JP2019102792A - 電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】インピーダンス特性を向上させることのできる電子部品を提供する。【解決手段】積層体101においては、底面側から、1次コイル導体13、2次コイル導体23、2次コイル導体23’、3次コイル導体33、3次コイル導体33’、並列1次コイル導体43がこの順で積層されている。さらに、1次コイル導体13と並列1次コイル導体43が並列に接続されており、2次コイル導体23と2次コイル導体23’が並列に接続されており、3次コイル導体33と3次コイル導体33’が並列に接続されている。1次コイル導体層10及び並列1次コイル導体層40と2次コイル導体層20との間の特性インピーダンス、2次コイル導体層20と3次コイル導体層30との間の特性インピーダンス、3次コイル導体層30と1次コイル導体層10及び並列1次コイル導体層40との間の特性インピーダンスを整合させることができる。【選択図】図4

Description

本発明は、電子部品に関する。
従来、モバイル機器においてメインICとディスプレイやカメラを接続するデジタルデータ転送規格として、MIPI(Mobile Industry Processor Interface)D−PHY規格が採用されており、2本の伝送ラインを用いた差動信号で伝送する方式が用いられている。
このような差動信号を伝送する場合には、コモンモードノイズが発生するため、これを除去するためのフィルタ(コモンモードフィルタ)が用いられている。
近年、カメラの画像数の増加やフレーム周波数の増加に伴い、データ転送速度のさらなる高速化が求められている。このようなデータ転送速度の高速化に対応した規格として、伝送ラインを3本にしてデータ転送速度を改善したMIPI−C−PHY規格が存在する。
伝送ラインが3本の場合も、伝送ラインが2本の場合と同様にコモンモードノイズが発生するため、3本の伝送ラインに対応するコモンモードフィルタ(コモンモードノイズフィルタともいう)が使用される。3本の伝送ラインに対応するこのコモンモードノイズフィルタとしては、例えば、第1〜第4のコイルを上面視で重なるように絶縁層を介して配置したコモンモードノイズフィルタが開示されている(特許文献1)。
国際公開第2013/69485号
特許文献1に記載されたコモンモードノイズフィルタでは、各コイルの外側と内側を接続するために、コイルの内側にビアを形成し、該ビアによってコイルが形成された層とは別の層から電極を引き出している。そのため、特許文献1に記載のコモンモードノイズフィルタでは、コイル内部に少なくとも3本のビアが設けられることとなる。
しかしながら、3本のビアによってコイル内側の空間が専有されてしまい、コイルの巻数を増加させたり、コイルの内側に鉄芯等を配置すること等によってインピーダンス特性を向上させることが困難であるという課題があった。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、インピーダンス特性を向上させることができる電子部品を提供することを目的とする。
本発明の電子部品は、絶縁層の表面にコイルパターンを備えたコイル導体が形成されてなるコイル導体層を複数個積層してなる電子部品であって、底面側引き出し電極層、1次コイル導体を備える1次コイル導体層、2次コイル導体を備える2次コイル導体層、3次コイル導体を備える3次コイル導体層、並列1次コイル導体を備える並列1次コイル導体層及び上面側引き出し電極層がこの順で積層された積層体と、上記積層体の表面に設けられる第1外部電極、第2外部電極、第3外部電極、第4外部電極、第5外部電極及び第6外部電極を備え、上記1次コイル導体は、上記第1外部電極及び上記第4外部電極と接続されており、上記2次コイル導体は、上記第2外部電極及び上記第5外部電極と接続されており、上記3次コイル導体は、上記第3外部電極及び上記第6外部電極と接続されており、上記並列1次コイル導体は、上記第1外部電極及び上記第4外部電極と接続されており、上記1次コイル導体と上記並列1次コイル導体とは並列に接続されており、上記1次コイル導体、上記2次コイル導体、上記3次コイル導体及び上記並列1次コイル導体は、それぞれ、コイルパターンと、上記コイルパターンの一端でありコイルパターンの内側に配置される内側端部と、上記コイルパターンの一端でありコイルパターンの外側に配置される外側端部とを備え、上記1次コイル導体及び上記2次コイル導体の上記内側端部が、コイルパターンの内側に設けられた第1ビアホール導体及び第2ビアホール導体によりそれぞれ上記底面側引き出し電極層と接続されており、上記3次コイル導体及び上記並列1次コイル導体の上記内側端部が、コイルパターンの内側に設けられた第3ビアホール導体及び第4ビアホール導体によりそれぞれ上記上面側引き出し電極層と接続されており、上記積層体の上面視において、上記第1ビアホール導体及び上記第2ビアホール導体は、上記第3ビアホール導体及び上記第4ビアホール導体のいずれかと少なくとも一部が重なる位置に配置されており、上記積層体を構成するすべてのコイル導体層において、コイルパターンの内側に設けられたビアホール導体の数は最大で2個であることを特徴とする。
本発明の電子部品においては、上記第1外部電極上記第2外部電極及び上記第3外部電極は上記積層体の第1の端面に設けられ、上記第4外部電極、上記第5外部電極及び上記第6外部電極は上記第1の端面と対向する第2の端面に設けられ、上記第1外部電極、上記第2外部電極及び上記第3外部電極は、それぞれ、上記第4外部電極、上記第5外部電極及び上記第6外部電極と対向する位置に配置されており、上記第1外部電極が、上記第2外部電極と上記第3外部電極の間に配置されており、上記第4外部電極が、上記第5外部電極と上記第6外部電極の間に配置されていることが好ましい。
本発明の電子部品においては、上記1次コイル導体層、上記2次コイル導体層、上記3次コイル導体層及び上記並列1次コイル導体層中のコイルパターンの内側、かつ、上記積層体の上面視において上記第1ビアホール導体、上記第2ビアホール導体、上記第3ビアホール導体及び上記第4ビアホール導体と重ならない位置に、上記1次コイル導体層、上記2次コイル導体層、上記3次コイル導体層及び上記並列1次コイル導体層を貫通する内磁路が設けられていることが好ましい。
本発明の電子部品においては、上記2次コイル導体層は、上記積層体の上面視において互いに略重なるコイルパターンを有する複数の2次コイル導体を備えることが好ましい。
本発明の電子部品においては、上記3次コイル導体層は、上記積層体の上面視において互いに略重なるコイルパターンを有する複数の3次コイル導体を備えることが好ましい。
本発明の電子部品においては、上記底面側引き出し電極層の底部、及び、上記上面側引き出し電極層の上部にはさらに、少なくともフェライトを含む磁性体層である底面側磁性体層及び上面側磁性体層が設けられていることが好ましい。
本発明の電子部品においては、上記底面側磁性体層の底部、及び、上記上面側磁性体層の上部にはさらに、少なくともガラスセラミックを含む絶縁体層である底面側絶縁体層及び上面側絶縁体層が設けられていることが好ましい。
本発明の電子部品においては、上記1次コイル導体層、上記2次コイル導体層、上記3次コイル導体層及び上記並列1次コイル導体層中のコイルパターンの巻き数は、4以上であることが好ましい。
本発明の電子部品においては、上記1次コイル導体層、上記2次コイル導体層、上記3次コイル導体層及び上記並列1次コイル導体層中のコイルパターンのピッチは、28μm以上、34μm以下であることが好ましい。
本発明の電子部品においては、上記積層体の外形寸法が、長さ0.80mm以上1.00mm以下、幅0.58mm以上0.78mm以下、高さ0.25mm以上0.45mm以下であることが好ましい。
本発明によれば、インピーダンス特性を向上させることのできる電子部品を提供することができる。
図1は、本発明の電子部品の一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、本発明の電子部品を構成する積層体を各層ごとに分離し並べた様子を模式的に示す説明図である。 図3は、図2に示す積層体を、図1におけるA−A線と同じ位置で切断した場合の様子を模式的に示す断面図である。 図4は、本発明の電子部品を構成する積層体の別の一例を、各層ごとに分離し並べた様子を模式的に示す説明図である。 図5は、図4に示す積層体を、図1におけるA−A線と同じ位置で切断した場合の様子を模式的に示す断面図である。 図6は、本発明の電子部品を構成する積層体のさらに別の一例を、各層ごとに分離し並べた様子を模式的に示す説明図である。 図7は、図6に示す積層体を、図1におけるA−A線と同じ位置で切断した場合の様子を模式的に示す断面図である。 図8は、本発明の電子部品を構成する積層体のさらに別の一例を、各層ごとに分離し並べた様子を模式的に示す説明図である。 図9は、図8に示す積層体を、図1におけるA−A線と同じ位置で切断した場合の様子を模式的に示す断面図である。 図10は、本発明の電子部品の別の一例を模式的に示す断面図である。 図11は、本発明の電子部品のさらに別の一例を模式的に示す断面図である。 図12は、本発明の電子部品のさらに別の一例を模式的に示す断面図である。 図13は、図12に示す電子部品を構成する積層体を、各層ごとに分離し並べた様子を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の電子部品について説明する。
しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
[電子部品]
まず、本発明の電子部品について説明する。
本発明の電子部品は、絶縁層の表面にコイルパターンを備えたコイル導体が形成されてなるコイル導体層を複数個積層してなる電子部品であって、底面側引き出し電極層、1次コイル導体を備える1次コイル導体層、2次コイル導体を備える2次コイル導体層、3次コイル導体を備える3次コイル導体層、並列1次コイル導体を備える並列1次コイル導体層及び上面側引き出し電極層がこの順で積層された積層体と、上記積層体の表面に設けられる第1外部電極、第2外部電極、第3外部電極、第4外部電極、第5外部電極及び第6外部電極を備え、上記1次コイル導体は、上記第1外部電極及び上記第4外部電極と接続されており、上記2次コイル導体は、上記第2外部電極及び上記第5外部電極と接続されており、上記3次コイル導体は、上記第3外部電極及び上記第6外部電極と接続されており、上記並列1次コイル導体は、上記第1外部電極及び上記第4外部電極と接続されており、上記1次コイル導体と上記並列1次コイル導体とは並列に接続されており、上記1次コイル導体、上記2次コイル導体、上記3次コイル導体及び上記並列1次コイル導体は、それぞれ、コイルパターンと、上記コイルパターンの一端でありコイルパターンの内側に配置される内側端部と、上記コイルパターンの一端でありコイルパターンの外側に配置される外側端部とを備え、上記1次コイル導体及び上記2次コイル導体の上記内側端部が、コイルパターンの内側に設けられた第1ビアホール導体及び第2ビアホール導体によりそれぞれ上記底面側引き出し電極層と接続されており、上記3次コイル導体及び上記並列1次コイル導体の上記内側端部が、コイルパターンの内側に設けられた第3ビアホール導体及び第4ビアホール導体によりそれぞれ上記上面側引き出し電極層と接続されており、上記積層体の上面視において、上記第1ビアホール導体及び上記第2ビアホール導体は、上記第3ビアホール導体及び上記第4ビアホール導体のいずれかと少なくとも一部が重なる位置に配置されており、上記積層体を構成するすべてのコイル導体層において、コイルパターンの内側に設けられたビアホール導体の数は最大で2個であることを特徴とする。
本発明の電子部品を構成する外部電極について説明する。
本発明の電子部品は、積層体の表面に第1外部電極、第2外部電極、第3外部電極、第4外部電極、第5外部電極及び第6外部電極(以下、まとめて第1〜第6外部電極ともいう)を備える。
積層体の表面における第1〜第6外部電極の配置は、特に限定されないが、1次コイル導体が第1外部電極及び第4外部電極と接続されること、2次コイル導体が第2外部電極及び第5外部電極と接続されること、3次コイル導体が第3外部電極及び第6外部電極と接続されることを考慮すると、第1外部電極と第4外部電極とが対向する位置に配置され、第2外部電極と第5外部電極とが対向する位置に配置され、第3外部電極と第6外部電極とが対向する位置に配置されていることが好ましい。
また、第1外部電極、第2外部電極及び第3外部電極が積層体の第1の端面に設けられ、第4外部電極、第5外部電極及び第6外部電極が、上記第1の端面と対向する第2の端面に設けられていることが好ましい。
さらに、第1の端面において、第1外部電極が第2外部電極と第3外部電極の間に配置されており、第2の端面において、第4外部電極が第5外部電極と第6外部電極の間に配置されていることが好ましい。
各コイル導体層を構成するコイル導体の断面積が略同じである場合、1次コイル導体層及び並列1次コイル導体層と接続される第1外部電極と第4外部電極は、2次コイル導体層及び3次コイル導体層と異なる直列抵抗(RDC)となる。このとき、1次コイル及び並列1次コイルと接続される第1外部電極及び第4外部電極が、それぞれ、第2外部電極と第3外部電極の間、第5外部電極と第6外部電極の間に配置されていると、外部電極の位置に極性が発生しないため、電子部品の左右を区別することなく使用できる。
外部電極について、図1を用いて説明する。
図1は、本発明の電子部品の一例を模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、電子部品1は、積層体100の端面に、第1外部電極200a、第2外部電極200b、第3外部電極200c、第4外部電極200d、第5外部電極200e、第6外部電極200fが設けられている。
第1外部電極200a、第2外部電極200b、第3外部電極200cは第1の端面100Aに設けられており、第4外部電極200d、第5外部電極200e、第6外部電極200fは第1の端面100Aと対向する第2の端面100Bに設けられている。
また、第1外部電極200aは、第2外部電極200b及び第3外部電極200cの間に配置されており、第4外部電極200dは、第5外部電極200e及び第6外部電極20fの間に配置されている。
なお、図1に示す電子部品1において、第1〜第6外部電極200a〜200fは積層体100の底面100C及び上面100Dの一部にも形成されているが、積層体100の底面100C及び上面100Dには外部電極が形成されていなくてもよい。
本発明の電子部品を構成する積層体について説明する。
積層体は、底面側引き出し電極層、1次コイル導体を備える1次コイル導体層、2次コイル導体を備える2次コイル導体層、3次コイル導体を備える3次コイル導体層、並列1次コイル導体を備える並列1次コイル導体層及び上面側引き出し電極層がこの順で積層されてなる。
本発明の電子部品において、積層体はさらに、絶縁体層を備えていてもよい。
絶縁体層は底面側引き出し電極層の底面側及び/又は上面側引き出し電極層の上面側に形成されることが好ましい。
図2及び図3を参照しながら、積層体の構成を説明する。
図2は、本発明の電子部品を構成する積層体を各層ごとに分離し並べた様子を模式的に示す説明図であり、図3は、図2に示す積層体を、図1におけるA−A線と同じ位置で切断した場合の様子を模式的に示す断面図である。
図2に示すように、積層体100は底面側から順に、底面側引き出し電極層70、1次コイル導体層10、2次コイル導体層20、3次コイル導体層30、並列1次コイル導体層40、上面側引き出し電極層80及び絶縁体層50がこの順で積層されて構成されている。
底面側引き出し電極層70及び上面側引き出し電極層80には、積層体100の端面に露出し、外部電極と接続するための引き出し電極70a、70b、70d、70e、80a、80c、80d、80fが設けられている。
絶縁体層50には、コイル導体や引き出し電極は設けられていない。
なお、図2では、積層体を構成する各層を接続するビアホール導体を二点鎖線で示している。
引き出し電極70aは、図1に示す第1外部電極200aと接続される。
引き出し電極70bは、図1に示す第2外部電極200bと接続される。
引き出し電極70dは、図1に示す第4外部電極200dと接続される。
引き出し電極70eは、図1に示す第5外部電極200eと接続される。
引き出し電極80aは、図1に示す第1外部電極200aと接続される。
引き出し電極80cは、図1に示す第3外部電極200cと接続される。
引き出し電極80dは、図1に示す第4外部電極200dと接続される。
引き出し電極80fは、図1に示す第6外部電極200fと接続される。
なお、積層体100では、1次コイル導体層10、2次コイル導体層20、3次コイル導体層30及び並列1次コイル導体層40には、積層体100の端面に露出して、外部電極と接続するための引き出し電極は設けられていない。
1次コイル導体層10は、絶縁層11の表面にコイルパターンである1次コイル導体13を備えている。1次コイル導体13の一方の端部は、コイルパターンの外側に存在する外側端部13aであり、もう一方の端部は、コイルパターンの内側に存在する内側端部13dである。
2次コイル導体層20は、絶縁層21の表面にコイルパターンである2次コイル導体23を備えている。2次コイル導体23の一方の端部はコイルパターンの外側に存在する外側端部23bであり、もう一方の端部はコイルパターンの内側に存在する内側端部23eである。
3次コイル導体層30は、絶縁層31の表面にコイルパターンである3次コイル導体33を備えている。3次コイル導体33の一方の端部はコイルパターンの外側に存在する外側端部33cであり、もう一方の端部はコイルパターンの内側に存在する内側端部33fである。
並列1次コイル導体層40は、絶縁層41の表面にコイルパターンである並列1次コイル導体43を備えている。並列1次コイル導体43の一方の端部はコイルパターンの外側に存在する外側端部43aであり、もう一方の端部はコイルパターンの内側に存在する内側端部43dである。
図3に示すように、1次コイル導体層10を構成する1次コイル導体13は、第1ビアホール導体15によって底面側引き出し電極層70と接続されている。
具体的には、1次コイル導体層10に設けられた1次コイル導体13の内側端部13dと底面側引き出し電極層70に設けられた引き出し電極70dとが、コイルパターンの内側に設けられた第1ビアホール導体15によって接続されている。
なお、図2に示すように、1次コイル導体13の外側端部13aは、ビアホール導体16により底面側引き出し電極層70に設けられた引き出し電極70aと接続されている。
2次コイル導体層20を構成する2次コイル導体23は、第2ビアホール導体25によって底面側引き出し電極層70と接続されている。
具体的には、2次コイル導体層20に設けられた2次コイル導体23の内側端部23eと底面側引き出し電極層70に設けられた引き出し電極70eとが、コイルパターンの内側に設けられた第2ビアホール導体25により接続されている。
なお、図2に示すように、2次コイル導体23の外側端部23bは、ビアホール導体26により底面側引き出し電極層70に設けられた引き出し電極70bと接続されている。
3次コイル導体層30を構成する3次コイル導体33は、第3ビアホール導体35によって上面側引き出し電極層80と接続されている。
具体的には、3次コイル導体層30に設けられた3次コイル導体33の内側端部33fと上面側引き出し電極層80に設けられた引き出し電極80fとが、コイルパターンの内側に設けられた第3ビアホール導体35により接続されている。
なお、図2に示すように、3次コイル導体33の外側端部33cは、ビアホール導体36により上面側引き出し電極層80に設けられた引き出し電極80cと接続されている。
並列1次コイル導体層40を構成する並列1次コイル導体43は、第4ビアホール導体45によって上面側引き出し電極層80と接続されている。
具体的には、並列1次コイル導体層40に設けられた並列1次コイル導体43の内側端部43dと上面側引き出し電極層80に設けられた引き出し電極80dとが、コイルパターンの内側に設けられた第4ビアホール導体45により接続されている。
なお、図2に示すように、並列1次コイル導体43の外側端部43aは、ビアホール導体46により上面側引き出し電極層80に設けられた引き出し電極80aと接続されている。
図2及び図3に示すように、積層体100の上面視において、第1ビアホール導体15と第3ビアホール導体35は重なる位置に配置されており、第2ビアホール導体25と第4ビアホール導体45は重なる位置に配置されている。
このことにより、積層体100を構成するすべてのコイル導体層において、コイルパターンの内側に設けられたビアホール導体の数が最大で2個となっている。
なお、図2及び図3に示す積層体100では、第1ビアホール導体15と第3ビアホール導体35、第2ビアホール導体25と第4ビアホール導体45は、積層体100の上面視においてそれぞれ完全に重なっているが、第1ビアホール導体15と第3ビアホール導体35、第2ビアホール導体25と第4ビアホール導体45は、積層体100の上面視においてそれぞれ少なくとも一部が重なっていればよい。
本発明の電子部品では、積層体を構成するすべてのコイル導体層において、コイルパターンの内側に設けられたビアホール導体の数が最大で2個となっているため、コイルパターンの内側の面積を3つ目のビアホール導体を設けること以外の用途に用いることができる。3つ目のビアホール導体を設けること以外の用途としては、例えば、コイルパターンの巻数を増加させることや、内磁路を設けること等が挙げられる。コイルパターンの巻数を増加させたり内磁路を設けることによって、電子部品のインピーダンス特性を向上させることができる。
積層体の外形寸法は特に限定されないが、長さ0.80mm以上1.00mm以下、幅0.58mm以上0.78mm以下、高さ0.25mm以上0.45mm以下であることが好ましい。
なお積層体の角部及び稜線部は丸みを帯びていてもよい。
積層体の角部及び稜線部が丸みを帯びている場合、丸みを帯びていないものとして、上記外形寸法を測定するものとする。
積層体は、底面側引き出し電極層、1次コイル導体層、2次コイル導体層、3次コイル導体層、並列1次コイル導体層及び上面側引き出し電極層の他に、1次コイル導体層と2次コイル導体層の間、2次コイル導体層と3次コイル導体層の間、3次コイル導体層と並列1次コイル導体層の間に、コイル導体層から電流を引き出す引き出し電極層を別途、有していてもよい。
ただし、各コイル導体層の間に引き出し電極層を配置してしまうと、コイル導体間の距離が変動することにより特性インピーダンスが変化するため、1次コイル導体層、2次コイル導体層、3次コイル導体層及び並列1次コイル導体層の間で特性インピーダンスの整合が困難となる。従って、本発明の電子部品を構成する積層体において、1次コイル導体層、2次コイル導体層、3次コイル導体層及び並列1次コイル導体層の間には、引き出し電極層が配置されていないことが好ましい。
本発明の電子部品において、コイル導体層を構成する絶縁層を構成する材料は、ガラスセラミック材料等の非磁性材料、又は、非磁性材料とフェライト材料等の磁性材料を混合した混合材料であることが好ましい。
ガラスセラミック材料としては、Si及びBを主成分としたホウケイ酸系ガラスを使用することが好ましい。
ホウケイ酸系ガラスの組成としては、例えば、SiO:70wt%以上、85wt%以下、B:10wt%以上、25wt%以下、KO:0.5wt%以上、5wt%以下、Al:0wt%以上、5wt%以下が挙げられる。
ホウケイ酸系ガラスは比誘電率が低いため、電子部品の高周波特性を改善することができる。
フェライト材料としては、例えば、Ni−Zn−Cu系フェライトが挙げられる。
フェライトは、比透磁率が高いため、インピーダンス特性を向上させやすい。ただし、フェライト材料単体を絶縁層を構成する材料として用いると、絶縁層の比誘電率が高くなりすぎて高周波特性が低下してしまうことがある。従って、フェライト材料は絶縁層を構成する材料として上記非磁性材料と混合して用いることが好ましい。
絶縁層には、上記フェライト材料及び/又は上記ガラスセラミック材料に加え、石英(SiO)、フォルステライト(2MgO・SiO)、アルミナ(Al)等のフィラー成分を、絶縁層全体の重量の2wt%以上、41wt%以下となるように含有させるのが好ましく、20wt%以上、41wt%以下となるように含有させるのがより好ましい。
石英は、比誘電率がホウケイ酸系ガラスに比べて更に低いため、電子部品の高周波特性をさらに改善することができる。
フォルステライト及びアルミナは抗折強度が高いため、電子部品の機械的強度を向上させることができる。
上記フィラーを添加した場合の絶縁層の組成としては、例えば、SiO:76.0wt%以上、90.0wt%以下、B:7wt%以上、21.8wt%以下、KO:0.5wt%以上、5wt%以下、Al:1.7wt%以上、6.0wt%以下が挙げられる。
本発明の電子部品において、コイル導体層を構成するコイル導体は、コイルパターンと、該コイルパターンの外側に配置される外側端部と、コイルパターンの内側に配置される内側端部とを有する。
コイル導体は、上記絶縁層上に導電性ペーストを印刷等の方法により配置することにより形成することができる。
コイル導体を構成する材料は特に限定されないが、Ag等が挙げられる。
各コイル導体のターン数(巻数ともいう)は、特に限定されず、所望の周波数特性に応じて巻数を設定すればよいが、上記ターン数は4以上10以下であることが好ましく、6以上10以下であることがより好ましい。
各コイル導体の導体長さ(コイルパターン部分の配線長)は特に限定されないが、全てのコイル導体で略同じであることが望ましい。
各コイル導体の断面積(コイル導体パターンの線幅と厚さの積)は特に限定されないが、各コイル導体層の直列抵抗を揃える観点からは、2次コイル導体及び3次コイル導体の断面積を略等しくし、1次コイル導体及び並列1次コイル導体の断面積を上記2次コイル導体及び3次コイル導体の断面積の0.5倍とすることが望ましい。
1次コイル導体及び並列1次コイル導体の断面積を上記2次コイル導体及び3次コイル導体の断面積の0.5倍とするとすることで、第1外部電極と第4外部電極との間の直列抵抗、第2外部電極と第5外部電極との間の直列抵抗、及び、第3外部電極と第6外部電極との間の直列抵抗を略同じ値に調整することができる。
各コイル導体におけるコイルパターンのピッチ(コイル導体パターンの線幅と、隣接するコイル導体パターンまでの距離の合計)は特に限定されないが、28μm以上、34μm以下であることが好ましい。
また、各コイル導体におけるコイルパターンの線幅は13μm以上17μm以下であることが好ましく、15μmであることがより好ましい。
各コイル導体におけるコイルパターン同士の距離は14μm以上18μm以下であることが好ましく、16μmであることがより好ましい。
コイル導体の断面積としては、30μm以上、160μm以下であることが好ましい。
コイル導体の断面積が30μm未満の場合、スクリーン印刷等の方法によりコイル導体層を形成することが困難となり、配線不良(断線)を起こしやすくなる。一方、コイル導体の断面積が160μmを超える場合、コイルパターン同士の距離が接近しすぎないようにコイルパターンの巻数を減少させる必要が生じてしまい、所望のインピーダンス特性を得られないことがある。
本発明の電子部品において、底面側引き出し電極層及び上面側引き出し電極層は、絶縁層の表面に引き出し電極が形成されてなる。
引き出し電極を構成する材料は特に限定されないがAg等が挙げられる。
また、絶縁体層を構成する材料としては、ガラスセラミック材料等の非磁性材料が挙げられる。
本発明の電子部品において、1次コイル導体層と底面側引き出し電極層、2次コイル導体層と底面側引き出し電極層、3次コイル導体層と上面側引き出し電極層、並列1次コイル導体層と上面側引き出し電極層は、それぞれ、ビアホール導体により接続されている。
ビアホール導体を形成する材料は特に限定されないが、Ag等が挙げられる。
外部電極を構成する材料は特に限定されないが、NiやSnなどが挙げられる。
NiやSnからなる電極層の内側に、さらに、下地電極が設けられていてもよい。
下地電極としては、Ag粉末とガラスフリットを含有した導電性ペーストを積層体の表面に塗布し、焼成したもの等が挙げられる。
下地電極の表面にメッキによってNi膜やSn膜を形成することによって、外部電極が形成される。
本発明の電子部品のその他の実施形態について説明する。
本発明の電子部品において、1次コイル導体層、2次コイル導体層、3次コイル導体層及び並列1次コイル導体層は、それぞれ2つ以上のコイル導体を有していてもよい。
1つのコイル導体層が2つ以上のコイル導体を有する場合、各コイル導体は、積層体の上面視において互いに略重なるコイルパターンを有していることが好ましい。
この時、各コイル導体同士は並列に接続される。
2次コイル導体層を構成する2次コイル導体の数を2つとし、3次コイル導体層を構成する3次コイル導体の数を2つとすると、各コイル導体の断面積を同じにした場合に、2次コイル導体層及び3次コイル導体層における直列抵抗の合成値が、1次コイル導体及び並列1次コイル導体の直列抵抗の合成値と略等しくなる。この場合、1次コイル導体層及び並列一次コイル導体層に接続される第1、第4外部電極、2つの2次コイル導体を有する2次コイル導体層に接続される第2、第5外部電極、2つの3次コイル導体を有する3次コイル導体層に接続される第3、第6外部電極が略等価なものとなる。従って、上述したように、第1外部電極及び第4外部電極を第2外部電極及び第3外部電極の間、及び、第5外部電極及び第6外部電極の間に配置しない場合であっても、電子部品の左右を区別することなく使用できる。
コイル導体層が複数のコイル導体を備える場合について、図4及び図5を参照しながら説明する。
図4は、本発明の電子部品を構成する積層体の別の一例を、各層ごとに分離し並べた様子を模式的に示す説明図であり、図5は、図4に示す積層体を、図1におけるA−A線と同じ位置で切断した場合の様子を模式的に示す断面図である。
図4及び図5に示すように、積層体101は底面側から順に、底面側引き出し電極層70、1次コイル導体層10、2次コイル導体層20、3次コイル導体層30、並列1次コイル導体層40、上面側引き出し電極層80及び絶縁体層50がこの順で積層されて構成されている。
2次コイル導体層20は、2次コイル導体を2つ(23、23’)有しており、3次コイル導体層30は、3次コイル導体を2つ(33、33’)有している。
2つの2次コイル導体23、23’はそれぞれ、絶縁層21、21’の表面に形成されている。2つの3次コイル導体33、33’はそれぞれ、絶縁層31、31’の表面に形成されている。
2次コイル導体23’及び3次コイル導体33’を除いた各コイル導体とビアホール導体及び引き出し電極との接続については、図1〜3に説明した積層体100の場合と同様である。
2次コイル導体層20において、2つの2次コイル導体23、23’は、積層体101の上面視において、互いに略重なっている。
2次コイル導体23’はコイルパターンの外側に設けられた外側端部23b’及びコイルパターンの内側に設けられた内側端部23e’を有しており、外側端部23b’及び内側端部23e’の位置は、積層体の上面視において、2次コイル導体23の外側端部23b及び内側端部23eと略重なる。従って、2次コイル導体23、23’は、第2ビアホール導体25、25’及びビアホール導体26により底面側引き出し電極層70と接続されている。
3次コイル導体層30において、2つの3次コイル導体33、33’は、積層体101の上面視において、互いに略重なっている。
3次コイル導体33’はコイルパターンの外側に設けられた外側端部33c’及びコイルパターンの内側に設けられた内側端部33f’を有しており、外側端部33c’及び内側端部33f’の位置は、積層体の上面視において、3次コイル導体33の外側端部33c及び内側端部33fと略重なる。従って、3次コイル導体33、33’は、第3ビアホール導体35、35’及びビアホール導体36により上面側引き出し電極層80と接続されている。
積層体101においては、底面側から、1次コイル導体13、2次コイル導体23、2次コイル導体23’、3次コイル導体33、3次コイル導体33’、並列1次コイル導体43がこの順で積層されている。さらに、1次コイル導体13と並列1次コイル導体43が並列に接続されており、2次コイル導体23と2次コイル導体23’が並列に接続されており、3次コイル導体33と3次コイル導体33’が並列に接続されている。
このような状態だと、1次コイル導体層10及び並列1次コイル導体層40と2次コイル導体層20との間の特性インピーダンス、2次コイル導体層20と3次コイル導体層30との間の特性インピーダンス、3次コイル導体層30と1次コイル導体層10及び並列1次コイル導体層40との間の特性インピーダンスを整合させることができる。
各コイル導体層間の特性インピーダンスが略一致している(整合している)と、電子部品によるエネルギー損失を抑制することができる。
本発明の電子部品は、1次コイル導体層、2次コイル導体層、3次コイル導体層及び並列1次コイル導体層中のコイルパターンの内側、かつ、積層体の上面視において第1ビアホール導体、第2ビアホール導体、第3ビアホール導体及び第4ビアホール導体と重ならない位置に、1次コイル導体層、2次コイル導体層、3次コイル導体層及び並列1次コイル導体層を貫通する内磁路が設けられていてもよい。
コイルパターンの内側に、上記内磁路が設けられていると、各コイル導体が発生させる磁界の相互作用が強まり、インピーダンス特性が良好となる。
内磁路を備える積層体について、図6及び図7を参照しながら説明する。
図6は、本発明の電子部品を構成する積層体のさらに別の一例を、各層ごとに分離し並べた様子を模式的に示す説明図であり、図7は、図6に示す積層体を、図1におけるA−A線と同じ位置で切断した場合の様子を模式的に示す断面図である。
図6及び図7に示すように、積層体102は、底面側から順に、底面側引き出し電極層70、1次コイル導体層10、2次コイル導体層20、3次コイル導体層30、並列1次コイル導体層40、上面側引き出し電極層80及び絶縁体層50がこの順で積層されて構成されている。
図7に示すように、積層体102は、コイルパターンの内側に、内磁路90を有している。
内磁路90は、第1ビアホール導体15、第2ビアホール導体25、第3ビアホール導体35及び第4ビアホール導体45と、上面視において重ならない位置で、底面側引き出し電極70、1次コイル導体層10、2次コイル導体層20、3次コイル導体層30、並列1次コイル導体層40上面側引き出し電極層80及び絶縁体層50を貫通している。
図6及び図7に示す積層体102は、図1〜3に示した積層体100、図4〜5に示した積層体101とは異なり、各コイル導体層のコイルパターンの外側に、ビアホール導体が形成されていない。
1次コイル導体層10において、1次コイル導体13の外側端部13aは積層体102の端面に直接露出しており、内側端部13dは第1ビアホール導体15によって底面側引き出し電極層70の引き出し電極70dと接続されている。
2次コイル導体層20において、2次コイル導体23の外側端部23bは積層体102の端面に直接露出しており、内側端部23eは第2ビアホール導体25によって底面側引き出し電極層70の引き出し電極70eと接続されている。
3次コイル導体層30において、3次コイル導体33の外側端部33cは積層体102の端面に直接露出しており、内側端部33fは第3ビアホール導体35によって上面側引き出し電極層80の引き出し電極80fと接続されている。
並列1次コイル導体層40において、並列1次コイル導体43の外側端部43aは積層体102の端面に直接露出しており、内側端部43dは第4ビアホール導体45によって上面側引き出し電極層80の引き出し電極80dと接続されている。
内磁路を構成する材料は、特に限定されないが、比透磁率が大きいものが好ましい。比透磁率が大きい材料としては、例えば、Ni−Zn−Cu系フェライト等のフェライトが挙げられる。
図8及び図9を参照して、本発明の電子部品の更に別の形態について説明する。
図8は、本発明の電子部品を構成する積層体のさらに別の一例を、各層ごとに分離し並べた様子を模式的に示す説明図であり、図9は、図8に示す積層体を、図1におけるA−A線と同じ位置で切断した場合の様子を模式的に示す断面図である。
図8及び図9に示すように、積層体は、底面側から順に、底面側引き出し電極層70、1次コイル導体層10、2次コイル導体層20、3次コイル導体層30、並列1次コイル導体層40、上面側引き出し電極層80及び絶縁体層50がこの順で積層されて構成されている。
図9に示すように、積層体103は、コイルパターンの内側に、内磁路90を有している。
内磁路90は、第1ビアホール導体15、第2ビアホール導体25、第3ビアホール導体35及び第4ビアホール導体45と、積層体103の上面視において重ならない位置で、底面側引き出し電極層70、1次コイル導体層10、2次コイル導体層20、3次コイル導体層30、並列1次コイル導体層40上面側引き出し電極層80及び絶縁体層50を貫通している。
また、2次コイル導体層20を構成する2次コイル導体23、23’は、コイルパターンの外側端部23b、23b’が直接、積層体103の端面に露出しており、第2外部電極200bと接続される。
3次コイル導体層30を構成する3次コイル導体33、33’も、コイルパターンの外側の端部である外側端部33c、33c’が直接、積層体103の端面に露出しており、第3外部電極200cと接続される。
その他のビアホール導体及び各コイル導体と引き出し電極との接続関係については、図6〜7に説明した積層体102の場合と同様である。
本発明の電子部品において、底面側引き出し電極層の底部、及び、上面側引き出し電極層の上部にはさらに、少なくともフェライトを含む磁性体層である底面側磁性体層及び上面側磁性体層が設けられていることが好ましい。
底面側磁性体層及び上面側磁性体層が設けられていると、インピーダンス特性を向上させることができる。
なお、積層体が内磁路を有している場合、内磁路と底面側磁性体層及び上面側磁性体層が同一の材料で構成されていてもよい。この場合、積層体を準備する段階では内磁路を形成する領域を空隙(貫通孔)としておき、積層体を準備した後に、磁性体層の原料となる磁性体ペーストを該空隙(貫通孔)中に充填する方法によって、内磁路と磁性体層を同時に形成する方法を採用してもよい。
なお、上面側引き出し電極層の上部に絶縁体層が設けられている場合、上面側磁性体層は絶縁体層の上部に設けられていることが好ましい。また、底面側引き出し電極層の底部に絶縁体層が設けられている場合、底面側磁性体層は絶縁体層の底部に設けられていることが好ましい。
磁性体層が設けられた電子部品について、図10を参照しながら説明する。
図10は、本発明の電子部品の別の一例を模式的に示す断面図である。
図10に示すように、電子部品2は、積層体102の底部及び上部に、それぞれ、底面側磁性体層121及び上面側磁性体層123が設けられている。
図10では底面側磁性体層121及び上面側磁性体層123は内磁路90と全く別の構成として記載されているが、内磁路90と底面側磁性体層121及び上面側磁性体層123が同じ材料で構成され、一体的に成形されたものであってもよい。
本発明の電子部品において、積層体の底部及び上部にはさらに、少なくともガラスセラミックを含む絶縁体層である底面側絶縁体層及び上面側絶縁体層が設けられていてもよい。
底面側絶縁体層は上記底面側磁性体層の底部に、上面側絶縁体層は上記上面側磁性体層の上部に、それぞれ設けられていることが好ましい。
積層体の表面に磁性体層を設ける場合、セラミックグリーンシートの積層体の上面及び底面に磁性体層となる磁性体シートを積層して焼成するが、この時、磁性体シートの焼成による寸法変化に絶縁層となるセラミックグリーンシートが追従することができず、得られる積層体にクラックが発生してしまうことがある。ここで磁性体シートの上面及び底面にさらに絶縁体層となる絶縁体シートを積層すると、絶縁体シートに挟まれた磁性体シートの焼成時の寸法変化を抑制して、積層体にクラックが発生することを抑制することができる。
絶縁体層が設けられた電子部品について、図11を参照しながら説明する。
図11は、本発明の電子部品のさらに別の一例を模式的に示す断面図である。
図11に示すように、電子部品3は、積層体102の底部及び上部に、それぞれ、底面側磁性体層121及び上面側磁性体層123が設けられている。底面側磁性体層121の底部にはさらに底面側絶縁体層131が設けられており、上面側磁性体層123の上部にはさらに上面側絶縁体層133が設けられている。
なお、底面側絶縁体層の底部、及び、上面側絶縁体層の上部にさらに、上記磁性体層が設けられていてもよい。
絶縁体層の底部及び上部にさらに磁性体層が設けられていると、電子部品からの磁気漏れを抑制することができる。
この場合、底面側から底面側磁性体層、底面側絶縁体層、底面側磁性体層、積層体、上面側磁性体層、上面側絶縁体層、上面側磁性体層の順で積層されることになる。
本発明の電子部品のさらに別の実施形態についても説明する。
本発明の電子部品において、2次コイル導体及び3次コイル導体はそれぞれ、2つ以上のコイル導体を有していてもよい。
2次コイル導体及び3次コイル導体を構成する各コイル導体はそれぞれ、積層体の上面視において互いに略重なるコイルパターンを有していることが好ましい。このとき、各コイル導体同士は並列に接続される。
本発明の電子部品において、コイルパターンの内側に内磁路を設けない場合、内磁路を確保するためのスペースを、コイルパターンの巻き数を増加させるために用いることができる。このような場合の例を図12及び図13に示す。
図12は、本発明の電子部品のさらに別の一例を模式的に示す断面図であり、図13は、図12に示す電子部品を構成する積層体を、各層ごとに分離し並べた様子を模式的に示す断面図である。
図12に示す電子部品4では、積層体104の底面及び上面に、それぞれ、底面側磁性体層121及び上面側磁性体層123が設けられている。底面側磁性体層121の底部にはさらに底面側絶縁体層131が設けられており、上面側磁性体層123の上部にはさらに上面側絶縁体層133が設けられている。
図13に示すように、積層体104は、底面側から順に、底面側引き出し電極層70、1次コイル導体層10、2次コイル導体層20、3次コイル導体層30、並列1次コイル導体層40、上面側引き出し電極層80及び絶縁体層50がこの順で積層されて構成されている。
積層体104では、内磁路を設けない代わりにコイルパターンの巻き数を図8に示した積層体103から増加させている。すなわち、1次コイル導体層10を構成する1次コイル導体13、2次コイル導体層20を構成する2次コイル導体23、23’、3次コイル導体層30を構成する3次コイル導体33、33’、並列1次コイル導体層40を構成する並列1次コイル導体43のコイルパターンの巻き数が8となっている。
その他のビアホール導体及び各コイル導体と引き出し電極との接続関係については、図9に説明した積層体103の場合と同様である。
[電子部品の製造方法]
続いて、本発明の電子部品を製造する方法について説明する。
まず、絶縁層となるセラミックグリーンシートを作製する。
例えば、ガラスセラミック材料等の非磁性材料、又は、非磁性材料をフェライト材料等の磁性材料と混合した混合材料に、ポリビニルブチラール系等の有機バインダ、エタノール、トルエン等の有機溶剤及び分散剤等を加えて混練し、スラリー状にする。その後、ドクターブレード法などの方法によりセラミックグリーンシートを得る。
このセラミックグリーンシートを焼成することにより絶縁層となる。
ガラスセラミック材料としては、Si及びBを主成分としたホウケイ酸系ガラスを使用することが好ましい。ホウケイ酸系ガラスの組成としては、例えば、SiO:70wt%以上85wt%以下、B:10wt%以上25wt%以下、KO:0.5wt%以上5wt%以下、Al:0wt%以上5wt%以下のものが挙げられる。
ホウケイ酸系ガラスは比誘電率が低いため、電子部品の高周波特性を改善することができる。
上記フェライト材料やガラスセラミック材料に加えて、さらに、石英(SiO)、フォルステライト(2MgO・SiO)、アルミナ(Al)等のフィラー成分を添加してもよい。
上記フィラー成分の添加量は、セラミックグリーンシート全体の2wt%以上、41wt%以下であることが好ましく、34.5wt%以上、41wt%以下であることがより好ましい。
特に、石英の添加量をセラミックグリーンシート全体の34wt%以上、37wt%以下とすることが好ましく、アルミナの添加量をセラミックグリーンシート全体の0.5wt%以上、4wt%以下とすることが好ましい。
石英は、比誘電率がホウケイ酸系ガラスに比べてさらに低く、高周波特性をさらに改善することができる。
フォルステライト及びアルミナは、抗折強度が高く、機械的強度を向上させることができる。
フェライト材料として、例えば、鉄、ニッケル、亜鉛及び銅の酸化物原料を混合して800℃、1時間で仮焼した後、ポールミルにより粉砕し、乾燥することにより、平均粒径が約0.5μmのNi−Zn−Cu系のフェライト原料(酸化物混合粉末)を得ることができる。
フェライト材料を用いてセラミックグリーンシートを作製する場合、高いL値(インダクタンス)を得るためには、Fe:40mol%以上49.5mol%以下、ZnO:5mol%以上35mol%以下、CuO:4mol%以上12mol%以下、残部:NiO及び微量添加剤(不可避不純物を含む)の組成のフェライト材料を用いることが好ましい。
作製したセラミックグリーンシートに、所定のレーザー加工を施して、直径30μm以上、40μm以下程度のビアホールを形成する。Agペーストをビアホールに充填し、さらに、11μm程度の厚みを有するコイル導体パターン(コイル導体)をスクリーン印刷し、乾燥することで、焼成によりコイル導体層となるコイルシートを得る。
また、作製したセラミックグリーンシートに、必要に応じてレーザー加工を施してビアホールを形成し、さらに11μm程度の厚みを有する引き出し電極パターンをスクリーン印刷し、乾燥することで、焼成により引き出し電極層となる電極シートを得る。
なお、コイル導体パターン及び引き出し電極パターン(まとめてパターンともいう)を印刷していないセラミックグリーンシートを焼成することで絶縁体層となる。
その後、底面側引き出し電極層となる底面電極シート、1次コイル導体層となる1次コイルシート、2次コイル導体層となる2次コイルシート、3次コイル導体層となる3次コイルシート、並列1次コイル導体層となる並列1次コイルシート、上面側引き出し電極層となる上面電極シート及びパターンを印刷していないセラミックグリーンシートをこの順で積層して、熱圧着することで積層シートを得る。
このとき、1次コイル導体、2次コイル導体、3次コイル導体及び並列1次コイル導体のコイルパターンが上面視で略重なるように、かつ、各コイルシートに形成されたビアホールのうち、対応するもの同士が上面視で重なるように、かつ、ビアホールと引き出し電極の位置をあわせて、各コイルシート及び電極シートを積層する。
得られた積層シートを所定の寸法に切断することにより、焼成により積層体となる積層体前駆体を得る。
積層体に内磁路を設ける場合、積層シートの所定位置にサンドブラストを行ってビアホールを形成して、焼成により内磁路となる内磁路ペーストを一括充填する方法であってもよく、上述したコイルシートを作製する際に、セラミックグリーンシートにレーザー加工を施して形成したビアホールに上記内磁路ペーストを順次充填する方法であってもよい。
内磁路ペーストは、例えば、Ni−Zn−Cu系のフェライト原料をポリビニルブチラール系等の有機バインダ、エタノール、トルエン等の有機溶剤及び分散剤等を加えて混練することで得られる。
その後、所定の温度、時間で脱バインダ及び焼成を施すことで、底面側引き出し電極層、1次コイル導体層、2次コイル導体層、3次コイル導体層、並列1次コイル導体層、上面側引き出し電極層及び絶縁体層がこの順に積層された焼成体(積層体)を得る。
脱バインダ条件としては、大気雰囲気下、350〜500℃まで加熱する方法が挙げられる。
焼成条件としては、大気雰囲気下、850〜920℃の温度まで加熱する方法が挙げられる。
焼成により得られた積層体と研磨剤をバレルに収容して、バレルに回転運動を与えることで積層体の角部及び稜線部を丸める、バレル研磨を行うことが好ましい。
バレル研磨により積層体の切断面に形成されたバリが除去されるとともに、積層体の角部及び稜線部を丸めて機械的強度を高めることができる。
なお、積層体の表面に磁性体層や絶縁体層をさらに設けたい場合には、上記積層体前駆体を得る際に、底面電極シート及び上面電極シートの両面にさらに、磁性体層となるグリーンシートや絶縁体層となるグリーンシートを積層して熱圧着すればよい。
得られた積層体の所定位置に、外部電極を形成することにより、本発明の電子部品が得られる。
積層体の表面に外部電極を形成する方法としては、例えば、積層体の表面のうち、第1の端面及び第2の端面にそれぞれ3箇所ずつ下地電極を形成し、その下地電極の表面を覆うようにめっき電極を形成する方法が挙げられる。
下地電極は、例えば、Ag粉末と所定量のガラスフリットの混合物を含有した下地電極ペーストを積層体表面に塗布し、900℃程度の温度で焼成して焼き付ける方法が挙げられる。
下地電極に対して、めっきにより、所定の厚みのNi皮膜及びSn皮膜を順次形成して、外部電極を形成する。
以上により、本発明の電子部品を作製することができる。
本発明の電子部品は、例えば、コモンモードチョークコイル、インダクタ素子、LC複合部品等に好適に用いることができる。
1、2、3、4 電子部品
10 1次コイル導体層
11 絶縁層
13 1次コイル導体
13a 1次コイル導体の外側端部
13d 1次コイル導体の内側端部
15 第1ビアホール導体
16 ビアホール導体
20 2次コイル導体層
21、21’ 絶縁層
23、23’ 2次コイル導体
23b、23b’ 2次コイル導体の外側端部
23e、23e’ 2次コイル導体の内側端部
25、25’ 第2ビアホール導体
26 ビアホール導体
30 3次コイル導体層
31、31’ 絶縁層
33、33’ 3次コイル導体
33c、33c’ 3次コイル導体の外側端部
33f、33f’ 3次コイル導体の内側端部
35、35’ 第3ビアホール導体
36 ビアホール導体
40 並列1次コイル導体層
41 絶縁層
43 並列1次コイル導体
43a 並列1次コイル導体の外側端部
43d 並列1次コイル導体の内側端部
45 第4ビアホール導体
46 ビアホール導体
50 絶縁体層
70 底面側引き出し電極層
70a、70b、70d、70e 引き出し電極
80 上面側引き出し電極層
80a、80c、80d、80f 引き出し電極
90 内磁路
100、101、102、103、104 積層体
100A 積層体の第1の端面
100B 積層体の第2の端面
100C 積層体の底面
100D 積層体の上面
121 底面側磁性体層
123 上面側磁性体層
131 底面側絶縁体層
133 上面側絶縁体層
200a 第1外部電極
200b 第2外部電極
200c 第3外部電極
200d 第4外部電極
200e 第5外部電極
200f 第6外部電極

Claims (10)

  1. 絶縁層の表面にコイルパターンを備えたコイル導体が形成されてなるコイル導体層を複数個積層してなる電子部品であって、
    底面側引き出し電極層、1次コイル導体を備える1次コイル導体層、2次コイル導体を備える2次コイル導体層、3次コイル導体を備える3次コイル導体層、並列1次コイル導体を備える並列1次コイル導体層及び上面側引き出し電極層がこの順で積層された積層体と、前記積層体の表面に設けられる第1外部電極、第2外部電極、第3外部電極、第4外部電極、第5外部電極及び第6外部電極を備え、
    前記1次コイル導体は、前記第1外部電極及び前記第4外部電極と接続されており、
    前記2次コイル導体は、前記第2外部電極及び前記第5外部電極と接続されており、
    前記3次コイル導体は、前記第3外部電極及び前記第6外部電極と接続されており、
    前記並列1次コイル導体は、前記第1外部電極及び前記第4外部電極と接続されており、
    前記1次コイル導体と前記並列1次コイル導体とは並列に接続されており、
    前記1次コイル導体、前記2次コイル導体、前記3次コイル導体及び前記並列1次コイル導体は、それぞれ、コイルパターンと、前記コイルパターンの一端でありコイルパターンの内側に配置される内側端部と、前記コイルパターンの一端でありコイルパターンの外側に配置される外側端部とを備え、
    前記1次コイル導体及び前記2次コイル導体の前記内側端部が、コイルパターンの内側に設けられた第1ビアホール導体及び第2ビアホール導体によりそれぞれ前記底面側引き出し電極層と接続されており、
    前記3次コイル導体及び前記並列1次コイル導体の前記内側端部が、コイルパターンの内側に設けられた第3ビアホール導体及び第4ビアホール導体によりそれぞれ前記上面側引き出し電極層と接続されており、
    前記積層体の上面視において、前記第1ビアホール導体及び前記第2ビアホール導体は、前記第3ビアホール導体及び前記第4ビアホール導体のいずれかと少なくとも一部が重なる位置に配置されており、
    前記積層体を構成するすべてのコイル導体層において、コイルパターンの内側に設けられたビアホール導体の数は最大で2個であることを特徴とする電子部品。
  2. 前記第1外部電極、前記第2外部電極及び前記第3外部電極は前記積層体の第1の端面に設けられ、
    前記第4外部電極、前記第5外部電極及び前記第6外部電極は前記第1の端面と対向する第2の端面に設けられ、
    前記第1外部電極、前記第2外部電極及び前記第3外部電極は、それぞれ、前記第4外部電極、前記第5外部電極及び前記第6外部電極と対向する位置に配置されており、
    前記第1外部電極が、前記第2外部電極と前記第3外部電極の間に配置されており、
    前記第4外部電極が、前記第5外部電極と前記第6外部電極の間に配置されている請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記1次コイル導体層、前記2次コイル導体層、前記3次コイル導体層及び前記並列1次コイル導体層中のコイルパターンの内側、かつ、前記積層体の上面視において前記第1ビアホール導体、前記第2ビアホール導体、前記第3ビアホール導体及び前記第4ビアホール導体と重ならない位置に、前記1次コイル導体層、前記2次コイル導体層、前記3次コイル導体層及び前記並列1次コイル導体層を貫通する内磁路が設けられている請求項1又は2に記載の電子部品。
  4. 前記2次コイル導体層は、前記積層体の上面視において互いに略重なるコイルパターンを有する複数の2次コイル導体を備える請求項1〜3のいずれかに記載の電子部品。
  5. 前記3次コイル導体層は、前記積層体の上面視において互いに略重なるコイルパターンを有する複数の3次コイル導体を備える請求項1〜4のいずれかに記載の電子部品。
  6. 前記底面側引き出し電極層の底部、及び、前記上面側引き出し電極層の上部にはさらに、少なくともフェライトを含む磁性体層である底面側磁性体層及び上面側磁性体層が設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品。
  7. 前記底面側磁性体層の底部、及び、前記上面側磁性体層の上部にはさらに、少なくともガラスセラミックを含む絶縁体層である底面側絶縁体層及び上面側絶縁体層が設けられている請求項6に記載の電子部品。
  8. 前記1次コイル導体層、前記2次コイル導体層、前記3次コイル導体層及び前記並列1次コイル導体層中のコイルパターンの巻き数は、4以上である請求項1〜7のいずれかに記載の電子部品。
  9. 前記1次コイル導体層、前記2次コイル導体層、前記3次コイル導体層及び前記並列1次コイル導体層中のコイルパターンのピッチは、28μm以上、34μm以下である請求項1〜8のいずれかに記載の電子部品。
  10. 前記積層体の外形寸法が、長さ0.80mm以上1.00mm以下、幅0.58mm以上0.78mm以下、高さ0.25mm以上0.45mm以下である請求項1〜9のいずれかに記載の電子部品。
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