JP2019093465A - 切削装置 - Google Patents

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【課題】刃先検出ユニットに汚れが付着したか否かを容易に判定する。【解決手段】チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードが装着された切削ユニットと、該切削ユニットを該チャックテーブルに対して切り込み送り方向の前方に移動させる切り込み送りユニットと、該切削ブレードの刃先の該切り込み送り方向における位置を検出する刃先検出ユニットと、を備える切削装置であって、該刃先検出ユニットは、該切削ブレードが侵入するブレード進入部を挟んで対面する発光部及び受光部を備え、該発光部で発せられ該受光部で受光される光の受光量から該切削ブレードの刃先の該切り込み送り方向における位置を検出する機能を有し、該受光部は、受光窓と、該受光窓を経た該光を受光する受光素子と、を備え、該受光窓の該切り込み送り方向の該前方側又は後方側の形状は、該切削ブレードの刃先の形状に対応した形状である。【選択図】図3

Description

本発明は、半導体ウェーハやパッケージ基板、セラミックス基板、ガラス基板等の被加工物を切削する切削装置に関する。
半導体デバイスを搭載したデバイスチップは、半導体ウェーハやパッケージ基板、セラミックス基板、ガラス基板等から形成される。交差する複数のストリートと呼ばれる分割予定ラインにより半導体ウェーハ等の表面を区画し、区画された各領域に半導体デバイスを形成し、その後、該半導体ウェーハ等を分割予定ラインに沿って分割すると個々のデバイスチップを形成できる。
半導体ウェーハ等の分割には、例えば、円環状の切削ブレードが装着された切削ユニットを備える切削装置が用いられる。切削装置では、切削ブレードを半導体ウェーハ等の被加工物の表面に対して垂直な面内に回転させ、回転する切削ブレードを所定の高さ位置に位置づけ、被加工物を分割予定ラインに沿う方向に加工送りすることで被加工物を切削加工する。
切削ブレードを用いて被加工物を切削する際は、切削ブレードの刃先の下端が適切な高さ位置となるように該切削ユニットを所定の高さに位置付けるのが重要となる。切削加工時には、例えば、被加工物を保持するチャックテーブルの保持面の高さ位置に該刃先の下端が合うように、切削ユニットが基準の高さ位置に位置付けられる。切削加工を実施する前には、該刃先が該チャックテーブルの保持面の高さ位置に合うときの切削ユニットの高さ位置を導出するセットアップ工程が実施される。
切削装置において切削加工を繰り返し実施すると、円環状の切削ブレードが徐々に消耗し、切削ブレードの直径が小さくなる。すると、切削ブレードの刃先の下端の高さが所定の高さ位置から徐々にずれる。そのため、切削加工を繰り返し実施する間に適宜セットアップ工程が実施される。
従来、セットアップ工程は、切削ブレードを回転させながら徐々に降下させて、切削ブレード及びチャックテーブルの接触を検知することで実施していた。しかし、切削ブレードがチャックテーブルに接触すると、チャックテーブルが切削ブレードにより切削される。そのため、セットアップ工程を実施する度に切削ブレードの刃先に目詰まりや目潰れが発生して切削ブレードの切削能力が低下するとの問題を生じていた。そこで、非接触式のセットアップ工程が考案された(特許文献1参照)。
特開2001−298001号公報
非接触式のセットアップ工程には、刃先検出ユニットが用いられる。刃先検出ユニットは、上方及び前後に開口した溝状の切削ブレード進入部を本体に備える。切削ブレード進入部の一方の側壁には発光部が設けられ、他方の側壁には受光部が設けられる。発光部と、受光部と、は略同一の高さ位置に設けられる。非接触式のセットアップ工程では、発光部から受光部に向けて光を放射させた状態で、切削ユニットを下降させ切削ブレードを切削ブレード進入部に進入させる。
すると、光の一部が切削ブレードに遮られるため、受光部で受光される光の受光量が低下する。被接触式のセットアップ工程では、受光量が基準の受光量に達したとき切削ユニットが所定の高さに位置付けられたと判断される。しかし、切削装置を稼働させると光を遮る汚れ等が受光部に付着する場合がある。受光部に汚れが付着しているとセットアップ工程を適切に実施できないとの問題を生じる。そのため、該受光部に汚れが付着した場合、セットアップ工程を実施する前にこれを検知したいとの需要がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、刃先検出ユニットに汚れが付着したか否かを容易に判定できる切削装置を提供することである。
本発明の一態様によると、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードが装着された切削ユニットと、該切削ユニットを該チャックテーブルに対して切り込み送り方向の前方に移動させる切り込み送りユニットと、該切削ブレードの刃先の該切り込み送り方向における位置を検出する刃先検出ユニットと、を備える切削装置であって、該刃先検出ユニットは、該切削ブレードが侵入するブレード進入部を挟んで対面する発光部及び受光部を備え、該切削ブレードが該ブレード進入部に進入した状態において該発光部で発せられ該受光部で受光される光の受光量から該切削ブレードの刃先の該切り込み送り方向における位置を検出する機能を有し、該受光部は、該発光部で発せられた該光が照射される受光窓と、該受光窓を経た該光を受光する受光素子と、を備え、該受光窓の該切り込み送り方向の該前方側又は後方側の形状は、該切削ブレードの刃先の形状に対応した形状であることを特徴とする切削装置が提供される。
なお、本発明の一態様において、該切削装置は、該切削ユニットの切り込み送り方向の位置を認識する位置認識ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットをさらに備え、該制御ユニットは、該切削ブレードを該切り込み送り方向の該前方に移動させ該ブレード進入部に進入させて、該発光部で発せられ該受光部で受光される光の該受光量が所定値になったときの該位置認識ユニットで認識された該切削ブレードの該切り込み送り方向での位置を該切削ブレードの基準位置として登録する基準位置登録部と、該切削ブレードを該切り込み送り方向の該前方に移動させて該ブレード進入部に進入させ該発光部で発せられ該受光部で受光される光の該受光量が減少し始める際に該位置認識ユニットで認識された該切削ブレードの該切り込み送り方向での位置又は該受光量の減少が停止した時に該位置認識ユニットで認識された該切削ブレードの該切り込み送り方向での位置を比較位置として登録する比較位置登録部と、該基準位置登録部に登録された該基準位置と、該比較位置登録部に登録された該比較位置と、の差が許容範囲内にあるか否かを判定する判定部と、該差が該許容範囲内にないと該判定部が判定する場合、該判定の結果を報知する報知ユニットと、を備えてもよい。
または、本発明の一態様において、該切削装置は、各構成要素を制御する制御ユニットをさらに備え、該制御ユニットは、各構成要素を制御する制御ユニットをさらに備え、該制御ユニットは、該受光窓の該切り込み送り方向の該後方側の形状が該切削ブレードの刃先の形状に対応した形状である場合、該切削ブレードを該切り込み送り方向の該前方に移動させて該ブレード進入部に進入させ該発光部で発せられ該受光部で受光される光の該受光量が減少し始める際に該位置認識ユニットで認識された該切削ブレートの該切り込み送り方向での位置を基準位置として登録し、該受光窓の該切り込み送り方向の該前方側の形状が該切削ブレードの刃先の形状に対応した形状である場合、該切削ブレードを該切り込み送り方向の該前方に移動させて該ブレード進入部に進入させ該受光部で受光される光の該受光量の減少が停止した時に該位置認識ユニットで認識された該切削ブレードの該切り込み送り方向での位置を該切り込み送り方向での該切削ブレードの基準位置として登録してもよい。
刃先検出ユニットのブレード進入部に切削ブレードを進入させ、切削ブレードの刃先が受光部の受光窓の上端の高さ位置に達したとき、発光部で発せられ受光部に到達する光が切削ブレードにより遮られ始め、受光部で受光される該光の受光量の減少が始まる。そして、刃先が受光窓の下端の高さ位置に達したとき、該光は切削ブレードにより完全に遮られ、該光の受光量の減少が停止する。
本発明の一態様に係る切削装置では、該受光窓の下端部又は上端部の形状が切削ブレードの刃先に対応した形状である。そのため、刃先が受光窓の上端又は下端の高さ位置に到達する際の該受光量の変化が顕著となり、刃先が受光窓の上端又は下端の高さ位置に到達したことを高い精度で検出できる。
すると、例えば、受光窓に汚れ等が付着した場合、該受光量が所定値となったときの切削ユニットの高さ位置は予定された高さ位置からずれる。そのため、該受光量が所定値となった時の切削ユニットの高さ位置と、刃先が受光窓の上端又は下端の高さ位置に到達したときの切削ユニットの高さ位置と、の差も正常時からずれる。そのため、該差が許容範囲を逸脱するか否かを判定することで受光窓への汚れ等の付着の有無を検出できる。
したがって、本発明の一態様によると、刃先検出ユニットに汚れが付着したか否かを容易に判定できる切削装置が提供される。
切削装置を模式的に示す斜視図である。 図2(A)は、刃先検出ユニットを模式的に示す斜視図であり、図2(B)は、切削ユニットと、刃先検出ユニットと、制御ユニットと、を模式的に示す構成図である。 図3(A)は、切削ブレードと、受光部と、を模式的に示す側面図であり、図3(B)は、受光窓の一例を拡大して模式的に示す側面図である。 図4(A)は、切削ブレードと、受光部と、を模式的に示す側面図であり、図4(B)は、受光窓の他の一例を拡大して模式的に示す側面図である。 図5(A)は、切削ユニットの下降時間及び受光素子の出力電圧の関係の一例を模式的に示す図であり、図5(B)は、切削ユニットの下降時間及び受光素子の出力電圧の関係の他の一例を模式的に示す図であり、図5(C)は、切削ユニットの下降時間及び受光素子の出力電圧の関係の従来例を模式的に示す図である。 図6(A)は、汚れが付着していない受光窓と、汚れが付着している受光窓と、を並べて模式的に示す正面図であり、図6(B)は、汚れが付着していない受光窓と、汚れが付着している受光窓と、を並べて模式的に示す正面図である。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。まず、図1を用いて、本実施形態に係る切削装置について説明する。図1は、シリコン、SiC(シリコンカーバイド)、若しくは、その他の半導体等の材料、または、サファイア、ガラス、石英等の材料からなる略円板状の基板等の被加工物を切削する切削装置2である。
被加工物の表面は格子状に配列された複数の分割予定ラインで区画されており、区画された各領域にはIC等のデバイスが形成されている。最終的に、被加工物が分割予定ラインに沿って分割されることで、個々のデバイスチップが形成される。例えば、被加工物は、環状のフレームに張られたテープに保持された状態で切削加工される。被加工物が適切に切削加工される場合、後述の切削ブレードの刃先の下端は該テープに達する。
図1に示す通り、該切削装置2は、各構成要素を支持する装置基台4を備えている。装置基台4の中央上部には、X軸移動テーブル6と、該X軸移動テーブル6をX軸方向(加工送り方向)に移動させるX軸移動機構と、X軸移動機構を覆う排水路20と、が設けられている。該X軸移動機構は、X軸方向に平行な一対のX軸ガイドレール12を備えており、X軸ガイドレール12には、X軸移動テーブル6がスライド可能に取り付けられている。
X軸移動テーブル6の下面側には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、X軸ガイドレール12に平行なX軸ボールねじ14が螺合されている。X軸ボールねじ14の一端部には、X軸パルスモータ16が連結されている。X軸パルスモータ16でX軸ボールねじ14を回転させると、移動テーブル6はX軸ガイドレール12に沿ってX軸方向に移動する。
X軸移動テーブル6上には、被加工物を吸引、保持するためのチャックテーブル8が設けられている。チャックテーブル8は、モータ等の回転駆動源(不図示)に連結されており、チャックテーブル8の上面に垂直な回転軸の周りに回転可能である。また、チャックテーブル8は、上述したX軸移動機構によりX軸方向に送られる。
チャックテーブル8の表面(上面)は、被加工物を吸引、保持する保持面8aとなる。この保持面8aは、チャックテーブル8の内部に形成された流路(不図示)を介して吸引源(不図示)に接続されている。該保持面8aの周囲には、テープを介して該被加工物を保持する環状のフレームを固定するためのクランプ10が配設されている。
装置基台4の上面には、被加工物を切削する2つの切削ユニット18を支持する支持構造22が、X軸移動機構を跨ぐように配置されている。支持構造22の前面上部には、2つの切削ユニット18をそれぞれY軸方向(割り出し送り方向)及びZ軸方向に移動させる切削ユニット移動機構が設けられている。
切削ユニット移動機構は、支持構造22の前面に配置されY軸方向に平行な一対のY軸ガイドレール24を備えている。Y軸ガイドレール24には、切削ユニット18のそれぞれに対応する2つのY軸移動プレート26がスライド可能に取り付けられている。それぞれのY軸移動プレート26の裏面側(後面側)には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、Y軸ガイドレール24に平行なY軸ボールねじ28が螺合されている。
Y軸ボールねじ28の一端部には、Y軸パルスモータ28aが連結されている。Y軸パルスモータ28aでY軸ボールねじ28を回転させると、対応するY軸移動プレート26は、Y軸ガイドレール24に沿ってY軸方向に移動する。Y軸移動プレート26の表面(前面)には、それぞれ、Z軸方向に平行な一対のZ軸ガイドレール30が設けられている。それぞれのZ軸ガイドレール30には、Z軸移動プレート32がスライド可能に取り付けられている。
Z軸移動プレート32の裏面側(後面側)には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、Z軸ガイドレール30に平行なZ軸ボールねじ34が螺合されている。Z軸ボールねじ34の一端部には、Z軸パルスモータ36が連結されている。Z軸パルスモータ36でZ軸ボールねじ34を回転させれば、Z軸移動プレート32は、Z軸ガイドレール30に沿ってZ軸方向(切り込み送り方向)に移動する。
2つのZ軸移動プレート32のそれぞれの下部には、被加工物を加工する切削ユニット18と、チャックテーブル8に保持された被加工物を撮像できる撮像ユニット(カメラ)38と、が固定されている。Y軸移動プレート26をY軸方向に移動させれば、切削ユニット18及び撮像ユニット38はY軸方向(割り出し送り方向)に移動し、Z軸移動プレート32をZ軸方向に移動させれば、切削ユニット18及び撮像ユニット38はZ軸方向(切り込み送り方向)に移動する。
切削ユニット18は、Y軸方向に平行な回転軸を構成するスピンドル(不図示)の一端側に装着された円環状の切削ブレード18a(図3(A)等参照)を備えている。スピンドルの他端側にはモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されており、スピンドルに装着された切削ブレード18aを回転できる。切削ブレード18aは、円盤状の基台を有している。基台の中央部には、この基台を貫通する略円形の装着穴が設けられている。基台の外周部には、被加工物に切り込ませるための環状の切り刃が固定されている。
切削装置2は、切削ユニット18の切り込み送り方向における位置を認識する位置認識ユニットをさらに備える。切削装置2は、該切削ユニット18をZ軸方向に沿って下降させて刃先18bが被加工物の裏面に貼着されたテープに達するように位置認識ユニットを用いて切削ユニット18を所定の高さ位置に位置付ける。そして、切削ブレード18aを回転させるとともにX軸移動機構を作動させてチャックテーブル8を加工送り方向に移動させ、切削ブレード18aを被加工物に切り込ませて該被加工物を切削する。
ただし、該切削ユニット18を特定の高さに位置付けたとき、該刃先18bの下端の高さ位置は該切削ブレード18aの個体差や消耗状態の差、取り付け状態の差等により一定とはならない。そこで、刃先18bの下端を切削に適した高さ位置に位置付けられるように、後述の刃先検出ユニット40と、位置認識ユニットと、によりセットアップ工程が実施される。セットアップ工程では、刃先18bの高さが所定の位置に位置付けられたときの切削ユニット18の高さの基準位置が導出される。
切削装置2は、さらに、制御ユニット46を備えている。制御ユニット46は、切削ユニット18、チャックテーブル8、各移動機構、撮像ユニット38、刃先検出ユニット40(後述)等の切削装置2の各構成要素を制御する機能を有する。制御ユニット46の機能は、例えば、装置制御用コンピュータのソフトウェアとして実現される。
また、図1に示す通り、切削装置2は、タッチパネル付きディスプレイパネル等でなる表示部42を有する。該表示部42は、制御ユニット46に電気的に接続されている。該切削装置2の使用者又は管理者は該タッチパネルを用いて制御ユニット46に加工条件等の情報を入力できる。該表示部42は、情報等の入力や切削装置2の操作のためのインターフェース画像を表示する。さらに、切削加工の結果、制御ユニット46における判定の結果、及び、各種の警告等を表示する。
また、切削装置2の上部には、該制御ユニット46に電気的に接続された警報ランプ44が配設される。該警報ランプ44は、例えば、緑色のランプと、赤色のランプと、を有する。制御ユニット46は、切削装置2が正常な稼働状況にあるときは該緑色のランプを点灯させて、切削装置2が正常であることを使用者又は管理者に報知する。その一方で、切削装置2に何等かの問題が生じたときには、該制御ユニットは赤色のランプを点灯させて、その旨を使用者又は管理者に報知する。
該表示部42及び警報ランプ44は、切削装置2の使用者又は管理者に警告や各種情報を発する報知ユニット66(図2(B)参照)として機能する。なお、報知ユニット66はこれに限定されず、他の方法で使用者又は管理者に警告等を発してもよい。例えば、切削装置2はブザーを備え、警告音を発して警告等を発してもよい。さらに、切削装置2は、切削装置2を管理する管理装置に電気的に接続されていてもよく、該管理装置に各種の情報を発信することで警告等を報知してもよい。
切削装置2の切削ユニット18の近傍には、刃先検出ユニット40が配設されている。刃先検出ユニット40を用いると、切削ブレード18aの刃先18b(図3(A)等参照)を適切な高さ位置(切り込み送り方向における位置)に位置付けるためのセットアップ工程を実施できる。図2(A)は、刃先検出ユニット40を模式的に示す斜視図であり、図2(B)は、切削ユニット18と、刃先検出ユニット40と、制御ユニット46と、を模式的に示す概念図である。
刃先検出ユニット40の本体48には、上方に開口した溝状の切削ブレード進入部48aが設けられ、切削ブレード18aの刃先18bの高さ位置を検出するときは、該切削ブレード進入部48aに切削ブレード18aを進入させる。
切削ブレード進入部48aの一方の側壁には発光部50が設けられ、切削ブレード進入部48aの他方の側壁には該発光部50に対向する位置に受光部52が設けられている。発光部50は、発光窓50bと、該発光窓50bに光ファイバー等を介して接続された光源50aと、を備え、光源50aを作動させると発光窓50bから光が放射される。光源50aには、発光量を調節する機能を有する調光器(不図示)が接続されている。
受光部52は、受光窓52bと、該受光窓52bに光ファイバー等を介して接続された受光素子52aと、を備える。受光窓52bに到達した光は受光素子52aで受光され、該受光素子52aからは受光量に応じた電圧の電気信号が出力される。受光素子52aは制御ユニット46に電気的に接続されており、該電気信号を制御ユニット46に送る。
発光窓50bと、受光窓52bと、は略同一の高さ位置に設けられる。該高さ位置は、切削ユニット18が所定の高さ位置に位置付けられたときの切削ブレード18aの刃先18bの下端付近の高さ位置である。刃先検出ユニット40には、該刃先検出ユニット40の不使用時に発光部50や受光部52を保護する開閉可能なカバー48bが備えられている。刃先検出ユニット40の使用時には、予め該カバー48bを開けて本体48を露出させる。
本体48には、さらに、発光窓50bまたは受光窓52bに向いた複数の流体噴出ノズルが配設されている。該流体噴出ノズルからエアーや水等の流体を噴出させると、発光窓50bや受光窓52bに付着した汚れが除去され、または、汚れの付着が抑制される。ただし、流体噴出ノズルを作動させても、発光窓50bや受光窓52bに汚れが残留する場合がある。
刃先検出ユニット40による該刃先18bの検出時には、光源50aを作動させ発光窓50bから光を放射させて、該光を受光部52の受光窓52bに照射させ、受光窓52bに接続された受光素子52aに該光を受光させる。受光素子52aは、該光を受光量に応じた電圧の電気信号に変換して、該電気信号を制御ユニット46に送る。
切削ブレード進入部48aに向けて切削ブレード18aを下降させると、発光窓50bから放射された光が徐々に切削ブレード18aにより遮られるようになり、受光窓52bに到達して受光素子52aで受光される光の受光量は徐々に減少する。そのため、受光素子52aから出力された電気信号を制御ユニット46で解析することにより、切削ブレード18aの刃先18bの高さ位置を検出できる。
そして、受光素子52aで受光される該光の受光量が切削加工に適した高さ位置に該刃先18bが到達したことを確認できる基準の受光量になるとき、切削加工時に位置付けられるべき所定の高さ位置に該切削ユニット18が到達したことが確認される。
例えば、受光量が減少する前の初期状態の受光量を100%とし、切削ブレード18aにより該光が受光窓52bに到達しなくなる際の受光量を0%とする。そして、受光素子52aで受光される該光の受光量が基準の割合となるときに所定の高さ位置に切削ユニット18が到達したことが確認される。
しかし、該受光窓52bに汚れ等が付着すると、該汚れ等により光が遮られるため受光素子52aで受光される光の受光量の推移が正常時とは異なるようになる。この場合には、切削ユニット18が所定の高さ位置ではない高さ位置に位置付けられているときに該受光量が基準の受光量(割合)となるため、所定の高さ位置を適正に導出できない。そこで、本実施形態に係る切削装置2では、受光窓52bへの汚れ等の付着の有無が判定される。
ところで、該光の受光量が基準の受光量(割合)となるときの切削ユニット18の高さ位置と、刃先18bが受光窓52bの上端又は下端の高さ位置に達する時の切削ユニット18の高さ位置と、の差は、正常時では一定となる。その一方で、受光窓52bに汚れ等が付着している場合、該光の受光量が基準の受光量(割合)となるときの切削ユニット18の高さ位置が正常時とは異なるため、該差もまた正常時とは異なる値となる。
切削ユニット18の高さ位置は、上述の位置認識ユニットにより認識されるため、位置認識ユニットを用いると該差を検出できる。そのため、該差が正常時の値であるか否かを判定することにより該汚れ等の付着の有無を判定できる。該判定は、制御ユニット46と、刃先検出ユニット40と、位置認識ユニット(不図示)と、により実施される。以下、該判定を実現する制御ユニット46について、図2(B)を用いて説明する。
制御ユニット46は、電圧記録部54と、該電圧記録部54に接続された高さ制御部56と、該高さ制御部56に接続された所定電圧登録部58と、を有する。電圧記録部54は、受光素子52aで受光された光の受光量に対応した電圧の電気信号を受光素子52aから受信し、該電圧の時間変化を記録する。電圧記録部54には、切削ブレード進入部48aに進入する該削ブレード18aにより該光が徐々に遮られ該光の受光量が低下し該電圧が低下する様子が記録される。
高さ制御部56は、Z軸パルスモータ36を制御して切削ユニット18の高さを制御する。高さ制御部56は、電圧記録部54と、所定電圧登録部58と、に接続されている。所定電圧登録部58には、切削ブレード18aによる切削加工に適した所定の高さ位置に該刃先18bが位置付けられたときに該光を受光した受光素子52aから発信される電気信号の電圧値が所定の電圧値として登録されている。
該所定の電圧値は、例えば、受光量が低下する前の該電圧値を100%とし、受光量の低下が停止するときの該電圧値を0%としたときの、該刃先18bが所定の高さ位置に位置付けられたときの該電圧値の割合として登録される。
該高さ制御部56は、受光素子52aから発信される電気信号の電圧値が該所定の電圧値(割合)となるときの切削ユニット18の高さ位置を求め、該切削加工時にZ軸パルスモータ36を制御して切削ユニット18を該高さ位置に位置付ける。
制御ユニット46は、さらに、基準位置登録部60と、比較位置登録部62と、判定部64と、を備える。判定部64は、受光窓52bへの汚れ等の付着の有無等を判定する。基準位置登録部60及び比較位置登録部62は、電圧記録部54及び所定電圧登録部58に接続されている。基準位置登録部60は、判定部64による判定が実施される際に、所定電圧登録部58から該所定の電圧値(割合)を読み出す。
基準位置登録部60には、切削ブレード18aをブレード進入部48aに進入させて、該電気信号の電圧が該所定の電圧値(割合)になるときの位置認識ユニットで認識される切削ユニット18の高さ位置が切削ユニット18の基準位置として登録される。比較位置登録部62には、該電気信号の電圧が減少し始める際に位置認識ユニットで認識される切削ユニット18の高さ位置又は該電圧の減少が停止した時に位置認識ユニットで認識される切削ユニット18の高さ位置が比較位置として登録される。
受光窓52bに汚れ等が付着していない場合、該基準位置と、該比較位置と、の差は所定の値となる。受光窓52bに汚れ等が付着すると該基準位置にずれが生じるため、該差にもまた該所定の値からのずれが生じる。そこで、判定部64は、該基準位置と、該比較位置と、の差が許容範囲内にあるか否かを判定する。該差が許容範囲にある場合、受光窓52bへの汚れ等の付着が十分に少ないといえる。
該差が許容範囲にない場合、受光窓52bへの汚れ等の付着が確認される。この場合、判定部64は、該判定部64に接続された報知ユニット66に該判定の結果を送る。報知ユニット66は、例えば、表示モニタ42又は警報ランプ44であり、切削装置2の使用者又は管理者等に該判定の結果を報知する。
例えば、受光窓52bの形状が円形である場合、切削ユニット18を下方に移動させ刃先18bが受光窓52bの上端の高さ位置に到達するとき、該光の受光量が比較的緩やかに減少し始める。また、この場合、切削ユニット18をさらに移動させ刃先18bが受光窓52bの下端の高さ位置に到達するとき、該光の受光量の減少が比較的緩やかに停止する。
判定部64で該判定を高い精度で実施するためには、比較位置が高い精度で得られる必要がある。該受光量の変化は、発光窓50b側から受光窓52bをみたときの切削ブレード18aと、受光窓52bと、が重なる領域の面積の変化に対応する。受光窓52bが円形であると刃先18bが受光窓52bの上端又は下端の高さ位置に到達したときの該面積の変化が小さい。そのため、刃先18bが受光窓52bの上端又は下端の高さ位置に到達したことを高い精度で検出するのは容易ではない。
そこで、本発明の一態様に係る切削装置2では、該受光量の減少量の変化が顕著となる形状の受光窓52bが配設される。受光窓52bの形状について図3(A)及び図3(B)を用いて説明する。
図3(A)は、切削ブレード18aと、受光部52と、を模式的に示す側面図である。図3(B)は、図3(A)の一部を拡大した図である。図3(A)及び図3(B)には、判定部64による判定を実施する際に、切削ブレード18aをブレード進入部48aに進入させる直前の状態が示されている。
図3(A)及び図3(B)に示す通り、受光窓52bの下端部の形状は、刃先18bの形状18cに対応した形状である。切削ユニット18を下降させ受光窓52bの下端の高さ位置に刃先18bが到達するとき、受光窓52bに到達する該光がすべて遮られ該受光量の減少は停止する。
該受光量の減少の傾向について説明する。図5(A)は、切削ユニット18の下降時間(t)及び受光素子52aから発信される電気信号の電圧(V)の関係68aを模式的に示す図である。図5(A)に示す通り、切削ユニット18の下降を開始すると、時間Tにおいて刃先18bが受光窓52bの上端の高さ位置に到達し、該電圧(V)の低下が始まる。また、時間Tにおいて刃先18bが受光窓52bの下端の高さ位置に到達し、該電圧(V)の低下が止まる。
図5(C)は、受光窓の形状が本発明の一態様に依らず円形である場合の切削ユニット18の下降時間(t)及び該電圧(V)の関係68cを模式的に示す図である。該関係68cでは、時間Tにおいて電圧(V)の減少が緩やかに停止するため、受光窓52bの下端の高さ位置への該刃先18bの到達を明確に検出しにくい。
これに対して、受光窓52bの下端部の形状が該刃先18bの形状18cに対応した形状である場合、該図5(A)に示す通り、時間Tにおいて電圧(V)の減少が急峻に停止するため、受光窓52bの下端の高さ位置への該刃先18bの到達を明確に検出できる。すなわち、判定で使用される該比較位置が高い精度で得られるため、判定部64による該判定を高い精度で実施できる。
次に、受光部52の受光窓の変形例について、図4(A)及び図4(B)を用いて説明する。図4(A)は、切削ブレード18aと、受光部52と、を模式的に示す側面図である。図4(B)は、図4(A)の一部を拡大して模式的に示す側面図である。図4(A)及び図4(B)には、切削ブレード18aをブレード進入部48aに進入させる直前の状態が示されている。
受光窓52cは、図3(A)及び図3(B)に示す受光窓52bとは異なり、下端部の形状だけでなく上端部の形状も該刃先18bの形状18cに対応した形状である。図5(B)は、切削ユニット18の下降時間(t)及び受光素子52aから発信される電気信号の電圧(V)の関係68bを模式的に示す図である。
切削ブレード18aが下降して受光窓52cの上端に刃先18bが到達し該受光量が減少し始めるとき、該受光量の変化が急峻となる。そのため、受光窓52cの上端の高さ位置への刃先18bの到達を高い精度で認識できる。すると、比較位置として刃先18bが受光窓52cの上端の高さ位置に到達したときの切削ユニット18の高さ位置を高い精度で認識でき、判定部64による該判定を高い精度で実施できる。
なお、受光部52の受光窓の形状は他の形状でもよい。例えば、上端部の形状のみが刃先18bの形状18cに対応した形状となっていてもよい。また、受光窓は切削ブレード18aと比較して非常に小さいため、該受光窓の下端部又は上端部の形状を直線とすることで該形状18cに対応した形状にできる場合がある。
次に、本発明の一態様に係る切削装置2の判定部64による判定について説明する。図6(A)は、該判定について説明するために、汚れが付着していない受光窓52bと、汚れが付着している受光窓52bと、を並べて模式的に示す正面図である。まず、受光窓52bに汚れ等が付着していない場合における判定について説明する。該判定における該電圧の推移は、図5(A)に示された関係68aの通りとなる。
まず、発光部50の光源50aを点灯して発光窓50bから光を放射させ、受光窓52bに到達した光を受光素子52aに受光させる。そして、電圧記録部54に、切削ブレード18aをブレード進入部48aに進入させていない初期状態において受光素子52aから出力される電気信号の電圧値を記憶させる。例えば、受光素子52aにおける該光の受光量が100%であるときの該電圧値として5Vが記憶される。
そして、該ブレード進入部48aの上方に切削ブレード18aを配設し、切削ユニット18を下降させる。切削ブレード18aが発光窓50bと、受光窓52bと、の間に進入して該光が切削ブレード18aに遮られ始めると受光素子52aにおける該光の受光量の減少が始まる。該光の受光量の減少が始まる時間は、図5(A)に示す時間Tに対応する。
そして、該光の受光量が所定値になるとき、すなわち、該電気信号が所定電圧登録部58に登録された基準電圧70となるとき、位置認識ユニットに認識される該切削ユニット18の高さ位置が基準位置として基準位置登録部60に登録される。例えば、該基準電圧70は、受光量60%の電圧値の3Vとされる。
切削ユニット18を移動させると、刃先18bが受光窓52bの下端の高さ位置に達し、受光素子52aで受光される光の受光量の減少が停止する。図5(A)に示す関係68aでは、該電気信号の電圧が0Vとなり該電圧の減少が停止する。すなわち、該電圧値が0Vとなるときの該光の受光量が0%とされる。該光の受光量の減少が停止する時間は、図5(A)に示す時間Tに対応する。このとき位置認識ユニットで認識される切削ユニット18の高さ位置が比較位置として比較位置登録部62に登録される。
受光窓52bに汚れ等が付着していない場合、図6(A)左側に示す通り、該切削ブレード18aの刃先18bは、所定の高さ位置74に位置付けられる。判定部64は、基準位置登録部60から該基準位置を読み出し、比較位置登録部62から該比較位置を読み出し、その差を評価する。受光窓52bに汚れ等が付着していない場合、該所定の高さ位置74と、受光窓52bの下端の高さ位置と、の距離が該差と略同一となる。該判定部64は、該差が該距離と略同一といえる許容範囲内にあるか否かを判定する。
該受光窓52bに汚れ等が付着していない場合、判定部64は該差が許容範囲内にあると判定し、受光窓52bに汚れ等の付着がないことが確認される。すなわち、切削ユニット18の高さ位置を該基準位置に位置付けたときに該刃先18bが所定の高さ位置74に位置付けられることが確認される。被加工物の切削加工時に切削ユニット18の高さ位置を該基準位置に位置付けると、切削加工を適切に実施できる。
これに対して、図6(A)右側に示す通り受光窓52bに汚れ72等が付着している場合に同様に判定を実施しようとすると、以下に説明する通り、判定部64は該差が許容範囲内にないと判定する。
受光窓52bに汚れ72等が付着している場合、まず、切削ユニット18を移動させる前の初期状態における受光量が低下するため、例えば、100%の受光量に対応する電圧値として5Vに満たない電圧値が登録される。そして、切削ユニット18を移動させ該電圧が該所定の電圧値、例えば、60%の受光量に対応する電圧値になるとき、位置認識ユニットで認識される切削ユニット18の高さ位置が基準位置として基準位置登録部60に登録される。
このとき、図6(A)右側に示す通り、汚れ72に光が遮られるため該刃先18bが所定の高さ位置74に達する前に該電圧が所定の電圧値となる。そのため、登録される基準位置と、該所定の高さ位置74と、の間にずれ76が生じる。その後、該刃先18bが該受光窓52bの下端の高さ位置に達したときの該切削ユニット18の高さ位置が比較位置として比較位置登録部62に登録される。そして、判定部64は該基準位置と、該比較位置と、の差を評価する。
図6(A)右側に示す通り、基準位置及び比較位置の差80と、所定の高さ位置及び比較位置の差78と、の間にはずれ76が生じている。該ずれ76の大きさがセットアップ工程を適切に実施できない程の大きさである場合、判定部64が基準位置及び比較位置の差80が該許容範囲内にないと判定する。すなわち、該受光窓52bに汚れ72等が付着していることが確認される。
この場合、判定部64は該判定の結果を報知ユニット66に伝達し、報知ユニット66は該判定の結果を切削装置2の使用者又は管理者等に報知する。このままではセットアップ工程を適切に実施できないため、例えば、該使用者又は管理者は刃先検出ユニット40を清掃して汚れ72等を除去する。
次に、図6(B)右側に示す通り、受光窓52bの上部側に汚れ72が付着している場合における判定部62による判定について説明する。この場合、汚れ72により予め受光窓52bに到達する光が遮られているため、汚れ72が存在する高さ位置で該刃先18bが移動しても、該電圧の低下量が通常よりも小さくなる。そのため、該電圧が所定の電圧値(割合)となる基準位置は、該所定の高さ位置74よりも下方となる。
基準位置及び比較位置の差80と、所定の高さ位置及び比較位置の差78と、の間にはずれ76が生じる。該ずれ76の大きさがセットアップ工程を適切に実施できない程の大きさである場合、判定部64が基準位置及び比較位置の差80が該許容範囲内にないと判定し、該報知ユニット66は該判定の結果を報知する。
なお、本発明の一態様に係る切削装置2では、受光窓52bに付着した汚れ72によりずれ76が生じる場合に、切削ユニット18が所望の高さ位置に位置付けられるように該ずれ76を打ち消すように切削ユニット18の高さ位置を補正してもよい。例えば、切削ユニット18を下降させて該電圧が所定の電圧値(割合)となる基準位置に切削ユニット18を位置付け、次に、該ずれ76の大きさの分だけ切削ユニット18を移動させる。すると、切削ユニット18を所定の高さ位置に位置付けられる。
そのため、ずれ76の大きさがセットアップ工程を適切に実施できない程の大きさであると判定部64が判定する場合でも、切削ユニット18の高さ位置の補正が可能である場合、報知ユニット66は直ちに判定部64による判定結果を報知しなくてもよい。そして、切削ユニット18の高さ位置の補正が繰り返され、補正量が徐々に大きくなり、補正量が所定の閾値を超える場合に報知ユニット66はその旨を報知してもよい。
以上に説明するように、本実施形態に係る切削装置2によると刃先検出ユニット40に汚れが付着したか否かを容易に判定できる。特に、受光部52の受光窓52bの下端部又上端部の形状が該切削ブレードの刃先18bの形状に対応した形状とされると、判定部64は高い精度で判定を実施できる。
なお、上記実施形態では、切削装置2が2つの切削ユニットを有し、それぞれの切削ユニット18に備えられた刃先検出ユニット40によりセットアップ工程を実施する場合について説明したが、本発明の一態様はこれに限定されない。2つの切削ユニットが共通して1つの刃先検出ユニット40を使用してもよい。また、切削装置2に備えられた切削ユニット18は一つでもよい。また、上記実施形態では、受光部52で受光される光の受光量が所定値となったときの切削ユニット18の高さ位置を基準位置としたが、本発明の一態様はこれに限定されない。
例えば、受光窓52bの上端部の形状が切削ブレードの刃先18bの形状に対応した形状である場合、該光の該受光量が減少し始める際の切削ユニット18の高さ位置を基準位置としてもよい。または、受光窓52bの下端部の形状が切削ブレードの刃先18bの形状に対応した形状である場合、該受光量の減少が終了した時の切削ユニット18の高さ位置を基準位置としてもよい。
この場合、受光窓52bの下端又は上端の高さ位置が切削装置2のチャックテーブル8の保持面8aの高さ位置となるように刃先検出ユニット40を切削装置2に配設する。受光部52の受光窓52bの下端部又は上端部の形状が切削ブレードの刃先18bの形状に対応した形状であると、該光の受光量の減少の開始又は該減少の停止を明確に捉えられる。そのため、セットアップ工程を適切に実施できる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
2 切削装置
4 装置基台
6 X軸移動テーブル
8 チャックテーブル
8a 保持面
10 クランプ
12,24,30 ガイドレール
14,28,34 ボールねじ
16,28a,36 パルスモータ
18 切削ユニット
18a 切削ブレード
18b 刃先
18c 刃先の形状
20 排水路
22 支持構造
26,32 移動プレート
38 撮像ユニット(カメラ)
40 刃先検出ユニット
42 表示モニタ
44 警報ランプ
46 制御ユニット
48 本体
48a 切削ブレード進入部
48b カバー
50 発光部
50a 光源
50b 発光窓
52 受光部
52a 受光素子
52b,52c 受光窓
54 電圧記録部
56 高さ制御部
58 所定電圧登録部
60 基準位置登録部
62 比較位置登録部
64 判定部
66 報知ユニット
68a,68b,68c 関係
70 基準電圧
72 汚れ
74 所定の高さ位置
76 ずれ
78 所定の高さ位置及び比較位置の差
80 基準位置及び比較位置の差

Claims (3)

  1. 被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードが装着された切削ユニットと、該切削ユニットを下方に移動させる移動ユニットと、該切削ブレードの刃先の高さ位置を検出する刃先検出ユニットと、を備える切削装置であって、
    該刃先検出ユニットは、
    該切削ブレードが侵入するブレード進入部を挟んで対面する発光部及び受光部を備え、
    該切削ブレードが該ブレード進入部に進入した状態において該発光部で発せられ該受光部で受光される光の受光量から該切削ブレードの刃先の高さ位置を検出する機能を有し、
    該受光部は、該発光部で発せられた該光が照射される受光窓と、該受光窓を通過した該光を受光する受光素子と、を備え、
    該受光窓の上端部又は下端部の形状は、該切削ブレードの刃先の形状に対応した形状であることを特徴とする切削装置。
  2. 該切削ユニットの高さ位置を認識する位置認識ユニットと、各構成要素を制御する制御ユニットをさらに備え、
    該制御ユニットは、
    該切削ブレードを下方に移動させ該ブレード進入部に進入させて、該発光部で発せられ該受光部で受光される光の該受光量が所定値になったときに該位置認識ユニットで認識された該切削ユニットの高さ位置を該切削ユニットの基準位置として登録する基準位置登録部と、
    該切削ブレードを下方に移動させ該ブレード進入部に進入させ該発光部で発せられ該受光部で受光される光の該受光量が減少し始める際、又は該受光量の減少が停止する際に該位置認識ユニットで認識された該切削ユニットの高さ位置を比較位置として登録する比較位置登録部と、
    該基準位置登録部に登録された該基準位置と、該比較位置登録部に登録された該比較位置と、の差が許容範囲内にあるか否かを判定する判定部と、
    該判定部により該差が該許容範囲内にないと判定された場合に該判定の結果を報知する報知ユニットと、を備えることを特徴とする請求項1記載の切削装置。
  3. 各構成要素を制御する制御ユニットをさらに備え、
    該制御ユニットは、
    該受光窓の上端部の形状が該切削ブレードの刃先の形状に対応した形状である場合、該切削ブレードを下方に移動させて該ブレード進入部に進入させ該発光部で発せられ該受光部で受光される光の該受光量が減少し始める際に該位置認識ユニットで認識された該切削ユニットの高さ位置を該切削ユニットの基準位置として登録し、
    該受光窓の下端部の形状が該切削ブレードの刃先の形状に対応した形状である場合、該切削ブレードを下方に移動させて該ブレード進入部に進入させ該発光部で発せられ該受光部で受光される光の該受光量の減少が停止する際に該位置認識ユニットで認識された該切削ユニットの高さ位置を該切削ユニットの基準位置として登録することを特徴とする請求項1記載の切削装置。
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