以下、図1〜図12を用いて本発明の実施形態を説明する。以下の本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定せず、単なる説明例にすぎない。
(画像形成システム100)
図1を用いて、実施形態に係る画像形成システム100の一例を説明する。図1は、実施形態に係る画像形成システム100の一例を示す図である。
図1に示すように、画像形成システム100は、画像形成装置、第1情報処理装置、第2情報処理装置を含む。画像形成装置と第1情報処理装置と第2情報処理装置は、通信可能に接続される。画像形成装置と第1情報処理装置と第2情報処理装置は、例えば、ネットワークを介して通信する。画像形成装置、第1情報処理装置、第2情報処理装置は、それぞれ、1台のみでもよいし、複数台でもよい。
画像形成装置は、原稿を読み取って得られた読取画像データ、又は、受信した印刷用データに基づき印刷する。以下では、画像形成装置が複合機1である例を説明する。画像形成装置は、複合機以外の画像形成装置でもよい。
第1情報処理装置は複合機1に印刷用データを送信する。以下では、第1情報処理装置がPC2(Personal Computer)である例を説明する。第1情報処理装置は、PC以外のコンピューターでもよい。例えば、第1情報処理装置は、タブレット型コンピューターでもよい。
第2情報処理装置は、複合機1、PC2と通信する。また、以下では、第2情報処理装置がサーバー3である例を説明する。第2情報処理装置は、サーバー以外のコンピューターでもよい。また、第2情報処理装置は、複合機1やPC2に内蔵されてもよい。サーバー3は、受信したデータを記憶する。サーバー3が記憶するデータの詳細は後述する。必要に応じて、サーバー3は、複合機1とPC2に記憶するデータを送信する。
(複合機1)
図2に基づき実施形態に係る複合機1の一例を説明する。図2は、実施形態に係る複合機1の一例を示す図である。
図2に示すように、複合機1は制御部10、記憶部11、画像読取部12、操作パネル13、印刷部14、通信部15を含む。制御部10は複合機1の動作を制御する。制御部10はCPU10a、画像処理回路10bを含む基板である。CPU10aは複合機1に関する制御、演算を行う。CPU10aは、記憶部11に記憶されるプログラム、データに基づき複合機1の各部の制御、各種の演算処理を行う。画像処理回路10bは、通信部15が受信した印刷用データを解析する。受信した印刷用データに基づき、画像処理回路10bは、印刷用画像データを生成する。
ウォーターマーク付きのプリントジョブを行うとき、画像処理回路10bは、ウォーターマークの画像データを生成する。画像処理回路10bは、ウォーターマークが予め定められた濃度で印刷されるように画像データを生成する。画像処理回路10bは、印刷用データに基づく画像データと、ウォーターマークの画像データを合成した印刷用画像データを生成する。制御部10は、印刷用画像データに基づき、印刷部14に印刷させる。これにより、ウォーターマークが埋め込まれた印刷物が出力される。
記憶部11は、ROM、RAM、ストレージ(HDD)を含む。記憶部11は、複合機1の制御用の設定データ、画像データ、制御用のプログラム、ファイルを記憶する。
複写ジョブのような原稿読み取りを伴うジョブのとき、制御部10は画像読取部12に原稿の読み取りを行わせる。画像読取部12は原稿の画像データを生成する。原稿読み取りのため、画像読取部12は、光源(ランプ)、レンズ、イメージセンサー(ラインセンサー)、A/D変換回路を含む。
操作パネル13は、表示パネル13a、タッチパネル13b、ハードキー13cを含む。表示パネル13aは、画面、画像を表示する。制御部10は表示パネル13aの表示を制御する。制御部10は、ジョブの設定に用いる操作画像を表示パネル13aに表示させる。操作画像は、例えば、ボタンやキーである。タッチパネル13bは、使用者の操作を受け付ける。タッチパネル13bは、表示パネル13aの上面に設けられる。タッチパネル13bはタッチ位置を認識する。タッチパネル13bの出力に基づき、制御部10は、操作された操作画像を認識する。操作された操作画像に基づき、制御部10は、使用者の操作内容を認識する。ハードキー13cも使用者の操作を受け付ける。
印刷部14は、給紙部14a、用紙搬送部14b、画像形成部14c、定着部14dを含む。制御部10はこれらの部分の動作を制御する。制御部10は印刷関連処理を制御する。印刷関連処理は、例えば、給紙、用紙搬送、トナー像の形成、転写、定着である。印刷ジョブのとき、制御部10は用紙を1枚ずつ給紙部14aに供給させる。制御部10は、供給された用紙を用紙搬送部14bに搬送させる。制御部10は、印刷用画像データに基づくトナー像を画像形成部14cに形成させる。制御部10は、搬送される用紙へのトナー像の転写を画像形成部14cに行わせる。制御部10は用紙のトナー像を定着部14dに定着させる。制御部10は、用紙搬送部14bに定着後の用紙を機外に排出させる。
通信部15は通信用のハードウェア(各種ソケット、通信用回路)を含む。また、通信部15は通信用ソフトウェア25を備える。通信部15はネットワークと通信可能に接続される。通信部15は、ネットワークを介して、PC2やサーバー3と通信する。通信部15は、PC2から印刷用データを受信する。制御部10は受信した印刷用データに基づく印刷を印刷部14に行わせる(プリントジョブ)。
(PC2)
次に、図3を用いて、実施形態に係るPC2の一例を説明する。図3は、実施形態に係るPC2の一例を示す図である。図3では、便宜上、1台のPC2のみを図示している。
PC2は複数でもよい。PC2は、制御回路部20、記憶部21、ディスプレイ22、入力デバイス23、ネットワーク通信部24を含む。
制御回路部20は複数の回路、素子を含む電子回路基板である。制御回路部20はPC2の動作を制御する。制御回路部20はCPU20aを含む。制御回路部20は、OS、データ、プログラム、ソフトウェア25に基づき、PC2の動作を制御する。記憶部21はROM、RAM、HDDを含む。記憶部21は、OS、データ、プログラム、ソフトウェア25を不揮発的に記憶する。制御回路部20は、記憶部21の記憶内容に従って、PC2の各部を制御する。
制御回路部20は、各種情報をディスプレイ22に表示させる。ディスプレイ22は、例えば、液晶パネル又は有機ELパネルを含む。入力デバイス23は、使用者の操作を受け付ける。入力デバイス23は、例えば、キーボードやマウスである。入力デバイス23はタッチパネルでもよい。入力デバイス23の出力に基づき、制御回路部20は操作内容を認識する。ネットワーク通信部24は通信回路、通信用ソフトウェア25を含む。ネットワーク通信部24は制御回路部20の指示に応じて複合機1の通信部15と通信する。
PC2の記憶部21には、ソフトウェア25がインストールされる。例えば、ワープロソフト、表計算ソフト、画像データ編集ソフト、ブラウザソフトがインストールされる。例えば、ワードやエクセルのようなソフトウェア25がインストールされる。使用者はソフトウェア25を起動させる。使用者は、入力デバイス23を用いてファイルの作成、編集を行う。入力デバイス23は使用者のコマンド入力を受け付ける。制御回路部20は、入力されたコマンドに応じた処理を行う。
また、PC2の記憶部21にはドライバーソフトウェア26がインストールされる。ドライバーソフトウェア26を用いて、複合機1に向けて、印刷用データを送信することができる。入力デバイス23に印刷コマンドが入力されたとき、制御回路部20はドライバーソフトウェア26を起動させる。使用者は、入力デバイス23を用いて、ドライバーソフトウェア26の動作を設定する。例えば、使用者は、印刷に関する設定を行う。また、使用者はウォーターマークを付加する設定を行うこともできる。ドライバーソフトウェア26に基づき、制御回路部20は印刷用データを生成する。印刷用データは、ページ記述言語(PDL)で記述されたデータを含む。また、印刷用データは設定情報を含む。設定情報は、ドライバーソフトウェア26で設定された設定内容を示す。制御回路部20は、通信部15(複合機1)に向けて、生成した印刷用データをネットワーク通信部24に送信させる。
(サーバー3)
次に、図4を用いて、実施形態に係るサーバー3の一例を説明する。図4は、実施形態に係るサーバー3の一例を示す図である。
図4は、サーバー3の一例を示す。サーバー3は、サーバー制御部30、サーバー記憶部31、サーバー通信部32を含む。サーバー制御部30はサーバーCPU30aを備える。サーバー制御部30は演算、処理を行う。サーバー制御部30はサーバー3の動作を制御する。サーバー制御部30は、演算、処理を行う。サーバー記憶部31は、RAM、ROM、ストレージを含む。サーバー記憶部31はデータを不揮発的に記憶できる。サーバー通信部32は、ネットワークを介し、複合機1やPC2と通信する。サーバー制御部30は、サーバー通信部32がPC2から受信したデータをサーバー記憶部31に記憶させる。サーバー制御部30は、複合機1やPC2に、記憶するデータを送信する。
(透かし印刷の基本的な流れ)
次に、実施形態に係る画像形成システム100での透かし印刷の基本的な流れを説明する。透かし印刷を複合機1で行わせることができる。透かし印刷のとき、PC2から印刷用データが送信される。ウォーターマークを埋め込んだ印刷物が出力される。ウォーターマークは、例えば、機密文書を印刷するときに用いられる。一般には、「複製禁止」、「Confidential」、「社外秘」といった文字列がウォーターマークとして用いられる。また、機密文書であることを示すスタンプがウォーターマークとして用いられることもある。
複合機1では、上述の文字列やスタンプの代わりに、コード画像4をウォーターマークとして印刷物に付すことができる。コード画像4を付す場合、プリントジョブの印刷物にコード画像4が印刷される。本実施形態の説明では、コード画像4としてQRコード(登録商標)を用いる例を説明する。コード画像4はQRコード(登録商標)に限られない。コード画像4は、QRコード(登録商標)以外の2次元コードもよいし、バーコードのような一次元コードでもよい。
コード画像4をウォーターマークとして用いる場合、まず、コード画像4に含まれるコード値をサーバー3に登録する必要がある(段階1)。コード値のサーバー3への登録後、ウォーターマークを付すプリントジョブが実行される(段階2)。
(第1コード値6のサーバー3への登録)
次に、図5〜図7を用いて、実施形態に係る画像形成システム100での第1コード値6の登録の流れの一例を説明する。図5は、実施形態に係る画像形成システム100での第1コード値6の登録の流れの一例を示す図である。図6は、実施形態に係る透かし印刷設定画面5の一例を示す図である。図7は、実施形態に係るサーバー3が記憶するデータの一例を示す図である。
図5のスタートは、PC2の制御回路部20が透かし印刷設定画面5をディスプレイ22に表示させた時点である。入力デバイス23が印刷コマンドの実行を受け付けたとき、制御回路部20は、プリンターのドライバーソフトウェア26を起動させる。ドライバーソフトウェア26では、透かし印刷の項目を選択することができる。入力デバイス23が透かし印刷の項目の選択を受け付けたとき、制御回路部20は、透かし印刷設定画面5をディスプレイ22に表示させる(ステップ♯11)。コード画像4をウォーターマークとして用いる透かし印刷の機能は、プラグインにより、ドライバーソフトウェア26に追加することができる。
図6に示すように、透かし印刷設定画面5には、第1入力欄51、第2入力欄52、第3入力欄53、第4入力欄54、第5入力欄55、第6入力欄56、第7入力欄57、第8入力欄58、第9入力欄59、自動ボタンB1、第1ラジオボタンR1、第2ラジオボタンR2、全員ボタンB2、全ページボタンB3、第3ラジオボタンR3、第4ラジオボタンR4、第5ラジオボタンR5が設けられる。
透かし印刷を実行しようとする者は、入力デバイス23を用いて、第1入力欄51〜第9入力欄59に数や文字を入力する。第3入力欄53〜第9入力欄59は任意の入力欄である。任意の入力欄には、数字や文字を入力しなくてもよい。
第1入力欄51はコード値の入力欄である。入力デバイス23を用いて、所望の値をコード値として入力することができる。第1入力欄51には、自動ボタンB1が付される。自動ボタンB1が操作されたとき、制御回路部20は、自動的にコード値を生成する。制御回路部20は、ユニークなコード値を生成する。制御回路部20は、例えば、現在の日付、日時を組み合わせてコード値を自動生成する。制御回路部20は、他の手法により、コード値を自動生成してもよい。
第2入力欄52は、透かし印刷の実行者の名前の入力欄である。入力デバイス23を用いて、自分の名前や略称を入力することができる。コード画像4が付された原稿を読み取ったとき、表示される名前となる。
第1ラジオボタンR1、第2ラジオボタンR2は、コード画像4のウォーターマーク付の文書の複写の許可、不許可を設定するためのボタンである。複写を許可するとき、使用者は、第1ラジオボタンR1を選択する。複写を許可しない、使用者は、第2ラジオボタンR2を選択する。第1ラジオボタンR1と第2ラジオボタンR2は2者択一である。透かし印刷設定画面5が開かれたとき、制御部10は、第1ラジオボタンR1が選択された状態とする。
第3入力欄53〜第6入力欄56は、透かし印刷された文書(コード画像4のウォーターマーク付の文書)の複写を許す者(複写可能者63)を設定するための欄である。第3入力欄53〜第6入力欄56に入力する情報は、使用者を特定できる情報とされる。第3入力欄53〜第6入力欄56に入力する情報は、例えば、複合機1に記憶されているユーザー名である。第3入力欄53の上方に全員ボタンB2が配される。全員ボタンB2が操作されたとき、制御回路部20は、コード画像4のウォーターマーク付きの原稿の複写を誰にでも許す設定がなされたと認識する。なお、複写可能者63が全く設定されないとき、制御回路部20は複写可能者63がいないと扱う。
第7入力欄57は、コード画像4のウォーターマーク付きの原稿のうち、複写可能なページ(複写可能ページ64)を設定するための欄である。第7入力欄57には、数字(ページの番号)が入力される。また、全ページボタンB3が設けられる。全ページボタンB3が操作されたとき、制御回路部20は、コード画像4のウォーターマーク付きの原稿の全ページの複写を許す設定がなされたと認識する。なお、複写可能ページ64が設定されないとき、制御回路部20は複写可能なページはないと扱う。
第8入力欄58は、コード画像4をウォーターマークとして付した印刷物の上限枚数65を設定するための欄である。第8入力欄58には数字が入力される。第9入力欄59は、透かし印刷の実行者の連絡先67(宛先)を設定するための欄である。例えば、第9入力欄59には、電子メールアドレスを入力できる。電話番号など、他種の宛先が入力されてもよい。なお、連絡先67が設定されないとき、制御回路部20は連絡先なしと扱う。
第3ラジオボタンR3、第4ラジオボタンR4、第5ラジオボタンR5は、コード画像4の配置パターンの選択するための画像である。入力デバイス23は、コード画像4の配置パターンの選択を受け付ける。第3ラジオボタンR3が操作されたとき、1ページに1つ、大きなコード画像4が埋め込まれる。第4ラジオボタンR4が操作されたとき、複数の同じサイズのコード画像4が各ページに埋め込まれる。同じサイズのコード画像4は、列方向、及び、行方向で並べられる。第5ラジオボタンR5が操作されたとき、大きさの異なる複数のコード画像4が各ページに埋め込まれる。大きさの異なるコード画像4は、ばらつくように配置される。
使用者は、透かし印刷設定画面5に入力を行う(ステップ♯12)。設定が完了したとき(透かし印刷設定画面5のOKボタンB4が操作されたとき)、制御回路部20は、サーバー通信部32に向けて、第1コード値6をネットワーク通信部24に送信させる(ステップ♯13)。第1コード値6は、使用者に入力されたコード値、又は、自動生成されたコード値である。
第1コード値6を受信した場合、サーバー制御部30は、同じ第1コード値6を記憶しているか否かを確認する(ステップ♯14)。言い換えると、サーバー制御部30は、受信した第1コード値6が以前の透かし印刷で使用した第1コード値6と同じか否かを確認する。なお、サーバー制御部30は、一定期間以上古い第1コード値6と、第1コード値6に関連付けられた情報を自動的に削除してもよい。
同じ第1コード値6を記憶しているとき(ステップ♯14のYes)、サーバー制御部30は、ネットワーク通信部24(PC2)に向けて、記憶済通知をサーバー通信部32に送信させる(ステップ♯15)。記憶済通知は、同じ第1コード値6を記憶していることの通知である。記憶済通知を受信したとき、制御回路部20は第1コード値6を再生成する(ステップ♯16)。この場合、制御回路部20は、第1コード値6を自動的に再生成してもよい。また、制御回路部20は、コード値の再入力用の画面をディスプレイ22に表示させてもよい。使用者は、異なる値を入力する。この場合、制御回路部20は、再入力された値を第1コード値6とする。制御回路部20は、サーバー通信部32に向けて、再生成した第1コード値6をネットワーク通信部24に送信させる(ステップ♯17)。そして、フローは、ステップ♯14に戻る。
同じ第1コード値6を記憶していないとき(ステップ♯14のNo)、サーバー制御部30は、ネットワーク通信部24に向けて、第1コード値6が利用可能であることを通知する(ステップ♯18)。そして、本フローは終了する(エンド)。
(透かし印刷の実行)
次に、図8を用いて、実施形態に係る画像形成システム100での透かし印刷の流れの一例を説明する。図8は、実施形態に係る画像形成システム100での透かし印刷の流れの一例を示す図である。
図8のスタートは、第1コード値6が利用可能である通知の受信後、入力デバイス23を用いて、使用者が透かし印刷の開始を入力した時点である。
まず、制御回路部20は、サーバー3に問い合わせた第1コード値6に基づき、コード画像4を生成する(ステップ♯21)。QRコード(登録商標)のようなコード画像4は、読み取ることで、含まれる値を知ることができる。そこで、制御回路部20は、第1コード値6を暗号化する。制御回路部20は、予め定められた暗号化のアルゴリズムで暗号化する。制御回路部20は、暗号化した第1コード値6に基づきコード画像4を生成する。
また、ドライバーソフトウェア26に基づき、制御回路部20は、印刷コマンドが実行されたファイルの印刷用データを生成する(ステップ♯22)。制御回路部20は、印刷コマンドが実行されたファイルをページ記述言語で記述されたデータ(ファイル)に変換する。制御回路部20は、通信部15(複合機1)に向けて、生成した印刷用データとコード画像4をネットワーク通信部24に送信させる(ステップ♯23)。また、制御回路部20は、設定されたコード画像4の配置パターンもあわせて送信する。
受信した印刷用データに基づき、制御部10は第1画像データを生成する(ステップ♯24)。具体的に、制御部10(画像処理回路10b)は、印刷用データのうち、ページ記述言語で記述されたデータや印刷設定に基づき、第1画像データ(ビットマップデータ)を生成する。
次に、制御部10はウォーターマークの画像データ(第2画像データ)を生成する(ステップ♯25)。制御部10は、ウォーターマークとして、受信したコード画像4を用いる。制御部10は、通知された配置パターンと合致するように、第2画像データを生成する。制御部10は第2画像データの画素の画素値を調整する。制御部10は、コード画像4のウォーターマークが所定の濃度で印刷されるように画素値を調整する。例えば、制御部10は、ウォーターマークがグレーで印刷されるように、第2画像データを生成する。
続いて、制御部10は、第1画像データと第2画像データを合成し、印刷用画像データを生成する(ステップ♯26)。これにより、印刷内容とウォーターマークを含む印刷用画像データが生成される。
ここで、印刷用画像データを生成するとき、制御部10(画像処理回路10b)は、第1画像データのうち、余白を検知してもよい。制御部10は、第1画像データの上端、下端、右端、及び左端から一定幅の白色の帯状領域を余白と検知する。制御部10は、合成後の画像データ(印刷用画像データ)のうち、余白と検知した領域に、他のコード画像4と重ならないように、コード画像4を追加してもよい。これにより、確実にコード画像4を読み取ることができるようになる。
制御部10は、生成した印刷用画像データに基づき、印刷部14に印刷させる(ステップ♯27)。印刷が完了したとき、制御部10は、ネットワーク通信部24(PC2)に向けて、透かし印刷完了通知を通信部15に送信させる(ステップ♯28)。透かし印刷完了通知を受信したとき、制御回路部20は、サーバー通信部32に向けて、第1コード値6と関連情報をネットワーク通信部24に送信させる(ステップ♯29)。関連情報は、透かし印刷設定画面5で設定された情報である。関連情報は、例えば、実行者名61、複写の可否設定62、複写可能者63、複写可能ページ64、上限枚数65、連絡先67である。
サーバー制御部30は、受信した第1コード値6と関連情報をサーバー記憶部31に不揮発的に記憶させる(ステップ♯210、図7参照)。言い換えると、サーバー制御部30は、第1コード値6に関連付けて、実行者名61、可否設定62、複写可能者63、複写可能ページ64、上限枚数65、連絡先67を記憶させる。さらに、サーバー制御部30は、第1コード値6に関連付けて、累計複写枚数66をサーバー記憶部31に記憶させる。累計複写枚数66の初期値はゼロである。つまり、第1コード値6と関連情報の登録時、制御部10は、累計複写枚数66の値をゼロとする。
これにより、第1コード値6のサーバー3への登録が完了する。登録される第1コード値6は、透かし印刷に用いられたコード画像4に含まれる値と対応する。第1コード値6の登録が完了したとき、サーバー制御部30は、ネットワーク通信部24(PC2)に向けて、登録完了をサーバー通信部32に送信させる(ステップ♯211)。そして、本フローは終了する(エンド)。これにより、PC2(制御回路部20)は、第1コード値6の登録完了を認識する。
(原稿読み取り時の処理の流れ)
次に、図9〜図12を用いて、実施形態に係る画像形成システム100でのコード画像4付きの文書を読み取ったときの処理の流れの一例を説明する。図9は、実施形態に係る複合機1の検出処理の一例を示す図である。図10は、実施形態に係る画像形成システム100でのサーバー3への問い合わせ処理の一例を示す図である。図11は、実施形態に係る複合機1の表示処理の一例を示す図である。図12は、実施形態に係る複合機1の印刷処理の一例を示す図である。
ウォーターマーク付きの印刷物には、秘密にしたい情報が含まれる場合がある。そのため、ウォーターマーク付きの印刷物を印刷した者(印刷実行者、印刷物の作成者)は、ウォーターマーク付きの印刷物の複写を望まない場合がある。また、ウォーターマーク付きの印刷物を原稿として複写(複写)しようとする者は、複写してよいかどうか、注意すべきである。
そして、複合機1では、文字列やスタンプの代わりに、コード画像4をウォーターマークとして付すことができる。複合機1(制御部10)は、コード画像4が埋め込まれた原稿(印刷物)の読み取りに関し、各種処理を行う。
まず、図9を用いて、コード画像4のウォーターマークの検出処理を説明する。図9のスタートは、複写ジョブのため、画像読取部12が原稿を読み取り、画像データ(読取画像データ)が生成された時点である。制御部10は、1ページ分の読取画像データが生成されるごとに、図9のフローチャートを実行する。
制御部10(画像処理回路10b)は、原稿を読み取って得られた画像データ(読取画像データ)を解析する(ステップ♯31)。そして、制御部10は、読取画像データにコード画像4のウォーターマークが含まれているか否かを判定する(ステップ♯32)。
複合機1は、ウォーターマークを所定の濃度(画素値)で印刷する。そこで、制御部10は、ウォーターマークの印刷濃度に対応する一定範囲内の画素値を有する画素を抽出してもよい。つまり、制御部10は、読取画像データに含まれるコード画像4のウォーターマークを抽出する。そして、制御部10は、抽出画素に基づき、コード画像4が含まれているか否かを判定してもよい。例えば、QRコード(登録商標)は必須のパターンを含む。例えば、QRコード(登録商標)の左上、左下、右上に矩形が設けられる。必須のパターンが含まれているとき、制御部10は、コード画像4が含まれていると判定してもよい。必須のパターンが含まれていないとき、制御部10は、コード画像4が含まれていないと判定してもよい。なお、制御部10は、他のアルゴリズムを用いて、読取画像データにコード画像4が含まれているか否かを判定してもよい。
コード画像4のウォーターマークが含まれていないと判定したとき(ステップ♯33のNo)、制御部10は、読取画像データに基づく印刷を印刷部14に行わせる(ステップ♯34)。そして、制御部10は、本フローを終了させる(エンド)。
一方、コード画像4のウォーターマークが含まれていると判定したとき(ステップ♯33のYes)、制御部10は、コード画像4を解読し、第2コード値を求める(ステップ♯35)。コード画像4に含まれる値は暗号化されている。そこで、制御部10は、コード画像4に含まれる値を取り出す。制御部10は取り出した値を復号して第2コード値を求める。そして、制御部10は、本フローを終了させる。
次に、図10を用いて、サーバー3への問い合わせ処理の一例を説明する。図10のスタートは、コード画像4のウォーターマークから第2コード値を求めた時点である。複数枚の原稿を連続して読み取る場合、コード画像4のウォーターマークの原稿を読み取るたびに、制御部10は、図10のフローチャートを開始する。
制御部10は、サーバー通信部32に向けて、求めた第2コード値を通信部15に送信させる(ステップ♯41)。つまり、制御部10は、求めた第2コード値をサーバー3に問い合わせる。第2コード値を受信したとき、サーバー制御部30は、サーバー記憶部31が受信した第2コード値と同じ第1コード値6を記憶しているか否かを確認する(ステップ♯42)。同じ第1コード値6を記憶していないとき(ステップ♯42のNo)、サーバー制御部30は、通信部15(複合機1)に向けて、不一致回答をサーバー通信部32に送信させる(ステップ♯43)。
不一致回答を受信したとき、制御部10は、読取画像データに基づく印刷を印刷部14に行わせる(ステップ♯44)。検出されたコード画像4は、サーバー3に記憶されている第1コード値6と無関係と判断できるためである。なお、不一致回答を受信したとき、制御部10は読取画像データに基づく印刷を印刷部14に行わせないようにしてもよい。
一方、同じ第1コード値6を記憶しているとき(ステップ♯42のYes)、サーバー制御部30は、通信部15(複合機1)に向けて、一致回答をサーバー通信部32に送信させる(ステップ♯45)。さらに、サーバー制御部30は、通信部15に向けて、一致した第1コード値6の関連情報をサーバー通信部32に送信させる(ステップ♯45)。言い換えると、サーバー3は、同じ第1コード値6に関連付けて記憶されている実行者名61、複写可否、複写可能者63、複写可能ページ64、上限枚数65、累計複写枚数66、連絡先67を複合機1に送信する。複合機1は関連情報を受信する。そして、本フローは終了する(エンド)。
次に、図11を用いて、複合機1での表示処理の流れの一例を説明する。図11のスタートは、通信部15が一致回答と関連情報を受信した時点である。複数枚の原稿を連続して読み取る場合、コード画像4のウォーターマークの原稿を読み取るたびに、制御部10は、図11のフローチャートを開始する。
一致回答を受信したとき、制御部10は、受信した実行者名61を表示パネル13aに表示させる(ステップ♯51)。これにより、コード画像4のウォーターマークを含む原稿を複写しようとしていることを知らせることができる。また、コード画像4のウォーターマークを含む原稿を印刷した者が誰かを知らせることができる。原稿を複写してよいか否かを使用者に判断する材料を示すことができる。
また、制御部10は、受信した連絡先67を表示パネル13aに表示させる(ステップ♯52)。なお、受信した関連情報に連絡先67が含まれていないとき、制御部10は、ステップ♯52をスキップする。このように、PC2は実行者の連絡先67の設定を受け付ける。PC2は、第1コード値6とともに、設定された連絡先67をサーバー3に送信する。サーバー3は、受信した第2コード値と同じ第1コード値6を記憶しているとき、同じ第1コード値6に関連付けられた連絡先67を複合機1に送信する。複合機1は、受信した連絡先67を実行者名61とともに表示する。
次に、図12を用いて、複合機1での印刷処理の流れの一例を説明する。図12のスタートは、通信部15が一致回答と関連情報を受信した時点である。複数枚の原稿を連続して読み取る場合、コード画像4のウォーターマークの原稿を読み取るたびに、制御部10は、図12のフローチャートを開始する。
まず、受信した関連情報に基づき、制御部10は、複写可能の設定がなされているか否かを確認する(ステップ♯61)。制御部10は、関連情報に含まれる可否設定62を確認する。複写不可に設定されている場合、印刷実行者は、コード画像4のウォーターマーク付の印刷物の複写を一切望んでいない。そこで、複写不可に設定されている場合(ステップ♯61のNo)、制御部10は、読取画像データに基づく印刷を行わない(ステップ♯62→エンド)。つまり、制御部10は、コード画像4のウォーターマーク付きの原稿の複写物を出力しない。ウォーターマーク付きの原稿の複写が制限される。
複写可能に設定されている場合(ステップ♯61のYes)、制御部10は、読取画像データのページが複写可能ページ64であるか否かを確認する(ステップ♯63)。複写可能ページ64が設定されていない場合、制御部10は、ステップ♯63をスキップしてもよい。複写可能ページ64が設定されていない場合、制御部10は、ステップ♯63をNoと判定してもよい。
例えば、制御部10(画像処理回路10b)は、読取画像データのうち、上下の余白部分を認識する。制御部10は上端側の所定幅の帯状領域と下端側の所定幅の帯状領域を余白部分と認識する。所定幅は、1〜数センチ程度とできる。そして、制御部10は、余白部分のOCR処理(文字認識処理)を行う。制御部10は、OCRの認識結果に基づき、ページ番号が記載されているか否かを判定する。例えば、数字が記載されているとき、制御部10は、ページ番号が記載されていると判定する。数字が記載されていないとき、制御部10は、ページ番号が記載されていないと判定する。
ページ番号が記載されていないと判定したとき、読取画像データは何ページ目かを判定することができない。この場合、制御部10は、読取画像データのページが複写可能ページ64ではないと判定する。ページ番号が記載されていると判定したとき、制御部10は、判定したページ番号が複写可能ページ64に含まれているか否かを確認する。判定したページ番号が複写可能ページ64に含まれていないとき、制御部10は、読取画像データのページが複写可能ページ64ではないと判定する。判定したページ番号が複写可能ページ64に含まれているとき、制御部10は、読取画像データのページが複写可能ページ64であると判定する。
読取画像データのページが複写可能ページ64でないと判定したとき(ステップ♯63のNo)、制御部10は、読取画像データに基づく印刷を行わない(ステップ♯62→エンド)。読取画像データのページが複写可能ページ64であると判定したとき(ステップ♯63のYes)、制御部10は、認識している使用者が複写可能者63であるか否かを確認する(ステップ♯64)。言い換えると、制御部10は、認識している使用者が設定された複写可能者63と一致するか否かを確認する。なお、複写可能者63が設定されていない場合、制御部10は、ステップ♯64をスキップしてもよい。複写可能者63が設定されていない場合、制御部10は、ステップ♯64をNoと判定してもよい。
まず、複合機1(制御部10)は、使用者を認識する。制御部10は、操作パネル13をログアウト状態又はログイン状態とする。ログアウト状態では、ジョブに関する設定やジョブの実行指示を行うことができない。ログイン状態でのみ、ジョブに関する設定やジョブの実行指示を行うことができる。ログアウト条件が満たされたとき、制御部10は、ログイン状態の操作パネル13を自動的にログアウト状態とする。ログアウト条件は、例えば、ジョブの実行完了である。また、ログイン状態での最後の操作パネル13への操作から予め定められた待ち時間が経過したことをログアウト条件としてもよい。
ログアウト状態の操作パネル13をログイン状態にするには、使用者は認証を受けるための情報を入力する必要がある。例えば、操作パネル13は、ユーザー名とパスワードの入力を受け付ける。記憶部111は、複合機1の使用を許可する者のユーザー名とパスワードを含む認証用情報11aを記憶する。制御部10は、入力されたユーザー名とパスワードが認証用情報11aに含まれているか否かを確認する。含まれているとき、制御部10は、正当な使用者と判定し、使用者が誰であるかを認識する。この場合、制御部10は、操作パネル13をログイン状態に移行させる。含まれていないとき、制御部10は、正当な使用者ではないと判定する。この場合、制御部10は、操作パネル13をログアウト状態で維持する。
複写ジョブが実行されている場合、操作パネル13はログイン状態となっている。また、制御部10は、使用者が誰であるかを認識している。そして、制御部10は、認識している使用者(複写を行おうとしている使用者)が複写可能者63に含まれているか否かを確認する(ステップ♯64)。
認識している使用者が複写可能者63に含まれていない場合(ステップ♯64のNo)、制御部10は、読取画像データに基づく印刷を行わない(ステップ♯62→エンド)。認識している使用者が複写可能者63に含まれている場合(ステップ♯64のYes)、関連情報に含まれる累計複写枚数66が上限枚数65となっているか否かを確認する(ステップ♯65)。なお、上限回数が設定されていない場合、制御部10は、ステップ♯65をスキップしてもよい。上限回数が設定されていない場合、制御部10は、ステップ♯65をNoと判定してもよい。
累計複写枚数66が上限枚数65になっているとき(ステップ♯65のYes)、制御部10は、読取画像データに基づく印刷を行わない(ステップ♯62→エンド→エンド)。印刷実行者の意向を鑑み、上限枚数65以上の複写は認めるべきではないためである。
累計複写枚数66が上限枚数65になっていないとき(ステップ♯65のNo)、又は、上限回数が設定されていない場合、制御部10は、読取画像データに基づき印刷部14に印刷させる(ステップ♯66)。言い換えると、制御部10は、コード画像4のウォーターマーク付きの原稿を複写する。
読取画像データに基づき印刷するとき、制御部10(画像処理回路10b)は、読取画像データからコード画像4のウォーターマークを除去する画像処理を行ってもよい。例えば、ウォーターマークとして用いられるコード画像4の画素値の範囲が予め定められる。制御部10は、読取画像データから範囲内の画素値を有する画素を白に変換する。これにより、読取画像データからコード画像4のウォーターマークを除去することができる。
複写したとき、制御部10は、サーバー通信部32に向けて、複写したことの通知(複写通知)を通信部15に送信させる(ステップ♯67)。制御部10は、複写通知に対応する第1第2コード値を含める。複写通知を受信したとき、サーバー制御部30は、第1第2同じ前記第1コード値6に関連付けられた累計複写枚数66に1を加算する(ステップ♯68)。そして、本フローは終了する(エンド)。
実施形態に係る画像形成システム100は、画像形成装置(複合機1)、第1情報処理装置(PC2)、及び、第2情報処理装置(サーバー3)を含む。画像形成装置は、原稿を読み取って得られた読取画像データ、又は、受信した印刷用データに基づき印刷する。第1情報処理装置は、画像形成装置に印刷用データを送信する。第2情報処理装置は、画像形成装置及び第1情報処理装置と通信する。第1情報処理装置は、ウォーターマークを付す透かし印刷を行うとき、第1コード値6と、透かし印刷の実行者名61を第2情報処理装置に送信する。第1情報処理装置は、第1コード値6に基づき、コード画像4を生成する。第1情報処理装置は、生成した印刷用データと生成したコード画像4を画像形成装置に送信する。第2情報処理装置は、受信した第1コード値6と実行者名61とを関連付けて記憶する。画像形成装置は、印刷用データとコード画像4に基づき、コード画像4がウォーターマークとして付された印刷用画像データを生成する。画像形成装置は、生成した印刷用画像データに基づき透かし印刷を行う。原稿を読み取ったとき、画像形成装置は、読取画像データがコード画像4のウォーターマークを含むか否かを判定する。コード画像4のウォーターマークを含むと判定したとき、画像形成装置は、読取画像データに含まれるコード画像4に基づき第2コード値を求める。画像形成装置は、求めた第2コード値を第2情報処理装置に送信する。受信した第2コード値と同じ第1コード値6を記憶しているとき、第2情報処理装置は、同じ第1コード値6に関連付けられた実行者名61を画像形成装置に送信する。画像形成装置は、受信した実行者名61を表示する。
これにより、コード画像4のウォーターマーク付の原稿を複写しようとしたとき、原稿作成者(原稿印刷者)が表示される。これにより、ウォーターマーク付きの原稿を複写しようとしていることを使用者に知らせることができる。使用者の注意を喚起することができる。ウォーターマーク付きの原稿を複写してよいか否かの確認の動機付けとなる。ウォーターマーク付の印刷物の無制限な複写を防ぐことができる。
第1コード値6を受信した場合、第2情報処理装置は、同じ第1コード値6を記憶しているとき、記憶済通知を第1情報処理装置に送信する。記憶済通知を受信したとき、第1情報処理装置は、第1コード値6を再生成する。これにより、以前に用いられた第1コード値6と同じ第1コード値6の使用を防ぐことができる。別の印刷物に付されたコード画像4と同じコード画像4をこれから印刷する印刷物に付さないようにすることができる。
受信した第2コード値と同じ第1コード値6を記憶していないとき、第2情報処理装置は、不一致回答を画像形成装置に送信する。不一致回答を受信したとき、画像形成装置は、読取画像データに基づく印刷を行う。未登録のコード値に基づくコード画像4(ウォーターマーク)付の文書の複写を行うことができる。必要以上に複写は制限されない。
第1情報処理装置は、コード画像4のウォーターマーク付の印刷物の複写の可否設定62を受け付ける。第1情報処理装置は、第1コード値6とともに複写の可否設定62を第2情報処理装置に送信する。第2情報処理装置は、第1コード値6と可否設定62を関連付けて記憶する。受信した第2コード値と同じ第1コード値6を記憶しているとき、第2情報処理装置は、同じ第1コード値6に関連付けられた可否設定62を画像形成装置に送信する。画像形成装置は、受信した可否設定62において、複写不可が設定されているとき読取画像データに基づく印刷を行わない。これにより、コード画像4のウォーターマーク付の印刷物の複写の可否を設定することができる。コード画像4のウォーターマーク付の印刷物の複写を禁止することができる。
第1情報処理装置は、コード画像4のウォーターマーク付の印刷物の複写可能ページ64の設定を受け付ける。第1情報処理装置は、生成した第1コード値6とともに、設定された複写可能ページ64を第2情報処理装置に送信する。第2情報処理装置は、受信した第1コード値6と複写可能ページ64を関連付けて記憶する。受信した第2コード値と同じ第1コード値6を記憶しているとき、第2情報処理装置は、同じ第1コード値6に関連付けられた複写可能ページ64を送信する。画像形成装置は、受信した複写可能ページ64に基づき、読取画像データが複写可能か否かを判定する。複写可能と判定したとき、画像形成装置は、読取画像データに基づく印刷を行う。複写可能でないと判定したとき、画像形成装置は、読取画像データに基づく印刷を行わない。これにより、ウォーターマーク付の原稿のうち、特定のページのみ複写(複写物の印刷)させることができる。また、複写して欲しくないページの複写を禁止することができる。コード画像4のウォーターマーク付きの原稿の無制限な複写を防ぐことができる。
画像形成装置は使用者を認識する。第1情報処理装置は、コード画像4を付した印刷物の複写可能者63の設定を受け付ける。第1情報処理装置は、第1コード値6とともに、設定された複写可能者63を第2情報処理装置に送信する。第2情報処理装置は、受信した第1コード値6と複写可能者63を関連付けて記憶する。受信した第2コード値と同じ第1コード値6を記憶しているとき、第2情報処理装置は、同じ第1コード値6に関連付けられた複写可能者63を送信する。受信した複写可能者63に認識している使用者が含まれているとき、画像形成装置は、読取画像データに基づく印刷を行う。受信した複写可能者63に認識している使用者が含まれていないとき、画像形成装置は、読取画像データに基づく印刷を行わない。これにより、印刷実行者が許可する者にのみ、複写させることができる。複写して欲しくない者による複写を防ぐことができる。
第1情報処理装置は、コード画像4のウォーターマークを付す印刷物を複写できる枚数である上限枚数65の設定を受け付ける。第1情報処理装置は、生成した第1コード値6とともに、設定された上限枚数65を第2情報処理装置に送信する。第2情報処理装置は、受信した第1コード値6と上限枚数65と累計複写枚数66を関連付けて記憶する。受信した第2コード値と同じ第1コード値6を記憶しているとき、第2情報処理装置は、同じ第1コード値6に関連付けられた上限枚数65と累計複写枚数66を画像形成装置に送信する。受信した累計複写枚数66が上限枚数65に達していないとき、画像形成装置は、読取画像データに基づく印刷を行う。受信した累計複写枚数66が上限枚数65に達しているとき、画像形成装置は、読取画像データに基づく印刷を行わない。読取画像データに基づく印刷の完了後、画像形成装置は、読取画像データに含まれるコード画像4の第2コード値を付した複写通知を第2情報処理装置に送信する。第2情報処理装置は、複写通知に付された第2コード値を認識する。第2情報処理装置は、認識した第2コード値と同じ第1コード値6に関連付けられた累計複写枚数66の値に1を加算する。これにより、コード画像4のウォーターマーク付の原稿の複写枚数(回数)に制限をかけることができる。複写枚数を上限枚数65までとすることができる。コード画像4のウォーターマーク付きの原稿の無制限な複写を防ぐことができる。
第1情報処理装置は、実行者の連絡先67の設定を受け付ける。第1情報処理装置は、生成した第1コード値6とともに、設定された連絡先67を第2情報処理装置に送信する。第2情報処理装置は、受信した第2コード値と同じ第1コード値6を記憶しているとき、同じ第1コード値6に関連付けられた連絡先67を画像形成装置に送信する。画像形成装置は、受信した連絡先67を表示する。これにより、コード画像4のウォーターマーク付の原稿の作成者(出力者)に容易にアクセスすることができる。ウォーターマーク付きの原稿を複写してよいかの確認が取りやすくなる。
第1情報処理装置は、コード画像4の配置パターンの選択を受け付ける。第1情報処理装置は印刷用データとともに、選択された配置パターンを画像形成装置に送信する。画像形成装置は、印刷用データに基づく画像データに、選択された配列パターンに応じてコード画像4を配した印刷用画像データを生成する。これにより、所望のパターン(配列、数)でコード画像4を印刷物に埋め込むことができる。
画像形成装置は、印刷用データに基づく画像データの余白に、少なくとも1つコード画像4を配した印刷用画像データを生成する。これにより、読み取ったとき、コード画像4を認識しやすいように、コード画像4を埋め込むことができる。第2コード値を求めることができるように、コード画像4を埋め込むことができる。
画像形成装置は、読取画像データに基づき印刷するとき、ウォーターマークを消した印刷物を印刷してもよい。ウォーターマーク無しの印刷物を得ることができる。
本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。