ロータコアのシャフト孔と中空のシャフトとを嵌合してロータを形成する過程で、シャフトにはシャフト孔からの力が作用する場合がある。シャフト孔の内径がシャフトの外径よりも小さく締まり嵌めが行われる際には、シャフトを変形させる大きな力が作用する。また、シャフト孔の内径がシャフトの外径よりも大きくても、例えば、シャフト孔の寸法精度が低い場合、あるいは、嵌合時の動作の精度が低い場合には、シャフトを変形させる大きな力が作用しうる。
本発明の目的は、ロータコアのシャフト孔に、中空のシャフトを嵌合させる場合において、シャフトの変形を抑制することにある。
本発明の一態様におけるロータ製造方法は、中空のシャフトの内部に挿入した弾性部材を軸方向に圧縮した状態で、当該シャフトをロータコアのシャフト孔に嵌合する嵌合工程と、嵌合後に、前記弾性部材の圧縮を解除または低減して、当該弾性部材を前記シャフトから取り出す取出工程と、を含む。
ロータは、回転電機においてステータの内側に設置され、回転を行う部品である。ロータには、回転軸となるシャフトと、シャフトの周囲に設けられるロータコアが含まれる。シャフトは、長細形状の部品であり、その内部は中空に形成されている。中空部分は、一端から他端に通じる貫通孔であってもよいが、一端にのみ開口を備えた深い穴であって他端には開口が設けられていないものであってもよい。中空のシャフトの形状としては、円筒(壁面断面が円形状)、楕円筒(壁面断面が楕円形状)、多角形筒(壁面断面が多角形形状)などを例示することができる。
嵌合工程は、ロータコアのシャフト孔とシャフトとを嵌合する工程である。この嵌合工程では、シャフトの内部に弾性部材が挿入され、軸方向に圧縮される。弾性部材は、一般的な材料と比較して、圧縮力を加えた場合に比較的変形がしやすく、かつ圧縮力に対して線形的な変形(弾性変形)を示す範囲が比較的広い部材である。弾性部材は、圧縮力が加えられた場合に、圧縮方向に変形するとともに、圧縮方向とは垂直な方向に膨張する。このため、弾性材料を軸方向に圧縮した場合、弾性材料が径方向に膨張してシャフトの内側を押圧することで、シャフトの内側の圧力が高められ、この内圧がシャフトに加わる外力に対抗するため、シャフトに嵌合時の大きな力が加えられても、シャフトの変形が抑制される。弾性部材をどの程度押す必要があるかは、シャフトの変形をどの程度抑制する必要があるかによって決定すればよい。
弾性部材の組成は特に限定されない。弾性部材の例としては、ウレタン、ゴムなどの樹脂が挙げられる。弾性部材の形状も必ずしも限定されない。ただし、適当な圧縮が行われて、径方向に膨張した際に、シャフトを押圧してシャフトの内圧を十分に高められる形状とする必要がある。一例としては、シャフトが軸方向に一定の内径をもつ筒形状である場合、弾性部材をこの内径よりも若干小さな外径をもつ柱形状とする態様が挙げられる。
取出工程は、シャフトとシャフト孔との嵌合が行われた後に、弾性部材を取り出す工程である。弾性部材は、弾性域で変形している場合には、圧縮を低減した場合には変形の度合いが減少し、圧縮を解除した場合には元の形状へと戻る。このため、弾性部材はシャフトから速やかに取り出される。また、弾性域を超えて圧縮した場合でも、超えた度合いが小さければ、弾性部材の形状はある程度回復する。よって、嵌合工程においては、少なくとも取出工程での取り出しが可能となる範囲で弾性部材を圧縮することになる。
また、取出工程では、弾性部材の圧縮を低減または解除することで、シャフトの内圧が低下し、シャフトがシャフト孔に押されて若干縮径する。縮径の度合いは小さいため、縮径が瞬時に行われてもシャフトが歪んだ変形を起す可能性は小さいと考えられる。しかし、シャフトを徐々に拡径することでシャフトの歪みを低下させられる場合には、その必要性に応じて、弾性部材の圧縮の低減または解除は、ある程度の時間をかけて行うようにしてもよい。
本発明の一態様では、前記嵌合工程では、前記シャフトと前記シャフト孔とは締まり嵌めによる嵌合が行われる。
締まり嵌めとは、軸を孔に嵌め合わせる場合において、孔の内径よりも軸の外径の方が大きいときに行われる嵌合をいう。特段の外力を付与せず、室温程度に保たれた通常の状態では、シャフト孔の内径よりも、シャフトの外形の方が大きいため、締まり嵌めによる嵌め合いが行われる。締まり嵌めは、例えば、圧入、焼き嵌め、温間嵌め、冷やし嵌めなどによって行うことができる。
本発明の一態様では、前記嵌合工程は、前記シャフトの内部に挿入した前記弾性部材を軸方向に圧縮する工程と、前記弾性部材が圧縮された状態で、前記シャフトを前記ロータコアの前記シャフト孔に圧入する工程と、を含む。
本発明の一態様においては、前記嵌合工程は、前記ロータコアを加熱して前記シャフト孔を拡径する工程と、前記弾性部材を軸方向に圧縮した状態で、前記シャフトを拡径された前記シャフト孔に設置する工程と、前記ロータコアを冷却して前記シャフト孔を縮径させることにより、前記シャフトを前記シャフト孔に嵌合する工程と、を含む。
加熱によりシャフト孔を拡径する嵌合は、一般に焼き嵌めと呼ばれる。また、加熱の度合いが高く温度が摂氏150度以上あるいは摂氏200度以上となる場合を焼き嵌めといい、温度が摂氏150度未満あるいは摂氏200度未満程度で行われる場合を温間嵌めと呼ぶ場合もある。弾性部材の挿入と圧縮は、シャフトをシャフト孔に設置する前に行われてもよいし、シャフトをシャフト孔に設置した後に行われてもよい。焼き嵌めでは、ロータコアからシャフトに熱が伝わり、弾性部材を加熱するため、耐熱性のある弾性部材を用いる必要がある。また、例えばシャフトの内周面あるいは弾性部材の外周面や内部に冷却液の流路を設けるなどして、シャフトあるいは弾性部材の冷却を行い、弾性部材の高温化を抑制するようにしてもよい。
本発明の一態様においては、前記シャフトは、軸方向の一端から他端に通じる貫通孔を備えた中空形状であり、前記嵌合工程は、前記シャフトの一端からダイスを挿入する工程と、前記シャフトの他端から前記弾性部材を挿入する工程と、前記シャフトの他端から前記弾性部材を前記ダイスに向けて押圧することで、前記弾性部材を圧縮する工程と、を含む。
本発明の一態様においては、前記シャフトの内周面には、スプライン歯が形成されている。
本発明の一態様によれば、ロータコアのシャフト孔に中空のシャフトを嵌合する際に、シャフトの変形を抑制することが可能となる。
この変形抑制では、弾性部材を用いて行われることから簡易に実現することが期待でき、また、弾性部材の圧縮を細かに制御することで簡易に生産精度を向上させることが期待できる。
また、例えば、シャフトの内面にスプライン歯が形成されている場合でも、スプライン歯が歪んで対応する部品との組み付けが困難になる状況を防止することができる。
以下に、図面を参照しながら、実施形態について説明する。説明においては、理解を容易にするため、具体的な態様について示すが、これらは実施形態の例であり、他にも様々な実施形態をとることが可能である。
図1〜7は、本実施の形態にかかるロータの製造方法を時系列で示す一連の概略図である。各図では、原則として同一の構成には同じ符号を付しているが、図面の簡略化のために符号を省略している場合がある。
図1は、ロータのシャフト10と、製造過程で用いられるマンドレル18と、製造装置の一部であるダイス20についての断面図である。シャフト10は、ロータにおける回転軸となる部品であり、円筒形状の金属部材によって形成されている。シャフト10の外周面12は、軸方向(矢印22の方向であり、シャフト10が長く伸びている方向をいう。)の各位置において同じ径をもつ円柱形状に形成されている。ただし、シャフト10の外周面12には、軸方向に見て、中間位置よりもやや下側に、ロータコアの位置決めや固定などに用いられる円環状のリング部材16が取り付けられている。
シャフト10の内周面14は、軸方向の各位置において同じ径をもつ円柱形状部分14aと、軸方向に伸びる歯状の溝列が延びるスプライン歯14bとからなる。スプライン歯14bの突起部分は、円柱形状部分14aよりも内側に突出するように形成されている。このスプライン歯14bには、シャフト10内に挿入される軸部材が噛み合わせられて、回転動力の伝達が行われる。
マンドレル18は、樹脂製の弾性部材であるウレタンによって形成された円柱状の部材である。マンドレル18は、シャフト10の内部にスムーズに挿入可能となる形状に形成されている。すなわち、マンドレル18の外径は、シャフト10の内周面14における円柱形状部分14aの内径よりも小さく、さらに、スプライン歯14bの突起部分の内径よりもわずかに小さい。
ダイス20は、金属製の円柱形状部材であり、シャフト10の内部にスムーズに挿入可能な外径で形成されている。ダイス20は、その下端側が図示を省略した製造装置の台座に取り付けられている。
図1に示した段階では、シャフト10は、製造装置によってダイス20の真上に保持されている。また、マンドレル18は、製造装置によってシャフト10の真上に保持されている。
図2は、図1に続く工程を示す図である。ここでは、製造装置によって、シャフト10の下端側にダイス20が挿入されている。ダイス20は、リング部材16の下端付近となる軸方向位置に、その上端が到達するように配置されている。また、シャフト10の上端側からはマンドレル18が挿入されている。マンドレル18の下端はダイス20の上端に接触しており、マンドレル18の外周面はシャフト10の内周面14と若干の隙間を開けた状態に保たれている。マンドレル18の真上には、マンドレル18の押圧に用いられる円筒形状のパッド24が製造装置によって保持されている。
図3は、図2に続く工程を示す図である。図3では、製造装置がパッド24を下向きに移動して、マンドレル18を押圧している状態を示している。マンドレル18は、パッド24によって上端側からダイス20の側に押圧されるとともに、下端側からダイス20の反力を受けてパッド24の側に押圧されている。こうして、マンドレル18は、軸方向に圧縮されている。マンドレル18は、弾力性のあるウレタンによって作られているため、軸方向に長さが縮む一方で、シャフト10の内周面14側に向けて拡径する変形をおこしている。変形は軸方向の圧縮力を強めるにしたがって大きくなる。すなわち、マンドレル18は、まず、シャフト10の内周面14のスプライン歯14bの突起部分と接触し、その後には、円柱形状部分14aにも接触する。さらに圧縮力を高めた場合、マンドレル18はシャフト10の内周面14と接触するため拡径は止まるが、内周面14を押圧する力を強めることになる。図3では、マンドレル18がシャフト10の内周面14に接触し、かつ、押圧している状態を示している。この状態では、シャフト10は、マンドレル18からの押圧を受けて、わずかに弾性変形して拡径するが、その変位は小さい。そして、弾性変形の反力がマンドレル18からの押圧力とバランスした状態にある。
図4は、図3に続く工程を示す図である。図4では、製造装置がロータコア26をシャフト10の上方に保持した状態を示している。シャフト10は、図3の状態、すなわち、マンドレル18を圧縮した状態に維持されている。ロータコア26は、所定の形状に打ち抜き加工した電磁鋼板を多数重ね合わせて形成した円筒形状の部品である。ロータコア26の中心部には、シャフト10を挿入するための円筒形状のシャフト孔28が設けられている。このシャフト孔28の内径は、シャフト10と締まり嵌めによって嵌合されるように、シャフト10の外径よりも若干小さく作られている。
製造装置は、シャフト孔28がシャフト10と同軸となるように、ロータコア26を保持している。そして、シャフト10が、マンドレル18が挿入された側からシャフト孔28に挿入されるように、両者を相対的に近づけていく。シャフト10の先端にはテーパが設けられており、テーパ部がシャフト孔28内に入り込んで、挿入が開始される。挿入は、シャフト10の外径がシャフト孔28の内径よりも大きいことから、圧入によって行われる。圧入は、締まり嵌めを行うための一手法であり、シャフト10に力を加えてシャフト孔28に押し込み、挿入を行うことをいう。
図5は、図4に続く工程を示す図である。図5では、シャフト10をロータコア26に圧入した結果、ロータコア26がリング部材16に接触する位置まで挿入された状態を示している。
挿入の過程では、ロータコア26のシャフト孔28は、シャフト10から拡径方向の力を受けて、若干の弾性変形を起す。また、シャフト10の外周面12は、シャフト孔28から縮径方向の力を受けて、若干の弾性変形を起す。さらに、シャフト10とシャフト孔28の接触面には、抗力に比例した摩擦力が作用する。シャフト10の挿入にあたっては、こうした弾性変形や摩擦力に打ち勝ってシャフト10を挿入する必要があり、そのための力を加える圧入が行われる。
圧入においては、シャフト10に大きな力が作用すると、シャフト10の断面形状が円形から扁平形状等に歪む弾性変形する場合がある。また、大きな力が加わった場合には、弾性変形領域を超えて、塑性変形する場合がある。しかし、本実施形態におけるシャフト10では、内部に挿入されたマンドレル18が図4に示した圧縮状態に維持されており、内周面14が押圧され、内圧が高められている。このため、マンドレル18を用いない場合に比べて、シャフト10の変形は抑制される。そして、マンドレル18を用いない場合に比べて、強い力で圧入することも可能となる。図5では、マンドレル18によってシャフト10の内圧を高めた結果として、シャフト10は、塑性変形を起さず、かつ、ほぼ円形の断面形状を維持した状態で、シャフト孔28に挿入されている。
図6は、図5に続く工程を示す図である。ここでは、製造装置がパッド24を上方に移動させており、マンドレル18の圧縮が解除されている。マンドレル18は、ウレタンの弾性域で圧縮されていたため、圧縮が解除されたことで、図2に示した当初の形状に戻っている。すなわち、軸方向に伸長し、径方向にはシャフト10の内径よりも縮んだ形状となる。
マンドレル18の形状が戻る過程では、シャフト10の内圧が下がる。このため、シャフト10がシャフト孔28を押圧していた力が低下し、シャフト孔28は若干縮径するとともに、シャフト10も若干縮径することになる。そこで、製造装置では、パッド24を比較的時間をかけて移動させることで、マンドレル18の圧縮を徐々に解除し、シャフト10に瞬時に大きな変形を起さないようにしている。このため、シャフト10は、塑性変形を起してはおらず、また、ほぼ円形状の断面形状を維持している。
また、シャフト10の内周に形成されているスプライン歯14bも、その形状に歪みが生じていない。一般に、スプライン歯14bは、圧入の工程でロータコア26が通り過ぎる軸方向位置、あるいは、圧入の最終段階でロータコア26と重複する軸方向位置にある場合には、ロータコア26からの力を受けて歪みやすい傾向にある。特に、スプライン歯14bは、他の軸と噛み合うよう高い精度を必要とするため、シャフト10の若干の歪みの影響を受けて精度が維持できなくなる場合がある。しかし、本実施形では、マンドレル18によってシャフト10を保護したことで、スプライン歯14bを高精度で形成することができている。
図7は、図6に続く工程を示す図である。ここでは、製造装置が、シャフト10からマンドレル18とダイス20を除去している。こうして、シャフト10とロータコア26とが嵌合したロータ30が形成される。ロータ30に対しては、必要に応じて磁石の挿入が行われる。そして、ロータ30をステータと組み合わせることで、回転電機が形成される。回転電機は、電動車両の動力源など、様々な用途に利用することができる。回転電機を実装するにあたっては、外周面に歯が設けられた他の軸をシャフト10に挿入し、スプライン歯14bと噛みあわせて利用することができる。
このように、マンドレル18を用いた場合には、シャフト10に内圧が付与されるため、圧入を行ってもシャフト10の変形が抑制される。特に、シャフト10の内周面14に設けられたスプライン歯14bは、十分な精度で形状を維持する必要があり、マンドレル18による保護が有効となる。また、マンドレル18を用いた場合には、マンドレルを用いない場合に比べて、大きな荷重をかけて圧入が可能となる。なお、本実施形態に類似した方法として液封成形があるが、液封成形では液体のシーリングが必要であり、また、塑性変形を行う。これに対し、本実施形態では、マンドレル18を利用するため、工程を簡素化することが可能である。
続いて、図8を参照して、焼き嵌めによる嵌合について説明する。図8は、焼き嵌めの一工程を示す図である。ここでは、図1〜7と同一または対応する構成には、同じ符号を付しており、適宜説明を簡略化する。
図8の状態は図5の状態と似ているが、図5ではロータコア26が室温に保たれてシャフト10が圧入されているのに対し、図8ではロータコア26aは摂氏約200度にまで加熱されている。そして、ロータコア26aは熱膨張をしており、シャフト孔28aの内径も大きくなっている。このため、シャフト10は、抵抗を受けることなく、シャフト孔28aの内部に設置されている。
シャフト10の内側には、図5の場合と同様に、マンドレル18が挿入され、ダイス20とパッド24によって圧縮されている。マンドレル18は、ロータコア26aから伝わる熱によって加熱されることになるため、耐熱性能がある素材によって形成されている。
焼き嵌めでは、図8の状態の後、ロータコア26aが冷却され、シャフト孔28aも縮径していく。この結果として、図5に示した状態と同様の状態に至る。この過程では、シャフト孔28aによってシャフト10も縮径する変形を受ける。特に、シャフト10は、ロータコア26aからの熱によって高温化し、柔らかくなっているため、変形を受けやすい状態にある。しかし、シャフト10は、マンドレル18によって内圧を高められていることから、マンドレル18が無い場合に比べて変形を受けにくい。また、断面が真円から歪む度合いも小さい。ロータコア26aが室温程度に戻った段階で、マンドレル18は除去される。この過程は、図6及び図7を用いて説明したものと同様である。
ここでは、焼き嵌めについて説明したが、冷やし嵌めでも同様に嵌合を行うことができる。冷やし嵌めでは、ロータコア26aが加熱される代わりに、シャフト10が冷却され縮径される。もちろん、ロータコア26aの加熱と、シャフト10の冷却の両方を行うようにしてもよい
以上の説明においては、マンドレル18の形状は、円筒形状であるとした。他方、シャフト10の内周面14は、円柱形状部分14aと、スプライン歯14bがあり、スプライン歯14bの突起部分は円柱形状部分14aよりも内側に突出していた。このため、マンドレル18を軸方向に圧縮した場合には、スプライン歯14bの突起部分を強く押圧するのに対し、スプライン歯14bの凹み部分の押圧は行われない。また、円柱形状部分14aは、スプライン歯14bの突起部分よりも小さな力で押圧が行われることになる。スプライン歯14bは最も変形を防ぎたい部分であるため、スプライン歯14bの突起部分を強く押圧することは有効である。
また、マンドレル18の形状を、シャフト10の内周面14に応じて形成することも有効である。具体的には、スプライン歯14bの部分では、歯の凹凸に合わせて、凹凸の形状とすることが考えられる。あるいは、スプライン歯14bよりも挿入口に近い側では、円柱形状部分14aの径に応じた大きな外径をもつ形状とすることも考えられる。こうすることで、シャフト10の内周面14を比較的均等に押圧することが可能となる。