JP2019091854A - 非現像型レジスト光硬化性組成物及び電子部品の製造方法 - Google Patents

非現像型レジスト光硬化性組成物及び電子部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放熱性が高い硬化物膜を得ることができ、かつ、加工性が高い硬化物膜を得ることができる非現像型レジスト光硬化性組成物を提供する。【解決手段】本発明に係る非現像型レジスト光硬化性組成物は、光の照射により硬化されて用いられ、かつ現像を行わずにレジスト膜を形成するために用いられる光硬化性組成物であって、光硬化性化合物と、白色顔料と、白色顔料以外の無機フィラーと、光重合開始剤とを含み、前記無機フィラーのモース硬度が4以下であり、かつ前記無機フィラーの熱伝導率が1.0W/m・K以上である。【選択図】図1

Description

本発明は、光の照射により硬化されて用いられ、かつ現像を行わずにレジスト膜を形成するために用いられる非現像型レジスト光硬化性組成物に関する。また、本発明は、上記非現像型レジスト光硬化性組成物を用いる電子部品の製造方法に関する。
プリント配線板を高温のはんだから保護するための保護膜として、ソルダーレジスト膜が広く用いられている。
また、様々な電子部品において、プリント配線板の上面に発光ダイオード(以下、LEDと略す)チップが搭載されている。LEDから発せられた光の内、上記プリント配線板の上面側に到達した光も利用するために、プリント配線板の上面に白色ソルダーレジスト膜が形成されていることがある。白色ソルダーレジスト膜は、白色顔料を含む。このような白色ソルダーレジスト膜を形成した場合には、LEDチップの表面からプリント配線板とは反対側に直接照射される光だけでなく、プリント配線板の上面側に到達し、白色ソルダーレジスト膜により反射された反射光も利用できる。従って、LEDから生じた光の利用効率を高めることができる。
また、ソルダーレジスト膜用途以外にも、様々な光反射用途において、白色顔料を含むレジスト膜が用いられている。
上記白色ソルダーレジスト膜を形成するための材料の一例として、下記の特許文献1には、感光性のカルボキシル基含有樹脂と、光重合開始剤と、光重合性モノマーと、シリカとアルミナとで表面処理された酸化チタンと、有機溶剤と、硫酸バリウムおよびタルクのいずれか少なくとも1種とを含む拡散用硬化性樹脂組成物が開示されている。上記感光性のカルボキシル基含有樹脂は、カルボキシル基含有(メタ)アクリル系共重合樹脂に、1分子中にオキシラン環とエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させて得られる。また、上記硫酸バリウムおよび上記タルクのいずれか少なくとも1種の配合量は、上記カルボキシル基含有樹脂100質量部に対して1〜100質量部である。
特開2015−212841号公報
従来のレジスト光硬化性組成物により形成された硬化物膜では、放熱性が低いことがある。硬化物膜の放熱性が低いと、LED等の光源が発する熱を放熱しにくくなるため、電子部品が劣化しやすい。テレビ等の電子部品では、LED等の光源の搭載数が増加傾向にあり、硬化物膜の放熱性が低いと、電子部品がより一層劣化しやすい。
また、従来のレジスト光硬化性組成物により形成された硬化物膜では、加工性が悪いことがある。硬化物膜の加工性が悪いと、硬化物膜を切断する際に、バリが発生したりすることがある。
特許文献1に記載の光硬化性組成物は現像型のレジスト光硬化性組成物であるため、レジスト膜を形成するために、フォトリソグラフィーにおける露光工程及び現像工程などの多くの工程が必要である。このため、工程数が多く、電子部品などの製造効率が悪い。
さらに、現像型のレジスト光硬化性組成物では、電子部品本体の表面上に該レジスト光硬化性組成物を塗布した後、露光を開始するまで、レジスト層を平坦にするために一定時間静置する必要がある。この静置時に、白色顔料等の無機フィラーは沈降する。その結果、得られる硬化物膜では、熱伝導パスができにくくなるため放熱性がより低下したり、加工性がより一層低下したりする。
本発明の目的は、放熱性が高い硬化物膜を得ることができ、かつ、加工性が高い硬化物膜を得ることができる非現像型レジスト光硬化性組成物を提供することである。また、本発明は、上記非現像型レジスト光硬化性組成物を用いた電子部品の製造方法を提供することも目的とする。
本発明の広い局面によれば、光の照射により硬化されて用いられ、かつ現像を行わずにレジスト膜を形成するために用いられる光硬化性組成物であって、光硬化性化合物と、白色顔料と、白色顔料以外の無機フィラーと、光重合開始剤とを含み、前記無機フィラーのモース硬度が4以下であり、かつ前記無機フィラーの熱伝導率が1.0W/m・K以上である、非現像型レジスト光硬化性組成物(以下、光硬化性組成物と記載することがある)が提供される。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性組成物に含まれる前記白色顔料が、酸化チタンである。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性組成物に含まれる前記白色顔料と前記無機フィラーとの合計100重量%中、前記無機フィラーの含有量が、10重量%以上、35重量%以下である。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性化合物が、カルボキシル基を有さない。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性組成物は、塗布対象部材の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に塗布して用いられる。
本発明に係る光硬化性組成物のある特定の局面では、前記光硬化性組成物は、熱硬化剤の作用により熱硬化させて用いられない。
本発明の広い局面によれば、電子部品本体の表面上に、上述した光硬化性組成物を塗布して、レジスト層を形成する工程と、前記レジスト層に光を照射して、レジスト膜を形成する工程とを備え、前記レジスト膜を形成するために、前記レジスト層を現像しない、電子部品の製造方法が提供される。
本発明に係る電子部品の製造方法のある特定の局面では、前記電子部品本体の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に、前記光硬化性組成物を塗布する。
本発明に係る電子部品の製造方法のある特定の局面では、前記レジスト膜を形成するために、熱硬化剤の作用により前記レジスト層を熱硬化させない。
本発明に係る非現像型レジスト光硬化性組成物は、光の照射により硬化されて用いられ、かつ現像を行わずにレジスト膜を形成するために用いられる光硬化性組成物である。本発明に係る非現像型レジスト光硬化性組成物は、光硬化性化合物と、白色顔料と、白色顔料以外の無機フィラーと、光重合開始剤とを含み、上記無機フィラーのモース硬度が4以下であり、かつ上記無機フィラーの熱伝導率が1.0W/m・K以上である。本発明に係る非現像型レジスト光硬化性組成物では、上記の構成が備えられているので、放熱性が高い硬化物膜を得ることができ、かつ、加工性が高い硬化物膜を得ることができる。
図1(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る光硬化性組成物を用いて、電子部品を製造する方法の一例を説明するための断面図である。 図2(a)〜(e)は、従来の現像型レジスト組成物を用いて、電子部品を製造する方法の一例を説明するための断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
[非現像型レジスト光硬化性組成物]
本発明に係る非現像型レジスト光硬化性組成物(以下、光硬化性組成物と略記することがある)は、光の照射により硬化されて用いられ、かつ現像を行わずにレジスト膜を形成するために用いられる。本発明に係る光硬化性組成物は、レジスト膜を形成するために現像が行われないので、レジスト膜を形成するために現像を行う現像型レジスト組成物とは異なる。本発明に係る光硬化性組成物では、現像を行わなくても、良好なレジスト膜を得ることができる組成が採用されている。
本発明に係る光硬化性組成物は、(A)光硬化性化合物と、(B)白色顔料と、(C)白色顔料以外の無機フィラーと、(D)光重合開始剤とを含む。本発明に係る光硬化性組成物では、(C)無機フィラーのモース硬度が4以下であり、かつ(C)無機フィラーの熱伝導率が1.0W/m・K以上である。
本発明では、上記の構成が採用されているので、放熱性が高い硬化物膜を得ることができ、かつ、加工性が高い硬化物膜を得ることができる。さらに、本発明に係る光硬化性組成物は、(B)白色顔料を含むので、白色の硬化物膜(レジスト膜など)を形成することができ、光の反射率が高い硬化物膜を得ることができる。硬化物膜が白色であることにより、硬化物膜の光の反射率を高めることができる。さらに、本発明では、上記の構成が採用されているので、塗布対象部材に対する硬化物膜の密着性も高くなる。
さらに、本発明では、フォトリソグラフィーにおける露光工程及び現像工程などの多くの工程を行わなくても、良好な硬化物膜(レジスト膜など)を形成することができる。露光工程及び現像工程を行わない場合には、廃棄物の量を少なくすることができ、環境負荷を低減できる。さらに、電子部品などの製造コストも低くすることができる。
上記光硬化性組成物は、光の照射により硬化させるために、(F)熱硬化性化合物を含んでいなくてもよく、熱硬化剤を含んでいなくてもよい。上記光硬化性組成物は、熱硬化剤の作用により熱硬化させて用いられないことが好ましい。上記硬化物膜(レジスト膜など)を形成するために、塗布対象部材の表面上に配置された組成物層(レジスト層など)を熱硬化させなくてもよい。上記硬化物膜を形成するために、塗布対象部材の表面上に配置された組成物層を加熱しなくてもよい。但し、上記組成物層では、低温での加熱が行われてもよい。上記硬化物膜を形成するために、上記組成物層を、280℃以上に加熱しないことが好ましく、180℃以上に加熱しないことがより好ましく、60℃以上に加熱しないことが更に好ましい。上記組成物層を加熱する温度が低いほど、電子部品本体などの塗布対象部材の熱劣化を抑えることができる。
以下、上記光硬化性組成物に含まれる各成分を説明する。
((A)光硬化性化合物)
上記光硬化性組成物に含まれる(A)光硬化性化合物は、光硬化性を有していれば特に限定されない。(A)光硬化性化合物は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記光硬化性組成物では現像を行わないので、(A)光硬化性化合物は、カルボキシル基を有さないことが好ましい。レジスト膜においてカルボキシル基が残存すると、レジスト膜が変色したりして、レジスト膜を備える電子部品の信頼性が低下する傾向がある。カルボキシル基を有さない光硬化性化合物を用いることで、カルボキシル基による悪影響を防ぐことができ、例えばレジスト膜の変色を抑えることができる。
硬化物膜の光の反射率を効果的に高め、かつ高い光の反射率を効果的に維持する観点、及び硬化物膜の絶縁信頼性を効果的に高める観点からは、(A)光硬化性化合物は、2000以上の重量平均分子量を有する光硬化性化合物を含むことが好ましく、水酸基を有する光硬化性化合物を含むことが好ましい。
(A)光硬化性化合物、(E)反応性希釈剤における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算での重量平均分子量であり、下記の測定装置及び測定条件にて測定することができる。
測定装置:日本ウォーターズ社製「Waters GPC System(Waters 2690+Waters 2414(RI))」
測定条件カラム:Shodex GPC LF−G×1本、Shodex GPC LF−804×2本
移動相:THF 1.0mL/分
サンプル濃度:5mg/mL
検出器:示差屈折率検出器(RID)
標準物質:ポリスチレン(TOSOH社製、分子量:620〜590000)
硬化物膜の塗布対象部材に対する密着性を高める観点からは、(A)光硬化性化合物は、エチレン性不飽和結合を有することが好ましい。特に、(B)白色顔料、及び(C)無機フィラーの含有量が多い場合に、エチレン性不飽和結合を有する光硬化性化合物を用いていないと、硬化物膜の密着性が低くなりやすい傾向がある。
(A)光硬化性化合物におけるエチレン性不飽和結合を含む基としては、ビニル基、アリル基、及び(メタ)アクリロイル基等が挙げられる。効果的に反応を進行させ、硬化物膜の発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、(A)光硬化性化合物におけるエチレン性不飽和結合を含む基は、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。(A)光硬化性化合物は、(メタ)アクリロイル基を有することが好ましい。
硬化物膜の塗布対象部材に対する密着性を高める観点からは、また、硬化物膜の発泡、剥離及び変色を効果的に抑制する観点からは、(A)光硬化性化合物は、エポキシ(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。硬化物膜の硬度を高める観点からは、上記エポキシ(メタ)アクリレートは、2官能のエポキシ(メタ)アクリレートと、3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートとを含むことが好ましい。2官能のエポキシ(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイル基を2個有することが好ましい。3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイル基を3個以上有することが好ましい。
上記エポキシ(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させて得ることができる。上記エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ基を(メタ)アクリロイル基に変換することにより得ることができる。上記エポキシ(メタ)アクリレートは、エポキシ基を有さないことが好ましい。
上記エポキシ(メタ)アクリレートとしては、ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート(例えば、ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールF型エポキシ(メタ)アクリレート、ビスフェノールS型エポキシ(メタ)アクリレート)、クレゾールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート、アミン変性ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ビスフェノール型エポキシ(メタ)アクリレート、カルボン酸無水物変性エポキシ(メタ)アクリレート、及びフェノールノボラック型エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2官能のエポキシ(メタ)アクリレートの市販品としては、KAYARAD R−381(日本化薬社製、ビスフェノールA型エポキシアクリレート)、EBECRYL3700、EBECRYL3701及びEBECRYL3708(ダイセル・オルネクス社製、変性ビスフェノールA型エポキシアクリレート)等が挙げられる。また、3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートの市販品としては、EBECRYL3603(ダイセル・オルネクス社製、ノボラックエポキシアクリレート)等が挙げられる。また、2官能のエポキシ(メタ)アクリレートの水酸基を変性させて、(メタ)アクリロイル基を導入することにより、3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートを得てもよい。
「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基とメタクリロイル基とを示す。「(メタ)アクリル」は、アクリルとメタクリルとを示す。「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートとを示す。
(A)光硬化性化合物の重量平均分子量は、2000以上であることが好ましい。(A)光硬化性化合物の重量平均分子量が2000未満であると、重量平均分子量が2000以上である場合と比べて、硬化物膜の密着性が低くなったり、リフロー後の発泡や変色が生じたりする傾向がある。(A)光硬化性化合物の重量平均分子量は、好ましくは20000以下である。
発泡、剥離及び変色を効果的に抑える観点からは、(A)光硬化性化合物は、脂環式骨格を有する化合物ではないことが好ましく、脂環式骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレートではないことが好ましい。発泡、剥離及び変色をより一層抑える観点からは、(A)光硬化性化合物は、芳香族骨格を有する化合物を含むことが好ましく、芳香族骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。
発泡、剥離及び変色を効果的に抑える観点からは、(A)光硬化性化合物は、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート又は芳香族骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレートを含むことが好ましく、ウレタン(メタ)アクリレート、又は芳香族骨格を有するエポキシ(メタ)アクリレートを含むことがより好ましい。
上記エポキシ(メタ)アクリレートは、水酸基を有するエポキシ(メタ)アクリレートの水酸基を変性させたエポキシ(メタ)アクリレートであってもよい。この場合には、架橋度を高め、硬度を高めることができる。変性に用いることができる化合物としては、シランカップリング剤、及びイソシアネート基を有するモノマー等が挙げられる。上記シランカップリング剤としては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、メルカプト基、エポキシ基、アミノ基、スルフィド基、ウレイド基、及びイソシアネート基などの官能基を有する化合物等が挙げられる。光反応性があるので、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、又はメルカプト基を有する化合物が好ましい。イソシアネート基を有するモノマーとしては、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、スチリル基、又はメルカプト基を有する化合物等が挙げられる。
上記エポキシ(メタ)アクリレートの酸価は20mgKOH/g以下であることが好ましい。酸価が上記上限以下であると、酸性基の影響が抑えられ、硬化物膜の耐熱性をより一層向上させることができる。なお、上記光硬化性組成物が上記エポキシ(メタ)アクリレートを複数種含む場合は、上記酸価は、上記エポキシ(メタ)アクリレートの混合物の酸価を意味する。
上記エポキシ(メタ)アクリレートの酸価は、以下のようにして測定される。
上記エポキシ(メタ)アクリレートの1gにアセトン30gを添加し、上記エポキシ(メタ)アクリレートを均一に溶解し、溶液を得る。なお、上記エポキシ(メタ)アクリレートに合成溶媒、希釈溶媒等の揮発分が添加されている場合は、上記溶液を得る前に予め、揮発分の沸点よりも10℃程度高い温度で1〜4時間加熱し、揮発分を除去する。次いで、指示薬であるフェノールフタレインを、得られた溶液に適量添加して、0.1Nの水酸化カリウム(KOH)水溶液を用いて滴定を行う。測定対象である上記溶液(上記エポキシ(メタ)アクリレートのアセトン溶液)を中和するのに必要なKOHのmg数を算出することで、酸価を求める。
上記光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(A)光硬化性化合物の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは7重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。(A)光硬化性化合物の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、レジスト膜の密着性が効果的に高くなる。上記光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、重量平均分子量が2000以上である2官能のエポキシ(メタ)アクリレートと、重量平均分子量が2000以上である3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートとの合計の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは7重量%以上である。上記光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、重量平均分子量が2000以上である2官能のエポキシ(メタ)アクリレートと、重量平均分子量が2000以上である3官能以上のエポキシ(メタ)アクリレートとの合計の含有量は、好ましくは25重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。この合計の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、レジスト膜の密着性が効果的に高くなる。
((B)白色顔料)
本発明に係る光硬化性組成物は、(B)白色顔料を含む。上記光硬化性組成物が(B)白色顔料を含むことにより、光の反射率が高い硬化物膜を形成することができる。(B)白色顔料の使用によって、(B)白色顔料以外の充填材のみを用いた場合と比較して、光の反射率が高い硬化物膜が得られる。(B)白色顔料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(B)白色顔料としては、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン及び酸化マグネシウム等が挙げられる。
硬化物膜の光の反射率をより一層高める観点からは、(B)白色顔料は、酸化チタン、酸化亜鉛又は酸化ジルコニウムであることが好ましい。この好ましい白色顔料を用いる場合に、酸化チタン、酸化亜鉛及び酸化ジルコニウムの中で、1種又は2種以上の白色顔料を用いることができる。(B)白色顔料は、酸化チタン又は酸化亜鉛であることが好ましく、酸化チタンであることが好ましく、酸化亜鉛であることが好ましい。(B)白色顔料は、酸化ジルコニウムであってもよい。
上記酸化チタンは、ルチル型酸化チタンであることが好ましい。ルチル型酸化チタンの使用により、硬化物膜の半田耐熱性がより一層高くなり、硬化物膜の変色がより一層抑えられる。
上記酸化チタンは、アルミニウム酸化物により表面処理されたルチル型酸化チタン(アルミニウム酸化物による表面処理物であるルチル型酸化チタン)であることが好ましい。上記アルミニウム酸化物により表面処理されたルチル型酸化チタンの使用により、硬化物膜の半田耐熱性がより一層高くなる。
上記アルミニウム酸化物により表面処理されたルチル型酸化チタンとしては、例えば、ルチル塩素法酸化チタンである石原産業社製「CR−90−2」、ルチル塩素法酸化チタンである石原産業社製「CR−58」、ルチル塩素法酸化チタンであるデュポン社製「R−900」、並びにルチル硫酸法酸化チタンである石原産業社製「R−630」等が挙げられる。
上記酸化亜鉛は、表面処理された酸化亜鉛であることが好ましい。硬化物膜の加工性及び硬化物膜の光の反射率をより一層高める観点からは、上記酸化亜鉛は、珪素、アルミニウム又はジルコニアを含む材料により表面処理されていることが好ましく、珪素を含む材料により表面処理されていることがより好ましい。上記酸化亜鉛は、上記の材料による表面処理物であることが好ましい。上記珪素を含む材料は、シリコーン化合物であることが好ましい。
上記酸化ジルコニウムは、表面処理された酸化ジルコニウムであることが好ましい。硬化物膜の光の反射率をより一層高める観点からは、上記酸化ジルコニウムは、珪素、アルミニウム又はジルコニアを含む材料により表面処理されていることが好ましく、珪素を含む材料により表面処理されていることがより好ましい。上記珪素を含む材料は、シリコーン化合物であることが好ましい。
上記表面処理の方法は特に限定されない。表面処理の方法として、乾式法、湿式法、インテグラルブレンド法、並びに他の公知慣用の表面処理方法を用いることができる。
(B)白色顔料の平均粒子径は、好ましくは1nm以上であり、好ましくは40μm以下である。上記平均粒子径が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の光の反射率をより一層高めることができる。
(B)白色顔料の平均粒子径は、体積基準粒度分布曲線において積算値が50%のときの粒子径である。上記平均粒子径は、例えばレーザ光式粒度分布計を用いて測定可能である。上記レーザ光式粒度分布計の市販品としては、Beckman Coulter社製「LS 13 320」等が挙げられる。
光の反射率を高めるために、上記光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(B)白色顔料の含有量は、好ましくは30重量%以上である。一般に、白色顔料の含有量が30重量%以上であると、硬化物膜の鉛筆硬度及びアルミスクラッチ特性が低くなる傾向がある。しかし、本発明の構成の採用によって、(B)白色顔料の含有量が30重量%以上であっても、硬化物膜の鉛筆硬度及びアルミスクラッチ特性を十分に高くすることができる。
上記光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(B)白色顔料の含有量は好ましくは40重量%以上であり、好ましくは70重量%以下、より好ましくは60重量%以下である。(B)白色顔料の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の光の反射率がより一層高くなり、上記硬化物膜の密着性がより一層高くなる。上記光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(B)白色顔料の含有量は、50重量%以上であってもよい。
本発明では、特定の組成が採用されているために、(B)白色顔料の含有量が多くても、硬化物膜の密着性を高めることができる。例えば、上記光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(B)白色顔料の含有量が50重量%以上であっても、硬化物膜の密着性が十分に高くなる。
(B)白色顔料と(C)無機フィラーとの合計100重量%中、(B)白色顔料の含有量は好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上であり、好ましくは90重量%以下、より好ましくは85重量%以下である。(B)白色顔料の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の放熱性及び加工性がより一層高くなる。
((C)白色顔料以外の無機フィラー)
本発明に係る光硬化性組成物は、(C)無機フィラーを含む。(C)無機フィラーは、白色顔料以外の無機フィラーである。(C)無機フィラーは、モース硬度が4以下であり、かつ熱伝導率が1.0W/m・K以上である。本発明に係る光硬化性組成物では、(C)無機フィラーが含まれるので、放熱性が高い硬化物膜を得ることができ、かつ、加工性が高い硬化物膜を得ることができる。(C)無機フィラーは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(C)無機フィラーとしては、タルク、窒化ホウ素、無水炭酸マグネシウム、及び水酸化マグネシウム等が挙げられる。
硬化物膜の高温下の変色をより一層抑制する観点からは、(C)無機フィラーは、タルク、窒化ホウ素、又は無水炭酸マグネシウムであることが好ましく、タルク、又は窒化ホウ素であることがより好ましい。
(C)無機フィラーのモース硬度は4以下であり、好ましくは3.5以下、より好ましくは3以下である。(C)無機フィラーのモース硬度が上記上限以下であると、硬化物膜の加工性がより一層高くなる。
(C)無機フィラーの熱伝導率は1.0W/m・K以上であり、好ましくは2W/m・K以上、より好ましくは5W/m・K以上である。(C)無機フィラーの熱伝導率が上記下限以上であると、硬化物膜の放熱性がより一層高くなる。
(C)無機フィラーの平均粒子径は、好ましくは1nm以上であり、好ましくは40μm以下である。上記平均粒子径が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の高温下の変色をより一層抑制でき、硬化物膜の放熱性及び加工性がより一層高くなる。
(C)無機フィラーの平均粒子径は、体積基準粒度分布曲線において積算値が50%のときの粒子径である。上記平均粒子径は、例えばレーザ光式粒度分布計を用いて測定可能である。上記レーザ光式粒度分布計の市販品としては、Beckman Coulter社製「LS 13 320」等が挙げられる。
上記光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(C)無機フィラーの含有量は、好ましくは2重量%以上、より好ましくは4重量%以上であり、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。(C)無機フィラーの含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の放熱性及び加工性がより一層高くなる。
上記光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(B)白色顔料と(C)無機フィラーとの合計の含有量は、好ましくは42重量%以上、より好ましくは44重量%以上であり、好ましくは70重量%以下、より好ましくは65重量%以下である。(B)白色顔料と(C)無機フィラーとの合計の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の高温下での変色をより一層抑制でき、硬化物膜の放熱性及び加工性がより一層高くなる。
(B)白色顔料と(C)無機フィラーとの合計100重量%中、(C)無機フィラーの含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは15重量%以上であり、好ましくは40重量%以下、より好ましくは35重量%以下である。(C)無機フィラーの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の放熱性及び加工性がより一層高くなる。
((D)光重合開始剤)
上記光硬化性組成物は、(D)光重合開始剤を含むので、光の照射により光硬化性組成物を硬化させることができる。(D)光重合開始剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(D)光重合開始剤としては、アシルフォスフィンオキサイド、ハロメチル化トリアジン、ハロメチル化オキサジアゾール、イミダゾール、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、アントラキノン、ベンズアンスロン、ベンゾフェノン、アセトフェノン、チオキサントン、安息香酸エステル、アクリジン、フェナジン、チタノセン、α−アミノアルキルフェノン、オキシム、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、o−ベンゾイル安息香酸メチル及びミヒラーズケトン等が挙げられる。ベンゾフェノン系光重合開始剤の市販品としては、EAB(保土谷化学社製)等が挙げられる。
アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤の市販品としては、Lucirin TPO(BASF社製)、及びイルガキュア819(チバスペシャリティーケミカルズ社製)等が挙げられる。
チオキサントン系光重合開始剤の市販品としては、イソプロピルチオキサントン、及びジエチルチオキサントン等が挙げられる。
アルキルフェノン系光重合開始剤の市販品としては、ダロキュア1173、ダロキュア2959、イルガキュア184、イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア651(BASF社製)、及びエサキュア1001M(Lamberti社製)等が挙げられる。
発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、(D)光重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤を含むことが好ましい。発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、(D)光重合開始剤は、アセトフェノン系光重合開始剤と、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤との双方を含むことがより好ましく、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤と、ビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤との双方を含むこともより好ましい。
(A)光硬化性化合物と(E)反応性希釈剤との合計100重量部に対して、(D)光重合開始剤の含有量は好ましくは1重量部以上、より好ましくは3重量部以上であり、好ましくは20重量部以下、より好ましくは15重量部以下である。(D)光重合開始剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、光硬化性組成物を良好に光硬化させることができる。
((E)反応性希釈剤)
本発明に係る光硬化性組成物は、(E)反応性希釈剤を含むことが好ましい。(E)反応性希釈剤は、エチレン性不飽和結合を1個以上有することが好ましい。(A)光硬化性化合物とともに(E)反応性希釈剤を用いることにより、(B)白色顔料及び(C)無機フィラーの含有量が多くても、硬化物膜の密着性を効果的に高めることができ、さらに光硬化性組成物の粘度を最適な範囲に容易に制御することができる。(E)反応性希釈剤には、(A)光硬化性化合物は含まれない。(E)反応性希釈剤の重量平均分子量は一般に2000未満であり、好ましくは800以下、より好ましくは600以下である。(E)反応性希釈剤は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(E)反応性希釈剤におけるエチレン性不飽和結合を含む基としては、ビニル基、アリル基、及び(メタ)アクリロイル基等が挙げられる。効果的に反応を進行させ、硬化物膜の発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、(E)反応性希釈剤におけるエチレン性不飽和結合を含む基は、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。(E)反応性希釈剤は、(メタ)アクリロイル基を有することが好ましい。
(E)反応性希釈剤は特に限定されない。(E)反応性希釈剤としては、多価アルコールの(メタ)アクリル酸付加物、多価アルコールのアルキレンオキサイド変性物の(メタ)アクリル酸付加物、ウレタン(メタ)アクリレート、及びポリエステル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記多価アルコールとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、及びペンタエリスリトール等が挙げられる。
(E)反応性希釈剤は、エチレン性不飽和結合を1個有する化合物を含んでいてもよく、エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物を含んでいてもよい。硬化物膜の密着性をより一層高める観点からは、(E)反応性希釈剤は、エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物を含むことが好ましく、(メタ)アクリロイル基を2個以上有する化合物を含むことが好ましい。
硬化物膜の密着性をより一層高める観点からは、(E)反応性希釈剤は、脂環式化合物を含むか、又は、芳香環又は水酸基を含むことが好ましい。
(E)反応性希釈剤は、カルボキシル基を有さないことが好ましい。カルボキシル基を有さない反応性希釈剤を用いることにより、硬化物膜の変色を抑制することができる。
(E)反応性希釈剤の25℃での粘度は、好ましくは1mPa・s以上、より好ましくは3mPa・s以上である。硬化物膜の密着性をより一層高める観点からは、(E)反応性希釈剤の25℃での粘度は、好ましくは200mPa・s以下、より好ましくは100mPa・s以下である。
上記粘度は、E型粘度計を用いて、25℃及び10rpmの条件で測定することができる。
上記光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(E)反応性希釈剤及びエチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物の含有量はそれぞれ、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上であり、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。(E)反応性希釈剤及びエチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の密着性が効果的に高くなる。
((F)熱硬化性化合物)
上記光硬化性組成物は、(F)熱硬化性化合物を含まないか、又は、(F)熱硬化性化合物を10重量%未満で含むことが好ましい。本発明では、(F)熱硬化性化合物の使用する場合には、(F)熱硬化性化合物の使用量を少なくすることが好ましい。(F)熱硬化性化合物の含有量が10重量%未満である組成物と、(F)熱硬化性化合物の含有量が例えば10重量%以上である組成物とでは、硬化物の基本物性が一般に異なる。(F)熱硬化性化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(F)熱硬化性化合物としては、エポキシ化合物等が挙げられる。
上記光硬化性組成物は、(F’)エポキシ化合物を含まないか、又は、(F’)エポキシ化合物を10重量%未満で含むことが好ましい。
発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(F)熱硬化性化合物の含有量は少ないほどよい。光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(F)熱硬化性化合物の含有量は好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、より一層好ましくは1重量%以下、更に好ましくは0.5重量%以下、特に好ましくは0重量%(未使用)である。
発泡、剥離及び変色をより一層抑制する観点からは、光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(F’)エポキシ化合物の含有量は少ないほどよい。光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(F’)エポキシ化合物の含有量は好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下、より一層好ましくは1重量%以下、更に好ましくは0.5重量%以下、特に好ましくは0重量%(未使用)である。また、(F’)エポキシ化合物の含有量は、他の熱硬化性化合物の含有量と比べて、発泡、剥離及び変色に影響しやすい傾向がある。光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、(F)熱硬化性化合物の含有量が10重量%未満であり、かつ、(F’)エポキシ化合物の含有量が5重量%未満であってもよい。
(他の成分)
硬化物膜の高温下での変色をより一層抑制する観点からは、上記光硬化性組成物は、酸化防止剤を含むことが好ましい。
上記酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤及びリン系酸化防止剤等が挙げられる。上記フェノール系酸化防止剤はフェノール骨格を有する酸化防止剤である。上記硫黄系酸化防止剤は硫黄原子を含有する酸化防止剤である。上記リン系酸化防止剤はリン原子を含有する酸化防止剤である。
酸化防止性能をより一層高める観点からは、上記酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤又はリン系酸化防止剤であることが好ましい。
上記フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス−(4−メチル−6−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノール)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ビス(3,3’−t−ブチルフェノール)ブチリックアッシドグリコールエステル及びビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンゼンプロパン酸)エチレンビス(オキシエチレン)等が挙げられる。これらの酸化防止剤の内の1種又は2種以上が好適に用いられる。
上記リン系酸化防止剤としては、トリデシルホスファイト、トリス(トリデシル)ホスファイト、トリフェニルホスファイト、トリノニルフェニルホスファイト、ビス(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(デシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−6−メチルフェニル)エチルエステル亜リン酸、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、及び2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチル−1−フェニルオキシ)(2−エチルヘキシルオキシ)ホスホラス等が挙げられる。これらの酸化防止剤の内の1種又は2種以上が好適に用いられる。
上記酸化防止剤は、フェノール系酸化防止剤であることが好ましく、ヒンダードフェノール系酸化防止剤であることがより好ましく、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]であることが特に好ましい。これらの好ましい酸化防止剤の使用により、硬化物膜の高温下での変色をより一層抑制することができる。
(B)白色顔料100重量部に対して、上記酸化防止剤の含有量は好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは1重量部以上であり、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下である。上記酸化防止剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の高温下での変色をより一層抑制することができる。
(B)白色顔料と(C)無機フィラーとの合計100重量部に対して、上記酸化防止剤の含有量は好ましくは0.1重量部以上、より好ましくは1重量部以上であり、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下である。上記酸化防止剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物膜の高温下での変色をより一層抑制することができる。
鉛筆硬度を高くする観点からは、上記光硬化性組成物は、消泡剤を含むことが好ましい。
上記消泡剤としては、KS−66及びKS−69(信越化学工業社製)等が挙げられる。
上記光硬化性組成物の溶剤を除く成分100重量%中、上記消泡剤の含有量は好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.5重量%以上であり、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下である。上記消泡剤の含有量が上記下限以上であると、硬化物膜の均一性が高くなり、硬化物膜の鉛筆硬度がより一層高くなる。
上記光硬化性組成物は、安定化剤を含むことが好ましい。上記光硬化性組成物が安定化剤を含むことで、保管中の光硬化性組成物のゲル化及び粘度変化がより一層抑えられる。具体的には、安定化剤として、例えば特開平5−155987号公報、特開2012−17448号公報等に記載された化合物を用いることができる。
上記光硬化性組成物は、上述した成分以外の成分を含んでいてもよい。上記光硬化性組成物は、溶剤、有機フィラー、着色剤、重合禁止剤、連鎖移動剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、界面活性剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、ワックス、マスキング剤、消臭剤、芳香剤、防腐剤、抗菌剤、帯電防止剤及び密着性付与剤等を含んでいてもよい。上記密着性付与剤としては、シランカップリング剤等が挙げられる。
上記光硬化性組成物は、溶剤を含んでいてもよい。上記溶剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記溶剤は、一般的には、有機溶剤である。上記有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素化合物、セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル化合物、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン等のエステル化合物、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素化合物、石油エーテル、ナフサ等の石油系溶剤並びに二塩基酸エステル等が挙げられる。上記二塩基酸エステルは、DBEと呼ばれている溶剤である。
上記光硬化性組成物は、溶剤を含まないか、又は溶剤を50重量%以下で含むことが好ましい。溶剤の含有量は少ない方がよい。上記光硬化性組成物100重量%中、上記溶剤の含有量はより好ましくは30重量%以下、更に好ましくは5重量%以下である。
[電子部品及び電子部品の製造方法]
上記非現像型レジスト光硬化性組成物は、電子部品を得るために好適に用いられる。電子部品としては、電子部品本体と、電子部品本体の表面上に配置されたレジスト膜とを備える電子部品が挙げられる。この電子部品において、上記レジスト膜の材料が、上記非現像型レジスト光硬化性組成物であることが好ましい。上記電子部品本体は、プリント配線板本体であることが好ましい。上記電子部品は、プリント配線板であることが好ましい。上記非現像型レジスト光硬化性組成物は、プリント配線板におけるレジスト膜(硬化物膜)を形成するために好適に用いられる。
本発明に係る電子部品の製造方法は、電子部品本体の表面上に、上記非現像型レジスト光硬化性組成物を塗布して、レジスト層を形成する工程と、上記レジスト層に光を照射して、レジスト膜を形成する工程とを備える。本発明に係る電子部品の製造方法では、上記レジスト膜を形成するために、上記レジスト層を現像しない。
上記光硬化性組成物は現像を行わずにレジスト膜を形成するために用いられるので、電子部品本体の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に、上記非現像型レジスト光硬化性組成物を塗布することが好ましい。
電子部品本体の熱劣化を防ぐ観点からは、上記レジスト膜を形成するために、熱硬化剤の作用により上記レジスト層を熱硬化させないことが好ましい。
上記レジスト膜を形成するために、粗化処理が行われないことが好ましい。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な電子部品の製造方法を説明する。以下に説明する実施形態では、上記組成物層がレジスト層であり、上記硬化物膜がレジスト膜である。
先ず、図1(a)に示すように、塗布対象部材11を用意する。塗布対象部材11は、電子部品本体である。塗布対象部材11として、基板11Aが用いられており、基板11Aの表面上に複数の電極11Bが配置されている。
次に、図1(b)に示すように、塗布対象部材11の表面上に、非現像型レジスト光硬化性組成物を塗布して、レジスト層12(組成物層)を形成する。図1(b)では、塗布対象部材11の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に、上記非現像型レジスト光硬化性組成物を塗布し、複数のレジスト層12を形成している。具体的には、基板11Aの表面上の複数の電極11Bの間に、複数のレジスト層12を形成している。レジスト層12は、例えばレジストパターンである。例えば、レジスト層12は、従来の現像型レジスト組成物を用いることを想定したときに、現像後に残存させて形成されるレジスト層部分に対応する位置にのみに形成されている。レジスト層12は、従来の現像型レジスト組成物を用い、現像により除去されるレジスト層部分に対応する位置に形成されていない。
光硬化性組成物の塗布方法は、例えば、ディスペンサーによる塗布方法、スクリーン印刷による塗布方法、及びインクジェット装置による塗布方法等が挙げられる。製造効率に優れることから、スクリーン印刷が好ましい。非現像型レジスト光硬化性組成物をパターン印刷することが好ましい。
次に、レジスト層12に光を照射する。例えば、レジスト層12の塗布対象部材11側とは反対側から、レジスト層12に光を照射する。この結果、図1(c)に示すように、レジスト層12が光硬化し、レジスト膜2(硬化物膜)が形成される。この結果、塗布対象部材11(電子部品本体)の表面上に、レジスト膜2が形成された電子部品1が得られる。
なお、図1(a)〜(c)を用いて説明したレジスト膜を備える電子部品の製造方法は、一例であり、電子部品の製造方法は、適宜変更することができる。ただし、電子部品の製造時に、レジスト膜を形成するために現像は行われない。
なお、従来、現像型レジスト組成物が用いられることが多かった。ネガ型の現像型レジスト組成物を用いる場合には、図2(a)に示すように、例えば、基板111Aと、基板111Aの表面上に配置された電極111Bとを有する塗布対象部材111を用意する。次に、図2(b)に示すように、塗布対象部材111の表面上に、全体に、レジスト層112を形成する。次に、図2(c)に示すように、マスク113を介して、電極111B間上のレジスト層112のみに光を照射する。その後、図2(d)に示すように、現像し、電極111B上に位置しかつ光が照射されていないレジスト層112を部分的に除去する。レジスト層112を部分的に除去した後、残存しているレジスト層112を熱硬化させる。この結果、図2(e)に示すように、塗布対象部材111(電子部品本体)の表面上に、レジスト膜102が形成された電子部品101を得る。
このように、現像型レジスト組成物を用いる場合には、レジスト膜の形成効率及び電子部品の製造効率が悪い。さらに、現像を行う必要がある。
また、現像型レジスト組成物を用いる場合には、図2(b)に示すレジスト層12の形成後、図2(c)に示す露光を開始するまで、レジスト層12を平坦にするために一定時間静置する必要がある。この静置時に、白色顔料等の無機フィラーは沈降する。その結果、得られる硬化物膜では、熱伝導パスができにくくなるため放熱性がより低下したり、加工性がより低下したりする。
これに対して、本発明に係る非現像型レジスト光硬化性組成物を用いることにより、硬化物膜(レジスト膜など)の形成効率及び電子部品の製造効率を高めることができる。また、現像を行う必要がない。さらに、放熱性が高いレジスト膜を得ることができ、かつ、加工性が高いレジスト膜(硬化物膜)を得ることができる。
また、本発明では、電子部品として、上記硬化物膜を光反射層として備える反射板を作製してもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
以下の材料を用意した。
(A)光硬化性化合物
エポキシアクリレート(ダイセル・オルネクス社製「EBECRYL600」)
ポリエステルアクリレート(ダイセル・オルネクス社製「EBECRYL811」)
ウレタンアクリレート(サートマー社製「CN−9893」)
(B)白色顔料
酸化亜鉛(ハクスイテック社製「酸化亜鉛I種」)
酸化チタン(石原産業社製「CR−90−2」)
(C)無機フィラー
タルク1(日本タルク社製「SG−2000」、モース硬度1、熱伝導率2W/m・K)
タルク2(富士タルク工業社製「FH−105F」、モース硬度1、熱伝導率1.5W/m・K)
窒化ホウ素(昭和電工社製「UHP」、モース硬度2.5、熱伝導率30W/m・K)
無水炭酸マグネシウム(神島化学工業社製「MSS」、モース硬度3.5、熱伝導率15W/m・K)
(D)光重合開始剤
アルキルフェノン系光重合開始剤(BASF社製「イルガキュア184」)
アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤(BASF社製「イルガキュア819」)
(E)反応性希釈剤
ダイセル・オルネクス社製「HDDA」
サートマー社製「DPHA」
(F)熱硬化性化合物
ADEKA社製「EP−4400」
(消泡剤)
momentive社製「TSA750」
(酸化防止剤)
BASF社製「IRGANOX1010」
(その他)
タルク3(富士タルク工業社製「FH−104S」、モース硬度1、熱伝導率0.8W/m・K)
炭酸カルシウム(白石工業社製「ホワイトンH」、モース硬度3、熱伝導率0.5W/m・K)
アルミナ(昭和電工社製「AS−40」、モース硬度9、熱伝導率30W/m・K)
(実施例1〜12、比較例1〜3)
(1)非現像型レジスト光硬化性組成物の調製
以下の表1〜2に示す配合成分を以下の表1〜2に示す配合量(重量部)で配合して、非現像型レジスト光硬化性組成物を調製した。
(2)電子部品の作製
FR−4基板(100mm×100mm×厚さ0.8mm)上に銅箔を積層した基板を用意した。この基板をMD−4S−UFF(3M社製、番手:1000)でバフ処理した。その後、基板上に、スクリーン印刷法により、255メッシュのポリエステルバイアス製の版を用いて、マスクパターンで非現像型レジスト光硬化性組成物を印刷して、レジスト層を形成した。印刷後、紫外線照射装置を用い、レジスト層に波長365nmの紫外線を、照射エネルギーが1500mJ/cmとなるように500mW/cmの紫外線照度で、ベルトコンベアー式露光器に流すことにより照射し、測定サンプルとしてのレジスト膜を得た。得られたレジスト膜の厚みは20μmであった。
(比較例4)
(1)現像用樹脂の合成
温度計、攪拌機、滴下ロート、及び還流冷却器を備えたフラスコ内に、溶媒としてエチルカルビトールアセテート、触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを添加し、窒素雰囲気下で80℃に加熱した。加熱したフラスコ内に、メタクリル酸とメチルメタクリレートとを30:70(メタクリル酸:メチルメタクリレート)のモル比で混合したモノマー溶液を約2時間かけて滴下した。その後、1時間攪拌し、温度を120℃にして、樹脂溶液を得た。樹脂溶液を冷却した後、臭化テトラブチルアンモニウム(触媒)存在下で該樹脂溶液にグリシジルアクリレートを、樹脂1モルに対して10モル添加し、樹脂のカルボキシ基に対する付加反応を行った。このようにして、カルボキシル基を有するアクリルポリマーを得た。このアクリルコポリマーは、固形分の酸価が60mgKOH/gであり、重量平均分子量が15000である、カルボキシル基を有する樹脂を50質量%で含んでいた。
(2)現像型レジスト光硬化性組成物の調製
以下の表2に示す配合成分を以下の表2に示す配合量(重量部)で配合して、現像型レジスト光硬化性組成物を調製した。
(3)電子部品の作製
実施例1と同様にして電子部品を作製した。
(評価)
(1)放熱性
得られた電子部品をレジスト膜側から、同じサイズを有し、かつ80℃に制御された表面が平滑な発熱体に、250N/cmの圧力で押し付けた。レジスト膜が押し付けられた発熱体の表面の温度と、FR−4基板の表面の温度とを熱電対により測定し、下記の基準で放熱性を判定した。
[放熱性の判定基準]
○:発熱体とFR−4板との表面の温度差が10℃以下
△:発熱体とFR−4基板との表面の温度差が10℃を超え、15℃以下
×:発熱体とFR−4基板との表面の温度差が15℃を超える
(2)加工性
直径2.0mmのドリル(ユニオンツール社製、RA series)を用いて、回転数30000及びテーブル送り速度0.5m/分の条件で、得られた電子部品のレジスト膜をルーター加工した。ばりが発生するまでの加工距離を測定し、加工性を以下の基準で判定した。
[加工性の判定基準]
○:ばりが発生することなく10m以上加工可能
△:ばりが発生することなく1m以上、10m未満で加工可能
×:1m未満の加工によりばりが発生
(3)反射率
得られた電子部品におけるソルダーレジスト膜について、色彩色度計(コニカミノルタ社製「CR−400」)を用いて反射率Y1を測定し、以下の基準で判定した。
[反射率の判定基準]
○○:反射率Y1が85%以上、
○:反射率Y1が82%以上、85%未満
△:反射率Y1が78%以上、82%未満
×:反射率Y1が78%未満
(4)耐熱性
得られた電子部品におけるソルダーレジスト膜について、オーブンにて280℃3分加熱し、色彩色度計(コニカミノルタ社製「CR−400」)を用いて反射率Y2を測定した。反射率Y2と上記(3)で得られた反射率Y1とから、下記式により反射率の低下率を算出することにより耐熱性を評価した。耐熱性を以下の基準で判定した。
反射率の低下率(%)=[(Y1−Y2)/Y1]×100
[耐熱性の判定基準]
○:反射率の低下率が2%以下
△:反射率の低下率が2%を超え、5%以下
×:反射率の低下率が5%を超える
組成及び結果を下記の表1〜2に示す。
Figure 2019091854
Figure 2019091854
1…電子部品
2…レジスト膜(硬化物膜)
11…塗布対象部材(電子部品本体)
11A…基板
11B…電極
12…レジスト層(組成物層)

Claims (9)

  1. 光の照射により硬化されて用いられ、かつ現像を行わずにレジスト膜を形成するために用いられる光硬化性組成物であって、
    光硬化性化合物と、
    白色顔料と、
    白色顔料以外の無機フィラーと、
    光重合開始剤とを含み、
    前記無機フィラーのモース硬度が4以下であり、かつ前記無機フィラーの熱伝導率が1.0W/m・K以上である、非現像型レジスト光硬化性組成物。
  2. 光硬化性組成物に含まれる前記白色顔料が、酸化チタンである、請求項1に記載の非現像型レジスト光硬化性組成物。
  3. 光硬化性組成物に含まれる前記白色顔料と前記無機フィラーとの合計100重量%中、前記無機フィラーの含有量が、10重量%以上、35重量%以下である、請求項1又は2に記載の非現像型レジスト光硬化性組成物。
  4. 前記光硬化性化合物が、カルボキシル基を有さない、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非現像型レジスト光硬化性組成物。
  5. 塗布対象部材の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に塗布して用いられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の非現像型レジスト光硬化性組成物。
  6. 熱硬化剤の作用により熱硬化させて用いられない、請求項1〜5のいずれか1項に記載の非現像型レジスト光硬化性組成物。
  7. 電子部品本体の表面上に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の非現像型レジスト光硬化性組成物を塗布して、レジスト層を形成する工程と、
    前記レジスト層に光を照射して、レジスト膜を形成する工程とを備え、
    前記レジスト膜を形成するために、前記レジスト層を現像しない、電子部品の製造方法。
  8. 前記電子部品本体の表面上に、部分的にかつ複数の箇所に、前記非現像型レジスト光硬化性組成物を塗布する、請求項7に記載の電子部品の製造方法。
  9. 前記レジスト膜を形成するために、熱硬化剤の作用により前記レジスト層を熱硬化させない、請求項7又は8に記載の電子部品の製造方法。
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