JP2019110316A - ダイシングシート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ダイシングシート基材と、ダイシングシート基材の一方の面に積層された粘着剤層とを備えたダイシングシートであって、ダイシングシート基材が、エチレン・α,β−不飽和カルボン酸系共重合体(A)と、(i)α−オレフィン由来の構成単位、及び、(ii)グリシジル(メタ)アクリレート又はグリシジル不飽和エーテルに由来の構成単位を少なくとも有する多元共重合体(B)と、ポリオレフィン(C)と、を含有するダイシングシート基材用樹脂組成物から構成される層、および所定の材料からなる機能性層を含み、機能性層の厚さが、30μm以上、150μm以下であるダイシングシート。
【選択図】なし
Description
本実施形態に係るダイシングシートは、ダイシングシート基材と、当該ダイシングシート基材の一方の面に積層された粘着剤層とを備えて構成される。ダイシングシート基材は、ダイシングシート基材用樹脂組成物から構成される層を含む(ダイシングシート基材用樹脂組成物から構成される層のみからなる場合を含む)。
また、本明細書中において、数値範囲を表す「〜」の表記は、数値範囲の下限値と上限値の値を含む意味である。
また、「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の双方を包含して用いられる表記であり、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」及び「メタクリレート」の双方を包含して用いられる表記である。
本実施形態のダイシングシート基材用樹脂組成物は、エチレン・α,β−不飽和カルボン酸系共重合体(A)と、(i)α−オレフィン由来の構成単位、及び、(ii)グリシジル(メタ)アクリレート又はグリシジル不飽和エーテルに由来の構成単位を少なくとも有する多元共重合体(B)と、ポリオレフィン(C)と、を含有する。
本実施形態のダイシングシート基材用樹脂組成物は、エチレン・α,β−不飽和カルボン酸系共重合体の少なくとも一種を含有する。
中でも、前記第3の共重合成分としては、不飽和カルボン酸エステルが好ましく、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(アルキル部位の好ましい炭素数は1〜4)がより好ましい。
なお、MFRは、JIS K7210−1999に準拠した方法により190℃、荷重2160gにて測定される値である。
本実施形態のダイシングシート基材用樹脂組成物は、多元共重合体(B)の少なくとも一種を含有する。ダイシングシート基材用樹脂組成物が多元共重合体(B)を含有することで、切屑抑制に優れるとともに、より優れた耐熱性が得られる。
多元共重合体(B)が有し得る他の共重合成分は特に制限されず、例えば、(b3)ビニルエステル又は不飽和カルボン酸エステル等が挙げられる。
グリシジル濃度が0質量%を超えると切り屑の発生を抑制する効果が向上し、1.0質量%以下であると、多元共重合体(B)と不飽和カルボン酸との反応が適度になり、樹脂粘度が適度に上昇して良好な成形性を維持しやすくなる、または、組成物中でのゲル発生を抑制しやすくなる。
なお、MFRは、JIS K7210−1999に準拠した方法により190℃、荷重2160gにて測定される値である。
本実施形態のダイシングシート基材用樹脂組成物は、ポリオレフィンの少なくとも1種を含有する。ポリオレフィン(C)が含まれることで、他成分の分散性が向上し、耐熱性の良好なダイシングシート基材用樹脂組成物が得られる。
前記ポリプロピレンのメルトフローレート(MFR)は、0.5g/10分〜100g/10分が好ましく、特に好ましくは1g/10分〜50g/10分であり、更には1g/10分〜20g/10分が好ましい。
なお、MFRは、JIS K7210−1999に準拠した方法により230℃、荷重2160gにて測定される値である。
前記ポリプロピレンの密度は、870kg/m3〜930kg/m3が好ましく、880kg/m3〜920kg/m3がより好ましい。
また、前記(A)〜(C)の3成分を同時に溶融混合する場合には、単軸押出機または二軸押出機を用いて溶融混合することが望ましい。
なお、MFRは、JIS K7210−1999に準拠した方法により190℃、荷重2160gにて測定される値である。
前記他の樹脂(D)の例として、既述のエチレン・α,β−不飽和カルボン酸系共重合体(A)、多元共重合体(B)、及びポリオレフィン(C)以外の従来公知の樹脂を用いることができる。
また、エチレンから導かれる構成単位の含有割合としては、65質量%〜99質量%の範囲が好ましく、より好ましくは80質量%〜95質量%以下の範囲である。
エチレン・(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を構成する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル等が好適に挙げられる。
前記添加剤の一例として、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、滑剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防黴剤、抗菌剤、難燃剤、難燃助剤、架橋剤、架橋助剤、発泡剤、発泡助剤、無機充填剤、繊維強化材などを挙げることができる。
本実施形態のダイシングシート基材は、本実施形態のダイシングシート基材用樹脂組成物から構成される層を含むものである。本実施形態のダイシングシート基材は、本実施形態のダイシングシート基材用樹脂組成物から構成される層を含むため、ダイシングによる切屑が生じ難く、耐熱性および拡張性に優れる。
また、耐熱性向上の観点から、本実施形態のダイシングシート基材に、必要に応じて、電子線照射を行なうことで架橋反応が促進されてもよい。
本実施形態に係るダイシングシートの粘着剤層には、例えば、ダイシング加工の対象となる半導体ウエハが貼着固定される。粘着剤層の厚さは、粘着剤層を構成する粘着剤の種類にもよるが、3μm〜100μmであることが好ましく、3μm〜50μmであることがさらに好ましい。
粘着剤層の表面(ダイシングシート基材側とは反対側の面;粘着面)には、剥離シートを貼付することが好ましい。剥離シートを貼付することで、粘着剤層の粘着面を平滑に保つことができる。また、粘着剤層が積層されたダイシングシート基材の取り扱いや運搬が容易になるとともに、剥離シート上にラベル加工することも可能となる。
カラム:東ソー社製TSKgel GMHHR−H(S)HT×2本と東ソー社製TSKgel G2000HHR(粒子径20μm)HT×1本とを直列に接続
溶離液:オルトジクロロベンゼン(o−DCB)
流速 :1.0 ml/min
検出器:RI
カラム恒温槽温度:135℃
〔(A)エチレン・(メタ)アクリル酸系共重合体〕
−(A1)〜(A5)エチレン・メタクリル酸共重合体−
(A1)エチレン単位含有量:85質量%、メタクリル酸単位含有量:15質量%、MFR(190℃、2160g荷重):60g/10分
(A2)エチレン単位含有量:91質量%、メタクリル酸単位含有量:9質量%、MFR(190℃、2160g荷重):3.0g/10分
(A3)エチレン単位含有量:89質量%、メタクリル酸単位含有量:11質量%、MFR(190℃、2160g荷重):8g/10分
(A4)エチレン単位含有量:85質量%、メタクリル酸単位含有量:15質量%、MFR(190℃、2160g荷重):25g/10分
(A5)エチレン単位含有量:90質量%、メタクリル酸単位含有量:10質量%、MFR(190℃、2160g荷重):35g/10分
(A6)エチレン単位含有量:85質量%、メタクリル酸単位含有量:10質量%、アクリル酸イソブチル単位含有量:5質量%、MFR(190℃、2160g荷重):60g/10分
(A7)エチレン単位含有量:80質量%、メタクリル酸単位含有量:10質量%、アクリル酸イソブチル単位含有量:10質量%、MFR(190℃、2160g荷重):58g/10分
(A8)エチレン単位含有量:80質量%、メタクリル酸単位含有量:10質量%、アクリル酸イソブチル単位含有量:10質量%、MFR(190℃、2160g荷重):36g/10分
(B1)α−オレフィン・グリシジル系共重合体
エチレン・グリシジルメタクリレート・アクリル酸nブチル共重合体(エチレン単位含有量:67質量%、グリシジルメタクリレート単位含有量:5質量%、アクリル酸nブチル単位含有量:28質量%)、MFR(190℃、2160g荷重):12g/10分、数平均分子量(Mn):26400
(B2)α−オレフィン・グリシジル系共重合体
エチレン・グリシジルメタクリレート共重合体(エチレン単位含有量:88質量%、グリシジルメタクリレート単位含有量:12質量%)、MFR(190℃、2160g荷重):3g/10分、数平均分子量(Mn):17000
(C1)ホモポリプロピレン〔プライムポリマー(株)製のプライムポリプロF113G、密度:910kg/m3、MFR:3.0g/10分〕
(C2)ランダムポリプロピレン〔プライムポリマー(株)製のプライムポリプロF219DA、密度:910kg/m3、MFR:8.0g/10分〕
(C3)線状低密度ポリエチレン〔プライムポリマー(株)製のエボリューSP2320 、密度:920kg/m3、MFR:1.9g/10分〕
(D1)エチレン・メタクリル酸共重合体のアイオノマー
ベースポリマー:エチレン・メタクリル酸共重合体〔エチレン単位含有量:90質量%、メタクリル酸単位含有量:10質量%〕、金属カチオン源:亜鉛、中和度:70%、MFR(190℃、2160g荷重):1g/10分
(D2)エチレン・メタクリル酸・アクリル酸エステル共重合体のアイオノマー
ベースポリマー:エチレン・メタクリル酸・アクリル酸ブチル共重合体〔エチレン単位含有量:80質量%、メタクリル酸単位含有量:10質量%、アクリル酸ブチル:10質量%〕、金属カチオン源:亜鉛、中和度:70%、MFR(190℃、2160g荷重):1g/10分
(R1)エチレン・メタクリル酸共重合体〔=(A2)〕
エチレン単位含有量:91質量%、メタクリル酸単位含有量:9質量%、MFR(190℃、2160g荷重):3.0g/10分
(R2)低密度ポリエチレン(LDPE)
密度:920kg/m3、MFR:1.6g/10分
(R3)エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)
エチレン単位含有量:81質量%、酢酸ビニル単位含有量:19質量%、MFR(190℃、2160g荷重):2.5g/10分
(R4)アイオノマー
ベースポリマー:エチレン・メタクリル酸共重合体〔エチレン単位含有量:89質量%、メタクリル酸単位含有量:11質量%〕、金属カチオン源:亜鉛、中和度:65%
後述する方法で製造した実施例および比較例の各ダイシングシート基材(キャストフィルム)またはダイシングシートについて、外観評価、切屑性評価(切屑の発生抑制評価)、耐熱性評価、加工性評価、および拡張性評価を行なった。
実施例および比較例で作製したダイシングシート基材を、目視観察し、下記評価基準に基づき、評価した。塊状物とは、ダイシングシート基材の表面及び内部に生じた凹凸欠陥である。
−評価基準−
A:基材に微小な塊状物が無く、不均一感がない。
B:基材に微小な塊状物が無いが、不均一感がある。
C:基材に微小な塊状物があり、不均一感もあるため、ダイシング時に不具合が生じ得る。
実施例および比較例で作製したダイシングシートの粘着剤層表面(剥離シートを剥離して露出した粘着剤層の表面)に被着体を貼付し、ダイシング装置(東京精密社製,AWD−4000B)にセットし、以下の条件でダイシングを行った。
・ワーク(被着体):BGA型パッケージモジュール(京セラケミカル社製、KE−G1250)
・ワークサイズ:550mm×440mm
・厚さ:1.55mm
・ダイシングブレード:ディスコ社製ZllOOLG2S3T
・ブレード回転数:30,000rpm
・ダイシングスピード:100mm/秒
・切り込み深さ:ダイシングシート基材表面(二層または三層構成のダイシングシート基材については、表面層の表面)より20μm切り込み
・ダイシングサイズ:5mm×5mm
−評価基準−
A:糸状屑の数が5本以下
B:糸状屑の数が5本を超え、10本未満
C:糸状屑の数が10本以上
耐熱性評価は、加熱時のダイシングシート基材の収縮率およびブロッキングの有無から評価した。収縮性については、後述する方法で製造した100μm厚のTダイフィルムを使用して測定を行なった。
実施例および比較例で作製したダイシングシート基材を、各々、横5cm×縦10cmに裁断し、評価用フィルムとした。評価用フィルムの横方向中央部において、縦方向に長さ60mmの標線を記入した。なお、ダイシングシート基材が三層構成である場合は、ダイシングシート基材を、横5cm×縦15cmに裁断して評価用フィルムとし、フィルムの裏面の横方向中央部において、縦方向に長さ60mmの標線を記入した。
収縮率[%]=100−[(100℃、10分放置後の標線長さ/60mm)×100]
−評価基準−
A:収縮率が0.5%未満である。
B:収縮率が0.5%以上2.0%未満である。
C:収縮率が2.0%以上である。
実施例および比較例で作製したダイシングシート基材を、各々、横5cm×縦15cmに裁断し、評価用フィルムとした。評価用フィルムを10枚重ね、その重ねたフィルム上面の中央部に荷重300gを載せ、90℃環境下に30分間放置した。放置後、フィルムのブロッキング枚数(隣接するフィルムと接着しているフィルムの枚数)を測定し、下記の評価基準にしたがって評価した。
−評価基準−
A:0枚、ブロッキングなし
B:一部ブロッキング
C:10枚全てブロッキングあり
a)表/表
評価用フィルムの表層表面同士が接するように重ねたものを1組とした。得られた1組の評価用フィルムを垂直方向に5組(計10枚)重ね、その重ねたフィルム上部の中央部に荷重300gを載せ、90℃環境下に30分間放置した。放置後、フィルムのブロッキング枚数を測定し、上記評価基準にしたがって評価した。
評価用フィルムの表層表面と内層表面が接するように重ねたものを1組とした。なお、評価用フィルムの内層表面は、ダイシングシート基材が、単層構成の場合は表層表面の裏面、二層構成の場合は二層目の表面、三層構成の場合は三層目の表面とした。得られた1組の評価用フィルムを垂直方向に5組(計10枚)重ね、その重ねたフィルム上部の中央部に荷重300gを載せ、90℃環境下に30分間放置した。放置後、フィルムのブロッキング枚数を測定し、上記評価基準にしたがって評価した。
実施例および比較例で作製したダイシングシート基材の表層のメルトフローレート(MFR)を、JIS K7210−1999に準拠して190℃、荷重2160gで測定した。結果を表2に示す。
拡張性評価は、ダイシングシートの拡張率から評価した。
実施例および比較例で作製したダイシングシートを、縦(フィルムのMD方向)300mm×横(フィルムのTD方向)300mmの四角形に裁断し、評価用フィルムとした。得られた評価用フィルム上に、141mm角の正方形を、油性ペンを用いて描いた(以下、測定対象1という)。
拡張率の許容範囲は、103%以上である。
−評価基準−
A:拡張率が105%以上
B:拡張率が103%以上105%未満
C:拡張率が103%未満
(1)ダイシングシート基材用樹脂組成物の調製
30mmφ二軸押出機の樹脂投入口に、(A1)エチレン・メタクリル酸共重合体、(B1)α−オレフィン・グリシジル系共重合体、及び(C1)ホモポリプロピレンを、表1に示す割合で投入し、ドライブレンドした。
その後、樹脂投入口に投入して、ダイス温度180℃で溶融混練することで、ダイシングシート基材用樹脂組成物1を得た。
なお、表1中の「%」は、いずれも質量基準(質量%)である。
−単層構成のダイシングシート基材の作製−
得られたダイシングシート基材用樹脂組成物1を、40mmφキャストフィルム成形機を用いて加工温度180℃の条件で成形し、100μm厚のキャストフィルムを作製した。得られたキャストフィルムを、実施例1のダイシングシート基材1とし、既述の外観評価、耐熱性評価および加工性評価を行なった。結果を表2に示す。
一方、n−ブチルアクリレート95質量部およびアクリル酸5質量部を共重合してなる共重合体(Mw:500,000)100質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(Mw:8000)120質量部、イソシアネート系硬化剤(日本ポリウレタン社、コロネートL)5質量部、ならびに光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、イルガキュア184)4質量部を混合し、エネルギー線硬化型粘着剤組成物を得た。
得られたエネルギー線硬化型粘着剤組成物を、シリコーン剥離処理された剥離シート(リンテック社、SP−PET38111(S))の剥離処理面に、乾燥後の膜厚が10μmとなるように塗布し、100℃で1分間乾燥させて粘着剤層を形成し、これを上記ダイシングシート基材に貼り付けることで、粘着剤層を基材フィルム上に転写し、ダイシングシートとした。得られたダイシングシートを、実施例1のダイシングシートとし、切屑性評価(切屑の発生抑制評価)および拡張性評価を行なった。結果を表2に示す。
ダイシングシート基材用樹脂組成物1の調製において、(A1)エチレン・メタクリル酸共重合体、(B1)α−オレフィン・グリシジル系共重合体、及び(C1)ホモポリプロピレンを、表1に示す材料、および、表1に示す割合に変更したほかは実施例1と同様にして、実施例2〜9のダイシングシート基材用樹脂組成物2〜9を得た。
また、上記ダイシングシート基材2〜9を使用する以外、実施例1と同様にしてダイシングシートを作製した。得られたダイシングシートについて、実施例1と同様に切屑性評価(切屑の発生抑制評価)および拡張性評価を行なった。結果を表2に示す。
30mmφ二軸押出機の樹脂投入口に、(A1)エチレン・メタクリル酸共重合体、(B1)α−オレフィン・グリシジル系共重合体、及び(C1)ホモポリプロピレンを、表1に示す割合で投入し、ドライブレンドした。
その後、樹脂投入口に投入して、ダイス温度180℃で溶融混練することで、ダイシングシート基材用樹脂組成物10を得た。
ダイシングシート基材用樹脂組成物10と、表1の「2層目」に示す樹脂とを用いて、ダイシングシート基材用樹脂組成物10で構成される層を表層とする二層フィルムを作製した。二層フィルムの作製には、40mmφ3種3層キャスト成形機を使用し、ニップ成形法を用いて、ダイス温度を180℃とした。また、表層および2層目の厚みは、表1の「2層目(内層)」欄の「μm」欄に示す厚みとした。
また、上記ダイシングシート基材10を使用する以外、実施例1と同様にしてダイシングシートを作製した。得られたダイシングシートについて、実施例1と同様に切屑性評価(切屑の発生抑制評価)および拡張性評価を行なった。結果を表2に示す。
ダイシングシート基材用樹脂組成物10の調製において、(A1)エチレン・メタクリル酸共重合体、(B1)α−オレフィン・グリシジル系共重合体、及び(C1)ホモポリプロピレンを、表1に示す材料、および、表1に示す割合に変更したほかは同様にして、実施例11〜20のダイシングシート基材用樹脂組成物11〜20を得た。
得られたダイシングシート基材について、実施例1と同様に外観評価、耐熱性評価および加工性評価を行なった。結果を表2に示す。
また、上記ダイシングシート基材11〜20を使用する以外、実施例1と同様にしてダイシングシートを作製した。得られたダイシングシートについて、実施例1と同様に切屑性評価(切屑の発生抑制評価)および拡張性評価を行なった。結果を表2に示す。
ダイシングシート基材用樹脂組成物10の調製において、(A1)エチレン・メタクリル酸共重合体を、表1に示す(A5)エチレン・メタクリル酸共重合体又は(A8)エチレン・メタクリル酸・メタクリル酸ブチルエステル共重合体に替え、(B1)α−オレフィン・グリシジル系共重合体、及び(C1)ホモポリプロピレンを、表1に示す材料、および、表1に示す割合に変更し、さらに、(D)他の樹脂を、表1に示す材料、および、表1に示す割合で新たに加えたほかは同様にして、実施例21〜24のダイシングシート基材用樹脂組成物21〜24を得た。
また、上記ダイシングシート基材21〜24を使用する以外、実施例1と同様にしてダイシングシートを作製した。得られたダイシングシートについて、実施例1と同様に切屑性評価(切屑の発生抑制評価)および拡張性評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例1のダイシングシート基材用樹脂組成物1の調製と同様にして、実施例25のダイシングシート基材用樹脂組成物25を得た。
ダイシングシート基材用樹脂組成物25と、表1の「2層目(内層)」に示す樹脂と、表1の「3層目(内層)」に示す樹脂とを用いて、ダイシングシート基材用樹脂組成物25で構成される層を表層とする三層フィルムを作製した。三層フィルムの作製には、40mmφ3種3層キャスト成形機を使用し、ニップ成形法を用いて、ダイス温度を180℃とした。また、表層、2層目および3層目の厚みは、表1の「2層目(内層)」欄または「3層目(内層)」欄の「μm」欄に示す厚みとした。
また、上記ダイシングシート基材25を使用する以外、実施例1と同様にしてダイシングシートを作製した。得られたダイシングシートについて、実施例1と同様に切屑性評価(切屑の発生抑制評価)および拡張性評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例1のダイシングシート基材用樹脂組成物1の調製と同様にして、実施例26〜30のダイシングシート基材用樹脂組成物26〜30を得た。
また、上記ダイシングシート基材26〜30を使用する以外、実施例1と同様にしてダイシングシートを作製した。得られたダイシングシートについて、実施例1と同様に切屑性評価(切屑の発生抑制評価)および拡張性評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例10のダイシングシート基材10の作製において、ダイシングシート基材用樹脂組成物10に替えて、表1に示す(A3)、(A4)または(A2)のエチレン・メタクリル酸共重合体を用いたほかは同様にして、比較例1〜3のダイシングシート基材101〜103を作製した。
また、上記ダイシングシート基材101〜103を使用する以外、実施例1と同様にしてダイシングシートを作製した。得られたダイシングシートについて、実施例1と同様に切屑性評価(切屑の発生抑制評価)および拡張性評価を行なった。結果を表2に示す。
30mmφ二軸押出機の樹脂投入口に、(A4)エチレン・メタクリル酸共重合体、及び(C1)ホモポリプロピレンを、表1に示す割合で投入し、ドライブレンドした。
その後、樹脂投入口に投入して、ダイス温度180℃で溶融混練することで、ダイシングシート基材用樹脂組成物104を得た。
また、上記ダイシングシート基材104を使用する以外、実施例1と同様にしてダイシングシートを作製した。得られたダイシングシートについて、実施例1と同様に切屑性評価(切屑の発生抑制評価)および拡張性評価を行なった。結果を表2に示す。
30mmφ二軸押出機の樹脂投入口に、(A1)エチレン・メタクリル酸共重合体、及び(B)α−オレフィン・グリシジル系共重合体を、表1に示す割合で投入し、ドライブレンドした。
その後、樹脂投入口に投入して、ダイス温度180℃で溶融混練したが、ゲル化し、加工不能となった。従って、比較例5については、評価を行っていない。
Claims (7)
- ダイシングシート基材と、前記ダイシングシート基材の一方の面に積層された粘着剤層とを備えたダイシングシートであって、
前記ダイシングシート基材が、
エチレン・α,β−不飽和カルボン酸系共重合体(A)と、
(i)α−オレフィン由来の構成単位、及び、(ii)グリシジル(メタ)アクリレート又はグリシジル不飽和エーテルに由来の構成単位を少なくとも有する多元共重合体(B)と、
ポリオレフィン(C)と、
を含有するダイシングシート基材用樹脂組成物から構成される層、および
前記ダイシングシート基材用樹脂組成物から構成される層の一方の面に配置された、少なくとも一層からなる機能性層
を含み、
前記機能性層が、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸・不飽和カルボン酸アルキルエステル三元共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル共重合体、エチレン・ビニルエステル共重合体、エチレン・不飽和カルボン酸アルキルエステル・一酸化炭素共重合体、およびこれらの不飽和カルボン酸グラフト物から選択される少なくとも一種からなり、
前記機能性層の厚さが、30μm以上、150μm以下である
ことを特徴とするダイシングシート。 - 多元共重合体(B)中における(ii)グリシジル(メタ)アクリレート又はグリシジル不飽和エーテルに由来の構成単位の比率は、多元共重合体(B)の全質量に対して、0.5質量%〜20質量%である請求項1に記載のダイシングシート。
- 前記ダイシングシート基材用樹脂組成物は、
前記エチレン・α,β−不飽和カルボン酸系共重合体(A)40質量%〜99質量%と、
前記多元共重合体(B)0質量%超20質量%以下と、
前記ポリオレフィン(C)1質量%〜40質量%と、
を含有し(但し、前記エチレン・α,β−不飽和カルボン酸系共重合体(A)、前記多元共重合体(B)および前記ポリオレフィン(C)の合計を100質量%とする)、
前記エチレン・α,β−不飽和カルボン酸系共重合体(A)、前記多元共重合体(B)、及び前記ポリオレフィン(C)の全質量に対する前記(ii)グリシジル(メタ)アクリレート又はグリシジル不飽和エーテルに由来の構成単位の含有比率が0質量%を超え1.0質量%以下である
請求項1又は2に記載のダイシングシート。 - 前記エチレン・α,β−不飽和カルボン酸系共重合体(A)におけるα,β−不飽和カルボン酸に由来の構成単位の含有比率が、5質量%〜20質量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載のダイシングシート。
- 前記エチレン・α,β−不飽和カルボン酸系共重合体(A)を構成するα,β−不飽和カルボン酸が、(メタ)アクリル酸である請求項1〜4のいずれか1項に記載のダイシングシート。
- 前記ポリオレフィン(C)が、ランダムポリプロピレン、ホモポリプロピレン、低密度ポリエチレン、及び線状低密度ポリエチレンから選ばれる少なくとも1つである請求項1〜5のいずれか1項に記載のダイシングシート。
- 前記多元共重合体(B)が、さらに、(iii)ビニルエステル又は不飽和カルボン酸エステルに由来の構成単位を有する三元共重合体である請求項1〜6のいずれか1項に記載のダイシングシート。
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