JP2019096413A - 燃料電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 触媒の被毒を抑制する燃料電池の製造方法を提供する。【解決手段】 燃料電池の製造方法は、電解質膜と、電解質膜の一方の面に形成された第1電極触媒層と、電解質膜の周縁領域を露出するように電解質膜の他方の面に形成された第2電極触媒層とを有するMEAを準備する工程と、内周と外周の間に貫通孔が形成された枠形状のフレームを準備する工程と、周縁領域の外周側の端部に沿って熱硬化性または紫外線硬化性樹脂を含む第1接着層を形成する工程と、電解質材料を主成分とする第2接着層を、第1接着層との間に隙間が形成されるように、フレームの一方の面の内周側の端部または周縁領域の内周側の端部に沿って形成する工程と、フレームの一方の面の内周側の端部が周縁領域に第2接着層を介して重なり、貫通孔が隙間と連通するように、電解質膜上にフレームを配置する工程と、第1接着層を硬化させる工程とを含む。【選択図】図8

Description

本発明は、燃料電池の製造方法に関する。
燃料電池の製造工程において、膜電極接合体を紫外線硬化性の接着剤によりフレームに接着する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2015−195189号公報
膜電極接合体は、紫外線硬化性の接着剤に紫外線が照射されることによりフレームに接着される。このとき、膜電極接合体の触媒(電極触媒層)にも紫外線が照射されるため、触媒は紫外線の照射により熱を発生し、その熱によって接着剤中のモノマー成分が揮発する。揮発したモノマー成分が拡散して膜電極接合体の触媒に付着すると、触媒が被毒し、例えばセル電圧の低下などの発電性能の劣化が生ずるおそれがある。この問題は、紫外線硬化性の接着剤に限られず、熱硬化性の接着剤を用いた場合も同様に生ずる。
そこで本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、触媒の被毒を抑制する燃料電池の製造方法を提供することを目的とする。
本明細書に記載の燃料電池の製造方法は、電解質膜と、前記電解質膜の一方の面に形成された第1電極触媒層と、前記電解質膜の周縁領域を露出するように前記電解質膜の他方の面に形成された第2電極触媒層とを有する膜電極接合体を準備する工程と、内周が前記第2電極触媒層より大きく、かつ前記電解質膜より小さく、前記内周と外周の間に1以上の貫通孔が形成された枠形状のフレームを準備する工程と、前記周縁領域の外周側の端部に沿って熱硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂を含む第1接着層を形成する工程と、電解質材料を主成分とする第2接着層を、前記第1接着層との間に隙間が形成されるように、前記フレームの一方の面の前記内周側の端部または前記周縁領域の内周側の端部に沿って、前記第1接着層より前記第2電極触媒層に近い側に形成する工程と、前記フレームの一方の面の前記内周側の端部が前記周縁領域に前記第2接着層を介して重なり、前記1以上の貫通孔が前記隙間と連通するように、前記電解質膜上に前記フレームを配置する工程と、前記第1接着層を硬化させる工程とを含む。
本発明によれば、触媒の被毒を抑制することができる。
燃料電池の一例を示す斜視図である。 単セルの一例を示す分解斜視図である。 単セルの製造工程の一例を示す断面図である。 単セルの製造工程の一例を示す断面図である。 単セルの製造工程の一例を示す断面図である。 単セルの製造工程の一例を示す断面図である。 単セルの製造工程の一例を示す断面図である。 単セルの製造工程の一例を示す断面図である。 単セルの製造工程の一例を示す断面図である。
図1は、燃料電池の一例を示す斜視図である。燃料電池1は、例えば燃料電池車に用いられるが、その用途に限定はない。
燃料電池1は、例えば固体高分子形であり、複数の単セル2が積層された積層体3と、一対のエンドプレート8と、テンションプレート9と、一対のプレッシャプレート12とを有する。単セル2は、燃料ガス(例えば水素)と酸化剤ガス(例えば空気中の酸素)が供給され、燃料ガスと酸化剤ガスの化学反応により発電する。なお、単セル2の構成は後述する。
一対のエンドプレート8は、積層体3をその積層方向の両端において締結する。一端のエンドプレート8には、カソード側入口マニホルド15a、カソード側出口マニホルド15b、アノード側入口マニホルド16a、アノード側出口マニホルド16b、冷却媒体入口マニホルド17a、及び冷却媒体出口マニホルド17bが開口している。
カソード側入口マニホルド15aには、各単セル2に供給される酸化剤ガスが流れる。カソード側出口マニホルド15bには、各単セル2から排出された酸化剤オフガスが流れる。アノード側入口マニホルド16aには、各単セル2に供給される燃料ガスが流れる。アノード側出口マニホルド16bには、各単セル2から排出された燃料オフガスが流れる。冷却媒体入口マニホルド17aには、各単セル2に供給される冷却水などの冷却媒体が流れる。冷却媒体出口マニホルド17bには、各単セル2から排出された冷却媒体が流れる。
テンションプレート9は、一対のエンドプレート8の間を結合する。一対のプレッシャプレート12は、不図示の複数の弾性体を積層体3の積層方向において挟持する。
図2は、単セル2の一例を示す分解斜視図である。単セル2は、積層体3の積層方向に沿って配置されたMEGA(Membrane-Electrode-Gas diffusion layer Assembly)20、フレーム21、及びセパレータ23,24を有する。
セパレータ23,24は、例えば金属板などにより構成され、矩形状の外形を有する。セパレータ23,24は接着剤また溶接により互いに接合され、セパレータ23は接着剤によりフレーム21に接着されている。このため、積層体3内において、セパレータ24は、隣接する単セル2のMEGA20のアノード側に配置され、セパレータ23は、同一の単セル2のMEGA20のカソード側に配置される。
セパレータ23は、厚み方向に貫通する貫通孔231〜236と、波板形状のカソード流路部230を有する。貫通孔231,235,234はセパレータ23の一方の端部に設けられ、貫通孔233,236,232はセパレータ23の他方の端部に設けられている。
MEGA20側のカソード流路部230の面には、酸化剤ガスが流れる溝状の酸化剤ガス流路が形成されている。カソード流路部230は、例えばプレス金型による曲げ加工により形成される。酸化剤ガス流路は、例えば直線状に形成されてもよいし、蛇行するように形成されてもよい。
また、セパレータ24は、貫通孔241〜246と、波板形状のアノード流路部240を有する。貫通孔241,245,244はセパレータ24の一方の端部に設けられ、貫通孔243,246,242はセパレータ24の他方の端部に設けられている。
セパレータ23側のアノード流路部240の面には、冷却媒体が流れる溝状の冷却媒体流路が形成され、隣接する単セル2側のアノード流路部240の他方の面には、燃料ガスが流れる溝状の燃料ガス流路が形成されている。アノード流路部240は、例えばプレス金型による曲げ加工により形成される。冷却媒体流路及び燃料ガス流路は、例えば直線状に形成されてもよいし、蛇行するように形成されてもよい。なお、セパレータ23,24は、金属に限定されず、例えばカーボン成型により形成されてもよい。
セパレータ23の貫通孔231〜236は、セパレータ24の貫通孔241〜246にそれぞれ重なる。貫通孔231,241は、アノード側入口マニホルド16aの一部であり、積層体3の積層方向に沿って燃料ガスが流れる。貫通孔232,242は、アノード側出口マニホルド16bの一部であり、積層体3の積層方向に沿って燃料オフガスが流れる。
貫通孔241,242は燃料ガス流路に接続されている。燃料ガスは、貫通孔241から燃料ガス流路を経由してMEGA20に供給される。また、燃料オフガスは、MEGA20から燃料ガス流路を経由して貫通孔242に排出される。
貫通孔233,243は、カソード側入口マニホルド15aの一部であり、積層体3の積層方向に沿って酸化剤ガスが流れる。貫通孔234,244は、カソード側出口マニホルド15bの一部であり、積層体3の積層方向に沿って酸化剤オフガスが流れる。
酸化剤ガスは、貫通孔233から酸化剤ガス流路を経由してMEGA20に供給される。また、酸化剤オフガスは、MEGA20から酸化剤ガス流路を経由して貫通孔234に排出される。
貫通孔236,246は、冷却媒体入口マニホルド17aの一部であり、積層体3の積層方向に沿って冷却媒体が流れる。貫通孔235,245は、冷却媒体出口マニホルド17bの一部であり、積層体3の積層方向に沿って冷却媒体が流れる。
冷却媒体は、貫通孔246から冷却媒体流路を経由して貫通孔245に流れ込む。これにより、冷却媒体は燃料電池1を冷却する。
MEGA20には、膜電極接合体(MEA: Membrane Electrode Assembly)200と、MEA200を挟持する一対のガス拡散層(GDL: Gas Diffusion Layer)201,202とが含まれる。符号Pは、MEA200の積層構造が示されている。MEA200には、電解質膜200aと、電解質膜200aを挟持するアノード電極触媒層200b及びカソード電極触媒層200cとが含まれる。
電解質膜200aは、例えば、湿潤状態で良好なプロトン電導性を示すイオン交換樹脂膜を含む。このようなイオン交換樹脂膜としては、例えば、ナフィオン(登録商標)などの、イオン交換基としてスルホン酸基を有するフッ素樹脂系のものが挙げられる。
アノード電極触媒層200b及びカソード電極触媒層200cは、それぞれ、触媒担持導電性粒子とプロトン伝導性電解質を含む、ガス拡散性を有する多孔質層として形成されている。例えば、アノード電極触媒層200b及びカソード電極触媒層200cは、白金担持カーボンとプロトン伝導性電解質を含む分散溶液である触媒インクの乾燥塗膜として形成される。
アノード電極触媒層200bには一方のガス拡散層201を介し燃料ガスが供給され、カソード電極触媒層200cには他方のガス拡散層202を介し酸化剤ガスが供給される。ガス拡散層201,202は、例えば、カーボンペーパーなどの基材に撥水性のマイクロポーラス層を積層することにより形成される。なお、マイクロポーラス層としては、例えばPTFE(polytetrafluoroethylene)などの撥水性樹脂とカーボンブラックなどの導電性材料などを含んで形成される。MEA200は、酸化剤ガス及び燃料ガスを用いた電気化学反応により発電する。
フレーム21は、一例として矩形状の外形を有する樹脂シートにより構成される。フレーム21は、枠形状を有し、中央部には開口210が設けられている。
また、フレーム21の端部には、厚み方向に貫通する貫通孔211〜216が設けられている。開口210は、MEGA20に対応する位置に設けられ、その縁にはMEA200の外周側の端部が、後述する接着層を介し接着される。つまり、MEA200は、その外周側の端部がフレーム21の内周側の端部に接着されることによりフレーム21に固定される。
貫通孔211,215,214は、フレーム21の一方の端部に設けられ、貫通孔213,216,212は、フレーム21の他方の端部に設けられている。貫通孔211〜216は、セパレータ23,24の貫通孔231〜236,241〜246にそれぞれ重なる。
貫通孔211は、アノード側入口マニホルド16aの一部であり、積層体3の積層方向に沿って燃料ガスが流れる。貫通孔212は、アノード側出口マニホルド16bの一部であり、積層体3の積層方向に沿って燃料オフガスが流れる。
貫通孔213は、カソード側入口マニホルド15aの一部であり、積層体3の積層方向に沿って酸化剤ガスが流れる。貫通孔214は、カソード側出口マニホルド15bの一部であり、積層体3の積層方向に沿って酸化剤オフガスが流れる。
貫通孔216は、冷却媒体入口マニホルド17aの一部であり、積層体3の積層方向に沿って冷却媒体が流れる。貫通孔215は、冷却媒体出口マニホルド17bの一部であり、積層体3の積層方向に沿って冷却媒体が流れる。
次に、A−A線に沿った断面図を参照しながら、実施例の燃料電池の製造方法として、単セル2のフレーム21にMEA200を接着する工程を挙げる。
図3〜図9は、単セル2の製造工程の一例を示す。本例では、アノード電極触媒層200bにはガス拡散層201が積層されているが、カソード電極触媒層200cにはガス拡散層202が積層されていない状態からの製造工程を述べる。
図3は、MEA200を準備する工程を示す。MEA200は、一方の面にアノード電極触媒層200bが形成されており、他方の面にカソード電極触媒層200cが形成されている。カソード電極触媒層200cの面積は電解質膜200a及びアノード電極触媒層200bの面積より小さいため、電解質膜200aの周縁領域200sはカソード電極触媒層200cから露出している。周縁領域200sは、MEA200の上面を正面視した場合、カソード電極触媒層200cの周囲にロ字状に設けられている。
また、アノード電極触媒層200bには、ガス拡散層201が積層されている。なお、アノード電極触媒層200bは第1電極触媒層の一例であり、カソード電極触媒層200cは第2電極触媒層の一例である。
図4は、フレーム21を準備する工程を示す。フレーム21の内周がカソード電極触媒層200cより大きく、かつ電解質膜200aより小さい。より具体的には、フレーム21の開口210の面積は、カソード電極触媒層200cの面積より大きく、電解質膜200aの面積より小さい。
フレーム21には、後述する硬化性接着層から揮発したモノマー成分を外部に排出するための1以上の貫通孔217が形成されている。貫通孔217は、フレーム21の内周と外周の間に位置し、フレーム21の厚み方向に貫通する。貫通孔217は、例えばフレーム21の各辺の中心または角に1か所ずつ設けられてもよい。
図5は、紫外線硬化性樹脂を含む硬化性接着層22を形成する工程を示す。硬化性接着層22は、MEA200の周縁領域200sの外周側の端部に形成される。硬化性接着層22は、例えば、MEA200の上面を正面視した場合、カソード電極触媒層200cの周囲にロ字状に形成されている。
紫外線硬化性樹脂としては、カチオン重合型のものが挙げられ、例えばエポキシ系、ビニルエーテル系、及びオキセタン系などがある。なお、硬化性接着層22は第1接着層の一例である。
図6は、電解質材料を主成分とする電解質接着層4を形成する工程を示す。電解質接着層4は、硬化性接着層22との間に隙間S(図7参照)が形成されるように、フレーム21の一方の面の内周側の端部に沿って形成される。
電解質接着層4は、フレーム21の一方の面における貫通孔217と開口210の間の領域上に形成され、開口210を正面視した場合、その周囲にロ字状に形成されている。すなわち、電解質接着層4は、開口210を取り囲むように形成されている。これにより、電解質接着層4は、単セル2において、硬化性接着層22よりカソード電極触媒層200cに近い側に設けられる。
電解質接着層4とは、例えば、電解質材料、水またはアルコール系溶媒、及び添加剤からなるものであって、水またはアルコール系溶媒を乾燥させ除去した後の状態において、電解質材料が主成分となる。ここで、電解質接着層4内の電解質材料の質量割合は50%以上であり、その割合は高いほうが好ましい。例えば、電解質接着層4内に硬化性接着剤を多く含有すると、電解質接着層4内の硬化性接着剤からモノマー成分が揮発し、膜電極接合体200のカソード電極触媒層200cに付着して、発電性能の劣化が生ずるおそれがあるためである。
より具体的には、電解質接着層4は、フレーム21にアイオノマー溶液を塗布することにより形成される。
Figure 2019096413
アイオノマー溶液とは、アイオノマー成分として、フルオロカーボン系カチオン交換膜、上記の式(1)の構造式で表される繰り返し単位とする、テトラフルオロエチレンと、側鎖の末端にスルホン酸基を有するビニルエーテルモノマーの共重合体を指す。なお、式(1)において、l,m,n,xは1以上の整数である。
電解質接着層4は、電解質膜200aまたはカソード電極触媒層200cをフレーム21に接着する。このため、アイオノマー溶液は、電解質膜200aまたはカソード電極触媒層200cとの接着性が向上するように、電解質膜200aまたはカソード電極触媒層200cの中のアイオノマー成分と同一の成分を有することが好ましい。
また、アイオノマー溶液は、式(1)のアイオノマーを水またはエタノール溶液に溶解することにより生成される。ここで、アルコール溶液の成分としては、例えば、メタノール、エタノール、nプロパノールなどが挙げられるが、これらは引火性を有するため、アイオノマー溶液は水との混合液が好ましい。
図7は、電解質膜200a上にフレーム21を配置する工程を示す。本工程において、MEA200はフレーム21に電解質接着層4を介して接合される。フレーム21とMEA200の接合には、下部側冶具50及び上部側冶具51が用いられる。
MEA200は、ガス拡散層201とともに下部側冶具50により固定されており、フレーム21は、上部側冶具51によりMEA200側に押圧される。上部側冶具51には、MEA200及びガス拡散層201を収容するスペース511が設けられ、さらにフレーム21の貫通孔217と位置が対応する貫通孔510が設けられている。また、下部側冶具50には、MEA200及びガス拡散層201を固定するための凹部501が設けられている。
フレーム21は、フレーム21の一方の面の内周側の端部と電解質膜200aの周縁領域200sの内周側の端部が電解質接着層4を介して重なり、貫通孔217が硬化性接着層22と電解質接着層4の間の隙間Sと連通するように配置される。これにより、フレーム21の一方の面の内周側の端部と電解質膜200aの周縁領域200sの内周側の端部が電解質接着層4により接着される。
なお、フレーム21の一方の面の内周側の端部と電解質膜200aの周縁領域200sの内周側の端部とは、電解質接着層4を介して必ずしも重なる必要はなく、例えばフレーム21の内周側の一方の面の端部が電解質膜200aの周縁領域200sの内周側の端部よりも外側になるように配置されてもよい。
図8は、紫外線の照射により硬化性接着層22を硬化させる工程である。本工程において、MEA200はフレーム21に硬化性接着層22を介して接着される。なお、電解質接着層4による接着は、硬化性接着層22による接着よりも一般に接着力が弱い。硬化性接着層22を介して接着することにより、MEA200はフレーム21に強固に接着される。
紫外線(UV)は、光源7から硬化性接着層22に向かって照射される。なお、上部側冶具51及びフレーム21は紫外線を透過する。
硬化性接着層22は、紫外線の照射を受けると硬化する。これにより、フレーム21の一方の面と電解質膜200aの周縁領域200sとが硬化性接着層22により接着される。このとき、カソード電極触媒層200cは、紫外線の照射により熱を発生し、その熱によって硬化性接着層22中のモノマー成分(例えばアクリルモノマー)が揮発して隙間Sに入り、隙間Sから各貫通孔217,510を通り外部に排出される。モノマー成分がカソード電極触媒層200cに付着すると、例えばモノマー成分中のエステル結合がカソード電極触媒層200c中の白金に作用することによりMEA200の発電性能が低下する。
しかし、カソード電極触媒層200cは、電解質接着層4により隙間Sから隔てられているため、モノマー成分はカソード電極触媒層200cに到達することが抑制される。つまり、電解質接着層4は、カソード電極触媒層200cのマスクとして、カソード電極触媒層200cをモノマー成分から保護する。また、電解質接着層4は、紫外線の照射を受けてもモノマー成分などを揮発させることがない。このため、本例の製造方法によると、触媒の被毒が抑制される。
また、仮にフレーム21に貫通孔217が設けられていない場合、隙間S内に揮発したモノマー成分が溜まることによって内圧が高くなると、モノマー成分が隙間Sから電解質接着層4または硬化性接着層22を貫通して外部に吹き抜けることにより、電解質接着層4または硬化性接着層22の一部が分断されて、シール性能または接着性能が低下するおそれがある。しかし、本例の燃料電池1は、貫通孔217からモノマー成分を排出するため、シール性能および接着性能の低下が抑制される。
モノマー成分は、符号Dで示されるように、隙間Sから各貫通孔217,510を通り外部に排出される。このため、モノマー成分が単セル2内に滞留することが抑制されるので、単セル2内の滞留したモノマー成分による触媒の被毒が抑制される。
また、燃料電池1の完成後にも、硬化性接着層22が加熱されることによりモノマー成分が揮発するおそれがある。このため、燃料電池1の運転中、カソード電極触媒層200cやアノード電極触媒層200bへのモノマー成分の付着が抑制されるように、フレーム21とMEA200の接合後に貫通孔217を塞いでもよい。あるいは、フレーム21の上面において、貫通孔217の周囲にガスケットを設け、セパレータ23,24によりフレーム21を挟むことにより貫通孔217をシールしてもよい。このとき、セパレータ23,24の該当部分に貫通孔を設けておくと、モノマー成分を外部に排出することが可能である。
図9は、カソード電極触媒層200cにガス拡散層202を配置する工程を示す。ガス拡散層202は、フレーム21の開口210内に収容される。このようにして、単セル2は製造される。
上述したように、本例では電解質接着層4がフレーム21上に形成された後、フレーム21とMEA200は接合されるが、接合に先立って電解質接着層4はMEA200上に形成されてもよい。この場合、電解質接着層4は、例えば、電解質膜200aの周縁領域200sの内周側の端部に沿って形成される。
電解質接着層4は、例えばディスペンサによりカソード電極触媒層200cの端部にアイオノマー溶液を塗布することにより形成される。このとき、アイオノマー溶液は、接合時に隙間Sが形成されるように、周縁領域200s上において硬化性接着層22から離れた位置に塗布される。なお、アイオノマー溶液は、上述したように水またはエタノールを含む溶液であるため、仮に硬化性接着層22に触れても熱硬化性樹脂は溶解しない。
したがって、電解質接着層4をMEA200上に形成した場合でも、上記と同様の効果が得られる。
また、本例では、フレーム21とMEA200の接着する硬化性接着層22として紫外線硬化性樹脂を用いたが、これに代えて、熱硬化性樹脂を用いることも可能である。この場合、硬化性接着層22は、ヒーターなどで加熱されることにより硬化し、モノマー成分が揮発するが、電解質接着層4によりカソード電極触媒層200cは保護される。
したがって、熱硬化性樹脂を用いた場合でも、上記と同様の効果が得られる。
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
1 燃料電池
2 単セル
4 電解質接着層(第2接着層)
7 光源
21 フレーム
22 硬化性接着層(第1接着層)
200 MEA
200a 電解質膜
200b アノード電極触媒層(第1電極触媒層)
200c カソード電極触媒層(第2電極触媒層)
200s 外縁領域
217 貫通孔
S 隙間

Claims (1)

  1. 電解質膜と、前記電解質膜の一方の面に形成された第1電極触媒層と、前記電解質膜の周縁領域を露出するように前記電解質膜の他方の面に形成された第2電極触媒層とを有する膜電極接合体を準備する工程と、
    内周が前記第2電極触媒層より大きく、かつ前記電解質膜より小さく、前記内周と外周の間に1以上の貫通孔が形成された枠形状のフレームを準備する工程と、
    前記周縁領域の外周側の端部に沿って熱硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂を含む第1接着層を形成する工程と、
    電解質材料を主成分とする第2接着層を、前記第1接着層との間に隙間が形成されるように、前記フレームの一方の面の前記内周側の端部または前記周縁領域の内周側の端部に沿って、前記第1接着層より前記第2電極触媒層に近い側に形成する工程と、
    前記フレームの一方の面の前記内周側の端部が前記周縁領域に前記第2接着層を介して重なり、前記1以上の貫通孔が前記隙間と連通するように、前記電解質膜上に前記フレームを配置する工程と、
    前記第1接着層を硬化させる工程とを含むことを特徴とする燃料電池の製造方法。
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