JP2019092276A - 管理装置、蓄電システム、蓄電素子の残存容量を均等化する方法、蓄電素子の内部状態を推定する方法 - Google Patents

管理装置、蓄電システム、蓄電素子の残存容量を均等化する方法、蓄電素子の内部状態を推定する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蓄電素子の電圧を均等化する。【解決手段】直列に接続された複数の蓄電素子B1〜B4の管理装置50であって、前記複数の蓄電素子B1〜B4は、残存容量−電圧の相関特性において、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域Fを有し、前記複数の蓄電素子B1〜B4について、前記不変領域F内の第1計測点Paの第1電圧Vaから第2計測点Pbの第2電圧Vbに変化するまでの到達時間Tを計測し、計測した到達時間Tに基づいて、複数の前記蓄電素子の残存容量を均等化する均等化処理を行う。【選択図】図11

Description

本発明は、蓄電素子の容量を均等化する技術及び内部状態を推定する技術に関する。
蓄電素子が直列に複数個接続されて使用される場合、蓄電素子間に容量ばらつきが生じることがある。
一般的には、蓄電素子間に容量差が生じると、充電時の電池電圧より算出したSOCの高い蓄電素子を抵抗放電させるなどして、容量均等化を図っている。容量均等化に関する技術を開示した文献として、下記の特許文献1がある。
特開2007−110841号公報
残存容量のばらつきが生じる理由の一つに自己放電があり、自己放電による残存容量のばらつきを解消することが求められていた。また、蓄電システムの安全性を高めるため、蓄電素子の内部状態を推定して、蓄電素子の管理に活用することが求められていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、蓄電素子の残存容量を均等化すること、内部状態を推定することを目的とする。
直列に接続された複数の蓄電素子の管理装置であって、複数の前記蓄電素子は、残存容量−電圧の相関特性において、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域を有し、複数の前記蓄電素子について、前記不変領域内の第1計測点の第1電圧から第2計測点の第2電圧に変化するまでの到達時間を計測し、計測した前記到達時間に基づいて、複数の前記蓄電素子の残存容量を均等化する均等化処理を行う。均等化とは、蓄電素子の残存容量の差を、均等化処理前の状態よりも小さくすることである。
直列に接続された複数の蓄電素子の管理装置であって、複数の前記蓄電素子は、残存容量−電圧の相関特性において、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域を有し、複数の前記蓄電素子について、前記不変領域内の第1計測点の第1電圧から第2計測点の第2電圧に変化するまでの到達時間を計測し、計測した前記到達時間に基づいて、複数の前記蓄電素子の内部状態を推定する。
これらの技術は、蓄電素子の残存容量を均等化する方法、蓄電素子の内部状態を推定する方法に適用することが出来る。また、蓄電素子と均等回路と管理装置とを含む蓄電システムに適用することが出来る。また、蓄電素子の残存容量を均等化する均等化プログラム、蓄電素子の内部状態の推定プログラム、及びそれらプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
本構成では、蓄電素子間の容量を均等化することが出来る。また、蓄電素子の内部状態を推定することが出来る。
実施形態1における自動車の側面図 バッテリの斜視図 バッテリの分解斜視図 バッテリの電気的構成を示すブロック図 均等化回路の回路図 リチウムイオン二次電池の残存容量−OCV相関特性を示すグラフ リチウムイオン二次電池の残存容量−OCV相関特性を示すグラフ 正極の電位の変化を示すグラフ 負極の電位の変化を示すグラフ リチウムイオン二次電池の残存容量−OCV相関特性を示すグラフ 正極の電位の変化を示すグラフ 負極の電位の変化を示すグラフ リチウムイオン二次電池の残存容量−OCV相関特性を示すグラフ 電池監視処理のフローチャート図 各リチウムイオン二次電池の到達時間を示す図 各リチウムイオン二次電池の自己放電量を示す図 リチウムイオン二次電池の残存容量−電圧相関特性を示すグラフ
直列に接続された複数の蓄電素子の管理装置であって、前記複数の蓄電素子は、残存容量−電圧の相関特性において、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域を有し、前記複数の蓄電素子について、前記不変領域内の第1計測点の第1電圧から第2計測点の第2電圧に変化するまでの到達時間を計測し、計測した到達時間に基づいて、複数の蓄電素子の残存容量を均等化する均等化処理を行う。
蓄電素子が第1計測点の第1電圧から第2計測点の第2電圧に変化するまでの到達時間は、蓄電素子の自己放電と相関性がある。本構成では、到達時間に基づいて均等化処理を行うので、自己放電のばらつきに起因する、蓄電素子の残存容量差の発生を解消することが出来る。しかも、第1計測点と第2計測点を、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域内の点としているため、劣化の有無によらず、到達時間と自己放電量の関係性は一定に保たれる。すなわち、自己放電量が同じ(電流一定)であれば、劣化の有無によらず、到達時間は同じ時間である。従って、劣化の有無によらず、到達時間から自己放電量を精度よく検出することが可能であり、蓄電素子の残存容量を精度よく均等化できる。
前記均等化処理を、充電開始前又は充電開始時に行うとよい。本構成では、充電開始前又は充電開始時に均等化処理を行うから、容量バラツキの小さな状態で充電を行うことが出来る。そのため、一部の蓄電素子が過充電領域に充電されることをより抑制できる。
直列に接続された複数の蓄電素子の管理装置であって、前記複数の蓄電素子は、残存容量−電圧の相関特性において、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域を有し、前記複数の蓄電素子について、前記不変領域F内の第1計測点の第1電圧から第2計測点の第2電圧に変化するまでの到達時間を計測し、計測した到達時間に基づいて、前記複数の蓄電素子の内部状態を推定する。
本構成では、蓄電素子の内部状態を推定することが出来る。そのため、推定した内部状態に応じて、蓄電素子を管理、制御することが出来る。
前記到達時間が閾値より短い場合、前記蓄電素子は内部短絡による異常と判断するとよい。本構成では、蓄電素子の内部短絡の有無を判断することが出来る。そのため、内部短絡を起こしている蓄電素子の使用が継続されることを抑制できるので、安全性が高まる。
前記複数の蓄電素子が、無電流又は無電流とみなせる場合に、前記蓄電素子が前記不変領域内の第1計測点の第1電圧から第2計測点の第2電圧まで放電する時の到達時間を計測するとよい。
本構成では、蓄電素子の自己放電による到達時間を得ることが出来る。そのため、自己放電量を正確に検出することが出来るので、蓄電素子の残存容量を精度よく均等化できる。また、蓄電素子の内部状態を精度よく判定できる。
前記蓄電素子は、正極材料をリン酸鉄リチウム、負極材料をグラファイトとしたリチウムイオン二次電池とすることが出来る。リン酸鉄系のリチウムイオン二次電池は、残存容量−OCV特性において、平坦なプラトー領域を有している。プラトー領域内では、リチウムイオン二次電池の電圧差を検出することが難しく、電圧差から残存容量の差を検出して均等化する方法が適用できない、という課題がある。本構成では、プラトー領域の端点など電圧変化がある2つのポイントを計測点として、到達時間を計測することで、到達時間から自己放電による残存容量差を検出することが可能であり、リチウムイオン二次電池の残存容量差の発生を解消することが出来る。
<実施形態1>
1.バッテリの説明
図1は自動車の側面図、図2はバッテリの斜視図、図3はバッテリの分解斜視図、図4はバッテリの電気的構成を示すブロック図である。
自動車1は、図1に示すように、蓄電装置であるバッテリ20を備えている。バッテリ20は、図2に示すように、ブロック状の電池ケース21を有しており、電池ケース21内には、複数の二次電池B1〜B4からなる組電池30や制御基板28が収容されている。
電池ケース21は、図3に示すように、上方に開口する箱型のケース本体23と、複数の二次電池B1〜B4を位置決めする位置決め部材24と、ケース本体23の上部に装着される中蓋25と、上蓋26とを備えて構成されている。ケース本体23内には、図3に示すように、各二次電池B1〜B4が個別に収容される複数のセル室23AがX方向に並んで設けられている。
位置決め部材24は、図3に示すように、複数のバスバー27が上面に配置されており、位置決め部材24がケース本体23内に配置された複数の二次電池B1〜B4の上部に配置されることで、複数の二次電池B1〜B4が、位置決めされると共に複数のバスバー27によって直列に接続されるようになっている。
中蓋25は、図2に示すように、平面視略矩形状をなしている。中蓋25のX方向両端部には、図示しないハーネス端子が接続される一対の端子部22P、22Nが設けられている。一対の端子部22P、22Nは、例えば鉛合金等の金属からなり、22Pが正極側端子部、22Nが負極側端子部である。
中蓋25の上面には、収容部25Aが設けられている。制御基板28は、中蓋25の収容部25Aの内部に収容されており、中蓋25がケース本体23に装着されることで、二次電池Bと制御基板28とが接続されるようになっている。また、上蓋26は、中蓋25の上部に装着され、制御基板28を収容した収容部25Aの上面を閉じるようになっている。
図4を参照して、バッテリ20の電気的構成を説明する。バッテリ20は、組電池30と、電流遮断装置37と、電流センサ41と、電圧検出部45と、均等化回路70と、警告ランプ80と、組電池30を管理する管理装置50とを有する。
組電池30は、直列接続された4つのリチウムイオン二次電池B1〜B4から構成されている。リチウムイオン二次電池Bは、本発明の「蓄電素子」の一例である。
組電池30、電流センサ41、電流遮断装置37は、通電路35P、35Nを介して、直列に接続されている。電流センサ41を負極の通電路35N、電流遮断装置37を正極の通電路35Pに配置しており、電流センサ41は負極側端子部22N、電流遮断装置37は、正極側端子部22Pにそれぞれ接続されている。
リチウムイオン二次電池B1〜B4の電池電圧は約3.5[V]、組電池30の総電圧Evは約14Vである。バッテリ20は、エンジン始動用である。
電流センサ41は、電池ケース21の内部に設けられており、組電池30に流れる電流Iを検出する。電流センサ41は、信号線によって管理装置50に電気的に接続されており、電流センサ41の出力は、管理装置50に取り込まれる。
電圧検出部45は、電池ケース21の内部に設けられており、各リチウムイオン二次電池B1〜B4の電池電圧V1〜V4及び組電池30の総電圧Evを検出する。電圧検出部45は、信号線によって管理装置50に電気的に接続されており、電圧検出部45の出力は、管理装置50に取り込まれる。
電流遮断装置37は、リレーなどの有接点スイッチ(機械式)やFETやトランジスタなどの半導体スイッチにより構成することが出来る。電流遮断装置37は、正極の通電路35Pを開閉する。
均等化回路70は、リチウムイオン二次電池B1〜B4に対して、個別に設けられている。均等化回路70は、図5に示すように、放電抵抗Rと放電スイッチSWとから構成されている。放電スイッチSWをオンすると、リチウムイオン二次電池Bは、放電抵抗Rを介して放電する。容量の多いリチウムイオン二次電池Bを放電することで、リチウムイオン二次電池B1〜B4間の残存容量Cを均等化することが出来る。
管理装置50は、演算機能を有するCPU(central processing unit)51、各種情報を記憶したメモリ53、ROM54、時間を計時する計時部55、通信部57など備えており、制御基板28上に設けられている。ROM54には、図14に示す電池監視処理(S10〜S100)を実行するためのプログラムが記憶されている。プログラムはCD−ROM等の記録媒体に記憶して譲渡等することが出来る。
通信部57は、自動車1に搭載された車両ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)100との通信用として設けられている。車両への搭載後、通信部57は、信号線により、車両ECU100と接続され、管理装置50は、エンジンの動作状態など車両に関する情報を、車両ECU100から受信できるようになっている。
管理装置50は、電流センサ41の出力に基づいて、組電池(リチウムイオン二次電池B)30の電流を監視する。また、電圧検出部45の出力に基づいて、各リチウムイオン二次電池B1〜B4の電圧V1〜V4及び組電池30の総電圧Evを監視する。また、管理装置50は、後述する均等化処理(S90)や異常判定(S100)を行う。尚、バッテリ20は、直列に接続された複数のリチウムイオン二次電池B1〜B4と、管理装置50と、を備えていることから、本発明の「蓄電システム」に相当する。
2.リチウムイオン二次電池の特性
リチウムイオン二次電池Bは、例えば、正極活物質にリン酸鉄リチウム(LiFePO4)、負極活物質にグラファイトを用いたリン酸鉄系のリチウムイオン二次電池である。
図6は、リン酸鉄系のリチウムイオン二次電池Bの残存容量−OCVの相関特性を示す図である。OCV(Open Circuit Voltage)は開路電圧を意味する。また、SOC(state of cAHrge)は充電状態であり、満充電容量Coに対する残存容量Cの比率である。
SOC=C/Co・・・・(1)
Cは残存容量、Coは満充電容量である。
リン酸鉄系のリチウムイオン二次電池Bは、残存容量Cの変化量に対するOCVの変化量が相対的に低い低変化領域ALと、相対的に高い高変化領域AHとを有している。具体的には、SOCが95%以上である充電末期(放電初期)は、残存容量Cの変化量に対してOCVが急激に変化する高変化領域AHである。また、SOCが35%〜95%未満である充電中期(放電中期)は、残存容量Cに対するOCVが小さい低変化領域ALである。
低変化領域ALは、第1のプラトー領域AL1と、中間領域AL2と、第2のプラトー領域AL3を有している。第1のプラトー領域AL1と、第2のプラトー領域AL3は、中間領域AL2の両側に位置している。プラトー領域(平坦領域)AL1、AL3は、残存容量Cに対してOCVが略一定の領域である。具体的には、残存容量Cの変化量に対するOCVの変化量が0.5[mV/Ah]以下の領域である。
図7は、リン酸鉄系のリチウムイオン二次電池Bの残存容量−OCVの相関特性を示す図であり、実線で示すLoは新品、破線で示すL1〜L3は劣化品である。L1〜L3のリチウムイオン二次電池Bの容量維持率は、Y1〜Y3であり、Y3<Y2<Y1である。
Y=Cot/Co1・・・・(2)
Co1は満充電容量の初期値(新品)、Cotは満充電容量の現在値(劣化)
劣化品の残存容量−OCVの相関特性L1〜L3を、新品の残存容量−OCVの相関特性L0と比較すると、充電末期における高変化領域AHの立ち上がり部Kが、低残存容量側(図7の左側)に水平に移動している。K0〜K3は、各相関特性L0〜L3の立ち上がり部を示す。
劣化品の残存容量−OCVの相関特性L1〜L3において、高変化領域AHの立ち上がり部K1〜K3よりも低残存容量の領域は、新品時の残存容量−OCVの相関特性L0と一致しており、劣化前後で、残存容量−OCVの相関特性が変化しない不変領域F1〜F3である。「相関特性が変化しない」とは、劣化前後でグラフが完全に一致、又は、ほぼ一致(計測誤差程度のずれは許容)している、という意味である。
不変領域Fが生じる理由として、以下が考えられる。
図8は、新品のリチウム二次電池Bの正極電位(リン酸鉄リチウムの電位)を示すグラフ、図9は、新品のリチウム二次電池Bの負極電位(グラファイトの電位)を示すグラフ、図10は、新品のリチウムイオン二次電池BのOCV−残存容量の相関特性を示すグラフである。図8〜図10において、P1は満充電時の電位、OCVを示す。P2は放電時の電位、OCVを示す。
リチウムイオン二次電池BのOCVは、正極電位と負極電位の差である。OCVの充電末期の変化(グラフのカーブ)は、正極電位の充電末期の変化にほぼ依存している(図8、10のG1)。また、OCVの充電中期の変化は、負極電位の充電中期の変化にほぼ依存している(図9、図10のG2)。
正極材料であるリン酸鉄リチウムは、不可逆容量がほぼ無いが、負極材料であるグラファイトは、不可逆容量U1を有している。
負極のグラファイトは、リチウムがほぼ空になるまで、放電することが出来る。一方、正極のリン酸鉄リチウムは、グラファイトの不可逆容量U1に相当する部分を放電できず、使用できない。
図11は、負極被膜による容量劣化後の充電時のリチウムイオン二次電池Bの正極電位(リン酸鉄リチウムの電位)を示すグラフ、図12は、負極被膜による容量劣化後の充電時のリチウムイオン二次電池Bの負極電位(グラファイトの電位)を示すグラフ、図13は、負極被膜による容量劣化後のリチウムイオン二次電池BのOCV−残存容量の相関特性を示すグラフである。図11〜図13において、P3は満充電時の電位、OCVを示す。
負極被膜による容量劣化後、正極のリン酸鉄リチウムは、ほとんど、容量劣化がない。一方、負極のグラファイトは、初期の不可逆容量U1に対して、被膜劣化消費分U2の容量が加わる。そのため、リチウムイオン二次電池Bは、被膜劣化消費分U2の容量だけ充電が浅くなる。
以上のことから、容量劣化に伴って、充電末期における高変化領域AHの立ち上がり部部Kが、図13に示すように、低残存容量側(図13の左側)にカーブに沿って移動し、不変領域Fが生じると、推定される。
ところで、劣化が大きくなると、電池性能は低下する。そのため、通常、リチウムイオン二次電池Bは、使用範囲が決められている。すなわち、容量維持率Yの使用範囲が定められており、容量維持率Yが使用範囲(一例として100%〜70%)を逸脱した場合は、使用しないようにしている。
従って、使用範囲内において、最も劣化した状態のリチウムイオン二次電池Bに対応する不変領域Fを選択すれば、使用範囲内での使用である限り、残存容量−OCVの相関特性が常に変化しないことになる。例えば、容量維持率Y2が使用範囲の限界値(上記例では70%)である場合、不変領域F2内では、使用範囲内での使用である限り、残存容量−OCVの相関特性が、常に変化しない。
バッテリ20は、図7に示すように、不変領域F2内の2点Pa、Pbを計測点として定めている。具体的には、高容量側の計測点を第1の計測点Paとし、低容量側の計測点を第2の計測点Pbとしている。図6に示すように、第1の計測点Paは、第1のプラトー領域AL1の端点である。また、第2の計測点Pbは、第2のプラトー領域AL3の端点である。
計測点Pa、Pbは、検出がし易いように、容量変化に対してOCV変化が所定値よりも大きいポイント(傾きがある又は傾きが大きいポイント)を選ぶことが望ましい。
バッテリ20は、以下に説明するように、各リチウムイオン二次電池B1〜B4が、放電(主に自己放電)により、第1計測点Paから第2計測点Pbまで到達するのに要する到達時間T1〜T4を計測する。そして、取得した到達時間T1〜T4に基づいて、リチウムイオン二次電池B1〜B4の異常判定と均等化処理を実行する。
3.リチウムイオン二次電池の異常判定と均等化処理
図14は、電池監視処理のフローチャート図である。電池監視処理は、図14に示すように、S10〜S100から構成されている。管理装置50のCPU51は、S10にて、車両1の駐車を検出したか、判定する。
駐車の検出は、管理装置50と車両ECU100との通信により、行うことが出来る。すなわち、車両が走行中や停車中の場合、車両ECU100と管理装置50との間において、所定周期で通信が頻繁に行われる。
一方、車両が駐車中の場合、車両ECU100は停止し、通信も停止する。そのため、所定期間、車両ECU100との間で通信が途絶えている場合には、車両1は駐車中であると判断することが出来る。駐車でない場合、処理は終了する(S10:NO)。
車両1の駐車を検出した場合(S10:YES)、管理装置50のCPU51は、電流センサ41の出力よりバッテリ20の電流Iを取得し、電圧検出部45の出力より各リチウムイオン二次電池B1〜B4の電池電圧V1〜V4を取得する。
次に管理装置50のCPU51は、バッテリ20が無電流又は無電流とみなせる状態であるか、判定をする(S30)。
具体的には、バッテリ20の電流Iを第1所定値と比較し、電流Iが第1所定値より小さければ、バッテリ20は無電流又は無電流とみなせる状態であると、判定される。第1所定値は、一例として数十mA程度である。
バッテリ20が無電流又は無電流とみなせると判断した場合(S30:YES)、管理装置50のCPU51は、各リチウムイオン二次電池B1〜B4の電圧V1〜V4を、第1の計測点Paの第1電圧Vaと比較する。第1電圧Vaよりも電圧の低いものがある場合、処理は終了する(S40:NO)。
管理装置50は、電圧V1〜V4が第1電圧Vaよりも全て高い場合、各リチウムイオン二次電池B1〜B4について、到達時間T1〜T4を計測する(S50)。
具体的には、リチウムイオン二次電池B1〜B4の電圧V1〜V4は、電池の自己放電により、時間経過に伴って低下する。
そのため、管理装置50のCPU51は、電圧検出部45の出力に基づいて、各リチウムイオン二次電池B1〜B4の電圧V1〜V4の電圧を監視し、計時部55を用いて、各リチウムイオン二次電池B1〜B4が、第1の計測点Paの第1電圧Vaから、第2の計測点Pbの第2電圧Vbに、到達するまでの到達時間T1〜T4を計測する。
到達時間T1〜T4の計測は、リチウムイオン二次電池B1〜B4が無電流又は無電流とみなせる状態である場合に限り、行われる。
管理装置50のCPU51は、到達時間T1〜T4の計測が完了すると、図15に示すように、到達時間T1〜T4が、閾値Tsより長いか判定する(S60)。
到達時間Tは、二次電池Bの自己放電量Q[A]に反比例するから、自己放電量Qが大きいほど短い。閾値Tsは、到達時間Tの正常値と異常値の境界値であり、到達時間Tが閾値Tsより長い場合、リチウムイオン二次電池B1〜B4は、正常と判断することが出来る。
管理装置50のCPU51は、到達時間T1〜T4が全て、閾値Tsより長い場合、以下の(3)式より、リチウムイオン二次電池B1〜B4の自己放電量Q1〜Q4を算出する(S70)。
Q=ΔCab/T・・・・・・・(3)
ΔCabは、第1の計測点Paの残存容量Caと第2の計測点Pbの残存容量Cbの差であり、一定値である。
自己放電量Qは、上記の通り到達時間Tと反比例するため、図16に示すように、到達時間Tが短い程、多くなる。
次に管理装置50のCPU51は、バッテリ20の電流Iより、バッテリ20への充電が開始されたか、判定を行う。具体的には、バッテリ20の電流値が、充電時に流れる電流値(数十A程度の第2所定値)以上であるか否かにより、判定する。
駐車中の車両1に搭載されたバッテリ20に対して、外部充電器200が接続されて充電が開始された場合、バッテリ20に第2所定値以上の電流が流れるため、管理装置50のCPU51は、充電の開始を検出する(S80:YES)。
管理装置50のCPU51は、充電開始を検出すると、各リチウムイオン二次電池B1〜B4の残存容量Cを均等化する均等化処理を実行する(S90)。
具体的には、図16に示すように、自己放電量Q[A]が最も多いリチウムイオン二次電池B3を基準として、それ以外のリチウムイオン二次電池B1、B2、B4について、自己放電量Qの差分ΔQから、下記の(4)式より残存容量差ΔCqを求め、リチウムイオン二次電池B1〜B4の各均等化回路70により放電する。
ΔCq=ΔQ×W・・・・(4)
Wは、S10にて駐車を検出した時点から、S90で均等化処理を開始するまで経過時間(駐車時間)である。Wは、全リチウムイオン二次電池B1〜B4で等しい時間である。
本構成では、自己放電量Qの相違により、駐車期間中に拡大するリチウムイオン二次電池B1〜B4の残存容量差ΔCqを、充電開始時点で小さくすることが出来る。
そのため、充電中に、各リチウムイオン二次電池B1〜B4の電圧が均等に上昇することから、リチウムイオン二次電池B1〜B4が過充電領域まで充電されることを抑制できる。尚、均等化とは、リチウムイオン二次電池B1〜B4の残存容量Cの差を、S90の処理を行う前の状態と比べて、小さくすることである。
上記では、外部充電器200が接続されて充電が開始された場合を例にとって説明したが、エンジンが駆動し、車両のオルタネータ150で充電が開始された場合も、同様の均等化処理(S90)が実行される。
そのため、車両のオルタネータ150で充電が開始された場合も、充電中に、各リチウムイオン二次電池B1〜B4の電圧が均等に上昇することから、リチウムイオン二次電池B1〜B4が過充電領域まで充電されることを抑制できる。
また、管理装置50のCPU51は、リチウムイオン二次電池B1〜B4のうち、閾値Tsよりも、到達時間T1〜T4の短いものが1つでもあった場合(S60:NO)、外部に異常を報知する処理を行う(S100)。
これは、自己放電量Qが、通常より多く内部短絡の可能性が高い、と考えられるからである。尚、異常報知態様としては、警告ランプ80の点灯などを例示することが出来る。また、通信復帰後の車両ECU100への異常報知を例示することが出来る。
図14に示す電池監視処理は、車両の駐車を検出する度に、実行することが好ましい。また、各リチウムイオン二次電池B1〜B4の自己放電量Q1〜Q4は、初回に算出すれば、以降は、そのデータをメモリ53に記憶して使用するとよい。
4.効果説明
各リチウムイオン二次電池B1〜B4が第1計測点Paの第1電圧Vaから第2計測点Pbの第2電圧Vbに変化するまでの到達時間T1〜T4は、各リチウムイオン二次電池B1〜B4の自己放電量Qと相関性がある。そのため、到達時間T1〜T4に基づいて、均等化処理を行うことで、自己放電のばらつきに起因する、リチウムイオン二次電池B1〜B4の残存容量差の発生を解消することが出来る。
しかも、第1計測点Paと第2計測点Pbを、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域F2内の点としているため、劣化の有無によらず、到達時間Tと自己放電量Qの関係性は一定に保たれる。すなわち、自己放電量Qが同じであれば、劣化の有無によらず、到達時間Tは同じ時間になる。従って、劣化の有無によらず、到達時間Tから自己放電量Qを、精度よく検出することが可能であり、各リチウムイオン二次電池B1〜B4の残存容量Cを精度よく均等化できる。
リン酸鉄系のリチウムイオン二次電池B1〜B4は、残存容量−OCVの相関特性において、残存容量Cに対してOCVが略一定のプラトー領域AL1、AL3を有している。プラトー領域AL1、AL3では、リチウムイオン二次電池のOCV差を検出することが難しく、OCV差から残存容量の差を検出して均等化する方法が適用できない、という課題がある。本構成では、プラトー領域AL1、AL3の端点など、電圧変化がある2つのポイントを計測点Pa、Pbとして、到達時間Tを計測することで、到達時間Tから自己放電Qによる残存容量差を検出することが可能であり、リチウムイオン二次電池B1〜B4の残存容量差の発生を解消することが出来る。
本構成では、残存容量差の小さな状態で充電が出来るので、充電中に、一部のリチウムイオン二次電池B1〜B4の電圧が急上昇することを抑えることが出来る。従って、リチウムイオン二次電池B1〜B4が過充電領域に充電されることを抑制できる。
特に、外部充電器200は、リチウムイオン二次電池B1〜B4の電圧V1〜V4を監視する機能を持たない場合があり、そうした安価な外部充電器200が使用された場合でも、リチウムイオン二次電池B1〜B4が過充電領域に充電されることを抑制できる。
本構成では、リチウムイオン二次電池B1〜B4の内部短絡の有無を判断することが出来る。そのため、内部短絡を起こしているリチウムイオン二次電池Bの使用が継続されることを抑制できるので、安全性が高まる。
本構成では、バッテリ20が、無電流又は無電流とみなせる状態である時に、到達時間T1〜T4を計測する。そのため、リチウムイオン二次電池B1〜B4の自己放電による到達時間T1〜T4を得ることが出来る。
従って、自己放電量Q1〜Q4を正確に検出することが出来るので、リチウムイオン二次電池B1〜B4の残存容量Cを精度よく均等化できる。また、リチウムイオン二次電池B1〜B4の内部短絡の有無を精度よく判定できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1では、蓄電素子の一例に、リン酸鉄系のリチウムイオン二次電池Bを例示した。蓄電素子は、残存容量−OCVの相関特性において、劣化前後で、相関特性が変化しない不変領域Fを有する特性の電池であればよく、リン酸鉄系以外のリチウムイオン二次電池でもよい。蓄電素子は、他の二次電池やキャパシタ等でもよい。
また、バッテリ20の用途は、車両に限定されるものではなく、UPSや、太陽光発電システムの蓄電部などの他の用途でもよい。また、実施形態1では、車両ECU100との通信の状態から駐車を検出するようにしたが、エンジンの停止時間や、バッテリ20に流れる電流値から判断することも出来る。
(2)実施形態1は、管理装置50と均等化回路70を、バッテリ20の内部に設けた構成を例示した。管理装置50と均等化回路70は、必ずしもバッテリ20の内部に設置されている必要はなく、例えば、車載されていれば、バッテリ20の外部に設けられていてもよい。すなわち、バッテリ20は、二次電池B1〜B4と二次電池B1〜B4の電圧や電流を計測するセンサ類だけの構成とし、バッテリ外に設けた管理装置50が、センサからの出力をモニタにて、二次電池B1〜B4を均等化する処理や異常の有無を判断する処理を実行するようにしてもよい。
(3)実施形態1では、リチウムイオン二次電池B1〜B4の残存容量Cを均等化する均等化処理(S90)を充電開始時に行った。均等化処理の実行タイミングは、充電開始時に限定されるものではなく、到達時間Tの計測直後など、充電開始前に行ってもよい。また、充電中に行ってもよい。
(4)実施形態1では、到達時間Tに基づいて、蓄電素子の内部状態を推定する処理の一例として、蓄電素子の内部短絡の有無を判定した。これ以外にも、到達時間Tに基づいて、蓄電素子の自己放電量Qのバラツキ(内部状態の一例)を、推定してもよい。
(5)実施形態1では、各リチウムイオン二次電池B1〜B4について、自己放電量Qの差分ΔQから求めた残存容量差ΔCqを、均等化回路70により放電することで、残存容量Cを均等化した。残存容量Cを均等化するにあたり、各リチウムイオン二次電池B1〜B4の放電量を、如何様に決定するかは、実施形態1の例に限定されない。
例えば、図15の場合、到達時間Tが最短のリチウムイオン二次電池B3の放電量を基準とし、他のリチウムイオン二次電池B1、B2、B4の放電量は、最短の到達時間T3に対する到達時間T1、T2、T4の比率で定めるなど、到達時間Tに基づくものであれば、どのような決め方でもよい。
(6)実施形態1では、バッテリ20が、無電流又は無電流とみなせる状態である時に、到達時間Tを計測した。これ以外にも、充電中や放電中に、到達時間Tを計測してもよい。充電中や放電中に計測する場合、低レートで、電流が一定であることが好ましい。
また、実施形態1では、バッテリ20が無電流又は無電流とみさせる状態で、到達時間Tを計測した。リチウムイオン二次電池Bに、所定の電流が流れている場合、残存容量−電圧の相関特性La、Lbは、図17に示すように、残存容量−OCVの相関特性L0に対して、内部抵抗による電圧変化分の違いがあるものの、グラフの形状自体は、同じである。
従って、所定の電流が流れている時の、残存容量−電圧の相関特性La、Lbも、残存容量−OCVの相関特性L0と同様に、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域Fが存在する。そのため、所定の電流(無電流とみなすことの出来ない電流)が流れている状態で、到達時間Tを計測する場合には、残存容量−OCVの相関特性L0に代えて、その電流値に対する、残存容量−電圧の相関特性La、Lbを用いることが好ましい。また、数十mA程度など、微小な電流が流れている場合も、同様である。
また、電流が流れている状態で到達時間Tを計測した場合、自己放電のみの場合に比べて、到達時間Tは短くなる。しかし、電流が流れている状態でも、自己放電の相違により、到達時間Tに差が出来ることは同じである。そのため、到達時間Tの差より、自己放電量の差を検出することが可能である。尚、図17に示す「La」は、充電中の残存容量−電圧の相関特性を示し、「Lb」は、放電中の残存容量−電圧の相関特性を示している。
(7)実施形態1、2で開示した技術は、蓄電素子の残存容量を均等化する均等化プログラム、蓄電素子の内部状態を推定する推定プログラム、及びそれらプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
直列に接続された複数の蓄電素子の残存容量を均等化する均等化プログラムであって、複数の前記蓄電素子は、残存容量−電圧の相関特性において、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域を有し、コンピュータに、複数の前記蓄電素子について前記不変領域内の第1計測点の第1電圧から第2計測点の第2電圧に変化するまでの到達時間を計測する処理(S50)と、計測した前記到達時間に基づいて複数の前記蓄電素子の残存容量を均等化する均等化処理(S90)とを実行させる、均等化プログラム。
蓄電素子の内部状態を推定する推定プログラムであって、前記蓄電素子は、残存容量−電圧の相関特性において、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域を有し、コンピュータに、前記蓄電素子について前記不変領域内の第1計測点の第1電圧から第2計測点の第2電圧に変化するまでの到達時間を計測する処理(S50)と、計測した前記到達時間に基づいて、前記蓄電素子の内部状態を推定する推定処理(S60)とを実行させる、推定プログラム。
20...バッテリ(本発明の「蓄電システム」に相当する)
22P、22N...正極側端子部、負極側端子部
30...組電池
41...電流センサ
45...電圧検出部
50...管理装置
70...均等化回路
100...車両ECU
AL1、AL3...プラトー領域
B1〜B4...リチウムイオン二次電池
F1〜F3...不変領域
Pa...第1の計測点
Pb...第2の計測点
T...到達時間

Claims (9)

  1. 直列に接続された複数の蓄電素子の管理装置であって、
    複数の前記蓄電素子は、残存容量−電圧の相関特性において、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域を有し、
    複数の前記蓄電素子について、前記不変領域内の第1計測点の第1電圧から第2計測点の第2電圧に変化するまでの到達時間を計測し、
    計測した前記到達時間に基づいて、複数の前記蓄電素子の残存容量を均等化する均等化処理を行う、管理装置。
  2. 請求項1に記載の管理装置であって、
    前記均等化処理を、充電開始前又は充電開始時に行う、管理装置。
  3. 直列に接続された複数の蓄電素子の管理装置であって、
    複数の前記蓄電素子は、残存容量−電圧の相関特性において、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域を有し、
    複数の前記蓄電素子について、前記不変領域内の第1計測点の第1電圧から第2計測点の第2電圧に変化するまでの到達時間を計測し、
    計測した前記到達時間に基づいて、複数の前記蓄電素子の内部状態を推定する、管理装置。
  4. 請求項3に記載の管理装置であって、
    前記到達時間が閾値より短い場合、前記蓄電素子は内部短絡による異常と判断する、管理装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の管理装置であって、
    複数の前記蓄電素子が、無電流又は無電流とみなせる場合に、前記蓄電素子が前記不変領域内の第1計測点の第1電圧から第2計測点の第2電圧まで放電する時の到達時間を計測する、管理装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の管理装置であって、
    前記蓄電素子は、正極材料をリン酸鉄リチウム、負極材料をグラファイトとしたリチウムイオン二次電池である、管理装置。
  7. 蓄電システムであって、
    直列に接続された複数の蓄電素子と、
    請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の管理装置と、を含む、蓄電システム。
  8. 直列に接続された複数の蓄電素子の残存容量を均等化する方法であって、
    複数の前記蓄電素子は、残存容量−電圧の相関特性において、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域を有し、
    前記複数の蓄電素子について、前記不変領域内の第1計測点の第1電圧から第2計測点の第2電圧に変化するまでの到達時間を計測し、
    計測した前記到達時間に基づいて、複数の前記蓄電素子の残存容量を均等化する方法。
  9. 蓄電素子の内部状態を推定する方法であって、
    前記蓄電素子は、残存容量−電圧の相関特性において、劣化前後で相関特性が変化しない不変領域を有し、
    前記蓄電素子について、前記不変領域内の第1計測点の第1電圧から第2計測点の第2電圧に変化するまでの到達時間を計測し、
    計測した前記到達時間に基づいて、前記蓄電素子の内部状態を推定する方法。
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