JP2019110826A - 移植機 - Google Patents

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村並 昌実
Masami Muranami
村並  昌実
大久保 嘉彦
Yoshihiko Okubo
大久保  嘉彦
暢宏 山根
Nobuhiro Yamane
暢宏 山根
幸太 東
Kota Azuma
幸太 東
昭雄 田▲崎▼
Akio Tazaki
昭雄 田▲崎▼
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Abstract

【課題】後向きの作業者の苗投入作業によって苗を植付けるとともに、畝の終端部における対応作業への適切な移行を可能とする移植機を提供する。【解決手段】移植機(1)は、作業座席(2)を機体前部に備えてその後方で苗を受ける苗供給装置(3)と、この苗供給装置(3)から苗を受けて圃場に植付ける苗植付具(5)と、作業条の終端部を検知する端部検知装置(1c)とを備えて構成され、機体前部には、圃場面を圧接して凹凸を均す前鎮圧装置(7)と、この前鎮圧装置(7)の接地状態を検知する接地検知部材(7c)とを設け、この接地検知部材(7c)が前記前鎮圧装置(7)の接地状態を検知していない状態で、前記端部検知装置(1c)が作業条の終端部を検知した時に、前記苗植付具(5)と前記苗供給装置(3)の作動を停止するとともに走行を停止することにより、作業条の終端部対応作業に移行可能とするものである。【選択図】図1

Description

本発明は、苗供給装置に投入された苗を苗植付具によって畝に植付ける移植機に関するものである。
先行特許文献1に記載の移植機は、走行車体の苗植付具に苗を供給する苗供給テーブルを備え、この苗供給テーブルよりも機体前側に、苗を供給する作業者が搭乗する作業座席を設けている。この作業座席に搭乗する作業者は、苗供給テーブル側を向く必要があるので、移植機の進行方向とは反対の方向を向いており、進路上の状況を確認しにくい。
そこで、移植機の機体前側の下部に畝端検知装置を設け、この畝端検知装置が、植付作業を行う畝の上面に接触しているときはスイッチが切れ、畝の終端で高さが変わり非接触状態になるとスイッチが入りになり、畝端に到達したことを報知するブザーが鳴る。これにより、作業者は苗供給テーブルに苗を供給する作業に集中することができることから、苗の供給ミスが防止さる。
特許第5949728号公報
しかしながら、畝端検知装置は、圃場面の高さの変化により畝端か否かを判断するものであるので、畝に大きな凹部があるとスイッチが入状態になり、ブザーを作動させることがある。これにより、作業者が畝端に到達したと勘違いし、作業を中断してしまい、作業能率が低下したり、苗の植付間隔が乱れたりする問題がある。
また、畝端が緩やかな傾斜になっていると、畝端である箇所に到達しても畝端が検知されず、移植機が前進し過ぎることがある。このとき、移植機が畦に接近し過ぎると、機体旋回のために一旦後進する必要が生じ、作業能率が低下する問題がある。
また、高さが低い畝端の本来苗を植え付けない位置まで苗が植え付けられてしまい、苗が余分に消費されるとともに、移植機が前進し過ぎて圃場端の畦や壁に接触し、破損する問題がある。
本発明の目的は、後向きの作業者により苗供給装置に投入した苗を苗植付具によって畝に植付けるとともに、畝の終端に到達したことの確実な検出により、後向きの作業者による作業条終端部における対応作業への適切な移行を可能とする移植機を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、作業座席(2)を機体前部に備えてその後方で苗を受ける苗供給装置(3)と、この苗供給装置(3)から受けた苗を圃場に植付ける苗植付具(5)と、機体直下で作業条の終端部を検知する端部検知装置(1c)とを備えて圃場に苗を植付けつつ圃場走行する移植機において、機体前方で圃場面を圧接して凹凸を均す前鎮圧装置(7)と、この前鎮圧装置(7)の接地状態を検知する接地検知部材(7c)とを設け、この接地検知部材(7c)が前記前鎮圧装置(7)の接地状態を検知していない状態で、前記端部検知装置(1c)が作業条の終端部を検知した時に、前記苗植付具(5)と前記苗供給装置(3)の作動を停止するとともに走行を停止することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記前鎮圧装置(7)は、左右の走行輪(1a,1a)によって支持した走行車体の前側で圃場面を接地鎮圧する鎮圧ローラ(7a)と、この鎮圧ローラ(7a)を上下回動可能に支持する鎮圧支持アーム(7b)とによって構成し、この鎮圧支持アーム(7b)の前後長さを前記走行輪(1a,1a)のトレッド幅以上とすることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記鎮圧ローラ(7a)は、加重材を充填調節可能な円筒状の中空体によって構成することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の発明において、前記走行輪(1a,1a)のトレッドを調節可能に構成し、この走行輪(1a,1a)のトレッド調節範囲で前記鎮圧支持アーム(7b)の前後長さを伸縮調節可能に構成することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の発明において、前記走行車体にエンジンとミッションケースとを配置し、このミッションケースから走行および植付けの動力を伝動調節する作業クラッチと、この作業クラッチを操作する作業操作部材とを設けた上で、前記接地検知部材(7c)が非検知状態で、且つ前記端部検知装置(1c)が検知状態になった時に、前記作業操作部材に作用して前記作業クラッチを切状態にする連動部材、または、前記エンジンを停止または出力低下させる出力抑制装置の少なくとも一方を設けることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記走行輪(1a,1a)の走行伝動軸の回転を規制するブレーキ装置を設け、前記接地検知部材(7c)が非検知状態で、且つ前記端部検知装置(1c)が検知状態になると、前記ブレーキ装置を作動させることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の発明において、前記前鎮圧装置(7)を走行車体の前端部よりも機体後側に収納保持可能に前記作業座席(2)の機体前側に設けた保持部材(7d)と、前記走行車体の車高調節装置とを設け、この車高調節装置による車体昇降と対応して、前記前鎮圧装置(7)を収納状態と使用状態に切り替える昇降連動制御部を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明は、接地検知部材(7c)が走行車体の前方に位置する前鎮圧装置(7)の接地状態を検知していない場合に、端部検知装置(1c)が作業条の終端部を検知すると、苗植付具(5)、苗供給装置(3)が停止するとともに、機体走行を停止することから、後向きの苗投入作業は、作業条終端部で必要な作業に適切に移行することが可能となるので、作業者が作業条の端部への到達に気付かず前進し、旋回すべき位置を通り越すことを防止でき、旋回走行を適切な位置で能率よく行うことができる。
また、苗植付具(5)が苗を空中で解放し、圃場に落とすことを防止できるので、苗が余分に消費されることが防止されるとともに、苗を拾う作業が不要になる。
また、作業条の凹部等による誤検知によって作業条の途中で作業が中断されることを防止できるので、作業能率の低下が防止される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に係る発明の効果に加え、鎮圧支持アーム(7b)の前後長さを走行輪(1a,1a)のトレッド幅以上とすることにより、畝端検出による停車時に、機体前方の鎮圧ローラ(7a)まで鎮圧支持アーム(7b)の長さの距離、すなわち、機体旋回に必要な走行輪(1a,1a)のトレッド幅以上の距離が確保されることから、圃場端の壁や畦等に接触することなく、機体旋回により隣接条の植付け作業に移行することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に係る発明の効果に加え、加重材(砂、水等)の出し入れ調節によって鎮圧ローラ(7a)の重量を変更できることから、圃場の土質等の条件に合わせて鎮圧荷重を変更することにより、作業条の凹凸を適切に均すことができ、苗の植付深さを安定化することができる。
また、鎮圧支持アーム(7b)は、鎮圧荷重を調節するスプリング等を設ける必要が無くなるので、畝端部への到達時に鎮圧支持アーム(7b)が畝面に追従して下方回動することができ、作業条の端部への到達を確実に検知できる。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に係る発明の効果に加え、鎮圧支持アーム(7b)の前後長さを変更できることから、走行輪(1a,1a)の左右間隔の設定と対応させることにより、旋回時に機体が壁や畦に接触することが防止される。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に係る発明の効果に加え、前記端部検知装置(1c)と前記前鎮圧装置(7)が両方とも作業条から離れると、作業クラッチによってミッションケースからの伝動を遮断し、または出力抑制装置によってエンジンの出力を低下することから、旋回位置を越えて走行することや、苗を空中で放出して無駄に消費することが防止される。
請求項6に記載の発明は、請求項5に係る発明の効果に加え、作業条の端部で走行車体を停止させる際に、ブレーキ装置が自動的に作動することにより、圃場の傾斜による機体移動を防止できる。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に係る発明の効果に加え、前鎮圧装置(7)を収納状態にすると走行車体の前端部よりも機体後側に位置することにより、旋回時に前鎮圧装置(7)が壁や畦に接触することを防止できるので、前鎮圧装置(7)の破損が防止される。
また、前鎮圧装置(7)の出し入れが、車高調節装置の操作に連動することから、別途操作する必要が無く、作業能率が向上する。
移植機の側面図 作業座席周りの要部側面図 植付部周りの側面図(要部断面図付帯)
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。なお、説明においては、移植機の前進方向Fを基準に、前後、左右と云う。
本発明の一実施例である移植機1は、その側面図を図1に示すように、左右の走行輪1a,1aと、左右の前輪1b,1bとによって車高調節およびトレッド調節を可能に支持した機体に、作業者が後向きに着座する作業座席2と、作業者が投入した苗を所定位置で所定のタイミングで投下する苗供給装置3と、機体後部の歩行操縦部4とを備え、苗供給装置3の下方には、昇降動作により、受けた苗を圃場に植えつける苗植付具5と鎮圧輪6を備え、また、前輪1b,1b位置の機体直下に、作業条の畝終端部を検知する端部検知装置1cを備えるとともに、機体前方に突出して前鎮圧装置7を備える。
(前鎮圧装置)
前鎮圧装置7は、2条条間の幅以上の長さの鎮圧ローラ7aと、この鎮圧ローラ7aを転動可能に所定高さ以上の範囲で上下回動支持する鎮圧支持アーム7bと、接地検知部材7cとによって構成する。
接地検知部材7cは、鎮圧ローラ7aが畝の終端から外れたことを検出すると警告としてブザーを1回鳴らして機体が畝終端に近づいたことを知らせ、この接地検知部材7cと端部検知装置1cの両方が作動していない状況を電気的に感知したときは、植付作業を停止するように連動制御する。
鎮圧ローラ7aは、円筒状の中空体によって砂、水等の加重材を充填調節可能に構成し、加重材の出し入れ調節によって鎮圧ローラ7aの重量を変更できることから、圃場の土質等の条件に合わせて鎮圧荷重を変更することにより、作業条の凹凸を適切に均すことができ、苗の植付深さを安定化することができる。
また、鎮圧支持アーム7bは、鎮圧荷重を調節するスプリング等を設ける必要が無くなるので、畝端部への到達時に鎮圧支持アーム7bが追従して下方回動することができ、作業条の端部への到達を確実に検知できる
枕地では、トレッド幅を確保しないと機体旋回ができないことから、鎮圧ローラ7aは枕地の目安ガイドを兼ね、鎮圧支持アーム7bの長さをトレッド寸法に比例して設定できるように、テレスコピック構成、すなわち、走行車体側に中空アームを上下回動可能に設け、この中空アームの内部に摺動アームを差し込み、この摺動アームの先端に鎮圧ローラ7aを配置してトレッド調節の範囲で伸縮可能に構成する。
前鎮圧装置7は、機体旋回時に障害とならないように、作業座席2の背面の保持部材7dに引掛けて、鎮圧ローラ7aの前端部が機体先端とほぼ同一線上となる機体先端までの範囲内に収納可能に構成する。
前鎮圧装置7の収納と展開は、植付油圧レバーと連動し、下降植付時は前側に展開し、上昇時は後側の収納位置に収まるように、作業座席2の機体前側となる背もたれ側に、鎮圧ローラ7aの回転軸の左右端に引っ掛けるフック状の保持部材7dを設ける。
機体旋回時は、苗植付具5等が接地しないように車高を高くし、また、作業時は畝の高さに合わせて車高を下げて植付深さを決め、このとき、前鎮圧装置7は、車高調節用のレバー、または車高調節時に上下回動する走行伝動ケースにワイヤを装着することにより、連動可能に構成する。
接地検知部材7cと端部検知装置1cの両方が作用した時は、主クラッチが停止し、また、エンジンが停止し、さらに駐車ブレーキが作動するように連係制御する。
例えば、作業クラッチを入切操作するクラッチ入切モータまたはレバーによる作業操作部材を設け、接地検知部材7cが非検知状態で、且つ、端部検知装置1cが検知状態になると、ソレノイド、ワイヤ等の連動部材により、作業操作部材を作業クラッチ切状態にする側に移動させ、または、エンジンを停止または出力低下させるエンジンスロットルモータ等の出力抑制装置を設ける。
上記連係制御により、端部検知装置1cと前鎮圧装置7が両方とも作業条から離れると、ミッションケースからの伝動を遮断し、またはエンジンの出力を低下することから、旋回位置を越えて走行することや、苗を空中で放出して無駄に消費することが防止される。
また、走行輪1aの回転を規制するブレーキ装置を設け、接地検知部材7cが非検知状態で、且つ端部検知装置1cが検知状態になると、ブレーキ装置を作動させることで、作業条の端部で走行車体を停止させる際に、圃場の傾斜による機体移動を防止できる。
(手すり)
作業座席周りには、その要部側面図を図2に示すように、コンテナフック21に乗車時の手すり22を付ける。この手すり22は、コンテナ掛部の下で手で持ち易い高さに設ける。また、手すり22は座席より後ろで、乗り降りに支障ない長さに構成する。
(鎮圧輪)
植付け部の鎮圧輪6,6は、植付部周りの側面図(要部断面図付帯)を図3に示すように、片側をくりぬいた球体車輪とすることで、作用面に継ぎ目が生じないことから、良好な鎮圧性を確保することができる。
鎮圧輪6,6のホッパ側(内側)を球面とすることで、法面でも平面でも鎮圧することができることから、畝の肩部の植付けが可能となる。
鎮圧輪フレーム6aは、ばね付帯の付勢ロッド6bを介して植付けリンク5aと連結することで、植付けリンク5aの下降により鎮圧力が増加することから、苗近傍における鎮圧性能を向上することができる。
鎮圧輪6,6の取付部は、取付け位置を前後調節可能に構成することで、好みの位置や株間に合わせた位置で鎮圧力の増加が可能となる。
(技術的ポイント)
本発明の移植機について、技術的ポイントを列挙すると、以下のとおりである。
第一に、機体前方で圃場面を鎮圧して凹凸を均す前鎮圧装置7と、この前鎮圧装置7の接地状態を検知する接地検知部材7cとを設け、この接地検知部材7cが前鎮圧装置7の接地状態を検知していない状態で、端部検知装置1cが作業条の終端部を検知した時に、苗植付具5と苗供給装置3の作動を停止するとともに左右の走行輪1aを停止する連携制御を設けることにより、走行車体の前方に位置する前鎮圧装置7が接地していないと状態で作業条の終端部を検知すると、苗植付具5、苗供給装置3が停止するとともに、機体走行を停止することから、作業者が作業条の端部への到達に気付かず前進し、旋回すべき位置を通り越すことを防止できるので、旋回走行を適切な位置で能率よく行うことができる。
また、苗植付具5が苗を空中で解放し、圃場に落とすことを防止できるので、苗が余分に消費されることが防止されるとともに、苗を拾う作業が不要になる。
また、作業条の凹部等による誤検知によって作業条の途中で作業が中断されることを防止できるので、作業能率の低下が防止される。
第二に、前鎮圧装置7は、圃場面を接地鎮圧する鎮圧ローラ7aと、この鎮圧ローラ7aを走行車体の前側で上下回動可能に支持する鎮圧支持アーム7bとによって構成し、この鎮圧支持アーム7bの前後長さを走行輪1a,1aのトレッド距離以上とすることにより、鎮圧支持アーム7bの前後長さを走行輪1a,1aのトレッド距離以上とすることにより、畝端検出による停車時に、機体前方の鎮圧ローラ7aまで鎮圧支持アーム7bの長さの距離、すなわち、機体旋回に必要な走行輪1a,1aのトレッド距離以上が確保されることから、圃場端の壁や畦等に接触することなく、機体旋回により隣接条の植付け作業に移行することができる。
第三に、鎮圧ローラ7aは、円筒状の中空体によって加重材を充填調節可能に構成することにより、加重材(砂、水等)の出し入れ調節によって鎮圧ローラ7aの重量を変更できることから、圃場の土質等の条件に合わせて鎮圧荷重を変更することにより、作業条の凹凸を適切に均すことができ、苗の植付深さを安定化することができる。
また、鎮圧支持アーム7bは、鎮圧荷重を調節するスプリング等を設ける必要が無くなるので、畝端部への到達時に鎮圧支持アーム7bが追従して下方回動することができ、作業条の端部への到達を確実に検知できる
第四に、走行輪1a,1aのトレッドを調節可能に構成し、この走行輪1a,1aのトレッド調節範囲で鎮圧支持アーム7bの前後長さを伸縮調節可能に構成することにより、鎮圧支持アーム7bの前後長さを変更できることから、走行輪1a,1aの左右間隔の設定と対応させることにより、旋回時に機体が壁や畦に接触することが防止される。
第五に、走行車体にエンジンとミッションケースとを配置し、このミッションケースから走行および作業の動力を伝動調節する作業クラッチと、この作業クラッチを操作する作業操作部材とを設けた上で、接地検知部材7cが非検知状態で、且つ端部検知装置1cが検知状態になった時に、作業操作部材に作用して作業クラッチを切状態にする連動部材、または、エンジンを停止または出力低下させる出力抑制装置の少なくとも一方を設けることにより、端部検知装置1cと前鎮圧装置7が両方とも作業条から離れると、ミッションケースからの伝動を遮断し、またはエンジンの出力を低下することから、旋回位置を越えて走行することや、苗を空中で放出して無駄に消費することが防止される。
第六に、走行輪1aの回転を規制するブレーキ装置を設け、接地検知部材7cが非検知状態で、且つ端部検知装置1cが検知状態になると、ブレーキ装置を作動させることにより、作業条の端部で走行車体を停止させる際に、ブレーキ装置が自動的に作動することにより、圃場の傾斜による機体移動を防止できる。
第七に、作業座席2の機体前側に、前鎮圧装置7を走行車体の前端部よりも機体後側に収納保持する保持部材7dと、走行車体の車高を上下動させる車高調節装置と、この車高調節装置による車体昇降と対応して、前鎮圧装置7を収納状態と使用状態に切り替える昇降連動制御部を備えることにより、前鎮圧装置7を収納状態にすると走行車体の前端部よりも機体後側に位置することで、旋回時に前鎮圧装置7が壁や畦に接触することを防止できるので、前鎮圧装置7の破損が防止される。
また、車高調節装置の操作に連動して前鎮圧装置7を使用状態または収納状態に切り替えることにより、車高の調節に合わせて前鎮圧装置7を別途操作する必要が無く、作業能率が向上する。
1 移植機
1a 走行輪
1c 端部検知装置
2 作業座席
3 苗供給装置
5 苗植付具
7 前鎮圧装置
7a 鎮圧ローラ
7b 鎮圧支持アーム
7c 接地検知部材
7d 保持部材

Claims (7)

  1. 作業座席(2)を機体前部に備えてその後方で苗を受ける苗供給装置(3)と、この苗供給装置(3)から受けた苗を圃場に植付ける苗植付具(5)と、機体直下で作業条の終端部を検知する端部検知装置(1c)とを備えて圃場に苗を植付けつつ圃場走行する移植機において、
    機体前方で圃場面を圧接して凹凸を均す前鎮圧装置(7)と、この前鎮圧装置(7)の接地状態を検知する接地検知部材(7c)とを設け、この接地検知部材(7c)が前記前鎮圧装置(7)の接地状態を検知していない状態で、前記端部検知装置(1c)が作業条の終端部を検知した時に、前記苗植付具(5)と前記苗供給装置(3)の作動を停止するとともに走行を停止することを特徴とする移植機。
  2. 前記前鎮圧装置(7)は、左右の走行輪(1a,1a)によって支持した走行車体の前側で圃場面を接地鎮圧する鎮圧ローラ(7a)と、この鎮圧ローラ(7a)を上下回動可能に支持する鎮圧支持アーム(7b)とによって構成し、この鎮圧支持アーム(7b)の前後長さを前記走行輪(1a,1a)のトレッド幅以上とすることを特徴とする請求項1の移植機。
  3. 前記鎮圧ローラ(7a)は、加重材を充填調節可能な円筒状の中空体によって構成することを特徴とする請求項2に記載の移植機。
  4. 前記走行輪(1a,1a)のトレッドを調節可能に構成し、この走行輪(1a,1a)のトレッド調節範囲で前記鎮圧支持アーム(7b)の前後長さを伸縮調節可能に構成することを特徴とする請求項2または3に記載の移植機。
  5. 前記走行車体にエンジンとミッションケースとを配置し、このミッションケースから走行および植付けの動力を伝動調節する作業クラッチと、この作業クラッチを操作する作業操作部材とを設けた上で、前記接地検知部材(7c)が非検知状態で、且つ前記端部検知装置(1c)が検知状態になった時に、前記作業操作部材に作用して前記作業クラッチを切状態にする連動部材、または、前記エンジンを停止または出力低下させる出力抑制装置の少なくとも一方を設けることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の移植機。
  6. 前記走行輪(1a,1a)の走行伝動軸の回転を規制するブレーキ装置を設け、前記接地検知部材(7c)が非検知状態で、且つ前記端部検知装置(1c)が検知状態になると、前記ブレーキ装置を作動させることを特徴とする請求項5に記載の移植機。
  7. 前記前鎮圧装置(7)を走行車体の前端部よりも機体後側に収納保持可能に前記作業座席(2)の機体前側に設けた保持部材(7d)と、前記走行車体の車高調節装置とを設け、この車高調節装置による車体昇降と対応して、前記前鎮圧装置(7)を収納状態と使用状態に切り替える昇降連動制御部を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の移植機。
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