JP2019112024A - エアバッグ - Google Patents
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Abstract
【課題】袋体の内部にテザーが一体的に設けられているOPW方式で製造された織布基材を用いたエアバッグの提供。【解決手段】テザー3は、一枚の帯状の織布からなる境界一重織部W11と、境界一重織部W11から継ぎ目が無い状態で互いに逆向きにそれぞれ二枚のパネル状の織布が重なった状態で延びる二組の二重織部W21,W22とを有する織布基材のうち、各織布7,8等が互いに離れるように立ち上がりつつ、互いに異なる組同士の各織布7,9等が互いに向かい合った部分からなる立ち上がり部7a等とを有する。織布パネル5,6は、各織布7,8のうち、立ち上がり部7a等を構成する部分から外側に突き出しつつ山折りされた部分7cからなり、それらが縫製により接合された部分からなる縫製部S1等と、各織布7,8等のうち、縫製部S1を構成する部分から互いに離れつつ面状に広がった部分からなる一組のパネル部7b等とをそれぞれ有する。【選択図】図1
Description
本発明は、エアバッグに関する。
自動車等の車両用の安全装置として、エアバッグ装置が広く用いられている。エアバッグ装置は、車両に対して外部から所定値以上の衝撃が加えられた際に、小さく折り畳まれていた袋体が膨張展開して乗員を衝撃から保護する装置である。この種の袋体としては、ワンピースウーブン(One Piece Woven:OPW)方式によって一体的に袋織りされたものが知られている(例えば、特許文献1)。
このような袋体の内部には、膨張時の厚みを規制するためのテザーが設けられている。テザーは、通常、OPW方式で製造された袋体とは別に用意された帯状の部材からなり、縫製によって、袋体の内部に取り付けられている。
なお、特許文献1に示されるように、OPW方式で製造された袋体において、袋体を構成する一対の織布が互いの経糸を部分的に途中で交換することで、一対の織布の間に経糸の一部を利用したテザーが形成されている。
上記のように、OPW方式で製造された袋体を構成する一対の織布の経糸を利用して、テザーを形成することは知られているものの、OPW方式で製造された織布を利用して、袋体に一体的にテザーを形成することは、製法上、難しく、知られていなかった。
なお、テザーが袋体に対して縫製で固定されると、袋体には縫製針による多数の孔が形成される。そのような孔は、袋体のエアーリークや強度低下等の原因となるため、通常は、テザーと袋体の縫製部に、あて布や樹脂によるシール(シール縫製)が施される。しかしながら、このような袋体では、テザーが固定された部分の厚みが大きくなってしまうため、袋体をコンパクトに折り畳んで収納することが難しくなる問題があった。また、袋体の形状が複雑な場合、テザーの縫製作業を行い難く、問題となっていた。
本発明の目的は、袋体の内部にテザーが一体的に設けられているOPW方式で製造された織布基材を用いたエアバッグを提供することである。
本発明に係るエアバッグは、互いに向かい合う一対の織布パネルを有し、前記織布パネル同士が互いに離れるように膨張可能な袋体と、前記袋体の内部で前記織布パネル同士を繋ぐと共に、前記袋体の膨張時に前記一対の織布パネルの間の距離を規制するテザーと、を備えるエアバッグであって、前記テザーは、一枚の帯状の織布からなる境界一重織部と、この境界一重織部から継ぎ目が無い状態で互いに逆向きにそれぞれ二枚のパネル状の織布が重なった状態で延びる二組の二重織部とを有するOPW方式で製造された織布基材のうち、前記境界一重織部と、各組における前記二重織部の各織布が互いに離れるように前記境界一重織部から外側に立ち上がりつつ、互いに異なる組同士の各織布が互いに向かい合った部分からなる立ち上がり部とを有し、前記一対の織布パネルは、前記織布基材における互いに異なる組同士の前記各織布のうち、前記立ち上がり部を構成する部分から外側に突き出しつつ山折りされた部分からなり、かつ山折りされた前記部分同士が縫製により接合された部分からなる縫製部と、前記各織布のうち、前記縫製部を構成する部分から互いに離れつつ面状に広がった部分からなる一組のパネル部とをそれぞれ有する。
また、他の本発明に係るエアバッグは、互いに向かい合う一対の織布パネルを有し、前記織布パネル同士が互いに離れるように膨張可能な袋体と、前記袋体の内部で前記織布パネル同士を繋ぐと共に、前記袋体の膨張時に前記一対の織布パネルの間の距離を規制するテザーと、を備えるエアバッグであって、前記テザーは、継ぎ目が無い状態で互いに逆向きにそれぞれ二枚のパネル状の織布が重なった状態で延びる二組の二重織部と、隣り合った前記二重織部の間にある境界部とを有するOPW方式で製造された織布基材のうち、各組における前記二重織部の各織布が互いに離れるように前記境界部から外側に立ち上がりつつ、互いに異なる組同士の各織布が互いに向かい合った部分からなる立ち上がり部とを有し、前記一対の織布パネルは、前記織布基材における互いに異なる組同士の前記各織布のうち、前記立ち上がり部を構成する部分から外側に突き出しつつ山折りされた部分からなり、かつ山折りされた前記部分同士が縫製により接合された部分からなる縫製部と、前記各織布のうち、前記縫製部を構成する部分から互いに離れつつ面状に広がった部分からなる一組のパネル部とをそれぞれ有する。
前記エアバッグにおいて、前記テザーは、前記立ち上がり部を貫通する形で設けられ、かつ前記袋体の内部に供給されたガスを通すガス通り孔を備えることが好ましい。
前記エアバッグにおいて、前記袋体は、前記一対の織布パネルの周りを取り囲む周縁部を有し、前記織布基材は、前記二組の二重織部の周縁に形成される周縁一重織部を有し、 前記袋体の前記周縁部は、前記周縁一重織部からなることが好ましい。
前記エアバッグにおいて、前記織布基材は、前記境界一重織部又は前記境界部が延びる方向の幅が、前記二重織部の横幅よりも短くなるように、両側部に切り欠き部を有し、 前記テザーの幅が、前記袋体の幅よりも小さいことが好ましい。
本発明によれば、袋体の内部にテザーが一体的に設けられているOPW方式で製造された織布基材を用いたエアバッグを提供することができる。
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態1に係るエアバッグ1を、図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は、実施形態1のエアバッグ1の断面図であり、図2は、エアバッグ1の袋体2の内部に設けられるテザー3の説明図である。なお、図1には、膨張時のエアバッグ1のテザー3付近の構成が模式的に示されている。エアバッグ1は、袋体2と、袋体2の内部に設けられるテザー3を備えている。袋体2及びテザー3は、後述するように、OPW方式で製造された1つの織布基材11(後述)からなる。そのため、テザー3は、袋体2に対して、継ぎ目が無く一体的に形成されている。
以下、本発明の実施形態1に係るエアバッグ1を、図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は、実施形態1のエアバッグ1の断面図であり、図2は、エアバッグ1の袋体2の内部に設けられるテザー3の説明図である。なお、図1には、膨張時のエアバッグ1のテザー3付近の構成が模式的に示されている。エアバッグ1は、袋体2と、袋体2の内部に設けられるテザー3を備えている。袋体2及びテザー3は、後述するように、OPW方式で製造された1つの織布基材11(後述)からなる。そのため、テザー3は、袋体2に対して、継ぎ目が無く一体的に形成されている。
袋体2は、互いに向かい合う一対の織布パネル5,6と、織布パネル5,6の周りを取り囲む周縁部(不図示)とを備えている。なお、説明の便宜上、一方の織布パネル5が配される方を、表側とし、他方の織布パネル6が配される方を、裏側とする。袋体2の内部において、一対の織布パネル5,6の間を繋ぐようにテザー3が設けられている。テザー3は、二枚の織布が途中で接続した状態で互いに重ねられたような形をなし、全体的には壁状をなしている。このようなテザー3は、袋体2の内部を2つ部屋R1,R2に分けるように織布パネル5,6の間に配設されている。
図2に示されるように、テザー3には、貫通する形で設けられたガス通り孔31が複数個設けられている。例えば、テザー3によって隔てられた袋体2の内部の一方の部屋R1に、インフレーター(不図示)からのガスが供給されると、そのガスは、テザー3のガス通り孔31を通って、隣接する他方の部屋R2へ移動する。
テザー3は、後述するように、OPW方式で製造された織布基材11が備える帯状の一重織部W1(W11)と、その一重織部W1を間に置く形で互いに逆向きに延びた二組の二重織部W2(W21,W22)の一部からなる。具体的には、テザー3は、一重織部W1(境界一重織部W11)と、各組における二重織部W2(W21,W22)の各織布7,8及び各織布9,10が互いに離れるように境界一重織部W11から外側に立ち上がりつつ、互いに異なる組同士の各織布7,9及び各織布8,10が、互いに重なった部分からなる立ち上がり部7a,9a及び立ち上がり部8a,10aを備えている。立ち上がり部7aは、織布7の一部からなり、立ち上がり部9aは、織布9の一部からなる。また、立ち上がり部8aは、織布8の一部からなり、立ち上がり部10aは織布10aの一部からなる。
織布パネル5,6は、織布基材11が備える二組の二重織部W2のうち、テザー3に利用されなかった残りの部分からなる。そして、織布パネル5,6の周りを囲む周縁部(不図示)は、織布基材11の周縁部に配される一重織部W1(W12)からなる。
各織布パネル5,6には、それぞれ縫製部S1,S2が設けられている。一方の縫製部S1は、主として、表側の織布パネル5を構成する一方の二重織部W2(W21)の織布7と、他方の二重織部W2(W22)の織布9とを繋ぎ合わせるために設けられている。また、他方の縫製部S2は、主として、裏側の織布パネル6を構成する一方の二重織部W2(W21)の織布8と、他方の二重織部W2(W22)の織布10とを繋ぎ合わせるために設けられている。
表側の織布パネル5は、後述するように、縫製部S1と、縫製部S1から互いに離れつつ面状に広がった一組のパネル部7b,9bとを有する。パネル部7bは、織布7の一部からなり、パネル部9bは、織布9の一部からなる。縫製部S1は、織布7の一部が外側に突き出しつつ山折りされた部分(山折り部7c)と、織布9の一部が外側に突き出しつつ山折りされた部分(山折り部9c)とが縫製により接合された部分からなる。
裏側の織布パネル6は、後述するように、縫製部S2と、縫製部S2から互いに離れつつ面状に広がった一組のパネル部8b,10bとを有する。パネル部8bは、織布8の一部からなり、パネル部10bは、織布10の一部からなる。縫製部S2は、織布8の一部が外側に突き出しつつ山折りされた部分(山折り部8c)と、織布10の一部が外側に突き出しつつ山折りされた部分(山折り部10c)とが縫製により接合された部分からなる。
袋体2の周縁部の近くに配される、部屋R1を構成する側の織布パネル5には、インフレーター(不図示)の端部を取り付けるための取付孔(不図示)が形成されている。
袋体2の表面(つまり、織布パネル5,6の外側の表面)等には、図示されないシリコーン等の樹脂膜が形成されており、袋体2の気密性、耐熱性等が確保されている。
本実施形態のエアバッグ1は、通常時は、小さく折り畳まれた状態で所定箇所(例えば、車両の内装材の内部)に収納される。車両に備えられている衝突検知センサーが衝撃を検知すると、ECU(Electronic Control Unit)が、衝突検知センサーからの出力信号に基づいて衝撃レベルを判定する。ECUが衝撃レベルを所定値以上と判定すると、ECUから指令に基づいて、図示されないインフレーターが着火され、インフレーターからガスが放出される。このように、インフレーターから放出されたガスが、袋体2の内部に供給されると、折り畳まれた状態の袋体2が展開しつつ膨張する。
エアバッグ1の袋体2が膨張した状態において、袋体2を構成する織布パネル5,6同士は、互いに離れるように膨張した状態となっている。袋体2の膨張時、テザー3は、織布パネル5,6同士が互いに離れ過ぎないように、織布パネル5,6の間の距離が一定値以上にならないように規制する。そのため、エアバッグ1の袋体2は、膨張時に一定の厚み以上に膨らまず、全体的に扁平な形状で保たれ、乗員に及ぶ衝撃を緩和することができる。
本実施形態のエアバッグ1は、OPW方式で製造された織布基材11(後述)を利用して、袋体2と共にテザー3が一体的に形成された新しい構造のエアバッグである。そのため、OPW方式で製造された織物の長所である高気密性、低パッケージを実現することができる。また、本実施形態のエアバッグ1は、縫製箇所も大幅に削減(特に、テザーの取付作業)されるため、加工費等のコストを低く抑えることも可能である。
次いで、図3〜図6を参照すると共に、必要に応じて図1及び図2を参照しつつ、本実施形態のエアバッグ1の製造方法を説明する。図3は、OPW方式で製造された織布基材11が平面状に広げられた状態を示す説明図であり、図4は、図3のA−A線断面図である。織布基材11は、OPW方式で製造された織物からなり、一枚の布(織布)が製織(一重織)された一重織部W1と、二枚の布(織布)が同時に製織(二重織)された二重織部W2とを有する。なお、一重織部W1及び二重織部W2は平織であり、一重織部W1の織密度は、二重織部W2よりも高い。図3には、織布基材11の表側が示されている。また、図4に示される織布基材11の上側が表側に対応し、下側が裏側に対応する。
織布基材11は、OPW方式で製造された織物原反の両面に、樹脂膜(例えば、シリコーン膜)が形成された後、樹脂膜が形成された織物原反から、所定形状に切り出されたものからなる。つまり、本実施形態の織布基材11の両面には、図示されない樹脂膜が形成されている。図3に示されるように、織布基材11は、平面状に広げられた状態において、概ね長円状をなしている。織布基材11を構成する繊維は、ポリエステルやナイロン等の合成繊維からなる。なお、織布基材11を構成する織物の経糸(縦糸)は、長円の長手方向(図3の左右方向)に配され、緯糸(横糸)は、長円の短手方向(図3の上下方向)に配されている。
織布基材11は、全体的には、OPW方式で製造された無縫製の袋体が長手方向(図3の左右方向、経糸方向)に2つ並ぶように形成されたものからなる。このような織布基材11は、織布基材11の長手方向の中央に配され、短手方向(幅方向)に沿って延びた細い一枚の帯状の織布からなる一重織部W11(W1)と、この一重織部W11から継ぎ目が無い状態で互いに逆向きにそれぞれ二枚のパネル状の織布7,8及び織布9,10が重なった状態で延びる二組の二重織部W21,W22(W2)と、織布基材11の周縁部に配され、二組の二重織部W21,W22及び一重織部W11の周りを囲む所定の線幅を有する円環状の一重織部W12(W1)とを有する。なお、本明細書において、一方の一重織部W11(W1)を、「境界一重織部W11」と称し、他方の一重織部W12(W1)を、「周縁一重織部W12」と称する。
図3の左側に示される一方の二重織部W21は、境界一重織部W11と、周縁一重織部W12の左側半分の部分とで囲まれることで袋状をなし、また、図3の右側に示される他方の二重織部W22は、境界一重織部W11と、周縁一重織部W12の右側半分の部分とで囲まれることで袋状をなしている。
図4に示されるように、一方の二重織部W21は、二枚の織布7,8を備えており、表側に織布7が配され、裏側に織布8が配される形で、二枚の織布7,8が互いに重ねられている。また、他方の二重織部W22は、二枚の織布9,10を備えており、表側に織布9が配され、裏側に織布10が配される形で、二枚の織布9,10が互いに重ねられている。
織布基材11の中央部分には、ガス通り孔31を形成するための貫通孔12が複数個(本実施形態の場合、3個)形成されている。図5は、図1に示される織布基材11の貫通孔12付近の拡大図である。貫通孔12は、境界一重織部W11の一部を貫通すると主に、二組の二重織部W21,W22の一部を貫通する形で設けられている。つまり、貫通孔12は、二重織部W21の各織布7,8と、二重織部W22の各織布9,10をそれぞれ貫通する形で設けられている。繊維基材11に設けられる貫通孔12の形状、大きさ、個数等の諸条件は、最終的に得られるエアバッグ1のテザー3の強度、ガスの通り易さ等が考慮されて、適宜、決定される。
図3及び図5には、縫製部S1(図1参照)を形成する際に利用される縫製ラインL11,L12,L21,L22が一点鎖線によって示されている。図3等の左側に示される2本の縫製ラインL11,L12は、一方の二重織部W21の表側の織布7上に、互いに間隔を保ちつつ平行に並ぶ形で緯糸方向に沿って形成されている。外側の縫製ラインL11と内側の縫製ラインL12の間には、それらの間の織布7が山折りされる箇所を示す山折りラインL3が形成されている。山折りラインL3は、外側の縫製ラインL11と内側の縫製ラインL12の真ん中に形成されている。
また、図3等の右側に示される2本の縫製ラインL21,L22は、他方の二重織部W22の表側の織布9上に、互いに間隔を保ちつつ平行に並ぶ形で緯糸方向に沿って形成されている。外側の縫製ラインL21と内側の縫製ラインL22との間には、それらの間の織布9が山折りされる箇所を示す山折りラインL4が形成されている。山折りラインL4は、外側の縫製ラインL21と内側の縫製ラインL22の真ん中に形成されている。なお、図3及び図5において、山折りラインL3,L4は、破線で示されている。各縫製ラインL11等や各山折りラインL3等は、織り柄や印刷等により、織布基材11に対して直接、描かれてもよい。本実施形態の場合、山折りラインL3と境界一重織部W11との間の距離と、山折りラインL4と境界一重織部W11との間の距離は、同じに設定されている。
本実施形態の場合、各縫製ラインL11等、及び各山折りラインL3等は、二重織部W21,W22のみならず、それらの両外側に配される周縁一重織部W12にも形成されている。織布基材11上における各縫製ラインL11等、及び各山折りラインL3等の位置は、最終的に形成されるテザー3や袋体2の大きさ等に応じて、適宜、設定される。
また、織布基材11の裏側(二重織部W21の裏側の織布8、二重織布W22の裏側の織布10等)にも、後述するように、同様の縫製ライン及び山折りラインが形成されている。
図6は、織布基材11からテザー3が形成される工程を示す説明図である。図6には、図2に対応する箇所(つまり、図1のA−A線)の織布基材11の断面構成が示されている。図1に示されるエアバッグ1の表側の縫製部S1は、一方の二重織部W21が備える表側の織布7が山折りラインL3に沿って外側に突き出すように山折りされた部分(山折り部7c)と、他方の二重織部W22の表側の織布9が山折りラインL4に沿って外側に突き出すように山折りされた部分(山折り部9c)とが、重ね合わせられた状態でまとめて縫製された部分からなる。
図6に示されるように、織布7が山折りラインL3に沿って山折りされると、外側の縫製ラインL11と内側の縫製ラインL12とが互いに向かい合った状態となる。また、同様に、織布9が山折りラインL4に沿って山折りされると、外側の縫製ラインL21と内側の縫製ラインL22とが互いに向かい合った状態となる。そして、それらの山折り部7c、9c同士が、互いの内側の縫製ラインL12,L22の位置が合うように、互いに重ねられると、4つの縫製ラインL11,L12,L21,L22が互いに重なった状態となる。そして、そのように重ねられた状態の山折り部7c、9c同士が、外側の縫製ライン7c,9cを目印として縫製されると、図1に示されるような表側の縫製部S1が得られる。
また、図1に示されるエアバッグ1の裏側の縫製部S2は、一方の二重織部W21が備える裏側の織布8が山折りラインL5に沿って外側に突き出すように山折りされた部分(山折り部8c)と、他方の二重織部W22の裏側の織布10が山折りラインL6に沿って外側に突き出すように山折りされた部分(山折り部10c)とが、重ね合わせられた状態でまとめて縫製された部分からなる。
図6に示されるように、織布8が山折りラインL5に沿って山折りされると、外側の縫製ラインL31と内側の縫製ラインL32とが互いに向かい合った状態となる。また、同様に、織布10が山折りラインL6に沿って山折りされると、外側の縫製ラインL41と内側の縫製ラインL42とが互いに向かい合った状態となる。そして、それらの山折り部8c、10c同士が、互いの内側の縫製ラインL32,L42の位置が合うように、互いに重ねられると、4つの縫製ラインL31,L32,L41,L42が互いに重なった状態となる。そして、そのように重ねられた状態の山折り部8c、10c同士が、外側の縫製ライン8c,10cを目印として縫製されると、図1に示されるような裏側の縫製部S2が得られる。
上記のように、表側の縫製部S1が形成されると、境界一重織部W11を間に置く形で互いに逆向き延びた織布基材11における表側の二枚の織布7,9は、それらの根元側(境界一重織部W11側)が、互いに近付きつつ向かい合うように境界一重織部W11から表側に立ち上がった状態となる。織布7のうち、境界一重織部W11から外側(表側)に立ち上がった部分が、「立ち上がり部7a」であり、織布9のうち、境界一重織部W11から外側(表側)に立ち上がった部分が、「立ち上がり部9a」である。これら一組の立ち上がり部7a,9aは、テザー3の上側半分(図1及び図2参照)を構成する。
また、上記のように、裏側の縫製部S2が形成されると、境界一重織部W11を間に置く形で互いに逆向き延びた裏側の二枚の織布8,10は、それらの根元側(境界一重織部W11側)が、互いに近付きつつ向かい合うように境界一重織部W11から外側(裏側)に立ち上がった状態となる。織布8のうち、境界一重織部W11から外側(裏側)に立ち上がった部分が、「立ち上がり部8a」であり、織布9のうち、境界一重織部W11から外側(裏側)に立ち上がった部分が、「立ち上がり部10a」である。これら一組の立ち上がり部8a,10aは、テザー3の下側半分(図1及び図2参照)を構成する。
以上のように、境界一重織部W11から互いに逆向きに延びた表側の二枚の織布7,9の根元側と、境界一重織部W11から互いに逆向きに延びた裏側の二枚の織布8,10の根元側を利用して、エアバッグ1のテザー3を形成することができる。テザー3が有するガス通り孔31は、立ち上がり部7a,9a,8a,10aを貫通する貫通孔12によって形成されている。
なお、上記のように、表側の縫製部S1が形成されると、縫製部S1と共に、縫製ラインL11よりも外側にある面状に広がった織布7の部分(パネル部7b)と、縫製ラインL21よりも外側にある面状に広がった織布9の部分(パネル部9b)とによって、袋体2の表側の織布パネル5が形成される。また、裏側の縫製部S2が形成されると、縫製部S2と共に、縫製ラインL31よりも外側にある面状に広がった織布8の部分(パネル部8b)と、縫製ラインL41よりも外側にある面状に広がった織布10の部分(パネル部10b)とによって、袋体2の裏側の織布パネル6が形成される。また、織布パネル5,6の周りを取り囲む袋体2の周縁部は、周縁一重織部W12によって形成される。このようにして、テザー3によって2つの部屋R1,R2に分けられた袋体2が形成される。
以上のようにして、袋体2の内部にOPW方式で製造された織布からなるテザー3を備えたエアバッグ1が製造される。
<実施形態2>
次いで、実施形態2に係るエアバッグ1Aを、図7〜図10を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、実施形態1に対応する構成については、実施形態1で使用した符号に添え字「A」を追加して表現する。図7は、実施形態2のエアバッグ1Aの断面図であり、図8は、実施形態2の織布基材11Aからテザー3Aが形成される工程を示す説明図である。本実施形態のエアバッグ1Aの製造に利用される織布基材11Aは、OPW方式で製造された1つの織物から形成されるものの、実施形態1のような、境界一重織部を備えていない。織布基材11Aは、継ぎ目が無い状態で互いに逆向きにそれぞれ二枚のパネル状の織布7A,8A及び織布9A,10Aが重なった状態で延びる二組の二重織部W2A(W21A,W22A)を備えている。そして、織布基材11Aは、隣り合った二重織部W21A,W22Aの間に、一重織部ではない境界部Xを備えている。図8の左側に示される一方の二重織部W21Aは、二枚の織布7A,8Aを備えており、右側に示される他方の二重織部W22Aは、二枚の織布9A,10Aを備えている。なお、織布基材11Aの周縁部には、実施形態1と同様、一重織部からなる周縁一重織部(不図示)が形成されている。
次いで、実施形態2に係るエアバッグ1Aを、図7〜図10を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、実施形態1に対応する構成については、実施形態1で使用した符号に添え字「A」を追加して表現する。図7は、実施形態2のエアバッグ1Aの断面図であり、図8は、実施形態2の織布基材11Aからテザー3Aが形成される工程を示す説明図である。本実施形態のエアバッグ1Aの製造に利用される織布基材11Aは、OPW方式で製造された1つの織物から形成されるものの、実施形態1のような、境界一重織部を備えていない。織布基材11Aは、継ぎ目が無い状態で互いに逆向きにそれぞれ二枚のパネル状の織布7A,8A及び織布9A,10Aが重なった状態で延びる二組の二重織部W2A(W21A,W22A)を備えている。そして、織布基材11Aは、隣り合った二重織部W21A,W22Aの間に、一重織部ではない境界部Xを備えている。図8の左側に示される一方の二重織部W21Aは、二枚の織布7A,8Aを備えており、右側に示される他方の二重織部W22Aは、二枚の織布9A,10Aを備えている。なお、織布基材11Aの周縁部には、実施形態1と同様、一重織部からなる周縁一重織部(不図示)が形成されている。
エアバッグ1Aは、袋体2Aと、袋体2Aの内部に設けられるテザー3Aを備えている。袋体2は、互いに向かい合う一対の織布パネル5A,6Aと、織布パネル5,6の周りを取り囲む周縁部(不図示)とを備えている。袋体2Aの内部において、一対の織布パネル5A,6Aの間を繋ぐようにテザー3Aが設けられている。テザー3Aは、全体的には、二枚の織布が重ねられたような形をなしている。ただし、テザー3Aは、上下方向(表裏方向)の中央にある境界部Xで、二枚の織布が途中で交差する形で繋がっている。本実施形態のテザー3Aは、実施形態1のテザー3と比べて、厚みが薄く、テザー3Aを小さく折り畳むことが可能である。このようなテザー3Aは、袋体2Aの内部を2つの部屋R1A,R2Aに分けるように織布パネル5A,6Aの間に配設されている。
エアバッグ1Aの表側の縫製部SA1(図7参照)は、図8に示されるように、一方の二重織部W21Aが備える表側の織布7Aが山折りラインLA3に沿って外側に突き出すように山折りされた部分(山折り部7Ac)と、他方の二重織部W22Aの表側の織布9Aが山折りラインL4Aに沿って外側に突き出すように山折りされた部分(山折り部9Ac)とが、重ね合わせられた状態でまとめて縫製された部分からなる。
織布7Aが山折りラインLA3に沿って山折りされると、外側の縫製ラインLA11と内側の縫製ラインLA12とが互いに向かい合った状態となる。また、同様に、織布9Aが山折りラインL4Aに沿って山折りされると、外側の縫製ラインLA21と内側の縫製ラインLA22とが互いに向かい合った状態となる。そして、それらの山折り部7Ac、9Ac同士が、互いの内側の縫製ラインLA12,LA22の位置が合うように、互いに重ねられた状態で、外側の縫製ラインLA11,LA21を目印として縫製されると、表側の縫製部SA1が得られる。
また、エアバッグ1の裏側の縫製部SA2は、一方の二重織部W21Aが備える裏側の織布8Aが山折りラインLA5に沿って外側に突き出すように山折りされた部分(山折り部8Ac)と、他方の二重織部W22Aの裏側の織布10Aが山折りラインLA6に沿って外側に突き出すように山折りされた部分(山折り部10Ac)とが、重ね合わせられた状態でまとめて縫製された部分からなる。
織布8Aが山折りラインLA5に沿って山折りされると、外側の縫製ラインLA31と内側の縫製ラインLA32とが互いに向かい合った状態となる。また、同様に、織布10Aが山折りラインLA6に沿って山折りされると、外側の縫製ラインLA41と内側の縫製ラインLA42とが互いに向かい合った状態となる。そして、それらの山折り部8Ac、10Ac同士が、互いの内側の縫製ラインLA32,LA42の位置が合うように、互いに重ねられた状態で、外側の縫製ライン8Ac,10Acを目印として縫製されると、裏側の縫製部SA2が得られる。
上記のように、表側の縫製部SA1が形成されると、境界部Xを境界として、互いに逆向き延びた表側の二枚の織布7A,9Aは、それらの根元側(境界部X側)が、互いに近付きつつ重なり合うように(向かい合うように)境界部Xから外側(表側)に立ち上がった状態となる。織布7Aのうち、境界部Xから立ち上がった部分が、「立ち上がり部7Aa」であり、織布9Aのうち、境界部Xから立ち上がった部分が、「立ち上がり部9Aa」である。これら一組の立ち上がり部7Aa,9Aaは、テザー3Aの上側半分を構成する。
また、上記のように、裏側の縫製部SA2が形成されると、境界部Xを境界として、互いに逆向き延びた裏側の二枚の織布8A,10Aは、それらの根元側(境界部X側)が、互いに近付きつつ重なり合うように(向かい合うように)境界部Xから外側(裏側)に立ち上がった状態となる。織布8Aのうち、境界部Xから立ち上がった部分が、「立ち上がり部8Aa」であり、織布9Aのうち、境界部Xから立ち上がった部分が、「立ち上がり部10Aa」である。これら一組の立ち上がり部8Aa,10Aaは、テザー3Aの下側半分を構成する。
このようにして、境界部Xから互いに逆向きに延びた表側の二枚の織布7A,9Aと、境界部Xから互いに逆向きに延びた裏側の二枚の織布8A,10Aを利用して、エアバッグ1Aのテザー3Aを形成することができる。テザー3Aには、実施形態1と同様、複数のガス通り孔(不図示)が、テザー3A(立ち上がり部7Aa,8Aa,9Aa,10Aa)を貫通する形で設けられている。
ここで、図9及び図10を参照しつつ、織布基材11Aに形成される境界部Xについて説明する。図9は、実施形態2の織布基材11Aにおける境界部X付近の織組織図である。説明の便宜上、図9の織組織図では、左右方向が経糸方向に対応し、上下方向が緯糸方向に対応する。また、図9の1つの升目は、経糸と、緯糸が交差する箇所を表し、着色され升目は、経糸が紙面手前側であり、かつ緯糸が紙面奥側の場合を表し、着色されていない升目は、緯糸が紙面手前側であり、かつ経糸が紙面奥側の場合を表す。図9に示されるように、緯糸方向(図9の上下方向)に沿って境界部Xを表す一点鎖線が描かれている。そして、その境界部Xから左側の部分に、一方の二重織部W21Aが配され、境界部Xから右側の部分に、他方の二重織部W22Aが配されている。これらの二重織部W21A,W22Aは、織組織図から分かるように、それぞれ所謂、袋織りがなされている。
図10は、実施形態2の織布基材11Aにおける境界部X付近の経糸101,102,103,104と緯糸201との関係を模式的に表した説明図である。一方の二重織部W21Aは、表側に、織布7Aを有し、裏側に、織布8Aを有している。ここで、表側の織布7Aでは、経糸101,102が利用され、裏側の織布8Aでは、経糸103,104が利用されているものとする。本実施形態の織布基材11Aでは、表側の織布7Aで利用された経糸101,102は、境界部Xを境にして、裏側の織布10Aで利用され、かつ裏側の織布8Aで利用された経糸103,104は、境界部Xを境にして、表側の織布9Aで利用される。つまり、本実施形態の織布基材11Aでは、境界部Xを境にして、表側の経糸と、裏側の緯糸とが交換される。このように、2つの二重織部W21A,W22Aの間で、互いの経糸が交換される箇所が、境界部Xとなっている。
このように、2つの二重織部W21A,W22Aの境界が互いの経糸が交換される箇所となっていると、図7に示されるように、一重織部が形成されていない分だけ、テザー3Aの厚みを薄くすることができる。そのため、本実施形態のエアバッグ1A(特にテザー3Aの部分)は、収納性等に優れる。
<実施形態3>
次いで、実施形態3に係るエアバッグを、図11を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、実施形態1に対応する構成については、実施形態1で使用した符号に添え字「B」を追加して表現する。図11は、実施形態3のOPW方式で製造された織布基材11Bが平面状に広げられた状態を示す説明図である。本実施形態のエアバッグの製造に利用される織布基材11Bは、OPW方式で製造された1つの織物から形成されるものの、境界一重織部W11Bが延びる方向の幅(横幅)が、二重織部W21B,W22Bの横幅(最大幅)よりも小さくなるように設定されている。そのため、織布基材11は、両側部に、凹状の切り欠き部40が形成されている。
次いで、実施形態3に係るエアバッグを、図11を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では、実施形態1に対応する構成については、実施形態1で使用した符号に添え字「B」を追加して表現する。図11は、実施形態3のOPW方式で製造された織布基材11Bが平面状に広げられた状態を示す説明図である。本実施形態のエアバッグの製造に利用される織布基材11Bは、OPW方式で製造された1つの織物から形成されるものの、境界一重織部W11Bが延びる方向の幅(横幅)が、二重織部W21B,W22Bの横幅(最大幅)よりも小さくなるように設定されている。そのため、織布基材11は、両側部に、凹状の切り欠き部40が形成されている。
織布基材11Bは、幅方向に延びた一枚の帯状の織布からなる境界一重織部W11Bと、この境界一重織部W11Bから継ぎ目が無い状態で互いに逆向きにそれぞれ二枚のパネル状の織布が重なった状態で延びる二組の二重織部W21B,W22Bと、一方の二重織部W21Bの周縁に配される所定の線幅を備えた略円弧状の周縁一重織部W12B1と、他方の二重織部22Bの周縁に配される所定の線幅を備えた略円弧状の周縁一重織部W12B2とを備えている。
図11において、二重織部W21Bの表側の織布7Bと、二重織部W22Bの表側の織布9Bが示されている。織布7Bには、2本の縫製ラインL11B,L12Bと、それらの間に配される山折りラインL3Bが示され、織布9Bには、2本の縫製ラインL21B,L22Bと、それらの間に配される山折りラインL4Bが示されている。二重織部W21B,W22Bの横幅は、境界一重織部W11Bの近くで狭く設定されているものの、各山折りラインL3B,L4Bから外側の部分は、広く設定されている。つまり、織布7B,9Bのうち、テザーの立ち上がり部7Ba,9Baに利用される部分の横幅は、狭く(小さく)設定されており、袋体のパネル部7Bb,9Bbに利用される部分の横幅は、広く(大きく)設定されている。
なお、テザーの立ち上がり部7B,9B等に利用される部分の織布基材11Bには、実施形態1等と同様、ガス通り孔を形成するための貫通孔12Bが複数個(2個)設けられている。
このような織布基材11Bにおいて、実施形態1と同様、山折りラインL3B等で山折りしつつ、表側の織布7B,9B同士、及び裏側の織布同士を、縫製ラインL11B等に沿って縫製すると、袋体の内部にテザーが形成されたエアバッグが形成される。膨張時の袋体は、横幅方向において、その両側部(端側)は、中央側と比べて厚みが徐々に小さくなるものの、本実施形態のエアバッグでは、そのような端側のテザー(袋体の厚みよりも大きくなる部分のテザー)が排除された構成となっている。つまり、本実施形態のエアバッグでは、袋体の中央側のみにテザーが配置されているため、袋体の膨張時にテザーは、袋体の厚み(一対の織布パネルの間の距離)を無駄なく規制することができる。その結果、本実施形態のエアバッグ(特にテザーの部分)は、収納性等に優れる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)本発明のエアバッグは、本発明の目的を損なわない限り、特に制限はなく、例えば、カーテンエアバッグ、サイドエアバッグ、ニーエアバッグ、運転席エアバッグ、助手席エアバッグ、ITSヘッド・エアバッグ、歩行者保護エアバッグ等の車両用エアバッグに利用される。また、本発明のエアバッグは、本発明の目的を損なわない限り、車両用以外のエアバッグに利用されてもよい。
(2)上記実施形態1等では、1つの織布基材を利用してエアバッグを形成していたが、本発明はこれに限られず、例えば、複数の織布基材を連結して1つのエアバッグが構成されてもよい。
(3)本発明の目的を損なわない限り、他の実施形態においては、経糸と緯糸の関係が、上記実施形態等の場合とは、入れ替わってもよい。例えば、上記実施形態2では、表側の経糸と裏側の経糸が境界部において、互いに交換されていたが、他の実施形態においては、表側の緯糸と裏側の緯糸が境界部において、互いに交換されてもよい。
(4)他の実施形態においては、エアバッグの表面に形成される樹脂膜の代わりに、フィルムラミネートが形成されてもよい。
1…エアバッグ、2…袋体、3…テザー、5,6…織布パネル、7,8,9,10…織布、7a,8a,9a,10a…立ち上がり部、7b,8b,9b,10b…パネル部、7c,8c,9c,10c…山折り部、11…織布基材、S1,S2…縫製部、W1(W11)…境界一重織部、W2(W21,W22)…二重織部
Claims (5)
- 互いに向かい合う一対の織布パネルを有し、前記織布パネル同士が互いに離れるように膨張可能な袋体と、
前記袋体の内部で前記織布パネル同士を繋ぐと共に、前記袋体の膨張時に前記一対の織布パネルの間の距離を規制するテザーと、を備えるエアバッグであって、
前記テザーは、一枚の帯状の織布からなる境界一重織部と、この境界一重織部から継ぎ目が無い状態で互いに逆向きにそれぞれ二枚のパネル状の織布が重なった状態で延びる二組の二重織部とを有するOPW方式で製造された織布基材のうち、前記境界一重織部と、各組における前記二重織部の各織布が互いに離れるように前記境界一重織部から外側に立ち上がりつつ、互いに異なる組同士の各織布が互いに向かい合った部分からなる立ち上がり部とを有し、
前記一対の織布パネルは、前記織布基材における互いに異なる組同士の前記各織布のうち、前記立ち上がり部を構成する部分から外側に突き出しつつ山折りされた部分からなり、かつ山折りされた前記部分同士が縫製により接合された部分からなる縫製部と、前記各織布のうち、前記縫製部を構成する部分から互いに離れつつ面状に広がった部分からなる一組のパネル部とをそれぞれ有するエアバッグ。 - 互いに向かい合う一対の織布パネルを有し、前記織布パネル同士が互いに離れるように膨張可能な袋体と、
前記袋体の内部で前記織布パネル同士を繋ぐと共に、前記袋体の膨張時に前記一対の織布パネルの間の距離を規制するテザーと、を備えるエアバッグであって、
前記テザーは、継ぎ目が無い状態で互いに逆向きにそれぞれ二枚のパネル状の織布が重なった状態で延びる二組の二重織部と、隣り合った前記二重織部の間にある境界部とを有するOPW方式で製造された織布基材のうち、各組における前記二重織部の各織布が互いに離れるように前記境界部から外側に立ち上がりつつ、互いに異なる組同士の各織布が互いに向かい合った部分からなる立ち上がり部とを有し、
前記一対の織布パネルは、前記織布基材における互いに異なる組同士の前記各織布のうち、前記立ち上がり部を構成する部分から外側に突き出しつつ山折りされた部分からなり、かつ山折りされた前記部分同士が縫製により接合された部分からなる縫製部と、前記各織布のうち、前記縫製部を構成する部分から互いに離れつつ面状に広がった部分からなる一組のパネル部とをそれぞれ有するエアバッグ。 - 前記テザーは、前記立ち上がり部を貫通する形で設けられ、かつ前記袋体の内部に供給されたガスを通すガス通り孔を備える請求項1又は請求項2に記載のエアバッグ。
- 前記袋体は、前記一対の織布パネルの周りを取り囲む周縁部を有し、
前記織布基材は、前記二組の二重織部の周縁に形成される周縁一重織部を有し、
前記袋体の前記周縁部は、前記周縁一重織部からなる請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のエアバッグ。 - 前記織布基材は、前記境界一重織部又は前記境界部が延びる方向の幅が、前記二重織部の幅よりも短くなるように、両側部に切り欠き部を有し、
前記テザーの幅が、前記袋体の幅よりも小さい請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のエアバッグ。
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JP2017249450A Pending JP2019112024A (ja) | 2017-12-26 | 2017-12-26 | エアバッグ |
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