JP2019099816A - 車椅子グローブ用ゴム組成物及び車椅子グローブ - Google Patents

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Abstract

【課題】全天候でグリップ特性を発揮し、耐久性に優れた車椅子グローブ用ゴム組成物及び車椅子グローブを提供する。【解決手段】天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれる少なくとも一種のゴム成分と、カーボンブラック及び無機充填剤から選ばれる少なくとも一種の充填剤とを含有する、車椅子グローブ用ゴム組成物及び車椅子グローブ。【選択図】なし

Description

本発明は、車椅子グローブに関し、特に、車椅子グローブ用ゴム組成物及び車椅子グローブに関する。
車椅子用グローブは、車輪外方に設けられる操作リムを手で回す際、操作リムとの摩擦から手を保護するため、車椅子の利用者の手に装着して使用されている(例えば、特許文献1参照)。
必要に応じて、車椅子の利用者が市販のグローブや、市販のゴムシートを入手し貼り付ける等して使用していた。
特開2008−63679号公報
車椅子用グローブは、雨天時にも使用されるが、雨天時は特に滑りやすく、車椅子の操作を困難にしている。雨天時のグリップ特性を確保するために、松脂を塗って対応する場合もあるが、べたついたりかぶれたりし、車椅子の利用者にとって快適ではなかった。
また、車椅子グローブは、操作リムとの摩擦を生じるため、長時間使用する場合等では、摩耗して破損してしまう問題があった。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題を解決し、全天候でグリップ特性を発揮し、耐摩耗性に優れた車椅子グローブ用ゴム組成物及び車椅子グローブを提供することを課題とする。
本発明者らは、特定の充填剤を含有させることで、全天候でグリップ特性を発揮し、耐摩耗性に優れる車椅子グローブ用ゴム組成物及び車椅子グローブとすることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、以下の[1]〜[6]を提供するものである。
[1]天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれる少なくとも一種のゴム成分と、カーボンブラック及び無機充填剤から選ばれる少なくとも一種の充填剤とを含有する、車椅子グローブ用ゴム組成物。
[2]前記充填剤の総量が、前記ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上150質量部以下である、[1]の車椅子グローブ用ゴム組成物。
[3]5℃から20℃の平均値である低温想定動的貯蔵弾性率(E’)が、5MPa以上60MPa以下である、[1]又は[2]の車椅子グローブ用ゴム組成物。
[4]前記無機充填剤は、シリカ及び水酸化アルミニウムのいずれか少なくとも1つから選ばれる、[1]〜[3]のいずれかの車椅子グローブ用ゴム組成物。
[5]前記合成ジエン系ゴムは、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム及び臭素化ブチルゴムのいずれか少なくとも1つから選ばれる、[1]〜[4]のいずれかの車椅子グローブ用ゴム組成物。
[6][1]〜[5]のいずれかのゴム組成物を用いた車椅子グローブ。
本発明によれば、全天候でグリップ特性を発揮し、耐摩耗性に優れた車椅子グローブ用ゴム組成物及び車椅子グローブを提供することができる。
本発明の実施の形態に係る車椅子グローブを説明するための模式図(その1)である。 本発明の実施の形態に係る車椅子グローブを説明するための模式図(その2)である。 本発明の実施の形態に係る車椅子グローブを説明するための模式図(その3)である。 本発明の実施の形態に係る車椅子グローブを説明するための模式図(その4)である。
[車椅子グローブ用ゴム組成物]
本発明の実施の形態に係る車椅子グローブ用ゴム組成物について詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係る車椅子グローブ用ゴム組成物は、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれる少なくとも一種のゴム成分と、カーボンブラック及び無機充填剤から選ばれる少なくとも一種の充填剤とを含有する。
車椅子グローブ用ゴム組成物の動的貯蔵弾性率のうち、5℃から20℃の平均値である低温想定動的貯蔵弾性率(E’)は、低温時(5℃から20℃)における耐摩耗性及びグリップ特性を両立させる観点から、5.0MPa以上60.0MPa以下であることが好ましく、6.0MPa以上55.0MPa以下であることがより好ましく、7.0MPa以上50.0MPa以下であることがさらに好ましい。低温想定動的貯蔵弾性率(E’)は、値が小さすぎると低温時(5℃から20℃)における耐摩耗性が悪化し、値が大きすぎると低温時(5℃から20℃)におけるグリップ特性が悪化する。5℃から20℃の平均値を規定する理由は、外気温や路面温度に左右されることなく性能を評価することが目的である。
車椅子グローブ用ゴム組成物の動的貯蔵弾性率のうち、20℃から50℃の平均値である高温想定動的貯蔵弾性率(E’)は、高温時(20℃から50℃)における耐摩耗性及びグリップ特性を両立させる観点から、4.0MPa以上35.0MPa以下であることが好ましく、5.0MPa以上32.5MPa以下であることがより好ましく、6.0MPa以上30.0MPa以下であることがさらに好ましい。高温想定動的貯蔵弾性率(E’)は、値が小さすぎると高温時(20℃から50℃)における耐摩耗性が悪化し、値が大きすぎると高温時(20℃から50℃)におけるグリップ特性が悪化する。20℃から50℃の平均値を規定する理由は、外気温や路面温度に左右されることなく性能を評価することが目的である。
車椅子グローブ用ゴム組成物のゴム硬度(Hd)は、JIS K6253−3(タイプA)に準拠して測定され、耐久性を向上させる観点から、50度以上70度以下であることが好ましく、52度以上68度以下であることがより好ましく、54度以上66度以下であることがさらに好ましい。
車椅子グローブ用ゴム組成物の300%伸び引張応力(Md300)は、JISK 6251に準拠して測定され、耐久性を向上させる観点から、8.0MPa以上15.0MPa以下であることが好ましく、9.0MPa以上14.5MPa以下であることがより好ましく、10.0MPa以上14.0MPa以下であることがさらに好ましい。
(ゴム成分)
ゴム成分としては、天然ゴム(NR)及び合成ジエン系ゴムが挙げられる。合成ジエン系ゴムとして、具体的には、ポリブタジエンゴム(BR)、合成ポリイソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、臭素化ブチルゴム(Br−IIR)、塩素化ブチルゴム(Cr−IIR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、スチレン−イソプレン共重合体ゴム(SIR)等が挙げられる。ゴム成分は、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。ゴム成分は、変性されていても、未変性であってもよい。
ゴム成分は、湿潤環境でのグリップ特性(ウェットグリップ特性)及び乾燥環境でのグリップ特性(ドライグリップ特性)を向上させる観点から、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)を含むことが好ましく、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)のみであることがより好ましい。
(充填剤)
充填剤としては、カーボンブラック及び無機充填剤が挙げられる。充填剤は、カーボンブラック及び無機充填剤のそれぞれ一種単独で使用してもよい。充填剤は、カーボンブラック及び無機充填剤のそれぞれの効果を発揮する観点から、併用であることが好ましい。
なお、本明細書において、カーボンブラックは、無機充填剤には含まれない。
充填剤の配合量の総量は、湿潤環境でのグリップ特性(ウェットグリップ特性)及び乾燥環境でのグリップ特性(ドライグリップ特性)を向上させ、かつ、耐久性を向上させる観点から、ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上150質量部以下であることが好ましく、35質量部以上110質量部以下であることがより好ましく、40質量部以上100質量部以下であることがさらに好ましい。
<カーボンブラック>
充填剤としてカーボンブラックを配合することにより、高弾性化することができ、耐摩耗性を向上させることができる。
カーボンブラックとしては、特に制限はなく、例えば、高、中又は低ストラクチャーのSAF、ISAF、IISAF、N339、HAF、HAF−HS、FEF、GPF、SRFグレードのカーボンブラック、特にSAF、ISAF、IISAF、HAF、HAF−HS、FEFグレードのカーボンブラックを用いることが好ましい。カーボンブラックは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
カーボンブラックとしては、例えば、東海カーボン社製、商品名「シースト9」、「シースト3H」等の市販品を用いることができる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、JISK 6217−2:2001に準拠して測定され、30m/g以上200m/g以下であることが好ましく、40m/g以上180m/g以下であることがより好ましく、60m/g以上160m/g以下であることがさらに好ましい。
カーボンブラックの配合量は、ゴムの補強性及び耐摩耗性を向上させる観点から、ゴム成分100質量部に対して、1質量部以上であることが好ましく、3質量部以上であることがより好ましく、5質量部以上であることがさらに好ましい。カーボンブラックの配合量は、分散性の観点から、ゴム成分100質量部に対して、90質量部以下であることが好ましく、85質量部以下であることがより好ましく、80質量部以下であることがさらに好ましい。
<無機充填剤>
充填剤として無機充填剤を配合することにより、湿潤環境でのグリップ特性(ウェットグリップ特性)及び耐摩耗性を向上させることができる。
無機充填剤は、シリカ及び水酸化アルミニウム(Al(OH))が挙げられる。無機充填剤は、シリカ及び水酸化アルミニウムのいずれか少なくとも1つから選ばれることが好ましい。
無機充填剤の配合量は、湿潤環境でのグリップ特性(ウェットグリップ特性)及び耐摩耗性を向上させる観点から、ゴム成分100質量部に対して、10質量部以上であることが好ましく、15質量部以上であることがより好ましく、20質量部以上であることがさらに好ましい。無機充填剤の配合量は、分散性の観点から、ゴム成分100質量部に対して、95質量部以下であることが好ましく、90質量部以下であることがより好ましく、85質量部以下であることがさらに好ましい。
《シリカ》
無機充填剤としてシリカを配合することにより、湿潤環境でのグリップ特性及び耐摩耗性を向上させることができる。
シリカとしては、特に制限はなく、例えば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられ、これらの中でも、湿式シリカが好ましい。シリカは、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
シリカとしては、例えば、東ソー・シリカ社製、商品名「ニップシールAQ」(BET比表面積=205m/g)、デグッサ社製、商品名「ウルトラジルVN3」(BET比表面積=175m/g)等の市販品を用いることができる。
シリカのBET比表面積は、ISO 5794/1に準拠して測定され、40m/g以上350m/g以下の範囲が好ましく、80m/g以上350m/g以下の範囲がより好ましく、120m/g以上350m/g以下の範囲がさらに好ましい。シリカのBET比表面積が上記範囲であることによって、ゴム補強性とジエン系ゴム中への分散性とを両立できる。
シリカの配合量は、湿潤環境でのグリップ特性(ウェットグリップ特性)及び耐摩耗性を向上させる観点から、ゴム成分100質量部に対して、40質量部以上であることが好ましく、45質量部以上であることがより好ましく、50質量部以上であることがさらに好ましい。シリカの配合量は、耐摩耗性及び分散性の観点から、ゴム成分100質量部に対して、100質量部以下であることが好ましく、95質量部以下であることがより好ましく、90質量部以下であることがさらに好ましい。
《水酸化アルミニウム》
無機充填剤として水酸化アルミニウムを配合することにより、湿潤環境でのグリップ特性(ウェットグリップ特性)を向上させることができる。
水酸化アルミニウムとしては、特に制限はなく、ギブサイト及びバイヤライトのいずれも用いることができる。
水酸化アルミニウムとしては、例えば、昭和電工社製、商品名「ハイジライト H−43M」(平均粒子径:0.75μm)、「ハイジライトH−43」(平均粒子径:0.75μm)、「ハイジライト H−42M」(平均粒子径:1.1μm)、「ハイジライト H−42」(平均粒子径:1.1μm)、「ハイジライトH−32」(平均粒子径:8μm)、「ハイジライト H−31」(平均粒子径:20μm)、「ハイジライト H−21」(平均粒子径:26μm)、「ハイジライトH−10」(平均粒子径:55μm)及び「ハイジライト H−10A」(平均粒子径:50μm)等が挙げられる。また、水酸化アルミニウムとしては、例えば、日本軽金属社製、商品名「B1403」(平均粒子径:1μm)、「B703」(平均粒子径:2μm)、「B103」(平均粒子径:8μm)、「B153」(平均粒子径:15μm)、「B303」(平均粒子径:30μm)及び「B53」(平均粒子径:50μm)等が挙げられる。また、水酸化アルミニウムとしては、例えば、住友化学社製「C301」(平均粒子径:2μm)、「C303」(平均粒子径:3μm)及び「C308」(平均粒子径:8μm)等が挙げられる。
水酸化アルミニウムの配合量は、湿潤環境でのグリップ特性(ウェットグリップ特性)を向上させる観点から、ゴム成分100質量部に対して、5質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましく、15質量部以上であることがさらに好ましい。水酸化アルミニウムの配合量は、分散性の観点から、ゴム成分100質量部に対して、40質量部以下であることが好ましく、35質量部以下であることがより好ましく、30質量部以下であることがさらに好ましい。
<その他の配合剤>
本発明における車椅子グローブ用ゴム組成物は、通常、ゴム工業界で通常使用される配合剤(充填剤を除く)を適宜選択して配合することができる。このような配合剤としては、例えば、老化防止剤、軟化剤(オイル)、ワックス、シランカップリング剤、ステアリン酸等の加硫促進剤、酸化亜鉛等の加硫促進助剤、硫黄等の加硫剤等が挙げられる。配合剤は、市販品を好適に使用することができる。
軟化剤(オイル)の配合量は、摩耗特性を向上させる観点から、ゴム成分100質量部に対して、100質量部以下であることが好ましく、10質量部以上75質量部以下であることがより好ましく、20質量部以上50質量部以下であることがさらに好ましい。軟化剤(オイル)の配合量が100質量部以下であれば、ウェットグリップ特性及びドライグリップ特性が悪化するのを抑制することができる。
軟化剤(オイル)としては、ゴム成分としてスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)を含む場合は、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)との相溶性の観点から、芳香族系オイルが用いることが好ましい。また、軟化剤(オイル)としては、低温時(5℃から20℃)における耐摩耗性を重視する観点から、ナフテン系オイル及びパラフィン系オイル等を用いることが好ましい。
<車椅子グローブ用ゴム組成物の製造方法>
本発明の車椅子グローブ用ゴム組成物は、既述の成分を混練することにより得られる。混練方法は、当業者が通常実施する方法に従えばよく、例えば、硫黄、加硫促進剤及び酸化亜鉛以外の全成分(加硫遅延剤を用いる場合は、さらに、加硫遅延剤を含む)を、バンバリーミキサー、ブラベンダー、ニーダー及び高剪断型ミキサー等を用いて100〜200℃で混練した後、硫黄、加硫促進剤及び酸化亜鉛(必要に応じて、さらに加硫遅延剤)を添加して、混練ロール機等で60〜130℃で混練すればよい。
[車椅子グローブ]
本発明の実施の形態に係る車椅子グローブ1aは、図1に示すように、補強部10と、本体部20とを備える。
車椅子グローブ1aは、図2(a)及び(b)に示すように、車椅子の利用者の手に装着されて使用される。車椅子グローブ1aは、車輪外方に設けられる操作リムを手で回す際、操作リムとの摩擦から手を保護することができる。車椅子グローブ1aは、補強部10を備えることにより、湿潤環境でのグリップ特性(ウェットグリップ特性)及び乾燥環境でのグリップ特性(ドライグリップ特性)を向上させることができる。
補強部10は、本体部20における車椅子の操作リムと接する箇所に備えられる。
補強部10は、上述した車椅子グローブ用ゴム組成物により形成される。補強部10の形成方法は、特に限定されず、従来公知の方法により形成することができる。
補強部10を本体部20に取り付ける手段としては、特に限定はなく、例えば、接着剤による固着手段、又は、締結具による締結手段を採用することができ、取り付け強度の観点から、固着手段が好ましい。
なお、締結手段で用いる締結具としては、ネジ、ベルト、紐、ファスナー及びバックル等が挙げられる。
図1及び図2で示した車椅子グローブ1aは、アスリートが競技の際に使用するものを一例として示したものであり、本発明はこれに限定されない。例えば、図3に示すように、車椅子の利用者の手の甲及び手の平を包み込む本体部20と、車椅子の操作リムと接する手の平箇所に設けられた補強部10とを備える車椅子グローブ1bとすることが可能である。また、図4に示すように、車椅子の利用者の手の全体を覆う本体部20と、車椅子の操作リムと接する手の平箇所に設けられた補強部10とを備える車椅子グローブ1cとすることが可能である。つまり、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。
本発明の実施の形態に係る車椅子グローブ1a、1b、1cは、補強部10と本体部20との間に干渉層を設けることが好ましい。干渉層は、路面からの衝撃を干渉し、クッション性(柔軟性)を向上させることができる。
干渉層としては、特に限定はなく、ウレタン樹脂素材等の弾性素材を用いることができる。
また、本発明の補強部10はパターンを有してもよい。パターンを設けることにより、排水機能を向上させ、湿潤環境でのグリップ特性(ウェットグリップ特性)を向上させることができる。
<車椅子グローブの製造方法>
まず、上述した車椅子グローブ用ゴム組成物をロール成形及びカレンダー成形等により、ゴムシートに加工する。そして、得られたゴムシートを、必要に応じて例えばモールドで成形し、130℃以上の加硫温度で加硫を行って補強部10を得る。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<動的貯蔵弾性率>
縦40mm、横5mm、厚さ2mmの試料を作製した。この試料について、東洋精機社製スペクトロメータを使用して、初期荷重160g、動的歪1%、周波数52Hzの測定条件で、−45℃から63℃まで、3℃/分の昇温速度にて動的貯蔵弾性率(E’)を測定した。
得られたデータから5℃から20℃の平均値である低温想定動的貯蔵弾性率(E’)を求めた。また、得られたデータから20℃から40℃の平均値である高温想定動的貯蔵弾性率(E’)を求めた。
低温想定動的貯蔵弾性率(E’)及び高温想定動的貯蔵弾性率(E’)は、値が小さい程、グリップ特性に優れることを示す。
<ゴム硬度>
ゴム硬度(Hd)は、JIS K6253−3(タイプA)に準拠して測定した。
<300%伸び引張応力>
300%伸び引張応力(Md300)は、JIS K 6251に準拠して測定した。
<ウェットグリップ特性>
実施例1〜6については、長径40mm、短径20mm、厚さ2mmの加硫ゴムを、固定した湿潤鉄板路面上に押し付けて往復させるときに発生する摩擦力をロードセルで検出し、動摩擦係数を算出した。比較例1〜2については、実施例1〜6と同様の条件にて動摩擦係数を算出する。なお、測定温度は15℃で行った。
各例について、比較例1を100として指数表示した。指数値が大きいほど、ウェットグリップ特性が優れていることを示す。
<ドライグリップ特性>
実施例1〜6については、長径40mm、短径20mm、厚さ2mmの加硫ゴムを、固定した乾燥コンクリート路面上に押し付けて往復させるときに発生する摩擦力をロードセルで検出し、動摩擦係数を算出した。比較例1〜2については、実施例1〜6と同様の条件にて動摩擦係数を算出する。なお、測定温度は室温で行った。
各例について、比較例1を100として指数表示した。指数値が大きいほど、ドライグリップ特性が優れていることを示す。
<摩耗評価>
日邦産業株式会社製DFテスターを使用して、実施例1〜6について摩耗量を測定し、該摩耗量を算出した。比較例1〜2については、実施例1〜6と同様の条件にて摩耗量を算出する。また、測定温度は30℃とする。
各例について、比較例1を100として指数表示する。指数値が小さいほど、耐摩耗性が優れていることを示す。
[実施例1〜6]
実施例1〜6は、表1に示す配合内容により、車椅子グローブ用ゴム組成物を調製した。その後、加硫機中において160℃15分で加硫し加硫ゴムを得た。
実施例1〜6の車椅子グローブ用ゴム組成物について、上記の各評価を行った結果を表1に示す。
[比較例1〜2]
比較例1〜2は、表1に示す配合内容により、車椅子グローブ用ゴム組成物を調製する。その後、加硫機中において160℃15分で加硫し加硫ゴムを得る。
比較例1〜2の車椅子グローブ用ゴム組成物について、上記の各評価を表1に示す。
[注]
*1:臭素化ブチルゴム、日本ブチル社製、商品名「BROMOBUTYL2222」
*2:スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、JSR社製、商品名「JSR0150」(34.0部油展)
*3:スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、JSR社製、商品名「JSR1723」(37.5部油展)
*4:東海カーボン社製、商品名「シースト9」、SAF(NSA:145m/g)
*5:東海カーボン社製、商品名「シースト3H」、HAF−HS(NSA:80m/g)
*6:東ソー・シリカ社製、商品名「ニップシールAQ」(BET表面積205m/g)
*7:昭和電工社製、商品名「ハイジライト H−43M」(平均粒子径:0.75μm)
*8:マイクロクリスタリンワックス、日本精鑞社製、商品名「オゾエース0280」
*9:N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業社製、商品名「ノクラック6C」
*10:信越化学工業社製、商品名「ABC−856」
表1より、実施例1〜6の車椅子グローブ用ゴム組成物は、動的貯蔵弾性率、ゴム硬度、300%伸び引張応力、ウェットグリップ特性、ドライグリップ特性及び摩耗評価の各評価において良好であった。
本発明の車椅子グローブ用ゴム組成物は、車椅子グローブ、特に、車椅子グローブの補強部材として好適に用いられる。
1a、1b、1c…車椅子グローブ
10…補強部
20…本体部

Claims (6)

  1. 天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれる少なくとも一種のゴム成分と、カーボンブラック及び無機充填剤から選ばれる少なくとも一種の充填剤とを含有する、車椅子グローブ用ゴム組成物。
  2. 前記充填剤の総量が、前記ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上150質量部以下である、請求項1に記載の車椅子グローブ用ゴム組成物。
  3. 5℃から20℃の平均値である低温想定動的貯蔵弾性率(E’)が、5MPa以上60MPa以下である、請求項1又は2に記載の車椅子グローブ用ゴム組成物。
  4. 前記無機充填剤は、シリカ及び水酸化アルミニウムのいずれか少なくとも1つから選ばれる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の車椅子グローブ用ゴム組成物。
  5. 前記合成ジエン系ゴムは、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム及び臭素化ブチルゴムのいずれか少なくとも1つから選ばれる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の車椅子グローブ用ゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のゴム組成物を用いた車椅子グローブ。
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