JP2019099683A - 発泡性複合樹脂粒子、複合樹脂発泡粒子、発泡粒子成形体 - Google Patents
発泡性複合樹脂粒子、複合樹脂発泡粒子、発泡粒子成形体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019099683A JP2019099683A JP2017232051A JP2017232051A JP2019099683A JP 2019099683 A JP2019099683 A JP 2019099683A JP 2017232051 A JP2017232051 A JP 2017232051A JP 2017232051 A JP2017232051 A JP 2017232051A JP 2019099683 A JP2019099683 A JP 2019099683A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- particles
- resin
- composite resin
- foam
- monomer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Molding Of Porous Articles (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
Description
上記複合樹脂は、12〜35質量%のポリエステル系樹脂と、65〜88質量%のポリスチレン系樹脂とを含み(ただし、ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂との合計は100質量%である)、
上記ポリエステル系樹脂のガラス転移温度が70℃以上90℃未満であり、
上記ポリエステル系樹脂の融解熱量が5J/g未満であり、
赤外全反射分光法によって測定された、上記発泡性複合樹脂粒子の表面の赤外線吸収スペクトルにおける波数1716cm-1での吸光度D1716に対する波数698cm-1の吸光度D698の比D698/D1716が0.1〜20である、発泡性複合樹脂粒子にある。
発泡性複合粒子は、上記のように複合樹脂と発泡剤とを含有する。発泡性複合樹脂粒子は、蒸気などの加熱媒体で加熱されて発泡し、複合樹脂発泡粒子となる。したがって、複合樹脂発泡粒子は、発泡性複合樹脂粒子を予備発泡してなり、複合樹脂を基材樹脂とする、粒子状の発泡体である。「発泡性複合樹脂粒子」のことを以下「発泡性粒子」といい、「複合樹脂発泡粒子」のことを以下「発泡粒子」ということがある。
発泡性粒子は、ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂との複合樹脂を含有する。複合樹脂は、ポリエステル系樹脂にスチレン系単量体が含浸重合された樹脂のことであり、ポリエステル系樹脂成分と、スチレン系樹脂成分とを含有する。したがって、複合樹脂は、重合済みのポリエステル系樹脂と重合済みのポリスチレン系樹脂とを溶融混練してなる混合樹脂とは異なる概念である。
ポリエステル系樹脂としては、ジカルボン酸成分とジオール成分とを重縮合させる方法により得られるポリエステルを用いることができる。また、ポリエステル系樹脂としては、ポリエステル単独重合体またはポリエステル共重合体のエステル交換等により製造されるポリエステルを用いることができる。
複合樹脂は、スチレン系単量体が重合してなるポリスチレン系樹脂成分を含有する。なお、本明細書では、ポリスチレン系樹脂成分を構成するスチレン、必要に応じて添加されるスチレンと共重合可能なモノマーを、併せてスチレン系単量体と称することがある。スチレン系単量体としては、スチレンを用いることができるし、スチレンと共重合可能なビニルモノマーとスチレンとを併用することができる。
発泡性粒子は、物理発泡剤を含有する。物理発泡剤は発泡性粒子に含浸されている。物理発泡剤としては、例えば炭素数3〜6の飽和炭化水素化合物を用いることができる。
発泡性粒子は、次のように、分散工程、重合工程、及び発泡剤含浸工程を行なうことにより製造される。
分散工程においては、例えば懸濁剤、界面活性剤、水溶性重合禁止剤等を含む水性媒体中にポリエステル系樹脂を含有する核粒子を分散させる。
重合工程においては、水性媒体中において、スチレン系単量体を核粒子に含浸、重合させる。重合工程においては、スチレン系単量体の含浸重合によってポリエステル系樹脂を含有する核粒子が改質されるため、重合工程は改質工程ということもできる。
発泡剤含浸工程においては、スチレン系単量体の重合中及び重合後の少なくとも一方において、粒子に物理発泡剤を含浸する。発泡剤の添加は、スチレン系単量体の重合途中にある粒子に対して行うことができるし、重合が完了した粒子に対して行うことができるし、その両方に対して行うこともできる。具体的には、重合中、重合後の樹脂粒子を収容する容器内に物理発泡剤を圧入し、樹脂粒子中に物理発泡剤を含浸させる。
発泡性粒子を加熱媒体により加熱して発泡させることにより、発泡粒子を得ることができる。具体的には、発泡性粒子を供給した予備発泡機にスチーム等の加熱媒体を導入することにより、発泡性粒子を発泡させることができる。発泡粒子の嵩密度は10〜50g/Lが好ましく、15〜30g/Lであることがより好ましい。
発泡粒子を周知の成形手段により型内成形することにより、発泡粒子成形体を得ることができる。得られる発泡粒子成形体の見掛け密度は10〜50g/Lであることが好ましく、15〜30g/Lであることがより好ましい。
実施例にかかる発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体について説明する。まず、以下のようにして発泡性粒子を製造した。
まず、ポリエステル系樹脂20kgと耐加水分解剤(具体的には、末端封止剤)300gとをヘンシェルミキサーに投入し、5分間混合した。ポリエステル系樹脂としては、イーストマンケミカル社製の「GN001」を用いた。耐加水分解剤としては、ラインケミー社製「スタバクゾール I-CF」を用いた。「スタバクゾール I-CF」は、N,N’−ジ−2,6―ジイソプロピルフェニルカルボジイミドからなる。ヘンシェルミキサーとしては、三井三池化工機社製の型式FM−75Eを用いた。本例において用いたポリエステル系樹脂を「樹脂A」という。樹脂Aの比重、ガラス転移温度Tg、融解熱量ΔHm、曲げ弾性率、引張破断伸びを表1に示す。
撹拌装置の付いた内容積が3Lのオートクレーブに、脱イオン水736gを入れ、更にピロリン酸ナトリウム4.6gを加えた。その後、粉末状の硝酸マグネシウム・6水和物11.4gを加え、室温で30分撹拌した。これにより、懸濁剤としてのピロリン酸マグネシウムスラリーを作製した。
次に、この懸濁剤に界面活性剤としてのラウリルスルホン酸ナトリウム(1質量%水溶液)9.1g及び核粒子155gを投入した。このようにして、核粒子を水性媒体中に分散させた。
ポリエステル系樹脂のガラス転移温度は、JIS K7122:1987に準拠して測定することができる。示差走査熱量計としては、TAインスツルメント社製のDSC Q1000が用い、ポリエステル系樹脂2〜4mg、空気中で40℃〜300℃まで20℃/分の昇温速度で加熱し、DSC曲線を求め、該曲線に基づいて測定される中間点ガラス転移温度をTgとした。
ポリエステル系樹脂の融解熱量は、JIS K7122:1987に準拠して測定することができる。示差走査熱量計としては、TAインスツルメント社製のDSC Q1000を用い、ポリエステル系樹脂2〜4mg、空気中で40℃〜300℃まで20℃/分の昇温速度で加熱し、DSC曲線を求めた。DSC曲線の吸熱ピークの低温側のベースラインから吸熱ピークが離れる点を点aとし、吸熱ピークが高温側のベースラインへ戻る点を点bとして、点aと点bとを結ぶ直線と、DSC曲線に囲まれる吸熱量を示す部分の面積から求められる値を融解熱量とした。尚、吸熱ピークが検出できない場合を検出限界以下とした。
ポリエステル系樹脂の曲げ弾性率は、次のようにして測定される。具体的には、射出成形機で長さ80mm×幅10mm×厚さ4mmの試験片を作製し、ポリエステル系樹脂からなる試験片の曲げ弾性率をJIS K7171:2016に基づき測定した。圧子の半径R1及び支持台の半径R2は、共に5mm、支点間距離は64mm、試験速度は2mm/minとした。5点の試験片について同様の試験を行い、各試験片の平均値を曲げ弾性率とした。
ポリエステル系樹脂の引張破断点伸びは、次のようにして測定される。具体的には、射出成形機で、JIS K 6251に規定されているダンベル状1号形の厚さ10mmの試験片を作製し、ポリエステル系樹脂からなる試験片について、JIS K 6767:1999に準拠しての引張伸び試験を行った。試験片の切断時と試験前の標線間距離の差を、試験前の標線間距離40mmで除することにより、伸びを算出した。5点の試験片について同様の試験を行い、各試験片の伸びの算術平均値を引張破断点伸びとした。
発泡性粒子の平均粒子径d63は、レーザ回折・散乱法によって求めた粒度分布における体積積算値63%での粒径である。粒度分布の測定には、日機装株式会社製ミリトラックJPAを用いた。
まず、遠心分離機により、発泡性粒子を脱水・洗浄し、さらに気流乾燥装置により発泡性粒子の表面に付着した水分を除去した。次いで、発泡性粒子をジメチルホルムアミド(DMF)中に浸漬し、温度5℃で24時間放置した。上記DMF溶液のガスクロマトグラフィーにより、添加した発泡剤の含有量を測定し、各成分の含有量を合計して求めた。ガスクロマトグラフによる発泡剤の定量は、具体的には、以下の手順で行った。
ここで、Wi:内部標準溶液を作成したときのシクロペンタノール重量(単位:g)、Ws:DMFに溶解させた試料重量(単位:g)、An:ガスクロマトグラフ測定時の各発泡剤成分のピーク面積、Ai:ガスクロマトグラフ測定時の内部標準物質のピーク面積、Fn:あらかじめ作成した検量線より求めた各発泡剤成分の補正係数
発泡剤の保持性は、発泡剤の保持率Vrを算出することにより評価した。発泡剤の保持率Vrは、製造直後の発泡性粒子の発泡剤含有量V0と、7日間保管後の発泡性粒子の発泡剤含有量V7とから、下記の式(2)から算出した。保管は、23℃、大気圧条件下で7日間行った。また、発泡剤含有量の測定方法は上述の通りである。
Vr=100×V7/V0 ・・・(2)
発泡性粒子のポリスチレン系樹脂の重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフィ(つまり、GPC)法により測定した。GPCには、高分子測定用ミックスゲルカラムを使用した。具体的には、東ソー(株)製の測定装置「HLC−8320GPC EcoSEC」を用いて、溶離液:テトラヒドロフラン(つまりTHF)、THF流量:0.6ml/分、試料濃度:0.1wt%という測定条件で測定を行った。カラムとしては、TSKguardcolumn SuperH−H×1本、TSK−GEL SuperHM−H×2本を直列に接続したカラムを用いた。即ち、発泡性粒子をテトラヒドロフランに溶解させ、GPCで分子量を測定した。そして、標準ポリスチレンで校正して重量平均分子量を求めた。なお、発泡性粒子の内部における吸光度D698、吸光度D1716、これらの比D698/D1716は、発泡性粒子を半分に切断し、その切断面を全反射吸収測定装置のプリズムに押し付けて測定し、観察場所を中心部に変えた以外は、上記と同様にして測定を行った。
発泡性粒子の表面における吸光度D698、吸光度D1716、これらの比D698/D1716は、ダイヤモンドプリズムを用いたATR法によって測定される赤外吸収スペクトルから求めることができる。測定装置としては、日本分光株式会社製の赤外分光光度計「FT/IR-460plus」と、日本分光株式会社製の全反射吸収測定装置「ATR PRO 450−S型」を用いた。測定条件は、プリズム:ダイヤモンド、入射角:45°である。具体的には、まず、全反射吸収測定装置のプリズムに発泡性粒子を170kg/cm2の圧力で押し付けて密着させて複合樹脂粒子の表面における赤外線吸収スペクトル(ただし、ATR補正なし)を得た。次に、全波長のもぐり込み深さを特定の位置にするため、赤外吸収スペクトル(ただし、ATR補正なし)の測定結果をATR補正(1000cm-1を基準)した。つまり、計算上、1000cm-1のもぐり込み深さでの結果に補正した。そして、赤外線吸収スペクトルから得られる波数1716cm-1における吸光度D1716に対する波数698cm-1における吸光度D6988の比、すなわち、吸光度比D1716/D698を算出した。吸光度比の算出にあたっては、同様の測定を5つの発泡性粒子について行い、これらの平均値を求めた。
発泡性粒子を棚式発泡機内に入れ、加熱スチーム温度100℃で270秒加熱することにより発泡させ、その後温度23℃で24時間乾燥させた。そして、乾燥後の発泡粒子の嵩密度(g/L)を測定し、その結果を発泡性の評価結果とした。なお、発泡粒子の嵩密度(g/L)は、1Lのメスシリンダーを用意し、空のメスシリンダー中に発泡粒子を1Lの標線まで充填し、1Lあたりの発泡粒子の質量(g)を測定することより求めた。
発泡性粒子を温度23℃の開放状態で所定時間放置し、発泡性粒子から発泡剤を散逸させた。次に、発泡性粒子を棚式発泡機内に入れ、加熱スチーム温度100℃で270秒加熱することにより発泡させ、その後温度23℃で24時間乾燥させた。そして、乾燥後の発泡粒子の嵩密度(g/L)を測定した。なお、発泡粒子の嵩密度の測定方法は、上述の発泡性の評価と同様である。嵩密度30g/Lの発泡粒子が得られるまでの放置時間をビーズライフとした。
次に、上記のようにして得られた発泡性粒子を用いて、嵩密度約25.0g/Lの発泡粒子を作製した。具体的には、まず、発泡性粒子を30L常圧バッチ発泡機内に入れ、この発泡機内にスチームを供給した。これにより、発泡性複合樹脂粒子を嵩密度約25.0g/Lまで発泡させ、複合樹脂発泡粒子を得た。次に、発泡粒子について、嵩密度(g/L)、独立気泡率を以下のようにして測定した。その結果を表4に示す。
発泡粒子の嵩密度(kg/m3)は、1Lのメスシリンダーを用意し、空のメスシリンダー中に発泡粒子を1Lの標線まで入れ、メスシリンダー中に入れた発泡粒子の重量を測定することにより求めた。
大気圧下、相対湿度50%、23℃の条件の恒温室内にて発泡粒子を1日間放置した。この放置後の発泡粒子を測定用サンプルとして以下の操作に用いる。まず、測定用サンプルの見掛け体積Vaを正確に測定した。次いで、測定用サンプルを十分に乾燥させた後、ASTM−D2856−70に記載されている手順Cに準じ、東芝・ベックマン株式会社製空気比較式比重計930により、測定用サンプルの真の体積の値Vxを測定した。そして、これらの体積値Va及びVxを基に、下記の式(3)により独立気泡率を計算した。測定用サンプル5つの平均値を求め、その平均値を独立気泡率とした。
独立気泡率(%)=(Vx−W/ρ)×100/(Va−W/ρ)・・・(3)
(ただし、Vx:上記方法で測定される発泡粒子の真の体積、即ち、発泡粒子を構成する樹脂の容積と、発泡粒子内の独立気泡部分の気泡全容積との和(cm3)、Va:発泡粒子を、水の入ったメスシリンダーに沈めて、水位上昇分から測定される発泡粒子の見かけの体積(cm3)、W:発泡粒子の重量(g)、ρ:発泡粒子を構成する樹脂の密度(g/cm3))
上記で得られた発泡粒子を室温で1日間熟成した後、型物成形機(DABO(株)製DSM−0705VS)で、300mm×75mm×25mmの直方体状の発泡粒子成形体に成形した。得られた成形体を温度40℃で1日乾燥した後、さらに室温で1日間以上養生した。このようにして、嵩密度約25.0g/Lの発泡粒子を成形し、発泡粒子成形体を得た。
発泡粒子成形体の質量をその体積で除することにより見掛け密度を算出した。
発泡粒子成形体からから縦50mm、横50mm、厚み25mmの板状の試験片を切出した。次いで、大気圧下、相対湿度50%、温度23℃の条件の恒温室内に試験片を1日間放置した。次に、この試験片の正確な見かけの体積Vaを測定した。次いで、試験片を十分に乾燥させた後、ASTM−D2856−70に記載されている手順Cに準じ、東芝・ベックマン株式会社製の空気比較式比重計930により、試験片の真の体積Vxを測定した。そして、これらの体積値Va及びVxに基づき、下記の式(4)から独立気泡率を算出した。なお、測定及び算出は、異なる5つの試験片について行いその算術平均を求めた。この平均値が独立気泡率である。
独立気泡率(%)=(Vx−W/ρ)×100/(Va−W/ρ)・・・(4)
(ただし、Vx:上記方法で測定される発泡粒子成形体の真の体積、即ち、発泡粒子成形体を構成する樹脂の容積と、発泡粒子成形体内の独立気泡部分の気泡の全容積との和(cm3)、Va:発泡粒子成形体を、水の入ったメスシリンダーに沈めて、水位上昇分から測定される発泡粒子成形体の見かけの体積(cm3)、W:発泡粒子成形体の重量(g)、ρ:発泡粒子成形体を構成する複合樹脂の密度(g/cm3))
発泡粒子成形体から縦50mm、横50mm、厚み25mmの板状の試験片を切出し、JIS K 7220(2006年)に準じて圧縮試験を行った。なお、圧縮歪みが50%の時の圧縮応力が50%圧縮応力(kPa)である。
発泡粒子成形体から縦50mm、横50mm、厚み25mmの板状の試験片を切出し、JIS K 6767(1999年)に準じて圧縮永久歪(%)を測定した。
本例においては、核粒子を103.5g、第1モノマーとしてスチレン34.5gを含む乳化液、第2モノマーとしてスチレン552gを用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例の結果を、表2、表4に示す。
本例においては、核粒子を138g、第1モノマーとしてスチレン46gを含む乳化液、第2モノマーとしてスチレン506gを用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例の結果を、表2、表4に示す。
本例においては、核粒子を172.5g、第1モノマーとしてスチレン57.5gを含む乳化液、第2モノマーとしてスチレン460gを用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例の結果を、表2、表4に示す。
本例においては、核粒子を207g、第1モノマーとしてスチレン69gを含む乳化液、第2モノマーとしてスチレン414gを用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例の結果を、表2、表4に示す。
本例においては、第1モノマーを40℃で添加した点を除いては、実施例1と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例の結果を、表2、表4に示す。第1モノマーの添加温度が低く、発泡性粒子表面のポリエステル系樹脂の比率が多くなる傾向にあることがわかる。
本例においては、重合開始剤として、DCP(具体的には、日油社製「パーミクルD」)を用いずに、PBE(具体的には、日油社製「パーブチルE」)のみを用いた乳化液を用いた点を除いては、実施例6と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例の結果を、表2、表4に示す。
本例においては、第2モノマーとしてのスチレン483gを3時間かけてオートクレーブ内に連続して添加した点を除いては、実施例1と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例の結果を、表2、表4に示す。第2モノマーの添加速度を大きくすると、樹脂粒子にスチレンが含浸される前に重合が行われる傾向にあり、吸光度比D698/D1716は大きくなる傾向にあることがわかる。
まず、実施例1と同様にして、核粒子を水性媒体中に分散させた。また、実施例1と同様に乳化液Aを作製した。さらに実施例1と同様に、オートクレーブ内の空気を窒素にて置換した後、オートクレーブ内を密閉した。次いで、オートクレーブ内の分散液を500rpmで撹拌しながら1時間かけて温度70℃まで昇温させた。この温度70℃に到達後、撹拌速度を450rpmに下げ上述の乳化液Aをオートクレーブ内に投入した。
核粒子の作製時のポリエステル系樹脂として、イーストマンケミカル社製「GN001;Tg=77℃」をイーストマンケミカル社製「5011」に変更した点を除いては、実施例1と同様にして発泡性粒子を作製した。本例において用いたポリエステル系樹脂を「樹脂B」という。樹脂Bの比重、ガラス転移温度Tg、融解熱量ΔHm、曲げ弾性率、引張破断伸びを表1に示す。また、発泡性粒子を用いて、実施例1と同様にして、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例の結果を表2、表4に示す。ポリエステル系樹脂のTgが高いことから発泡性が低下するが、ビーズライフが短くなる傾向にあることがわかる。
(1)核粒子の作製
ポリエステル系樹脂として、イーストマンケミカル社製「FX100」を用いた点を除いては、実施例1と同様に核粒子を作製した。本例において用いたポリエステル系樹脂を「樹脂D」という。樹脂Dの比重、ガラス転移温度Tg、融解熱量ΔHm、曲げ弾性率、引張破断伸びを表1に示す。
撹拌装置の付いた内容積が3Lのオートクレーブに、脱イオン水865gを入れ、更にピロリン酸ナトリウム4.3gを加えた。その後、粉末状の硝酸マグネシウム・6水和物10.8gを加え、室温で30分撹拌した。これにより、懸濁剤としてのピロリン酸マグネシウムスラリーを作製した。次に、この懸濁剤に核粒子165g及び界面活性剤としてのラウリルスルホン酸ナトリウム(10質量%水溶液)1.73gを投入した。このようにして、核粒子を水性媒体中に分散させた。
次いで、オートクレーブ内を1時間かけて温度120℃まで昇温させた。温度120℃到達後、この温度120℃で2時間保持した。
本例においては、核粒子の使用量を221gに変更し、第1モノマーとして、BPO(日油社製「ナイパーBW」、水希釈粉体品)0.18gをスチレン95.1gに溶解させたものを使用した乳化液、第2モノマーとして、BPO(日油社製「ナイパーBW」、水希釈粉体品)0.15gとPBE(日油社製「パーブチルE」)2.34gをスチレン419gに溶解させたものを用いた点を除いては、比較例1と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例の結果を表3、表5に示す。
本例においては、核粒子の作製時のポリエステル系樹脂として、樹脂Dを用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例の結果を表3、表5に示す。
本例においては、核粒子の作製時のポリエステル系樹脂として、樹脂Aを用いた点を除いては、比較例1と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例の結果を表3、表5に示す。
本例においては、核粒子の作製時のポリエステル系樹脂として、三菱瓦斯化学社製「ALTESTER S3000」を用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例において用いたポリエステル系樹脂を「樹脂C」という。樹脂Cの比重、ガラス転移温度Tg、融解熱量ΔHm、曲げ弾性率、引張破断伸びを表1に示す。また、本例の結果を表3、表5に示す。
本例においては、核粒子を276g、第1モノマーとしてスチレン92g、第2モノマーとしてスチレン322gを用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例の結果を、表3、表5に示す。
本例においては、核粒子を69g、第1モノマーとしてスチレン23g、第2モノマーとしてスチレン598gを用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例の結果を、表3、表5に示す。
まず、実施例1と同様にして、核粒子を水性媒体中に分散させた。また、実施例1と同様に乳化液Aを作製した。さらに実施例1と同様に、オートクレーブ内の空気を窒素にて置換した後、オートクレーブ内を密閉した。次いで、オートクレーブ内の分散液を500rpmで撹拌しながら1時間かけて温度90℃まで昇温させた。この温度90℃に到達後、撹拌速度を450rpmに下げ上述の乳化液Aをオートクレーブ内に投入した。
本例においては、核粒子の作製時のポリエステル系樹脂として、クラレ社製「KS710B−8S」を用いた点を除いては、実施例1と同様にして発泡性粒子、発泡粒子、発泡粒子成形体を作製した。本例において用いたポリエステル系樹脂を「樹脂E」という。樹脂Eの比重、ガラス転移温度Tg、融解熱量ΔHm、曲げ弾性率、引張破断伸びを表1に示す。また、本例の結果を表3、表5に示す。
Claims (4)
- ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂とを含有する複合樹脂に物理発泡剤が含浸されている発泡性複合樹脂粒子において、
上記複合樹脂は、12〜35質量%のポリエステル系樹脂と、65〜88質量%のポリスチレン系樹脂とを含み(ただし、ポリエステル系樹脂とポリスチレン系樹脂との合計は100質量%である)、
上記ポリエステル系樹脂のガラス転移温度が70℃以上90℃未満であり、
上記ポリエステル系樹脂の融解熱量が5J/g未満であり、
赤外全反射分光法によって測定された、上記発泡性複合樹脂粒子の表面の赤外線吸収スペクトルにおける波数1716cm-1での吸光度D1716に対する波数698cm-1の吸光度D698の比D698/D1716が0.1〜20である、発泡性複合樹脂粒子。 - 上記ポリスチレン系樹脂の重量平均分子量が20万〜50万である、請求項1に記載の発泡性複合樹脂粒子。
- 請求項1または2に記載の発泡性複合樹脂粒子を発泡してなる、複合樹脂発泡粒子。
- 請求項3に記載の複合樹脂発泡粒子を型内成形してなる、発泡粒子成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017232051A JP6919534B2 (ja) | 2017-12-01 | 2017-12-01 | 発泡性複合樹脂粒子、複合樹脂発泡粒子、発泡粒子成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017232051A JP6919534B2 (ja) | 2017-12-01 | 2017-12-01 | 発泡性複合樹脂粒子、複合樹脂発泡粒子、発泡粒子成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019099683A true JP2019099683A (ja) | 2019-06-24 |
JP6919534B2 JP6919534B2 (ja) | 2021-08-18 |
Family
ID=66976058
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017232051A Active JP6919534B2 (ja) | 2017-12-01 | 2017-12-01 | 発泡性複合樹脂粒子、複合樹脂発泡粒子、発泡粒子成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6919534B2 (ja) |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59215307A (ja) * | 1983-05-24 | 1984-12-05 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | 改質ポリエステル粒子の製造方法 |
JPS60245615A (ja) * | 1984-05-18 | 1985-12-05 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | 改質ポリエステルからなる分散助剤の製造法 |
JP2011256244A (ja) * | 2010-06-08 | 2011-12-22 | Jsp Corp | 発泡性改質樹脂粒子および改質樹脂発泡粒子 |
JP2013082805A (ja) * | 2011-10-07 | 2013-05-09 | Jsp Corp | 熱可塑性樹脂押出発泡断熱板 |
JP2014077123A (ja) * | 2012-09-19 | 2014-05-01 | Sekisui Plastics Co Ltd | スチレン改質熱可塑性ポリエステル系樹脂粒子及びその製造方法、並びに発泡性スチレン改質熱可塑性ポリエステル系樹脂粒子、スチレン改質熱可塑性ポリエステル系樹脂予備発泡粒子及びスチレン改質熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡成形体 |
JP2015101702A (ja) * | 2013-11-27 | 2015-06-04 | 株式会社ジェイエスピー | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法 |
JP2015229771A (ja) * | 2014-06-09 | 2015-12-21 | 株式会社ジェイエスピー | 熱可塑性樹脂押出発泡断熱板の製造方法 |
JP2017002236A (ja) * | 2015-06-12 | 2017-01-05 | 株式会社ジェイエスピー | 発泡性複合樹脂粒子 |
-
2017
- 2017-12-01 JP JP2017232051A patent/JP6919534B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59215307A (ja) * | 1983-05-24 | 1984-12-05 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | 改質ポリエステル粒子の製造方法 |
JPS60245615A (ja) * | 1984-05-18 | 1985-12-05 | Mitsubishi Petrochem Co Ltd | 改質ポリエステルからなる分散助剤の製造法 |
JP2011256244A (ja) * | 2010-06-08 | 2011-12-22 | Jsp Corp | 発泡性改質樹脂粒子および改質樹脂発泡粒子 |
JP2013082805A (ja) * | 2011-10-07 | 2013-05-09 | Jsp Corp | 熱可塑性樹脂押出発泡断熱板 |
JP2014077123A (ja) * | 2012-09-19 | 2014-05-01 | Sekisui Plastics Co Ltd | スチレン改質熱可塑性ポリエステル系樹脂粒子及びその製造方法、並びに発泡性スチレン改質熱可塑性ポリエステル系樹脂粒子、スチレン改質熱可塑性ポリエステル系樹脂予備発泡粒子及びスチレン改質熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡成形体 |
JP2015101702A (ja) * | 2013-11-27 | 2015-06-04 | 株式会社ジェイエスピー | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法 |
JP2015229771A (ja) * | 2014-06-09 | 2015-12-21 | 株式会社ジェイエスピー | 熱可塑性樹脂押出発泡断熱板の製造方法 |
JP2017002236A (ja) * | 2015-06-12 | 2017-01-05 | 株式会社ジェイエスピー | 発泡性複合樹脂粒子 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6919534B2 (ja) | 2021-08-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5831175B2 (ja) | 発泡性複合樹脂粒子及び複合樹脂発泡粒子成形体 | |
JP5565240B2 (ja) | 複合樹脂発泡粒子及びその製造方法、並びに発泡性複合樹脂粒子の製造方法 | |
JP5565118B2 (ja) | 発泡性改質樹脂粒子および改質樹脂発泡粒子 | |
TW201315764A (zh) | 複合樹脂發泡粒子及其成形體 | |
JP5641785B2 (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、その製造方法、予備発泡粒子及び発泡成形体 | |
JP6500619B2 (ja) | 発泡性複合樹脂粒子 | |
JP6059621B2 (ja) | 発泡性スチレン改質熱可塑性ポリエステル系樹脂粒子及びその製造方法、スチレン改質熱可塑性ポリエステル系樹脂予備発泡粒子及びスチレン改質熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡成形体 | |
JP6838447B2 (ja) | 複合樹脂粒子及び複合樹脂発泡粒子 | |
JP4066337B2 (ja) | 建材用発泡性スチレン系樹脂粒子及びその発泡成形体 | |
JP2018039923A (ja) | 複合樹脂粒子、複合樹脂発泡粒子、複合樹脂発泡粒子成形体 | |
JP6701943B2 (ja) | 複合樹脂発泡粒子、その製造方法、複合樹脂発泡粒子成形体 | |
JP6919534B2 (ja) | 発泡性複合樹脂粒子、複合樹脂発泡粒子、発泡粒子成形体 | |
JP5492616B2 (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、予備発泡粒子及び発泡成形体 | |
JP7148790B2 (ja) | 発泡性複合樹脂粒子 | |
JP2018203871A (ja) | 複合樹脂粒子、複合樹脂発泡粒子、複合樹脂発泡粒子成形体 | |
JP2015101701A (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法 | |
JP6855706B2 (ja) | 複合樹脂発泡粒子、帯電防止性複合樹脂発泡粒子、複合樹脂発泡粒子成形体 | |
CN106008841B (zh) | 复合树脂颗粒及其制造方法 | |
JP6657883B2 (ja) | 複合樹脂粒子の製造方法 | |
JP6668813B2 (ja) | 複合樹脂発泡粒子、その製造方法、複合樹脂発泡粒子成形体 | |
JP2004018782A (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子 | |
JP6964962B2 (ja) | 複合樹脂粒子 | |
JP6262114B2 (ja) | 複合樹脂粒子の製造方法 | |
JP5592678B2 (ja) | 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子、その製造方法、予備発泡粒子及び発泡成形体 | |
JP2022162817A (ja) | 衝撃吸収材、樹脂粒子及び中空粒子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200806 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210519 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210622 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210705 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6919534 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |