作スイッチ24の操作信号に基づいて判断してもよい。
昇降装置17において、電動モータ27の上昇作動状態(下降作動状態)の速度が一定値である場合、昇降装置17の回転体の半径が定数であるので、昇降装置17の上昇側(下降側)の作動時間T1(T2)が検出されると、ワイヤ18,19の上昇側(下降側)の移動距離L1(L2)は一義的に求められる。
これにより、上昇操作スイッチ23から操作信号が出力されている時間を、そのままワイヤ18,19の上昇側の移動距離L1としてもよく、下降操作スイッチ24から操作信号が出力されている時間を、そのままワイヤ18,19の下降側の移動距離L2としてもよい。
(発明の実施の第13別形態)
アシスト器具において、右及び左のアーム部2を廃止して、1本のアーム部2を備えてもよい。
この構造によると、1本のアーム部2から2本のワイヤ18を延出して、2本のワイヤ18の一方に右の取付部21(ハンド部20)を接続し、2本のワイヤ18の他方に左の取付部21(ハンド部20)を接続する。又は、1本のアーム部2から1本のワイヤ18を延出し、1本のワイヤ18の端部を二股状に分岐させて、分岐部分の一方に右の取付部21(ハンド部20)を接続し、分岐部分の他方に左の取付部21(ハンド部20)を接続する。
アシスト器具において、脚作用部3を備えないように構成してもよい。本体部1を、作業者の背中部ではなく、作業者の肩部に取り付けるように構成してもよい。
本発明は、作業者に装着されて作業者による荷物の保持を補助するアシスト器具に適用できる。
1 本体部
2 アーム部
17 昇降装置
18,19 ワイヤ
20 ハンド部
35 積算部
32 表示部(報知部)
N1〜N4 作動回数
L1,L2 移動距離
LL1,LL2 積算値
N11〜N51 所定値
LL11 所定値
LL21 所定値
T1,T2 作動時間
TT1,TT2 積算値
TT11 所定値
TT21 所定値

Claims (14)

  1. 作業者に取り付けられる本体部と、前記本体部から前側に延出されたアーム部と、前記本体部に設けられた昇降装置と、
    前記昇降装置から延出されて、前記アーム部から下側に延出されるワイヤと、
    前記ワイヤの延出端に接続されて、荷物を保持するハンド部とが備えられて、
    前記昇降装置が前記ワイヤを巻き取ることにより前記ハンド部を上昇させ、前記昇降装置が前記ワイヤを繰り出すことにより前記ハンド部を下降させ、
    前記昇降装置の作動量を積算する積算部と、前記積算部により積算された前記作動量の積算値に基づいて報知を行う報知部とが備えられているアシスト器具。
  2. 前記報知部は、
    前記積算部により積算された前記作動量の積算値を報知する請求項1に記載のアシスト器具。
  3. 前記報知部は、
    前記積算部により積算された前記作動量の積算値が、事前に設定された所定値に達すると報知する請求項1又は2に記載のアシスト器具。
  4. 前記積算部は、
    前記昇降装置の作動回数を積算して、前記作動回数の積算値を、前記作動量の積算値とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のアシスト器具。
  5. 前記積算部は、
    前記昇降装置が上昇作動状態から下降作動状態に切り換わると、前記切り換わりを1回の前記作動回数とし、前記作動回数の積算値を、前記作動量の積算値とする請求項4に記載のアシスト器具。
  6. 前記積算部は、
    前記昇降装置が下降作動状態から上昇作動状態に切り換わると、前記切り換わりを1回の前記作動回数とし、前記作動回数の積算値を、前記作動量の積算値とする請求項4に記載のアシスト器具。
  7. 前記積算部は、
    前記昇降装置が停止状態から上昇作動状態に切り換わると、又は、前記昇降装置が上昇作動状態から停止状態に切り換わると、前記切り換わりを1回の前記作動回数とし、前記作動回数の積算値を、前記作動量の積算値とする請求項4に記載のアシスト器具。
  8. 前記積算部は、
    前記昇降装置が停止状態から下降作動状態に切り換わると、又は、前記昇降装置が下降作動状態から停止状態に切り換わると、前記切り換わりを1回の前記作動回数とし、前記作動回数の積算値を、前記作動量の積算値とする請求項4に記載のアシスト器具。
  9. 前記積算部は、
    前記ワイヤの移動距離を積算して、前記移動距離の積算値を、前記作動量の積算値とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のアシスト器具。
  10. 前記積算部は、
    前記ワイヤの上昇側の移動距離を積算して、上昇側の前記移動距離の積算値を、前記作動量の積算値とする請求項9に記載のアシスト器具。
  11. 前記積算部は、
    前記ワイヤの下降側の移動距離を積算して、下降側の前記移動距離の積算値を、前記作動量の積算値とする請求項9に記載のアシスト器具。
  12. 前記積算部は、
    前記昇降装置の作動時間を積算して、前記作動時間の積算値を、前記作動量の積算値とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のアシスト器具。
  13. 前記積算部は、
    前記昇降装置の上昇側の作動時間を積算して、上昇側の前記作動時間の積算値を、前記作動量の積算値とする請求項12に記載のアシスト器具。
  14. 前記積算部は、
    前記昇降装置の下降側の作動時間を積算して、下降側の前記作動時間の積算値を、前記作動量の積算値とする請求項12に記載のアシスト器具。


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