JP2019095066A - 真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き物品 - Google Patents

真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き物品 Download PDF

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琢 棟田
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Abstract

【課題】良好な断熱性能を維持できる真空断熱材を製造可能な真空断熱材用外包材を提供する。【解決手段】熱溶着可能なフィルム1、中間フィルム5、金属箔を有するガスバリアフィルム2、および保護フィルム3がこの順で配置された真空断熱材用外包材10であって、前記中間フィルムが、ポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムである、真空断熱材用外包材。【選択図】図1

Description

本開示は、真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き物品に関するものである。
真空断熱材とは、芯材と、その芯材が封入された外包材とを有するものである。外包材により構成された袋体の内部は、芯材が配置されるとともに、大気圧よりも圧力が低い真空状態に保持されている。袋体の内部の熱対流が抑制されるため、真空断熱材は、良好な断熱性能を発揮することができる。真空断熱材の内部を真空状態に保持するために、真空断熱材を構成する外包材には、ガスが通過することを抑制するためのガスバリア性や、袋体とするための熱溶着性が要求される。そのため、真空断熱材用の外包材は、一般に、ガスバリアフィルムおよび熱溶着可能なフィルムから構成される(例えば、特許文献1〜3)。
特開2006−70923号公報 特開2008−106532号公報 特開2013−103343号公報
例えば、特許文献1〜3には、真空断熱材の製造時や使用時に外包材が折り曲げられる場合があることが開示されている。真空断熱材用の外包材は、折り曲げられた場合であっても、微小なクラックや微小なピンホールなどの欠陥が発生しにくいことが望ましい。外包材に微小な欠陥が存在する真空断熱材は、初期状態ではそれが存在しないものと同等程度の断熱性能を示した場合であっても、使用している間に断熱性能の低下がより大きくなるためである。
本開示は、良好な断熱性能を維持できる真空断熱材を製造可能な真空断熱材用外包材を提供すること、および良好な断熱性能を維持できる真空断熱材や真空断熱材付き物品を提供することを課題とする。
上述の課題を解決するために、本開示は、熱溶着可能なフィルム、中間フィルム、金属箔を有するガスバリアフィルム、および保護フィルムがこの順で配置された真空断熱材用外包材であって、前記中間フィルムが、ポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムである、真空断熱材用外包材を提供する。
本開示は、芯材と、前記芯材が封入された真空断熱材用外包材とを有する真空断熱材であって、前記真空断熱材用外包材が、上述の真空断熱材用外包材である、真空断熱材を提供する。
本開示は、熱絶縁領域を有する物品と、真空断熱材とを備える真空断熱材付き物品であって、前記真空断熱材が、芯材と、前記芯材が封入された真空断熱材用外包材とを有し、前記真空断熱材用外包材が、上述の真空断熱材用外包材である、真空断熱材付き物品を提供する。
本開示では、良好な断熱性能を維持できる真空断熱材を製造可能な真空断熱材用外包材を提供できる。また、良好な断熱性能を維持できる真空断熱材や真空断熱材付き物品が提供できる。
本開示の真空断熱材用外包材の一例を示す概略断面図である。 本開示の真空断熱材の一例を示す概略断面図である。 本開示の真空断熱材の使用状態を示す説明図である。
下記に、図面等を参照しながら本開示の実施の形態を説明する。ただし、本開示は多くの異なる態様で実施することが可能であり、下記に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の形態に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表わされる場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
本開示は、真空断熱材用外包材、ならびにそれを用いた真空断熱材および真空断熱材付き物品に関するものである。なお、下記の説明において、「真空断熱材用外包材」を「外包材」と略する場合がある。また、外包材において、真空断熱材を製造した際に真空断熱材の内部に近い位置を「外包材の内側」、遠い位置を「外包材の外側」と呼ぶ場合がある。
A.真空断熱材用外包材
本開示の真空断熱材用外包材は、熱溶着可能なフィルム、中間フィルム、金属箔を有するガスバリアフィルム、および保護フィルムがこの順で配置された真空断熱材用外包材であって、中間フィルムが、ポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムである。
図1は、本開示の真空断熱材用外包材の一例を示す概略断面図である。図1の真空断熱材用外包材10では、熱溶着可能なフィルム1としてポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルム、中間フィルム5、ガスバリアフィルム2として金属箔、および保護フィルム3が接着剤4を使ってこの順で配置されている。
図2は、本開示の外包材を用いて製造された真空断熱材の一例を示す概略断面図である。図2の真空断熱材20は、芯材11と、芯材11が封入された外包材10とを有する。外包材10は、端部12で外包材10の内側どうしが接合されて、袋体となっている。外包材10により構成された袋体の内部は、芯材11が配置され、大気圧よりも圧力が低い真空状態に保持されている。外包材10の端部12の芯材11側の付け根部分や、外包材10が芯材11の角を覆っている外包材10の角部分には、外包材10が折り曲げられた部位である屈曲部13が存在している。屈曲部13には、引張応力または/および圧縮応力がかかるため、微小な欠陥が生じやすい。
図3は、本開示の外包材を用いて製造された真空断熱材の使用状態を示す説明図である。図3の使用状態では、複数の真空断熱材20が並べて配置されており、端部12は断熱性能が低い端部12の占める領域を減らすために折り曲げられている。端部12には微小な欠陥が生じやすい屈曲部13が存在している。
本開示の外包材は、屈曲部13のような折り曲げられた部位があっても、微小なクラックや微小なピンホールなどの欠陥がガスバリアフィルムに発生しにくいため、良好な断熱性能を維持できる真空断熱材を得ることができる。
本開示の外包材は、ガスバリアフィルムの保護フィルムとは反対の面側に中間フィルムを配置し、その中間フィルムをポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムとすることで、特に、外包材の折り曲げられた部位での微小なクラックの発生を抑制できる。その理由は下記のように推察できる。
ガスバリアフィルムの微小なクラックは、例えば微小な凹みや微小な異物の存在によりガスバリアフィルムの強度が低下している箇所に強い応力がかかったときに発生すると考えられる。外包材の外側に用いられている保護フィルムは、外力に対する耐性を確保するために、押込み弾性率が比較的高い材料が用いられることが多い。一方で、外包材の内側に用いられている熱溶着保護フィルムは、熱溶着性を確保するために、押込み弾性率が比較的低い材料が用いられることが多い。その外包材が折り曲げられたとき、外包材の内側と外側とで使用されているフィルムの押込み弾性率の差が大き過ぎると、外包材の内側と外側で応力のバランスが崩れて、ガスバリアフィルムのクラックが発生しやすくなると考えられる。そこで、押込み弾性率が比較的高いポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムを、中間フィルムとして、熱溶着保護フィルムとガスバリアフィルムとの間に配置する。それによって、外包材の内側と外側で応力のバランスを整えて、外包材にかかる応力を分散させて、外包材の折り曲げられた部位でのクラックの発生を抑制できる、と推察される。
また、本開示の外包材は、外包材の内側に中間フィルムを配置し、その中間フィルムをポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムとすることで、特に、外包材の折り曲げられた部位での微小なピンホールの発生を抑制できる。その理由は下記のように推察できる。
ガスバリアフィルムの微小なピンホールは、例えば芯材や作業環境から混入した異物などの尖ったものがガラスバリアフィルムに突き刺さったときに発生すると考えられる。押込み弾性率が比較的高いポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムの中間フィルムは、ガスバリアフィルムの内側を保護することができるので、外包材の折り曲げられた部位での微小なピンホールの発生を抑制できる、と推察される。
さらに、本開示の外包材は、中間フィルムをポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムとすることで、その外包材で製造された真空断熱材の熱伝導率を低くできる。その理由は下記のように推察できる。
外包材のガスバリアフィルムよりも内側に配置されたフィルムが、比較的多くの水分を含有している場合、その外包材を用いて製造された真空断熱材は、水分が真空断熱材の内部に拡散するために真空断熱材の内部の真空度が上昇して、真空断熱材の熱電伝導率が高くなる。例えば、ナイロンフィルムやエチレンビニルアルコール共重合体は、親水性の水酸基を含むため、吸湿性が比較的高く、比較的多くの水分を含有しやすい。一方、ポリオレフィンフィルムおよびポリエステルフィルムは、吸湿性が比較的低いため、水分を含有しにくい。そこで、ポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムを外包材のガスバリアフィルムよりも内側に配置する中間フィルムとして用いることによって、真空断熱材の熱電伝導率を低くできる外包材が得られる、と推察される。
以下、本開示の外包材の各構成を説明する。
(1)熱溶着可能なフィルム
熱溶着可能なフィルムは、ガスバリアフィルムよりも外包材の内側に配置され、通常は外包材の最も内側に配置される場合が多い。真空断熱材を製造する際に、熱溶着可能なフィルムどうしが熱溶着することによって、外包材どうしが接合する。
熱溶着可能なフィルムの主成分の材料は、例えば、加熱によって溶融して融着することが可能であることから、例えば、熱可塑性樹脂や熱溶融性樹脂などを用いることができる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロポリオレフィン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ウレタン樹脂、等が挙げられる。本開示の外包材では、熱溶着可能なフィルムの押込み弾性率が比較的低くても、中間フィルムによって補うことができる。そのため、良好な接着力が得られるポリエチレンおよびポリプロピレンのポリオレフィン系樹脂を好適に用いることができる。
熱溶着可能なフィルムは、上述した樹脂の他に、アンチブロッキング剤、滑剤、難燃化剤、充填剤等の他の材料を含んでいてもよい。
熱溶着可能なフィルムの溶融温度は、特に限定されないが、熱溶着性を高めるために、例えば80℃以上にすることができ、100℃以上でもよく、また、300℃以下にすることができ、250℃以下でもよい。さらに、溶融温度が200℃以下の熱溶着可能なフィルムを用いることによって、特に良好な接着力が得られる。一般に、溶融温度が低いフィルムは押込み弾性率が比較的低いが、本開示の外包材では、熱溶着可能なフィルムの押込み弾性率が比較的低くても、中間フィルムによって補うことができる。
溶融温度の測定方法は、(Tm)の測定は、JIS K7121:2012(プラスチックの転移温度測定方法)に準拠し、示差走査熱量測定(DSC)装置を用いて、DSC曲線を測定し、融解温度を求める方法を用いる。約10mgのサンプルを採取し、アルミニウム製の容器に入れ、装置に装着した。DSC曲線の測定は、開始温度20℃から加熱速度10℃/分で250℃まで昇温し、250℃で10分間保持し、250°から冷却速度10℃/分で20℃まで降温することによっておこなう。融解温度は、昇温時のDSC曲線より求める。DSC装置は、DSC204(NETZSCH社製)が好ましい。
熱溶着可能なフィルムの厚さは、特に限定されないが、熱溶着性を高めるために、例えば20μm以上にすることができ、25μm以上でもよく、30μm以上でもよく、また、100μm以下にすることができ、90μm以下でもよく、80μm以下でもよい。
熱溶着可能なフィルムの押込み弾性率は、特に限定されないが、例えば、また、3.0GPa以下にすることができ、1.5GPa以下でもよく、1.0GPa以下でもよく、また、0.1GPa以上にすることができ、0.4GPa以上でもよい。
押込み弾性率の測定は、ISO 14577に準拠し、サンプルの断面または表面に対して、約23℃約60%RHの環境で、ビッカース圧子(対面角136°の正四角錐のダイヤモンド圧子)を装着させた超微小負荷硬さ試験機を用いて、押込み弾性率を測定する方法を用いる。測定は、押込み速度0.1μm/秒、押込み深さ2μm、保持時間5秒間、引き抜き速度0.1μm/秒でおこなう。微小硬さ試験機は、ピコデンターHM500(フィッシャー・インストルメンツ社製)が好ましい。1つの条件では、少なくとも5つのサンプルを測定し、それらの測定値の平均をその条件の押込み弾性率の値とする。サンプルの断面を測定する場合は、サンプルの外周を硬化樹脂系接着剤で固めて固定し、固定したサンプルをダイヤモンドナイフで厚さ方向に切断し、サンプルの露出した断面を測定する。また、サンプルの表面を測定する場合は、サンプルの測定しない側の面を硬化樹脂系接着剤で厚さ1.1mmの平坦なガラス板に固定し、サンプルの表面を測定する。
(2)ガスバリアフィルム
ガスバリアフィルムは、熱溶着可能なフィルムよりも外包材の外側に配置され、酸素や水蒸気などのガスの障壁として、ガスが真空断熱材の外部から内部に侵入するのを抑制する。本開示の外包材では、金属箔を有するガスバリアフィルムが用いられる。
金属箔を有するガスバリアフィルムで用いられる金属箔は、一般に、金属が薄く伸ばされたものである。金属箔は例えば圧延加工により製造できる。金属箔として、例えばアルミニウム、ニッケル、ステンレス、鉄、銅、チタン、等が挙げられる。金属箔は、ガスバリア性が良好であり耐屈曲性や耐突刺性に優れている。さらに、アルミニウム箔は加工しやすく安価である。金属箔を有するガスバリアフィルムは、金属箔のみで構成されていてもよく、複数の金属箔で構成されていてもよく、金属箔に他の層が積層されていてもよい。
金属箔を有するガスバリアフィルムの厚さは、特に限定されないが、例えば、9μm以下にすることができ、7μm以下でもよく、例えば、4μm以上にすることができ、5μm以上でもよい。
金属箔を有するガスバリアフィルムの酸素透過度は、特に限定されないが、0.1cc/(m・day・atm)以下にすることができ、0.01cc/(m・day・atm)以下でもよい。酸素等のガスが真空断熱材の外側から内側に侵入して真空断熱材の内部の真空度が低下することを抑制できる。
本開示では、酸素透過度の測定は、JIS K7126−2A:2006(プラスチック−フィルム及びシート−ガス透過度試験方法−第2部:等圧法、付属書A:電解センサ法による酸素ガス透過度の試験方法)に準拠して、温度23℃、湿度60%RHの条件で、酸素透過度測定装置を用いて、外包材の外側(熱溶着可能なフィルムのガスバリアフィルムが配置された側)が酸素ガスに接するようにして、透過面積50cmの条件で、測定する方法を用いる。酸素透過度測定装置は、オクストラン(OXTRAN2/21 10X、米国企業のモコン(MOCON)社製)が好ましい。試験ガスは少なくとも99.5%の乾燥酸素を用いて、キャリアーガス流量10cc/分で60分以上パージした後、試験ガスを流す。試験ガスを流し始めてから平衡状態に達するまでの時間として12時間を確保した後、測定を開始した。1つの条件では少なくとも3つのサンプルを測定し、それらの測定値の平均をその条件の酸素透過度の値とする。
金属箔を有するガスバリアフィルムの水蒸気透過度は、特に限定されないが、0.1g/(m・day)以下にすることができ、0.01g/(m・day)以下でもよい。水蒸気等のガスが真空断熱材の外側から内側に侵入して真空断熱材の内部の真空度が低下することを抑制できる。
本開示では、水蒸気透過度の測定は、JIS K7129−B:2008(プラスチック−フィルム及びシート−水蒸気透過度の求め方(機器測定法)、付属書B:赤外線センサ法)に準拠して、温度40℃、湿度90%RHの条件(条件3)で、水蒸気透過度測定装置を用いて、外包材の外側(熱溶着可能なフィルムのガスバリアフィルムが配置された側)が高湿度側(水蒸気供給側)になるようにして、透過面積50cmの条件で、測定する方法を用いる。水蒸気透過度測定装置は、パ−マトラン(PERMATRAN−3/33G+、米国企業のモコン(MOCON)社製)が好ましい。標準試験片としてNISTフィルム#3を用いる。1つの条件では少なくとも3つのサンプルを測定し、それらの測定値の平均をその条件の水蒸気透過度の値とする。
(3)保護フィルム
保護フィルムは、ガスバリアフィルムの熱溶着可能なフィルムとは反対側に配置され、ガスバリアフィルムの外側を保護する。なお、保護フィルムは、いずれの面にもガスバリア性を有する層が配置されていない点で、ガスバリアフィルムと区別することが可能である。
保護フィルムの主成分の材料は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、等が挙げられる。
保護フィルムの厚さは、特に限定されないが、例えば、5μm以上にすることができ、10μm以上でもよく、また、200μm以下にすることができ、100μm以下でもよい。
保護フィルムの押込み弾性率は、特に限定されないが、例えば、1.0GPa以上にすることができ、1.5GPa以上でもよく、2.0GPa以上でもよく、また、5.0GPa以下にすることができ、4.0GPa以下でもよく、3.5GPa以下でもよい。
(4)中間フィルム
中間フィルムは、ガスバリアフィルムと熱溶着可能なフィルムとの間に配置され、ガスバリアフィルムの内側を保護する。なお、中間フィルムは、いずれの面にもガスバリア性を有する層が配置されていない点で、ガスバリアフィルムと区別することが可能である。本開示の外包材では、中間フィルムは、ポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムである。それにより、外包材の折り曲げられた部位での微小なクラックや微小なピンホールの発生を抑制でき、良好な断熱性能を維持可能な真空断熱材が得られる。また、中間フィルムから放出される水分が少なく、熱伝導率が低い真空断熱材が得られる。
ポリオレフィンフィルムの主成分の材料は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィン等のポリオレフィン系樹脂である。また、ポリエステルフィルムの主成分の材料は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂である。これらの材料は、複数の種類を混合して用いても共重合させて用いてもよく、フィルムは未延伸で用いても延伸処理して用いてもよい。これらの材料のフィルムにおける含有量は、80質量%以上にすることができ、90質量%以上であってもよい。
中間フィルムの厚さは、特に限定されないが、例えば、5μm以上にすることができ、10μm以上でもよく、また、200μm以下にすることができ、100μm以下でもよい。
中間フィルムの押込み弾性率は、特に限定されないが、例えば、1.0GPa以上にすることができ、1.5GPa以上でもよく、2.0GPa以上でもよく、また、5.0GPa以下にすることができ、4.0GPa以下でもよく、3.5GPa以下でもよい。保護フィルムと同様の範囲にすることによって、外包材の内側と外側で応力のバランスを整えて、外包材にかかる応力を分散させて、外包材の折り曲げられた部位でのクラックの発生を抑制できる。
中間フィルムの押込み弾性率は、保護フィルムの押込み弾性率に対する差が、−1.0GPa〜+1.0GPaの範囲内にすることができる。ガスバリアフィルムの外側と内側にかかる応力のバランスを整えて、微小なクラックの発生を抑制できる。なお、外包材が複数の保護フィルムを有する場合は、ガスバリアフィルムに近い側(外包材の内側)の保護フィルムを対象とする。
(5)真空断熱材用外包材
外包材は、少なくとも1つの熱溶着可能なフィルム、少なくとも1つの中間フィルム、少なくとも1つのガスバリアフィルム、および少なくとも1つの中間フィルムを有している。外包材が複数の中間フィルムを有している場合、少なくとも1つの中間フィルムが、ポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムであればよい。
外包材は、外包材を構成する各フィルムが、熱溶着などにより直接接触して配置されていてもよく、接着剤の層を間に挟んで配置されていてもよい。接着剤は、例えば、ポリエステル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、アクリル系接着剤などを挙げることができる。
外包材の引張弾性率は、関数Mの値を所定の範囲内にすることができるものであれば特に限定されないが、例えば、5.0GPa以下にすることができ、4.0GPa以下でもよく、3.5GPa以下でもよく、また、例えば、1.0GPa以上にすることができ、1.2GPa以上でもよく、1.5GPa以上でもよい。外包材の引張弾性率は、外包材を構成する各フィルムや接着剤の種類や数により調整することができる。フィルムや接着剤の引張弾性率は、主成分や副成分の材料や配合比、あるいはフィルム化加工などの製造条件などによって異なる値になる。
本開示では、引張弾性率の測定方法は、JIS K7161−1:2014(プラスチック−引張特性の求め方−第1部:通則)に準拠し、外包材を幅15mmの長方形にカットしてサンプルを採取した後、引張試験機を用いて、チャック間距離100mm、引張速度100mm/min、予備力の使用有り、の条件で、引張弾性率を測定する方法を用いる。測定環境は23℃、湿度55%の環境とする。サンプルの長さは、試験機の軸にサンプルの長さが一致するようにつかみ具を取り付けられかつ測定中につかみ部分がずれない範囲で決定し、例えば120mm程度である。引張試験機は、インストロン5565(インストロン・ジャパン社製)が好ましい。予備力は、例えば、応力をσ、弾性率をEとして(予備力のための適切な弾性率や応力が不明なときは事前に試験をして弾性率や応力の予測値を求めておく)、(E/10000)≦σ≦(E/3000)の範囲である。1つの条件では少なくとも5つのサンプルを測定し、それらの測定値の平均をその条件の引張弾性率の値とする。なお、引張弾性率の値は外包材面内の方向によって異なる場合があるので、面内平均値の使用が好ましい。外包材の面内方向の条件を概ね22.5度ずつ変えて採取した8つの条件の値の平均を面内平均値とみなすことができる。
外包材の厚さは、関数Mの値を所定の範囲内にすることができるものであれば特に限定されないが、例えば、200μm以下にすることができ、150μm以下でもよく、また、例えば、30μm以上にすることができ、50μm以上でもよい。
外包材のガスバリア性は、屈曲試験後の酸素透過度を0.10cc/(m・day・atm)以下にすることができる。それによって良好な断熱性能を維持できる真空断熱材が得られる。
本開示では、屈曲試験は、ASTM F 392に準拠して、幅210mm×長さ297mm(A4サイズ)の長方形のサンプルをゲルボフレックステスターで、3回の屈折処理をおこなう試験である。ゲルボフレックステスターは、機種名BE1006(テスター産業社製)が好ましい。
外包材の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、予め製造した各フィルムを接着剤で貼り合せる方法や、熱溶融させた各フィルムの原材料をTダイ等で順次押出しして積層体を得る方法、等が挙げられる。
B.真空断熱材
本開示の真空断熱材は、芯材と、芯材が封入された真空断熱材用外包材とを有し、真空断熱材用外包材が上述の真空断熱材用外包材である、真空断熱材である。本開示の真空断熱材は、良好な断熱性能を維持することができる。
真空断熱材用外包材は、上述のものを用いることができる。
芯材は、真空断熱材の内部に真空状態に保持される空間を確保するために用いられる。芯材の主成分の材料は、例えば、粉体、多孔質体、繊維体、等を用いることができる。これらは、熱伝導率が低いので、芯材による熱伝導を抑制できる。具体的には、ヒュームドシリカ、多孔質ウレタンフォーム、グラスウール、グラスファイバー、等が挙げられる。
真空断熱材の内部は、真空状態に保持されている。内部の真空度は、特に限定されないが、例えば、5Pa以下にすることができる。
真空断熱材の熱伝導率は、特に限定されないが、例えば、15mW/(m・K)以下にすることができ、10mW/(m・K)以下でもよく、6mW/(m・K)以下でもよい。
本開示では、熱伝導率の測定は、JIS A1412−2:1999(熱絶縁材の熱抵抗及び熱伝導率の測定方法−第2部:熱流計法(HFM法))に準拠し、熱伝導率測定装置を用いて、試験の定常に要する時間15分以上、標準板の種類EPS、高温面の温度30℃、低温面の温度10℃、サンプル平均温度20℃、の条件で、サンプルの両方の主面が上下方向を向くように配置し、熱流計法により測定する方法を用いる。熱伝導率測定装置は、オートラムダHC−074(英弘精機社製)が好ましい。サンプルの大きさは、例えば、幅29±0.5cm、長さ30±0.5cmである。1つの条件では少なくとも3つのサンプルを測定し、それらの測定値の平均をその条件の熱伝導率の値とする。
真空断熱材の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、四辺形の形状に切断された外包材を2枚準備する。2枚の外包材のそれぞれの熱溶着可能なフィルムを向かい合わせに重ねて、三辺の外縁部を熱溶着させることによって、一辺が開口している袋体を得る。袋体の開口部から芯材を入れた後、袋体の開口部から空気を吸引する。袋体の内部が減圧された状態で、残る一辺の外縁部を熱溶着させる。これによって、芯材が外包材により封入された真空断熱材が得られる。
(用途)
真空断熱材は、熱絶縁が必要とされる物品に用いることができる。
C.真空断熱材付き物品
本開示の真空断熱材付き物品は、熱絶縁領域を有する物品、および真空断熱材を備え、真空断熱材が、芯材と、芯材が封入された真空断熱材用外包材とを有し、真空断熱材用外包材が、上述の真空断熱材用外包材である、物品である。本開示の真空断熱材付き物品は、良好な断熱性能を維持することができる。
真空断熱材は、「B.真空断熱材」の項で上述のものを用いることができる。
熱絶縁領域は、真空断熱材により熱絶縁された領域であり、例えば、保温や保冷された領域、熱源や冷却源を取り囲んでいる領域、熱源や冷却源から隔離されている領域である。これらの領域は、空間であっても物体であってもよい。
物品として、例えば、冷蔵庫、冷凍庫、保温器、保冷器等の電気機器、保温容器、保冷容器、輸送容器、コンテナ、貯蔵容器等の容器、車両、航空機、船舶等の乗り物、家屋、倉庫等の建築物、等が挙げられる。
下記に実施例を示して、本開示をさらに具体的に説明する。
以下のフィルムを準備した。
(1)AL6:厚さ6μmのアルミニウム箔(以下、「AL箔」と記載される場合がある。)(UACJ製 製品名:BESPA8021)。
(2)LLDPE50:厚さ50μm、押込み弾性率0.6GPaの未延伸の直鎖状短鎖分岐ポリエチレンフィルム(三井化学東セロ社製 製品名:TUX−HCE)。
(3)CPP50:厚さ50μm、押込み弾性率0.9GPaの未延伸ポリプロピレンフィルム(三井化学東セロ社製 製品名:CPP−SC)。
(4)OPP20:厚さ20μm、押込み弾性率2.2GPaのニ軸延伸ポリプロピレンフィルム(フタムラ化学社製 製品名:FOA−BT)。
(5)PET12:厚さ12μm、押込み弾性率2.5GPaの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ社製 製品名:エンブレット PTMB)。
(6)ON25:厚さ25μm、押込み弾性率1.8GPaの二軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ社製 製品名:エンブレム ONBC)。
(7)ON15:厚さ25μm、押込み弾性率1.8GPaの二軸延伸ナイロンフィルム(ユニチカ社製 製品名:エンブレム ONBC)。
(8)EVOH12:厚さ12μm、押込み弾性率2.1GPaのエチレンビニルアルコール共重合体フィルム(クラレ社製 製品名:VM−XL)。
[実施例1]
保護フィルムとしてPET12、ガスバリアフィルムとしてAL6、中間フィルムとしてOPP20、熱溶着可能なフィルムとしてLLDPE50が、この順番で配置された外包材を作製した。
各フィルムは、厚さ約4μm(外包材における単位面積当たりの重量が3.5g/m)の接着剤により接合した。接着剤は、ポリエステルポリオールを主成分とする主剤(ロックペイント社製 製品名:アドロックRU−77T)、脂肪族系ポリイソシアネートを含む硬化剤(ロックペイント社製 製品名:ロックボンドJH−7)、および酢酸エチルの溶剤が、重量配合比が主剤:硬化剤:溶剤=10:1:14となるように混合された熱硬化性組成物(A)を熱硬化して用いた。主剤、硬化剤、および溶剤は、使用前はそれぞれ別々に保管し、使用直前に混合した。
外包材の作製では、まず、保護フィルムに熱硬化性組成物(A)を塗布した後、乾燥して溶剤を蒸発させることによって、保護フィルムの一方の面に接着剤の層を形成した。次に、保護フィルムの接着剤の層とガスバリアフィルムとを両側から加圧することによって、保護フィルムとガスバリアフィルムとを接着剤により接合した。同様の手順で、ガスバリアフィルムに接着剤の層を形成した後にガスバリアフィルムと中間フィルムと接合し、また、中間フィルムに接着剤の層を形成した後に中間フィルムと熱溶着可能なフィルムを接合した。最後に、接着剤により接合された各フィルムの積層体を温度約40℃に設定した部屋(湿度は無管理)で3日間のエージング処理をおこなうことによって、外包材を完成させた。
なお、いずれの実施例および比較例においても、熱溶着な可能なフィルムは最後に接合した。例えば、金属箔を有するガスバリアフィルムを用いた場合、上述のように、順次、真空断熱材で外側に位置するフィルムに接着剤の層を形成後、外側に位置するフィルムの接着剤の層と内側に位置するフィルムとを貼り合わせた。一方、ガスバリア層および樹脂基材を有するガスバリアフィルムを2枚以上用いた場合は、ガスバリアフィルムのガスバリア層どうしを接合した後、外側に位置するフィルム、内側に位置するフィルムの順番で接合した。
[実施例2]
保護フィルムとしてON25、ガスバリアフィルムとしてAL6、中間フィルムとしてOPP20、熱溶着可能なフィルムとしてLLDPE50がこの順番で配置された外包材としたこと以外は、実施例1と同様の手順で、外包材を作製した。
[実施例3]
保護フィルムとしてPET12、ガスバリアフィルムとしてAL6、中間フィルムとしてPET12,熱溶着可能なフィルムとしてLLEPE50がこの順番で配置された外包材としたこと以外は、実施例1と同様の手順で、外包材を作製した。
[実施例4]
保護フィルムとしてPET12、ガスバリアフィルムとしてAL6、中間フィルムとしてPET12,熱溶着可能なフィルムとしてCPP50がこの順番で配置された外包材としたこと以外は、実施例1と同様の手順で、外包材を作製した。
[比較例1]
第1保護フィルムとしてON25、第2保護フィルムとしてPET12、ガスバリアフィルムとしてAL6、熱溶着可能なフィルムとしてLLDPE50がこの順番で配置された外包材としたこと以外は、実施例1と同様の手順で、外包材を作製した。
[比較例2]
第1保護フィルムとしてON25、第2保護フィルムとしてPET12、ガスバリアフィルムとしてAL6、熱溶着可能なフィルムとしてCPP50がこの順番で配置された外包材としたこと以外は、実施例1と同様の手順で、外包材を作製した。
[比較例3]
保護フィルムとしてON25、ガスバリアフィルムとしてAL6、中間フィルムとしてON25、熱溶着可能なフィルムとしてLLDPE50がこの順番で配置された外包材としたこと以外は、実施例1と同様の手順で、外包材を作製した。
[比較例4]
保護フィルムとしてON25、ガスバリアフィルムとしてAL6、中間フィルムとしてON15、熱溶着可能なフィルムとしてLLDPE50がこの順番で配置された外包材としたこと以外は、実施例1と同様の手順で、外包材を作製した。
[比較例5]
保護フィルムとしてON25、ガスバリアフィルムとしてAL6、中間フィルムとしてEVOH12、熱溶着可能なフィルムとしてLLDPE50がこの順番で配置された外包材としたこと以外は、実施例1と同様の手順で、外包材を作製した。
実施例および比較例で得られた外包材について、下記の評価をおこなった。
(1)引張弾性率および厚み
実施例および比較例で得られた外包材について、引張弾性率および厚みを上述の方法で測定した。結果を下記の表1に示す。
(2)屈曲試験後の酸素透過度
実施例および比較例で得られた外包材について、屈曲試験を上述の方法で行なった後、酸素透過度を上述の方法で測定した。結果を下記の表1に示す。
(3)真空断熱材の熱伝導率
実施例および比較例で得られた外包材について、下記の手順で作成した真空断熱材の熱伝導率を上述の方法で測定した。結果を下記の表1に示す。
幅40cm、長さ50cmの長方形に切断された外包材を2枚準備する。2枚の外包材のそれぞれの熱溶着可能なフィルムを向かい合わせに重ねて、三辺の外縁部を熱溶着させることによって、一辺が開口している袋体を得る。熱溶着は熱溶着機(インパルスシーラーFA−600−10W、富士インパルス社製)を用いておこなう。熱溶着時の温度および時間の最適な条件は、外包材の層構成や、熱溶融可能なフィルムの種類や厚さによって異なるため、溶着面の断面観察や溶着強度の測定などの熱溶着条件を決定するための一般的な検討により事前に決定しておく。熱溶着させる外縁部は、外包材の端部から2cm〜3cmの範囲である。袋体の開口部から芯材として幅29cm、長さ30cm、厚さ3cmのグラスウール(目付量800g/mのノーバインダーのグラスウール、製品名:ホワイトロールWR800、マグ・イゾベール社製)を入れた後、袋体の開口部から空気を吸引する。吸引は、真空包装機(MVR−1000型、設楽製作所製)を用いておこない、袋体の内部が減圧されて0.05Paになった状態で、残る一辺の外縁部を熱溶着させる。熱溶着は上記熱溶着機を用いて、上記と同じ条件でおこなう。熱溶着させる外縁部は、外包材の端部から5cm〜6cmの範囲である。さらに、全外周の外縁部を折りたたんで、テープで固定した。これによって、芯材が外包材により封入された真空断熱材が得られる。
[評価結果]
表1より、ポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムの中間フィルムを有する実施例1〜4では、屈曲試験後の酸素透過度が低く、ガスバリア性の耐久性が高かった。これに対して、中間フィルムが無い比較例1〜2では、屈曲試験後の酸素透過度が高く、ガスバリア性の耐久性が低かった。屈曲試験後の酸素透過度が低い外包材は、良好な断熱性能を維持できる真空断熱材が製造可能である。
さらに、表1より、ポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムの中間フィルムを有する実施例1〜4では、製造した真空断熱材の熱伝導率が低く、断熱性能が高かった。これに対して、ナイロンフィルムまたはエチレンビニルアルコール共重合体フィルムの中間フィルムを有する比較例3〜5では、製造した真空断熱材の熱伝導率が高く、断熱性能が低かった。外包材の中間フィルムとしてポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムを用いることによって、ナイロンフィルムまたはエチレンビニルアルコール共重合体フィルムを用いるよりも、良好な断熱性能が得られる真空断熱材が製造可能である。
1 … 熱溶着可能なフィルム
2 … ガスバリアフィルム
3 … 保護フィルム
4 … 接着剤
5 … 中間フィルム
10 … 真空断熱材用外包材
11 … 芯材
20 … 真空断熱材

Claims (7)

  1. 熱溶着可能なフィルム、中間フィルム、金属箔を有するガスバリアフィルム、および保護フィルムがこの順で配置された真空断熱材用外包材であって、
    前記中間フィルムが、ポリオレフィンフィルムまたはポリエステルフィルムである、真空断熱材用外包材。
  2. 前記中間フィルムの押込み弾性率が、2.0GPa以上である、請求項1に記載の真空断熱用外包材。
  3. 前記中間フィルムの押込み弾性率と前記保護フィルムの押込み弾性率の差が、−1.0GPa〜+1.0GPaの範囲内である、請求項1または請求項2に記載の真空断熱用外包材。
  4. 前記熱溶着可能なフィルムの溶融温度が、200℃以下である、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の真空断熱用外包材。
  5. 前記真空断熱材用外包材の引張弾性率が、1.5GPa以上である、請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の真空断熱用外包材。
  6. 芯材と、前記芯材が封入された真空断熱材用外包材とを有する真空断熱材であって、
    前記真空断熱材用外包材が、請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の真空断熱用外包材である、真空断熱材。
  7. 熱絶縁領域を有する物品と、真空断熱材とを備える真空断熱材付き物品であって、
    前記真空断熱材が、芯材と、前記芯材が封入された真空断熱材用外包材とを有し、
    前記真空断熱材用外包材が、請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の真空断熱用外包材である、真空断熱材付き物品。
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