JP2019096196A - 火災警報器 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、火災を検出して火災警報を出力する火災警報器に於いて、
火災に伴う煙濃度又は温度を検出する火災センサと、
火災センサにより検出された煙濃度又は温度から予め設定された所定の感度により火災を検出する火災検出部と、
設置場所の環境状態を検出する環境検出部と、
環境検出部による環境状態の検出結果に基づいて所定の感度を変更する環境設定部と、
が設けられたことを特徴とする。
環境検出部は設置場所の環境状態を検出する環境センサである。
環境センサは、
設置場所の温度を検出する温度センサ及び又は設置場所の湿度を検出する湿度センサであり、
環境設定部は、火災の危険性の高い所定の状態を判定した場合は所定の感度を高くし、火災の危険性の低い所定の状態を判定した場合は所定の感度を低くする。
環境検出部は、所定の操作に応じて設置場所の地域が住宅密集地か住宅過疎地かの何れかを検出し、
環境設定部は、住宅密集地の場合は所定の感度より高い所定の検出感度を初期設定し、住宅過疎地の場合は所定の感度より低い所定の感度を初期設定する。
環境検出部は、所定の設定操作に応じて設置場所の建物構造が木造建物かコンクリート建物のいずれかを検出し、
環境設定部は、木造建物の場合は所定の感度より高い所定の感度を初期設定し、コンクリート建物の場合は所定の感度より低い所定の感度を初期設定する。
環境設定部は、所定の感度をそれより高い所定の感度に変更する場合は、火災を判定する所定の閾値をそれより小さい所定の閾値に変更し、所定の感度をそれより低い所定の感度に変更する場合は、火災を判定する所定の閾値をそれより大きい所定の閾値に変更する。
火災を判定する判定時間が所定時間継続することによって火災判定を行う火災警報器であって、
環境設定部は、所定の感度をそれより高い所定の感度に変更する場合は、火災を判定する判定時間をそれより小さい判定時間に変更し、所定の感度をそれより低い所定の感度に変更する場合は、火災を判定する判定時間をそれより大きい判定時間に変更する。
環境設定部は、環境状態の検出値と感度との対応関係を示す感度設定テーブルを予め登録し、環境センサの検出値に対応した感度を感度設定テーブルから取得して設定変更する。
環境センサは前記火災警報器と一体に設けられるか、又は火災警報器から分離して設けられて環境状態の検出値を火災警報器に無線送信する。
火災警報器は更に環境検出部として設置場所の環境状態を検出する環境センサを備え、環境設定部は、環境センサの検出値に応じて、初期設定した所定の感度を増加又は減少させることにより設定変更する。
本発明は、火災を検出して火災警報を出力する火災警報器に於いて、火災に伴う煙濃度又は温度を検出する火災センサと、火災センサにより検出された煙濃度又は温度から予め設定された所定の感度により火災を検出する火災検出部と、設置場所の環境状態を検出する環境検出部と、環境検出部による環境状態の検出結果に基づいて所定の感度を変更する環境設定部とが設けられたため、工場出荷段階で所定の感度を設定していても、火災警報器を住宅に設置して火災監視を行っている間に設置場所の環境に適合した感度に自動的に変更され、設置場所の相違による動作性能への影響が低減され、設置場所に起因した火災監視により地域格差を解消した火災監視を可能とする。
また、環境検出部は設置場所の環境状態を検出する環境センサであり、例えば、環境センサは、設置場所の温度を検出する温度センサ及び又は設置場所の湿度を検出する湿度センサであり、環境設定部は、火災の危険性の高い所定の状態を判定した場合は所定の感度を高くし、火災の危険性の低い所定の状態を判定した場合は所定の感度を低くするようにしたため、火災の危険度が高い場合は高い感度に変更され、一方、火災の危険度が低い場合は低い感度に変更され、設置場所の環境に適合した感度に自動的に変更することができる。
また、環境検出部は、所定の操作に応じて設置場所の地域が住宅密集地か住宅過疎地かの何れかを検出し、環境設定部は、住宅密集地の場合は所定の感度より高い所定の感度を初期設定し、住宅過疎地の場合は所定の感度より低い所定の感度を初期設定するようにしたため、住宅密集地と住宅過疎地では火災に対する危険度が異なることから、このような地域環境に対応して適切な感度が初期設定され、設置場所が住宅密集地か住宅過疎地かの相違による動作性能への影響が低減され、地域格差を解消した火災監視を可能とする。
また、環境検出部は、所定の設定操作に応じて設置場所の建物構造が木造建物かコンクリート建物のいずれかを検出し、環境設定部は、木造建物の場合は所定の感度より高い所定の感度を初期設定し、コンクリート建物の場合は所定の感度より低い所定の感度を初期設定するようにしたため、木造建物とコンクリート建物では火災に対する危険度が異なることから、このような建物構造に対応して適切な感度が初期設定され、木造建物かコンクリート建物かの相違による動作性能への影響が低減され、建物による格差を解消した火災監視を可能とする。
また、火災を判定する判定時間が所定時間継続することによって火災判定を行う火災警報器であって、環境設定部は、所定の感度をそれより高い所定の感度に変更する場合は、火災を判定する判定時間をそれより小さい判定時間に変更し、所定の感度をそれより低い所定の感度に変更する場合は、火災を判定する判定時間をそれより大きい判定時間に変更するようにしたため、火災を判定する判定時間である蓄積時間を短くすることで感度を高くし、蓄積時間を長くすることで感度を低くすることができる。
環境設定部は、環境状態の検出値と感度との対応関係を示す感度設定テーブルを予め登録し、環境センサの検出値に対応した感度を感度設定テーブルから取得して設定変更するようにしたため、環境状態の検出値により予め設定した感度を簡単に取得して変更することができる。
また、環境センサは火災警報器と一体に設けられるか、又は火災警報器から分離して設けられて環境状態の検出値を火災警報器に無線送信するようにしたため、環境センサを火災警報器に一体化した場合は、その設置が簡単となり、環境センサを分離配置した場合は、設置場所の火災の危険度の高い場所等に環境センサを自由に設置して環境状態を検出できる。
また、火災警報器は更に環境検出部として設置場所の環境状態を検出する環境センサを備え、環境設定部は、環境センサの検出値に応じて、初期設定した所定の感度を増加又は減少させることにより設定変更するようにしたため、地域及び又は建物に応じて初期設定された感度が、使用中に環境センサで検出された温度及び又は湿度に応じて増加又は減少されることで、地域及び建物による格差の解消に加え、設置場所の環境の相違による格差を解消した火災監視を可能とする。
図1は住宅に設置された本発明の火災警報器を用いた警報システムの概略を示した説明図である。図1に示すように、住宅12の台所、居間、子供部屋1、子供部屋2、主寝室のそれぞれには、火災を検出して警報する無線連動型の火災警報器10−1〜10−5が設置されている。
図3は環境温度に応じて感度を変更する火災警報器の第1実施形態を示したブロック図である。
図3に示すように、火災警報器10は制御プロセッサ30を備え、制御プロセッサ30に対しては火災センサとして機能する検煙部28、テストスイッチ22、動作表示灯24、スピーカ36、アンテナ34を接続した通信部32、及び環境センサとして機能する温度センサ48が設けられ、図示しない電池電源で動作し、10年を超える電池寿命が保証されている。
CPU38にはプログラムの実行により実現される火災制御部50の機能が設けられる。火災制御部50は、検煙部28から出力された煙濃度の検出信号をAD変換して読み込み、煙濃度がそのとき設定している感度に対応した所定の感度閾値以上の場合に火災を検出し、連動元の火災を示す火災警報を出力させる制御を行う。
CPU38にはプログラムの実行により実現される環境設定部52の機能が設けられる。環境設定部52は、環境センサとして機能する温度センサ48で検出された室内の環境温度に基づいて、火災の危険性の高い所定の温度状態を判定した場合は、現在の感度をそれより高い所定の感度に変更し、一方、火災の危険性の低い所定の温度状態を判定した場合は現在の感度をそれより低い所定の感度に変更する制御を行う。
図5は図3の火災警報器による制御動作を示したフローチャートであり、制御プロセッサ30に設けられたCPU38による制御となる。
図6は環境湿度に応じて感度を変更する火災警報器の第2実施形態を示したブロック図、図7はと湿度による感度設定テーブルの一例を示した説明図である。
図6に示すように、本実施形態の火災警報器10は制御プロセッサ30を備え、制御プロセッサ30に対しては検煙部28、テストスイッチ22、動作表示灯24、スピーカ36、アンテナ34を接続した通信部32が設けられた点は、図3の第1実施形態と同じであるが、環境センサとして機能する湿度センサ60が設けられた点が相違する。
環境設定部62は、環境センサとして機能する湿度センサ60で検出された室内の環境湿度に基づいて、火災の危険性の高い所定の湿度状態を判定した場合は、現在の感度をそれより高い所定の感度に変更し、火災の危険性の低い所定の湿度状態を判定した場合は現在の感度をそれより低い所定の感度に変更する制御を行う。
図8は温度と湿度に応じて感度を変更する火災警報器の第3実施形態を示したブロック図、図9は温度と湿度による感度設定テーブルの一例を示した説明図である。
図8に示すように、本実施形態の火災警報器10は制御プロセッサ30を備え、制御プロセッサ30に対しては検煙部28、テストスイッチ22、動作表示灯24、スピーカ36、アンテナ34を接続した通信部32が設けられた点は、図3の第1実施形態と同じになるが、環境センサとして機能する温度センサ48と湿度センサ60が設けられた点が相違する。
環境設定部72は、環境センサとして機能する温度センサ48と湿度センサ60で検出された室内の環境温度と環境湿度に基づいて、火災の危険性の高い所定の温度状態と湿度状態を判定した場合は、現在の感度をそれより高い所定の感度に変更し、火災の危険性の低い所定の温度状態と湿度状態を判定した場合は現在の感度をそれより低い所定の感度に変更する制御を行う。
CPU38による警報器制御は、図5のフローチャートにおける温度を、温度と湿度に読み替えることで、図5のフローチャートによる前述した制御動作と基本的に同じとなる。
図10は設置環境と建物構造に応じて初期感度を設定する火災警報器の第4実施形態を示したブロック図、図11は図10の実施形態で用いる初期感度設定テーブルと感度変更テーブルを示した説明図である。
図10に示すように、本実施形態の火災警報器10は制御プロセッサ30を備え、制御プロセッサ30に対しては検煙部28、テストスイッチ22、動作表示灯24、スピーカ36、アンテナ34を接続した通信部32、及び環境センサとして機能する温度センサ48と湿度センサ60が設けられた点は、図8の第3実施形態と同じになるが、新たに地域選択スイッチ80と建物選択スイッチ82が設けられた点が相違する。なお、地域選択スイッチ80と建物選択スイッチ82は環境検出部として機能する。
初期感度設定部86は、火災警報器10を設置して使用を開始するときに、設置場所の地域を住宅密集地と住宅過疎地に分け、地域選択スイッチ80の選択操作により住宅密集地が選択された場合は火災の危険度が高いことから所定の感度より高い感度を初期設定し、一方、住宅過疎地が選択された場合は火災の危険度が低いことから所定の感度より低い感度を初期設定する制御を行う。
図11(A)は地域の初期感度設定テーブル76の一例であり、火災警報器10の設置場所を住宅密集地と住宅過疎地に分け、住宅密集地は火災の危険度が高いことから感度閾値9%/mとして高めの初期感度を格納し、住宅過疎地は火災の危険度が低いことから感度閾値11%/mとして低めの初期感度を設定している。
(住宅密集地とコンクリート建物)=10.0%/m
(住宅過疎地と木造建物) =10.0%/m
(住宅過疎地とコンクリート建物)=11.0%/m
環境設定部84は、火災警報器10の使用開始時に初期設定された感度を、使用中に温度センサ48と湿度センサ60で検出した環境温度と環境湿度に基づいて増減させて設定変更する制御を行う。この場合、環境設定部84はRAM44に予め記憶された感度変更デーブル90を使用して初期設定された感度、又は、変更された感度を変更する制御を行う。
ΔK1=−1.5%/m
ΔK2=−1.0%/m
ΔK3= 0.0%/m
ΔK4= 1.0%/m
ΔK5= 1.5%/m
とすると、これを感度変更テーブル90aに代入することにより、図9(D)の感度変更テーブル90が生成される。
K2=K1+ΔK
として変更した感度閾値K2を求め、感度閾値K1を感度閾値K2に設定変更する。
図12は図10の火災警報器による制御動作を示したフローチャートであり、制御プロセッサ30に設けられたCPU38による制御となる。
上記の実施形態は、無線連動型の火災警報器10を例にとるものであったが、無線連動機能を備えずに単独で設置されて火災監視するスタンドアローン型の火災警報器についても、上記の第1乃至第4実施形態をそのまま適用することができる。
上記の実施形態は親機/子機の区別無くそれぞれの警報器が相互に通信するものであるが、チャンネルグループに1台の親機と1又は複数台の子機を設けるようにしても良い。また、グループ間連動を行う場合には、各グループの親機の間の信号を中継器を経由して送受信させる。
12:住宅
18:本体
20:カバー
22:テストスイッチ
24:動作表示灯
28:検煙部
30:制御プロセッサ
32:通信部
36:スピーカ
38:CPU
46:制御部
48:温度センサ
50:火災制御部
52,62,72,84:環境設定部
54,64,74:感度設定テーブル
60:湿度センサ
80:地域選択スイッチ
82:建物選択スイッチ
86:初期感度設定部
88:初期感度設定テーブル
90:感度変更テーブル
Claims (10)
- 火災を検出して火災警報を出力する火災警報器に於いて、
火災に伴う煙濃度又は温度を検出する火災センサと、
前記火災センサにより検出された前記煙濃度又は前記温度から予め設定された所定の感度により火災を検出する火災検出部と、
設置場所の環境状態を検出する環境検出部と、
前記環境検出部による前記環境状態の検出結果に基づいて前記所定の感度を変更する環境設定部と、
が設けられたことを特徴とする火災警報器。
- 請求項1記載の火災警報器に於いて、
前記環境検出部は設置場所の環境状態を検出する環境センサであることを特徴とする火災警報器。
- 請求項2記載の火災報知機に於いて、
前記環境センサは、
前記設置場所の温度を検出する温度センサ及び又は前記設置場所の湿度を検出する湿度センサであり、
前記環境設定部は、火災の危険性の高い所定の状態を判定した場合は前記所定の感度を高くし、火災の危険性の低い所定の状態を判定した場合は前記所定の感度を低くする、
ことを特徴とする火災警報器。
- 請求項1記載の火災警報器に於いて、
前記環境検出部は、所定の設定操作に応じて設置場所の地域が住宅密集地か住宅過疎地のいずれかを検出し
前記環境設定部は、前記住宅密集地の場合は所定の感度より高い所定の検出感度を初期設定し、前記住宅過疎地の場合は前記所定の感度より低い所定の感度を初期設定することを特徴とする火災警報器。
- 請求項1記載の火災警報器に於いて、
前記環境検出部は、所定の設定操作に応じて前記設置場所の建物構造が木造建物かコンクリート建物のいずれかを検出し、
前記環境設定部は、前記木造建物の場合は所定の感度より高い所定の感度を初期設定し、前記コンクリート建物の場合は前記所定の感度より低い所定の感度を初期設定することを特徴とする火災警報器。
- 請求項1乃至5の何れかに記載の火災警報器に於いて、前記環境設定部は、前記所定の感度をそれより高い所定の感度に変更する場合は、火災を判定する所定の閾値をそれより小さい所定の閾値に変更し、前記所定の感度をそれより低い所定の感度に変更する場合は、火災を判定する前記所定の閾値をそれより大きい所定の閾値に変更することを特徴とする火災警報器。
- 請求項1乃至5の何れかに記載の火災警報器に於いて、
火災を判定する判定時間が所定時間継続することによって火災判定を行う火災警報器であって、
前記環境設定部は、前記所定の感度をそれより高い所定の感度に変更する場合は、
火災を判定する判定時間をそれより小さい判定時間に変更し、前記所定の感度をそれより低い所定の感度に変更する場合は、火災を判定する判定時間をそれより大きい判定時間に変更することを特徴とする火災警報器。
- 請求項1記載の火災警報器に於いて、前記環境設定部は、前記環境状態の検出値と前記感度との対応関係を示す感度設定テーブルを予め登録し、前記環境センサの検出値に対応した感度を前記感度設定テーブルから取得して設定変更することを特徴とする火災警報器。
- 請求項1記載の火災警報器に於いて、前記環境検出部は前記火災警報器と一体に設けられるか、又は前記火災警報器から分離して設けられて前記環境状態の検出値を前記火災警報器に無線送信することを特徴とする火災警報器。
- 請求項4又は5記載の火災警報器に於いて、
前記火災警報器は更に前記環境検出部として設置場所の環境状態を検出する環境センサを備え、
前記環境設定部は、前記環境センサの検出値に応じて、前記初期設定した所定の感度を増加又は減少させることにより設定変更することを特徴とする火災警報器。
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