JP2019096204A - 硬貨検知用アンテナおよび硬貨処理装置 - Google Patents

硬貨検知用アンテナおよび硬貨処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】感度のばらつきを抑制しつつ、広い範囲において硬貨を検知することが可能な硬貨検知用アンテナを提供する。【解決手段】この硬貨検知用アンテナ5は、基板51と、基板51に形成された配線パターンからなるトラック形状の複数の空芯コイル54と、を備える。そして、複数の空芯コイル54は、検知対象の硬貨110のうちの最小硬貨110aが検知範囲6内のいずれの位置に位置する場合にも、最小硬貨110aが空芯コイル54の空芯部54cの中心線54dを越えるように、空芯部54cの短手方向に沿って配置されている。【選択図】図3

Description

この発明は、硬貨検知用アンテナおよび硬貨処理装置に関し、特に、空芯コイルを備える硬貨検知用アンテナおよび硬貨処理装置に関する。
従来、空芯コイルを備える硬貨処理装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、硬貨の入金や出金を行う硬貨釣銭機(硬貨処理装置)が開示されている。この硬貨釣銭機には、硬貨を投入する硬貨投入口と、硬貨が排出される受皿とが設けられている。受皿の下部には、受皿に硬貨が残留しているか否かを検出するためのセンサ素子が配置されている。センサ素子は、基板と、この基板の表面上に形成されたスパイラルコイル(空芯コイル)とを含む。スパイラルコイルは、渦巻き状の配線パターンにより形成されたコイルであり、渦巻きの最も内側にコイルが巻かれていない空間としてのU字形状の空芯を有する。
特開2017−58861号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された硬貨釣銭機のセンサ素子では、空芯がU字形状に形成されているため、広い範囲において硬貨を検知することができる一方、空芯コイルに対する硬貨の位置によって感度がばらつくという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、感度のばらつきを抑制しつつ、広い範囲において硬貨を検知することが可能な硬貨検知用アンテナおよび硬貨処理装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による硬貨検知用アンテナは、基板と、基板に形成された配線パターンからなるトラック形状の複数の空芯コイルと、を備え、複数の空芯コイルは、検知対象の硬貨のうちの最小硬貨が検知範囲内のいずれの位置に位置する場合にも、最小硬貨が空芯コイルの空芯部の中心線を越えるように、空芯部の短手方向に沿って配置されている。
この発明の第1の局面による硬貨検知用アンテナでは、上記のように、トラック形状の複数の空芯コイルを備えることにより、単一のトラック形状の空芯コイルのみを備える場合に比べて、広い範囲において硬貨を検知することができる。また、複数の空芯コイルを、検知対象の硬貨のうちの最小硬貨が検知範囲内のいずれの位置に位置する場合にも、最小硬貨が空芯コイルの空芯部の中心線を越えるように、空芯部の短手方向に沿って配置することにより、検知範囲内において検知対象の硬貨を感度が高い空芯部の縁部に必ず位置させることができる。その結果、トラック形状の複数の空芯コイルを用いる場合にも、空芯コイルに対する硬貨の位置によって感度がばらつくことを抑制することができる。これらの結果、トラック形状の複数の空芯コイルを用いる場合に、感度がばらつくことを抑制しつつ、広い範囲において硬貨を検知することができる。また、広い範囲において硬貨を検知するために、複数の空芯コイルが設けられた単一の基板を設けるだけでよく、空芯コイルが設けられた基板を複数設ける必要がないので、硬貨検知用アンテナの構成が複雑化することを抑制することができる。また、複数の空芯コイルを、空芯部の短手方向に沿って配置することにより、極力デッドスペースが生じないように複数の空芯コイルを配置することができるので、基板のサイズを小さくすることができる。その結果、複数の空芯コイルを設ける場合にも、硬貨検知用アンテナのサイズを小さくすることができる。
上記第1の局面による硬貨検知用アンテナにおいて、好ましくは、複数の空芯コイルは、以下の式(1)を満たす数分だけ設けられている。
a/b−1≦x<a/b ・・・(1)
ここで、
a:空芯部の短手方向に沿った検知範囲の長さ
b:最小硬貨の直径
x:空芯コイルの数
である。
このように構成すれば、最小の数の空芯コイルにより、最小硬貨が検知範囲内のいずれの位置に位置する場合にも、最小硬貨が空芯コイルの空芯部の中心線を越えるという条件を満たすことができる。その結果、最小の数の空芯コイルにより、広い範囲において硬貨を検知することができる。また、複数の空芯コイルを設ける場合にも、硬貨検知用アンテナのサイズをより小さくすることができる。
上記第1の局面による硬貨検知用アンテナにおいて、好ましくは、両端に配置された空芯コイルは、短手方向に沿った空芯部の中心線と検知範囲の外縁との間の距離が最小硬貨の直径未満になるように配置されており、隣り合う空芯コイルは、短手方向に沿った空芯部の中心線間の距離が最小硬貨の直径未満になるように配置されている。このように構成すれば、最小硬貨が検知範囲内のいずれの位置に位置する場合にも、最小硬貨が空芯コイルの空芯部の中心線を越えるという条件を満たす位置に、複数の空芯コイルを確実に配置することができる。
この場合、好ましくは、両端に配置された空芯コイルは、短手方向に沿った空芯部の中心線と検知範囲の外縁との間の距離が以下の式(2)を満たすように配置されている。
a/(x+1)>c ・・・(2)
ここで、
a:空芯部の短手方向に沿った検知範囲の長さ
c:空芯部の短手方向に沿った空芯部の中心線と検知範囲の外縁との間の距離
x:空芯コイルの数
である。
このように構成すれば、空芯部の短手方向に沿った空芯部の中心線と検知範囲の外縁との間の距離cを極力小さくすることができる。その結果、硬貨が検知範囲の外縁側に配置された場合、硬貨のうち、この硬貨と同じ側の端に配置された空芯コイルの空芯部の中心線を越える部分の割合を大きくすることができる。これにより、硬貨が検知範囲の外縁側に配置された場合にも、感度を極力大きくすることができる。
上記両端に配置された空芯コイルが短手方向に沿った空芯部の中心線と検知範囲の外縁との間の距離が最小硬貨の直径未満になるように配置されている構成において、好ましくは、両端に配置された空芯コイルは、短手方向に沿った空芯部の中心線と検知範囲の外縁との間の距離が以下の式(3)を満たすように配置されている。
a/(x+1)<c ・・・(3)
ここで、
a:空芯部の短手方向に沿った検知範囲の長さ
c:空芯部の中心線と検知範囲の外縁との間の短手方向の距離
x:空芯コイルの数
である。
このように構成すれば、空芯部の短手方向に沿った空芯部の中心線と検知範囲の外縁との間の距離cを極力大きくすることができる。その結果、検知範囲の外縁と基板の外縁との間の距離を極力大きくすることができるので、その分、検知範囲に対して基板のサイズを小さくすることができる。
上記第1の局面による硬貨検知用アンテナにおいて、好ましくは、隣り合う空芯コイルの間の隙間の大きさが、空芯部の短手方向の幅よりも大きい場合、複数の空芯コイルは、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに逆の空芯コイルが隣り合うように、空芯部の短手方向に沿って配置されている。ここで、隣り合う空芯コイルの間の隙間の大きさが、空芯部の短手方向の幅よりも大きい場合(つまり、空芯コイル同士が遠くに配置されている場合)、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに同じ空芯コイルが隣り合うと、隣り合う空芯コイルの間の隙間では、互いに打ち消す方向に磁界が生じる。互いに打ち消す方向に磁界が生じた場合、感度が低下するという不都合がある。そこで、上記のように、隣り合う空芯コイルの間の隙間の大きさが、空芯部の短手方向の幅よりも大きい場合、複数の空芯コイルを、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに逆の空芯コイルが隣り合うように、空芯部の短手方向に沿って配置すれば、隣り合う空芯コイルの間の隙間では、互いに打ち消し合わない方向(互いに強め合う方向)に磁界を生じさせることができる。その結果、隣り合う空芯コイルの間の隙間においても、硬貨を検知するのに十分な感度を確保することができる。
上記第1の局面による硬貨検知用アンテナにおいて、好ましくは、隣り合う空芯コイルの間の隙間の大きさが、空芯部の短手方向の幅の1/2よりも小さい場合、複数の空芯コイルは、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに同じ空芯コイルが隣り合うように、空芯部の短手方向に沿って配置されている。ここで、空芯コイルの間の隙間の大きさが、空芯部の短手方向の幅の1/2よりも小さい場合(つまり、空芯コイル同士が近くに配置されている場合)、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに逆の空芯コイルが隣り合うと、隣り合う空芯コイルの間の隙間では、互いに打ち消す方向に磁界が生じる。互いに打ち消す方向に磁界が生じた場合、感度が低下するという不都合がある。そこで、上記のように、隣り合う空芯コイルの間の隙間の大きさが、空芯部の短手方向の幅よりも小さい場合、複数の空芯コイルを、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに同じ空芯コイルが隣り合うように、空芯部の短手方向に沿って配置すれば、隣り合う空芯コイルの空芯部を繋ぐように磁界を生じさせることができる。その結果、隣り合う空芯コイルの間の隙間においても、硬貨を検知するのに十分な感度を確保することができる。
上記第1の局面による硬貨検知用アンテナにおいて、好ましくは、複数の空芯コイルは、直列に接続されている。このように構成すれば、複数の空芯コイルが並列に接続されている場合に比べて、簡素な構成により、空芯コイル同士を接続することができる。
この発明の第2の局面による硬貨処理装置は、硬貨滞留部と、硬貨滞留部に対応する位置に設けられた硬貨検知用アンテナと、を備え、硬貨検知用アンテナは、基板と、基板に形成された配線パターンからなるトラック形状の複数の空芯コイルと、を含み、複数の空芯コイルは、検知対象の硬貨のうちの最小硬貨が検知範囲内のいずれの位置に位置する場合にも、最小硬貨が空芯コイルの空芯部の中心線を越えるように、空芯部の短手方向に沿って配置されている。
この発明の第2の局面による硬貨処理装置では、上記のように、複数の空芯コイルを、検知対象の硬貨のうちの最小硬貨が検知範囲内のいずれの位置に位置する場合にも、最小硬貨が空芯コイルの空芯部の中心線を越えるように、空芯部の短手方向に沿って配置する。これにより、上記第1の局面による硬貨検知用アンテナと同様に、トラック形状の複数の空芯コイルを用いる場合にも、感度がばらつくことを抑制しつつ、広い範囲において硬貨を検知することができる。また、広い範囲において硬貨を検知するために、複数の空芯コイルが設けられた単一の基板を設けるだけでよく、空芯コイルが設けられた基板を複数設ける必要がないので、硬貨検知用アンテナの構成が複雑化することを抑制することができる。また、複数の空芯コイルを、空芯部の短手方向に沿って配置することにより、極力デッドスペースが生じないように複数の空芯コイルを配置することができるので、基板のサイズを小さくすることができる。その結果、複数の空芯コイルを設ける場合にも、硬貨検知用アンテナのサイズを小さくすることが可能な硬貨処理装置を提供することができる。
本発明によれば、上記のように、感度のばらつきを抑制しつつ、広い範囲において硬貨を検知することができる。
一実施形態による硬貨処理装置を示す斜視図である。 一実施形態による硬貨検知用アンテナを示す図である。 一実施形態による硬貨検知用アンテナの空芯コイルおよび最小硬貨を示す図である。 一実施形態による硬貨検知用アンテナの空芯コイルの配置を示す図である。 一実施形態による硬貨検知用アンテナの空芯コイルの巻き方向の第1の例を示す図である。 一実施形態による硬貨検知用アンテナの空芯コイルの巻き方向の第2の例を示す図である。 一実施形態の変形例による硬貨検知用アンテナを示す図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図6を参照して、一実施形態による硬貨処理装置(釣銭機)100の構成について説明する。
(硬貨処理装置の構成)
図1に示すように、硬貨処理装置100は、硬貨110の入金および出金を行うための装置である。硬貨処理装置100は、たとえば、POS(point of sales)レジスタ、紙幣処理装置、棒金収納庫などを備えるPOSシステムの一部を構成する。硬貨処理装置100は、たとえば、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの店舗に設置されている。
硬貨処理装置100は、投入口1と、2つの排出口2aおよび2bと、硬貨搬送部3と、収納庫4とを備える。投入口1は、硬貨110を硬貨処理装置100の筐体100aの外部から内部に投入するための入口部である。投入口1は、硬貨処理装置100の筐体100aの内部に通じている。排出口2aおよび2bは、硬貨110を硬貨処理装置100の筐体100aの内部から外部に排出するための出口部分である。排出口2aは、釣銭用の硬貨110が排出される排出口である。排出口2bは、返却用の硬貨110が排出される排出口である。排出口2aおよび2bは、硬貨処理装置100の筐体100aの内部に通じている。また、排出口2aは、硬貨滞留部としてのトレイ部21を含む。トレイ部21は、排出された硬貨110を受け止めて溜めこむ。トレイ部21は、特許請求の範囲の「硬貨滞留部」の一例である。なお、硬貨滞留部は、硬貨処理装置100において硬貨110が滞留し、かつ、硬貨110の検知を要する部分であれば、トレイ部21以外の硬貨滞留部であってもよい。たとえば、硬貨滞留部は、硬貨搬送部3による搬送路の所定の部分であってもよい。また、硬貨滞留部は、返却用の硬貨110の排出口2bの硬貨受け部22であってもよい。図1では、排出口2aのトレイ部21に対応する位置に後述する硬貨検知用アンテナ5が設けられている例を示している。
硬貨搬送部3は、硬貨110を硬貨処理装置100の筐体100aの内部において搬送する。硬貨搬送部3は、たとえば、硬貨110を搬送するベルト機構を有する。硬貨搬送部3は、投入口1から投入された硬貨110を収納庫4に向かって搬送する。収納庫4に向かって搬送された硬貨110は、硬貨110を金種毎に振り分ける振分部(図示せず)により振り分けられた状態で、金種に対応する収納庫4に収納される。また、硬貨搬送部3は、収納庫4に収納された硬貨110を排出口2aまたは2bに向かって搬送する。硬貨搬送部3は、たとえば、入金された金額から商品価格を差し引いた金額分の硬貨110(釣銭用の硬貨110)を排出口2aに向かって搬送する。
収納庫4は、硬貨110を収納する。収納庫4は、金種毎に設けられている。収納庫4は、たとえば、1円硬貨を収納する収納庫、50円硬貨を収納する収納庫と、5円硬貨を収納する収納庫と、100円硬貨を収納する収納庫と、10円硬貨を収納する収納庫と、500円硬貨を収納する収納庫とを含む。なお、硬貨処理装置100が処理する硬貨110の金種は、日本の金種に限られず、いずれの国の金種であってもよい。
また、硬貨処理装置100は、硬貨滞留部に硬貨110(図3参照)が残留しているか否か(硬貨110の有無)を検知するための硬貨検知用アンテナ5を備える。硬貨検知用アンテナ5は、硬貨処理装置100において硬貨110が滞留する硬貨滞留部(トレイ部21など)に対応する位置(たとえば、硬貨滞留部に重なる位置)に設けられている。
図2に示すように、硬貨検知用アンテナ5は、基板51と、コネクタ52と、コンデンサ53と、複数(2つ)の空芯コイル54とを含む。基板51は、配線パターンが形成された樹脂製のリジッド回路基板である。コネクタ52、コンデンサ53および複数の空芯コイル54は、単一の基板51に形成されている。コネクタ52は、交流電源(図示せず)に接続されている。コネクタ52は、交流電源からの交流電力をコンデンサ53および空芯コイル54に供給する。コンデンサ53は、共振用のコンデンサである。コンデンサ53および空芯コイル54は、共振回路を構成する。複数の空芯コイル54は、直列に接続されている。
空芯コイル54は、基板51に形成された渦巻き状の配線パターンからなる。空芯コイル54は、通電されることにより、磁界を発生させる。磁界は、空芯コイル54を構成する配線パターン周りに円状に発生する。磁界は、空芯コイル54の後述する空芯部54cの近傍では、空芯コイル54に概ね垂直な方向を向いている。また、磁界は、空芯コイル54の後述する直線部54aおよび円弧部54bの近傍では、空芯コイル54に概ね平行な方向を向いている。
発生された磁界が硬貨110により遮られたことに基づいて、硬貨滞留部に硬貨110が残留しているか否かが検知される。具体的には、磁界が硬貨110により遮られたことによる共振周波数の基準周波数からの変化に基づいて、硬貨滞留部に硬貨110が残留しているか否かが検知される。
空芯コイル54は、X方向に短手方向を有し、Y方向に長手方向を有するトラック形状(角丸長方形状)のコイルである。空芯コイル54は、X方向に幅Wを有し、Y方向に長さLを有する。幅Wは、空芯部54cの短手方向(X方向)に沿った後述する検知範囲6の長さa(図3参照)よりも小さい。また、長さLは、空芯部54cの長手方向(Y方向)に沿った検知範囲6の長さeと略同じである。
空芯コイル54は、直線部54aと、円弧部54bと、空芯部54cとを有する。直線部54aは、空芯コイル54のうちの直線状に形成された部分である。直線部54aは、空芯部54cを挟んで互いにX方向(空芯部54cの短手方向)に対向する位置に一対設けられている。円弧部54bは、空芯コイル54のうちの円弧状に形成された部分である。円弧部54bは、空芯部54cを挟んで互いにY方向(空芯部54cの長手方向)に対向する位置に一対設けられている。一対の円弧部54bは、それぞれ、Y方向の一方側および他方側において、X方向に離れて配置された一対の直線部54aを接続している。空芯部54cは、空芯コイル54のうちの、直線部54aおよび円弧部54bの内縁部により形成された部分である。空芯部54cは、長穴状(細長楕円状、角丸長方形状)に形成されている。空芯部54cは、X方向の両側の辺が直線状に形成され、Y方向の両端が円弧状に形成されている。空芯部54cは、空芯コイル54の最も内側に形成されている。空芯部54cは、空芯コイル54の略中央位置に形成されている。
ここで、本実施形態では、図3に示すように、複数(2つ)の空芯コイル54は、検知対象の硬貨110のうちの最小硬貨110a(硬貨検知用アンテナ5に対して平置き状態の最小硬貨110a)が検知範囲6内のいずれの位置に位置する場合にも、空芯コイル54の空芯部54cの中心線54dを越えるように、空芯部54cの短手方向(X方向)に沿って配置されている。検知範囲6は、硬貨110を検知するための予め決められた範囲である。検知範囲6は、たとえば、硬貨滞留部において最小硬貨110aが動くことが可能な範囲である。また、空芯部54cの中心線54dは、空芯部54cの短手方向の中心線である。空芯部54cの中心線54dは、空芯部54cの長手方向(Y方向)に沿って延びている。なお、図3では、空芯部54cの中心線54dおよび検知範囲6の後述する中心線6aを一点鎖線により示し、最小硬貨110aおよび検知範囲6を二点鎖線により示している。
また、本実施形態では、複数の空芯コイル54は、以下の式(4)を満たす数分だけ設けられている。
a/b−1≦x<a/b ・・・(4)
ここで、
a:空芯部の短手方向に沿った検知範囲の長さ
b:最小硬貨の直径
x:空芯コイルの数(xは、正の整数)
である。
たとえば、最小硬貨110aの直径bに対する空芯部54cの短手方向に沿った検知範囲6の長さaが2.5(=a/b)である場合、1.5≦x<2.5を満たす空芯コイル54の数xは、2つとなる。この場合、2つの空芯コイル54が基板51に設けられる。
また、複数の空芯コイル54は、検知範囲6の中心線6aに対してX方向に略均等な位置に配置されている。つまり、複数の空芯コイル54は、検知範囲6の中心線6aに対して線対称な位置に配置されている。これにより、検知範囲6内において感度がばらつくことをより抑制可能である。検知範囲6の中心線6aに対してX方向の一方側の空芯コイル54、および、検知範囲6の中心線6aに対してX方向の他方側の空芯コイル54は、検知範囲6の中心線6aからX方向に略等距離の位置に配置されている。また、両端に配置された空芯コイル54は、検知範囲6の外縁6bからX方向に略等距離(中心位置で距離c)の位置に配置されている。なお、検知範囲6の中心線6aは、検知範囲6のX方向の中心線である。検知範囲6の中心線6aは、Y方向に沿って延びている。
また、本実施形態では、両端に配置された空芯コイル54は、空芯部54cの短手方向(X方向)に沿った空芯部54cの中心線54dと検知範囲6の外縁6bとの間の距離cが最小硬貨110aの直径b未満になるように配置されている。つまり、両端に配置された空芯コイル54は、最小硬貨110aが検知範囲6内の最も外縁6b側に配置された場合にも、最小硬貨110aが空芯コイル54の空芯部54cの中心線54dを越えるように配置されている。
また、本実施形態では、隣り合う空芯コイル54は、空芯部54cの短手方向に沿った空芯部54cの中心線54d間の距離dが最小硬貨110aの直径b未満になるように配置されている。つまり、隣り合う空芯コイル54は、最小硬貨110aが隣り合う空芯コイル54の間のX方向の略中央位置に配置された場合に、最小硬貨110aが隣り合う空芯コイル54の両方の空芯部54cの中心線54dを越えるように配置されている。
また、図4に示すように、たとえば、両端に配置された空芯コイル54は、空芯部54cの短手方向(X方向)に沿った空芯部54cの中心線54dと検知範囲6の外縁6bとの間の距離cが以下の式(5)を満たすように配置されている。
a/(x+1)>c ・・・(5)
この場合、隣り合う空芯コイル54は、空芯部54cの短手方向に沿った空芯部54cの中心線54d間の距離dが以下の式(6)を満たすように配置されている。
a/(x+1)<d ・・・(6)
また、たとえば、両端に配置された空芯コイル54は、空芯部54cの短手方向(X方向)に沿った空芯部54cの中心線54dと検知範囲6の外縁6bとの間の距離cが以下の式(7)を満たすように配置されている。
a/(x+1)<c ・・・(7)
この場合、隣り合う空芯コイル54は、空芯部54cの短手方向に沿った空芯部54cの中心線54d間の距離dが以下の式(8)を満たすように配置されている。
a/(x+1)>d ・・・(8)
また、たとえば、両端に配置された空芯コイル54は、空芯部54cの短手方向(X方向)に沿った空芯部54cの中心線54dと検知範囲6の外縁6bとの間の距離cが以下の式(9)を満たすように配置されている。
a/(x+1)=c ・・・(9)
この場合、隣り合う空芯コイル54は、空芯部54cの短手方向に沿った空芯部54cの中心線54d間の距離dが以下の式(10)を満たすように配置されている。
a/(x+1)=d ・・・(10)
〈空芯コイルの巻き方向の第1の例〉
図5では、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eの大きさfが、空芯部54cの短手方向(X方向)の幅gよりも大きい場合の硬貨検知用アンテナ5を示している。この場合、複数の空芯コイル54は、隣り合う部分(隣り合う直線部54a)の電流の流れる方向が互いに逆の(巻き方向が互いに同じ)空芯コイル54が隣り合うように、空芯部54cの短手方向に沿って配置されている。これにより、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eでは、隣り合う部分(隣り合う直線部54a)のうちの一方において生じる磁界M1、および、隣り合う部分(隣り合う直線部54a)のうちの他方において生じる磁界M2の向きが同じ向きになる。つまり、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eにおいて、互いに打ち消し合わない方向(互いに強め合う方向)に磁界M1およびM2を生じさせることが可能である。なお、図5および図6では、空芯コイル54を流れる電流、および、空芯コイル54により発生される磁界(二点鎖線により示す)を矢印により示している。
〈空芯コイルの巻き方向の第2の例〉
図6では、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eの大きさfが、空芯部54cの短手方向(X方向)の幅gの1/2よりも小さい場合の硬貨検知用アンテナ5を示している。この場合、複数の空芯コイル54は、隣り合う部分(隣り合う直線部54a)の電流の流れる方向が互いに同じ(巻き方向が互いに逆の)空芯コイル54が隣り合うように、空芯部54cの短手方向に沿って配置されている。これにより、隣り合う部分(隣り合う直線部54a)のうちの一方において生じる磁界、および、隣り合う部分(隣り合う直線部54a)のうちの他方において生じる磁界が繋がるように磁界を合成することができるので、隣り合う空芯コイル54の空芯部54cを繋ぐような磁界M3を生じさせることが可能である。
なお、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eの大きさfが、空芯部54cの短手方向(X方向)の幅gの1/2以上でかつ1倍以下の場合、複数の空芯コイル54は、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに同じ空芯コイル54が隣り合うように、空芯部54cの短手方向に沿って配置されていてもよいし、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに逆の空芯コイル54が隣り合うように、空芯部54cの短手方向に沿って配置されていてもよい。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、トラック形状の複数の空芯コイル54を備えることにより、単一のトラック形状の空芯コイル54のみを備える場合に比べて、広い範囲において硬貨110を検知することができる。また、複数の空芯コイル54を、検知対象の硬貨110のうちの最小硬貨110aが検知範囲6内のいずれの位置に位置する場合にも、最小硬貨110aが空芯コイル54の空芯部54cの中心線54dを越えるように、空芯部54cの短手方向に沿って配置することにより、検知範囲6内において検知対象の硬貨110を感度が高い空芯部54cの近傍に必ず位置させることができる。その結果、トラック形状の複数の空芯コイル54を用いる場合にも、空芯コイル54に対する硬貨110の位置によって感度がばらつくことを抑制することができる。これらの結果、トラック形状の複数の空芯コイル54を用いる場合に、感度がばらつくことを抑制しつつ、広い範囲において硬貨110を検知することができる。また、広い範囲において硬貨110を検知するために、複数の空芯コイル54が設けられた単一の基板51を設けるだけでよく、空芯コイル54が設けられた基板51を複数設ける必要がないので、硬貨検知用アンテナ5の構成が複雑化することを抑制することができる。また、複数の空芯コイル54を、空芯部54cの短手方向に沿って配置することにより、極力デッドスペースが生じないように複数の空芯コイル54を配置することができるので、基板51のサイズを小さくすることができる。その結果、複数の空芯コイル54を設ける場合にも、硬貨検知用アンテナ5のサイズを小さくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、複数の空芯コイル54を、上記式(4)を満たす数分だけ設ける。これにより、最小の数の空芯コイル54により、最小硬貨110aが検知範囲6内のいずれの位置に位置する場合にも、最小硬貨110aが空芯コイル54の空芯部54cの中心線54dを越えるという条件を満たすことができる。その結果、最小の数の空芯コイル54により、広い範囲において硬貨110を検知することができる。また、複数の空芯コイル54を設ける場合にも、硬貨検知用アンテナ5のサイズをより小さくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、両端に配置された空芯コイル54を、短手方向に沿った空芯部54cの中心線54dと検知範囲6の外縁6bとの間の距離cが最小硬貨110aの直径b未満になるように配置する。また、隣り合う空芯コイル54を、短手方向に沿った空芯部54cの中心線54d間の距離dが最小硬貨110aの直径b未満になるように配置する。これにより、最小硬貨110aが検知範囲6内のいずれの位置に位置する場合にも、最小硬貨110aが空芯コイル54の空芯部54cの中心線54dを越えるという条件を満たす位置に、複数の空芯コイル54を確実に配置することができる。
また、本実施形態では、上記のように、両端に配置された空芯コイル54を、短手方向に沿った空芯部54cの中心線54dと検知範囲6の外縁6bとの間の距離cが上記式(5)を満たすように配置する。これにより、空芯部54cの短手方向に沿った空芯部54cの中心線54dと検知範囲6の外縁6bとの間の距離cを極力小さくすることができる。その結果、硬貨110が検知範囲6の外縁6b側に配置された場合、硬貨110のうち、この硬貨110と同じ側の端に配置された空芯コイル54の空芯部54cの中心線54dを越える部分の割合を大きくすることができる。これにより、硬貨110が検知範囲6の外縁6b側に配置された場合にも、感度を極力大きくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、両端に配置された空芯コイル54を、短手方向に沿った空芯部54cの中心線54dと検知範囲6の外縁6bとの間の距離cが上記式(7)を満たすように配置する。これにより、空芯部54cの短手方向に沿った空芯部54cの中心線54dと検知範囲6の外縁6bとの間の距離cを極力大きくすることができる。その結果、検知範囲6の外縁6bと基板51の外縁6bとの間の距離cを極力大きくすることができるので、その分、検知範囲6に対して基板51のサイズを小さくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eの大きさfが、空芯部54cの短手方向の幅gよりも大きい場合(図5参照)、複数の空芯コイル54を、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに逆の空芯コイル54が隣り合うように、空芯部54cの短手方向に沿って配置する。ここで、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eの大きさfが、空芯部54cの短手方向の幅gよりも大きい場合(つまり、空芯コイル54同士が遠くに配置されている場合)、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに同じ空芯コイル54が隣り合うと、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eでは、互いに打ち消す方向に磁界が生じる。互いに打ち消す方向に磁界が生じた場合、感度が低下するという不都合がある。そこで、上記のように、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eの大きさfが、空芯部54cの短手方向の幅gよりも大きい場合、複数の空芯コイル54を、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに逆の空芯コイル54が隣り合うように、空芯部54cの短手方向に沿って配置することにより、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eでは、互いに打ち消し合わない方向(互いに強め合う方向)に磁界を生じさせることができる。その結果、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eにおいても、硬貨110を検知するのに十分な感度を確保することができる。
また、本実施形態では、上記のように、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eの大きさfが、空芯部54cの短手方向の幅gの1/2よりも小さい場合(図6参照)、複数の空芯コイル54は、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに同じ空芯コイル54が隣り合うように、空芯部54cの短手方向に沿って配置されている。ここで、空芯コイル54の間の隙間54eの大きさfが、空芯部54cの短手方向の幅gの1/2よりも小さい場合(つまり、空芯コイル54同士が近くに配置されている場合)、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに逆の空芯コイル54が隣り合うと、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eでは、互いに打ち消す方向に磁界が生じる。互いに打ち消す方向に磁界が生じた場合、感度が低下するという不都合がある。そこで、上記のように、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eの大きさfが、空芯部54cの短手方向の幅gよりも小さい場合、複数の空芯コイル54を、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに同じ空芯コイル54が隣り合うように、空芯部54cの短手方向に沿って配置することにより、隣り合う空芯コイル54の空芯部54cを繋ぐように磁界を生じさせることができる。その結果、隣り合う空芯コイル54の間の隙間54eにおいても、硬貨110を検知するのに十分な感度を確保することができる。
また、本実施形態では、上記のように、複数の空芯コイル54を、直列に接続する。これにより、複数の空芯コイル54が並列に接続されている場合に比べて、簡素な構成により、空芯コイル54同士を接続することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、本発明を、釣銭機としての硬貨処理装置に適用した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明は、硬貨滞留部と硬貨検知用アンテナとを備える硬貨処理装置であれば、釣銭機以外の硬貨処理装置に適用されてもよい。
また、上記実施形態では、空芯コイルがリジッド回路基板に設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、空芯コイルがフレキシブル回路基板に設けられていてもよい。図7に示す変形例では、硬貨検知用アンテナ105は、フレキシブル回路基板としての基板151と、コネクタ52と、コンデンサ53と、複数(2つ)の空芯コイル54とを含む。コネクタ52、コンデンサ53および複数の空芯コイル54は、フレキシブル回路基板としての基板151に形成されている。フレキシブル回路基板としての基板151は、柔軟性を有し、屈曲可能に構成されている。変形例では、フレキシブル回路基板としての基板151を用いることにより、硬貨検知用アンテナ105を硬貨滞留部の形状に応じて変形させた状態で、硬貨滞留部に対応する位置に配置することができる。その結果、硬貨滞留部の硬貨を効果的に検知することができる。
また、上記実施形態では、複数の空芯コイルが上記式(4)を満たす数分だけ設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、複数の空芯コイルが上記式(4)を満たす数よりも多い数分だけ設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、隣り合う空芯コイルの間の隙間の大きさが、空芯部の短手方向の幅よりも大きい場合、複数の空芯コイルが、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに逆の空芯コイルが隣り合うように、空芯部の短手方向に沿って配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、硬貨を検知可能であれば、隣り合う空芯コイルの間の隙間の大きさが、空芯部の短手方向の幅よりも大きい場合であっても、複数の空芯コイルが、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに逆の空芯コイルが隣り合うように、空芯部の短手方向に沿って配置されていなくてもよい。
また、上記実施形態では、隣り合う空芯コイルの間の隙間の大きさが、空芯部の短手方向の幅の1/2よりも小さい場合、複数の空芯コイルが、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに同じ空芯コイルが隣り合うように、空芯部の短手方向に沿って配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、硬貨を検知可能であれば、隣り合う空芯コイルの間の隙間の大きさが、空芯部の短手方向の幅の1/2よりも小さい場合であっても、複数の空芯コイルが、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに同じ空芯コイルが隣り合うように、空芯部の短手方向に沿って配置されていなくてもよい。
また、上記実施形態では、複数の空芯コイルが、直列に接続されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数の空芯コイルが、並列に接続されていてもよい。
また、上記実施形態では、硬貨検知用アンテナが、2つの空芯コイルを含む例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、硬貨検知用アンテナが、3つ以上の複数の空芯コイルを含んでいてもよい。
5、105 硬貨検知用アンテナ
6 検知範囲
21 トレイ部(硬貨滞留部)
51、151 基板
54 空芯コイル
54c 空芯部
54d 中心線
100 硬貨処理装置
110 硬貨
110a 最小硬貨
a 空芯部の短手方向に沿った検知範囲の長さ
b 最小硬貨の直径
c 空芯部の短手方向に沿った空芯部の中心線と検知範囲の外縁との間の距離
d 空芯部の短手方向に沿った空芯部の中心線間の距離
f 隣り合う空芯コイルの間の隙間の大きさ
g 空芯部の短手方向の幅

Claims (9)

  1. 基板と、
    前記基板に形成された配線パターンからなるトラック形状の複数の空芯コイルと、を備え、
    前記複数の空芯コイルは、検知対象の硬貨のうちの最小硬貨が検知範囲内のいずれの位置に位置する場合にも、前記最小硬貨が前記空芯コイルの空芯部の中心線を越えるように、前記空芯部の短手方向に沿って配置されている、硬貨検知用アンテナ。
  2. 前記複数の空芯コイルは、以下の式(1)を満たす数分だけ設けられている、請求項1に記載の硬貨検知用アンテナ。
    a/b−1≦x<a/b ・・・(1)
    ここで、
    a:空芯部の短手方向に沿った検知範囲の長さ
    b:最小硬貨の直径
    x:空芯コイルの数
    である。
  3. 両端に配置された前記空芯コイルは、前記短手方向に沿った前記空芯部の中心線と前記検知範囲の外縁との間の距離が前記最小硬貨の直径未満になるように配置されており、
    隣り合う前記空芯コイルは、前記短手方向に沿った前記空芯部の中心線間の距離が前記最小硬貨の直径未満になるように配置されている、請求項1または2に記載の硬貨検知用アンテナ。
  4. 両端に配置された前記空芯コイルは、前記短手方向に沿った前記空芯部の中心線と前記検知範囲の外縁との間の距離が以下の式(2)を満たすように配置されている、請求項3に記載の硬貨検知用アンテナ。
    a/(x+1)>c ・・・(2)
    ここで、
    a:空芯部の短手方向に沿った検知範囲の長さ
    c:空芯部の短手方向に沿った空芯部の中心線と検知範囲の外縁との間の距離
    x:空芯コイルの数
    である。
  5. 両端に配置された前記空芯コイルは、前記短手方向に沿った前記空芯部の中心線と前記検知範囲の外縁との間の距離が以下の式(3)を満たすように配置されている、請求項3に記載の硬貨検知用アンテナ。
    a/(x+1)<c ・・・(3)
    ここで、
    a:空芯部の短手方向に沿った検知範囲の長さ
    c:空芯部の中心線と検知範囲の外縁との間の短手方向の距離
    x:空芯コイルの数
    である。
  6. 隣り合う前記空芯コイルの間の隙間の大きさが、前記空芯部の前記短手方向の幅よりも大きい場合、前記複数の空芯コイルは、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに逆の前記空芯コイルが隣り合うように、前記空芯部の短手方向に沿って配置されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬貨検知用アンテナ。
  7. 隣り合う前記空芯コイルの間の隙間の大きさが、前記空芯部の前記短手方向の幅の1/2よりも小さい場合、前記複数の空芯コイルは、隣り合う部分の電流の流れる方向が互いに同じ前記空芯コイルが隣り合うように、前記空芯部の短手方向に沿って配置されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬貨検知用アンテナ。
  8. 前記複数の空芯コイルは、直列に接続されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の硬貨検知用アンテナ。
  9. 硬貨滞留部と、
    前記硬貨滞留部に対応する位置に設けられた硬貨検知用アンテナと、を備え、
    前記硬貨検知用アンテナは、
    基板と、
    前記基板に形成された配線パターンからなるトラック形状の複数の空芯コイルと、を含み、
    前記複数の空芯コイルは、検知対象の硬貨のうちの最小硬貨が検知範囲内のいずれの位置に位置する場合にも、前記最小硬貨が前記空芯コイルの空芯部の中心線を越えるように、前記空芯部の短手方向に沿って配置されている、硬貨処理装置。
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