JP2019108476A - 活性エネルギー線重合性接着剤および積層体 - Google Patents

活性エネルギー線重合性接着剤および積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、低照射量で良好な剥離強度が得られ、水滴がかかる条件での使用でも剥離強度が低下し難い活性エネルギー線重合性接着剤および偏光板の提供を目的とする。【解決手段】水酸基含有ラジカル重合性モノマー(A)、ラジカル重合性化合物(B)(ただし、水酸基含有ラジカル重合性モノマー(A)を除く)、ならびに一般式(1)で表される化合物(C)を含む、活性エネルギー線重合性接着剤。なお、前記ラジカル重合性化合物(B)は、2官能ラジカル重合性モノマー(B1)、3官能以上のラジカル重合性モノマー(B2)、ラジカル重合性オリゴマー(B3)からなる群より選択される1種以上が好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線重合性接着剤に関する。
液晶ディスプレイや有機ELディスプレイに使用されている偏光板は、ポリビニルアルコールの偏光子の両面を接着剤を使用してトリアセチルセルロース等の保護フィルムを貼り合わせる構成が一般的である。前記接着剤は、活性エネルギー線重合性接着剤が使用されることが多い。
特許文献1には、N−置換アミド系モノマー、ならびに芳香環および水酸基を有する単官能アクリレートを含む活性エネルギー線重合性接着剤が開示されている。
また、特許文献2では、脂環式エポキシ樹脂、数平均分子量が400以上のポリオールおよび活性エネルギー線重合開始剤を含む活性エネルギー線接着剤が開示されている。
特開2008−287207号公報 特開2007−224235号公報
しかし、偏光板の生産性を高めるために製造ラインを高速化し、それに連れて活性エネルギー線の照射量が低くなると従来の活性エネルギー線接着剤は、剥離強度が低下する問題があった。また、剥離強度が低下しない場合でも偏光板を組み込んだディスプレイを水滴がかかる条件で使用すると剥離強度が低下する問題があった。
本発明は、低照射量で良好な剥離強度が得られ、水滴がかかる条件での使用でも剥離強度が低下し難い(以下、耐水性という)活性エネルギー線重合性接着剤および偏光板の提供を目的とする。
本発明の活性エネルギー線重合性接着剤は、水酸基含有ラジカル重合性モノマー(A)、多官能ラジカル重合性化合物(B)(ただし、水酸基含有ラジカル重合性モノマー(A)を除く)およびカチオン重合性化合物、ならびに下記一般式(1)で表される化合物(C)を含む。
一般式(1)
Figure 2019108476
(ただし、式中、Xは、水酸基またはカルボキシル基を表す。R1〜R4は、それぞれ、独立に水素原子、直鎖または分鎖のアルキル基、アルケニル基、アルコシキ基、および、ハロゲン原子の中から選ばれる基を表す。)
本発明により低照射量で良好な剥離強度が得られ、耐水性を有する活性エネルギー線重合性接着剤および偏光板を提供できる。
まず、本明細書で用いる用語を説明する。「活性エネルギー線」とは、紫外線、可視光線、赤外線、エレクトロンビーム(EB)、および放射線を含む、化学反応を生じさせるための活性化に必要なエネルギーを提供できる広義のエネルギー線を意味する。本発明の活性エネルギー線重合性接着剤は、上記活性エネルギー線の照射によって、重合反応が進行し、接着層等の硬化物を形成する。
また、「(メタ)アクリロイル」は、「アクリロイルおよびメタクリロイル」を含む。「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸およびメタクリル酸」を含む。「(メタ)アクリレート」は、「アクリレートおよびメタクリレート」を含む。「(メタ)アクリロイルオキシ」は、「アクリロイルオキシおよびメタクリロイルオキシ」を含む。「(メタ)アリル」は、「アリルおよびメタリル」を含む。「モノマー」は、式量500未満の「エチレン性不飽和二重結合含有単量体」である。また「オリゴマー」は、式量または重量平均分子量が500以上100,000以下の化合物である。

重合性成分は、重合開始剤以外の活性エネルギー線で重合するモノマーおよびオリゴマーを総称するものである。
<活性エネルギー線重合性接着剤>
本発明の活性エネルギー線重合性接着剤(以下、単に「接着剤」ともいう)は、水酸基含有ラジカル重合性モノマー(A)と、ラジカル重合性化合物(B)(ただし、水酸基含有ラジカル重合性モノマー(A)を除く)およびカチオン重合性化合物、ならびに下記一般式(1)で表される化合物(C)を含む。
Figure 2019108476
(式中、Xは、水酸基またはカルボキシル基を表す。R1〜R4は、それぞれ、独立に水素原子、直鎖または分鎖のアルキル基、アルケニル基、アルコシキ基、および、ハロゲン原子の中から選ばれる基を表す。)
本発明の接着剤は、水酸基含有ラジカル重合性モノマー(A)、ラジカル重合性化合物(B)に加え、一般式(1)で表される化合物(C)を含むため低照射量で良好な剥離強度が得られ、耐水性を有する。
本発明の接着剤は、偏光板を形成する用途を始めディスプレイを構成する部材同士を接着する用途(ディスプレイ用途という)に使用することが好ましい。なお、接着剤がディスプレイ用途以外に使用できることはいうまでもない。
<水酸基含有ラジカル重合性モノマー(A)>
水酸基含有ラジカル重合性モノマー(A)(以下、モノマー(A)ともいう)は、水酸基を有するラジカル重合可能なモノマーである。モノマー(A)のラジカル重合可能な官能基は、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基等が好ましい。
(メタ)アクリロイル基を有するモノマー(A)は、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル−α−(ヒドロキシメチル)などが挙げられる。 シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジエタノールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ア(メタ)アクリロイルキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸等が挙げられる。
ビニル基を有するモノマー(A)は、例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシオクチルビニルエーテル、ヒドロキシデシルビニルエーテル、ヒドロキシドデシルビニルエーテル、ヒドロキシオクタデシルビニルエーテル、グリセリルビニルエーテル等が挙げられる。
モノマー(A)は、これらの中でも低照射量で良好な剥離強度が得られる面で、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルが好ましい。
モノマー(A)は、1種類または2種類以上を併用して使用できる。
モノマー(A)は、重合性成分100質量%中に5〜60質量%を含むことが好ましく、10〜45質量%がより好ましい。
<ラジカル重合性化合物(B)>
ラジカル重合性化合物(B)(以下、化合物(B)ともいう)は、水酸基含有ラジカル重合性モノマー(A)以外の化合物である。化合物(B)は、2官能ラジカル重合性モノマー(B1)、3官能以上のラジカル重合性モノマー(B2)、およびラジカル重合性オリゴマー(B3)からなる群より選択される1種以上であることが好ましい。
2官能ラジカル重合性モノマー(B1)の中で(メタ)アクリロイル基を有するモノマーは、例えば、ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等の炭素数2〜4のアルキレンオキシ基を有しないジ(メタ)アクリレートモノマー;
エチレンオキシ変性ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシ変性ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレンオキシ変性ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシ変性2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシ変性2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレンオキシ変性2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシ変性ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシ変性ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレンオキシ変性ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシ変性ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシ変性ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレンオキシ変性ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート等のアルキレンオキシ基を有するジ(メタ)アクリレートモノマー;
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の1種類のアルキレングリコールを有するジ(メタ)アクリレートモノマー;
エチレングリコール−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール−ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレート;等の2種類以上のアルキレンオキシを有するジ(メタ)アクリレートモノマー;
イソシアヌル酸エチレンオキシ変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸プロピレンオキシ変性ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ブチルオキシ変性ジ(メタ)アクリレートおよびイソシアヌル酸ブチルオキシ変性ジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
2官能ラジカル重合性モノマー(B1)の中で(メタ)アクリロイル基を有するモノマーは、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEGVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ノナンジオールジビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル(CHODVE)、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(CHDVE)などが挙げられる。
化合物(B1)は、これらの中でも低照射量で良好な剥離強度、および耐水性がより向上する面でジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシ2mol変性2,2−ジメチルプロパン−1,トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートおよびイソシアヌル酸エチレンオキシ変性ジ(メタ)アクリレートが好ましい。
3官能以上のラジカル重合性モノマー(B2)の中で(メタ)アクリロイル基を有するモノマーは、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシ変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシ変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチレンオキシ変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシ2mol変性2,2−ジメチルプロパン−1、エチレンオキシ3mol変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシ3mol変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシ3mol変性グリセリン(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシ変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸プロピレンオキシ変性トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ブチルオキシ変性トリ(メタ)アクリレートおよびイソシアヌル酸ブチルオキシ変性トリ(メタ)アクリレート;が挙げられる。
ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキシ変性ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、プロレンオキシ変性ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチレンオキシ変性ジメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3官能以上のラジカル重合性モノマー(B2)の中でビニル基を有するモノマーは、例えば、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキシ付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル(TMPEOTVE)、エペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキシ付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等が挙げられる。
化合物(B2)は、これらの中でも低照射量で良好な剥離強度、および耐水性をより高度に両立できる面でトリメチロールプロパントリアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシ変性トリ(メタ)アクリレートが好ましい。
ラジカル重合性オリゴマー(B3)は、モノマー(A)、2官能ラジカル重合性モノマー(B1)、および3官能以上のラジカル重合性モノマー(B2)以外の重量平均分子量500〜100,000の化合物である。接着剤がラジカル重合性オリゴマー(B3)を含むと低照射量で良好な剥離強度、および耐水性に加え、耐熱試験後剥離強度がより向上する。
ラジカル重合性オリゴマー(B3)は、例えば、ポリウレタン系オリゴマー、ポリエステル系オリゴマー、エポキシ系オリゴマーが好ましい。なお、本明細書において重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、重量平均分子量が既知のポリスチレンを標準物質として測定した値である。
<ポリウレタン系オリゴマー>
ポリウレタン系オリゴマーは、分子内にウレタン結合とエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する化合物である。ポリウレタン系オリゴマーは、例えば、2個以上のイソシアネート基を有する化合物と水酸基を有する化合物を反応させて得られる末端にイソシアネート基を有する化合物に、水酸基を有する(メタ)アクリロイル基、ビニル基を反応させて得ることができる。また、水酸基を有する化合物と、イソシアネート基および(メタ)アクリレート基を有する化合物を反応させて得ることができる。なお、エチレン性不飽和二重結合は、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基等が挙げられる。
1個以上のイソシアネート基を有する化合物は、例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、1,4−フェニレンビスメチレンジイソシアナート等の芳香族イソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート等が挙げられる。
ポリウレタン系オリゴマーの市販品を挙げると、商品名でいうとEBECRYL210、EBECRYL220(以上、ダイセル・オルネクス社製)、CN9782、CN9783(以上、SARTOMER社製)等の芳香族ポリウレタン系オリゴマー、紫光3000B、紫光3700B(以上、日本合成化学工業社製)、EBECRYL230、EBECRYL270、EBECRYL8402、EBECRYL8701(以上、ダイセル・オルネクス社製)等の脂肪族ポリウレタン系オリゴマーが挙げられる。
<ポリエステル系オリゴマー>
ポリエステル系オリゴマーは、分子内にエステル結合とエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する化合物である。ポリエステル系オリゴマーは、例えば、多塩基酸と多価アルコールを重縮合して合成したポリエステルが有する水酸基と、カルボキシル基を有する(メタ)アクリレート(例えば、(メタ)アクリル酸など)とのエステル化反応で合成できる。
多塩基酸は、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、スベリン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等の脂肪族系多塩基酸、ダイマー酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族多塩基酸;イソフタル酸、テレフタル酸、ビフェニルジカルボン酸等の芳香族多塩基酸が挙げられる。
多価アルコールは、数平均分子量(Mn)が約50〜500の比較的低分子量のポリオールや、数平均分子量(Mn)が500〜30,000の比較的高分子量のポリオールが好ましい。
比較的低分子量のポリオールは、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3,3'−ジメチロールヘプタン、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ポリオキシエチレングリコール(付加モル数10以下)、ポリオキシプロピレングリコール(付加モル数10以下)、プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール,トリシクロデカンジメタノール、シクロペンタジエンジメタノール、ダイマージオール等の脂肪族または脂環式ジオール;
1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4'−メチレンジフェノール、4,4'−(2−ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4'−ジヒドロキシビフェノール、o−,m−およびp−ジヒドロキシベンゼン、4,4'−イソプロピリデンフェノール等が挙げられる。
比較的高分子量のポリオールは、例えば、ポリオキシエチレングリコール(エチレンオキシ基付加モル数11以上)、ポリオキシプロピレングリコール(プロピレンオキシ基付加モル数11以上)が挙げられる。
ポリエステル系オリゴマーは市販品を挙げると、例えば、CN296、CN2203、CN2259、CN2261(以上、SARTOMER社製)、等の芳香族ポリエステル系オリゴマー、CN294、CN2270、CN2271(以上、SARTOMER社製)等が挙げられる。
<エポキシ系オリゴマー>
エポキシ系オリゴマーは、エポキシ基を有する化合物のエポキシ基と、カルボキシル基および/または水酸基を有する化合物と反応させた、(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。エポキシ系オリゴマーはエポキシ基を有しても良いが、エポキシ基の全てをカルボキシル基や水酸基と反応させて消費させた化合物であることが好ましい。
エポキシ系オリゴマーの合成法の一例を挙げると、例えば、ビスフェノール型ポリエポキシ系オリゴマーは、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸などの分子内に1個以上のカルボキシル基を有する化合物とを反応させてビスフェノ−ルA型エポキシ化合物を合成できる。なお、エポキシ系オリゴマーは、少量のエポキシ基が残留する場合がある。
エポキシ系オリゴマーの市販品を挙げると、例えば、CN104、CN110(以上、SARTOMER社製)、EBECRYL600、EBECRYL3701(以上、ダイセル・オルネクス社製)等の芳香族エポキシ系オリゴマー;CN111、CN113(以上、SARTOMER社製)、EBECRYL860(ダイセル・オルネクス社製)等の脂肪族エポキシ系オリゴマー;が挙げられる。
ラジカル重合性オリゴマー(B3)の配合量は、重合性成分100質量%中、1〜30質量%程度が好ましく、2〜15質量%が、より好ましい。本発明の接着剤に、ラジカル重合性オリゴマー(B3)を適量使用することで、硬化後の架橋ネットワークの中に、予め反応させてある分子が入り込み、凝集力を付与できるため耐熱試験後の接着力がより向上する。
化合物(B)は、1種類または2種類以上を併用して使用できる。
化合物(B)は、重合性成分100質量%中に15〜70質量%を含むことが好ましく、20〜60質量%がより好ましい。
<一般式(1)で表される化合物(C)>
一般式(1)で表される化合物(C)(以下、化合物(C)という)は、活性エネルギー線照射による接着剤の硬化収縮を抑制し、基材に対して歪等の負荷を掛けにくく、接着層と基材が充分に密着する。これにより低照射量で良好な剥離強度が得られるのに加え、耐水性が向上する。
一般式(1)
Figure 2019108476
上記式中、Xは、水酸基またはカルボキシル基を表す。R1〜R4は、それぞれ、独立に水素原子、直鎖または分鎖のアルキル基、アルケニル基、アルコシキ基、および、ハロゲン原子の中から選ばれる基を表す。
前記直鎖または分鎖アルキル基は、例えばメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、イソブチル基、ノルマルペンチル基、アミル基、イソアミル基、ノルマルヘキシル基、ノルマルヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ラウリル基、セチル基、ステアリル基、およびイソステアリル基等が挙げられる。
前記アルケニル基は、例えばビニル基、アリル基およびプロペニル基、ならびに2−メチルビニル基、および2−エチルビニル基等のビニル基の2位が上記アルキル基で置換された基等が挙げられる。
前記アルコキシ基は、例えばメトキシ基、エトキシ基、ノルマルプロポキシ基、イソプロポキシ基、ノルマルブトキシ基、セカンダリーブトキシ基、ターシャリーブトキシ基、アミルオキシ基、イソアミルオキシ基、ノルマルヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、ノニルオキシ基、イソノニルオキシ基、デシルオキシ基、イソデシルオキシ基、ラウリルオキシ基、セチルオキシ基、ステアリルオキシ基、およびイソステアリルオキシ基等が挙げられる。
前記ハロゲン原子は、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記一般式(1)のXが水酸基でR1〜R4が直鎖または分鎖アルキル基を有する化合物は、例えばカテコール、3−メチルカテコール、4−メチルカテコール、3,4−ジメチルカテコール、3,5−ジメチルカテコール、4,5−ジメチルカテコール、3−エチルカテコール、4−エチルカテコール、3−プロピルカテコール、4−プロピルカテコール、3−イソプロピルカテコール、4−イソプロピルカテコール、3−ブチルカテコール、4−ブチルカテコール、3−イソブチルカテコール、4−イソブチルカテコール、3−セカンダリーブチルカテコール、4−セカンダリーブチルカテコール、3−ターシャリーブチルカテコール、4−ターシャリーブチルカテコール、3−ターシャリーブチル−5−メチルカテコール、3−メチル−5−ターシャリーブチルカテコール、3−ターシャリーブチル−6−メチルカテコール、3,5−ジターシャリーブチルカテコール等のアルキルカテコールが挙げられる。
上記一般式(1)のXが水酸基でR1〜R4がアルケニル基を有する化合物は、例えば3−ビニルカテコール、4−ビニルカテコール、3−プロペニルカテコール、4−プロペニルカテコール等のアルケニルカテコールが挙げられる。
上記一般式(1)のXが水酸基でR1〜R4がアルコキシ基を有する化合物(C)は、例えば3−メトキシカテコール、4−メトキシカテコール、3−ターシャリーブチル−5−メトキシカテコール、4,6−ジターシャリーブチル−5−メトキシカテコール等のアルコキシカテコールが挙げられる。
上記一般式(1)のXが水酸基でR1〜R4がハロゲン原子を有する化合物(C)は、例えば3−フルオロカテコール、4−フルオロカテコール、3−クロロカテコール、4−クロロカテコール、3−ブロモカテコール、4−ブロモカテコール、3−ヨードカテコール、4−ヨードカテコール等のハロゲン化カテコールが挙げられる。
上記一般式(1)のXがカルボキシル基でR1〜R4が直鎖または分鎖アルキル基を有する化合物(C)はサリチル酸、3−メチルサリチル酸、4−メチルサリチル酸、5−メチルサリチル酸、6−メチルサリチル酸、3,5−ジターシャリーブチルサリチル酸等のサリチル酸が挙げられる。
上記一般式(1)のXがカルボキシル基でR1〜R4がアルケニル基を有する化合物(C)は3−ビニルサリチル酸、4−ビニルサリチル酸、5−ビニルサリチル酸等のサリチル酸が挙げられる。
上記一般式(1)のXがカルボキシル基でR1〜R4がアルコキシ基を有する化合物(C)は3−メトキシサリチル酸、4−メトキシサリチル酸、5−メトキシサリチル酸等のサリチル酸が挙げられる。
上記一般式(1)のXがカルボキシル基でR1〜R4がハロゲン原子を有する化合物(C)は3−クロロサリチル酸、4−クロロサリチル酸、3−フルオロサリチル酸、3−フルオロ−5−クロロサリチル酸等のサリチル酸が挙げられる。
化合物(C)は、1種類または2種類以上を併用して使用できる。
これらの中でも化合物(C)は、より低照射量で良好な剥離強度が得られ、耐水性がより向上する面から3,4−ジメチルカテコール、3,5−ジメチルカテコール、4−エチルカテコール、3−プロピルカテコール、4−プロピルカテコール、3−ターシャリーブチルカテコール、4−ターシャリーブチルカテコール、3−ターシャリーブチル−5−メチルカテコール、3−メチル−5−ターシャリーブチルカテコール、3−ターシャリーブチル−6−メチルカテコール、3,5−ジターシャリーブチルカテコールがより好ましい。
化合物(C)を接着剤に配合すると、活性エネルギー線照射の際、モノマー(A)や化合物(B)のラジカル重合速度を緩和し、接着層の硬化収縮を抑制するため基材と接着性の密着性が高まることで耐水性が向上する。
化合物(C)は、接着剤中に0.01〜5質量%を含むことが好ましく、0.05〜3質量%がより好ましい。化合物(C)を適量含むと密着性および耐水性がより向上する。
<カチオン重合性化合物(D)>
本発明の接着剤は、さらにカチオン重合性化合物(D)(以下、化合物(D)という)を含むことができる。
化合物(D)のカチオン重合性官能基は、例えば、エポキシ基、オキセタニル基、ビニルエーテル基、環状カーボネート等が好ましい。なお、化合物(D)は、モノマー(A)、化合物(B)および化合物(C)以外の化合物である。
カチオン重合性化合物(D)は、カチオン重合性オリゴマー、およびカチオン重合性モノマーからなる群より選択される1種以上である。なお、カチオン重合性モノマーは、式量または重量平均分子量(Mw)が2000未満の化合物であり、カチオン重合性オリゴマーは、Mwが2000以上の化合物である。
エポキシ基を有するカチオン重合性モノマーは、例えば、芳香族エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物、脂環式エポキシ化合物、エポキシ基含有シランカップリング剤等が好ましい。
芳香族エポキシ化合物は、例えば、ビスフェノ−ルAジグリシジルエーテル、ビスフェノ−ルFジグリシジルエーテル、ビスフェノ−ルSジグリシジルエーテル、ビスフェノ−ルAプロピレンオキシ付加物のジグリシジルエーテル、フェノ−ルノボラックエポキシ、クレゾ−ルノボラックエポキシ、ビフェニル型エポキシ、レゾルシンジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、フェノ−ルエチレンオキシグリシジルエーテル、t−ブチルフェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。
脂肪族エポキシ化合物は、脂肪族モノアルコール、および脂肪族ポリアルコール、ならびにそのアルキレンオキシ付加物のグリシジルエーテルが好ましい。
脂肪族エポキシ化合物は、例えば、2−エチル−ヘキシルグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオ−ルのジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールのジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオ−ルのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロ−ルプロパンのトリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、エチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
脂環式エポキシ化合物は、例えば、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、1,2:8,9ジエポキシリモネン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペ−ト、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペ−ト等が挙げられる。
エポキシ基含有シランカップリング剤は、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル−トリメトキシシラン、5,6−エポキシヘキシルトリメトキシシラン、5,6−エポキシヘキシルトリエトキシシラン等が挙げられる。
エポキシ基を有するカチオン重合性モノマーは、エポキシ当量が30〜3000g/eq程度であり、50〜1500g/eqが好ましい。エポキシ当量が30〜3000g/eq程度であると適度な剥離強度が得易い。
オキセタニル基有するカチオン重合性モノマーは、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン、ジ(1−エチル−3−オキセタニル)メチルエーテル、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチル−ヘキシロキシメチル)オキセタン、フェノ−ルノボラックオキセタン、3−エチル−{(3−トリエトキシシリルプロポキシ)メチル}オキセタン等が挙げられる。
ビニルエーテル基を有するカチオン重合性モノマーは、例えば、n−アミルビニルエーテル、i−アミルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、2−エチル−ヘキシルビニルエーテル、n−ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル、オレイルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル;
シクロヘキシルビニルエーテル、2−メチルシクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル等の環構造含有ビニルエーテル;
グリセロ−ルモノビニルエーテル、1,4−ブタンジオ−ルモノビニルエーテル、1,4−ブタンジオ−ルジビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオ−ルジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ペンタエリトリト−ルジビニルエーテル、ペンタエリトリト−ルテトラビニルエーテル、トリメチロ−ルプロパンジビニルエーテル、トリメチロ−ルプロパントリビニルエーテル、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサンモノビニルエーテル、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサンジビニルエーテル、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサンモノビニルエーテル、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサンジビニルエーテル等の水酸基含有ビニルエーテル;
トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルモノビニルエーテル等のエチレンオキシ基含有ビニルエーテル;
グリシジルビニルエーテル、エチレングリコールビニルエーテルメタクリレート等のその他のビニルエーテルが挙げられる。
環状カーボネート化合物としては、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。
カチオン重合性オリゴマーは、重量平均分子量は、2000〜100000の化合物である。カチオン重合性オリゴマーは、所定の分子量およびエポキシ基を有すれば良くその分子構造は問わないところ、アクリル系重合体にカチオン重合性官能基を有する構造が好ましい。カチオン重合性オリゴマーを合成する方法は、例えば、エポキシ基有する(メタ)アクリレート、オキセタニル基を有する(メタ)アクリレート等を重合して所望の重合性官能基を有するカチオン重合性オリゴマーを合成する方法、またはアクリル重合体を合成後、さらにカチオン重合性官能基含有化合物を反応させてカチオン重合性オリゴマー合成する方法が挙げられる。ここで、カチオン重合性官能基は、カチオン重合性に優れる点からエポキシ基およびオキセタニル基が好ましい。
エポキシ基有する(メタ)アクリレートは、例えば(メタ)アクリレートとしては、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
オキセタニル基を有する(メタ)アクリレートは、例えば3−オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、3−メチル−3−オキセタニルメチル(メタ) アクリレート、3−エチル−3−オキセタニルメチル(メタ) アクリレート、3−ブチル−3−オキセタニルメチル(メタ)アクリレート、3−ヘキシル−3−オキセタニルメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カチオン重合性化合物(D)は、接着剤中に0.1〜30質量%含むことが好ましく、1〜25質量%がより好ましい。
本発明の接着剤は、活性エネルギー線が電子線の場合、活性エネルギー線重合開始剤の配合無しに硬化できる。一方、活性エネルギー線が電子線以外の場合、接着剤には活性エネルギー線重合開始剤を配合することが好ましい。
活性エネルギー線重合開始剤は、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、アニオン重合開始剤が挙げられる。
ラジカル重合開始剤は、公知のラジカル重合開始剤を使用できる。市販品を挙げると、例えば、イルガキュア−184、907、651、1700、1800、819、369、261、DAROCUR−TPO(以上、BASF社製)、ダロキュア−1173(メルク社製)、エザキュア−KIP150、TZT(日本シイベルヘグナ−社製)、カヤキュアBMS、カヤキュアDMBI、(以上、日本化薬社製)等が挙げられる。
カチオン重合開始剤は、公知のカチオン重合開始剤を使用できる。市販品を挙げると、例えば、UVACURE1590(ダイセル・サイテック社製)、CPI−110P(サンアプロ社製)等のスルホニウム塩やIRGACURE250(BASF社製)、WPI−113(和光純薬工業社製)、Rp−2074(ローディア・ジャパン社製)等のヨードニウム塩が挙げられる。
アニオン重合開始剤としては、公知のアニオン重合開始剤を使用できる。市販品を挙げると、例えば、WPBG−165、WPBG−018、WPBG−172、WPBG−140、WPBG−166、WPBG−027、WPBG−082、WPBG−167、WPBG−168、WPBG−266(以上、和光純薬工業社製)等が挙げられる。
活性エネルギー線重合開始剤は、接着剤100質量%中に0.1〜10質量%を含むことが好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
本発明の接着剤は、必要に応じて、さらに光増感剤、アミン系触媒、リン系触媒、フィラー、帯電防止剤、老化防止剤、酸化防止剤、粘着付与剤、アンチブロッキング剤、消泡剤、可塑剤、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等を含有できる。
本発明の接着剤は、25℃での粘度が、1〜2000mPa・sであることが好ましく、10〜1500mPa・sがより好ましく、20〜1000mPa・sがさらに好ましい。粘度を適切に範囲に調節すると塗工で平滑な被膜が形成し易い。なお、粘度は、E型コーンローター粘度計を使用し、1°34’×R24ローターで10回転/1分で測定した、回転開始1分後の数値である。
本発明の積層体は、第一の基材、活性エネルギー線重合性接着剤の硬化物である接着層、および第二の基材を備えている。
接着層の形成は、第一の基材上に塗工して形成した接着層上に、第二の基材を貼り合わせる。活性エネルギー線の照射は、任意のタイミングで行う。例えば、接着剤の塗工時、あるいは積層する際、さらには積層した後に活性エネルギー線を照射することができる。これらの中でも第二の基材を積層した後に活性エネルギー線を照射して硬化ことが好ましい。そのため第一の基材および第二の基材のうち少なくとも一方が活性エネルギー線による硬化反応を阻害しないことが好ましい。また、第一の基材および第二の基材は、同一の素材であっても良い。
第一の基材および第二の基材は、フィルム状基材を使用することが好ましい。フィルム状基材は、例えばセロハン、プラスチックフィルム、金属箔、紙等が挙げられる。これらの中でも、プラスチックが好ましく、透明プラスチックがより好ましい。フィルム状基材は、単層または、複数の基材を積層した多層構造を使用できる。なお、フィルム基材以外に板状基材を使用できる。
プラスチックフィルムは、例えばポリビニルアルコールフィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリシクロオレフィン、およびエチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系フィルム;ポリエチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム;ポリカーボネート系フィルム、ポリノルボルネン系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリアクリル系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリビニル系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリイミド系フィルム、ポリトリアセチルセルロースフィルム並びにポリオキシラン系フィルム等が挙げられる。
積層体の構成は、例えば第一の基材に透明プラスチックまたは透明ガラス板を使用すれば、第二の基材として活性エネルギー線が透過し難い基材、例えば、木材、金属板、プラスチック板、紙加工品等を使用しても良い。
基材の厚さは、通常5〜50000μm程度である。
塗工は、公知の塗工装置を使用できる。例えば、マイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、マイクログラビアコーター、リップコーター、コンマコーター、カーテンコーター、ナイフコーター、リバースコーター、スピンコーター等が挙げられる。
接着層の厚さは、0.1〜6μmが好ましく、0.1〜3μmがより好ましい。接着層の厚さが、上記範囲内であると接着力がより向上する。
活性エネルギー線は、紫外線を含む波長ないし光が好ましく、波長150〜550nmがより好ましい。活性エネルギー線の光源は、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェ−ブ励起水銀灯、LEDランプ、キセノンランプ、およびメタルハライドランプ等が挙げられる。
活性エネルギー線の照射強度は、10〜500mW/cm2が好ましい。照射強度と照射時間の積として表される積算照射量は、10〜5000mJ/cm2が好ましく、30〜4000mJ/cm2がより好ましい。
積層体の実施態様を挙げると、例えば透明フィルム/接着層/透明フィルム、又は透明フィルム/接着層/透明フィルム/接着層/透明フィルムといった、複数の透明フィルムを積層して得られるシ−ト状の多層フィルムが好ましい。また、他の実施態様は、透明フィルム/接着層/透明フィルム/接着層/透明フィルム/接着層/透明フィルムといったシ−ト状の多層フィルムを、ガラス又は光学シートといった他の光学部材に接着した構成も好ましい。これらの積層体は、活性エネルギー線重合性接着剤を、基材の片面、あるいは両面から照射し、接着層を硬化させる。
本発明の積層体は、光学用途に使用することが好ましく、偏光板として使用することがより好ましい。
光学用途とは、液晶表示装置、PDPモジュ−ル、タッチパネルモジュ−ル、および有機ELモジュ−ル等に使用する用途である。係る用途に使用する積層体を光学用積層体という。光学用積層体は、第一の基材および第二の基材の少なくとも一方に光学フィルムを使用する。光学フィルムは、例えばハードコートフィルム、帯電防止コートフィルム、防眩コートフィルム、偏光フィルム(偏光板ともいう)、位相差フィルム、楕円偏光フィルム、反射防止フィルム、光拡散フィルム、輝度向上フィルム、プリズムフィルム(プリズムシートともいう)、加飾フィルム(タッチパネル用充填シートを意味する)、および導光フィルム(導光板ともいう)等が挙げられる。
偏光板は、第一の基材が偏光子であり、第二の基材に保護フィルムを使用する。また偏光板は、前記第一の基材の第二の基材側の反対面に接着層を介して第三の基材を備えていてもよい。第三の基材は、保護フィルムを使用する。
偏光子は、例えばポリビニルアルコールフィルム等が好ましい。偏光子の厚さは、通常2〜200μm程度である。
保護フィルムは、例えばポリアセチルセルロース系フィルムであるポリトリアセチルセルロース系保護フィルム(以下、「TACフィルム」という)、ポリノルボルネン系フィルムであるポリシクロオレフィン系フィルム、ポリアクリル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリエステル系フィルム等が挙げられる。保護フィルムの厚さは、通常5〜200μm程度である。
偏光板の作製方法の例を説明する。
(1)第1の透明フィルムである保護フィルムの一方の面に、活性エネルギー線重合性接着剤を塗工し、第1の接着層を形成し、第2の透明フィルムである保護フィルムの一方の面に、活性エネルギー線重合性接着剤を塗工し、第2の接着層を形成する。
次いで、ポリビニルアルコール系偏光子の各面に、第1の接着層および第2の接着層面に対して、同時または順番に重ね合わせる。次いで、活性エネルギー線を照射し、第1の接着層および第2の接着層を硬化することで製造する方法。
(2)ポリビニルアルコール系偏光子の一方の面に、活性エネルギー線重合性接着剤を塗工し、第1の接着層を形成し、形成された第1の接着層の表面を透明フィルムである第1の保護フィルムで覆う。次いでポリビニルアルコール系偏光子の他方の面に、活性エネルギー線硬重合性接着剤を塗工し、第2の接着層を形成し、形成された第2の接着層の表面を第2の保護フィルムで覆う。次いで、活性エネルギー線を照射し、第1の接着層および第2の接着層を硬化することで製造する方法。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお「部」は「質量部」であり、「%」は「質量%」を表す。表中の配合量は、質量部である。
[実施例1]<活性エネルギー線重合性接着剤の製造例>
遮光された容量300mLのガラス瓶に、モノマー(A)として4−ヒドロキシブチルアクリレート(4−HBA 大阪有機化学工業社製)60部、化合物(B)としてネオペンチルグリコールジアクリレート(ライトアクリレートNP−A 共栄社化学社製)19部、化合物(C)として4−エチル−カテコール(和光純薬工業社製)1部、ラジカル重合性オリゴマー(B3)としてUV3000B(ポリウレタン系オリゴマー 日本合成化学工業社製)12部、カチオン重合性化合物(D)として2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(KBE−303 信越化学社製)3部、ラジカル重合開始剤としてイルガキュア184(BASF社製)3部、カチオン重合開始剤としてCPI−110P(サンアプロ社製)2部を加え、十分に攪拌と脱泡を行い、活性エネルギー線重合性接着剤を得た。
[実施例2〜32、比較例1]
実施例1の原料およびその配合量を表1に記載された通りに変更した以外は、実施例1と同様に行うことで、それぞれ実施例2〜32、ならびに比較例1について活性エネルギー線重合性接着剤を得た。
以下、実施例で使用した材料とその略号を示す。
<モノマー(A)>
4−HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート
HPA:2−ヒドロキシプロピルアクリレート
HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
<ラジカル重合性化合物(B1)(B2)>
NPA:ネオペンチルグリコールジアクリレート
M200:ヘキサンジオールジアクリレート
M220:トリプロピレングリコールジアクリレート
M300:トリメチロールプロパントリアクリレート
M410:ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート
<化合物(C)>
3−メトキシ−カテコール
4−t−ブチル−カテコール
4−エチル−カテコール
3−メチル−サリチル酸
<ラジカル重合性オリゴマー(B3)>
UV3000B:ポリウレタン系アクリレートオリゴマー、日本合成化学工業社製
CN2271:ポリエステル系アクリレートオリゴマー、ダイセル・オルネクス社製
CN296:ポリエステル系アクリレートオリゴマー、ダイセル・オルネクス社製
EBECRYL860:エポキシ系アクリレートオリゴマー、ダイセル・オルネクス社製
<カチオン重合性化合物(D)>
EX−211:ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル
EX−201:1,3−ビス(オキシラニルメトキシ)ベンゼン
KBE−303:2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
KBM−403:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
<活性エネルギー線重合開始剤>
イルガキュア184:α−ヒドロキシアルキルフェノン骨格、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、BASF社製
CPI−110P:スルホニウム塩系、p−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロフォスフェート、サンアプロ社製
得られた活性エネルギー線重合性接着剤を用いて、下記の積層体を作製した。
<積層体Aの製造例>
透明フィルムとして、厚さ50μmのアクリルフィルム(HBD−022 三菱レイヨン社製)、および厚さ100μmのポリノルボルネン系フィルム(紫外線吸収剤非含有 日本ゼオン社製)を使用した。2枚の透明フィルムの片側の表面にそれぞれ300W・分/m2の放電量でコロナ処理を行った。その後1時間以内に、アクリルフィルムのコロナ処理面上に、上記活性エネルギー線重合性接着剤を、ワイヤーバーコーターを用いて、厚みが4μmとなるように塗工し接着層を形成した。前記接着層上に前記ポリノルボルネン系フィルムを重ね、アクリルフィルムがブリキ板に接するように、四方をセロハンテープで、ブリキ板に固定した。
活性エネルギー線照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)で最大照度500mW/cm2、積算光量500mJ/cm2の紫外線を、ポリノルボルネン系フィルム側から照射して、積層体A(500mJ/cm2)を作成した。
活性エネルギー線照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)の搬送速度を調節し、照射条件を最大照度500mW/cm2、積算光量150mJ/cm2に変更した以外は上記と同様に行い積層体A(150mJ/cm2)を作製した。
<積層体B(偏光板)の製造例>
第1の透明フィルムとして、富士フィルム社製の紫外線吸収剤含有ポリトリアセチルセルロース系フィルム:商品名「フジタック:80μm」(厚み80μm)を用い、第2の透明フィルムとして、日本ゼオン社製の紫外線吸収剤を含有しないポリノルボルネン系フィルム(厚さ100μm)を使用した。第1および第2の透明フィルムの片側の表面にッそれぞれ300W・min/m2の放電量でコロナ処理を行い、その後1時間以内に、活性エネルギー線重合性接着剤を、各フィルムのコロナ処理面上に、ワイヤーバーコーターを用いて厚みが4μmとなるように塗工し、接着層を形成した。第1および第2の透明フィルムに形成した接着層との間にポリビニルアルコール系偏光子を挟み、第1の透明フィルム/接着層/PVA系偏光子/接着層/第2の透明フィルムからなる積層体を得た。第1の透明フィルムがブリキ板に接するように、この積層体の四方をセロハンテ−プで固定し、ブリキ板に固定した。
活性エネルギー線照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)で最大照度500mW/cm2、積算光量500mJ/cm2の紫外線を第2の透明フィルム側から照射して、積層体B(500mJ/cm2)を作成した。
活性エネルギー線照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)の搬送速度を調節し、照射条件を最大照度500mW/cm2、積算光量150mJ/cm2に変更した以外は上記と同様に行い積層体B(150mJ/cm2)を作製した。
積算光量500mJ/cm2で作製した積層体A、Bについて、剥離強度、耐水性および耐熱性を評価した。積算光量150mJ/cm2で作製した積層体A、Bについては、剥離強度のみ評価した。結果を表1〜表4に示す。
《剥離強度》
剥離強度は、JIS K6 854−4 接着剤−剥離接着強さ試験方法−第4部:浮動ローラー法に準拠して測定した。
即ち、得られた積層体Bを、25mm×150mmのサイズにカッターを用いて裁断して測定用サンプルとした。サンプルの片面に両面粘着テープ(トーヨーケム社製DF8712S)を貼り付け、ラミネータを用いて金属板上に接着させた。測定用の積層体には、透明フィルムの間に予め剥離用のキッカケを設けておき、この測定用の積層体を23℃、相対湿度50%の条件下で、300mm/分の速度、90°の角度で、剥離強度を測定した。剥離強度は、積層体Aの場合、アクリルフィルムHBDー022を、積層体Bの場合、第1の透明フィルム/接着層/PVA系偏光子を引き剥がし、剥離強度を測定した。この剥離強度を4段階で評価した。なお、評価基準は、◎、○、△の評価であれば、実用上、問題のないレベルである。
◎:剥離不可、あるいは基材破壊 (極めて良好)
○:剥離強度が2.0(N/25mm)以上 (良好)
△:剥離強度が1.0(N/25mm)以上2.0(N/25mm)未満 (使用可)
×:剥離強度が1.0(N/25mm)未満 (使用不可)
《耐水性》
60℃のイオン交換水の入ったマヨネーズ瓶中に積層体を完全に沈めて24時間保管した後、積層体を水中から取り出して水分を拭き取り、23℃、相対湿度50%の条件下で24時間保管した。この積層体を上記剥離強度と同様にJIS K6 854−4に従い、剥離強度を測定した。この剥離強度を基に耐水性を4段階で評価した。◎、○、△の評価であれば、実用上、問題のないレベルである。
◎:剥離強度が1.5(N/25mm)以上 (極めて良好)
○:剥離強度が1.0(N/25mm)以上1.5(N/25mm)未満 (良好)
△:剥離強度が0.5(N/25mm)以上1.0(N/25mm)未満 (使用可)
×:剥離強度が0.5(N/25mm)未満 (使用不可)
《耐熱性》
積層体を80℃の恒温槽に200時間保管し、上記剥離強度と同様にJIS K6 854−4に従い、剥離強度を測定した。この剥離強度を基に耐熱性を4段階で評価した。◎、○、△の評価であれば、実用上、問題のないレベルである。
◎:剥離不可、あるいは基材破壊 (極めて良好)
○:剥離強度が2.0(N/25mm)以上 (良好)
△:剥離強度が1.0(N/25mm)以上2.0(N/25mm)未満 (使用可)
×:剥離強度が1.0(N/25mm)未満 (使用不可)
Figure 2019108476
Figure 2019108476
Figure 2019108476
Figure 2019108476
表1〜表4の結果より実施例1〜32は、低照射量で良好な剥離強度が得られ、かつ耐水性が良好である。

Claims (6)

  1. 水酸基含有ラジカル重合性モノマー(A)、ラジカル重合性化合物(B)(ただし、水酸基含有ラジカル重合性モノマー(A)を除く)、ならびに下記一般式(1)で表される化合物(C)を含む、活性エネルギー線重合性接着剤。
    一般式(1)
    Figure 2019108476
    (式中、Xは、水酸基またはカルボキシル基を表す。R1〜R4は、それぞれ、独立に水素原子、直鎖または分鎖のアルキル基、アルケニル基、アルコシキ基、および、ハロゲン原子の中から選ばれる基を表す。)
  2. 前記ラジカル重合性化合物(B)は、2官能ラジカル重合性モノマー(B1)、3官能以上のラジカル重合性モノマー(B2)、およびラジカル重合性オリゴマー(B3)からなる群より選択される1種以上である、請求項1記載の活性エネルギー線重合性接着剤。
  3. さらにカチオン重合性化合物(D)を含む、請求項1または2に記載の活性エネルギー線重合性接着剤。
  4. 前記カチオン重合性化合物(D)は、カチオン重合性オリゴマー、およびカチオン重合性モノマーからなる群より選択される1種以上である、請求項3記載の活性エネルギー線重合性接着剤。
  5. 前記一般式(1)で表される化合物(C)を活性エネルギー線重合性接着剤中に0.01〜5質量%含む、請求項1〜4いずれか1項に記載の活性エネルギー線重合性接着剤。
  6. 第1の基材、請求項1〜5いずれか1項に記載の活性エネルギー線重合性接着剤の硬化物である接着層、および第2の基材を備えた、積層体。
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