JP2019107780A - 液体噴射ヘッドチップ、液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置 - Google Patents

液体噴射ヘッドチップ、液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズル数の増大や小型化に対応しつつ、製造容易性に優れた構成を有する液体噴射ヘッドチップを提供する。【解決手段】表面と、吐出溝および非吐出溝と、吐出溝の内面などを覆う第1の共通電極と、非吐出溝の内面などを覆うと共に第1の共通電極と絶縁された第1の個別電極と、を有するアクチュエータプレートと、このアクチュエータプレートと対向するように配置され、第1の共通電極と当接する第2の共通電極と、第1の個別電極と当接する第2の個別電極と、を有するカバープレートとを備える。第2の共通電極は、延在方向において第2の個別電極と対向する対向部分と、並び方向において第2の個別電極と並ぶと共に第2の個別電極に沿って延在する並進部分と、対向部分と並進部分とを繋ぐ連結部分とを含む。並び方向における並進部分の中心位置は、並び方向における対向部分の中心位置に対して並び方向へシフトした位置にある。【選択図】図7A

Description

本開示は、液体噴射ヘッドチップ、液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置に関する。
液体噴射記録装置の1つとして、記録紙等の被記録媒体にインク(液体)を吐出(噴射)して画像や文字等の記録を行う、インクジェット方式の記録装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。この方式の液体噴射記録装置では、インクタンクからインクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)へインクを供給し、このインクジェットヘッドのノズル孔から被記録媒体に対してインクを吐出することで、画像や文字等の記録が行われるようになっている。また、このようなインクジェットヘッドには、インクを吐出するヘッドチップが設けられている。
特開2014−233875号公報
このようなヘッドチップ等では、ノズル数の増大と小型化とが求められている。よって、ノズル数の増大や小型化に対応しつつ、製造容易性に優れた構成を有する液体噴射ヘッドチップ、液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置を提供することが望まれる。
本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドチップは、アクチュエータプレートと、カバープレートとを備える。アクチュエータプレートは、表面と、互いに離間して隣り合うように設けられた吐出溝および非吐出溝と、吐出溝の内面と表面のうち吐出溝の端部の周辺部分とを覆う第1の共通電極と、非吐出溝の内面と表面のうち非吐出溝の端部の周辺部分とを覆うと共に第1の共通電極と絶縁された第1の個別電極と、を有する。カバープレートは、アクチュエータプレートと対向するように配置され、第1の共通電極と当接する第2の共通電極と、第1の個別電極と当接する第2の個別電極と、を有する。ここで、第2の共通電極は、吐出溝および非吐出溝の延在方向において第2の個別電極と対向する対向部分と、吐出溝と非吐出溝との並び方向において第2の個別電極と並ぶと共に第2の個別電極に沿って延在する並進部分と、対向部分と並進部分とを繋ぐ連結部分とを含む。並び方向における並進部分の中心位置は、並び方向における対向部分の中心位置に対して並び方向へシフトした位置にある。
本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドは、上記本開示の一実施の形態に係る液体ヘッドチップを備えたものである。
本開示の一実施の形態に係る液体噴射記録装置は、上記本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドと、その液体噴射ヘッドが取り付けられるキャリッジとを備えたものである。
本開示の一実施の形態に係る液体噴射ヘッドチップ、液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置によれば、ノズル数の増大や全体構成の小型化に対応しつつ、優れた製造容易性を確保できる。
本開示の一実施の形態に係る液体噴射記録装置の概略構成例を表す模式斜視図である。 図1に示した液体噴射ヘッドおよびインク循環機構の概略構成例を表す模式図である。 図1に示した液体噴射ヘッドの分解斜視図である。 図1に示した液体噴射ヘッドの断面図である。 図1に示した液体噴射ヘッドの他の断面図である。 図1に示した液体噴射ヘッドにおける、吐出溝の延在方向と直交する断面を拡大して表す断面図である。 図3に示した液体噴射ヘッドチップの一部を拡大して表す分解図である。 図3に示した液体噴射ヘッドチップの一部を拡大して表す平面図である。 図3に示したカバープレートを拡大して表す斜視図である。 図1に示した液体噴射ヘッドの製造方法の一工程を表す断面図である。 図1に示した液体噴射ヘッドの製造方法の一工程を表す斜視図である。 図1に示した液体噴射ヘッドの製造方法の一工程を表す断面図である。 図1に示した液体噴射ヘッドの製造方法の一工程を表す斜視図である。 図1に示した液体噴射ヘッドの製造方法の一工程を表す断面図である。 変形例1に係るヘッドチップの一部分を拡大して表す平面模式図である。 変形例2に係るヘッドチップの一部分を拡大して表す平面模式図である。 変形例3に係るヘッドチップの一部分を拡大して表す平面模式図である。 変形例4に係るヘッドチップの一部分を拡大して表す平面模式図である。 変形例5に係るヘッドチップの一部分を拡大して表す平面模式図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(カバープレート側共通電極がカバープレート側個別電極と同じ面のみに設けられ、4つの対向部分につき1つの並進部分を有するようにした例)
2.変形例
変形例1(カバープレート側共通電極が2つの対向部分につき1つの並進部分を有するようにした例)
変形例2(2つの対向部分につき1つの並進部分を有するカバープレート側共通電極が複数並ぶようにした例)
変形例3(クランク形状のカバープレート側共通電極が複数並ぶようにした例)
変形例4(カバープレート側共通電極が対向部分と並進部分とを同数ずつ有すると共に、複数の対向部分および複数の並進部分が一の連結部分により連結されるようにした例)
変形例5(クランク形状のカバープレート側共通電極が複数並ぶようにした他の例)
3.その他の変形例
<1.実施の形態>
[プリンタ1の全体構成]
図1は、本開示の一実施の形態に係る液体噴射記録装置としてのプリンタ1の概略構成例を、模式的に斜視図にて表したものである。このプリンタ1は、インクを利用して、被記録媒体としての記録紙Pに対して、画像や文字等の記録(印刷)を行うインクジェットプリンタである。
プリンタ1は、図1に示したように、一対の搬送機構2a,2bと、インクタンク3と、インクジェットヘッド4と、供給チューブ50と、走査機構6と、インク循環機構8とを備えている。これらの各部材は、所定形状を有する筺体10内に収容されている。なお、本明細書の説明に用いられる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
ここで、プリンタ1は、本開示における「液体噴射記録装置」の一具体例に対応し、インクジェットヘッド4(後述するインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4B)は、本開示における「液体噴射ヘッド」の一具体例に対応している。
搬送機構2a,2bはそれぞれ、図1に示したように、記録紙Pを搬送方向d(X軸方向)に沿って搬送する機構である。これらの搬送機構2a,2bはそれぞれ、グリッドローラ21、ピンチローラ22および駆動機構(不図示)を有している。グリッドローラ21およびピンチローラ22はそれぞれ、Y軸方向(記録紙Pの幅方向)に沿って延設されている。駆動機構は、グリッドローラ21を軸周りに回転させる(Z−X面内で回転させる)機構であり、例えばモータ等によって構成されている。
(インクタンク3)
インクタンク3は、インクを内部に収容するタンクである。このインクタンク3としては、この例では図1に示したように、イエロー(Y),マゼンダ(M),シアン(C),ブラック(B)の4色のインクを個別に収容する、4種類のタンクが設けられている。すなわち、イエローのインクを収容するインクタンク3Yと、マゼンダのインクを収容するインクタンク3Mと、シアンのインクを収容するインクタンク3Cと、ブラックのインクを収容するインクタンク3Bとが設けられている。これらのインクタンク3Y,3M,3C,3Bは、筺体10内において、X軸方向に沿って並んで配置されている。
なお、インクタンク3Y,3M,3C,3Bはそれぞれ、収容するインクの色以外については同一の構成であるので、以下ではインクタンク3と総称して説明する。
(インクジェットヘッド4)
インクジェットヘッド4は、後述する複数のノズル78から記録紙Pに対して液滴状のインクを噴射(吐出)して、画像や文字等の記録を行うヘッドである。このインクジェットヘッド4としても、この例では図1に示したように、上記したインクタンク3Y,3M,3C,3Bにそれぞれ収容されている4色のインクを個別に噴射する、4種類のヘッドが設けられている。すなわち、イエローのインクを噴射するインクジェットヘッド4Yと、マゼンダのインクを噴射するインクジェットヘッド4Mと、シアンのインクを噴射するインクジェットヘッド4Cと、ブラックのインクを噴射するインクジェットヘッド4Bとが設けられている。これらのインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bは、筺体10内において、Y軸方向に沿って並んで配置されている。
なお、インクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bはそれぞれ、利用するインクの色以外については同一の構成であるので、以下ではインクジェットヘッド4と総称して説明する。また、このインクジェットヘッド4の詳細構成については、後述する(図2など参照)。
供給チューブ50は、インクタンク3内からインクジェットヘッド4内へとインクを供給するためのチューブである。
(走査機構6)
走査機構6は、記録紙Pの幅方向(Y軸方向)に沿って、インクジェットヘッド4を走査させる機構である。この走査機構6は、図1に示したように、Y軸方向に沿って延設された一対のガイドレール31,32と、これらのガイドレール31,32に移動可能に支持されたキャリッジ33と、このキャリッジ33をY軸方向に沿って移動させる駆動機構34と、を有している。また、駆動機構34は、ガイドレール31,32の間に配置された一対のプーリ35,36と、これらのプーリ35,36間に巻回された無端ベルト37と、プーリ35を回転駆動させる駆動モータ38と、を有している。
プーリ35,36はそれぞれ、Y軸方向に沿って、各ガイドレール31,32における両端付近に対応する領域に配置されている。無端ベルト37には、キャリッジ33が連結されている。このキャリッジ33は、前述した4種類のインクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bを載置する平板状の基台33aと、この基台33aから垂直(Z軸方向)に立ち上げられた壁部33bとを有している。基台33a上には、インクジェットヘッド4Y,4M,4C,4Bが、Y軸方向に沿って並んで載置されている。
なお、このような走査機構6と前述した搬送機構2a,2bとにより、インクジェットヘッド4と記録紙Pとを相対的に移動させる、移動機構が構成されるようになっている。
(インク循環機構8)
図2は、インク循環機構8の概略構成例を表した模式図である。インク循環機構8は、インクタンク3とインクジェットヘッド4との間でインクを循環させる機構であり、インク供給管81およびインク排出管82により構成される循環流路83と、インク供給管81に設けられた加圧ポンプ84と、インク排出管82に設けられた吸引ポンプ85とを備える。インク供給管81およびインク排出管82は、例えば、インクジェットヘッド4を支持する走査機構6の動作に追従可能な程度に可撓性を有するフレキシブルホースにより構成されている。
加圧ポンプ84は、インク供給管81内を加圧し、インク供給管81を通してインクジェットヘッド4にインクを送り出すものである。加圧ポンプ84の機能により、インクジェットヘッド4に対し、加圧ポンプ84とインクジェットヘッド4との間のインク供給管81内は正圧となっている。
吸引ポンプ85は、インク排出管82内を減圧し、インク排出管82を通してインクジェットヘッド4からインクを吸引するものである。吸引ポンプ85の機能により、インクジェットヘッド4に対して、吸引ポンプ85とインクジェットヘッド4との間のインク排出管82内は負圧となっている。インクは、加圧ポンプ84および吸引ポンプ85の駆動により、インクジェットヘッド4とインクタンク3との間を、循環流路83を通して循環可能となっている。
[インクジェットヘッド4の詳細構成]
次に、図1に加えて図3〜図8を参照して、インクジェットヘッド4の詳細構成例について説明する。図3は、インクジェットヘッド4の詳細構成例を、斜視図で表したものである。
図3に示したように、インクジェットヘッド4は、一対のヘッドチップ40A,40Bと、流路プレート41と、入口マニホールド42と、出口マニホールド(不図示)と、帰還プレート43と、ノズルプレート(噴射プレート)44とを備える。インクジェットヘッド4は、後出の吐出チャネル54の延在方向(Z軸方向)の先端部からインクを吐出する、いわゆるエッジシュートタイプのうち、インクジェットヘッド4とインクタンク3との間でインクを循環させる循環式(エッジシュート循環式)のものである。
(ヘッドチップ40A,40B)
一対のヘッドチップ40A,40Bは互いに実質的に同一の構成を有しており、Y軸方向において流路プレート41を挟んで実質的に対称の姿勢をなすように実質的に対称の位置に設けられている。以下では、特に区別が必要のない場合は、一対のヘッドチップ40A,40Bをヘッドチップ40と総称して説明する。なお、ヘッドチップ40は本開示における「液体噴射ヘッドチップ」の一具体例に対する。ヘッドチップ40は、アクチュエータプレート51と、カバープレート52とを備える。
(アクチュエータプレート51)
アクチュエータプレート51は、X軸方向を長手方向とすると共にZ軸方向を短手方向とする、XZ面に沿って広がる板状部材である。アクチュエータプレート51は、厚さ方向(Y軸方向)において互いに異なる分極方向を有する2枚の圧電基板を積層した、いわゆるシェブロンタイプの積層基板である(後出の図6参照)。それらの圧電基板は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電材料からなるセラミックス基板が好適に用いられる。
アクチュエータプレート51のうちのカバープレート52と対向する対向面51f1には、それぞれZ軸方向へ直線状に延在する複数の吐出チャネル54および複数のダミーチャネル55が設けられている。吐出チャネル54とダミーチャネル55とは、X軸方向において互いに離間して交互に配置されている。吐出チャネル54とダミーチャネル55とは、駆動壁56によって仕切られている。このため、アクチュエータプレート51は、吐出チャネル54およびダミーチャネル55の延在方向(Z軸方向)と直交する断面(XY断面)において、凹状の溝部が複数並ぶ構造となっている(図6参照)。なお、対向面51f1は、本開示の「表面」に対応する一具体例である。
図4は、インクジェットヘッド4における、ヘッドチップ40Aの吐出チャネル54およびヘッドチップ40Bのダミーチャネル55を含む断面の構成例を表す断面図である。図5は、インクジェットヘッド4における、ヘッドチップ40Aのダミーチャネル55およびヘッドチップ40Bの吐出チャネル54を含む断面の構成例を表す断面図である。図6は、インクジェットヘッド4における、吐出チャネル54およびダミーチャネル55の延在方向(Z軸方向)と直交する断面(XY断面)を拡大して表す断面図である。図7Aは、ヘッドチップ40の一部を拡大して表す分解図である。図7Bは、ヘッドチップ40の一部を拡大して表す平面図であり、XZ面内におけるアクチュエータプレート51とカバープレート52との位置関係を説明するものである。
吐出チャネル54は、インクに対して圧力を印加するための圧力室として機能する部分である。吐出チャネル54の上端部はアクチュエータプレート51の上端面(帰還プレート43と反対側の面)512に至らずにアクチュエータプレート51内で終端している。これに対し吐出チャネル54の下端部は、図7Aに示したようにアクチュエータプレート51の下端部51aに至るまで延在し、下端面(帰還プレート43と対向する面)511に露出して帰還プレート43と対向する開口54Kを形成している。また、吐出チャネル54の上端部近傍は、上端面512に向かうに従って深さ(Y軸方向の寸法)が徐々に減少するように形成されている。
吐出チャネル54の内面は、アクチュエータ側共通電極61(以下、AP側共通電極61という。)によって例えば全面的に覆われている。但し、AP側共通電極61は、吐出チャネル54の内面の一部のみを覆うものであってもよい。AP側共通電極61は、対向面51f1のうち吐出チャネル54の上端部の周辺部分51eの一部を覆うアクチュエータ側共通パッド62(以下、AP側共通パッド62という。)と接続されている。これら、AP側共通電極61とAP側共通パッド62とを合わせたものが本開示の「第1の共通電極」に対応する一具体例である。
ダミーチャネル55のうちの対向する1対の側面は、アクチュエータ側個別電極63(以下、AP側個別電極63という。)によって全面的に覆われている。但し、AP側個別電極63は、ダミーチャネル55の側面の一部のみを覆うものであってもよい。また、ダミーチャネル55における1対の側面を覆う1対のAP側個別電極63同士は互いに絶縁されている。AP側個別電極63は、対向面51f1のうち吐出チャネル54の上端部の周辺部分51eの他の一部を覆うアクチュエータ側個別配線64(以下、AP側個別配線64という。)と接続されている。なお、本実施の形態では、AP側個別配線64は、周辺部分51eのうちAP側共通パッド62よりも上方に位置する部分をX軸方向に延在するように設けられている。AP側個別配線64は、吐出チャネル54を間に挟んで隣り合う一対のAP側個別電極63同士を接続している。これら、AP側個別電極63とAP側個別配線64とを合わせたものが本開示の「第1の個別電極」に対応する一具体例である。AP側共通電極61およびAP側共通パッド62は、AP側個別電極63およびAP側個別配線64と電気的に絶縁されている。
アクチュエータプレート51の対向面51f1には、吐出チャネル54およびダミーチャネル55の延在方向(Z軸方向)に沿って削られた並進溝57と、吐出チャネル54およびダミーチャネル55の幅方向(X軸方向)に沿って横断するように削られた横断溝58とがさらに設けられている(図7A参照)。並進溝57は本開示の「並進溝」に対応する一具体例であり、横断溝58は本開示の「横断溝」に対応する一具体例である。並進溝57は、後出の並進部分652から離間して設けられており、横断溝58は、後出の連結部分653から離間して設けられている。並進溝57の底面および側面は、AP側個別配線64によって覆われている。なお、横断溝58は、AP側個別配線64とAP側共通パッド62との間に設けられている。また、横断溝58の最深部の深さは、吐出チャネル54の最深部の深さおよびダミーチャネル55の最深部の深さよりも浅く、並進溝57の深さは一定であり、横断溝58の最深部の深さよりも浅い。
(カバープレート52)
カバープレート52は、X軸方向を長手方向とすると共にZ軸方向を短手方向とする、XZ面に沿って広がる板状部材である。カバープレート52は、アクチュエータプレート51の対向面51f1と対向する対向面52f1を有し、カバープレート側共通電極65(以下、CP側共通電極65という。)と、カバープレート側個別電極69(以下、CP側個別電極69という。)と、を有する。
CP側共通電極65は、AP側共通パッド62と当接する部分を含むと共に上端部52bに至るまで延在している。上端部52bは対向面52f1のうち、アクチュエータプレート51と重ならない部分である。CP側共通電極65は、本開示の「第2の共通電極」の一具体例に対応するものであり、対向部分651と、並進部分652と、連結部分653と、分岐部分654とを有する。これら対向部分651、並進部分652および連結部分653は、それぞれ、本開示の「対向部分」、「並進部分」および「連結部分」に対応する一具体例である。対向部分651は、AP側共通パッド62と当接する部分である。並進部分652は、Z軸方向に沿って対向部分691(後出)と並進する部分である。並進部分652は、並進溝57と対向する位置に設けられているものの、AP側個別電極63やAP側個別配線64と導通しないように並進溝57の底面および側面から離間している。連結部分653は、それら対向部分651と並進部分652とを繋ぐ部分である。図7Aに示した例では、一の連結部分653に対し4つの対向部分651が接続された例を示している。したがって、この例は、複数の吐出チャネル54が並ぶ並び方向(X軸方向)において隣り合う複数の連結部分同士が一体化(接続)されて一の連結部分653を構成したものといえる。なお、連結部分653は、横断溝58と対応する位置に設けられているものの、AP側個別電極63と導通しないように横断溝58の底面および側面から離間している。分岐部分654は、並進部分652から見て連結部分653と反対側において並進部分652と接続され、並進部分652を基点として上端面522へ向かって延在している。図7Aでは、一の並進部分652に対し、例えば4つの対向部分651が連結部分653を介して接続されると共に、4つの分岐部分654が並進部分652と接続された例を示している。したがって、この例は、複数の吐出チャネル54が並ぶ並び方向(X軸方向)において隣り合う複数の並進部分同士が一体化されて一の並進部分652を構成したものといえる。なお、本実施の形態では、例えば図3に示したように、カバープレート52において、並進部分652がX軸方向に沿った4箇所に設けられている。また、連結部分653は、4箇所の並進部分652の全てを繋ぐようにカバープレート52の長手方向(X軸方向)へ延在している。
CP側個別電極69は、AP側個別配線64と当接する部分を含むと共に上端部52bに至るまで延在している。具体的には、CP側個別電極69は、AP側個別配線64と対向して当接する対向部分691と、外部配線45と接続される引出部分692とを有している。CP側個別電極69は、本開示の「第2の個別電極」の一具体例に対応するものである。
この例では、例えば図7Bに示したように、X軸方向における並進部分652の中心位置652Xは、X軸方向における対向部分651の中心位置651X(651X1〜651X4)に対してX軸方向へシフトした位置にある。また、X軸方向における対向部分691a〜691dの中心位置69X1〜69X4は、X軸方向における対向部分651a〜651dの中心位置651X1〜651X4に対し、並進部分652から離れる方向へシフトした位置にある。さらに、並進溝57を挟んで隣り合う位置にある対向部分691bと対向部分691cとの間隔は、並進溝57を挟まずに隣り合う位置にある対向部分691aと対向部分691bとの間隔(あるいは対向部分691cと対向部分691dとの間隔)よりも大きいとよい。
図8は、カバープレート52を流路プレート41側から眺めた斜視図である。カバープレート52には、カバープレート52をY軸方向(厚さ方向)に貫通するとともに、吐出チャネル54に連通する液体供給路70が形成されている。液体供給路70は、本開示の「貫通孔」に対応する一具体例である。液体供給路70は、Y軸方向の流路プレート41側に開口する共通インク室71と、共通インク室71とそれぞれ連通すると共にY軸方向のアクチュエータプレート51側に開口する複数のスリット72とを含んでいる。複数のスリット72は、複数の吐出チャネル54と対応する位置に設けられている。共通インク室71は、複数のスリット72に対し共通に設けられており、複数のスリット72を通じて各吐出チャネル54と連通している。共通インク室71は、ダミーチャネル55には連通していない。
共通インク室71は、カバープレート52における流路プレート41と対向する対向面52f2に形成されている。共通インク室71は、Z軸方向において、吐出チャネル54の切り上がり部54bと実質的に同じ位置に配置されている。共通インク室71は、対向面52f1側に向けて窪むと共にX軸方向に延在する溝状に形成されている。共通インク室71には、流路プレート41を通じてインクが流入するようになっている。
複数のスリット72は、アクチュエータプレート51と対向する対向面52f1に形成されている。複数のスリット72は、Y軸方向において共通インク室71の一部とそれぞれ重なり合う位置に配置されている。複数のスリット72は、共通インク室71と複数の吐出チャネル54とに連通している。各スリット72のX軸方向の幅は、各吐出チャネル54のX軸方向の幅と実質的に同じであることが望ましい。
なお、カバープレート52は、絶縁性を有し、かつアクチュエータプレート51を形成する材料の熱伝導率と同等以上の熱伝導率を有する材料により形成されているとよい。例えば、アクチュエータプレート51をPZTにより形成した場合、カバープレート52は、PZTまたはシリコンにより形成することが好ましい。これにより、ヘッドチップ40Aのカバープレート52の温度とヘッドチップ40Bのカバープレート52の温度との差が低減され、インクジェットヘッド4内におけるインク温度の均一化を図ることができるからである。その結果、インクの吐出速度のばらつきが低減され、印字安定性が向上する。
(一対のヘッドチップ40A,40Bの配置関係)
図3に示したように、一対のヘッドチップ40A,40Bは、各々の対向面52f2同士をY方向で対向させた状態で、Y軸方向に流路プレート41を挟んで配置されている。
ヘッドチップ40Bの吐出チャネル54およびダミーチャネル55は、ヘッドチップ40Aの吐出チャネル54およびダミーチャネル55の配列ピッチに対してX軸方向に半ピッチずれて配列されている。すなわち、ヘッドチップ40Aの吐出チャネル54およびダミーチャネル55と、ヘッドチップ40Bの吐出チャネル54およびダミーチャネル55とが千鳥状に配列されている。
このため、図4に示したように、ヘッドチップ40Aの吐出チャネル54と、ヘッドチップ40Bのダミーチャネル55とがY軸方向で対向している。同様に、図5に示したように、ヘッドチップ40Aのダミーチャネル55と、ヘッドチップ40Bの吐出チャネル54とがY軸方向で対向している。なお、ヘッドチップ40A,40Bにおける各々の吐出チャネル54およびダミーチャネル55のピッチは適宜変更可能である。
(流路プレート41)
流路プレート41は、Y軸方向においてヘッドチップ40Aとヘッドチップ40Bとの間に挟持されている。流路プレート41は、同一の部材により一体に形成されているとよい。図3に示したように、流路プレート41は、X軸方向を長手方向としY軸方向を短手方向とする矩形板状をなしている。Y軸方向から見て、流路プレート41の外形は、カバープレート52の外形と実質的に同じである。
流路プレート41のY軸方向における主面41a(ヘッドチップ40Aと対向する面)には、ヘッドチップ40Aにおける対向面52f2が接合されている。流路プレート41のY軸方向における主面41b(ヘッドチップ40Bと対向する面)には、ヘッドチップ40Bにおける対向面52f2が接合されている。
図4および図5に示したように、流路プレート41の各主面41f1,41f2には、共通インク室71に各別に連通する入口流路74と、帰還プレート43の循環路76に各別に連通する出口流路75とが形成されている。
図3に示したように、出口流路75は、流路プレート41の各主面41f1,41f2からY軸方向の内側に向けて窪むとともに、流路プレート41の下端面411から上端面412へ向かうように窪んでいる。各出口流路75の一端部は、流路プレート41のX軸方向の他端面で開口している。各出口流路75は、流路プレート41のX軸方向の他端面から下方にクランク状に屈曲した後、X軸方向の一端側に向けて直線状に延びている。図4に示したように、出口流路75のZ軸方向の幅は、入口流路74のZ軸方向の幅よりも小さいとよい。また、出口流路75のY軸方向の深さは、入口流路74のY軸方向の深さと実質的に同じである。出口流路75は、流路プレート41のX軸方向の他端面において出口マニホールド(図示せず)に接続されている。出口マニホールドは、インク排出管82(図1参照)に接続されている。
(入口マニホールド42)
図3に示したように、入口マニホールド42は、ヘッドチップ40A,40Bおよび流路プレート41のX軸方向の一端面に接合されている。入口マニホールド42には、一対の入口流路74に連通する供給路77が形成されている。供給路77における流路プレート41と反対側の端部はインク供給管81(図1参照)に接続されている。
(帰還プレート43)
帰還プレート43は、X軸方向を長手方向としY軸方向を短手方向とする矩形板状をなしている。帰還プレート43は、ヘッドチップ40A,40Bの下端面511,521および流路プレート41の下端面411にまとめて接合されている。すなわち、帰還プレート43は、ヘッドチップ40Aおよびヘッドチップ40Bにおける吐出チャネル54の開口54K側に配設されている。帰還プレート43は、ヘッドチップ40Aとヘッドチップ40Bとにおける吐出チャネル54の開口54Kと、ノズルプレート44の上面との間に介在するスペーサプレートである。帰還プレート43には、ヘッドチップ40A,40Bの吐出チャネル54と出口流路75との間を接続する複数の循環路76が形成されている。複数の循環路76は、第1循環路76aおよび第2循環路76bを含んでいる。複数の循環路76は、帰還プレート43をZ軸方向に貫通している。
(ノズルプレート44)
図3に示したように、ノズルプレート44の外形は、X軸方向を長手方向としY軸方向を短手方向とする矩形板状をなしている。ノズルプレート44は、帰還プレート43の下端面に接合されている。ノズルプレート44には、ノズルプレート44をZ軸方向に貫通する複数のノズル78(噴射孔)が配列されている。複数のノズル78は、第1ノズル78aおよび第2ノズル78bを含む。複数のノズル78は、ノズルプレート44をZ軸方向に貫通している。
図4に示したように、第1ノズル78aは、ノズルプレート44のうち、帰還プレート43の各第1循環路76aとZ軸方向で対向する部分にそれぞれ形成されている。すなわち、第1ノズル
78aは、第1循環路76aと同ピッチで、X軸方向に間隔をあけて一直線上に配列されている。第1ノズル78aは、第1循環路76aにおけるY軸方向の外端部で第1循環路76a内に連通している。これにより、各第1ノズル78aは、第1循環路76aを介してヘッドチップ40Aの対応する吐出チャネル54にそれぞれ連通している。
図5に示したように、第2ノズル78bは、ノズルプレート44のうち、帰還プレート43の各第2循環路76bとZ軸方向で対向する部分にそれぞれ形成されている。すなわち、第2ノズル78bは、第2循環路76bと同ピッチで、X軸方向に間隔をあけて一直線上に配列されている。第2ノズル78bは、第2循環路76bにおけるY軸方向の外側端部で第2循環路76b内に連通している。これにより、各第2ノズル78bは、第2循環路76bを介してヘッドチップ40Bの対応する吐出チャネル54にそれぞれ連通している。ダミーチャネル55は、ノズル78a,78bには連通しておらず、帰還プレート43により下方から覆われている。
[インクジェットヘッド4の製造方法]
次に、図1〜図8に加えて図9〜図13を参照して、インクジェットヘッド4の製造方法について説明する。本実施形態のインクジェットヘッド4の製造方法は、ヘッドチップ作製工程と、流路プレート作製工程と、プレート接合工程と、帰還プレート等接合工程と、を含む。なお、ヘッドチップ作製工程は、ヘッドチップ40Aとヘッドチップ40Bとで同様の方法により行うことが可能である。したがって、以下の説明ではヘッドチップ40Aにおけるヘッドチップ作製工程について説明する。
(ヘッドチップ作製工程)
本実施の形態のインクジェットヘッド4の製造方法におけるヘッドチップ作製工程は、アクチュエータプレート側の工程と、カバープレート側の工程とに分けることができる。そのうちアクチュエータプレート側の工程として、例えばウエハ準備工程、マスクパターン形成工程、チャネル形成工程および電極形成工程を含む。
ウエハ準備工程では、厚さ方向(Y軸方向)に分極処理された2枚の圧電ウエハを用意し、各々の分極方向が逆向きとなるようにそれらを積層する。これにより、いわゆるシェブロンタイプのアクチュエータウエハが形成される。
続くマスクパターン形成工程では、電極形成工程で用いるマスクパターンを上述のアクチュエータウエハ上に形成する。
続くチャネル形成工程では、図示しないダイシングブレード等により、上述のアクチュエータウエハの表面に対して切削加工を行う。具体的には、上述のアクチュエータウエハの表面上に、複数の吐出チャネル54および複数のダミーチャネル55がX軸方向に間隔をあけて平行をなすように、かつ交互に並ぶように形成する。
続く電極形成工程では、例えばめっき処理工程において、複数の吐出チャネル54および複数のダミーチャネル55を覆う金属被膜を形成する。
図9は、上述のめっき処理工程に続くめっき被膜除去工程を表す断面図である。図9に示したように、めっき被膜除去工程では、複数の吐出チャネル54および複数のダミーチャネル55を覆う金属被膜のうち、ダミーチャネル55の底面に位置する部分を例えばレーザ光の照射により除去する。これにより、アクチュエータウエハ110のうち、吐出チャネル54の内面にAP側共通電極61が形成され、ダミーチャネル55の内面にAP側個別電極63が形成される。また、アクチュエータウエハ110の表面には、対応するAP側共通電極61およびAP側個別電極63にそれぞれ接続されるAP側共通パッド62およびAP側個別配線64(図7A,図7B参照)が形成される。なお、レーザ光Lに代えてダイサーを用いてもよい。
本実施形態のヘッドチップ作製工程は、カバープレート側の工程として、共通インク室形成工程、スリット形成工程および電極・配線形成工程を含む。
図10は、カバープレート側の工程に含まれる共通インク室形成工程を表す平面図である。また、図11は、共通インク室形成工程に続くスリット形成工程を表す断面図であり、図10に示したXI-XI切断線に沿った矢視方向の断面を表している。図10に示したように、共通インク室形成工程では、まずカバーウエハ120に対して表面側から図示しないマスクを通してサンドブラスト等を行い、共通インク室71を形成する。続いて、図11に示すように、スリット形成工程において、カバーウエハ120に対して裏面側から図示しないマスクを通してサンドブラスト等を行い、共通インク室71内に各別に連通するスリット72を形成する。
なお、共通インク室形成工程およびスリット形成工程は、それぞれサンドブラストに限らず、ダイシング、切削等により行っても構わない。
続く電極・配線形成工程では、図7Aに示したように、カバープレート52にCP側共通電極65およびCP側個別電極69などの各種電極・配線をそれぞれ所定の位置に所定の形状をなすように形成する。具体的には、電極・配線形成工程では、各種電極および各種配線(CP側共通電極65およびCP側個別電極69)を形成すべき領域に開口を有するマスク(図示せず)を配置する。そののち、そのマスクの上から蒸着等により電極材料を成膜する。あるいは、無電解めっきにより電極材料を成膜してもよい。これにより、マスクの開口を通してカバープレート52の対向面52f1に各種電極および各種配線となる電極材料が成膜される。なお、マスクとしては、例えば感光性ドライフィルム等を用いることができる。電極材料を成膜したのち、カバープレート52の全面からマスクを除去する。
最後に、アクチュエータプレート51とカバープレート52とを接合する。具体的には、対向面51f1を、対向面52f1に接着剤などにより貼り付ける。以上によりヘッドチップ40Aの作製が完了する。ヘッドチップ40Bについても同様に作製可能である。
(流路プレート作製工程)
本実施の形態のインクジェットヘッド4の製造方法における流路プレート作製工程は、流路形成工程および個片化工程を含むものである。
図12は、流路プレート作製工程を表す断面図である。図12に示したように、流路形成工程では、まず流路ウエハ130に対して表面側から図示しないマスクを通してサンドブラスト等を行い、表面側の入口流路74および表面側の出口流路75をそれぞれ形成する。
加えて、流路形成工程では、流路ウエハ130に対して裏面側から図示しないマスクを通してサンドブラスト等を行い、裏面側の入口流路74および裏面側の出口流路75を形成する。なお、流路形成工程の各工程は、サンドブラストに限らず、ダイシング、切削等により行っても構わない。
流路形成工程に続く個片化工程では、ダイサー等を用いて出口流路75におけるX軸方向直線部の軸線(図12に示した仮想線D)に沿って流路ウエハ130を個片化する。これにより、流路プレート41(図3参照)が完成する。
(各種プレート接合工程)
図13は、プレート接合工程を表す断面図である。図13に示したように、プレート接合工程では、ヘッドチップ40Aのカバープレート52およびヘッドチップ40Bのカバープレート52のそれぞれと流路プレート41とを接合する。具体的に、流路プレート41の主面41f1をヘッドチップ40Aの対向面52f2に貼り付けると共に、流路プレート41の主面41f2をヘッドチップ40Bの対向面52f2に貼り付ける。 これにより、プレート接合体5Aを作製する。なお、すべてのプレートをウエハ状態で貼り合わせてからのチップ分割(個片化)を行ってもよい。
(帰還プレート等接合工程)
次いで、プレート接合体5Aに対して帰還プレート43およびノズルプレート44を接合する。その後、上端部52bに対して外部配線45(図4,図5参照)を実装する。
以上により、本実施形態のインクジェットヘッド4が完成する。
[動作および作用・効果]
(A.プリンタ1の基本動作)
このプリンタ1では、以下のようにして、記録紙Pに対する画像や文字等の記録動作(印刷動作)が行われる。なお、初期状態として、図1に示した4種類のインクタンク3(3Y,3M,3C,3B)にはそれぞれ、対応する色(4色)のインクが十分に封入されているものとする。また、インクタンク3内のインクがインク循環機構8を介してインクジェットヘッド4内に充填された状態となっている。より具体的には、所定量のインクが、インク供給管81および流路プレート41を介してヘッドチップ40に供給され、液体供給路70を経て吐出チャネル54内に充填された状態となっている。
このような初期状態において、プリンタ1を作動させると、搬送機構2a,2bにおけるグリッドローラ21がそれぞれ回転することで、グリッドローラ21とピンチローラ22と間に記録紙Pが挟持されつつ搬送方向d(X軸方向)に沿って搬送される。また、このような搬送動作と同時に、駆動機構34における駆動モータ38が、プーリ35,36をそれぞれ回転させることにより無端ベルト37を動作させる。これにより、キャリッジ33がガイドレール31,32にガイドされながら、記録紙Pの幅方向(Y軸方向)に沿って往復移動する。そしてこの際に、各インクジェットヘッド4(4Y,4M,4C,4B)によって、4色のインクを記録紙Pに適宜吐出させることで、この記録紙Pに対する画像や文字等の記録動作がなされる。
(B.インクジェットヘッド4における詳細動作)
続いて、図1〜図8を参照して、インクジェットヘッド4における詳細動作(インクの噴射動作)について説明する。すなわち、本実施の形態のインクジェットヘッド4(エッジシュートタイプ)では、以下のようにして、せん断(シェア)モードを用いたインクの噴射動作が行われる。なお、以下の噴射動作はインクジェットヘッド4に搭載された駆動回路(図示せず)により実行される。
本実施形態のような、エッジシュートタイプであって縦循環式のインクジェットヘッド4では、まず、図2に示した加圧ポンプ84および吸引ポンプ85を作動させることにより、循環流路83内にインクを流通させる。この場合、インク供給管81を流通するインクは、図3に示したす入口マニホールド42の供給路77を通り、流路プレート41の入口流路74内へ流入する。入口流路74内へ流入したインクは、共通インク室71を通過した後、スリット72を通って吐出チャネル54内に供給される。吐出チャネル54内に流入したインクは、帰還プレート43の循環路76を経由して出口流路75内で再集合したのち、出口マニホールドを通過して図2に示したインク排出管82に排出される。インク排出管82に排出されたインクは、インクタンク3に戻されたのち、再びインク供給管81に供給される。これにより、インクジェットヘッド4とインクタンク3との間でインクが循環する。
そして、キャリッジ33(図1参照)によって往復移動が開始されると、外部配線45を介してAP側共通電極61とAP側個別電極63との間に駆動電圧を印加する。この際、例えばAP側個別電極63を駆動電位Vddとし、AP側共通電極61を基準電位GNDとする。AP側共通電極61とAP側個別電極63との間に駆動電圧を印加すると、吐出チャネル54を画成する2つ駆動壁56に厚み滑り変形が生じ、これら2つの駆動壁56がダミーチャネル55側へ突出するように変形する。すなわち、アクチュエータプレート51は、厚さ方向(Y軸方向)に分極処理された2枚の圧電基板が積層された構造を有するので、上記の駆動電圧を印加することで、駆動壁56におけるY軸方向の中間位置を中心にしてV字状に屈曲変形する。これにより、吐出チャネル54があたかも膨らむように変形する。
吐出チャネル54を画成する2つの駆動壁56の変形によって吐出チャネル54の容積が増大すると、共通インク室71内のインクがスリット72を通って吐出チャネル54内に誘導される。そして、吐出チャネル54の内部に誘導されたインクは、圧力波となって吐出チャネル54の内部に伝搬する。この圧力波がノズル78に到達したタイミングで、AP側共通電極61とAP側個別電極63との間の駆動電圧をゼロにする。そうすることにより、2つの駆動壁56の形状が復元し、一旦増大した吐出チャネル54の容積が元の容積に戻る。この動作によって吐出チャネル54の内部の圧力が増加し、吐出チャネル54内のインクが加圧される。その結果、インクをノズル78から吐出させることができる。この際、インクはノズル78を通過する際に液滴状のインク滴となって吐出される。これにより、上述したように記録紙Pに文字や画像等を記録することができる。
なお、インクジェットヘッド4の動作方法は上述した内容に限られない。例えば、通常状態の駆動壁56が吐出チャネル54の内側に変形し、吐出チャネル54があたかも内側に凹むように構成しても構わない。この場合は、AP側共通電極61とAP側個別電極63との間に印加する駆動電圧を上述した電圧とは正負逆の電圧にするか、電圧の正負は変えずにアクチュエータプレート51の分極方向を逆にすることで実現可能である。また、吐出チャネル54が外側に膨らむように変形させた後で、吐出チャネル54が内側に凹むように変形させ、吐出時のインクの加圧力を高めるようにしても構わない。
(C.作用・効果)
次に、本実施の形態のヘッドチップ40、インクジェットヘッド4およびプリンタ1における作用および効果について詳細に説明する。
本実施の形態では、X軸方向における並進部分652の中心位置652Xは、X軸方向における対向部分651の中心位置651X(651X1〜651X4)に対してX軸方向へシフトした位置にある。このため、CP側共通電極65のうちのAP側共通パッド62と接続された一端とは反対側の他端を、CP側個別電極69との接触を回避しつつ上端面522側の上端部52bへ引き出すことができる。また、上記のような配線のレイアウトを有することで、CP側共通電極65およびCP側個別電極69の双方をカバープレート52の一表面(対向面52f1)のみに設ければ足りる。このため、例えばカバープレート52の対向面52f1だけでなく裏面(対向面52f2)や上端面522にもCP側共通電極65などを形成する態様と比較して、より簡便にCP側共通電極65およびCP側個別電極69を形成できる。また、CP側共通電極65およびCP側個別電極69の形成方法として、めっき法や蒸着法以外の方法も選択でき、製造方法の自由度が向上する。
また、本実施の形態では、X軸方向における対向部分691bの中心位置69X2および対向部分691cの中心位置69X3は、X軸方向における対向部分651bの中心位置651X2および対向部分651cの中心位置651X3の各々に対して並進部分652から離れる方向へシフトした位置にある。このため、ヘッドチップ40全体のX軸方向の寸法を抑えつつ、並進部分652を配置する領域を拡大することができる。このため、並進部分652の断面積を拡張することでCP側共通電極65の低抵抗化が図れる。また、並進部分652を形成することのできる面積が広がることで、並進部分652の形成が容易となる。したがって、本実施の形態におけるインクジェットヘッド4は、ノズル78の数の増大や全体構成の小型化に対応しつつ、優れた製造容易性を実現できる。
また、本実施の形態では、X軸方向において隣り合う複数のCP側共通電極65における複数の並進部分652が一体化されている。このため、並進部分652を共通化しないで個別に設けた場合と比較して、隣り合うCP側共通電極65同士の隙間をより効率的に利用して並進部分652のXY断面における断面積を拡大できる。すなわち、ヘッドチップ40全体のX軸方向の寸法を抑えつつ、並進部分352を配置する領域をより拡大することができる。このため、CP側共通電極65のさらなる低抵抗化が図れる。
また、本実施の形態では、アクチュエータプレート51が、並進部分652とそれぞれ対向する位置において並進部分652から離間して設けられると共にZ軸方向に沿って延在する並進溝57、をさらに有するようにした。このため、並進溝57を形成しない場合と比較して、CP側共通電極65の並進部分652における幅(X軸方向の寸法)を維持しつつ厚さ(Y軸方向の寸法)を大きくすることができる。よって、並進部分652のXY断面における断面積の拡大が可能である。その結果、X軸方向の寸法拡大を抑えつつ、CP側共通電極65の低抵抗化が図れる。なお、並進溝57は並進部分652から離間するように設けられているので、並進部分652とAP側個別電極63およびAP側個別配線64との接触(短絡)が回避される。
また、本実施の形態では、並進溝57を挟んで隣り合う位置にある対向部分691bと対向部分691cとの間隔は、並進溝57を挟まずに隣り合う位置にある対向部分691aと対向部分691bとの間隔や対向部分691cと対向部分691dとの間隔よりも大きくなっている。このため並進溝57の幅が広いので、並進部分652の幅をより大きく確保できる。よって、CP側共通電極65のさらなる低抵抗化が図れる。また、並進部分652を形成することのできる面積が広がることで、並進部分652の形成が容易となる。
また、本実施の形態では、アクチュエータプレート51が、AP側共通パッド62とAP側個別配線64との間において連結部分653から離間して設けられた横断溝58をさらに有するようにした。このため、横断溝58を形成しない場合と比較して、連結部分653の厚さを大きくすることで低抵抗化が可能である。また、横断溝58の存在により、ダミーチャネル55の内面を覆うAP側個別電極63と連結部分653との導通(短絡)を回避できる。
また、本実施の形態では、複数の連結部分653は互いに接続されてX軸方向に延在するようにしたので、複数の連結部分653を連結せずに個別に配置した場合と比べて、CP側共通電極65の一部が破損(破断)した場合であっても、CP側共通電極65としての機能を喪失せず、噴霧動作が可能となる。さらに、X軸方向に延在する一の連結部分653に対してX軸方向に並ぶ複数の並進部分652を接続するようにしたので、CP側共通電極65におけるX軸方向での抵抗のばらつきを低減でき、安定性に優れた液体噴射動作が実現できる。
また、本実施の形態では、吐出チャネル54が、下端部51aの下端面511に露出した開口54Kを含み、CP側共通電極65およびCP側個別電極69が、それぞれ上端部52bに至るまで延在するようにした。このため、CP側共通電極65およびCP側個別電極69の双方について、開口54Kと反対側の上端部52bにおいて外部配線45との電気的接続を図ることができ、優れた利便性が得られる。
また、本実施の形態では、カバープレート52が、アクチュエータプレート51と対向する対向面52f1から流路プレート41と対向する対向面52f2に至る液体供給路70を、吐出チャネル54と対応する位置に有するようにした。このため、流路プレート41から液体供給路70を通じて吐出チャネル54へインクを供給できる。
<2.変形例>
続いて、上記実施の形態の変形例(変形例1〜5)について説明する。なお、実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
[変形例1]
図14は、変形例1に係るヘッドチップにおける要部を拡大して模式的に表す平面図である。上記実施の形態では、4つの対向部分651につき1つの並進部分652を設けるようにしたが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば、図14の変形例1に係るCP側共通電極65Aのように、4つの対向部分651につき1つの並進部分652を設けるようにしてもよい。CP側共通電極65AにおけるX軸方向での抵抗のばらつきをより低減でき、よりいっそう安定性に優れた液体噴射動作が実現できる。
[変形例2]
図15は、変形例2に係るヘッドチップにおける要部を拡大して模式的に表す平面図である。上記実施の形態では、4つの対向部分651につき1つの並進部分652を設けるようにしたが、本開示はこれに限定されるものではない。例えば、図15の変形例2に係るヘッドチップのように、2つの対向部分651につき1つの並進部分652と1つの連結部分653とを有する複数のCP側共通電極65Bが、互いに分離されてX軸方向に並ぶものであってもよい。
[変形例3]
図16は、変形例3に係るヘッドチップにおける要部を拡大して模式的に表す平面図である。変形例3は、1つの対向部分651と1つの並進部分652とが1つの連結部分653によって連結されてなる複数のCP側共通電極65Cが、互いに分離されてX軸方向に並ぶようにしたものである。但し、となりあすCP側共通電極65C同士における、対向部分651に対する並進部分652のシフト方向は逆方向である。
[変形例4]
図17は、変形例4に係るヘッドチップにおける要部を拡大して模式的に表す平面図である。変形例4は、複数の対向部分651と複数の並進部分652とを同数ずつ含み、1つの連結部分653によってそれら複数の対向部分651と複数の並進部分652とを連結して一体化してなる一のCP側共通電極65Dを有するようにしたものである。
[変形例5]
図18は、変形例5に係るヘッドチップにおける要部を拡大して模式的に表す平面図である。変形例5は、1つの対向部分651と1つの並進部分652とが1つの連結部分653によって連結されてなる複数のCP側共通電極65Eが、互いに分離されてX軸方向に並ぶようにしたものである。但し、いずれのCP側共通電極65Eにおいても、対向部分651に対する並進部分652のシフト方向は同一である。
<3.その他の変形例>
以上、実施の形態および変形例をいくつか挙げて本開示を説明したが、本開示はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態等では、プリンタ、インクジェットヘッドおよびヘッドチップにおける各部材の構成例(形状、配置、個数等)を具体的に挙げて説明したが、上記実施の形態等で説明したものには限られず、他の形状や配置、個数等であってもよい。
具体的には、例えば、上記実施の形態等では、CP側共通電極65において、連結部分が対向部分や並進部分に対して直交する場合を例示したが、本開示はこれに限定されるものではなく、連結部分が対向部分や並進部分に対して斜めに延在するようにしてもよい。また、上記実施の形態等で説明した各電極やチャネルなどにおける長さ等の寸法比はあくまで例示であって各図に示したものに限定されない。
また、上記実施の形態等では、インクタンク3とインクジェットヘッド4との間でインクを循環させるインク循環機構8を備えたプリンタ1(インクジェットプリンタ)を挙げて説明したが、本開示はこれに限定されない。本開示のインクジェットプリンタはインクが循環しない非循環型のインクジェットヘッドを備えたものであってもよい。
また、上記実施の形態等では、互いに異なる分極方向を有する2枚の圧電基板を積層したシェブロンタイプのアクチュエータプレートを例示したが、本開示のインクジェットヘッドは、いわゆるカンチレバータイプのアクチュエータプレートを有するものであってもよい。カンチレバータイプのアクチュエータプレートは、分極方向が厚み方向に沿って一方向に設定されている1つの圧電基板により形成されている。なお、このカンチレバータイプのアクチュエータプレートでは、例えば、駆動電極が深さ方向の上半分まで斜め蒸着によって取り付けられる。このため、この駆動電極が形成されている部分のみに駆動力が及ぶことによって、駆動壁が屈曲変形する。その結果、この場合においても、駆動壁がV字状に屈曲変形するので、吐出チャネルがあたかも膨らむように変形することになる。
また、上記実施の形態等では、いわゆるエッジシュートタイプのインクジェットヘッドを例示して説明したが、本開示はいわゆるサイドシュートタイプのインクジェットヘッドにおいても適用可能である。
さらに、上記実施の形態等では、本開示における「液体噴射記録装置」の一具体例として、プリンタ1(インクジェットプリンタ)を挙げて説明したが、この例には限られず、インクジェットプリンタ以外の他の装置にも、本開示を適用することが可能である。換言すると、本開示の「ヘッドチップ」(ヘッドチップ40A,40B)および「液体噴射ヘッド」(インクジェットヘッド4)を、インクジェットプリンタ以外の他の装置に適用するようにしてもよい。具体的には、例えば、ファクシミリやオンデマンド印刷機などの装置に、本開示の「ヘッドチップ」および「液体噴射ヘッド」を適用するようにしてもよい。
なお、本明細書中に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また、他の効果があってもよい。
また、本開示は、以下のような構成を取ることも可能である。
(1)
表面と、互いに離間して隣り合うように設けられた吐出溝および非吐出溝と、前記吐出溝の内面と前記表面のうち前記吐出溝の端部の周辺部分とを覆う第1の共通電極と、前記非吐出溝の内面と前記表面のうち前記非吐出溝の端部の周辺部分とを覆うと共に前記第1の共通電極と絶縁された第1の個別電極と、を有するアクチュエータプレートと、
前記アクチュエータプレートと対向するように配置され、前記第1の共通電極と当接する第2の共通電極と、前記第1の個別電極と当接する第2の個別電極と、を有するカバープレートと
を備え、
前記第2の共通電極は、前記吐出溝および前記非吐出溝の延在方向において前記第2の個別電極と対向する対向部分と、前記吐出溝と前記非吐出溝との並び方向において前記第2の個別電極と並ぶと共に前記第2の個別電極に沿って延在する並進部分と、前記対向部分と前記並進部分とを繋ぐ連結部分とを含み、
前記並び方向における前記並進部分の中心位置は、前記並び方向における前記対向部分の中心位置に対して前記並び方向へシフトした位置にある
液体噴射ヘッドチップ。
(2)
前記並び方向における前記第2の個別電極の中心位置は、前記並び方向における前記対向部分の中心位置に対して前記並進部分から離れる方向へシフトした位置にある
上記(1)記載の液体噴射ヘッドチップ。
(3)
前記並び方向において隣り合う複数の前記第2の共通電極における複数の前記並進部分が一体化されている
上記(1)または(2)に記載の液体噴射ヘッドチップ。
(4)
前記アクチュエータプレートは、前記並進部分とそれぞれ対向する位置において前記並進部分から離間して設けられると共に前記延在方向に沿って延在する並進溝、をさらに有する
上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の液体噴射ヘッドチップ。
(5)
前記並進溝を挟んで隣り合う位置にある複数の前記第2の個別電極同士の第1の間隔は、前記並進溝を挟まずに隣り合う位置にある複数の前記第2の個別電極同士の第2の間隔よりも大きい
上記(4)記載の液体噴射ヘッドチップ。
(6)
前記アクチュエータプレートは、前記第1の共通電極と前記第1の個別電極との間において前記連結部分から離間して設けられた横断溝をさらに有する
上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の液体噴射ヘッドチップ。
(7)
複数の前記連結部分は互いに接続されている
上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の液体噴射ヘッドチップ。
(8)
第1の端部と、前記第1の端部と反対側の第2の端部とをさらに備え、
前記吐出溝は、前記第1の端部に露出した開口を含み、
前記第2の共通電極および前記第2の個別電極は、それぞれ、前記第2の端部に至るまで延在している
上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の液体噴射ヘッドチップ。
(9)
前記カバープレートは、
前記アクチュエータプレートと対向する対向面と、
前記対向面と反対側に位置する背面と、
前記吐出溝と対応する位置に設けられ、前記背面から前記対向面に至る貫通孔と
をさらに有する
上記(1)から(8)のいずれか1つに記載の液体噴射ヘッドチップ。
(10)
上記(1)から上記(9)のいずれか1つに記載の液体噴射ヘッドチップを備えた液体噴射ヘッド。
(11)
上記(10)に記載の液体噴射ヘッドと、
前記液体噴射ヘッドが取り付けられるキャリッジと
を備えた液体噴射記録装置。
1…プリンタ、10…筺体、2a,2b…搬送機構、21…グリッドローラ、22…ピンチローラ、3(3Y,3M,3C,3B)…インクタンク、4(4Y,4M,4C,4B)…インクジェットヘッド、40(40A,40B)…ヘッドチップ、41…流路プレート、42…入口マニホールド、43…帰還プレート、44…ノズルプレート、50…供給チューブ、51…アクチュエータプレート、51a…下端部、51b…上端部、51f1…対向面、511…下端面、512…上端面、52…カバープレート、52b…上端部、54…吐出チャネル、54K…開口、55…ダミーチャネル、57,58…溝、6…走査機構、31,32…ガイドレール、33…キャリッジ、33a…基台、33b…壁部、34…駆動機構、35,36…プーリ、37…無端ベルト、38…駆動モータ、61…AP側共通電極、62…AP側共通パッド、63…AP側個別電極、64…AP側個別配線、65…CP側共通電極、651…対向部分、652…並進部分、653…連結部分、654…分岐部分、69…CP側個別電極、691…対向部分、692…引出部分、70…液体供給路、71…共通インク室、72…スリット、74…入口流路、75…出口流路、76…循環路、77…供給路、78…ノズル、8…インク循環機構、81…インク供給管、82…インク排出管、83…循環流路、84…加圧ポンプ、85…吸引ポンプ、P…記録紙、d…搬送方向。

Claims (11)

  1. 表面と、互いに離間して隣り合うように設けられた吐出溝および非吐出溝と、前記吐出溝の内面と前記表面のうち前記吐出溝の端部の周辺部分とを覆う第1の共通電極と、前記非吐出溝の内面と前記表面のうち前記非吐出溝の端部の周辺部分とを覆うと共に前記第1の共通電極と絶縁された第1の個別電極と、を有するアクチュエータプレートと、
    前記アクチュエータプレートと対向するように配置され、前記第1の共通電極と当接する第2の共通電極と、前記第1の個別電極と当接する第2の個別電極と、を有するカバープレートと
    を備え、
    前記第2の共通電極は、前記吐出溝および前記非吐出溝の延在方向において前記第2の個別電極と対向する対向部分と、前記吐出溝と前記非吐出溝との並び方向において前記第2の個別電極と並ぶと共に前記第2の個別電極に沿って延在する並進部分と、前記対向部分と前記並進部分とを繋ぐ連結部分とを含み、
    前記並び方向における前記並進部分の中心位置は、前記並び方向における前記対向部分の中心位置に対して前記並び方向へシフトした位置にある
    液体噴射ヘッドチップ。
  2. 前記並び方向における前記第2の個別電極の中心位置は、前記並び方向における前記対向部分の中心位置に対して前記並進部分から離れる方向へシフトした位置にある
    請求項1記載の液体噴射ヘッドチップ。
  3. 前記並び方向において隣り合う複数の前記第2の共通電極における複数の前記並進部分が一体化されている
    請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッドチップ。
  4. 前記アクチュエータプレートは、前記並進部分とそれぞれ対向する位置において前記並進部分から離間して設けられると共に前記延在方向に沿って延在する並進溝、をさらに有する
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドチップ。
  5. 前記並進溝を挟んで隣り合う位置にある複数の前記第2の個別電極同士の第1の間隔は、前記並進溝を挟まずに隣り合う位置にある複数の前記第2の個別電極同士の第2の間隔よりも大きい
    請求項4記載の液体噴射ヘッドチップ。
  6. 前記アクチュエータプレートは、前記第1の共通電極と前記第1の個別電極との間において前記連結部分から離間して設けられた横断溝をさらに有する
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドチップ。
  7. 複数の前記連結部分は互いに接続されている
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドチップ。
  8. 第1の端部と、前記第1の端部と反対側の第2の端部とをさらに備え、
    前記吐出溝は、前記第1の端部に露出した開口を含み、
    前記第2の共通電極および前記第2の個別電極は、それぞれ、前記第2の端部に至るまで延在している
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドチップ。
  9. 前記カバープレートは、
    前記アクチュエータプレートと対向する対向面と、
    前記対向面と反対側に位置する背面と、
    前記吐出溝と対応する位置に設けられ、前記背面から前記対向面に至る貫通孔と
    をさらに有する
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドチップ。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドチップを備えた液体噴射ヘッド。
  11. 請求項10に記載の液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドが取り付けられるキャリッジと
    を備えた液体噴射記録装置。
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