JP2019111304A - 端部硬化型可撓性帯状体着脱式接続具 - Google Patents

端部硬化型可撓性帯状体着脱式接続具 Download PDF

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Mitsutoshi Kashiwajima
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Abstract

【課題】 可撓性を有する帯状の、バンド、紐、繊維束、十分になめした皮革等を、取付け用の輪環を具備した物品に接合させる手段には、バンドのバックル、フック、ボタン等の種々の周知技術が存在するが、簡便な構成及び着脱性を更に進化させる方式を提示。【解決手段】 上記帯状長尺要素の先端を硬化させると同時に適切な形状、寸法の結束用輪環を用意する。物品側の輪環に該先端を通し折曲げて対応部位と重ねる。折重なり部分に結束用輪環をあてがい接合する。引くと通常の可撓性長尺要素のままであれば直ちにすり抜けてしまうが、先端の硬化により引き抜くには該先端の回転が必要となり、結束用輪環がこれを阻止するので抜けるのを止め接合を保持できる。接着や縫製による接合ではないので、着脱が可能、構成も極めて単純、硬化部位の移動により長さ調整も可能となる。【選択図】図4

Description

本発明は、可撓性長尺要素の接合に関する。可撓性長尺要素とは紐、テープ、バンド、繊維束,帯状織物、細かく編んだ帯状の鎖等を指す。皮革製のものは十分になめし柔軟性を保持したものに限られる。これら長尺要素の端部を他の物品もしくは長尺要素同士間の接続する機構に関する。類似の器具としては衣服の止め具やつり具、ベルトのバックル、物品の結束に用いるロープ、金属帯金、繊維束の端部の止め具や継ぎ手が存在する。
本発明と最も用途が類似した周知技術としてはズボンなどの身体への装着に利用されるベルトのバックルが挙げられる。該器具の標準的な構成は針金棒を具備したフレームにベルトを通し、あらかじめベルトに穿孔された穴に針金棒を差し込んで固定させるものである。頻度の高い着脱の用途に耐え、腰に巻くもの以外に腕時計の腕輪バンド、かばんの引き手などに用いられ、機能面以外に装飾備品として服飾に用いられる場合もある。衣類をはじめ身の回り品については、その他フック、鍵手、マジックテープ、ボタンなどの方法が存在する。着脱を必要とせず、恒久的な接続もしくは接合を果たすものとしては、衣服に関連しては縫製、その他の用途、材質に関しては、接着、溶着、溶接等種々の方法が現存するが、本発明では頻度の高い着脱可能、もしくは簡素な手数による接合を目的とする。
発明の解決しようとする課題
バックルは日常生活に定着かつ普及している従来技術ではあるが、多少精巧な加工を要し、長尺要素端部へのフレームの取付けには縫製などの手数が必要な場合がある。フック、ボタン等の機構は、構造は比較的簡便ではあるが、強度面からは高性能が期待できず、取り付けに縫製などの手数を要する。かばんなどの手回り品を肩から掛けるためのベルトの先端には、バネを用いたフックがつけられ、かばん側に縫い付けられているフレーム輪環に着脱可能な形で接合できる構成が普及しているが、バネつきのフックは加工が精緻であることが要求され、材質も限定される。安価なものは耐久性が極めて乏しい。
本発明は、従来品のこのような特性に鑑み、構造が極めて簡便、かつ加工に手数を要さず、消費者または使用者が自ら取り付けることも可能とし、もって製造コストの低減、着脱の容易さ、接続具の用途拡大を図るものである。
課題を解決するための手段
第1図に本発明の作用の対象となる可撓性長尺要素2と接合の直接の相手方となる接合用フレーム輪環4を示す。可撓性長尺要素2を接合用フレーム輪環4に通した状態での両者の接合を目的とする。可撓性長尺要素2は自由に折り曲げることのできる可撓性を有することが要件であるが、長さ方向に十分使用に耐える強度を持つことも必要である。長さ方向に多少の弾性を有することは支障とはならない。図では可撓性長尺要素2が、断面が矩形である帯状の表示になっているが、これに限定されるものではない。接合の相手たる物品もしくは該物品の一部たる被接合基体3は接合用フレーム輪環4を具備することが適用対象となる要件で、該フレーム輪環4に可撓性長尺要素2を接合させることが本発明の作用とするものである。
接合後は、矢印7の方向の力、すなわち引く力に耐えて接合状態を維持することが必要であるが、可撓性長尺要素2を接合用フレーム輪環4に通しただけでは、矢印7の方向に引くとすぐに抜けて接合が崩れてしまうことは自明である。そこで本発明では先端部分を硬化させ剛直端部1とする可撓性長尺要素2を用意する。該端部は剛性を有する金属片、木片、プラスチック素材を取り付けてもよいが、樹脂などで可撓性長尺要素2の素材を直接固めてもよい。帯状のプラスチック製繊維束の先端を加熱溶融後冷却して硬化させる構成もありうる。剛直端部1の取り付、形成の方法及び材質は限定しない。剛直性を有し以下に記述する作用を果たすための適切な大きさ、形状を有し可撓性長尺要素2と整合することが要件である。剛直端部1を設けただけの状態で矢印7の方向に引くと、やはり同様に抜けてしまうことは自明である。
しかしながら、そのときの様態を仔細に観察すると、図2のような挙動を示す。矢印7の方向の力に引かれて可撓性長尺要素2が移動していくが、図では該先端の剛直端部1が接合用フレーム輪環4を通過する時の様子を上から順に示している。剛直端部1が接合用フレーム輪環4の図中左端を軸として回転しながら、該フレーム輪環4から抜けているのが見て取れる。
そこでこの回転を止めることができれば、可撓性長尺要素2が接合用フレーム輪環4から抜けることが阻止でき、接合が果たせるとしたことが本発明に係る器具の原理である。
剛直端部1の回転を止める最も簡便な方法は可撓性長尺要素2に沿って移動する輪環を設けることである。図3にその様態を示す。本発明の最も基本とする構成である。スライド輪環5を用意し、あらかじめ可撓性長尺要素2を該輪環5に通す。次に可撓性長尺要素2の先端を接合の相手となる接合用フレーム輪環4に通す。この状態を示したものが図3、及び図4の上図である。可撓性長尺要素2の先端の剛直端部1の根元即ち剛直端部根元23近辺が接合用フレーム輪環4に位置するように長さを調節し、次に図4の中図に示すように剛直端部1を接合用フレーム輪環4の一端を挟むように折り返す。この状態を維持したままスライド輪環5を可撓性長尺要素2に沿って矢印6方向に移動させ、剛直端部1及びこれと重なった可撓性長尺要素2の対応する部分に被せる。図4の下図に示すこの状態で接合が完了する。図では構成の理解の便宜を図って剛直端部根元23近辺を大きめに表しているが、実際にはこの部分は小さく、可撓性長尺要素2の形状も薄く、剛直端部1と挟撃された接合用フレーム輪環4の部位はより近接している。この折重ね接合部8の形成により、可撓性長尺要素2に矢印7の方向に引く力が加わっても上述のごとく剛直端部1の回転が阻止される。可撓性長尺要素2と接合用フレーム輪環4の間の摩擦力も生じ、これらの作用により折重ね接合部8の結合が壊れることはない。可撓性長尺要素2は可撓性であるため、矢印7と逆方向の力に対しては、原則としてこれを折重ね接合部8に伝えることがなく、折重ね接合部8が該力の作用を直接受けて崩れることはない。
図5にスライド輪環5を接合用フレーム輪環4の側から移動させる構成を示す。接合前の状態で該輪環5が可撓性長尺要素2の側ではなく、接合用フレーム輪環4もしくは被接合基体3の側に位置している。この状態を図5の上図が示している。可撓性長尺要素2の先端を接合用フレーム輪環4に通した後、図4で示した場合と同様、剛直端部1を折り返し、矢印7の方向にスライド輪環5を移動させて折り返された剛直端部1に被せ、図5の下図に示す接合完了の状態となる。スライド輪環5はその内側が接合用フレーム輪環4を通すことができる形状でなければならず、また該輪環を被接合基体3の側より移動させる場合には、該基体の該輪環が通過する部分は可撓性長尺要素2に類似する帯状の形態であることが必要であり、適用可能な接続対象となる物体側の形状が限定される。
発明の効果
極めて簡便な構成で可撓性長尺要素を接合させ、かつ必要に応じて離脱させることが可能で、衣料、資材の結束等の、利便性向上、コスト軽減、用途拡大に寄与する。可撓性を有する紐、ベルトなどの長尺要素の接合を対象とし、物理学的な見地よりすれば張力に抗する接合に限定される。
発明を実施するための最良の状態
接合を果たした後の状態を維持するには、スライド輪環5が折重ね接合部8の位置からづれ、外れてしまわないことが要求される。接合時スライド輪環5は接合用フレーム輪環4の一部を挟んで折り返された剛直端部1とこれと対応する可撓性長尺要素2の根元付近の部位を包含するので、該輪環の内側の形状がこれらを重ね合わせた合体状態のものにほぼ合致すれば摩擦により該輪環の移動が抑止できる。該形状の寸法が大きいとゆるくなり接合が崩れ易いが、小さく過度にきついと着脱の際のスライド輪環5の移動に支障をきたす。
スライド輪環5の内側の形状、寸法の最適化以外に、接合状態の維持に関して、結束用の止め具の移動を抑止する周知の方法が利用できる。図6に示すものはその1例で、スライド輪環5の上面に凹みを設けて圧押凹部11とし、これによる弾力で剛直端部1及び可撓性長尺要素2を圧迫して、スライド輪環5の移動を抑止する。上図は折重ね接合部周辺の見取り図、下図は該接合部の横方向からの縦断面図である。図の位置よりスライド輪環5を移動させると接合が外れるが、圧押凹部11の表面を滑らかにし適度にたわませれば、接合を果たす際及び接合を解除する際の該輪環5の移動には大きな支障がない。
第7図は安易なスライド輪環5の移動を阻止する別の1例を示す。スライド輪環5の側面に板状逆止部12を設ける。上図は折重ね接合部周辺の見取り図、下図は上方より投影した板状逆止部12が設けられている部位周辺の断面図である。板状の突起が剛直端部1もしくは可撓性長尺要素2の側面に対して斜め方向から接触する様態で、板状逆止部12の先端たる板状逆止部先端13が食い込んで、スライド輪環5の矢印7方向への移動を抑止している。移動抑止の機能に方向性があり、矢印7の方向の移動は阻止するが、該矢印と反対の方向への移動にはほとんど抵抗がなく、接合のためのスライド輪環5の移動には支障がない。図4のタイプの接合を想定しており、図5のタイプの接合では極性を逆にする必要がある。接合を外すときは下図における板状逆止部12の右端に下方より多少の力を加えて板状逆止部先端13を浮かせ、この状態で折重ねて接合している位置よりスライド輪環5を矢印7の方向に移動させる。
図6及び図7に示す構成は、本発明に係るスライド輪環5の性能の向上を図る一手段であり、この機能を具備することは必須ではない。可撓性長尺要素2の長さ方向に垂直な断面が原則として閉曲線を構成し、剛直端部1と可撓性長尺要素2を結束できる輪であることがスライド輪環5に課せられる要件である。ただし、十分剛直な素材で構成され、輪たる閉曲線の一部が欠損しても猶且つ該結束の機能を果たせる場合は、スライド輪環5が形成されているとみなせる。
またスライド輪環5の機能を果たす輪環は必ずしもスライド式である必要はなく、剛直端部1の回転を止めればよいので、該剛直端部1と対応する可撓性長尺要素2を重ねた折重ね接合部分に、マジックテープを取り付けて巻く、紐を巻きつけ結んで結束、粘着性のガムテープを巻き付ける等の方法でも閉曲線を構成し輪環の役割が果たせる。通常のベルト等の可撓性を有する長尺要素を接合用フレーム輪環4に一部通して折り曲げて重ね、重ねた部分にガムテープを巻きつけただけでも、粘着性により引く力に抗してある程度の接合は果たせるが、十分ではなく実用性はない。本発明に係る器具のように先端を硬化させると引っ張りに対する強度が飛躍的に増大する。一方、可撓性長尺要素2の先端を硬化させるだけであれば、紐などの先端を硬くして、穴を通し易くしたり、結び目を作り易くした冊子綴り用の文具や靴紐等がすでに存在する。本発明に係る器具では輪環の機能を有するものを具備しなければならず、他の独立した製品と併用して接合の機能を果たすことは想定していない。剛直端部と結束用輪環の両者の存在が不可欠の要件である。先端を硬化し折重ね接合部位にマジックテープなどを具備した可撓性長尺要素であれば本発明に係る器具とすることができる場合もあるが、該テープの存在が邪魔となり円滑な結束作業に支障をきたすので実用性が著しくそがれる。
本発明は図4及び図5に示す様態が基本となる構成で、形状や構成がこれと重なる衣類、梱包などへの利用が、具体的な実施の形態となる。本発明に係る、剛直端部、スライド輪環、可撓性長尺要素の寸法は限定されるものではないが、人の日常的な動作で操作可能な大きさである範囲に止まる。剛直端部1及び可撓性長尺要素2の材質については前述した。スライド輪環5は基本的にはただのわっかであるが、剛直端部1の回転を抑止するのが目的であるので相応する強度が要求される。皮革、強固な繊維束などが利用できる。輪環全体が弾性を有することは好ましくない。図6もしくは図7に示す機能を持たせるのには、一部に弾性を要するので金属もしくは硬プラスチック素材とする必要がある。接合用フレーム輪環4は接合の相手となる物体たる被接合基体3に取り付けられているもので、通常の衣類や身の回り品では金属製である場合がほとんどであるが、硬プラスチック素材で代行しているものもある。形状は図4及び図5のような方形のものが可撓性長尺要素2の折り返しには適しているが、円形の輪環であっても折り返しが可能であれば支障はない。被接合基体3の材質は千差万別で特定できるものではない。物品としての形状を維持できるものであればなんでもよいが、接合用フレーム輪環4を具備する必要から一定の強度が要求される。被接合基体3が厚手で平板状の皮革等の強靭な素材である場合には、その端部に穿孔し、該穿孔部位に可撓性長尺要素2の剛直端部1を通して折り曲げ、該穿孔部位を接合用フレーム輪環4として機能させる構成もある。被接合基体3及び接合用フレーム輪環4に対する要件は本発明の適用対象となりうるか否かの要件であり、本発明そのものの構成要件ではない。
図8に本発明に係る接続具の利用例の一つで、身の回り品の一例として鞄もしくはバックの引手のベルトに適用する例を示す。肩掛けのものは一般にショルダーバッグと呼ばれている。ベルトを鞄もしくはバッグ本体に縫製しているものは本発明の適用対象とするものではない。多くの鞄では接合用フレーム輪環4に該当する金属製の大き目の輪を2箇所以上取り付け、これにベルトを接続させて鞄もしくはバッグの手持ちの引き手もしくは肩掛けのためのベルトとしているものがあり、本発明の対象となるのはこの種のものである。この場合、鞄またはバッグ20が被接合基体3に相当する。図ではベルトたる可撓性長尺要素2の一方の端部がバッグの接合用フレーム輪環4に接合している様態を示しているが、該長尺要素2のもう一方の端部も同様の構成とすることができる。この用途では、頻繁に着脱することはないが、装いに応じて数種のベルトを使い分けたり、オリジナルのベルトが破損したときに容易に代替品を用意し、かつ手数を要することなく消費者もしくは使用者が自らその場で取り付けることが可能となる。
図9は従来技術であるベルトのバックルに対応する利用法で、一端に剛直端部1を有する可撓性長尺要素2のもう一端に接合用フレーム輪環4を設けるものである。上図に示すごとくベルトに相当する可撓性長尺要素2自身が被接合基体3に該当する構成になっている。これを下図に示すごとく身体の一部に巻き付け衣服などの装着を図る。一般化した観点からは模式的に身体の円筒形に擬せる部分に巻き付けて使用するもので、第一の例としてバックル同様胴体に巻き付け、ズボンなどのベルトへの利用がある。この用途に関しては機能的には従来の皮革製ベルトのバックルで使用上の大きな不備はないが、バックルでは金属棒を穴に通すので力がこの部分に集中し、経年の使用で穴の周辺の皮革が痛み外見上の劣化が生じる。また金属棒の存在そのものが服飾的見地から違和感を与える場合もある。本発明に係る接合はこの代替として利用でき、より簡便な操作で着脱が可能となることに加え、外見上も従来のバックルなどとは異なった印象を与える。
腕輪としての利用も可能であり、この用途の代表例としては腕時計を装着するバンドがある。金属製のもので着脱に折り曲げや回転など組み合わせた精緻なものが標準的であるが、皮革や合成樹脂を用いたバンドも普及している。後者は金属に対する皮膚のアレルギーを持つ人や廉価なものを求める使用者には必須のアイテムである。更に金属製の製品を常用する場合は、背広などの袖口が長期の使用に伴い磨耗する恐れがあり、また付け心地の観点から金属製の製品を避ける消費者も存在する。皮革製の場合には腰に着けるバンドのバックルと同一の構造で、針金棒で接合を果たすものが普及している。本発明はこの用途の代替品として利用できる。
巻き付けて装着するには、かぎ形の金型を穴に掛けるフックのような手段もあるが、接合時には使用時よりもより強く締めてかぎ形の端を穴の位置まで持っていく必要があり、締めるゆとりのない部位への装着には不向きである。ズボンなどの身体への装着にはバックルを伴ったベルトに加え、フックが併用されている場合が多い。腰周りには多少の締め付けのゆとりがあるが、手首を締め付けるのはきつく、腕輪にフックを適用している例は僅少である。本発明の器具では接合時にそのような強く締める動作は必要としない。
首輪等も類似の構成になりうるが、本発明は使用時に可撓性長尺要素2に多少の張力がかかることが望ましく、首輪の場合にはたるませて装着する場合が常態で、この用途には適用性が低い。足環などへの適用も可能であるが、足環そのものの普及は少ない。巻きつける円筒形の径を更に小さくすると指輪への適用が挙げられる。通常指輪は使用者の指に合わせた金属環で形成され、指の先端を通して着脱する。金属環の大きさは製造時に決まっており製造後は変更が不可能である。上述のバックルのような機構を用いて装着することは通常例がない。もし構成したとしても、大きさ、形状の点で着脱の操作が困難である。ところが本発明の場合には構造の簡便さから十分な小型化が可能である。可撓性長尺要素2の先端を輪に通さなければならないが、指の先で操作したり先の細い楊枝のようなものでの操作によっても具現できる。図8の鞄もしくはバッグに相当する部分を指輪の台座に見立てて両端に2箇所の接合用フレーム輪環4を設けその間を可撓性長尺要素2で結び、それと該フレーム輪環を本発明の接合で果たすのである。複数の長さの可撓性長尺要素2を用意することにより使用者の指径に適合した製品を容易に製作することができる。また特殊用途として、指の先端よりも指輪を取り付ける位置が細い場合でも、先端から通すことなく取り付けが可能となる。
図8のショルダーバックへの利用に関してはベルトたる可撓性長尺要素2の端に本発明に係る折重ね接合部8が設けられているが、該ベルトの長さを調節するのに、該長尺要素2の中ほどにベルトを折り返すなどして長さを調整できる周知の止め具を具備することは差し支えない。この方法とは別に図10に本発明の折重ね接合部8が直接関わる長尺要素の長さ調整の機構について示す。図1や図3に示す基本の構成では可撓性長尺要素2の先端に剛直端部1を設けるが、該剛直端部1をスライド輪環5同様長尺要素に沿って移動可能にすることで長さの調節を果たすことができる。第10図の上図のように剛直端部1を調整可動剛直端部10として可撓性長尺要素先端9の近辺ではあるが該先端より多少離してより内側に設置する。以下調整可動剛直端部10の根元が接合用フレーム輪環4の一端に掛かる位置で折り曲げ、中図のごとくスライド輪環5を矢印6方向に移動させて被せ、下図のごとく結合を果たす。剛直端部1の位置を適当に決めることにより、機能させる可撓性長尺要素2の長さを調整することが可能となる。すなわち、本発明に係る接合においては、剛直端部1の存在が必須であるが、その位置は可撓性長尺要素2の先端に限定されるものではない。ただし、折重ね接合部8を形成する作用時には剛直端部1は可撓性長尺要素2の特定の位置に固定されていなければならない。
図10に示す機能を具現する様態の一つとして、図11に固定する位置が可変である剛直端部1の実施例の一つを示す。市販されているベルトのバックルを取り付ける周知の機構である。バックルのように針金棒は付随していないが、上図に示すごとく調整可動剛直端部10には板状の回転体たる板状開閉部14の根元に鋸状歯部17がついており、板を寝かせて閉めると鋸歯が立って長尺要素に食い込み、下図のごとく調整可動剛直端部10を可撓性長尺要素2の特定の位置に固定する。
図12に示すのは図11と同じ機能を果たす別の実施例で、これも周知のバックルの構成を模している。可撓性長尺要素2には一定の間隔で止穴18が開けられている。上図に示すように図11と同じく板が回転する構造で板状開閉部14の板には該止穴に適合する円筒状突出物19が設けられており、下図のごとく板を閉じたときに該突出物が止穴18にはまり調整可動剛直端部10を固定する。
図6及び図7に示す構成も剛直端部に施せば位置の調整に利用することができる。すなわち図6及び図7の場合は折重ね接合部8に固定させるスライド輪環5への適用を示しており、該輪環の内側の寸法、形状を折り返された剛直端部1と可撓性長尺要素2を重ねた部分に対応するようにしているが、内側の寸法、形状を可撓性長尺要素2のみに対応させて調整可動剛直端部10に適用することもできる。図7の構成では接合時に調整可動剛直端部10に可撓性長尺要素先端9に向かわせる方向の力が働くので、これに抗する極性を持たせる必要がある。性能の安定性は図11もしくは図12に示す器具には及ばない。
図11及び図12に示す器具は長さ調節のみではなく、単純に本発明に係る剛直端部1として用いることができる。可撓性長尺要素2の先端に取り付けてもよいし、途中に設けてもよい。剛直端部1が可撓性長尺要素2に容易に形成できる。本発明の接合具では可撓性長尺要素2に剛直端部1を設ける必要があるが、該端部として金属片や硬質プラスチックを用いる場合、これらの材質を取り付ける方法が課題となる。可撓性長尺要素2と剛直端部1の間の結合は着脱可能にする必要はないので、縫製、接着、溶接等の方法で対応することができるが、多少の手数、工程を要する。図11及び図12に示す器具を用いれば、製造過程によらずとも、消費者が自ら取り付け可能となる。上述のごとく図6及び図7に示す構成に類する器具でも同様である。より簡素な例としては、可撓性長尺要素に適合した横幅の2枚重ねの平板状の金属片でワニ口を構成し、該可撓性長尺要素2の先端をくわえ込ませるような単純な金具でも、性能を別にすれば剛直端部1を形成することができる。
これらの、可撓性長尺要素2に剛直端部1を縫製、接着、溶接等によらず手動の機械的挟撃により容易に形成できる器具自体を本発明に係る独立した製品とすることが可能である。ただ器具の構造そのものには特に新規の特徴はなく周知のものの組み合わせであるので用途が本発明の接合に限定される。剛直端部1の部位のみでは用途が特定できないので、使用する可撓性長尺要素2を想定した内径を有するスライド輪環5を1セットとして組み合わせ製品とする。剛直端部1を形成する部品も、適用する可撓性長尺要素2に寸法、形状において整合していなければならない。図12に示す器具の場合には止穴18に相応する穿孔が適用対象となる長尺要素の側になされている必要がある。
この剛直端部を形成する器具と輪環をセットとした製品は、一般の可撓性長尺要素を直ちに本発明に係る接続具を備えた可撓性長尺要素にすることができるが、これに加え本器具の再生、メンテナンスに寄与する。本器具の経年の使用に伴い、剛直端部1の根元は折り返しを繰り返すので劣化、磨耗する恐れがある。剛直端部と輪環の取り付けが容易であれば、劣化した可撓性長尺要素を容易に交換でき、また用途によっては、多少短縮するが劣化した部分を裁断して同一の可撓性長尺要素の使用を継続することもできる。
図13に本発明にかかる器具を荷物の梱包、結束に用いる場合を示す。図9に示すものと同様の器具を結束バンド30として用いる。図では方形の荷物を長さの調節が可能なバンドで結束する手順を上図から下図にかけて示している。最上図では荷物と結束バンドの構成を示す。スライド輪環5は図5に示す被接合基体3の側から接合用フレーム輪環4を通して剛直端部1まで移動させるタイプのものである。図では剛直端部1が可動式の調整可動剛直端部10となっている。
上から二番目の図では、結束バンドの先端たる可撓性長尺要素先端9及び可動式の調整可動剛直端部10をフレーム輪環4に通し、矢印6の方向に力を加えて結束バンドが弛まないように締める。上から3番目の図では締めたままの状態で接合が果たせるように、結束バンド30に外から力を加えた状態を維持したまま調整可動剛直端部10を接合用フレーム輪環4の位置まで移動させる。この状態でスライド輪環5を矢印6の方向に移動させて調整可動剛直端部10に被せ接合を果たす。最下図が接合完了の状態を示す。図では結束バンドを荷物に一巡して結束する場合を示しているが、2巡、3巡の場合も同様である。
図14はこのときに使用するスライド輪環5の実施例の一つを示す。可撓性長尺要素2に相当する結束バンド30を強く締め付けながら移動させるので、図5に示す基本的な構成ではスライド輪環5の一部が結束バンドと梱包対象の荷物の間に入り、両者に挟まれて移動が難しい。図14では接合用フレーム輪環4の側部に溝を設けてフレーム側溝31とし、そこにスライド輪環5の足32を置いて滑らせ、結束バンドと荷物の間に挟まれる部分をなくして移動の抵抗を軽減している。図14の上図はスライド輪環移動前の状態を、中図は矢印7の方向にスライド輪環5を移動させ接合を果たした状態を、下図は上図に示す構成を右方向から投影した器具の断面図を示している。
この構成では、接合時において図5に示す場合のようにスライド輪環が接合用フレーム輪環4を抜け切っておらず、該輪環の一部が折り返された剛直端部1と可撓性長尺要素2の重なった部分に掛かっているものの、一部は接合用フレーム輪環4との接触を保ったままの状態になっている。材質が剛直性を有し強度が十分であればこの状態でも剛直端部1の回転が阻止でき本発明の目的とする接合が果たせる。接合用フレーム輪環4の一部が一体となりスライド輪環5の機能を構成する形態となっている。
簡便な構成で、容易な着脱を果たす接合器具を提示することで、衣料、梱包などへの多様な用途を開拓、新たな接合用の製品の製造を可能にすることに加え、用途の対象とする各分野の利便性の向上、コスト軽減に寄与する。
本発明に関連する各要素の見取り図。 本発明の原理を示す参考となる断面図。 本発明の基本的構成を示す見取り図。 本発明の基本的構成及び作用の様態を示す見取り図。 本発明の別の基本的構成及び作用の様態を示す見取り図。 本発明に係る輪環の構造の一実施例を示す見取り図及び縦断面図。 本発明に係る輪環の構造の一実施例を示す見取り図及び横断面図。 本発明の一実施例でショルダーバックへの利用を示す見取り図。 本発明の一実施例で胴、手首等への巻き付けの利用形態を示す模式図。 本発明の一実施例で長さ調整可能な構成及び作用の様態を示す見取り図。 本発明の構成要素のひとつである剛直端部の一実施例を示す見取り図。 本発明の構成要素のひとつである剛直端部の一実施例を示す見取り図。 本発明の一実施例で荷物梱包への利用及び作用の様態を示す見取り図。 本発明に係る折重ね接合部の一実施例で荷物梱包用の場合の構成及び作用の様態を示す見取り図。
1……剛直端部。2……可撓性長尺要素。3……被接合基体。4……接合用フレーム輪環。5……スライド輪環。6……矢印右。7……矢印左。8……折重ね接合部。9‥‥可撓性長尺要素先端。10……調整可動剛直端部。11‥‥圧押凹部。12‥‥板状逆止部。13‥‥板状逆止部先端。14‥‥板状開閉部。15‥‥回転軸。16‥‥小突起。17‥‥鋸状刃部。18‥‥止穴。19‥‥円筒状突出部。20‥‥鞄またはバック。21‥‥被巻付体。22‥‥被梱包体。23‥‥剛直端部根元。30‥‥結束バンド。31‥‥フレーム側溝。32‥‥スライド輪環足。

Claims (4)

  1. 可撓性長尺要素の一方の先端もしくは該先端近辺に設けられた剛直部位と、作用時の位置に移動もしくは形成可能な輪環よりなり、接続の対象物体たる被接続基体に具備されたるフレーム輪環に該長尺要素の先端を該剛直部位を僅かに越える程度に通過せしめて該フレーム輪環の一部を挟撃して折曲げ、該輪環により折曲げた後の剛直部位及び対応する可撓性長尺要素の部位を重ねて被覆結束する折重ね接合部を構成し、該可撓性長尺要素と該被接続基体を接合することを用途とする接続具。
  2. 少なくとも一方の先端もしくは該先端近辺に「請求項1」に係る接続具を具備し、物品の梱包もしくは結束もしくは運搬及び所持の補助、もしくは身体への衣料及び装身具に類する物品の装着を用途としたる可撓性長尺要素。
  3. 一方の先端もしくは該先端近辺に「請求項1」に係る接続具を具備し、他端に「請求項1」に記載するフレーム輪環を具備し、両者を接合することにより、作用対象に巻き付けて、衣料及び装身具に類する物品の身体への装着もしくは荷物、機材の結束を用途としたる可撓性長尺要素。
  4. 形状及び寸法において整合したる可撓性長尺要素に機械的挟撃により装着可能な剛直部品及びこれらと整合したる輪環を一組として構成され、該可撓性長尺要素を「請求項2」に係る可撓性長尺要素とすることを用途としたる接続部品組。
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