JP2019105680A - 調光装置 - Google Patents

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【課題】前面基板および背面基板としてフレキシブルな樹脂フィルムが用いられた、透過−散乱型液晶層を用いた調光フィルムを、ガラス基板など剛性の十分な基材(透明基板)に保持・固定して採用するにあたり、変性による破断や変形が少なく、調光フィルムおよび透明基板との密着性が良好であり、信頼性を向上させる上で有効な周縁シール部を提案する。【解決手段】透明基板上に設置した調光フィルムの周縁部で積層構造が露出した側面を覆うようにシール剤が塗布形成されてなるシール部を有しており、前記シール部は、JISR 3255に規定されたスクラッチ試験に基づく密着性が、透明基板および透明基材フィルムそれぞれとの間で1.0mN以上であり、JIS K 7127に規定された引張試験に基づく引張弾性率が0.1MPa以上10MPa以下であり、且つ引張強さが0.1MPa以上30MPa以下の範囲内であることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、透過−散乱型の液晶層を用いた調光装置に関する。
液晶表示装置は、一般的な表示装置として、数値などの情報表示装置,映像などの画像表示装置などの様々な領域で利用されている。
これら液晶材料を用いた表示装置では、一定の間隔を保持して配置された電極を有する基板間に液晶分子を配向して挟み込み、さらにこれらを2枚の偏光板で挟み込んだものであり、電気的に液晶を駆動することにより、偏向光の透過率を変えることで、セル(画素)単位での透光状態−遮光状態の変調による表示を可能にしている。
一方で、建築や自動車などの居住空間における窓などの領域において、外部環境の変化に応じて居住空間を常に快適に保つための光学的な機能を窓ガラスに持たせた調光ガラスの検討がなされてきた(例えば、非特許文献1)。
このような調光ガラス用として液晶材料を用いる場合には、先に示した表示装置用の方式とは異なり、偏光板を用いず、光の利用効率の高い液晶表示素子として、液晶の透過状態(透明状態)と散乱状態(不透明状態)との間でスイッチングを行う液晶表示素子があり、三次元の網目状に形成された樹脂からなるポリマーネットワークの内部に形成された空隙内に配置された液晶分子を有する構成のポリマーネットワーク型液晶(PNLC:Polymer Network Liquid Crystal)、または、液晶分子がポリマー中に分散配置された構成の高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)を用いたものが知られており、透光−遮光でなく透明−散乱の状態変化を奏する素子として採用されている。
一般に液晶層は、酸,水分,紫外線などによって劣化が生じやすく、特に、液晶層が挟持されたシート端部(周縁部)は水分や酸,紫外線などに触れる可能性が高く、液晶層の劣化が生じ易い。
前面基板上にPDLCがコーティングされ、これに背面基板をラミネートした形態のPDLCパネルにおける周縁部のシール構造に係る提案として、特許文献1では、前面基板の表面と背面基板の側面およびPDLCの側面に、シール剤を塗布するシール構造が開示されている。
特許文献1では、シール剤に要求される特性として、粘度が10万〜50万CPの無溶剤シリコーン系接着剤であること,シール剤の色をPDLCパネルの色と類似色にして、シール剤の存在を目立たなくすることが挙げられている。
PDLCパネルの別形態では、前面基板と背面基板がスペーサーを介して隙間を保持され、両基板の周囲数mmの対向面にシール剤が印刷等により塗布され、パネルとして形成されており、このパネル内に液晶を注入した形態(たとえば、特許文献2参照),前面基板と背面基板が共にリジッドな基材(ガラス,樹脂板)でなく、フレキシブルな樹脂フィルムを用い、ロール・トゥ・ロール(roll to roll)方式での製造に適した形態に係る提案が見られるが、それぞれに適した特性,手法による周縁部のシール構造が要求される。
特開平6−186574号公報 国際公開第2017/146039号
NEW GLASS Vol.13 No.1 1998 P48−51
透明電極(あるいは、さらに配向膜)が成膜されたフレキシブルな樹脂フィルム製基材に液晶材料が挟持された剛性の不十分な調光フィルムを、調光ガラス,調光装置に適用する場合、剛性の十分な透明基板に貼り合わせる,あるいは2枚の透明基板に挟み込むなどが行なわれる。透明基板としては、既存のガラス窓,車両のウインドウ,間仕切り建材などを装着対象とする以外に、その前段階で別途準備される透明基板に装着する手順がある。
装着対象が平坦な基板であっても、建築向けなどの大サイズ用途では、温度・湿度の変化や粗雑な取り扱いなど過酷な使用環境も考えられ、調光フィルムを透明基板に隙間なく(厚さ方向,面内方向)貼り合わせた状態を維持するには、調光フィルムや透明基板の材料選定,光学粘着剤の選定,貼り合わせ手法などでの改善を要するが、調光装置の用途によっては、装着対象が曲面である場合も考えられるため、使用形態の維持では一層の困難性を伴うことになる。
本発明は、前面基板および背面基板としてフレキシブルな樹脂フィルムが用いられた調光フィルムを、ガラス基板など剛性の十分な基材(透明基板)に保持・固定して調光装置の主要部に採用するにあたり、経時的あるいは使用環境上の変化に応じた変性による破断や変形が少なく、調光フィルムおよび透明基板との密着性が良好であり、信頼性を向上させる上で有効な周縁シール部を提案することを目的とする。
本発明による調光装置は、
印加電圧に応じてヘイズを2段階以上に切替可能な調光層が、前記調光層に電圧を印加する透明電極が形成された透明基材フィルムに挟持されてなる調光フィルムを用いた調光装置において、
透明基板上に設置した調光フィルムの周縁部で積層構造が露出した側面を覆うようにシール剤が塗布形成されてなるシール部を有しており、
前記シール部は、JIS R 3255に規定されたスクラッチ試験に基づく密着性が、透明基板および透明基材フィルムそれぞれとの間で1.0mN以上であることを特徴とする。
前記シール部は、JIS K 7127に規定された引張試験に基づく引張弾性率が0.1MPa以上10MPa以下であり、且つ引張強さが0.1MPa以上30MPa以下の範囲内であることが望ましい。
本発明により、シール部の封止状態が好適に維持され、信頼性を向上させる上で有効な周縁シール部が実現され、液晶層の酸,紫外線,水分,ガスによる劣化が発生しにくく、高い信頼性を実現出来、経時的あるいは使用環境上の変化に応じた変性による破断や変形が少なく、調光フィルムおよび透明基板との密着性が良好な周縁シール部を具備する調光装置が提供される。
本発明の実施形態に係る調光装置の一例を示す断面図。 本発明の実施形態に係る調光装置の他例を示す断面図。 本発明の実施形態に係る調光装置の他例を示す平面図。 本発明の実施形態に係るスクリーンとしての応用例を示す説明図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図において、同様または類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。また、各図面は本発明の実施形態の一例を示すもので、これらに限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る調光装置の一例を示す断面図である。調光フィルム10は、調光層(液晶層)13とその両面を挟み込むように、透明電極12が成膜されたフレキシブルな透明性フィルム11が配置されており、この調光フィルム10の周縁部には、シール部14が設けられ、リジッドな透明基板20上に設置されている。
透明基板20は、材質などは特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜選定することが可能である。例えば、ガラス板、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂などの樹脂材料からなるシートなどを単独あるいは、複数のものを組み合わせた複合材としたものなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、透明基板20には、紫外線や熱線,電磁波などに対する反射層や吸収層などのほか、バリア層などの各種機能層が設けられてあっても何ら問題ない。
透明性フィルム11は、ロール・トゥ・ロール(roll to roll)方式での製造に適した実質的に透明なフレキシブルフィルム基材であれば、いずれも用いることができる。具体的には、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)などのセルロース誘導体、ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂などからなるフィルムを例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
このような透明性フィルムには、紫外線吸収剤、安定剤などが添加されてあっても良いし、透明性フィルムのいずれかの面に、紫外線吸収層,熱線反射層,バリア層などが設けられてあってもなんら問題ない。
また、透明性フィルムには、適宜、易接着処理、帯電防止処理、などが施されてあっても良いし、更に補強基材などが設けられてあっても何ら問題ない。
透明電極12は、従来公知の透明性を有する電極材料であればいずれも用いることができ、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)導電膜,酸化錫導電膜,酸化亜鉛導電膜,高分子導電膜などからなる電極を例示することができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
この様な透明電極12は、真空蒸着法やスパッタリング法等の物理的気相成長法(PVD法),各種化学的気相成長法(CVD法),各種塗布法等を用いることにより形成することができる。
また、所望に応じて、透明電極12のパターニングが必要となった場合には、エッチング法,リフトオフ法,レーザトリミング法,各種マスクを用いる方法など、任意の方法によって行うことができる。
透明電極12の上には、必要に応じて適宜、配向膜などが設けられてあっても良い。配向膜は従来公知の配向膜であれば、水平配向膜,垂直配向膜のいずれが用いられていても良く、用途に応じて適宜選定することができる。
本発明では、調光層13としてPDLC,PNLCの何れのタイプの液晶組成物も採用可能である。
液晶素子からなる調光層13には、その使用態様により、ノーマルモードとリバースモードの二種が知られている。ノーマルモードとは、電圧印加(ON)により透過状態となり、電圧除去(OFF)により散乱状態となるモードを言う。また、リバースモードとは、電圧除去(OFF)により透過状態となり、電圧印加(ON)により散乱状態となるモードを言う。リバースモードの場合、透明電極12の上に配向膜が形成されたフィルム基材を要することとなる。
PNLCによる調光層では、相分離において未反応成分が殆どなく、ポリマーネットワークと液晶領域が高い純度で明確に分かれる挙動を示す。
また、基板(導電膜)のラビングによるプレチルト配向処理を行なうことなく、理想的な配向状態を実現することが可能であり、液晶分子はポリマーネットワークによって分割されたドメインごとにほぼ一様に配向することになる。
PNLCの駆動電圧は、一般にポリマーネットワークの構造上の特性(ドメインの大きさや形状,ポリマーネットワークの膜厚など)に依存しており、ポリマーネットワークの構造と、得られる光透過度あるいは光散乱度との関係において、駆動電圧が決定されている。100V以下の電圧領域において、十分な光透過/散乱度が得られるようなPNLCを構成するには、各ドメインがいずれも適正な大きさで均一となるように、かつ、形状も均一となるようにポリマーネットワークを形成する必要がある。
本発明では、ポリマーネットワーク構造に依存するドメインサイズを3μm以下、好ましくは2μm以下、一層好ましくは約1μmとなる様に制御する。
高分子材料は、従来公知の材料をいずれも用いることができるが、紫外線照射によって重合反応を誘起し、硬化させることが可能な紫外線硬化型樹脂が好適に用いられる。
具体的には、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレートなどの各種(メタ)アクリレート化合物などを例示することができるが、これらに限定されるものではない。
このような紫外線硬化型樹脂には、重合開始剤や増感剤,各種安定剤などが添加されてあっても良い。
液晶材料は、ネマチック液晶,スメクチック液晶,コレステリック液晶など従来公知の液晶材料をいずれも用いることができる。中でも、低電圧での駆動ならびに散乱特性などを考慮すると、誘電率の異方性が高く、屈折率の異方性の大きいものが好ましい。
このような液晶材料は、先に示した高分子材料の重合反応に供するエチレン基などの官
能基を有していても良く、あるいは重合反応前の高分子材料に予め側鎖として導入されてあっても良い。
上述のような調光層13には、スペーサが導入されてあっても良い。スペーサを導入することにより、調光層13の厚さを均一に保つことが可能となる。
スペーサとしては、特に限定するものではないが、粒状の樹脂スペーサや、粒状のガラススペーサなどを好適に用いることができる。
調光層13を設けるための方法としては、前記透明電極を有する透明性フィルム上に、各種コーター等を用いて液晶組成物を塗布した後、もう一方の透明電極を有する透明性フィルムをラミネートする方法や、液晶組成物を滴下する所謂ODF(One−Drop−Fill)法など、従来公知の工法を任意に用いることができる。
上述の様にして得られた調光フィルム10の周縁部には、調光層13を水分,酸,紫外線などから守るためのシール部14が塗布形成により設けられている。
シール部14に用いられる材料としては、例えば、エポキシ系樹脂,ウレタン系樹脂,アクリル系樹脂,酢酸ビニル系樹脂,エン−チオール系樹脂,シリコーン系樹脂,変性ポリマーなどの各種樹脂系において、熱硬化型,光硬化型,湿気硬化型,嫌気硬化型などの各種樹脂材料を用いることができる。
この様な特性を得るためのシール部14は、実質的に透明であることが望ましいと言えるが、状況に応じて適宜、色素やフィラー類などが添加されてあっても良い。色素を添加する場合には、耐候性等を考慮すると、顔料系の色素であることが望ましい。
また、シール部14は、更に紫外線遮蔽機能を有し、シール部14の膜厚を150μmとした際に、波長380nmの光(紫外線)の透過率が、0〜60%の範囲であることが好ましい。これにより、調光フィルム10の周縁部から紫外線が入射することによって調光層13が劣化するのを防ぐことができる。この様な特性を有するシール部14を得るために、シール剤には紫外線吸収剤が添加されていることが望ましい。
紫外線吸収剤は、従来公知のものをいずれも任意に用いることができる。具体的には、例えば、酸化チタン,酸化亜鉛,酸化セリウムなどの無機系紫外線吸収剤やベンゾトリアゾール系,トリアジン系,ベンゾフェノン系等の有機系紫外線吸収剤などを適宜選定し、単独あるいは2種以上の混合物として用いることができる。
上述の様なシール部14を設けることにより、極めて意匠性が高く、また劣化などの問題を抑えた信頼性の高い調光フィルム10ならびに調光装置を提供する事ができる。
図2は、基板20上に、上述の様な調光フィルム10を2つ以上設けたものの例を示しており、各調光フィルム10の周縁部間に上述のシール部14を設けた構造を示したものである。
図2に示す様に、上述のシール部14を設けることにより、2つ以上の調光フィルムを並置した場合であっても、シール部14を視認し難くすることができ、意匠性を高めることができる。
図3は、調光装置1において、交流電源31ならびに制御部32を設けた例を示している。
交流電源31は、制御部32に接続され、制御部32によって、調光フィルム10に設けられた透明電極12に供給(印加)される電圧が制御される。
例えば、調光フィルム10に印加される電圧をONまたはOFFすることにより、調光層13中の液晶材料の配向状態を制御し、調光フィルム10を透明状態あるいは散乱状態とすることができ、調光フィルムのヘイズ(白色度)を制御することが可能となる。
以上の様にして得られる調光装置1は、建物の窓,自動車の窓やサンルーフ,パーテーションなど各種の用途に用いることができる。
図4では、調光装置1をプロジェクタ42から投射された画像を映すためのスクリーン41として用いる例を示している。
スクリーン41は、透明状態とした場合には、景観の邪魔をしない透明板として用いることができ、また散乱状態とした場合には、パーテーションとしても活用できる。
さらに、散乱状態とした部分に、プロジェクタ42から投射された画像を映すことにより、スクリーンとして用いることができる。
また、スクリーン41に、2つ以上の調光フィルムが設けられている場合には、スクリーンとして用いたい領域のみを散乱状態とし、それ以外の部分を透明状態とすることもでき、イベント会場などで、スクリーンの奥の様子を垣間見ることができながら、スクリーンに投影された画像を楽しむことが可能となる。
以下、シール部14について、JIS R 3255に規定されたスクラッチ試験に基づく密着性,JIS K 7127に規定された引張試験に基づく引張弾性率,引張強さを種々変更した実施例および比較例により本発明を具体的に説明する。
<実施例1>
ITO層付きフレキシブル樹脂フィルム基材を2枚用意し、その一方の基材に25μmのスペーサを塗布した。
その後、スペーサ塗布面に、ODF法にて下記液晶組成物を滴下し、次いで、他方のフィルム基材のITO面が向き合うように貼り合わせを行ない、350nm以下の波長をカットした照度60mWのメタルハライドランプを用いて、365nm換算で7J/cmの紫外線照射を行ない、調光フィルムとなる液晶表示素子を得た。液晶セルに紫外線を照射する際の照射装置内を25℃に制御した。
この液晶表示素子に粘着材付きの透明基板をラミネートし、両面の電極層と導通をさせるため一部端部をハーフカットし、給電部を形成(図示せず)し、補強基材付きの調光フィルムを得た。
この調光フィルムを3.5cm×3cmにカットし、白板ガラスへ貼り付け、調光フィルムの端部より2mm話してマスキングテープ(日東電工No.720/15)を貼った後、調光フィルムの端部からマスキングテープ上まで下記シール剤1を塗布し、ブラックライトを表面のタック性がなくなるまで照射し、マスキングテープの端を45度の角度で一気に引き剥がし、封止材1が調光フィルム、またはガラスから剥離していないか、及び封止材1の変形、破断を目視にて検査を行った。
<液晶組成物>
液晶組成物には、液晶と硬化性樹脂、二官能モノマー、並びにヒドロキシ基、カルボキシ基及びリン酸基からなる群から選ばれる少なくとも1種の極性基を有するモノマーを含む。液晶には、ネマチック液晶、スメクチック液晶又はコレステリック液晶を用いることができる。
<シール剤>
シール剤としては、ポリチオール化合物と、1分子中に2個以上の炭素−炭素二重結合を有するポリエン化合物と、光重合開始剤とを含有する光硬化型樹脂液として調製したものを用いることができ、ポリエン化合物としてはアリル化合物、プロペニル化合物、(メタ)アクリレート化合物等が上げられ、ポリエン−ポリチオール系樹脂、(メタ)アクリレート化合物を用いることができる。
<実施例2〜4>
<比較例1〜5>
組成(処方)を各種変更して、密着性,引張弾性率,引張強さの値で各種の組み合わせデータを持つ実施例2〜4,比較例1〜5に係るシール剤を全9種類(実施例1を含む)作製し、実施例1と同条件でシール部を形成した調光装置のサンプルを得た。
各サンプルについて、以下の評価手段に基づき行なった評価結果を、表1に示す。
<目視観察>
シール部が調光フィルムまたはガラスから剥離していないことを密着性が良好(○)とし、シール部がマスキングテープと一緒に切れていることを破断が良好(○)とし、その破断がマスキングテープに沿っていることを変形が良好(○)とした。
Figure 2019105680
表1より、密着性で0.6mN(比較例3),引張強さで0.04MPa(比較例4),35.26MPa(比較例1),引張弾性率で0.05MPa(比較例2),32.54MPa(比較例5)のサンプルでは、目視評価結果で「×」判定されている。つまり、シール剤の引張弾性率が0.10MPa以上10.00MPa以下であり、且つ引張強さが0.10MPa以上30.00MPa以下の範囲内である場合に好適な効果が得られることが分かった。より好ましくは、シール剤の引張弾性率が0.10MPa以上2.50MPa以下であり、且つ引張強さが2.00MPa以上29.00MPa以下の範囲内である場合であることが分かった。
1 … 調光装置
10 … 調光フィルム
11 … 透明性フィルム
12 … 透明電極
13 … 調光層
14 … シール部
20 … 基板
31 … 交流電源部
32 … 制御部
41 … スクリーン
42 … プロジェクタ

Claims (2)

  1. 印加電圧に応じてヘイズを2段階以上に切替可能な調光層が、前記調光層に電圧を印加する透明電極が形成された透明基材フィルムに挟持されてなる調光フィルムを用いた調光装置において、
    透明基板上に設置した調光フィルムの周縁部で積層構造が露出した側面を覆うようにシール剤が塗布形成されてなるシール部を有しており、
    前記シール部は、JIS R 3255に規定されたスクラッチ試験に基づく密着性が、透明基板および透明基材フィルムそれぞれとの間で1.0mN以上であることを特徴とする調光装置。
  2. 前記シール部は、JIS K 7127に規定された引張試験に基づく引張弾性率が0.1MPa以上10MPa以下であり、且つ引張強さが0.1MPa以上30MPa以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の調光装置。
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