JP2019105866A - タッチ操作による文字入力装置・方法・プログラム - Google Patents

タッチ操作による文字入力装置・方法・プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】狭い入力画面スペースでも入力効率が高く、入力ミスが少ない文字入力装置、方法、および、プログラムを提供する。【解決手段】指の移動を最小化し、予測変換機能を有効に活用し、キー配置の記憶を容易にし、日本語モードで英語モードでも一貫性を維持できるような文字割り当て方法に基づき、タッチ操作に応じて動的に展開される六角形キーを整列配置した入力画面を活用する。【選択図】図2

Description

本発明は、液晶ディスプレイに対するタッチ操作により効率的な文字入力を実現する装置、並びに、それに関連する入力方法、および、プログラムに関する。
スマートフォンやタブレットに代表される、液晶ディスプレイを備えた携帯情報機器が普及している。これらの機器は指やスタイラスペンのタッチに基づく直感的操作に基づくGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)を提供している。
これらの携帯情報機器で文字入力を行なう場合には、従来型のQWERTY配列のキー配置に基づいた仮想キーボード、あるいは、携帯電話の番号ボタンを模したボタン群が使用されることが多い(たとえば、非特許文献1)。これらの入力方法は、ユーザーが慣れ親しんでいるという利点がある一方で、液晶ディスプレイのGUIテクノロジーをフルに活かしたものとは言えない。
たとえば、画面上に表示されるキーやボタン類が小さいことにより、入力ミスが増加するという問題がある。スマートフォン上でのQWRTY配列仮想キーボードによる入力の難しさはよく知られているが、今後普及が期待される、スマートウォッチに代表されるウェアラブル端末などの画面サイズがさらに小さい携帯情報機器においてはこの問題はさらに深刻になる。
また、QWERTY配列は機械式タイプライター時代の物理的制約に基づいた配列であり、文字入力の効率性とは直接関係がない配列である。携帯電話の番号ボタンのそれぞれに五十音の各行の文字を割り当てた方式も同様に文字入力の効率性とは直接関係がない。結果的に、これらの方式では指やスタイラスの移動が不必要に多くなり、入力効率の低下や入力ミスの要因となっている。
また、入力効率を向上し、入力ミスを減らすために、ユーザーの入力内容から次に入力される文字あるいは単語を辞書を使って予測し、候補として表示し、選択させる予測変換が一般的に使用されている(たとえば、特許文献1)。予測変換においては、予測される候補の表示位置が重要な考慮点となる。ここでも、指やスタイラスの移動を最小化することが望ましい。
しかしながら、いたずらに入力効率だけを追求すると、ユーザーにとっての直感性を欠き、入力方法の学習が困難になる。ユーザーにとって理解しやすい直感的なキー配置を提供しつつ、入力効率を高める技術が必要とされる。
iPhone ユーザーガイド (http://manuals.info.apple.com/MANUALS/1000/MA1565/ja_JP/iphone_user_guide_j.pdf)
米国特許8074172号公報
ユーザーにとって理解しやすい直感的なキー配置を提供しつつ、狭い入力画面スペースでも入力効率が高く、入力ミスが少ない文字入力装置、方法、および、プログラムを提供する。
本願発明は、表示手段とタッチ感知手段を備えた文字入力装置であって、前記表示手段は、第一の六角形領域の周辺に六個の第二の六角形領域を整列配置して表示し、前記タッチ感知手段は、前記第二の六角形領域のひとつに第一のタッチ操作を感知すると、該六角形領域に対応した文字を入力として受け付ける文字入力装置を提供することで前記課題を解決する。
また、本願発明は、前記タッチ感知手段は、前記第二の六角形領域のひとつの上で第二のタッチ操作を感知すると、前記表示手段は、前記タッチ操作が感知された第二の六角形領域の周辺に六個の第三の六角形領域を整列配置して表示し、前記タッチ感知手段は、前記第三の六角形領域のひとつの上で第三のタッチ操作を感知すると、該六角形領域に対応する文字を入力として受け付ける段落0011に記載の文字入力装置を提供することで前記課題を解決する。
また、本願発明は、前記タッチ感知手段は、前記第三の六角形領域のひとつの上で第四のタッチ操作を感知すると、前記表示手段は、前記タッチ操作が感知された第三の六角形領域の周辺に、六個の第四の六角形領域を整列配置して表示し、前記第四の六角形領域のそれぞれには、前記第三の六角形領域のひとつに対応する文字に関連した文字列が対応しており、前記タッチ感知手段は、前記第四の六角形領域のひとつの上で第五のタッチ操作を感知すると、該六角形領域に対応する文字列を入力として受け付ける段落0012に記載の文字入力装置を提供することで前記課題を解決する。
また、本願発明は、さらに入力単語候補辞書を備え、前記表示手段は、入力として受け付けられたひとつ以上の文字をキーにして前記入力単語候補辞書を読み、読み出された複数の入力単語候補のそれぞれが表示された領域を、前記六個の第二の六角形領域の周辺に整列配置して表示し、前記タッチ感知手段は、前記複数の入力単語候補が表示された領域のひとつの上で第六のタッチ操作を感知すると、該領域に対応する入力単語候補を入力として受け付ける段落0011、段落0012、または、段落0013のいずれかに記載の文字入力装置を提供することで前記課題を解決する。
また、本願発明は、さらに入力単語候補辞書を備え、前記第二の六角形領域のそれぞれに複数の文字が割り当てられており、第二の六角形領域のいずれかで第七のタッチ操作を感知し(該第二の六角形領域を第一の選択六角形領域と呼ぶ)、第二の六角形領域のいずれかで第八のタッチ操作を感知すると(該第二の六角形領域を第二の選択六角形領域と呼ぶ)、前記第一の選択六角形領域に割り当てられた文字列を一文字目に含み、かつ、前記第二の選択六角形領域に割り当てられた文字列を二文字目に含む、入力単語候補を前記入力単語候補辞書から読み、入力単語候補として表示する段落0011、段落0012、または、段落0013のいずれかに記載の文字入力装置を提供することで前記課題を解決する。
また、本願発明は、表示手段とタッチ感知手段を備えた文字入力装置において、前記表示手段が、第一の六角形領域の周辺に六個の第二の六角形領域を整列配置して表示する手順と、前記タッチ感知手段が、前記第二の六角形領域のひとつに第一のタッチ操作を感知すると、該六角形領域に対応した文字を入力として受け付ける手順を含む文字入力方法を提供することで前記課題を解決する。
また、本願発明は、前記タッチ感知手段は、前記第二の六角形領域のひとつの上で 第二のタッチ操作を感知すると、前記表示手段は、前記タッチ操作が感知された第二の六角形領域の周辺に六個の第三の六角形領域を整列配置して表示する手順と、前記タッチ感知手段は、前記第三の六角形領域のひとつの上で第三のタッチ操作を感知すると、該六角形領域に対応する文字を入力として受け付ける手順とを含む段落0016に記載の文字入力方法を提供することで前記課題を解決する。
また、本願発明は、前記タッチ感知手段は、前記第三の六角形領域のひとつの上で第四のタッチ操作を感知すると、前記表示手段は、前記タッチ操作が感知された第三の六角形領域の周辺に、六個の第四の六角形領域を整列配置して表示する手順と、前記第四の六角形領域のそれぞれには、前記第三の六角形領域のひとつに対応する文字に関連した文字列が対応しており、前記タッチ感知手段は、前記第四の六角形領域のひとつの上で第五のタッチ操作を感知すると、該六角形領域に対応する文字列を入力として受け付ける手順とを含む段落0017に記載の文字入力方法を提供することで前記課題を解決する。
また、本願発明は、前記文字入力装置は、さらに入力単語候補辞書を備え、前記表示手段は、入力として受け付けられたひとつ以上の文字をキーにして前記入力単語候補辞書を読み、読み出された複数の入力単語候補のそれぞれが表示された領域を、前記六個の第二の六角形領域の周辺に整列配置して表示する手順と、前記タッチ感知手段は、前記複数の入力単語候補が表示された領域のひとつの上で第六のタッチ操作を感知すると、該領域に対応する入力単語候補を入力として受け付ける手順とを含む段落0016、段落0017、または、段落0018のいずれかに記載の文字入力方法を提供することで前記課題を解決する。
また、本願発明は、前記文字入力装置は、さらに入力単語候補辞書を備え、前記第二の六角形領域のそれぞれに複数の文字が割り当てられており、第二の六角形領域のいずれかで第七のタッチ操作を感知する手順(該第二の六角形領域を第一の選択六角形領域と呼ぶ)、第二の六角形領域のいずれかで第八のタッチ操作を感知する手順(該第二の六角形領域を第二の選択六角形領域と呼ぶ)、前記第一の選択六角形領域に割り当てられた文字列を一文字目に含み、かつ、前記第二の選択六角形領域に割り当てられた文字列を二文字目に含む、入力単語候補を前記入力単語候補辞書から読み、入力単語候補として表示する手順を含む段落0016、段落0017、または、段落0018のいずれかに記載の文字入力方法を提供することで前記課題を解決する。
また、本願発明は、コンピューターを段落0011、段落0012、段落0013、段落0014,または、段落0015のいずれかに記載の文字入力装置として機能させるコンピューター・プログラム。
ユーザーにとって理解しやすい直感的なキー配置を提供しつつ、狭い入力画面スペースでも入力効率が高く、入力ミスが少ない文字入力装置、方法、および、プログラムが提供される。
本願発明に係る文字入力装置を備えた携帯情報機器例の全体図である。 本願発明に係る文字入力装置の画面表示全体の初期状態の一例(英語モード)である。 本願発明に係る文字入力装置の単一文字入力方法の一例(英語モード)である。 本願発明に係る文字入力装置の各キーへの文字割り当ての一例(英語モード)である。 本願発明に係る文字入力装置における指の移動距離の小ささを示す図である。 本願発明に係る文字入力装置の連続文字入力方法の一例(英語モード)である。 本願発明に係る文字入力装置の入力単語候補表示の一例(英語モード)である。 本願発明に係る文字入力装置の入力単語候補領域を使用した文字入力方法の一例(英語モード)である。 本願発明に係る文字入力装置の単一文字入力方法の一例(日本語モード)である。 本願発明に係る文字入力装置の文字のキーへの割り当ての切り替え方法の一例(日本語モード)である。 本願発明に係る文字入力装置の文字のキーへの割り当て方法の一例(日本語モード)である。 本願発明に係る文字入力装置の濁音・半濁音のキーへの割り当て方法の一例(日本語モード)である。 本願発明に係る文字入力装置の拗音入力方法の一例である。 本願発明に係る文字入力装置の拗音入力方法のもうひとつの一例である。 本願発明に係る文字入力装置の拗音文字のキーへの割り当て方法の一例(1)である。 本願発明に係る文字入力装置の拗音文字のキーへの割り当て方法の一例(2)である。 本願発明に係る文字入力装置の撥音入力方法の一例である。 本願発明に係る文字入力装置の促音入力方法の一例である。 本願発明に係る文字入力装置の長音入力方法の一例である。 本願発明に係る文字入力装置の連続文字入力方法の一例(日本語モード)である。 本願発明に係る顔文字入力の入力方法の一例である。 本願発明に係る文字入力装置の文字編集方法(一文字削除)の一例(英語モード)である。 本願発明に係る文字入力装置のキー選択モードによる日本語入力方法の一例である(1)。 本願発明に係る文字入力装置のキー選択モードによる日本語入力方法の一例である(2)。 本願発明に係る文字入力装置のキー選択モードによる日本語入力方法の別の一例である(1)。 本願発明に係る文字入力装置のキー選択モードによる日本語入力方法の別の一例である(2)。 本願発明に係る文字入力装置のキー選択モードによる日本語入力方法のまた別の一例(入力欄に既に文字列が入力された状態からの追加入力)である。 本願発明に係る文字入力装置のキー選択モードによる英語入力方法の一例である(1)。 本願発明に係る文字入力装置のキー選択モードによる英語入力方法の一例である(2)。 本願発明に係る文字入力プログラムの通常入力モードにおける処理概要の一例を表わしたフローチャート(1/3)である。 本願発明に係る文字入力プログラムの通常入力モードにおける処理概要の一例を表わしたフローチャート(2/3)である。 本願発明に係る文字入力プログラムの通常入力モードにおける処理概要の一例を表わしたフローチャート(3/3)である。 本願発明に係る文字入力プログラムのキー選択モードにおける処理概要の一例を表わしたフローチャート(1/3)である。 本願発明に係る文字入力プログラムのキー選択モードにおける処理概要の一例を表わしたフローチャート(2/3)である。 本願発明に係る文字入力プログラムのキー選択モードにおける処理概要の一例を表わしたフローチャート(3/3)である。 本願発明に係る文字入力装置が備える入力キーの形状と配置の別の例である。
(全体構成図)
図1に本願発明に係る文字入力装置を備えた情報機器の一例の全体図を示す。情報機器とは、たとえば、スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、および、スマートウォッチ等のウェアラブル端末等の携帯性の高い機器が典型であるが、これらに限定されない。情報機器はプロセッサやメモリ等のハードウェアを備え、所定のソフトウェア・プログラムを実行するコンピューターである。当該ハードウェアは周知技術であるため、図示していない。
タッチ入力手段(101)は、ユーザーの指、または、ユーザーが保持するスタイラスペン等によるタッチ操作にしたがって、ソフトウェア・プログラムに対する入力を行なう構成要素である。本願発明に係る入力手段で使用される典型的なタッチ操作には、タップ(指やスタイラスペンで目的とする画面上の領域を1回叩く操作)、ロングタップ(指やスタイラスペンで目的とする領域を一定時間以上置いたままにする操作(長押しとも呼ばれる))、スライド(指やスタイラスペンを目的とする領域にいったん置いた後で画面から離すことなく、別の領域に滑らせた後に画面から離す動作)、スワイプ(指やスタイラスペンで画面に触れてからで特定の方向に移動させる動作(スライドとは異なりどの領域で画面から離すかは無関係))等がある。
表示手段(102)は典型的には液晶ディスプレイであるが、ソフトウェア・プログラムによって任意の図形・文字を表示できる構成要素であれば任意の技術を使用してよい。
入力サブシステム(103)は、タッチ入力手段(101)からの入力を受け取り、アプリケーション・プログラム(106)に渡す機能を実行するために、ハードウェア上で実行されるソフトウェア・プログラムであり、以下の実施例で記載された画面表示と入力処理を行なうことで、本願発明の目的である効率的な文字入力を実現する。
入力バッファー(104)は、入力された未確定の文字列を一時的に保存するための入力サブシステム(103)が管理する領域(通常は、メモリ上の文字列変数領域)である。
入力単語候補辞書(105)は、入力サブシステム(103)が入力単語候補を表示するために使用するデータベースである。既に入力された内容をキーとして、ユーザーが最終的に入力する可能性が高いと判断される単語(あるいは単語の列)の候補を検索するために使用される。
アプリケーション・プログラム(106)は入力サブシステム(103)から入力バッファー(104)経由でユーザーが入力した文字列を受け取り、所定の機能(たとえば、メール文書の作成や文書の編集)を実行するソフトウェア・プログラムである。
なお、以降の実施例ではタッチ入力手段(101)と表示手段(102)とが物理的にひとつの構成要素として一体化している形態(いわゆるタッチディスプレイ)を想定しているが、タッチ入力手段(101)(たとえば、トラックパッド)と表示手段(102)とが別の構成要素になっていてもよい。
また、タッチ入力手段(101)への入力操作は指やスタイラスペンによるタッチに限らず、視線での操作、脳波での操作等、人間の意思により表示装置上の座標、および、タッチ操作を伝達できる方法であれば任意の方法を使用してよい。以降で、タッチ操作と記載した場合には、指やスタイラスペンを含む上記のタッチ操作を含むものとする。また、「指を画面から離す」と記載した場合にも、スタイラスペンを画面から離す操作、および、上記の入力手段によるタッチ操作を終了させるための特定の操作を含むものとする。
以下に図を参照しながら、本願発明に係る文字入力装置を備えた情報機器の画面表示の遷移とユーザーの入力に応じた動作について説明する。各キー(ボタン)への文字の割り当ては、発明者の実験により入力効率が高いとの心証を得られたものであるが、ここで示した以外の割り当てを使用してもよい。また、ユーザーが自分の好みに応じて、独自のボタンへの文字や機能の割り当てを設定できるようにしてもよい。
(通常入力モード(英語))
本願発明における文字入力装置は通常入力モードとキー選択モードという二つのモードが提供されることが望ましい。以降では、まず、通常入力モードにおける英文字の入力方式の例を示す。
図2は、通常入力モードで英語を入力する際の画面の初期状態である。情報機器(201)の画面はアプリケーション表示領域(202)と入力領域(203)に分割される。アプリケーション表示領域(202)は、アプリケーション・プログラム(106)の出力が表示される領域である。入力領域(203)は、入力サブシステム(103)の制御の元にキーの表示を行なうと共に、ユーザーのタッチ入力を受け取る領域であり、図1のタッチ入力手段(101)と表示手段(102)の機能を併せ持つ。以降では、入力領域(203)の表示とユーザーのタッチ入力に応じた動作について説明を行なう。
入力領域(203)には、7つの六角形のキーが表示されている。六角形は合同な図形による平面充填が可能な正多角形の中で最も角が多い(円に近い)ため、画面の限られたスペースを有効利用しつつ、ユーザーにとって操作しやすいキーを実現する上で合理的な形状である。
入力領域(203)内のキー領域等の画面構成要素のサイズと位置は、ユーザーの利き手、手指の大きさ、視力等に応じて、ユーザー自身で調整することができるようになっていることが望ましい。
中央の六角形が表示されたキー(確定キーと呼ぶ)をタップすると、入力語が確定し、入力サブシステム(103)が入力バッファー(104)の内容をアプリケーション・プログラム(106)へ送る。確定キーの周囲には“a”、“e”、“i”、“o”、“t”、“u”が表示された六つのキー(入力キーと呼ぶ)がすきまなく表示されている。このような割り当てを使用した合理的理由については後述する。
入力領域(203)のキー以外の部分は背景エリアと呼ばれ、後述の特殊な操作を行なうために使用される。
(スライド操作による単一文字入力(英語モード))
図3のa)に示した初期状態(図2に示した状態と同じ)から、いずれかの入力キーをタップすると当該キーに表示された文字が入力される(その文字が入力バッファー(104)内の文字列の末尾にコピーされる)。入力された文字は、ユーザーの操作によって確定されるまでは入力バッファー(104)内で一時的に保持されており、アプリケーション・プログラム(106)へは送られない。
図3のa)の初期状態で表示されていない文字は、指やスタイラスのスライド操作により入力できる(初期状態で表示されている文字はタップ操作でもスライド操作でも入力可能である)。たとえば、図3のb)に示すように、"o"のキーにタッチすると周囲に六つの別の文字のキー(この例では網掛けで表示されている"m"、"n"、"p"、"!"、"?"、".")が、今まで表示されていたキーが上書きされる形で表示される。なお、説明の明確化のために新たに表示されたキーに網掛けを付しているが、実際の入力装置では新たに表示されるキーの色を変えて表示しても、色を変えずに表示してもよい。図3のc)のように、新たに表示された六つのキーのうちのひとつ(この例では"m”)に指をスライドさせて離すと、そのキーに割り当てられた文字が入力される。なお、図3のd)に示したように、指がキー"o"とキー"m"の間の境界線を越えたタイミングでキー"m"の周囲にさらに別の六つのキーが表示されるが、これは、後述の連続文字入力で使用される。
図4にこのようなスライド操作で入力可能な英文字配列の一例を示す。図4のa)で網掛けで示したキーは、"a"のキーに指が置かれた状態で"a"のキーの周囲に展開表示されるキーである。同様に、図4のb)は、"e"のキーの周囲に展開表示されるキー、図4のc)は、"i"のキーの周囲に展開表示されるキー、図4のd)は、"o"のキーの周囲に展開表示されるキー、図4のe)は、"t"のキーの周囲に展開表示されるキー([sp]はスペースを表わす)、図4のf)は、"u"のキーの周囲に展開表示されるキー、そして、図4のg)は確定キーの周囲に展開表示されるキー(初期状態と同じ)を表わす。このように英字26文字とよく使われる記号を一回のスライド操作、あるいは、タップ操作で入力可能である。同様な配列は、数字、記号、および、顔文字等にも適用可能である。
図4に示した文字とキーの割り当て方式には以下の点で合理性がある。第一に、初期状態の各入力キーに(図4のg)のケースを除いて)英文字がアルファベットの先頭から4文字ずつ(他の2文字は記号)割り当てられているため配置の記憶が容易である。第二に、様々な調査により明らかになっている英文における出現頻度が高い上位5位までの文字("e"、"t"、"a"、"o"、"i")をタップ操作のみで(スライド操作を伴わずに)入力可能である。第三に、アルファベットの“x”と“z”以外の24文字を入力する際の指の移動範囲を、図5の網掛け範囲内(501)に納めることができ、最小限の指の動作で英文字を入力できる。
このように、図4に示した配列には明らかな利点があるが、図4以外の任意の配列を使用してよい。また、ユーザーが独自の配列を設定できるようにしてもよい。
(スライド操作による連続文字入力(英語))
次に本願発明に係る入力装置に係る連続英文字入力方法の一例について説明する。ユーザーは、前述のように文字を一文字ずつタップまたはスライド操作により入力することもできるし、以降に説明するようにスライド操作の繰り返しにより複数文字を連続して入力することもできる。ユーザーは、まず前述の一文字ずつの入力方法に習熟した後に、以降で説明する連続文字入力方式に移行することができ、自身の習熟度に応じた入力方式を選択することができる。
スライド操作の終点である六角形キーのひとつにタッチが行なわれている状態(指が入力画面から離されていない状態)では、その六角形キーの周囲に、入力頻度や直近の入力内容等に基づいて次に入力される可能性が高いと判断された文字と組み合わせた文字列の候補(これを、「連続入力文字候補」と呼ぶ)が表示される。この入力方式による画面遷移の例を図6に示す(初期状態に相当する画面は図示していない)。
たとえば、図6のa)に示したように、"u"キーに触れると周囲に六つの六角形キーが表示される(ここまでは前述のとおりである)。図6のb)に示したように、"y"キーに向けてスライド操作を行なうと、"u"キーと"y"キーの間の境界線を指が越えたタイミングで、図6のc)に示したように"y"キーの周囲に"y"の次に一文字を付加した六つの連続入力文字候補の六角形キーが表示される(なお、この状態で指を入力画面から離すと文字"y"が入力されるのは前述のとおりである)。さらに、図6のd)に示したように、"yo"に対応した六角形キーに指をスライドすると、図6のe)のように"yo"に対応した六角形キーの周囲に、さらに"yo"で始まる六つの連続入力文字候補の六角形キーが表示される。この処理は、プログラムの実装上および画面表示上の制限に基づく回数に至るまで繰り返すことができる。なお、ユーザーの入力したい文字が連続入力文字候補として表示されなくなった時には、ユーザーはそこで画面から指を離し、そこまでの入力文字列を入力バッファー(104)に置いた状態で、単一文字入力あるいは連続文字入力の操作を継続することができる。
この連続入力文字候補の配置は入力頻度に基づいて動的に変化させるようにしてもよいが、固定であってもよい。固定にしておくことで、ユーザーは頻繁に入力される文字列の入力方法をいわば「指で覚える」ことができ、入力効率を向上させることができる。また、入力頻度による学習をある程度の期間続けて、ユーザーが頻繁に入力する文字列が連続入力文字候補として表示されるようにした後、ユーザーが配置に慣れ親しんだ後に、学習機能を解除して各キーへの連続入力文字候補割り当てを固定化できるようにしてもよい。
なお、子音文字につながる連続入力文字候補の配列においては、初期表示キー(("e"、"t"、"a"、"o"、"i"))と同じ配列を使用することで、ユーザーが覚えやすくすることが望ましい(ただし、英語の文字の連続パターンとしてほとんどない文字順(たとえば、"yt")については別の候補を表示することが望ましい。)母音文字につながる連続入力文字候補の配列においては、母音文字に引き続いて出現する文字は、子音文字に続く文字よりバリエーションが多く、かつ、母音文字ごとに後続文字のパターンが異なるため、子音文字の場合のように、周囲に表示する入力キーに付加する文字を固定配置とすることが困難である。そのため、後続文字を出現頻度に基づき選択するが、機械的に上位の文字を選択して配置するだけではユーザーがキー配置を覚えにくいため、"a"、"b"、"c"、"d"のいずれかの文字は左上、"e"、"f"、"g"、"h"のいずれかは右上というように、初期表示キーと同一の方向に配置し、複数の文字の位置が重複する場合には、出現頻度を勘案して、配置位置をずらすか、あるいは位置が重複しない別の文字と交換するかの調整を行なうという手法により、ユーザーにとって記憶がしやすい配置を行なうことが望ましい。
上述のように、本願発明に係る入力装置、スライド操作を繰り返していくことで、頻繁に入力される文字列を効率的に入力していくことができる。六角形のキーは画面上に動的に表示されるため画面スペースの使用効率が高い。また、画面上の指やスタイラスの移動距離が短いため入力エラーが少なくなる。さらに、入力頻度が高い単語(たとえば、"you")を、指を画面から離すことなく一連の操作で入力できるため入力効率が高い。
(入力単語候補選択による入力(英語))
本願発明に係る入力装置では入力単語の候補を表示し、選択させることより、さらなる入力効率の向上を実現することができる。以降で説明する入力単語候補選択による入力方法は、前述の六角形キーに表示される連続入力文字候補による入力方法とは独立した別の方法であり、両者を組み合わせて使用することができる。なお、ここで、入力単語とは英語の単語に限定されず、単語の列やまとまった意味をなす一連の文字列(たとえば、現在の日付、メールアドレス等)を含むものとする。
なお、スマートウォッチなどの画面の領域がきわめて小さな情報機器では入力単語候補表示機能を使用しないように設定できることが望ましい。
入力中に画面に指やスタイラスが触れていない状態では、入力された文字列(まだ確定されておらず入力バッファー(104)に保持されている文字列)が、画面上の入力欄(図7のa)および図7のb)で網掛けで示された長方形の領域)内に表示される。入力欄はユーザーに対する明確化のために色を変えることが望ましい。また、図7では入力欄を左上に示しているが、ユーザーの利き手等に応じて、設定により左右上下いずれの位置にも設定可能であることが望ましい。入力欄以外の五つの長方形領域(入力単語候補領域と呼ぶ)にはユーザーが今回入力する可能性が高いと判断された単語または単語の列が表示されている。
図7のa)の例では、ユーザーが文字"t”を入力しているため、入力バッファー(104)の内容である"t"が入力欄に表示されることに加えて、入力単語候補辞書(105)の内容に基づいて、」その後に入力される可能性が高いと、入力サブシステム(103)が判断した単語である"this", "they", "the", "to", "that"が入力単語候補として五つの入力単語候補領域のそれぞれに表示されている。図7のb)の例では、ユーザーが文字列"to"を入力しているため、入力バッファー(104)の内容である"to"が入力欄に表示されることに加えて、その後に入力される可能性が高いと判断された文字列である"together", "took", "today", "too", "told"が入力単語候補として五つの入力単語候補領域のそれぞれに表示されている。すなわち、入力単語候補領域の内容は入力バッファー(104)の内容に応じて動的に更新される。
入力画面の背景エリアあるいは入力単語候補領域を左右にスワイプするなどの所定の操作により、最初に示される五つの候補語以外の候補語が表示されるようにすることが望ましい。また、同様に背景エリアをロングタップする等の所定の操作により、ユーザーが事前に登録した語を入力バッファー(104)の内容に応じて選択したものの表示に切り替えられるようにすることが望ましい。
入力サブシステム(103)は、ユーザーが入力したひとつ以上の文字をキーにして、入力単語候補辞書(105)を検索して読み取り、ユーザーが入力する可能性が高い単語(あるいは、単語列)を読み取り、図7の形式で表示することができる。入力単語候補辞書(105)の内容は、ユーザーの今までの入力から学習して更新されるようにしてもよいし、固定であってもよい。固定にしておくことで、特定語の入力方法が一意に定まるため、キー入力手順の記憶が容易になる(いわば、「指が覚える」)という利点が生じる。前述の、連続文字入力における連続入力文字候補の場合と同様に、選択頻度による学習をある程度の期間続けて、ユーザーが頻繁に選択する単語が入力単語候補として優先的に表示されるようにした後、学習機能を解除して各入力単語候補領域への入力単語候補割り当てを固定化できるようにしてもよい。
特定の入力目的(たとえば、ビジネスメール、または、プライベート用メール)において、効率的な入力単語候補辞書(105)を事前に用意し、目的に応じて切り替えて使用できるようにしてもよい。入力単語候補辞書(105)作成プログラムに既存の文書(たとえば、医療関係文献)を読み込ませて、統計的に分析した結果に基づき入力単語候補辞書(105)を構築できるようにしてもよい。
入力単語候補が表示されている状態で、ユーザーが入力したい入力単語候補領域をタップすることで、その単語(または単語列)が入力バッファー(104)に転記されると共に確定され、アプリケーション・プログラム(106)に渡される。なお、この際に英単語はスペース(空白文字)で区切られていることが通常であることから、既に入力済の語からスペース挿入の要否を判定し、必要な場合にはスペースを補完してアプリケーション・プログラム(106)に渡し、ユーザーの入力操作を省略できるようにすることが望ましい。
入力単語候補領域へのタップ操作による確定に加えて、図8に示すようにロングタップ操作による入力(確定前の入力バッファー(104)内での一時的保持)を行なうようにしてもよい。図8のa)では、文字"a"が入力されており、"a"の次にユーザーが入力する可能性が高いと判断される入力単語候補が表示されている。図8のb)は、図8のa)でユーザーが入力単語候補"and"に対応する入力単語候補領域をロングタップした後の状態であり、文字列"and”が入力され、それに応じて入力単語候補も置き換えられている。図8のc)に示すように、この状態からユーザーが"Anderson"の入力単語候補領域をロングタップすると"Anderson"が入力され、画面は図8のd)に示す状態になる。
一般に、このような予測変換を伴う入力方式においては候補語の表示場所が重要である。文字入力を行なっている領域から離れた位置に候補語を表示すると、指やスタイラスの移動距離が大きくなり、入力効率の低下や入力ミスの要因となる。
本願発明に係る入力装置では、入力単語候補がユーザーが現に操作を行なっている入力キーの近辺に表示されるので、入力効率が高く、入力ミスも少なくできる。加えて、画面スペースの使用効率が高いため、画面上の他の要素を圧迫することがなく、また、スマートウォッチ等の画面スペース上の制約が本質的に厳しい機器への応用も容易である。また、ユーザーが最後に操作した六角形キーの近くに、最も入力の可能性が高いと判断される(たとえば、最近に入力されたという要素、あるいは、英語における出現頻度が高いという要素、あるいはその両方を加味して)入力単語候補の位置を決定することが可能であり、さらに指の移動距離を短くできる。
(通常入力モード(日本語))
以降に通常入力モードにおけるかな文字列入力方式の例を説明する。六角形キーへのタップまたはスライド操作によりできるだけ指の移動を少なくして効率的な入力を行なうという、本願発明の基本的思想は日本語入力の場合も英語入力の場合も共通である。したがって、本願発明の思想は任意の表音文字言語に適用可能である。
しかしながら、日本語かな文字の数は英語アルファベットの数と比べて多いため、六角形キーを基本とした入力を行なうために特別な工夫が必要となる。本願発明に係る入力装置では、初期状態の7つの入力キーに対して複数のかな行を割り当てることでこの課題を解決する。
図9のa)は日本語入力における初期状態である。図9のb)に示されたように、「な」のキーをタップすると「な」に割り当てられたキーに割り当てられた文字が「ま」に切り替わる。タップは文字の入力にも使用されるため、所定の待ち時間内に次のアクションが行なわれた場合のみに文字割り当ての切り替えが有効になることが望ましい。たとえば、図9のc)の状態でユーザーが所定の待ち時間内に何も操作を行なわないと、「な」の入力操作が行なわれたと解釈され、文字「な」が入力される。一方、所定の時間内にユーザーが他の操作を行なうと「ま」への切り替えが有効になる。たとえば、「ま」のキーにタップ操作を行ない、その後の所定時間内に他の操作を行なわないと文字「ま」が入力される。文字割り当て切り替えを有効にするまでの所定の待ち時間はユーザーの好みと習熟度に応じて設定できるようになっていることが望ましい。また、ダブルタップなどの特別なタッチ操作によって、文字割り当ての変更を行なうようにしてもよい。
図10にこのタップ操作によるキー割り当ての変更の例を示す。この割り当て変更方式は、濁点、半濁点のあるなしを切り替えるパターンが多いのでユーザーにとって記憶しやすい。
これ以外のかな文字、および、すべてのタップ入力可能なかな文字は、英語モードの場合と同様に、指が置かれた六角形キーの周囲に動的に表示される六つの六角形キーへのスライド操作を行なうことで入力できることが望ましい。タップ入力でも入力可能なかな文字 もスライド操作で入力できることは、操作体系の統一性を向上して、ユーザーの習熟を容易にすると共に、後述の連続文字入力との相性も良い。図11に初期状態のキーからの六角形キーの展開の例を示す(網掛けで表示されたキーが動的に表示されるキーである)。たとえば、図11のa)は、「あ」のキーに指を置いた時に周囲に「う」、「え」、「お」、「あ」、「い」、「ー」のキーが動的に表示されることを示す(他の例についても同様である)。
ここで、濁音・半濁音を含むかな行も独立したキーに割り当てられることが望ましい。従来の入力方式では濁音・半濁音の入力は清音に続けて濁点・半濁点を入力することが通常であるが、このような従来方式は、ユーザーに余分な入力操作を強いるだけでなく、清音と濁音・半濁音の入力に一貫性を欠き、入力の効率性を悪化させ、前述の連続文字入力との相性も良くない。
図12に、図9と図10に例を示したタップ操作によるキー割り当ての変更が有効になった後に、そのキー上に指を置いた際に周囲に動的に表示されるキー配置の例を示す。このような配置により、初期状態からタップ操作とスライド操作だけで日本語のかな文字すべてを入力可能である。
(拗音・撥音・促音・長音入力)
日本語における文字入力の考慮点として拗音・撥音・促音・長音がある。本願発明に係る文字入力装置は、以下に説明するように、拗音・撥音・促音・長音を効率的に入力できるキー操作方法を提供することが望ましい。
(拗音入力)
たとえば、「き」を入力した後に「ゃ」を入力して「きゃ」を入力するように、拗音入力を一文字ずつ行なうことも可能であるが、スライド操作により一連の動きとして入力することも可能である。
図13のa)に示すように、入力したい拗音の1文字目の行名が表示された入力キー(たとえば、「ちゅ」の場合は「た」キー)にタッチすると、その周囲に六つの入力キーが表示される。図13のb)に示すように、画面にタッチしたまま、左上の固定位置に表示された入力キーまでスライドすると、その周囲にさらに最大六つの入力キーが表示される。
「ゃ」、「ゅ」、「ょ」で終わる拗音の配置は(たとえば、それぞれ左下、右中、右下といったように)固定されていることが望ましく、前項以外の位置には、必要に応じて「ぁ」、「ぃ」、「ぅ」、「ぇ」、「ぉ」、「ゎ」で終わる文字列が配置されることが望ましい。引き続き、前項で表示された拗音の入力キーまでスライドして画面から指を離すと、当該文字列が入力される。
「ぎゃ」、「ぴゅ」等の濁音・半濁音、あるいは「みゃ」等初期表示されていない行の拗音を入力する場合は、事前にタップによる入力キーの切り替え操作が必要になるが、その場合の操作例を図14に示す。図14のa)で示したように、「な」のキーにタップ操作を行なうと「な」のキーが「ま」のキーに切り替わる。一定時間内に、図14のb)から図14のc)で示したようにスライド操作を行ない、その後に図14のd)、図14のe)、図14のf)に示したようなスライド操作を行なうことで「みゃ」が入力できる。一定時間内にスライド操作を行なわないと「な」のキーへのタップ操作により、文字「な」が入力されてしまうのは前述のとおりである。
図15−1および図15−2に上述の望ましい配列法を加味した拗音のキー配置の一例を示す。
(撥音入力)
「あん」、「きん」、「すん」等の撥音を含む文字は、「あ」の後に「ん」のように1文字ずつ入力することも可能であるが、一連のスライド操作により入力できることが望ましい。
図16のa)に示すように、入力したい撥音の1文字目の行名が表示された入力キー(たとえば、「らん」の場合は「ら」キー)にタッチすると、その周囲に六つの入力キーが表示される。「がん」、「ぴん」等の濁音・半濁音、あるいは「まん」等初期表示されていない行の撥音を入力する場合、事前にタップによる入力キーの切り替え操作が必要なのは前述の拗音入力の場合と同様である。図16のb)から図16のc)に示すように、画面にタッチしたまま、撥音の1文字目の入力キーまでスライドすると、その周囲にさらに六つの入力キーが表示される。図では、撥音は左上の入力キーに配置されているが、ユーザーの設定により位置を変更できることが望ましい。図16のd)から図16のe)に示すように、引き続き、左上の固定位置に表示された撥音キーまでスワイプしてタッチ終了すると、当該文字列が入力される。
(促音入力)
「あっ」、「きっ」等の促音を含む文字列は、「あ」の後に「っ」のように1文字ずつ入力することも可能であるが、一連のスライドにより入力できることが望ましい。
図17のa)に示すように、入力したい促音の1文字目の行名が表示された入力キー(たとえば、「はっ」の場合は「は」キー)にタッチすると、その周囲に六つの入力キーが表示される。「がっ」、「ぴっ」等の濁音・半濁音、あるいは「まっ」等の初期表示されていない行の促音を入力する場合、事前にタップによる入力キーの切り替え操作が必要なのは、拗音・撥音入力の場合と同様である。図17のb)から図17のc)に示すように、画面にタッチしたまま、促音の1文字目の入力キーまでスライドすると、その周囲にさらに六つの入力キーが表示される。図17のd)から図17のe)に示すように、引き続き、左上に表示された撥音の入力キーまでスライドすると、その周囲にさらに最大六つの入力キーが表示される。促音は右下の入力キーに固定配置されているが、ユーザーの設定により変更可能であってもよい。引き続き、右下に表示された促音の入力キーまでスライドしてタッチ終了すると、図17のh)に示すように、当該文字列が入力される。
(長音の入力)
「あー」、「きー」等の長音を含む文字列は、「あ」の後に「ー」のように1文字ずつ入力することも可能であるが、一連のスライド操作により入力可能であることが望ましい。
図18のa)に示すように、入力したい長音の1文字目の行名が表示された入力キー(たとえば、「ひー」の場合は「は」キー)にタッチすると、その周囲に六つの入力キーが表示される。「がー」、「ぴー」等の濁音・半濁音、あるいは「まー」等初期表示されていない行の長音を入力する場合、事前にタップによる入力キーの切り替え操作が必要であるのは拗音・撥音・促音の場合と同様である。
図18のb)から図18のc)に示すように、画面にタッチしたまま、長音の1文字目の入力キーまでスライドすると、その周囲にさらに六つの入力キーが表示される。図18のd)から図18のe)に示すように、引き続き、左上に表示された撥音の入力キーまでスライドすると、その周囲にさらに最大六つの入力キーが表示される。長音は左上の入力キーに固定配置されているが、ユーザーが表示位置を設定により変更できるようにしてもよい。図18のg)に示すように、引き続き、左上に表示された長音の入力キーまでスライドしてタッチ終了すると、当該文字列が入力される。
上述のように、本願発明に係る情報入力装置を使用することで日本語かな特有の拗音・撥音・促音・長音を含む文字列効率的に入力可能である。これは、単に一文字ずつ入力させる方式と比較した本願発明の優位性である。
(日本語モードにおける連続文字入力)
段落0062から段落0068で説明したタップ操作によるかな文字入力に加えて、英文字の連続入力と同様に、スライド操作の連続により、連続してかな文字を入力することができることが望ましい。また、日本語入力ではかな漢字変換が不可欠であるが、英文モードにおける入力単語候補選択による入力と同一の方式でかな漢字変換の操作を行なうことができることが望ましい。
図19に上記の要素をまとめて、本願発明に係る入力装置で日本語入力を行なう場合の例を示す。図19のa)の初期状態から、「あ」のキーに指を触れると、図19のb)に示すように「あ」のキーの周囲に「あ」を含む六つの六角形キーが表示される(初期表示されている「あ」もスライド操作により入力できることで、文字ごとの操作方法の違いを最小化している)。図19のc)に示すように指を「お」のキーにスライドさせると、指が「あ」のキーと「お」のキーの境界線を越えたタイミングで、図19のd)に示すように「お」のキーの周囲に「お」から始まり、入力頻度が高いと判断された、かな文字列が表示される。ここで、たとえば、図19のe)に示すように「おう」のキーに指をスライドさせ、そこで離すと、文字列「おう」が入力され、入力バッファー(104)に蓄積されると共に、図19のe)に示したように、入力欄(網掛けを付した長方形領域)に表示されると共に、五つの入力単語候補が表示される。ここで、入力欄をタップすると入力欄の内容が確定し、入力サブシステム(103)が入力バッファー(104)の内容(この場合は、文字「おう」)をアプリケーション・プログラム(106)に送ると共に、入力画面が初期状態に戻る。背景エリアあるいは入力単語候補領域を左右にスワイプすることで、最初に表示される五つ以外の入力単語候補を表示できることが望ましいのも英語モードの場合と同様である。
上述のように、英語モードでも日本語モードでも、本願発明に係る入力装置の基本的操作体系および入力サブシステムの処理プロセスはきわめて類似しており、ユーザーは違和感なく両モードを切り替えて使用することができる。
(スライドによる顔文字入力)
本願発明に係る入力装置は、今日の情報機器において必要となることが多い顔文字(表情のように見える文字や記号の連続)の入力にも適用可能である。
背景エリアをタップするなどの所定のタッチ操作により、英文字あるいはかな文字入力のキーセットと数字・記号のキーセットとの間の切り替えを行なえることが望ましい。以下は、顔文字入力の例を示す。
図20のa)は、英語のキーセットの初期画面であり、ここで背景エリアにタッチすると図20のb)に示したように数字・記号のキーセットに切り替わる。ここで、図20のc)に示したように、確定キーにタッチすることで顔文字キーが表示されるようにしてよい。たとえば、図20のd)から図20のe)に示したように、”:(”キーに向けてスライドを行なうと、”:(”キーの周囲に”:(”に類似した(この場合は、ネガティブな心理を表現する)顔文字キーが(この例では五つ)表示される。さらに、図20のf)に示したように、”>:(”にスライド操作を行なうと、図20のg)に示したように、その周囲に”>:(”に類似した顔文字キーが(この例ではひとつ)表示される。この状態で画面から指を離すと、図20のg)に示したように、顔文字”>:(”が入力される。このように顔文字を類似関係に基づいてグループ化することで、求める顔文字を効率的に入力可能である。
(キー選択モード)
本願発明に係る入力装置では、文字削除や改行等の特定の編集機能を割り当てられた専用のキーを設けずに、入力キーを通常の入力時とは異なるモード(ここでは、「キー選択モード」と呼ぶ、これに対して今まで説明してきた文字入力のためのモードを「通常入力モード」と呼ぶ)で操作することで、入力文字の編集を行なうことができる。
キー選択モードではキー選択時には文字の入力が行なわれず、キー選択モード終了時に、選択した単一あるいは複数のキー(選択キー列と呼ぶ)に対して事前定義された機能が実行される。キー選択モードでは、編集機能(文字削除、大文字小文字変換等)、連携機能(検索結果のブラウザ表示等)、事前定義入力(ユーザーが登録した語・文の入力)、および、後述の入力候補単語を介した文字列の入力等を実行可能である。
キー選択モードは背景エリアに触れてから特定の六角形キーまでスライドすることで起動できるようにしてよい。六角形キーから背景エリアに向けてスライド操作を行なう、あるいは、背景エリアをタップすることでキー選択モードを終了できるようにしてよい。キー選択モードになっている時には六角形キーの色を変えるなどの方法により、ユーザーに現在のモードを明確に示すことが望ましい。
(キー選択モードによる編集処理)
図21に文字の削除操作の例を示す。図21のa)は英文字列"to"が既に入力されている状態である。ここでは、"e"のキーに一文字削除(バックスペース)の機能が割り当てられているものとする。図21のb)で示すように背景エリアから"e"のキーにスライド操作を行なうとキー選択モードに遷移する(この時に、六角形キーの色を変えて、ユーザーにキー選択モードに遷移したことが明確に示されることが望ましい)。その後、図21のc)で示すように、画面に指を触れたまま再度"e"のキーから背景エリアへのスライド操作を行なうとキー選択モードが終了すると共に、"e"のキーに割り当てられていた編集機能(この例では一文字削除)が呼び出され、図21のd)で示すように入力欄(および入力バッファー(104))の内容が"t"となる(これに伴い入力単語候補領域の内容も自動的に更新されるのは前述のとおりである)。
(キー選択モードによる日本語入力)
キー選択モードは、上述の編集機能だけではなく、日本語文字列の入力にも使用できることが望ましい。キー選択モードを文字入力に適用することで、初期表示された7つのキーのみを使用した文字入力が可能になり、指やスタイラスの移動距離を最小化して入力効率を向上できると共に、画面スペースの使用効率も最大化できる。
図22−1のa)に示すように、背景エリアでタッチ開始し、図22−1のb)から図22−1のc)に示すように、いずれかの入力キー(この例では「か」)までスライド操作を行なうと、キー選択モードに遷移する。この場合、図22−1のc)に示すように、入力キーの色を変えて、ユーザーにモードの変更を示すことが望ましい。当該キーに割り当てられた文字(この場合は「か」)がひとつ目の文字が選択キー列に登録される(なお、キー選択モードでは通常入力モードの場合と異なり、キーにタッチした時に周囲にキーが新たに表示されることはない)。上記以降、いったんタッチ操作を終了して改めて入力キー上でタッチ開始するか、そのままスライドして隣接する入力キーの中に入る都度、当該キーに表示されている文字が選択キー列に追加される。
図22−1のd)に示すように、画面から指を離すと、その時点での選択キー列に相当する最大六つのかな文字列が入力単語候補領域に表示される(なお、画面から指を離しただけではキー連続入力モードは終了しない)。選択キー列に格納された各文字は、当該文字が表示されている入力キー(あるいはそのキーからタップ操作で切り替え可能なキー)で単一文字入力が可能なすべての文字(図10、図11、および図12参照)に該当する。この例で言えば、図11のb)に示された、「か」のキーから単一文字入力可能な文字、すなわち、「か」、「き」、「く」、「け」、「こ」、「が」、あるいは、図10に示された「か」からタップ操作で切り替え可能な「が」から単一文字入力可能な文字である「が」、「ぎ」、「ぐ」、「げ」、「ご」(図12のb)を参照)から始まる入力単語候補が表示される。この候補は入力単語候補辞書(105)を検索することによって選択され、頻度、最後に使用されたものを優先表示等の条件に基づいていることが望ましい。通常入力モードの場合と同様に、背景エリアまたは入力単語候補領域を左右にスワイプすることで、最初に表示される六つ以外の入力単語候補を表示できることが望ましい。
図22−1のe)に示すように、別のキーにタッチすると、当該文字(この例では「な」)が二つ目の文字として選択キー列に登録される。図22−1のf)に示すように、指を画面から離すと選択キー列に基づく入力単語候補が表示される。この例では、選択キー列の最初の文字が「か」であり、二番目の文字が「な」であることから、最初の文字が「か」、「き」、「く」、「け」、「こ」、「が」、「ぎ」、「ぐ」、「げ」、「ご」のいずれか(すなわち、キー「か」、あるいは、「か」からタップ操作で切り替えた「が」から直接単一文字入力が可能な文字(図11および図12参照))であり、二番目の文字が「な」、「に」、「ぬ」、「ね」、「の」、「ま」、「み」、「む」、「め」、「も」(すなわち、キー「な」、あるいは、「な」からタップ操作で切り替えた「ま」から直接単一文字入力が可能な文字(図11および図12参照))である入力単語候補が表示される。
図22−1のg)および図22−1のh)における動作も同様である。図22−1のi)に示したように入力単語候補のひとつをタップすると、図22−1のj)に示したように、当該文字列(この例では「このみ」)が、入力バッファー(104)にコピーされると共に入力欄に表示される。同時にキー連続入力モードが終了し、通常入力モードに遷移する。結果的には、前述の単一文字入力あるいは連続文字入力による文字入力と同じ結果が得られる。
キー操作に習熟したユーザーにとっては、逐一新たなキーが展開表示される単一文字入力方式よりも、このキー選択モードによる入力の方が効率的な入力が可能である。加えて、入力を行なう文字列によっては、前述の例のように各入力キーへのタップ操作を行なわなくても、複数文字を連続で入力できることが望ましい。
(キー選択モード(日本語):連続選択)
図22−2のa)、図22−2のb)、図22−2のc)に示したように、前述のとおり、背景エリアにタッチして入力キーにスライドすることで、キー選択モードに遷移し、最初にタッチしたキー(この例では「か」)が選択キー列の先頭に置かれる。この後、画面から指を離さず、図22−2のd)に示したように他のキー(この例では「ら」および「は」)へのスライド操作を継続するとそれらのキーが選択キー列に追加される。その都度タップ操作を行なってもよいがスライド操作による入力が可能なことで、指を画面から離す必要がないため、より効率的な入力が可能になる。この入力操作の結果として、図22−2のe)に示したように、キー「か」、「ら」、「は」が入力された状態になる。図22−2のf)に示したように、入力単語候補領域のひとつにタッチすることで、図22−2のg)に示したように、その入力単語候補(この例では「けんは」)が入力され、キー連続入力モードが終了することは前述のとおりである。
(キー選択モード(日本語):中央キーの入力)
中央に位置する六角形キーは背景エリアからのスライド操作が行なえないため、背景エリアの外部境界に向けたスライド操作を行なうことで、キー連続入力モードへの遷移と中央に位置するキーの選択キー列への追加が行なえることが望ましい。図23−1のa)から図23−1のb)は背景エリアにタッチし、境界(この例では上の境界)に指をスライドしたことを示す。この操作に対応して、図23−1のc)に示されたように、キー連続入力モードへの遷移が行なわれると共に、中央に位置する六角形キー(この例では「ら」)が選択キー列に追加され、それに対応する入力単語候補が表示される。以降は、前述と同様であり、図23−1のd)に示したように、別のキー(この例では「か」)にタップすると、図23−2のe)に示したように入力単語候補が表示される。図23−2のf)に示したように入力単語候補領域のひとつ(この例では「よく」)にタップすると、図23−2のg)に示したように、キー連続入力モードが解除され、文字列「よく」を入力した状態になる。
(キー選択モード(日本語):既入力への追加)
キー連続入力モードによって最初から文字を入力するのではなく、既に文字が入力されている状態に続けてキー連続入力モードによる文字入力を行なえるようにすることが望ましい。図24のa)は、文字「ら」が既に入力されている状態を示す。図24のb)から図24のc)に示すように、背景エリア(あるいは入力単語候補領域)から入力キーにスライド操作を行なうことで、キー連続入力モードに遷移し、最初にタッチされたキー(この例では「た」)が選択キー列に追加される。図24のe)に示すように、さらに、別のキー(この例では「は」)にスライド操作を行なうことで、さらに選択キー列への追加を行なえるようにしてよい。図24のf)に示すように、この入力の操作の結果として、一文字目が「ら」であり、二文字目が「た」、「ち」、「つ」、「て」、「と」、「だ」、「ぢ」、「づ」、「で」、「ど」、「っ」のいずれか(すなわち、通常入力モードの初期状態でキー「た」の周囲に展開されるキーに割り当てられた文字)であり、三文字目が「は」、「ひ」、「ふ」、「へ」、「ほ」、「ば」、「び」、「ぶ」、「べ」、「ぼ」、「ぱ」、「ぴ」、「ぷ」、「ぺ」、「ぽ」のいずれか(すなわち、通常入力モードの初期状態でキー「は」の周囲に展開されるキーに割り当てられた文字)である入力単語候補が表示される。この場合に、先頭文字である「ら」はユーザーが既に入力した文字であることから、先頭文字が完全一致する入力単語候補のみを表示することが望ましい。
(キー選択モードによる英語入力)
キー選択モードによる文字入力は英語文字の入力にも適用可能である。図25−1のa)、図25−1のb)、図25−1のc)に示したように、背景エリアでタッチ開始し、入力キーに向けた指をスライドすると、キー選択モードに遷移し、タッチしたキー(この場合は"e")が選択キー列に追加されるのは前述の日本語入力の場合と同様である。図25−1のd)に示したように、画面から指を離すと、通常入力モードの初期状態でキー"e"から入力可能である文字(すなわち、"e"、"f"、"g"、"h"のいずれか(図4参照))が先頭である入力単語候補が表示される。図25−1のe)に示したように、次のキー(この例では"t")をタッチすると同様のロジックにより、図25−1のf)に示したように、先頭文字が"e"、"f"、"g"、"h"のいずれかであり、かつ、二番目の文字が"t"、"r"、"s"、"q"のいずれかである入力単語候補が表示される。図25−1のg)に示したように、さらに次のキー(この例では"t")をタッチすると同様のロジックにより、図25−1のh)に示したように、先頭文字が"e"、"f"、"g"、"h"のいずれかであり、かつ、二番目の文字が"t"、"r"、"s"、"q"のいずれかであり、かつ、三番目の文字が"t"、"r"、"s"、"q"のいずれかである入力単語候補が表示される。入力候補領域のタップによりその入力候補が確定されると共に、キー選択モードが終了する。
日本語入力の場合と同様に、英語入力においても連続選択式の入力が可能である。図25−2のa)、図25−2のb)、図25−2のc)に示したように、背景エリアでタッチ開始し、入力キーに向けた指をスライドすると、キー選択モードに遷移し、タッチしたキー(この場合は"e")が選択キー列に追加される。その後、図25−2のd)に示したように、画面から指を離すことなく、隣接する入力キーへのスライド操作を繰り返すと、当該キーに表示された文字が順次選択キー列に追加される。図25−2のe)に示したように、画面から指を離すとその時点の選択キー列の内容(この例では、"e"、"o"、「確定」、"u")に相当する入力単語列(1文字目が"e"、"f"、"g"、"h"のいずれかであり、2文字目が"o"、"m"、"n"、"p"のいずれかであり、3文字目が"a"、"e"、"i"、"o"、"u"、"t"のいずれかであり、4文字目が"u"、"w"、"x"、"y"、"z"のいずれかである(図4参照)もの)が表示される。図25−2のf)に示したように、入力単語候補領域のひとつ(この場合は"genuine")をタップすると、当該語が確定されてキー選択モードが終了する。図25−2のf)の状態でロングタップした場合には、キー選択モードが終了し、選択した語が入力欄にセットされ、通常入力モードの場合と同様に、入力欄の内容に基づいた入力単語候補が表示される。
(フローチャート)
上記の入力方法を実現するための入力サブシステム(103)の処理フローを表わすフローチャートの例を図26と図27に示す。図26−1から図26−3はプログラムの起動から通常入力モードに至るまでの処理フローを示す。図27−1から図27−3はキー選択モードにおける処理フローを示す。
(六角形以外のキーへの適用)
本願発明の基本思想は、六角形の入力キーと特に相性が良いが、たとえば、図28に示したような別の形状のキーを使用してもよい。
(本願発明による技術的に顕著な効果)
本願発明による技術的に顕著な効果を再度まとめる。本願発明に係る入力装置では六角形のキーを使用しているため、従来の四角形のキーを使用した入力装置と比較して画面スペースの使用効率が良い。丸形の液晶画面との親和性も高く、スマートウォッチ等の小型画面の機器への応用にも適する。また、QWERTY配列の仮想キーボードを使用した入力装置と比較して指やスタイラスの移動距離が小さいため、入力効率が高く、入力ミスが少ない。予測変換の候補(入力単語候補)が入力操作部の周辺に表示されることも指やスタイラスの移動距離の最小化に貢献する。また、スライド操作による連続文字入力では指やスタイラスを入力画面から離す必要がないため、いったん画面から指やスタイラスを離して別の場所にタップ操作を行なう場合と比較して、入力効率が高く、入力ミスが少ない。現在普及している文字入力システムでは、濁音・半濁音の入力、および、拗音・促音・撥音・長音の入力において、個々の文字を入力することが必要になるが、本願発明による文字入力装置では一連の操作による入力が可能であり、入力効率が高い。キー選択モードへの切り替えは、背景エリアから入力キーへのスライド操作等によって行なうことができ、従来型キーボードにおけるシフトキーやモード切替キーが不要であるため、画面スペースの効率性が高い。

Claims (11)

  1. 表示手段とタッチ感知手段を備えた文字入力装置であって、
    前記表示手段は、第一の六角形領域の周辺に六個の第二の六角形領域を整列配置して表示し、
    前記タッチ感知手段は、前記第二の六角形領域のひとつに第一のタッチ操作を感知すると、該六角形領域に対応した文字を入力として受け付ける
    文字入力装置。
  2. 前記タッチ感知手段は、前記第二の六角形領域のひとつの上で第二のタッチ操作を感知すると、
    前記表示手段は、前記タッチ操作が感知された第二の六角形領域の周辺に六個の第三の六角形領域を整列配置して表示し、
    前記タッチ感知手段は、前記第三の六角形領域のひとつの上で第三のタッチ操作を感知すると、
    該六角形領域に対応する文字を入力として受け付ける
    請求項1に記載の文字入力装置。
  3. 前記タッチ感知手段は、前記第三の六角形領域のひとつの上で第四のタッチ操作を感知すると、
    前記表示手段は、前記タッチ操作が感知された第三の六角形領域の周辺に、六個の第四の六角形領域を整列配置して表示し、
    前記第四の六角形領域のそれぞれには、前記第三の六角形領域のひとつに対応する文字に関連した文字列が対応しており、
    前記タッチ感知手段は、前記第四の六角形領域のひとつの上で第五のタッチ操作を感知すると、
    該六角形領域に対応する文字列を入力として受け付ける
    請求項2に記載の文字入力装置。
  4. さらに入力単語候補辞書を備え、
    前記表示手段は、入力として受け付けられたひとつ以上の文字をキーにして前記入力単語候補辞書を読み、読み出された複数の入力単語候補のそれぞれが表示された領域を、前記六個の第二の六角形領域の周辺に整列配置して表示し、
    前記タッチ感知手段は、前記複数の入力単語候補が表示された領域のひとつの上で第六のタッチ操作を感知すると、
    該領域に対応する入力単語候補を入力として受け付ける
    請求項1、請求項2、または、請求項3のいずれかに記載の文字入力装置。
  5. さらに入力単語候補辞書を備え、
    前記第二の六角形領域のそれぞれに複数の文字が割り当てられており、
    第二の六角形領域のいずれかで第七のタッチ操作を感知し(該第二の六角形領域を第一の選択六角形領域と呼ぶ)、
    第二の六角形領域のいずれかで第八のタッチ操作を感知すると(該第二の六角形領域を第二の選択六角形領域と呼ぶ)、
    前記第一の選択六角形領域に割り当てられた文字列を一文字目に含み、かつ、前記第二の選択六角形領域に割り当てられた文字列を二文字目に含む入力単語候補を前記入力単語候補辞書から読み、入力単語候補として表示する
    請求項1、請求項2、または、請求項3のいずれかに記載の文字入力装置。
  6. 表示手段とタッチ感知手段を備えた文字入力装置において、
    前記表示手段が、第一の六角形領域の周辺に六個の第二の六角形領域を整列配置して表示する手順と、
    前記タッチ感知手段が、前記第二の六角形領域のひとつに第一のタッチ操作を感知すると、該六角形領域に対応した文字を入力として受け付ける手順
    を含む文字入力方法。
  7. 前記タッチ感知手段は、前記第二の六角形領域のひとつの上で 第二のタッチ操作を感知すると、
    前記表示手段は、前記タッチ操作が感知された第二の六角形領域の周辺に六個の第三の六角形領域を整列配置して表示する手順と、
    前記タッチ感知手段は、前記第三の六角形領域のひとつの上で第三のタッチ操作を感知すると、該六角形領域に対応する文字を入力として受け付ける手順と
    を含む請求項6に記載の文字入力方法。
  8. 前記タッチ感知手段は、前記第三の六角形領域のひとつの上で第四のタッチ操作を感知すると、
    前記表示手段は、前記タッチ操作が感知された第三の六角形領域の周辺に、六個の第四の六角形領域を整列配置して表示する手順と、
    前記第四の六角形領域のそれぞれには、前記第三の六角形領域のひとつに対応する文字に関連した文字列が対応しており、
    前記タッチ感知手段は、前記第四の六角形領域のひとつの上で第五のタッチ操作を感知すると、
    該六角形領域に対応する文字列を入力として受け付ける手順と
    を含む請求項7に記載の文字入力方法。
  9. 前記文字入力装置は、さらに入力単語候補辞書を備え、
    前記表示手段は、入力として受け付けられたひとつ以上の文字をキーにして前記入力単語候補辞書を読み、読み出された複数の入力単語候補のそれぞれが表示された領域を、前記六個の第二の六角形領域の周辺に整列配置して表示する手順と、
    前記タッチ感知手段は、前記複数の入力単語候補が表示された領域のひとつの上で第六のタッチ操作を感知すると、該領域に対応する入力単語候補を入力として受け付ける手順と
    を含む請求項6、請求項7、または、請求項8のいずれかに記載の文字入力方法。
  10. 前記文字入力装置は、さらに入力単語候補辞書を備え、
    前記第二の六角形領域のそれぞれに複数の文字が割り当てられており、
    第二の六角形領域のいずれかで第七のタッチ操作を感知する手順(該第二の六角形領域を第一の選択六角形領域と呼ぶ)、
    第二の六角形領域のいずれかで第八のタッチ操作を感知する手順(該第二の六角形領域を第二の選択六角形領域と呼ぶ)、
    前記第一の選択六角形領域に割り当てられた文字列を一文字目に含み、かつ、前記第二の選択六角形領域に割り当てられた文字列を二文字目に含む、入力単語候補を前記入力単語候補辞書から読み、入力単語候補として表示する手順
    を含む請求項6、請求項7、または、請求項8のいずれかに記載の文字入力方法。
  11. コンピューターを請求項1、請求項2、請求項3、請求項4,または、請求項5のいずれかに記載の文字入力装置として機能させるコンピューター・プログラム。
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